複数辞典一括検索+

広辞苑の検索結果 (52)

かから‐ば【斯からば】🔗🔉

かから‐ば斯からば】 〔接続〕 (カクアラバの約)こういうことなら。こんななら。

かか・り【斯かり】🔗🔉

かか・り斯かり】 〔自ラ変〕 (カクアリの約)このようである。こうだ。万葉集5「―・らずも―・りも神のまにまにと」

かかる【斯かる】🔗🔉

かかる斯かる】 〔連体〕 (カクアルの約)このような。こんな。こういう。東大寺諷誦文稿「如カカル三身仏と作りて」。「―事態は予想していなかった」 ⇒かかる‐ほどに【斯かる程に】

かかる‐ほどに【斯かる程に】🔗🔉

かかる‐ほどに斯かる程に】 〔接続〕 こうしているうちに。 ⇒かかる【斯かる】

かかれ‐ど【斯かれど】🔗🔉

かかれ‐ど斯かれど】 〔接続〕 (カクアレドの約)こうではあるが。土佐日記「船にも思ふことあれどかひなし。―この歌をひとりごとにしてやみぬ」

かかれ‐ば【斯かれば】🔗🔉

かかれ‐ば斯かれば】 〔接続〕 (カクアレバの約)こういうわけだから。宇治拾遺物語4「八千両ばかりありけるとぞ語り伝へたる。―佐渡国には金ありけるよしを」

かく【斯く・是く】🔗🔉

かく斯く・是く】 〔副〕 こう。このように。この通りに。かように。万葉集17「か行き―行き見つれども」。「―いう私こそ適任だ」「―なる上は」

かく‐かく【斯く斯く】🔗🔉

かく‐かく斯く斯く】 内容を省略して引用する語。かようかよう。「―の次第」 ⇒かくかく‐しかじか【斯く斯く然然】

かくかく‐しかじか【斯く斯く然然】🔗🔉

かくかく‐しかじか斯く斯く然然】 (同義の「かくかく」と「しかじか」を重ねた語)(→)「かくかく」に同じ。「―の理由で来られないそうだ」 ⇒かく‐かく【斯く斯く】

かく‐さま【斯く様】🔗🔉

かく‐さま斯く様】 このようなさま。このよう。万葉集15「世の中の常のことわり―になり来にけらし」

かく‐して【斯くして】🔗🔉

かく‐して斯くして】 〔接続〕 こうして。このようにして。

かく‐て【斯くて】🔗🔉

かく‐て斯くて】 〔副・接続〕 このようにして。こうして。万葉集11「縦しこのごろは―通はむ」。宇津保物語忠乞「―、また嵯峨の御時に」。「―一年が終わる」 ⇒かくて‐も【斯くても】 ⇒かくて‐も‐の‐こと‐に【斯くてものことに】

かくて‐も【斯くても】🔗🔉

かくて‐も斯くても】 〔副〕 ①このようにしても。徒然草「―あられけるよ」 ②いずれにしても。所詮。源氏物語帚木「―今はいふかひなき宿世すくせなりければ」 ⇒かく‐て【斯くて】

