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ほ‐い【本意】🔗🔉

ほ‐い本意】 (ホンイのンの表記されなかった形) ⇒ほんい。伊勢物語「それを―にはあらで、志深かりける人、行きとぶらひけるを」→本意無し

ほい‐な・し【本意無し】🔗🔉

ほい‐な・し本意無し】 〔形ク〕 ①本来の気持に反していて残念である。源氏物語若紫「同じさまにのみあるを、―・しとおぼす」 ②本来のあり方に反している。本来の趣旨ではない。源氏物語絵合「いま、あらため書かむ事は、―・き事なり」 ③期待はずれで気に入らない。平家物語3「―・かりしは右大将宗盛卿の最愛の北の方におくれ奉りて、大納言大将両職を辞して籠居せられたりし事」 ④(滋賀県で)あっけない。「―・い最後やった」

ほ‐け【本家】🔗🔉

ほ‐け本家】 (ホンケのンを表記しない形)親里。家もと。生家。宇津保物語祭使「―の御方より召しならべて賜ふ」

ほん【本】🔗🔉

ほん】 ①中心となるもの。また、もととなるもの。主。狂言、鱸庖丁「四季折々の御遊び、中にも御狩を―とされ」 ②もととしてみならうべきもの。てほん。かがみ。源氏物語若紫「やがて―にとおぼすにや、手習・絵などさまざまに書きつつ」。源氏物語藤袴「この君をなむ―にすべき」 ③書籍。書物。源氏物語梅枝「さまざまの継紙つぎがみの―ども、古き新しき取りいで給へるついでに」 ④まこと。正しい、正式のもの。浄瑠璃、曾根崎「たんとぶたれさんしたと聞いたが―か」 ⑤(接頭語的に用いて)今問題にしているそのものの意。自分の側に属している意に用いることが多い。「―選手権」 ⑥棒状の長いものを数える語。「鉛筆5―」 ⑦芝居・映画・小説・記事などの作品の数を数える語。 ⑧手紙や電話をかける回数などを数える語。 ⑨柔剣道などの勝負を数える語。 ⑩スポーツで、得点や採点の対象となる試技を数える語。「シュート3―」「1―目のジャンプ」 ⑪調子笛の管の順番の数え方から、篠笛などの音の高さをいう語。「一本」が最も低い。転じて、三味線音楽の音の高さの名称。→十二律(表)

ほんあみ【本阿弥】🔗🔉

ほんあみ本阿弥】 (ホンナミとも)刀剣鑑定の家系。始祖妙本は足利尊氏の頃の人。その子孫は足利・豊臣・徳川に仕えて刀剣の手入れや研磨・鑑定に当たり、今日に及ぶ。のち、一般に鑑定家の異称。 ⇒ほんあみ‐こうえつ【本阿弥光悦】

ほんあみ‐こうえつ【本阿弥光悦】‥クワウ‥🔗🔉

ほんあみ‐こうえつ本阿弥光悦‥クワウ‥ 安土桃山・江戸初期の芸術家。京都の町衆。家業の刀剣の鑑定・研磨をよくすると共に、書を尊朝法親王に学び、寛永三筆の一人。また、蒔絵まきえ意匠も考案し、楽焼にも秀で、茶道をたしなむ。(1558〜1637) ⇒ほんあみ【本阿弥】

ほん‐あん【本案】🔗🔉

ほん‐あん本案】 ①この案。 ②民事訴訟において、付随的・派生的な事項に対し、本来的な事項を指す語。最も普通には、訴えの形式的な適法性に対して、請求の内容の実体法上の当否を指す。本案審理・本案判決の類。 ⇒ほんあん‐はんけつ【本案判決】

ほんあん‐はんけつ【本案判決】🔗🔉

ほんあん‐はんけつ本案判決】 民事訴訟において、門前払いをせず、訴えによる請求または上訴による不服主張の内容の当否を判断する判決。実体判決。↔訴訟判決 ⇒ほん‐あん【本案】

ほん‐い【本位】‥ヰ🔗🔉

ほん‐い本位‥ヰ ①もとの位。以前の位。「―に復する」 ②基本とする標準。中心になるもの。「金―制度」「品質―の店」「自分―の考え」 ③勲位に対して文位をいう。神皇正統記「―ある人のこれを兼ねたるもあるべし」 ⇒ほんい‐おん【本位音】 ⇒ほんい‐か【本位貨】 ⇒ほんい‐かへい【本位貨幣】 ⇒ほんい‐きごう【本位記号】

ほん‐い【本意】🔗🔉

ほん‐い本意】 (ホイとも) ①もとからの心。本来の意思。本懐。今昔物語集6「父の―の如くに此の仏を震旦に渡し」。「―ではない」 ②まことの意味。真意。平家物語5「今度の都遷りの―をいかにといふに」 ③本来あるべきさま。本義。毎月抄「有心うしん体にすぎて歌の―と存ずる姿は侍らず」

ほん‐いえ【本家】‥イヘ🔗🔉

ほん‐いえ本家‥イヘ 分家に対して本家ほんけのこと。

ほんい‐おん【本位音】‥ヰ‥🔗🔉

ほんい‐おん本位音‥ヰ‥ 楽譜で、嬰記号(♯)や変記号(♭)を帯びない音。幹音かんおん→音名(表)⇒ほん‐い【本位】

ほんい‐か【本位貨】‥ヰクワ🔗🔉

ほんい‐か本位貨‥ヰクワ 本位貨幣の略。 ⇒ほん‐い【本位】

ほんい‐かへい【本位貨幣】‥ヰクワ‥🔗🔉

ほんい‐かへい本位貨幣‥ヰクワ‥ (standard money)一国の貨幣制度の基礎をなす貨幣。法貨のうちで中心的な地位を占め、無制限の強制通用力を持つ。金本位制度の下では金貨が本位貨幣。 ⇒ほん‐い【本位】

