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うら【浦】🔗🔉

うら】 ①海や湖の湾曲して陸地に入り込んだ所。「田子の―」 ②一般に、海辺。また、水際。「―の苫屋とまや

うら‐あそび【浦遊び】🔗🔉

うら‐あそび浦遊び】 海岸に出て魚や貝などを採って遊ぶこと。謡曲、藤栄「―に出でばやと思ひ候」

うら‐いそ【浦磯】🔗🔉

うら‐いそ浦磯】 入江の磯。はま。万葉集15「浜びより―を見つつ」

うら‐うら【浦浦】🔗🔉

うら‐うら浦浦】 諸所の浦。到る所の浦。金葉和歌集「よもの海の―ごとにあされども」

うらが【浦賀】🔗🔉

うらが浦賀】 神奈川県横須賀市の地名。1853年(嘉永6)アメリカの提督ペリーが来航して通商を求めた地。 ⇒うらが‐すいどう【浦賀水道】 ⇒うらが‐ぶぎょう【浦賀奉行】

うら‐がく・る【浦隠る】🔗🔉

うら‐がく・る浦隠る】 〔自下二〕 (奈良時代には四段活用)入江の中に隠れる。万葉集6「都太つだの細江に―・りをり」。蜻蛉日記「―・れみることかたきあとならば」

うらが‐すいどう【浦賀水道】‥ダウ🔗🔉

うらが‐すいどう浦賀水道‥ダウ 東京湾の入口、三浦半島と房総半島との間の海峡。幅約7キロメートル。 ⇒うらが【浦賀】

うら‐かぜ【浦風】🔗🔉

うら‐かぜ浦風】 浦を吹く風。海辺を吹く風。はまかぜ。 ⇒うらかぜ‐ぐさ【浦風草】

うらかぜ‐ぐさ【浦風草】🔗🔉

うらかぜ‐ぐさ浦風草】 〔植〕カワラサイコの別称。 ⇒うら‐かぜ【浦風】

うら‐かた【浦方】🔗🔉

うら‐かた浦方(→)浦百姓うらびゃくしょうに同じ。

うらかた‐ばんしょ【浦方番所】🔗🔉

うらかた‐ばんしょ浦方番所】 江戸時代、浦々に設けられた見張所。

うら‐がつ【浦賤】🔗🔉

うら‐がつ浦賤】 海べに住むいやしい漁夫。扶桑拾葉集11「田夫野人―山がつ」

うらが‐ぶぎょう【浦賀奉行】‥ギヤウ🔗🔉

うらが‐ぶぎょう浦賀奉行‥ギヤウ 江戸幕府の職名。遠国おんごく奉行の一つ。江戸湾出入りの船舶とその米穀・貨物などの検査をつかさどった。1720年(享保5)下田奉行を廃して設置。番所も下田から浦賀に移転。 ⇒うらが【浦賀】

うらかみ【浦上】🔗🔉

うらかみ浦上】 長崎市北部の一地区。キリシタンの地として知られ、現在もカトリック信徒が多い。有名な天主堂は原爆で被災したが、のち再建。 浦上天主堂(1946年) 撮影:山端庸介 ⇒うらかみ‐くずれ【浦上崩れ】

うらがみ‐ぎょくどう【浦上玉堂】‥ダウ🔗🔉

うらがみ‐ぎょくどう浦上玉堂‥ダウ 江戸後期の文人画家。名は弼ひつ。備中鴨方藩に仕えたが、脱藩して琴と絵とを楽しみながら全国を旅した。水墨の用筆に個性を発揮し、詩情豊かな山水画を描く。作「凍雲篩雪図」。著「玉堂琴譜」。(1745〜1820) ⇒うらがみ【浦上】

うらかみ‐くずれ【浦上崩れ】‥クヅレ🔗🔉

うらかみ‐くずれ浦上崩れ‥クヅレ (崩れは検挙事件の意)江戸後期、浦上の隠れキリシタンが露顕・検挙された事件。幕府は1790年(寛政2)・1842年(天保13)・56年(安政3)の3回の崩れではキリシタンと認めず、「異宗」として処理、1867年(慶応3)に起きた四番崩れではキリシタンと見なし、多数の牢死者を出し、後に外交問題に発展。 ⇒うらかみ【浦上】