かくて‐も‐の‐こと‐に【斯くてものことに】🔗🔉

かくて‐も‐の‐こと‐に斯くてものことに】 いっそのことに。むしろ。 ⇒かく‐て【斯くて】

かく‐ながら【斯くながら】🔗🔉

かく‐ながら斯くながら】 このまま。このままの状態で。源氏物語桐壺「―ともかくもならむを御覧じ果てむと」

かく‐の‐ごと【斯くの如】🔗🔉

かく‐の‐ごと斯くの如(→)「かくのごとく」に同じ。万葉集20「山吹の花の盛りに―君を見まくは千歳にもがも」

かく‐の‐ごとく【斯くの如く】🔗🔉

かく‐の‐ごとく斯くの如く】 このように。かように。古今和歌集「この歌も―なるべし」

かく‐の‐ごとし【斯くの如し・如此・如斯】🔗🔉

かく‐の‐ごとし斯くの如し・如此・如斯】 このようである。

かく‐のみ【斯くのみ】🔗🔉

かく‐のみ斯くのみ】 これほどに。かくばかり。万葉集5「世間よのなかは―ならし」

かく‐ばかり【斯く許り】🔗🔉

かく‐ばかり斯く許り】 これほど。こんなにも。万葉集2「―恋に沈まむ手童児たわらわのごと」

かく‐まで【斯く迄】🔗🔉

かく‐まで斯く迄】 こうまで。こんなにまで。

かく‐も【斯くも】🔗🔉

かく‐も斯くも】 〔副〕 このようにも。こんなにまでも。「―盛大な会を催していただき」

かく‐ゆえ‐に【斯く故に】‥ユヱ‥🔗🔉

かく‐ゆえ‐に斯く故に‥ユヱ‥ このようであるから。万葉集3「―見じといふものを」

かく‐よう【斯く様】‥ヤウ🔗🔉

かく‐よう斯く様‥ヤウ このよう。こんなさま。大鏡時平「―の歌や詩などを」

か‐ばかり【斯許り】🔗🔉

か‐ばかり斯許り】 ①こんなにも。これほど。竹取物語「―心ざしおろかならぬ人々にこそあめれ」 ②これだけ。これきり。徒然草「―と心得て帰りにけり」

か‐ほど【斯程】🔗🔉

か‐ほど斯程】 これほど。これくらい。

か‐よう【斯様】‥ヤウ🔗🔉

か‐よう斯様‥ヤウ このよう。こんなふう。「―な次第で遅れました」「―に考えます」

こう【斯う】カウ🔗🔉

こう斯うカウ [一]〔副〕 (カクの音便)かように。このように。源氏物語若紫「すずろなる人は、―はありなむや」 [二]〔感〕 町人などが話を切り出すため他人に呼び掛けるのに使った語。これ。おい。ねえ。東海道中膝栗毛「―、弥次さん」