ほんい‐きごう【本位記号】‥ヰ‥ガウ🔗🔉

ほんい‐きごう本位記号‥ヰ‥ガウ 楽譜で、変化記号で高めた、あるいは低めた音を元の音程に戻すために、その音符の前に記す♮の記号。ナチュラル。 ⇒ほん‐い【本位】

ほん‐いん【本員】‥ヰン🔗🔉

ほん‐いん本員‥ヰン 議員・委員・会員などの自称。

ほん‐いん【本院】‥ヰン🔗🔉

ほん‐いん本院‥ヰン ①この院。 ②上皇や法皇が同時に二人または二人以上ある時の第1の人。一の院。増鏡「父の御門をば今は―と申す」 ③分院に対して主となる院。大鏡師輔「例は―に帰らせ給ひて」

ほんいんぼう【本因坊】‥バウ🔗🔉

ほんいんぼう本因坊‥バウ 江戸幕府碁所ごどころ四家の筆頭。京都寂光寺本因坊の僧算砂さんさ(1559〜1623)を祖とし、継承して21世秀哉しゅうさい(1874〜1940)に至る。1939年秀哉の引退後は、実力によって争奪される選手権の名称の一つとなる。 ⇒ほんいんぼう‐あとめ‐しゅうさく【本因坊跡目秀策】 ⇒ほんいんぼう‐じょうわ【本因坊丈和】 ⇒ほんいんぼう‐どうさく【本因坊道策】

ほんいんぼう‐あとめ‐しゅうさく【本因坊跡目秀策】‥バウ‥シウ‥🔗🔉

ほんいんぼう‐あとめ‐しゅうさく本因坊跡目秀策‥バウ‥シウ‥ 江戸後期の囲碁棋士。安芸因島の出身。14世本因坊秀和の門下となり、その跡目となる。秀策流布石を創始。御城碁おしろごに19連勝し大才を期待されたが、コレラで病死。(1829〜1862) ⇒ほんいんぼう【本因坊】

ほんいんぼう‐じょうわ【本因坊丈和】‥バウヂヤウ‥🔗🔉

ほんいんぼう‐じょうわ本因坊丈和‥バウヂヤウ‥ 江戸後期の囲碁棋士。12世本因坊。名人碁所ごどころ。怪力無双の名人といわれる。(1787〜1847) ⇒ほんいんぼう【本因坊】

ほんいんぼう‐どうさく【本因坊道策】‥バウダウ‥🔗🔉

ほんいんぼう‐どうさく本因坊道策‥バウダウ‥ 江戸前期の囲碁棋士。4世本因坊。石見の出身。名人碁所。段位制を確立。碁聖・棋聖と称される。(1645〜1702) ⇒ほんいんぼう【本因坊】

ほん‐うば【本乳母・本姥】🔗🔉

ほん‐うば本乳母・本姥】 授乳を専門とする乳母。西鶴織留6「―・抱媼だきうばとて二人まで、氏うじ素姓までを吟味して」

ほん‐え【本絵・本画】‥ヱ🔗🔉

ほん‐え本絵・本画‥ヱ ①狩野派や土佐派の絵画。浮世絵などの町絵に対して、上流社会に支持された本格的なものとして権威づけて言った。 ②(下絵に対し)完成した作品。

ほん‐えい【本営】🔗🔉

ほん‐えい本営】 総大将のいる軍営。本陣。「大―」

ほん‐えい【本影】🔗🔉

ほん‐えい本影】 (umbra)物体にさえぎられて光源からの光線の全く達しない部分。月食は月が地球の本影の内に入ることによって起こる。↔半影

ほん‐えん【本縁】🔗🔉

ほん‐えん本縁】 〔仏〕(ホンネンとも)事の起り。起源。由来。徒然草「仏神の―を歌ふ」

ほん‐おく【本屋】‥ヲク🔗🔉

ほん‐おく本屋‥ヲク 母屋おもや。ほんや。

ほん‐か【本科】‥クワ🔗🔉

ほん‐か本科‥クワ その学校の本体をなす課程。予科・別科・専攻科などに対していう。「―生」

ほん‐か【本歌】🔗🔉

ほん‐か本歌】 ①先人の歌の用語や語句を踏まえて和歌・連歌などを作った場合、その典拠になった歌。もとうた。毎月抄「―とり侍るやうは」 ②狂歌・俳諧などに対して本来の歌。すなわち、和歌。 ⇒ほんか‐どり【本歌取】

ほん‐かい【本懐】‥クワイ🔗🔉

ほん‐かい本懐‥クワイ (古くはホンガイ)かねてからの願い。本望。本意。平家物語2「帰洛の―をとげしめ給へ」。「男子の―」

ほん‐かいぎ【本会議】‥クワイ‥🔗🔉

ほん‐かいぎ本会議‥クワイ‥ 部会・委員会などに対して、本式の会議。国会では全議員が出席して行う会議。

ほん‐かいどう【本街道・本海道】‥ダウ🔗🔉

ほん‐かいどう本街道・本海道‥ダウ 江戸時代、脇街道・間道に対して、幕府の指定し、設備した主要な街道。特に、東海道。

ほん‐かく【本格】🔗🔉

ほん‐かく本格】 根本の格式。もとからの正しい法式。本則。また、本来の格式を具えていること。「―派」「―化する」 ⇒ほんかく‐しょうせつ【本格小説】 ⇒ほんかく‐てき【本格的】