うらがみ‐しゅんきん【浦上春琴】🔗🔉

うらがみ‐しゅんきん浦上春琴】 玉堂の子。父の画業を継ぎ、文人画家として聞こえた。(1779〜1846) ⇒うらがみ【浦上】

うらかわ【浦河】‥カハ🔗🔉

うらかわ浦河‥カハ 北海道南部、太平洋岸の町。日高支庁の所在地。段丘上に日高牧場があり、沖合は海霧発生地域として知られる。

うら‐ぎく【浦菊】🔗🔉

うら‐ぎく浦菊】 キク科の越年草。本州中部以西の塩水湿地に生ずる。茎は高さ約90センチメートル。秋、淡紫色のヨメナに似た頭状花を開く。浜紫苑はましおん。 うらぎく

うら‐ぎって【浦切手】🔗🔉

うら‐ぎって浦切手】 江戸時代、廻船が難破して積荷を捨てた時、もよりの浦につき次第、浦役人の検査を受けて作る残存荷物・船具の目録。浦証文。浦手形。

うら‐ぎみ【浦君】🔗🔉

うら‐ぎみ浦君】 漁場の専有者、または漁業の支配者。おらぎみ。村君むらぎみ

うら‐こし【浦越し】🔗🔉

うら‐こし浦越し】 ①浦を越して渡ること。 ②風が海から陸に吹きあげること。

うら‐ざと【浦里】🔗🔉

うら‐ざと浦里】 海岸近くにある村里。漁村。

うらざと‐ときじろう【浦里時次郎】‥ラウ🔗🔉

うらざと‐ときじろう浦里時次郎‥ラウ ①新内「明烏夢泡雪あけがらすゆめのあわゆき」の両主人公、吉原の山名屋の遊女浦里と春日屋時次郎。 ②浦里と時次郎の情話に取材した戯曲・三味線音楽などの通称。常磐津「明烏夢泡雪」、清元「明烏花濡衣」、義太夫「明烏雪の曙」など。明烏。

うら‐じ【浦路】‥ヂ🔗🔉

うら‐じ浦路‥ヂ 浦べのみち。海べに沿った道。千載和歌集「旅ねする須磨の―のさよ千鳥」

ウラジヴォストーク【Vladivostok・浦塩斯徳】🔗🔉

ウラジヴォストークVladivostok・浦塩斯徳】 ロシア極東部、プリモルスキー地方の首都。日本海に臨む商港・漁港・軍港。1860年海軍基地として開港。シベリアの門戸であるが、冬季結氷する。シベリア鉄道の終点。人口58万7千(2004)。浦塩。ウラジオストック。

うら‐しお【浦潮】‥シホ🔗🔉

うら‐しお浦潮‥シホ 海べに満ち干する潮。万葉集15「―満ち来いまだ飽かなくに」

ウラジオストック【Vladivostok・浦塩斯徳】🔗🔉

ウラジオストックVladivostok・浦塩斯徳⇒ウラジヴォストーク

うらしま【浦島】🔗🔉

うらしま浦島】 ①浦島太郎のこと。「今―」→浦島の子。 ②浦島太郎を祀った古祠、宇良神社のある地の古称。(現、京都府与謝郡伊根町本庄宇治) ③歌舞伎舞踊。長唄。本名題「拙筆力七以呂波にじりがきななついろは」。七変化の一つ。1828年(文政11)2世瀬川如皐作詞。10世杵屋六左衛門添削作曲。浦島が竜宮から帰り乙姫を懐かしむ振り。玉手箱をあけると老人になる。 ⇒うらしま‐そう【浦島草】 ⇒うらしま‐たろう【浦島太郎】 ⇒うらしま‐の‐こ【浦島の子】

うら‐じまい【浦仕舞】‥ジマヒ🔗🔉

うら‐じまい浦仕舞‥ジマヒ 江戸時代、船が海難にあった場合の跡始末。

うらしま‐そう【浦島草】‥サウ🔗🔉

うらしま‐そう浦島草‥サウ サトイモ科の多年草。山林の陰湿地に生え、大きな球茎を持つ。葉柄は多肉で高さ40〜50センチメートル、暗緑色で紫褐色の斑点がある。5月頃開花。花穂の先端は黒紫色で鞭状となって垂れ下がる。これを浦島太郎の釣糸に見立てての名。秋、赤色の果実が多数、肉穂状に熟す。有毒。 うらしまそう ⇒うらしま【浦島】