こう‐いう【斯ういう】カウイフ🔗🔉

こう‐いう斯ういうカウイフ 〔連体〕 このような。こんな。

こう‐こう【斯う斯う】カウカウ🔗🔉

こう‐こう斯う斯うカウカウ (カクカクの音便)具体的内容を示す代りに用いる。かようかよう。伊勢物語「―なむ思ふといひければ」。「―しかじか」

こう‐した【此うした・斯うした】カウ‥🔗🔉

こう‐した此うした・斯うしたカウ‥ 〔連体〕 このような。こんな。こういった。「―やり方では困る」

こう‐して【斯うして】カウ‥🔗🔉

こう‐して斯うしてカウ‥ [一]〔副〕 このように。こういう具合に。「―切るとよく切れる」 [二]〔接続〕 このようにした結果として。「―彼は社長になった」

こうっ‐と【斯うっと】カウツ‥🔗🔉

こうっ‐と斯うっとカウツ‥ 〔感〕 コウトの促音化。夏目漱石、吾輩は猫である「―慥かには覚えて居ないが」

こう‐て【斯うて】カウテ🔗🔉

こう‐て斯うてカウテ 〔副〕 (カクテの音便)このようにして。源氏物語柏木「いと言ふ甲斐なく覚ゆれど―も平かにだにおはしまさばと念じつつ」

こう‐と【斯うと】カウ‥🔗🔉

こう‐と斯うとカウ‥ 〔感〕 考えたり思い出そうとしたりする時に発する語。ええと。こうっと。東海道中膝栗毛3「アヽ―、二一天作の八だから、二五十」

こう‐よう【斯う様】カウヤウ🔗🔉

こう‐よう斯う様カウヤウ (カクヤウの音便)このよう。かよう。土佐日記「―の物もなき国なり」

こ‐こ【此処・此所・此・是・玆・斯】🔗🔉

こ‐こ此処・此所・此・是・玆・斯】 〔代〕 ➊話し手が「これ」と指せるような範囲の所。 ①話し手の現に今いる所。又、その近く。このところ。この場所。万葉集1「大宮は―ときけども、大殿は―といへども」。日葡辞書「ココカシコ」「ココナヒト」。「―から一時間の距離」 ②話し手が話題として直前にとり上げた場所。「東京は大都会である。―に政府がある」 ③わが身。自分。竹取物語「―にも心にもあらでかくまかるに、昇らむをだに見おくりたまへ」 ④話し手の近くにいる人。源氏物語末摘花「―もかしこも、うちとけぬかぎりの気色けしきばみ心深きかたの御いどましさに」 ⑤この世。現世。栄華物語つぼみ花「船の楽どもの舞ひ出でたるなど、大方―の事とは思し召されず」 ⑥この国。わが国。土佐日記「彼の国人聞き知るまじくおもほえたれども…―の言葉つたへたる人に言ひ知らせければ」 ➋「ここ」として話題に提示する事柄・状態。 ①この点。この事。これ。万葉集8「一日一夜もさかりゐて嘆き恋ふらむ―思へば胸こそ痛き」。江戸生艶気樺焼えどうまれうわきのかばやき「二三十程あてもなき刺青をし、痛いのを堪へて、―が命だと喜びけり」 ②この状態。局面のこの位置。「事既に―に至る」 ③取り立てて良いまたは悪いという点。源氏物語東屋「心に入れて見給へるほかげ、更に―と見ゆる所なく」 ➌時の経過の中で、今を中心とした、ある範囲。 ①この時。この場合。狂言、鐘の音「―は主と下人のことでござれば」。「―は私におまかせ下さい」 ②現在を中心として、それより過去・未来のしばらくの間を限定して指す。「―2、3年お目に掛かりません」「―1、2日が峠です」 ⇒此処一番 ⇒此処だけの話 ⇒此処で逢ったが百年目 ⇒此処ばかりに日は照らぬ ⇒此処までお出で甘酒進じょ ⇒此処を先途 ⇒此処を踏んだら彼所が上がる

こ‐の【此の・斯の】🔗🔉

こ‐の此の・斯の】 〔連体〕 (もと、コは代名詞、ノは格助詞)話し手から「これ」と指せる位置にあるもの・ことにかかわる意。 ①自分の手に触れるほど近くにあるものを指示する。古事記「―蟹やいづくの蟹」。「―本をあげよう」 ②1に述べたものを規準にして表せる位置を指示する。「―うしろを捜せ」 ③今述べる事柄に関係する意。万葉集15「これや―名に負ふ鳴門の渦潮に」。「―年ごろずっと」「―点に注意」 ④すらすら言えない時にはさむ、つなぎの語。また、相手を叱る時の強めの語。「―親不孝者」

し‐かい【斯界】🔗🔉

し‐かい斯界】 この社会。この分野。「―の権威」

し‐がく【斯学】🔗🔉

し‐がく斯学】 この学問。「―の権威」

し‐ぎょう【斯業】‥ゲフ🔗🔉

し‐ぎょう斯業‥ゲフ この事業。「―の発展に尽くす」

しちょう【斯調】‥テウ🔗🔉

しちょう斯調‥テウ セイロン島(一説にジャワ島)の古名。葉調・私訶条とも。

し‐どう【斯道】‥ダウ🔗🔉

し‐どう斯道‥ダウ ①仁義の道義。聖人の道。人の人たる道。 ②(芸道・学問などの)この分野・方面。このみち。「―の権威」

しば【斯波】🔗🔉

しば斯波】 姓氏の一つ。室町時代の守護大名、管領家。清和源氏足利の流。足利泰氏の子家氏が陸奥斯波(志和・紫波)郡を領有。高経の代、越前守護、その子、義将は管領となり、その後、尾張・遠江などの守護職も併せ三管領家の一家となる。応仁の乱で分裂、衰退。 ⇒しば‐そのめ【斯波園女】 ⇒しば‐たかつね【斯波高経】 ⇒しば‐よしかど【斯波義廉】 ⇒しば‐よしとし【斯波義敏】 ⇒しば‐よしまさ【斯波義将】