ほん‐がく【本覚】🔗🔉

ほん‐がく本覚】 〔仏〕衆生しゅじょうに本来そなわっている清浄な悟りの智慧。修行によって本覚を明らかにすることを始覚しかくという。もと「大乗起信論」に説く。性霊集7「金蓮の性我、―の日を孕はらんで終無きには」 ⇒ほんがく‐しそう【本覚思想】

ほんがく‐じ【本覚寺】🔗🔉

ほんがく‐じ本覚寺】 ①鎌倉市にある日蓮宗の寺。佐渡配流から帰った日蓮が滞留した夷堂えびすどうの旧跡で、1436年(永享8)日出が寺とした。のち身延みのぶより日蓮の遺骨を分移し、東身延と称した。 ②岡山市御津鹿瀬みつかせにある日蓮宗不受不施講門派の本山。元禄(1688〜1704)年間創立の妙宣庵に由来し、1882年(明治15)独立。96年以後現称。鹿瀬草庵。

ほんがく‐しそう【本覚思想】‥サウ🔗🔉

ほんがく‐しそう本覚思想‥サウ 中世の天台宗で流行した思想潮流。口伝によって伝えられ、現実世界をすべて本覚の現れとし、現実世界の絶対的肯定を説く。本覚法門。 ⇒ほん‐がく【本覚】

ほんかく‐しょうせつ【本格小説】‥セウ‥🔗🔉

ほんかく‐しょうせつ本格小説‥セウ‥ (大正末年、中村武羅夫むらおの造語)作者の身辺に材を取った心境小説に対し、社会的現実を客観的に描くという近代小説の本来の資格をそなえている小説。 ⇒ほん‐かく【本格】

ほんかく‐てき【本格的】🔗🔉

ほんかく‐てき本格的】 ①本来の格式を具えているさま。本式。「―にとりくむ」 ②すっかりそのようであるさま。「―な冬の訪れ」 ⇒ほん‐かく【本格】

ほんか‐どり【本歌取】🔗🔉

ほんか‐どり本歌取】 和歌・連歌などで、意識的に先人の作の用語・語句などを取り入れて作ること。例えば、万葉集巻3の「苦しくも降りくる雨か三輪が崎佐野の渡に家もあらなくに」を本歌に取って、藤原定家が「駒とめて袖打ち払ふ蔭もなし佐野の渡の雪の夕暮」と詠んだ類。新古今時代に歌論的に整備された。 ⇒ほん‐か【本歌】

ほん‐がね【本印】🔗🔉

ほん‐がね本印】 馬の左の股に押す鉄焼かなやき。産地の牧場の標識。

ほん‐かわ【本革】‥カハ🔗🔉

ほん‐かわ本革‥カハ 合成ではない、本物の革。「―のベルト」

ほん‐かわらぶき【本瓦葺き】‥カハラ‥🔗🔉

ほん‐かわらぶき本瓦葺き‥カハラ‥ 平瓦と丸瓦とを交互に用いて葺いた屋根。本葺き。

ほん‐かん【本官】‥クワン🔗🔉

ほん‐かん本官‥クワン ①試補・見習・雇い3などでない正式の官職。 ②兼官に対して、その人の本来の官職。 ③もとの官職。以前の官職。 ④官職にある者の自称。本職。

ほん‐かん【本貫】‥クワン🔗🔉

ほん‐かん本貫‥クワン (ホンガンとも) ①令制で、本籍地。また、出身地。 ②朝鮮で、氏族(男系血族)の祖先発祥の地名。姓と組み合わせて記し、他の氏族との区別を示す(例えば、安東金氏・慶州金氏)。韓国では現在も戸籍に記載する。

ほん‐かん【本管】‥クワン🔗🔉

ほん‐かん本管‥クワン 上下水道・都市ガスで、公道の下に埋設される太い管。

ほん‐かん【本館】‥クワン🔗🔉

ほん‐かん本館‥クワン 別館・新館などに対して、主たる、または、もとからの建物。

ほん‐がん【本願】‥グワン🔗🔉

ほん‐がん本願‥グワン ①本来の念願。万葉集5「―、生しょうを彼の浄刹に託けむ」。「―を果たす」 ②〔仏〕仏・菩薩が過去世かこぜにおいて立てた衆生しゅじょう救済の誓い。阿弥陀仏の四十八願など。誓願。宿願。本誓ほんぜい。平家物語1「弥陀の―を強く信じて」 ③本願主の略。今昔物語集31「かの尊睿をぞかの山の―とは云ふなる」 ⇒ほんがん‐しゅ【本願主】 ⇒ほんがん‐ぼこり【本願誇り】

ほんがん‐じ【本願寺】‥グワン‥🔗🔉

ほんがん‐じ本願寺‥グワン‥ 浄土真宗の本山。親鸞の死後、1272年(文永9)京都東山大谷に御影堂を建てたのに始まり、1478年(文明10)より蓮如が京都山科に再興。次いで大坂石山に移ったが、1602年(慶長7)に東西に分立。→西本願寺→東本願寺→石山本願寺→山科別院⇒ほんがんじ‐は【本願寺派】

