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いかり【碇・錨】🔗⭐🔉
いかり【碇・錨】
(海中の石の意の古語イクリと同源か)
①船を留めおくために綱や鎖につけて水底に沈めるおもり。万葉集11「大船のたゆたふ海に―下し」
②碇のように造ったおもし・かぎなどの具。枕草子89「―の緒、組の長きなどつけて引きありくも」
③碇をかたどった紋所。
⇒いかり‐かたばみ【錨酢漿】
⇒いかり‐きり【碇切】
⇒いかり‐くじ【碇公事】
⇒いかり‐そう【碇草】
⇒いかり‐づな【碇綱】
⇒いかり‐てんま【碇伝馬】
⇒いかり‐なわ【碇縄】
⇒いかり‐の‐こ【碇の子】
⇒いかり‐ばん【碇番】
⇒いかり‐ぼうふう【碇防風】
⇒いかり‐むし【錨虫】
⇒いかり‐もり【碇銛】
⇒碇を打つ
⇒碇を下ろす
いかり‐きり【碇切】🔗⭐🔉
いかり‐きり【碇切】
黒田長政が朝鮮出兵の際、碇の下に隠れた敵を碇の爪先もろとも切ったという無銘の備前刀。
⇒いかり【碇・錨】
いかり‐くじ【碇公事】🔗⭐🔉
いかり‐くじ【碇公事】
船の碇泊ていはく税。〈日葡辞書〉
⇒いかり【碇・錨】
いかり‐そう【碇草】‥サウ🔗⭐🔉
いかり‐そう【碇草】‥サウ
メギ科の多年草。高さ約30センチメートル。葉は三出複葉。4月頃、茎上に碇に似た四弁花を開く。花色は白か紅紫で変異が多い。茎・根は生薬名を淫羊藿といい、強壮・強精薬とする。〈[季]春〉
いかりそう
イカリソウ
撮影:関戸 勇
⇒いかり【碇・錨】
イカリソウ
撮影:関戸 勇
⇒いかり【碇・錨】
いかり‐づな【碇綱】🔗⭐🔉
いかり‐づな【碇綱】
(→)「いかりなわ」に同じ。
⇒いかり【碇・錨】
いかり‐てんま【碇伝馬】🔗⭐🔉
いかり‐てんま【碇伝馬】
(碇の上げ下ろしの時にも用いるところからいう)大形和船に搭載する伝馬船。
⇒いかり【碇・錨】
いかりとももり【碇知盛】🔗⭐🔉
いかりとももり【碇知盛】
浄瑠璃「義経千本桜」の2段目「渡海屋」の俗称。平知盛が壇ノ浦の戦の復讐のため海上で義経主従と戦って再び敗れ、碇をかついだまま入水する場面。
いかり‐なわ【碇縄】‥ナハ🔗⭐🔉
いかり‐なわ【碇縄】‥ナハ
碇の鐶かんにつける縄。「いかで」「苦し」にかかる序詞としても使う。いかりづな。拾遺和歌集恋「みなと出づる蜑あまのを舟の―苦しきものと恋をしりぬる」
⇒いかり【碇・錨】
いかり‐の‐こ【碇の子】🔗⭐🔉
いかり‐の‐こ【碇の子】
木製の碇に横様に取り付けた石。〈日葡辞書〉
⇒いかり【碇・錨】
いかり‐ばん【碇番】🔗⭐🔉
いかり‐ばん【碇番】
船戦ふないくさのとき、敵が碇綱を切るのを防ぐため、小舟に乗って守ること。また、その人。
⇒いかり【碇・錨】
いかり‐ぼうふう【碇防風】‥バウ‥🔗⭐🔉
いかり‐ぼうふう【碇防風】‥バウ‥
ハマボウフウの茎の端を十文字に裂いて碇の形に似せたもの。刺身のつまとして用いる。
⇒いかり【碇・錨】
いかり‐もり【碇銛】🔗⭐🔉
いかり‐もり【碇銛】
捕鯨に用いる銛の一種。尖端の左右に突起があって、碇のように見えるもの。
⇒いかり【碇・錨】
○碇を打ついかりをうつ🔗⭐🔉
○碇を打ついかりをうつ
碇を水底に沈める。
⇒いかり【碇・錨】
○碇を下ろすいかりをおろす🔗⭐🔉
○碇を下ろすいかりをおろす