しば‐たかつね【斯波高経】🔗🔉

しば‐たかつね斯波高経】 南北朝時代の武将。越前金崎城を攻め、藤島で新田義貞を倒す。越前・若狭の守護。のち子の義将を管領としてこれを後見。(1305〜1367) ⇒しば【斯波】

しば‐よしかど【斯波義廉】🔗🔉

しば‐よしかど斯波義廉】 室町中期の武将。室町幕府の管領。斯波氏の家督を義敏と争い、応仁の乱の原因をつくる。生没年未詳。 ⇒しば【斯波】

しば‐よしとし【斯波義敏】🔗🔉

しば‐よしとし斯波義敏】 室町中期の武将。義健の死後その家督を継いだが、家臣の圧力により退けられた。再び家督を回復した後もその地位をめぐって義廉と争い、応仁の乱の原因をつくる。(1435?〜1508) ⇒しば【斯波】

しば‐よしまさ【斯波義将】🔗🔉

しば‐よしまさ斯波義将】 南北朝・室町初期の武将。高経の4子。越前等の守護で管領となり、幕政の安定に努めた。(1350〜1410) ⇒しば【斯波】

し‐ぶん【斯文】🔗🔉

し‐ぶん斯文】 [論語子罕]この学問。この道義。斯道。特に儒家の道。

しら【斯盧】🔗🔉

しら斯盧】 古代朝鮮の辰韓の国の一つ。現在の韓国慶州市付近に位置した。新羅の前身。しろ。

[漢]斯🔗🔉

 字形 〔斤部8画/12画/2759・3B5B〕 〔音〕シ(呉)(漢) 〔訓〕これ・この・かく・ここに [意味] ①この。これ。「斯文・斯学・斯道」 ②ここに。すなわち。「我欲仁、斯仁至矣=我仁を欲すれば、ここに仁至らん」〔論語〕 [難読] 斯様かよう

大辞林の検索結果 (43)

かか・り【斯かり】🔗🔉

かか・り 【斯かり】 (動ラ変) 〔「かくあり」の転〕 このようである。こうだ。「天下の事は,とありとも―・りとも/竹取」

かかる【斯かる】🔗🔉

かかる [2] 【斯かる】 (連体) 〔「かくある」の転〕 (1)こんな。このような。「―事態になろうとは」 (2)はなはだしい。ひどい。「これは―迷惑でござりまする/狂言記・長光」

かかる-ほど-に【斯かる程に】🔗🔉

かかる-ほど-に 【斯かる程に】 (連語) 〔「かくある程に」の転〕 こうしているうちに。そのような状態である間に。

かかれ-ど【斯かれど】🔗🔉

かかれ-ど 【斯かれど】 (接続) 〔「かくあれど」の転〕 こうではあるけれども。「船にも思ふことあれど,かひなし。―,この歌をひとり言にしてやみぬ/土左」

かかれ-ば【斯かれば】🔗🔉

かかれ-ば 【斯かれば】 (接続) 〔「かくあれば」の転〕 こんなふうであるから。「浜にはくさぐさのうるはしき貝,石など多かり。―,ただ昔の人をのみ恋ひつつ/土左」

かく【斯く】🔗🔉

かく [1] 【斯く】 (副) (1)このように。このとおり。こう。「―言う私は」「―のごとき惨状」 (2)(「かくも」の形で)これほど。これほどまで。 →かくも (3)副詞「と」と呼応して用いられる。このように。「とにも―にも」「とやあらん―やあらん」 (4)副詞「か」と呼応して用いられる。このように。「かに―に」「かにも―にも」 →かくして →かくて

かく=なる上は🔗🔉

――なる上は このようになってしまった以上は。

かく=やあらん🔗🔉

――やあらん このようであろう。

かく-かく【斯く斯く】🔗🔉

かく-かく [1][0] 【斯く斯く】 (副) 内容を具体的に表さず省略して言う時に用いる語。こうこう。かようかよう。「―の事情」「理由は―しかじかである」

かく-さま【斯く様】🔗🔉

かく-さま 【斯く様】 (形動ナリ) このよう。こんな状態。「世の中の常の理―になり来にけらし/万葉 3761」

かく-して【斯くして】🔗🔉

かく-して [1] 【斯くして】 ■一■ (副) こうして。このようにして。「事件は―無事解決した」 ■二■ (接続) 先行の話題をふまえて,その結果や続きを述べ進めるときに用いる。「―,条約は結ばれるに至った」