ほんがんじ‐は【本願寺派】‥グワン‥🔗🔉

ほんがんじ‐は本願寺派‥グワン‥ 浄土真宗十派の一つ。正しくは浄土真宗本願寺派。京都の西本願寺をその本山とする。西本願寺派。 ⇒ほんがん‐じ【本願寺】

ほんがん‐しゅ【本願主】‥グワン‥🔗🔉

ほんがん‐しゅ本願主‥グワン‥ 造寺・造仏や写経など功徳となる事業の発起人。本願。願主。 ⇒ほん‐がん【本願】

ほんがん‐ぼこり【本願誇り】‥グワン‥🔗🔉

ほんがん‐ぼこり本願誇り‥グワン‥ どんなに悪いことをしても、阿弥陀仏の本願の絶対的な力によって許されるとする浄土真宗の異安心いあんじんの一種。 ⇒ほん‐がん【本願】

ほん‐き【本気】🔗🔉

ほん‐き本気】 まじめな心。冗談や遊びでない真剣な気持。また、そのような気持で取り組むさま。「人の話を―にする」「―で働く」 ⇒本気になる

ほん‐き【本器】🔗🔉

ほん‐き本器】 枡ますの一種。収税の基準とする枡。本斗ほんと。平家物語(長門本)「白米こそ少し候へと申す。いかほどと御尋ねあり。―の五升と申す」

ほん‐ぎ【本紀】🔗🔉

ほん‐ぎ本紀】 紀伝体の歴史で、帝王の事跡や国家の大事を叙述した部分。→世家せいか2→列伝

ほん‐ぎ【本義】🔗🔉

ほん‐ぎ本義】 本来の意義。正しい意味。根本をなす、大切な意義。

ほん‐ぎ【本儀】🔗🔉

ほん‐ぎ本儀】 本来の正当な事柄、または儀式。太平記27「世の主たる事必ず―にはあらねども」 ○本気になるほんきになる (それまでは軽い気持でいたのが)真剣になる。「仕事に―」「本気になってなぐる」 ⇒ほん‐き【本気】