船を碇泊させる。転じて、身を落ち着ける。尻しりをすえる。傾城禁短気「我にそうて一代―心か」
⇒いかり【碇・錨】
いかりをこめてふりかえれ【怒りをこめてふり返れ】‥カヘレ
(Look Back in Anger)J.オズボーンの戯曲。1956年初演。既成社会への怒りといらだちを描き、共感した世代は「怒れる若者たち」と呼ばれた。
いかる【斑鳩・鵤】
スズメ目アトリ科の鳥。大きさはムクドリぐらい。頭・風切羽・尾羽は金属光沢ある黒色で、その他は灰色。翼に白斑があり、くちばしは太くて黄色。山地に多い。マメマワシ。マメウマシ。マメコロガシ。三光鳥。いかるが。〈[季]夏〉
いかる
イカル
提供:OPO
→鳴声
提供:NHKサービスセンター
いか・る【怒る】
〔自五〕
①激して気があらだつ。腹を立てる。おこる。宇津保物語俊蔭「阿修羅いやますますに―・りていはく」。「烈火のごとく―・る」
②力んだ荒々しい形状があらわれる。かどばる。かど立つ。源氏物語常夏「いと草がちに―・れる手の…ただよひたる書きざま」。「肩が―・る」
③はげしく勢いづく。荒れくるう。平家物語5「たけき武士の―・れるもやはらぎ」
④水面がもりあがり、水があふれる。川角太閤記「少しの水にも国中へ―・るなり」
いか・る【活かる・埋かる】
〔自五〕
①(生花が)いけてある。
②(土や灰などのなかに)埋めてある。
いかるが【斑鳩】
①イカルの別称。万葉集13「中つ枝に―懸け」
②聖徳太子の斑鳩宮のあった所。今、奈良県生駒郡斑鳩町。法隆寺がある。
⇒いかるが‐でら【斑鳩寺】
⇒いかるが‐にじ【斑鳩尼寺】
⇒いかるが‐の‐みや【斑鳩宮・鵤宮】
いかるが‐でら【斑鳩寺】
①法隆寺の別称。鵤寺。
②兵庫県揖保郡太子町にある天台宗の寺。播磨国内の法隆寺領管理のための子院として平安時代に成立。
⇒いかるが【斑鳩】
いかるが‐にじ【斑鳩尼寺】
中宮寺の別称。
⇒いかるが【斑鳩】
いかるが‐の‐みや【斑鳩宮・鵤宮】
601年聖徳太子の造営した宮殿。643年焼失。法隆寺の東院夢殿はその址あとという。
⇒いかるが【斑鳩】
いかる‐まえ【いかる前】‥マヘ
「いかりわけ」参照。
いかれ‐ぽんち
(ポンチはボンチ(坊ち)の転)いかれた男。ふぬけな男。
いか・れる
〔自下一〕
(「行く」の受身形「行かれる」か)
①先せんを越される。してやられる。
②頭がどうかなる。あるものに心を奪われる。「―・れたやつ」「彼女に―・れる」
③性能や働きが駄目になる。「エンジンが―・れた」
イカロス【Ikaros】
ギリシア神話上の名工ダイダロスの子。父の発明した翼で空中を飛んだが、高く飛び過ぎ、太陽の熱で翼の蝋が溶け海に落ちて死んだという。
い‐がわ【井側】ヰガハ
井戸側。また、井戸。天草本伊曾保物語「―のなかへ連れだつて入つて」
い‐かわ・る【居替る】ヰカハル
〔自四〕
交替して座につく。居場所をかわる。源氏物語総角「不断経の暁方の―・りたる声のいとたふときに」
い‐かん【以還・已還】‥クワン
その後。このかた。以来。
い‐かん【衣冠】‥クワン
①衣と冠。
②束帯の略装。冠をかぶり、石帯を略して、袍ほうの後腰のはこえを外に出してつけ、指貫さしぬきをはき、笏しゃくの代りに扇を用い、また下襲したがさねを着用しないもの。
衣冠
⇒いかん‐そくたい【衣冠束帯】
い‐かん【位官】ヰクワン
位階と官職。
い‐かん【位冠】ヰクワン