うらしま‐たろう【浦島太郎】‥ラウ🔗🔉

うらしま‐たろう浦島太郎‥ラウ(→)「浦島の子」に同じ。 ②浦島伝説を題材とした御伽草子の名。 →文献資料[浦島太郎] ⇒うらしま【浦島】

うらしま‐の‐こ【浦島の子】🔗🔉

うらしま‐の‐こ浦島の子】 浦島太郎のこと。雄略紀・丹後風土記・万葉集・浦島子伝などに見える伝説的人物で、丹後水の江の浦島の子または与謝郡筒川の島の子という漁夫。亀に伴われて竜宮で3年の月日を栄華の中に暮らし、別れに臨んで乙姫(亀姫)から玉手箱をもらい、帰郷の後、戒を破って開くと、立ち上る白煙とともに老翁になったという。神婚説話。海幸山幸神話と同型の典型的な仙郷滞留説話。島の子。島子。 ⇒うらしま【浦島】

うら‐しょうもん【浦証文】🔗🔉

うら‐しょうもん浦証文(→)浦切手に同じ。

うら‐す【浦洲】🔗🔉

うら‐す浦洲】 浦辺にある洲。古事記「わが心―の鳥ぞ」

うらそえ【浦添】‥ソヘ🔗🔉

うらそえ浦添‥ソヘ 沖縄本島南西部の市。那覇市の北に隣接。12〜14世紀、琉球国の王都。人口10万6千。

うら‐ちどり【浦千鳥】🔗🔉

うら‐ちどり浦千鳥】 浦のほとりにいる千鳥。

うら‐づたい【浦伝い】‥ヅタヒ🔗🔉

うら‐づたい浦伝い‥ヅタヒ 海べをつたい歩くこと。浜づたい。源氏物語須磨「―に逍遥しつつ」

うら‐づた・う【浦伝ふ】‥ヅタフ🔗🔉

うら‐づた・う浦伝ふ‥ヅタフ 〔自四〕 浦から浦へと伝って行く。千載和歌集「―・ふ磯のとま屋のかぢ枕」

うら‐て【浦手】🔗🔉

うら‐て浦手】 浦の方。浄瑠璃、浦島年代記「―の網子数十人」

うら‐てがた【浦手形】🔗🔉

うら‐てがた浦手形(→)浦切手に同じ。

うら‐とお・し【浦遠し】‥トホシ🔗🔉

うら‐とお・し浦遠し‥トホシ 〔形ク〕 浦が遠く長く続いている。続拾遺和歌集「―・きなにはの春の夕なぎに」

うら‐なぎ【浦凪・浦和ぎ】🔗🔉

うら‐なぎ浦凪・浦和ぎ】 浦の波がないで静かなこと。万代和歌集「―に釣りの緒たれてくるわれぞ」

うら‐なみ【浦波】🔗🔉

うら‐なみ浦波】 浦に立つ波。万葉集6「朝風に―さわき」

うら‐なり【浦鳴り】🔗🔉

うら‐なり浦鳴り】 渚なぎさに打ち寄せる波の音。

うら‐びと【浦人】🔗🔉

うら‐びと浦人】 浦べに住む人。漁師・海女・潮汲など。源氏物語須磨「―のしほ汲む袖にくらべみよ」

うら‐びゃくしょう【浦百姓】‥シヤウ🔗🔉

うら‐びゃくしょう浦百姓‥シヤウ 漁村の住民。江戸時代、一般の農民(本百姓)と区別しての呼称で、浦方ともいい、本浦(漁業専門)と端浦(半農半漁)とがあった。

うら‐べ【浦辺】🔗🔉

うら‐べ浦辺】 浦のほとり。うみべ。千載和歌集「―に煙絶えて程へぬ」

うら‐ま【浦曲】🔗🔉

うら‐ま浦曲】 (万葉集の「ウラミ(宇良未)」の「未」が「末」と誤写されてできた語)(→)「うらみ(浦曲)」に同じ。続後撰和歌集「葛飾の―の浪のうちつけに」

うらまちゃうすやま‐こふん【浦間茶臼山古墳】🔗🔉

うらまちゃうすやま‐こふん浦間茶臼山古墳】 岡山市浦間にある3世紀後半の前方後円墳。墳長140メートルで後円部に竪穴式石室がある。

うら‐まつり【浦祭】🔗🔉

うら‐まつり浦祭(→)瀬祭せまつりに同じ。

うら‐み【浦曲・浦廻】🔗🔉