○本気になるほんきになる🔗🔉

○本気になるほんきになる (それまでは軽い気持でいたのが)真剣になる。「仕事に―」「本気になってなぐる」 ⇒ほん‐き【本気】 ほん‐ぎまり本決り・本極まり】 本式にきまること。 ほん‐ぎゃく叛逆⇒はんぎゃく。天草本平家物語「―の者を平らげ」 ほん‐きゅう本給‥キフ 手当などを加えない、基本となる給与。本俸。基本給。 ホンキュー虹口】 (Hongkou)中国上海の旧共同租界中の一区域。かつて日本人の多く住んだ地域。 ほん‐きょ本居】 本来の居所。主として居住する所。 ほん‐きょ本拠】 もとづき拠るところ。もととなるよりどころ。根拠。「東京に―を構える」 ⇒ほんきょ‐ち【本拠地】 ほん‐ぎょう本行‥ギヤウ ①〔仏〕成仏じょうぶつの因となる修行。諸仏の成仏以前の修行。 ②能や狂言から歌舞伎や近世歌謡に移入した作に対する原作の能・狂言のこと。例、「勧進帳」に対する能「安宅」。 ③義太夫狂言から見て、もとの上演様式である人形浄瑠璃を指していう語。 ⇒ほんぎょう‐もの【本行物】 ほん‐ぎょう本業‥ゲフ その人の主とする職業。「―をおろそかにする」↔副業。 ⇒ほんぎょう‐やき【本業焼】 ぼん‐きょう凡境‥キヤウ 凡夫の境地。 ぼん‐きょう梵境‥キヤウ 寺院の境内。 ぼん‐ぎょう梵行‥ギヤウ ①淫欲を断つ行法。 ②仏門の修行。 ぼん‐きょうげん盆狂言‥キヤウ‥ 旧暦7月中旬、盆の頃から演ずる歌舞伎狂言。大立者は出演せず、格をおとしてする。〈[季]秋〉 ほんぎょう‐もの本行物‥ギヤウ‥ 歌舞伎脚本で、能や狂言から取り入れたものの称。松羽目物まつばめもの⇒ほん‐ぎょう【本行】 ほんぎょう‐やき本業焼‥ゲフ‥ 瀬戸焼で、文化(1804〜1818)年間に磁器の製造が始まり、これを新製焼と称したのに対して、旧来の陶器の称。→瀬戸焼 ⇒ほん‐ぎょう【本業】 ほん‐きょく本曲】 日本の尺八楽・胡弓楽・一弦琴・二弦琴の曲種。三味線や箏など他楽器との合奏ではなく、その楽器のみで奏するもの。↔外曲がいきょく ほん‐きょく本局】 支局・分局などに対して、主たる局。 ほんきょ‐ち本拠地】 本拠とする場所。 ⇒ほん‐きょ【本拠】 ほん‐きん本金】 ①資本金。元金。 ②まぜもののない金。純金。 ③陶磁器の彩料の一種。塩化金溶液を硝酸水銀で沈殿した金粉。これをホウ酸鉛でこねて、焼き上げた釉うわぐすりの上に施して金色をあらわす。→水金みずきん ほん‐ぎん本銀】 元金。資本金。日本永代蔵3「―に不足出来そめ」 ぼん‐きん凡近】 平凡で卑近なこと。 ポンキン ペポカボチャの一系統。果肉は水っぽく、主に飼料用・観賞用。また、広く西洋系のカボチャの俗称。 ほん‐ぐ反故・反古(→)「ほご」に同じ。ほぐ。発心集「人に紙―など乞ひ集め、いくらも差図をかきて」 ぼん‐く盆供】 盂蘭盆うらぼんにする供養。盆供養。 ぼん‐ぐ凡愚】 平凡で愚かなこと。また、その人。凡人。 ほん‐ぐう本宮】 ①他に神霊を分祀したもとの神社。本社。↔別宮。 ②熊野本宮の略。熊野坐くまのにます神社。平家物語3「熊野参詣の事ありけり。―証誠殿の御前にて」 ぼん‐ぐう梵宮】 ①梵天の宮殿。 ②寺院。ぼんきゅう。 ほん‐くじ本籤・本鬮】 頼母子講たのもしこうなどで、その落札者を定めるくじ。↔花籤 ほん‐くじ本公事】 江戸時代、金公事かねくじ以外の一切の民事訴訟と一部の刑事訴訟との称。 ほん‐くにもち本国持】 江戸時代、国持の中で一カ国以上を領する前田・島津・毛利など10家の称。 ほん‐ぐみ本組】 ①江戸の町火消の組の名。四十八組の一つ。 ②組版くみはんで、はじめ棒組ぼうぐみにして校正を経たものをページ単位で本式に組むこと。また、その組版。 ほん‐ぐもり本曇り】 空がすっかりくもること。気象用語では曇りと同じ意味に用いた。 ぼん‐くよう盆供養‥ヤウ 盂蘭盆うらぼんにする供養。盆供。 ぼん‐くら盆暗】 (もと、ばくちの語で、采さいを伏せた盆の中に眼光がとおらないで常に負けるという意)ぼんやりしていて、ものがわかっていないさま。また、その人。うつけもの。東海道中膝栗毛5「ふたりとも―なればまことと思ひて」 ぼん‐くれ盆暮】 盂蘭盆うらぼんの頃と年の暮。「―のつけとどけ」 ほん‐け本卦】 ①八卦で、2回算木さんぎを置いて占う時の初めの卦。浄瑠璃、国性爺合戦「我らが―師の卦に当つて」 ②生れ年の干支えと。61年目に回って来る。 ⇒ほんけ‐がえり【本卦帰り・本卦還り】 ほん‐け本家】 ①おおもとになる家筋。いえもと。宗家。 ②分家から見てその分かれ出たもとの家。 ③荘園の名義上の支配者の称。領家の上位にある最高の領主であるが、荘園にはかならず本家があるとも限らない。本所ほんじょともいう。→領家⇒ほんけ‐ほんもと【本家本元】 ほん‐げ本化】 〔仏〕本仏である久遠実成くおんじつじょうの釈迦仏の教化きょうけのこと。↔迹化しゃっけ ぼん‐げ凡下】 ①すぐれた所のないこと。平凡なこと。また、その人。凡夫。凡人。梁塵秘抄「毘盧の身土の卑しきを、―の一念超えずとか」 ②令制上の位をもたない人。 ③主として鎌倉幕府法に見える身分階層上の呼称。侍さむらいに属さない一般庶民を指した。甲乙人。 ほん‐けい本刑】 〔法〕判決で言い渡した主刑。懲役・禁錮・拘留の自由刑は未決勾留日数算入の対象となる本刑。