古代の位階をあらわした冠。
い‐かん【医官】‥クワン
医療・医務に従事する官吏。仕官の医者。
い‐かん【尉官】ヰクワン
軍人の階級で、陸海軍の大尉・中尉・少尉の総称。また、自衛隊の一尉・二尉・三尉の総称。
い‐かん【移管】‥クワン
管轄をかえること。ある官庁から他の官庁に管轄を移すこと。「国庫―」
い‐かん【偉観】ヰクワン
見事なみもの。偉大なながめ。「古代遺跡の―」
い‐かん【異観】‥クワン
めずらしいみもの。めずらしいけしき。
い‐かん【違勘】ヰ‥
勅命にたがうこと。違勅。また、その罪科。
い‐かん【遺憾】ヰ‥
思い通りにいかず心残りなこと。残念。気の毒。「―の意を表する」「―に思う」
⇒いかん‐せんばん【遺憾千万】
⇒いかん‐なく【遺憾無く】
いか‐ん
イカヌの転。「どうもうまく―」「そんなことをしては―」
いか‐ん【如何・奈何】
(イカニの音便)
[一]〔副〕
「いかに」に同じ。三蔵法師伝承徳点「信つかいの後、体、何如イカン」
[二]〔名〕
事の次第。「成行きの―による」「理由の―を問わず」
⇒いかん‐せん【如何せん】
⇒いかん‐ぞ【如何ぞ】
⇒いかん‐とも【如何とも】
い‐がん【依願】‥グワン
本人の願いによること。「―退職」
⇒いがん‐めんしょく【依願免職】
い‐がん【胃癌】ヰ‥
胃粘膜に生じる癌腫。胃壁内の深達度によって早期癌と進行癌に分ける。しばしば周囲リンパ節・肝臓・腹膜などに転移を起こす。初期には不定の胃症状があり、進行すると嘔吐・貧血・体重減少・悪液質に陥る。原因としてピロリ菌の感染も考えられている。
い‐がん【移龕】
(「龕」は棺の意)僧の遷化せんげ、入龕3日の後、龕を法堂に移すこと。
いかん‐せん【如何せん】
どうしようにも。残念ながら。「―金がない」
⇒いか‐ん【如何・奈何】
いかん‐せんばん【遺憾千万】ヰ‥
物事が思い通りにいかず、この上なく残念に思うこと。
⇒い‐かん【遺憾】
いかん‐ぞ【如何ぞ】
〔副〕
(主として漢文訓読に用いる)
①どうして。なんとして。三蔵法師伝承徳点「凡そ紕まがひ紊みだれたる所、胡イカンソ勝げて言ふ可けむや」
②(文末で)どうだ。どんなだ。
⇒いか‐ん【如何・奈何】
いかん‐そく【維管束】ヰクワン‥
シダ植物と種子植物の体を貫いている細長い構造で、同化物質・体内物質の通道を主とする篩部しぶと水の通道を主とする木部からなる。また多くの場合、体の支持の役割も担う。管束。
⇒いかんそく‐しょくぶつ【維管束植物】
いかんそく‐しょくぶつ【維管束植物】ヰクワン‥
維管束をもつ植物。シダ植物と種子植物とがこれにあたる。管束植物。
⇒いかん‐そく【維管束】
いかん‐そくたい【衣冠束帯】‥クワン‥
最高の正装である「束帯」と、それに次ぐ正装である「衣冠」とを合わせた語。公家の正装をいう。
⇒い‐かん【衣冠】
いかん‐とも【如何とも】
どうにも。「―しがたい」
⇒いか‐ん【如何・奈何】
いかん‐なく【遺憾無く】ヰ‥
申し分なく。十分に。「実力を―発揮する」
⇒い‐かん【遺憾】
いがん‐めんしょく【依願免職】‥グワン‥
退職願いに基づく辞職。本人の意志によるものと懲戒処分に代えてするものとがある。依願退職。→諭旨免職
⇒い‐がん【依願】
いかん‐もん【偉鑒門】ヰ‥
平安京大内裏の外郭十二門の一つ。北面の中央の門。もと猪使門いかいもん・猪飼門と称。別称、あかずのもん・あけずのもん。→大内裏(図)