かく-て【斯くて】🔗🔉

かく-て [1] 【斯くて】 ■一■ (接続) 前に述べたことを受けて,新たに説き起こす。このようにして。かくして。「―ローマは滅びた」 ■二■ (副) このようにして。こんな状態で。「我が思ひ―あらずは/万葉 734」

かくて-も【斯くても】🔗🔉

かくて-も 【斯くても】 (副) このようにしても。こんな状態でも。「身をうしと思ふにきえぬ物なれば―へぬる世にこそ有りけれ/古今(恋五)」

かく-のごとし【斯くの如し】🔗🔉

かく-のごとし 【斯くの如し】 (連語) 〔漢文訓読に多く用いられた語〕 前述のようである。このようである。「―ごとき暴挙が許されるものか」「その結果は―ごとし」「この歌も―ごとくなるべし/古今(仮名序)」

かく-ばかり【斯く許り】🔗🔉

かく-ばかり 【斯く許り】 (連語) これほど。こんなにも。「―すべなきものか世の中の道/万葉 892」

かく-まで【斯く迄】🔗🔉

かく-まで [1] 【斯く迄】 (連語) こうまで。こんなにまで。これほどまで。「―(に)御厚情を賜り…」

かく-も【斯くも】🔗🔉

かく-も [1] 【斯くも】 (副) 〔「も」は助詞〕 このように。これほどにも。「―盛大な会を催していただき…」

かく-よう【斯く様】🔗🔉

かく-よう ―ヤウ 【斯く様】 (名・形動ナリ) このようなさま。このよう。「―にして終に外道負けて/今昔 1」

か-ばかり【斯許り】🔗🔉

か-ばかり 【斯許り】 (副) (1)こんなにも。これほど。「―われに従ふ心ならば,思ひ懲(コ)りなん/源氏(帚木)」 (2)この程度。これくらい。これしき。「―になりては,飛びおるとも降りなん/徒然 109」

か-ほど【斯程】🔗🔉

か-ほど [0] 【斯程】 (副) これほど。これぐらい。「―に多き路用を何処(イズク)よりか得ん/舞姫(鴎外)」

か-よう【斯様】🔗🔉

か-よう ―ヤウ [0] 【斯様】 (形動)[文]ナリ このよう。「―なわけで」

かよう-かよう【斯様斯様】🔗🔉

かよう-かよう ―ヤウ―ヤウ 【斯様斯様】 (連語) これこれこのとおり。「―の刺激をうけなば/小説神髄(逍遥)」

こう【斯う】🔗🔉

こう カウ [0][1] 【斯う】 ■一■ (副) 〔「かく(斯)」の転〕 (1)ある場面の様子をさしていう。話し手の身近の場面についていう。「―なればしめたものだ」「―暑くてはかなわない」 (2)話した内容や心の中で考えた事柄などをさす。「―しろああしろと口うるさい」「山路を登りながら―考えた/草枕(漱石)」 (3)事態のなりゆきが限界に達したことを認める気持ちを表す。もうこれまで。「祇王すでに今は―とて出でけるが/平家 1」 (4)動作を軽く指示する。「さて私はもう―参りまする/狂言・末広がり(虎寛本)」 ■二■ (感) (1)言いよどんだり,ためらいながら言ったりするときに用いる語。あの。ええと。「―,どうだえ,狼は出やしますまいねえ/塩原多助一代記(円朝)」 (2)呼びかけの言葉。ぞんざいな言い方。おい。なあ。「―,おめえん所のおかみさんもお髪(グシ)はお上手だの/滑稽本・浮世風呂 2」