一般に罰金・科料も含まれる。 ほんけい本渓】 (Benxi)中国遼寧省東部の重工業都市。石炭・鉄鉱の重要産地。人口98万(2000)。旧称、本渓湖。 ホンゲイHongai】 ベトナム北東部、トンキン湾の支湾ハロン湾奥の港湾都市。付近は良質の無煙炭の産地。別称、ハロン。 ぼん‐けい凡境】 普通の場所。霊地などに対していう。源平盛衰記14「此の地は霊地にして―にあらず」 ぼん‐けい盆景(→)盆石ぼんせきに同じ。 ほんけ‐がえり本卦帰り・本卦還り‥ガヘリ 本卦2になること。すなわち数え年で61歳になること。還暦。浮世風呂2「そのつれあひは六十一の―」 ⇒ほん‐け【本卦】 ほん‐げき叛逆⇒はんぎゃく。日葡辞書「ホンゲキヲヲコス」 ほん‐げつ本月】 この月。今月。当月。 ほんけ‐ほんもと本家本元】 本家を強調していう語。一番おおもとの家や人。 ⇒ほん‐け【本家】 ほん‐けん本件】 この事件。この事柄。この件。 ほん‐けん本拳】 拳の一種。二人相対して互いに両手を少し前方に挙げ、右手の五指を互いに調子を合わせて敏活に屈伸し、双方の屈伸しない指の数の合計を瞬間に言いあてたのを勝とする。中国人が長崎に伝えたもので、長崎拳ともいう。 ほん‐けん本間】 ①曲尺かねじゃく6尺の長さ。 ②和琴わごんまたは屏風の長さ6尺(1.82メートル)、箏では6尺5寸(1.97メートル)のもの。 ほん‐けん本絹】 まじりけのない絹糸や絹布。純絹。 ほん‐けん本権】 事実上の関係としての占有を法律上正当づける権利。所有権・地上権・賃借権などの類。「―の訴え」 ほん‐けん本繭】 上等のまゆ。 ほん‐げん本源】 おおもと。みなもと。根源。 ⇒ほんげんてき‐ちくせき【本源的蓄積】 ほん‐けんちく本建築】 間に合せでない本格的な建築。本普請。 ほんげんてき‐ちくせき本源的蓄積】 〔経〕資本主義的生産様式成立の歴史的過程で、一方に貨幣や生産手段が蓄積され、他方に労働力の販売以外に何物も所有しない人々が生ずること。原始的蓄積。 ⇒ほん‐げん【本源】 ほん‐げんぶく本元服】 半元服に対して、前髪を落として月代さかやきを剃る正式の元服。→元服 ほん‐こ本子】 ①実子じっし。浄瑠璃、心中二枚絵草紙「―より己れをば大切にせしかひもなく」 ②歌舞伎若衆で、売色を主とした色子などに対し舞台を主とするものをいう。舞台子。世間胸算用4「耳少し小さくて―には仕立て難し」 ほん‐ご反故・反古(→)「ほご」に同じ。 ほん‐ご本語】 原文。典拠。〈日葡辞書〉 ぼん‐ご梵語】 古代インドの文語であるサンスクリット語の称。梵天が造ったという伝承から、中国・日本でいう。→梵字 ボンゴbongoes スペイン】 音高の異なる一対の片面小太鼓を並べてつなぎ合わせ、膝に挟んで手で叩く楽器。ラテン音楽によく用いる。 ボンゴ ほん‐こう本工】 期間を定めずに雇用され、定年まで在職を予定されている労働者。特に大企業の場合にいう。↔臨時工↔社外工。→常用工 ほん‐こう本甲‥カフ 本物の鼈甲べっこうほん‐こう本坑‥カウ 鉱山で、中心になる坑道。 ほん‐こう本校‥カウ ①分校に対して本体である学校。 ②この学校。当校。 ほん‐ごう本郷‥ガウ ①その人の生まれた土地。故郷。本貫。 ②郡司の庁すなわち郡衙ぐんがのあった郷。 ③ある郷の一部で、最初に開け、付近の発展の基礎となった土地。もとむら。 ほんごう本郷‥ガウ 東京都文京区の一地区。もと東京市35区の一つ。山の手住宅地。東京大学がある。 ほんごう本郷‥ガウ 姓氏の一つ。 ⇒ほんごう‐しん【本郷新】 ほんこう‐しゃくげ本高迹下‥カウ‥ 〔仏〕天台宗で、本地ほんじがすぐれ垂迹すいじゃくが劣っているということ。 ほんごう‐しん本郷新‥ガウ‥ 彫刻家。札幌生れ。高村光太郎に師事。新制作派協会に属し、モニュメントを多く手がける。代表作「わだつみのこえ」。(1905〜1980) 本郷新 撮影:田村 茂 ⇒ほんごう【本郷】 ほんごう‐そう本郷草‥ガウサウ ホンゴウソウ科の多年草。死物に寄生し、暖地の林下に生ずる。葉緑素を持たない。茎は約5センチメートル。葉は鱗片状で小さく、花もまた細小、紫色。日本の特産で、三重県三重郡楠くす村本郷(現、四日市市)で初めて発見。 ほん‐こく翻刻】 ①写本・刊本を底本として、木版または活版で刊行すること。翻印。 ②外国の刊本を再製すること。 →覆刻ふっこく ほん‐ごく本石】 江戸時代、幕領から納める本来の年貢米の石高。これに出目米でめまいを加えたものが実際の納高となった。→計立はかりたて→出目米 ほん‐ごく本国】 ①その人の生まれた国。その人の国籍がある国。 ②先祖の出た国。 ③ふるさと。故郷。 ④植民地でない、本来の国土。 ⇒ほんごく‐ほう【本国法】 ほんこく‐じ本圀寺】 京都市山科区にある日蓮宗の四大本山の一つ。1253年(建長5)日蓮が鎌倉松葉ヶ谷まつばがやつに創建した法華堂に始まる。1345年(貞和1)足利尊氏の帰依を受けて京都六条堀川に移建。1971年現在地に移転。 ほんごく‐ほう本国法‥ハフ 人が国籍を有する国の法律。能力・親族・相続などの法律関係の準拠法とされている。 ⇒ほん‐ごく【本国】 ぼん‐ござ盆茣蓙】 ばくち場でつぼを伏せるござ。 ほん‐ごし本腰】 本式の腰構え。本格的に物事と取組む姿勢。真剣な気構え。「―をすえる」 ⇒本腰を入れる