いき【生き】
[一]〔名〕
①いきること。いきていること。万葉集9「死にも―も君がまにまと思ひつつ」
②生気。勢い。新鮮さ。「―のよい魚」
③囲碁で、一群の石に目が二つ以上あり、相手に取られないこと。
④文章の推敲すいこう・校正などで、一旦消した字を元に戻すように指定する語。普通「イキ」と書く。
[二]〔接頭〕
卑しめののしる意を表す。「―かたり」「―畜生」
いき【行き・往き】
(→)「ゆき」に同じ。
いき【息】
①口や鼻から呼吸する空気。呼気または吸気、特に呼気をさす。また、呼吸作用。万葉集15「霧立たば吾が立ち嘆く―と知りませ」。「―を吹きかける」「―を切らせる」
②勢い。気配けはい。〈類聚名義抄〉
③(二人以上の者がいっしょに一つの事を行う場合の)呼吸。調子。
④音声学上、声帯の振動を伴わない呼気。↔声こえ。
⑤芸道の深い要領。
⑥茶などのかおり。
⇒息が合う
⇒息が掛かる
⇒息が通う
⇒息が切れる
⇒息が続く
⇒息が詰まる
⇒息が長い
⇒息が弾む
⇒息白し
⇒息を入れる
⇒息を凝らす
⇒息を殺す
⇒息を吐く
⇒息を継ぐ
⇒息を詰める
⇒息を抜く
⇒息を延ぶ
⇒息を呑む
⇒息をはかりに
⇒息を弾ませる
⇒息を張る
⇒息を引き取る
⇒息を潜める
⇒息を吹き返す
いき【粋】
(「意気」から転じた語)
①気持や身なりのさっぱりとあかぬけしていて、しかも色気をもっていること。歌舞伎、与話情浮名横櫛「その粋すいな多左衛門どのなればこそ、かうした―なお富さんを」。「―な着こなし」
②人情の表裏に通じ、特に遊里・遊興に関して精通していること。また、遊里・遊興のこと。「―なはからい」「―筋」↔野暮やぼ。→すい
いき【壱岐】
①九州と朝鮮との間に対馬とともに飛石状をなす島。もと壱岐国。九州本土から約25キロメートル離れる。緩やかな丘陵・台地が多い。面積134平方キロメートル。壱州。
②長崎県の市。壱岐1全島とその属島が市域。人口3万1千。
いき【域】ヰキ
①さかい。境界。また、一定の区画された場所。範囲。「声―」
②一定の段階。境地。「名人の―に達する」
いき【閾】ヰキ
①門戸の内外を区切るもの。しきい。
②〔心〕(threshold)光や音などの刺激の有無、同種刺激間の差異などが感知できるか否かの境目、またその境目にあたる刺激の強さ(閾値)。→刺激閾→弁別閾
い‐き【委棄】ヰ‥
①棄てておくこと。
②法律で、所有者がその物の所有権を放棄して他人の自由に委せる意思表示。
い‐き【位記】ヰ‥
叙位の旨を記して天皇が授与する文書。告身。第二次大戦後は内閣の所管。
い‐き【依稀】
①よく似ているさま。彷彿ほうふつ。
②ぼんやりとして明らかでないこと。ほのかなこと。
い‐き【偉器】ヰ‥
すぐれた大きな器量。また、それをそなえた人物。
い‐き【意気】
①きだて。心ばえ。きまえ。心もち。気性。「―投合」
②気力。気合。気概。いきごみ。「―軒昂」「―消沈」
③意気地のあること。心意気。松の葉2「こちの町のよねたちは―も張りも強いわいの」
→いき(粋)
⇒意気相投ずる
⇒意気が揚がる
⇒意気天を衝く
⇒意気に燃える
い‐き【遺棄】ヰ‥
①すてること。おきざりにすること。「死体―」
②〔法〕
㋐民法上、夫婦や養子縁組の当事者間で扶養義務等を怠ること。裁判上の離婚・離縁の原因となる。