うら‐み浦曲・浦廻】 ①海べの曲がって入りこんだ所。うらわ。万葉集2「水みな伝ふ磯の―の」 ②海岸をめぐりながら進むこと。万葉集19「―する人とは知らに」

うら‐み【浦見】🔗🔉

うら‐み浦見】 海べを眺めること。「恨み」にかけて用いた。蜻蛉日記「ゆくへも知らぬ―をやせむ」

うら‐やく【浦役】🔗🔉

うら‐やく浦役】 ①海村で、浜や漁業を管掌する役目。 ②江戸時代、漁村・漁民にかけられた課役。労働夫役から代米・代銀納に転化。浜役。浜がかり。 ⇒うらやく‐ぎん【浦役銀】 ⇒うらやく‐せん【浦役銭】

うらやく‐ぎん【浦役銀】🔗🔉

うらやく‐ぎん浦役銀】 江戸時代、浦役2を銀納したもの。浜役銀ともいう。 ⇒うら‐やく【浦役】

うらやく‐せん【浦役銭】🔗🔉

うらやく‐せん浦役銭】 室町時代、浦方の住民に課した税。また、江戸時代、浦役2として課せられた銭。 ⇒うら‐やく【浦役】

うら‐やくば【浦役場】🔗🔉

うら‐やくば浦役場】 明治初期、船籍の保管、船舶の繋留、遭難船救護などのために、沿海の要地に設けた役場。

うらやす【浦安】🔗🔉

うらやす浦安】 千葉県北西部、東京湾に面する市。戦前までは海苔養殖、貝類の産地。近年、埋立てによる工業地化と住宅地化が急速に進行。東京ディズニー‐リゾートがある。東京の衛星都市。人口15万5千。

うらやす‐の‐くに【浦安国】🔗🔉

うらやす‐の‐くに浦安国】 (心安うらやすの国の意)大和国または日本国の美称。神武紀「この国を目なづけて曰く、日本やまとは―」

うらやす‐の‐まい【浦安の舞】‥マヒ🔗🔉

うらやす‐の‐まい浦安の舞‥マヒ 神事舞。1940年の「皇紀二千六百年」祝典の際に作られた。舞人は女子8人または4人。上代の手振りを偲ぶ荘重典雅な舞で、扇の舞と鈴の舞がある。

うら‐やま【浦山】🔗🔉

うら‐やま浦山】 ①浦と山。謡曲、高砂「―国を隔てて住むといふは」 ②海浜にある山。 ⇒うらやま‐かぜ【浦山風】

うらやま‐かぜ【浦山風】🔗🔉

うらやま‐かぜ浦山風】 海浜にある山を吹く風。十六夜日記「知らざりし―も梅が香は」 ⇒うら‐やま【浦山】

うら‐わ【浦曲・浦廻】🔗🔉

うら‐わ浦曲・浦廻(→)「うらみ」に同じ。新古今和歌集「野べの露―の波をかこちても」

うらわ【浦和】🔗🔉

うらわ浦和】 埼玉県南東部の旧市名。2001年、大宮市・与野市と合併してさいたま市となり、浦和区はその行政区名の一つ。中山道の宿駅・市場町から発達。→さいたま2

ほこう【浦項】‥カウ🔗🔉

ほこう浦項‥カウ ⇒ポハン

ほとう【浦東】🔗🔉

ほとう浦東】 (Pudong)中国上海市黄浦江の東側地域。1990年に総合開発区を設置し、国際的な金融・貿易センターに成長。

ポハン【浦項】🔗🔉

ポハン浦項】 (P‘ohang)韓国南東部、慶尚北道の都市。日本海側の迎日湾に面する。製鉄業が盛ん。人口51万6千(2000)。

[漢]浦🔗🔉

 字形  筆順 〔水(氵・氺)部7画/10画/常用/1726・313A〕 〔音〕(漢) 〔訓〕うら [意味] うら。 ㋐水辺の平地。浜。岸。「曲浦」 ㋑海や湖が陸地に入りこんだ所。入り江。「浦曲うらわ・うらみ」 [解字] 形声。「水」+音符「甫」(=せまる)。水がせまる岸の意。

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