ほん‐きゅう【本給】‥キフ🔗🔉

ほん‐きゅう本給‥キフ 手当などを加えない、基本となる給与。本俸。基本給。

ほん‐きょ【本居】🔗🔉

ほん‐きょ本居】 本来の居所。主として居住する所。

ほん‐ぐう【本宮】🔗🔉

ほん‐ぐう本宮】 ①他に神霊を分祀したもとの神社。本社。↔別宮。 ②熊野本宮の略。熊野坐くまのにます神社。平家物語3「熊野参詣の事ありけり。―証誠殿の御前にて」

ほん‐け【本家】🔗🔉

ほん‐け本家】 ①おおもとになる家筋。いえもと。宗家。 ②分家から見てその分かれ出たもとの家。 ③荘園の名義上の支配者の称。領家の上位にある最高の領主であるが、荘園にはかならず本家があるとも限らない。本所ほんじょともいう。→領家⇒ほんけ‐ほんもと【本家本元】

ほん‐げ【本化】🔗🔉

ほん‐げ本化】 〔仏〕本仏である久遠実成くおんじつじょうの釈迦仏の教化きょうけのこと。↔迹化しゃっけ

ほんけ‐ほんもと【本家本元】🔗🔉

ほんけ‐ほんもと本家本元】 本家を強調していう語。一番おおもとの家や人。 ⇒ほん‐け【本家】

ほん‐けん【本間】🔗🔉

ほん‐けん本間】 ①曲尺かねじゃく6尺の長さ。 ②和琴わごんまたは屏風の長さ6尺(1.82メートル)、箏では6尺5寸(1.97メートル)のもの。

ほん‐セル【本セル】🔗🔉

ほん‐セル本セル】 細い梳毛そもう糸を経緯糸たてぬきいとにして織った純毛セル。綿毛交織の半セルに対していう。

ほんなみ【本阿弥】🔗🔉

ほんなみ本阿弥⇒ほんあみ

ほん‐に【本に】🔗🔉

ほん‐に本に】 〔副〕 まことに。ほんとうに。じつに。浄瑠璃、出世景清「浮世狂ひも年による。しや―をかしいまで」。「―困ったことだ」

ほん‐ね【本音】🔗🔉

ほん‐ね本音】 ①まことの音色ねいろ。 ②本心から出たことば。たてまえを取り除いた本当の気持。「―を吐く」

ほん‐ネル【本ネル】🔗🔉

ほん‐ネル本ネル】 綿糸を使った綿フランネルに対して、紡毛糸を使った本来のフランネルの称。

ほん‐の【本の】🔗🔉

ほん‐の本の】 〔連体〕 ①まことの。本当の。甲陽軍鑑5「―未練者は千人の中にもさのみなし」 ②(小さい・少ない・劣ったなどの意を強めるのに用いる)ただそれだけの。ただ名ばかりの。広津柳浪、河内屋「二日も食を絶つて居る者へ、焼塩に焼豆腐の―申訳ばかりの菜を附け」。「―すこし」「―おしるしです」

ほん‐ぼん【本本】🔗🔉

ほん‐ぼん本本】 本式。本当。真実。浄瑠璃、本朝廿四孝「似はせでやつぱり―の勝頼様ぢやないかいの」

ほん‐ま【本間】🔗🔉

ほん‐ま本間】 ①(→)京間きょうまに同じ。 ②邦楽で、原則に外れないリズム。 ③謡曲のもっとも基本の間で、句の第1音が前の句の第8拍半からうたい出されるもの。 ④座敷持ちの遊女がふだん起居する部屋。錦之裏「急に癪の起つた顔で―へはいつておやすみなんし」

ほんま【本間】(姓氏)🔗🔉

ほんま本間】 姓氏の一つ。 ①中世、佐渡の国人。 ②近世、酒田の豪商。後、大地主。3代、四郎三郎光丘みつおか(1732〜1801)は庄内藩などの御用商人。

ほん‐まる【本丸】🔗🔉

ほん‐まる本丸】 ①城の中心部にあって、天守を築いた最も主要な郭くるわ。本曲輪ほんくるわ。〈日葡辞書〉 ②転じて、組織や物事の核心の部分。

ほん‐や【本屋】🔗🔉

ほん‐や本屋】 ①書物を売る店、または人。出版社を指すこともある。 ②俗に、脚本やシナリオを書く人。 ③母屋おもや。 ④本宅。 ⇒ほんや‐がくもん【本屋学問】 ⇒ほんや‐どり【本屋取】

ほんや‐がくもん【本屋学問】🔗🔉

ほんや‐がくもん本屋学問(→)外題げだい学問に同じ。 ⇒ほん‐や【本屋】

ほんや‐どり【本屋取】🔗🔉

ほんや‐どり本屋取】 (和歌山県で)長男の称。ほんにゃどん。 ⇒ほん‐や【本屋】

ほん‐わり【本割】🔗🔉

ほん‐わり本割】 大相撲で、発表された取組表によって行われる取組。転じて、歌舞伎の月例公演、演奏会のプログラムに載った正式演目などにもいう。

もと【本・元・原・基】🔗🔉

もと本・元・原・基】 「すえ(末)」に対して、物事の起こる所の意。 ①はじめ。起源。万葉集9「―の如家はあらむと」。「―をたずねる」「―に戻す」「火―」 ②以前。「―は警官だった」「―通りにする」 ③物事の主要な部分。根幹。基礎。もとい。万葉集10「吾が恋止まず―の繁けば」。「農は国の―」「―をしっかりさせる」「事実を―に論ずる」 ④(「因」とも書く)原因。「けんかの―」「口は禍わざわいの―」 ⑤木の根や幹。根もと。万葉集17「―も枝も同おやじ常磐に」。「木―竹うら」 ⑥和歌の上の句。 ⑦もとで。元金。資本。「―がかかる」 ⑧元値もとね。原価。「―が取れない」「―を割る」 ⑨(「酛」とも書く)酒母しゆぼのこと。 ⑩(「素」とも書く)原料。「スープの―」「―を仕込む」 ⑪(助数詞。「本」と書く) ㋐草木などを数えるのに用いる。万葉集18「一―のなでしこ植ゑし」 ㋑鷹などを数えるのに用いる。羽。「大鷹一―」 ◇ふつう「本」は3・6、「元」は1・2・4・7・8に使う。「原」は主に4、「基」は3に使う。 ⇒元が切れる ⇒元も子もない ⇒元を正す