㋑刑法上、遺棄罪となる行為。→遺棄罪
い‐ぎ【居木】ヰ‥
鞍くらの前輪まえわと後輪しずわとの間にわたす木。ゆぎ。→鞍橋くらぼね(図)
い‐ぎ【威儀】ヰ‥
①重々しくいかめしい挙動。また、作法にかなった立居振舞い。「―を正す」
②礼の細則。「礼儀三百―三千」
③〔仏〕
㋐法則にかなった振舞い。
㋑袈裟けさにつけた平絎ひらぐけの紐で肩にかけるもの。
い‐ぎ【異義】
ことなった意味。「同音―」
い‐ぎ【異儀】
①普通とちがった状態。異状。
②⇒いぎ(異議)
い‐ぎ【異議・異儀】
①他人とちがった議論や意見。異論。「―なし」「―を唱える」
②〔法〕(「異議」と書く)訴訟で裁判機関・書記官等または相手方の行為・手続違背等に対する当事者の不服申立てなどをいう。
い‐ぎ【意義】
①意味。わけ。言語学では、特に「意味」と区別して「一つの語が文脈を離れてもさし得る内容」の意に使うこともある。
②物事が他との連関において持つ価値・重要さ。「参加することに―がある」
いき‐あい【行合い】‥アヒ
行き合うこと。出合うこと。ゆきあい。
⇒いきあい‐がみ【行合神】
いき‐あい【息合】‥アヒ
①喧嘩や剣術の仕合などで、両者が向かいあった時の呼吸の調子。気合。
②二人の俳優が演技する時、せりふや動作の息が合うこと。
③「息合の薬」の略。
⇒いきあい‐の‐くすり【息合の薬】
いきあい‐がみ【行合神】‥アヒ‥
歩いている人にとり憑つくという神。峠や墓地などで、急に気力が抜けた感じになる。ひだる神。だり神。
⇒いき‐あい【行合い】
イカル
提供:OPO
→鳴声
提供:NHKサービスセンター
いか・る【怒る】
〔自五〕
①激して気があらだつ。腹を立てる。おこる。宇津保物語俊蔭「阿修羅いやますますに―・りていはく」。「烈火のごとく―・る」
②力んだ荒々しい形状があらわれる。かどばる。かど立つ。源氏物語常夏「いと草がちに―・れる手の…ただよひたる書きざま」。「肩が―・る」
③はげしく勢いづく。荒れくるう。平家物語5「たけき武士の―・れるもやはらぎ」
④水面がもりあがり、水があふれる。川角太閤記「少しの水にも国中へ―・るなり」
いか・る【活かる・埋かる】
〔自五〕
①(生花が)いけてある。
②(土や灰などのなかに)埋めてある。
いかるが【斑鳩】
①イカルの別称。万葉集13「中つ枝に―懸け」
②聖徳太子の斑鳩宮のあった所。今、奈良県生駒郡斑鳩町。法隆寺がある。
⇒いかるが‐でら【斑鳩寺】
⇒いかるが‐にじ【斑鳩尼寺】
⇒いかるが‐の‐みや【斑鳩宮・鵤宮】
いかるが‐でら【斑鳩寺】
①法隆寺の別称。鵤寺。
②兵庫県揖保郡太子町にある天台宗の寺。播磨国内の法隆寺領管理のための子院として平安時代に成立。
⇒いかるが【斑鳩】
いかるが‐にじ【斑鳩尼寺】
中宮寺の別称。
⇒いかるが【斑鳩】
いかるが‐の‐みや【斑鳩宮・鵤宮】
601年聖徳太子の造営した宮殿。643年焼失。法隆寺の東院夢殿はその址あとという。
⇒いかるが【斑鳩】
いかる‐まえ【いかる前】‥マヘ
「いかりわけ」参照。
いかれ‐ぽんち
(ポンチはボンチ(坊ち)の転)いかれた男。ふぬけな男。
いか・れる
〔自下一〕
(「行く」の受身形「行かれる」か)
①先せんを越される。してやられる。
②頭がどうかなる。あるものに心を奪われる。「―・れたやつ」「彼女に―・れる」