こう-こう【斯う斯う】🔗🔉

こう-こう カウカウ [1] 【斯う斯う】 (副)スル 〔「かくかく」の転〕 内容を具体的に表さず省略して言う時に使う語。これこれ。このように。「理由は―しかじか」「―せよと指示した」

こう-ざま【斯様】🔗🔉

こう-ざま カウ― 【斯様】 (形動ナリ) 〔「かくさま」の転〕 このようなようす。このような状態。「源中納言は―に好ましうは焚き匂はさで/源氏(紅梅)」 →とさまこうさま

こう-した【斯うした】🔗🔉

こう-した カウ― [0] 【斯うした】 (連体) このような。こういう。「―事態になるとは夢にも思わなかった」

こう-して【斯うして】🔗🔉

こう-して カウ― [0] 【斯うして】 ■一■ (副) このように。 ■二■ (接続) 先行の事柄をふまえ,後続の事柄に述べ進めていく意を表す。「―,おじいさんは大金持ちになりました」

こう-て【斯うて】🔗🔉

こう-て カウ― 【斯うて】 〔「かくて」の転〕 ■一■ (副) これこれで。こうして。「―はかなくもなり侍りなば/源氏(総角)」 ■二■ (接続) さて。このようにして。

こう-と【斯うと】🔗🔉

こう-と カウ― 【斯うと】 (感) 思い迷ったときに発する語。さあて。ええと。こうっと。「むむ―,ゆふべあの時分に月が出たから/滑稽本・膝栗毛 6」

こう-よう【斯様】🔗🔉

こう-よう カウヤウ 【斯様】 (形動ナリ) 〔「かくやう」の転〕 このよう。こういう。「この―にもの持てくる人に/土左」

し-かい【斯界】🔗🔉

し-かい [0] 【斯界】 この社会。この方面。この専門の筋。「―のために尽くす」「―の権威」

し-がく【斯学】🔗🔉

し-がく [1] 【斯学】 この学問。「―における第一人者」

し-ぎょう【斯業】🔗🔉

し-ぎょう ―ゲフ [1][0] 【斯業】 この事業。この方面の事業。

し-どう【斯道】🔗🔉

し-どう ―ダウ [1] 【斯道】 (1)〔論語(雍也)〕 人の人たる道。特に,孔子の説く聖人の道。仁道。 (2)従事している専門の道。この方面。この分野。その道。「―に名を知られた人」

しば【斯波】🔗🔉

しば 【斯波】 姓氏の一。清和源氏。足利泰氏の子,家氏を祖とする。室町幕府三管領家の一。

しば-たかつね【斯波高経】🔗🔉

しば-たかつね 【斯波高経】 (1305-1367) 南北朝時代の武将。1337年新田義貞を越前金ヶ崎城に攻め,藤島で滅ぼす。幕府の実権を一時握るが,のち失脚。

しば-よしかど【斯波義廉】🔗🔉

しば-よしかど 【斯波義廉】 室町・戦国時代の武将。斯波義敏のあと斯波家を継ぐが,義敏と家督争いを続け応仁の乱の一因となる。生没年未詳。

しば-よしとし【斯波義敏】🔗🔉

しば-よしとし 【斯波義敏】 (1435?-1508) 室町・戦国時代の武将。斯波家を継いだ義廉と争う。応仁の乱では東軍に属す。

しば-よしまさ【斯波義将】🔗🔉

しば-よしまさ 【斯波義将】 (1350-1410) 室町時代の武将。管領として幕府の制度を整備し,幕政の基礎を固めた。教訓書「竹馬抄」がある。

し-ぶん【斯文】🔗🔉

し-ぶん [1] 【斯文】 〔論語(子罕)〕 この方面の学問。斯道。特に,儒教・儒学についていう。

かく【斯く】(和英)🔗🔉

かく【斯く】 thus;→英和 in this way;like this.

かくて【斯くて】(和英)🔗🔉

かくて【斯くて】 thus;→英和 then;→英和 accordingly.→英和

しかい【斯界の権威】(和英)🔗🔉

しかい【斯界の権威】 an authority on the subject.→英和

広辞苑+大辞林で始まるの検索結果。