もと‐うた【本歌】🔗🔉

もと‐うた本歌】 ①⇒ほんか。 ②(「元歌」とも書く)替え歌のもとになった歌。

もとおり‐はるにわ【本居春庭】‥ヲリ‥ニハ🔗🔉

もとおり‐はるにわ本居春庭‥ヲリ‥ニハ 江戸後期の国学者。号は後鈴屋のちのすずのや。宣長の長男。中年に失明、鍼医を業としながら門弟を指導。「詞八衢ことばのやちまた」「詞通路ことばのかよいじ」は国語用言研究の根底を築いた著。家集「後鈴屋集」がある。(1763〜1828) ⇒もとおり【本居】

もと‐つ‐いえ【本つ家】‥イヘ🔗🔉

もと‐つ‐いえ本つ家‥イヘ ①本をなす家筋。本家。宗家。いえもと。 ②屋敷の中で住居に用いる本宅。 ③妻の生家。里方。実家。

もと‐つ‐くに【本つ国】🔗🔉

もと‐つ‐くに本つ国】 ほんごく。神代紀「―に送致おくりまつる」

もと‐つ‐め【本つ妻】🔗🔉

もと‐つ‐め本つ妻】 ほんさい。正妻。嫡妻。〈新撰字鏡3

もと‐づめ【本詰め】🔗🔉

もと‐づめ本詰め】 缶詰・瓶詰などを、内容品の製造元で詰めること。また、その詰めたもの。

もと‐の‐くに【本の国】🔗🔉

もと‐の‐くに本の国】 ほんごく。万葉集6「急すむやけく還したまはね―へに」

もと‐の‐こころ【本の心】🔗🔉

もと‐の‐こころ本の心】 ①はじめのころの心。古今和歌集「―は忘られなくに」 ②初志。今昔物語集11「修行に罷り出でむと思ふ―有り」 ③本心。正気。枕草子一本23「ふるひ出でぬれば―失せて」 ○元の鞘へ収まるもとのさやへおさまる いったん離縁した者または仲違いをした者が、再び元の仲にもどる。 ⇒もと【元・旧・故】

もと‐の‐ちかい【本の誓い】‥チカヒ🔗🔉

もと‐の‐ちかい本の誓い‥チカヒ (「本誓ほんぜい」の訓読)本願ほんがん。源氏物語若菜下「不動尊の御―あり」

もと‐の‐みかど【本の御門】🔗🔉

もと‐の‐みかど本の御門】 本国。万葉集19「率て帰りませ―に」

もと‐みや【本宮】🔗🔉

もと‐みや本宮】 主たる神社。本社。↔枝宮えだみや

もとみや【本宮】(地名)🔗🔉

もとみや本宮】 福島県中央部、阿武隈高地西縁から郡山盆地北端に位置する市。盆地部には工業団地が広がる。人口3万1千。

もと‐もと【元元・本本】🔗🔉

もと‐もと元元・本本】 [一]〔名〕 損も得もないこと。資本または原価に相当すること。「失敗しても―だ」 [二]〔副〕 もとから。もとより。元来。「―たちの悪いやつだ」「―気乗りがしなかった」

[漢]本🔗🔉

 字形  筆順 〔木部1画/5画/教育/4360・4B5C〕 〔音〕ホン(呉)(漢) 〔訓〕もと (名)はじめ [意味] ①もと。 ㋐物事のおこり。(対)末。「本源・根本・基本・報本反始」 ㋑もとで。「資本・元本がんぽん」 ②もとづく。もととなる(ところ)。 ㋐出身である。「本国・本籍・本貫」 ㋑おおもとである。主体である。中心。「本部・本職・本家ほんけ・本給・本論」 ③もともと。元来。 ㋐もとからある。「本分・本質・本能・本望」 ㋑正式。まこと。「本に困ったわい」「本妻・本名・本格・本式」 ④この。当の。「本日・本件・本人・本辞典」 ⑤もととするもの。特に、文書・書物。「本を読む」「標本・脚本・謄本・絹本・写本・製本・流布本るふぼん」 ⑥草木のように細長いもの(を数える語)。「木本・草本・筆ふで二本・一本杉すぎ」 ⑦柔剣道などの勝負を数える語。「一本とる」「三本勝負」 ▷現代中国語では、「本子」などの形でノートの意に使う。本のことは「書」という。 [解字] 指事。「木」に根もとの部分を示す「一」を加えた字。草木の根もとの意。[夲]は俗字。 [下ツキ 一本・異本・院本・絵本・円本・合本・巻子本・刊本・完本・元本・基本・脚本・教本・欠本・闕本・献本・絹本・原本・校本・稿本・絖本・国本・根本・槧本・紙本・資本・写本・春本・抄本・正本・新本・製本・善本・千六本・草本・送本・蔵本・造本・俗本・大本・台本・拓本・駄本・張本・珍本・定本・底本・敵本主義・点本・伝本・唐本・藤本・謄本・読本・納本・農本主義・配本・抜本・板本・版本・秘本・標本・副本・複本・粉本・別本・返本・民本主義・木本・模本・訳本・洋本・藍本・臨本・類本・零本・暦本・猥本・和本・話本

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