③性能や働きが駄目になる。「エンジンが―・れた」
イカロス【Ikaros】
ギリシア神話上の名工ダイダロスの子。父の発明した翼で空中を飛んだが、高く飛び過ぎ、太陽の熱で翼の蝋が溶け海に落ちて死んだという。
い‐がわ【井側】ヰガハ
井戸側。また、井戸。天草本伊曾保物語「―のなかへ連れだつて入つて」
い‐かわ・る【居替る】ヰカハル
〔自四〕
交替して座につく。居場所をかわる。源氏物語総角「不断経の暁方の―・りたる声のいとたふときに」
い‐かん【以還・已還】‥クワン
その後。このかた。以来。
い‐かん【衣冠】‥クワン
①衣と冠。
②束帯の略装。冠をかぶり、石帯を略して、袍ほうの後腰のはこえを外に出してつけ、指貫さしぬきをはき、笏しゃくの代りに扇を用い、また下襲したがさねを着用しないもの。
衣冠
⇒いかん‐そくたい【衣冠束帯】
い‐かん【位官】ヰクワン
位階と官職。
い‐かん【位冠】ヰクワン
古代の位階をあらわした冠。
い‐かん【医官】‥クワン
医療・医務に従事する官吏。仕官の医者。
い‐かん【尉官】ヰクワン
軍人の階級で、陸海軍の大尉・中尉・少尉の総称。また、自衛隊の一尉・二尉・三尉の総称。
い‐かん【移管】‥クワン
管轄をかえること。ある官庁から他の官庁に管轄を移すこと。「国庫―」
い‐かん【偉観】ヰクワン
見事なみもの。偉大なながめ。「古代遺跡の―」
い‐かん【異観】‥クワン
めずらしいみもの。めずらしいけしき。
い‐かん【違勘】ヰ‥
勅命にたがうこと。違勅。また、その罪科。
い‐かん【遺憾】ヰ‥
思い通りにいかず心残りなこと。残念。気の毒。「―の意を表する」「―に思う」
⇒いかん‐せんばん【遺憾千万】
⇒いかん‐なく【遺憾無く】
いか‐ん
イカヌの転。「どうもうまく―」「そんなことをしては―」
いか‐ん【如何・奈何】
(イカニの音便)
[一]〔副〕
「いかに」に同じ。三蔵法師伝承徳点「信つかいの後、体、何如イカン」
[二]〔名〕
事の次第。「成行きの―による」「理由の―を問わず」
⇒いかん‐せん【如何せん】
⇒いかん‐ぞ【如何ぞ】
⇒いかん‐とも【如何とも】
い‐がん【依願】‥グワン
本人の願いによること。「―退職」
⇒いがん‐めんしょく【依願免職】
い‐がん【胃癌】ヰ‥
胃粘膜に生じる癌腫。胃壁内の深達度によって早期癌と進行癌に分ける。しばしば周囲リンパ節・肝臓・腹膜などに転移を起こす。初期には不定の胃症状があり、進行すると嘔吐・貧血・体重減少・悪液質に陥る。原因としてピロリ菌の感染も考えられている。
い‐がん【移龕】
(「龕」は棺の意)僧の遷化せんげ、入龕3日の後、龕を法堂に移すこと。
いかん‐せん【如何せん】
どうしようにも。残念ながら。「―金がない」
⇒いか‐ん【如何・奈何】
いかん‐せんばん【遺憾千万】ヰ‥
物事が思い通りにいかず、この上なく残念に思うこと。
⇒い‐かん【遺憾】
いかん‐ぞ【如何ぞ】
〔副〕
(主として漢文訓読に用いる)
①どうして。なんとして。三蔵法師伝承徳点「凡そ紕まがひ紊みだれたる所、胡イカンソ勝げて言ふ可けむや」
②(文末で)どうだ。どんなだ。
⇒いか‐ん【如何・奈何】
いかん‐そく【維管束】ヰクワン‥
シダ植物と種子植物の体を貫いている細長い構造で、同化物質・体内物質の通道を主とする篩部しぶと水の通道を主とする木部からなる。また多くの場合、体の支持の役割も担う。管束。
⇒いかんそく‐しょくぶつ【維管束植物】
いかんそく‐しょくぶつ【維管束植物】ヰクワン‥
維管束をもつ植物。シダ植物と種子植物とがこれにあたる。管束植物。
⇒いかん‐そく【維管束】
いかん‐そくたい【衣冠束帯】‥クワン‥
最高の正装である「束帯」と、それに次ぐ正装である「衣冠」とを合わせた語。公家の正装をいう。
⇒い‐かん【衣冠】
いかん‐とも【如何とも】
どうにも。「―しがたい」
⇒いか‐ん【如何・奈何】
いかん‐なく【遺憾無く】ヰ‥
申し分なく。十分に。「実力を―発揮する」
⇒い‐かん【遺憾】
いがん‐めんしょく【依願免職】‥グワン‥
退職願いに基づく辞職。本人の意志によるものと懲戒処分に代えてするものとがある。依願退職。→諭旨免職
⇒い‐がん【依願】
いかん‐もん【偉鑒門】ヰ‥
平安京大内裏の外郭十二門の一つ。北面の中央の門。もと猪使門いかいもん・猪飼門と称。別称、あかずのもん・あけずのもん。→大内裏(図)
いき【生き】
[一]〔名〕
①いきること。いきていること。万葉集9「死にも―も君がまにまと思ひつつ」
②生気。勢い。新鮮さ。「―のよい魚」
③囲碁で、一群の石に目が二つ以上あり、相手に取られないこと。
④文章の推敲すいこう・校正などで、一旦消した字を元に戻すように指定する語。普通「イキ」と書く。
[二]〔接頭〕
卑しめののしる意を表す。「―かたり」「―畜生」
いき【行き・往き】
(→)「ゆき」に同じ。
いき【息】
①口や鼻から呼吸する空気。呼気または吸気、特に呼気をさす。また、呼吸作用。万葉集15「霧立たば吾が立ち嘆く―と知りませ」。「―を吹きかける」「―を切らせる」
②勢い。気配けはい。〈類聚名義抄〉
③(二人以上の者がいっしょに一つの事を行う場合の)呼吸。調子。
④音声学上、声帯の振動を伴わない呼気。↔声こえ。
⑤芸道の深い要領。
⑥茶などのかおり。
⇒息が合う
⇒息が掛かる
⇒息が通う
⇒息が切れる
⇒息が続く
⇒息が詰まる
⇒息が長い
⇒息が弾む
⇒息白し
⇒息を入れる
⇒息を凝らす
⇒息を殺す
⇒息を吐く
⇒息を継ぐ
⇒息を詰める
⇒息を抜く
⇒息を延ぶ
⇒息を呑む
⇒息をはかりに
⇒息を弾ませる
⇒息を張る
⇒息を引き取る
⇒息を潜める
⇒息を吹き返す
いき【粋】
(「意気」から転じた語)
①気持や身なりのさっぱりとあかぬけしていて、しかも色気をもっていること。歌舞伎、与話情浮名横櫛「その粋すいな多左衛門どのなればこそ、かうした―なお富さんを」。「―な着こなし」
②人情の表裏に通じ、特に遊里・遊興に関して精通していること。また、遊里・遊興のこと。「―なはからい」「―筋」↔野暮やぼ。→すい
いき【壱岐】
①九州と朝鮮との間に対馬とともに飛石状をなす島。もと壱岐国。九州本土から約25キロメートル離れる。緩やかな丘陵・台地が多い。面積134平方キロメートル。壱州。
②長崎県の市。壱岐1全島とその属島が市域。人口3万1千。
いき【域】ヰキ
①さかい。境界。また、一定の区画された場所。範囲。「声―」
②一定の段階。境地。「名人の―に達する」
いき【閾】ヰキ
①門戸の内外を区切るもの。しきい。
②〔心〕(threshold)光や音などの刺激の有無、同種刺激間の差異などが感知できるか否かの境目、またその境目にあたる刺激の強さ(閾値)。→刺激閾→弁別閾
い‐き【委棄】ヰ‥
①棄てておくこと。
②法律で、所有者がその物の所有権を放棄して他人の自由に委せる意思表示。
い‐き【位記】ヰ‥
叙位の旨を記して天皇が授与する文書。告身。第二次大戦後は内閣の所管。
い‐き【依稀】
①よく似ているさま。彷彿ほうふつ。
②ぼんやりとして明らかでないこと。ほのかなこと。
い‐き【偉器】ヰ‥
すぐれた大きな器量。また、それをそなえた人物。
い‐き【意気】
①きだて。心ばえ。きまえ。心もち。気性。「―投合」
②気力。気合。気概。いきごみ。「―軒昂」「―消沈」
③意気地のあること。心意気。松の葉2「こちの町のよねたちは―も張りも強いわいの」
→いき(粋)
⇒意気相投ずる
⇒意気が揚がる
⇒意気天を衝く
⇒意気に燃える
い‐き【遺棄】ヰ‥
①すてること。おきざりにすること。「死体―」
②〔法〕
㋐民法上、夫婦や養子縁組の当事者間で扶養義務等を怠ること。裁判上の離婚・離縁の原因となる。
㋑刑法上、遺棄罪となる行為。→遺棄罪
い‐ぎ【居木】ヰ‥
鞍くらの前輪まえわと後輪しずわとの間にわたす木。ゆぎ。→鞍橋くらぼね(図)
い‐ぎ【威儀】ヰ‥
①重々しくいかめしい挙動。また、作法にかなった立居振舞い。「―を正す」
②礼の細則。「礼儀三百―三千」
③〔仏〕
㋐法則にかなった振舞い。
㋑袈裟けさにつけた平絎ひらぐけの紐で肩にかけるもの。
い‐ぎ【異義】
ことなった意味。「同音―」
い‐ぎ【異儀】
①普通とちがった状態。異状。
②⇒いぎ(異議)
い‐ぎ【異議・異儀】
①他人とちがった議論や意見。異論。「―なし」「―を唱える」
②〔法〕(「異議」と書く)訴訟で裁判機関・書記官等または相手方の行為・手続違背等に対する当事者の不服申立てなどをいう。
い‐ぎ【意義】
①意味。わけ。言語学では、特に「意味」と区別して「一つの語が文脈を離れてもさし得る内容」の意に使うこともある。
②物事が他との連関において持つ価値・重要さ。「参加することに―がある」
いき‐あい【行合い】‥アヒ
行き合うこと。出合うこと。ゆきあい。
⇒いきあい‐がみ【行合神】
いき‐あい【息合】‥アヒ
①喧嘩や剣術の仕合などで、両者が向かいあった時の呼吸の調子。気合。
②二人の俳優が演技する時、せりふや動作の息が合うこと。
③「息合の薬」の略。
⇒いきあい‐の‐くすり【息合の薬】
いきあい‐がみ【行合神】‥アヒ‥
歩いている人にとり憑つくという神。峠や墓地などで、急に気力が抜けた感じになる。ひだる神。だり神。
⇒いき‐あい【行合い】
てい‐はく【碇泊・停泊】🔗⭐🔉
てい‐はく【碇泊・停泊】
船がいかりをおろしてとまること。ふながかり。「沖に―する」
⇒ていはく‐とう【碇泊灯】
ていはく‐とう【碇泊灯】🔗⭐🔉
ていはく‐とう【碇泊灯】
碇泊中であることを示すために船舶が点灯する灯火。
⇒てい‐はく【碇泊・停泊】
[漢]碇🔗⭐🔉
碇 字形
〔石部8画/13画/3686・4476〕
〔音〕テイ(漢)
〔訓〕いかり
[意味]
船のいかり。いかりを下ろす。「碇泊」
〔石部8画/13画/3686・4476〕
〔音〕テイ(漢)
〔訓〕いかり
[意味]
船のいかり。いかりを下ろす。「碇泊」
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