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〔接尾〕 (「こと」の変化したもの)名詞または動詞の連用形などに付いて、…のこと、…することの意を表わす。上が促音化することもある。「あいこ」「ほんこ」「うそっこ」「馴れっこ」「構いっこ」など。また、「…こない」の形で、…するわけがない。…するはずがない。などの意を表わす。「出来っこない」「わかりっこない」など。*洒・妓情返夢解‐一「そんなに自由こになるものかな」 動詞の連用形や名詞などに付いて、その動作を二人以上ですることを表わす。 1 二人以上で、同じ動作をお互いにすること。「取りかえっこ」「かわりばんこ」など。 2 二人以上で、同じ動作を同時に、競争して行なうこと。くらべ。くら。「駆けっこ」「にらめっこ」など。 特に擬声語、擬態語などの副詞などに付いて、そのような状態であることを示す。「ぺちゃんこ」「えっちらこ」「どんぶりこ」など。 名詞などに付いて、小さなものの意を表わしたり、親愛の情を示したりする。「べこっこ」「にゃんこ」など。「藪こあたれば腹こがちくり」 名詞に付いて、その位置を示す。「はじっこ」「すみっこ」など。

こ【木】🔗🔉

こ【木】 「き(木)」の交替形。多く複合語を構成する。「このえ」「このしたがくれ」「このは」「このま」「このみ」「こがくれ」「こだかし」「こづたう」「こぬれ」など。 ●木の末(うれ) (「うれ」は先端の意)木の先端。木の枝さき。こずえ。こぬれ。 ●木の末下(うれもと) =こ(木)の末(うれ) ●木の枝(え) 樹木の枝。枝。 ●木の陰 樹木のかげ。 ●木の立ち 地に生えている樹木。こだち。 ●木の根 樹木の根。きのね。

コア🔗🔉

コア (英core) 1 核。中核部。 2 地表から二九〇〇キロメートル以深の地球内部の総称。 3 トランスやコイルの鉄心。

こ【こ・コ】🔗🔉

こ【こ・コ】 五十音図の第二行第五段(カ行オ段)に置かれ、五十音順で第十位のかな。いろは順では、第三十三位で、「ふ」のあと「え」の前に位置する。現代標準語の音韻では、軟口蓋の無声破裂音kと母音oとの結合した音節koにあたり、これを清音の「こ」という。これに対して、「こ」に濁点をつけた「ご」は、軟口蓋の有声破裂音の結合した音節oと、軟口蓋の通鼻破裂音の結合した音節oとにあてられる。oは語頭以外でoの代わりに現われる。o・oを合わせて「こ」の濁音といい、特にoについては、鼻濁音の「ご」という。鼻濁音を特に示す必要があるときは、濁点を一つにし、または半濁点を用いることがある。「こ」の字形は「己」の草体から出たもの、「コ」の字形は同じく「己」の初二画をとったものである。ローマ字では、清音にkoを、濁音にgoをあてる。

こ【子・児】🔗🔉

こ【子・児】 1 両親の間に生まれた人。人の男女の間にできた人。⇔親。*万葉‐八〇三「まされる宝古(コ)にしかめやも」*源氏‐浮舟「少将の妻、こ生むべき程近くなりぬとて」 2 獣、鳥、魚、昆虫など動物の雌雄の間に生まれたもの。卵生の鳥や魚などの場合には、ふつう、卵をさす。*古事記‐下・歌謡「汝が御子や遂に知らむと雁は古(コ)産らし」 3 実子のほか、養子、継子などの総称。*宇津保‐蔵開中「そこを御こにして、中納言になさるとて」 4 年少のもの。幼稚な人。わらべ。*虎寛本狂言・子盗人「子が寝させて有る。是は定て誰殿の稚いで御ざらうが」 5 人を親しんでいう語。男にも女にもいい、多く、地名などに続けて用いて、愛称の意を添える。*古事記‐中・歌謡「みつみつし久米の古(コ)が」*万葉‐一七四〇「水の江の浦島の子(こ)が」 6 男から愛する女性をさしていう。*古事記‐中・歌謡「吾が見し古(コ)ら」*万葉‐一三八「吾が嬬(つま)の児(こ)が」 7 娘。若い女性を、年長者がいう。主に近世以降の用法。*人情・春色梅美婦禰‐五「那(あの)嬢(コ)のお爺(とっ)んの」 8 芸娼妓。抱え主、または客がいう。*洒・寸南破良意「ハテノウどの子にしやう」 9 (「―の子」の形で)そういうことをする運命をもって生まれてきた者、すっかりその中にひたりきっている者の意にいう。「恋(煩悩)の子」 10 草木の幹から分かれて、別に生え出たもの。*古事記‐下・歌謡「八田の一本菅は古(コ)持たず立ちか荒れなむ」 11 あるものを元として、それより生ずるものをいう。⇔親。→このしろ。「元も子もなくす」*滑・浮世風呂‐前「金が子(コ)を産で家賃が流込む」 12 中心になるようなおもだったものに対して、それに従属するもの。大小相対するもののうちの小さな方。⇔親。「子会社」「子指」 13 格子を組み立てている桟、あるいは、梯子(はしご)の横木をいう。→こ(格)。 14 なますに交ぜる魚介類や、汁に入れる実などをいう。「汁の子」 15 キリスト教で、天帝に対しキリストをいう。「神と子と聖霊の名によって」 16 物や道具の名に付けて愛称の意を添える。また、言いぐせ。「わんこ」「鳴るこ」など。 17 麻雀、トランプ、花札などの勝負事で、親以外の者。 〔接尾〕 1 名詞や動詞の連用形に付けて、それ、また、それをする人の意を表わす。「舟子」「売子」「狩子」など。 2 特に、女性のする動作や仕事に付けて、それが若い娘であることを表わす。「守子」「縫子」「お針子」「踊子」など。 3 人を表わす語につけて愛称、親愛の意を添える。「背子」「娘子」など。 4 男女の名の下につけて用いる。主として、上代の用法で、身分のある人に用いることが多い。「中臣鎌子」「小野妹子」「蘇我馬子」など。 5 女性の名につけて、それが女であることを表わす。「花子」「珠子」「美知子」など。*竹取「内侍、中臣のふさこにの給ふ」 ●子で子にならぬ時鳥(ほととぎす) (うぐいすが自分の子だと思って育てたほととぎすの卵が、雛になると飛び去ってゆくところから)いつくしみ育てても、結局養い子は実子ではないとのたとえ。 ●子の道の闇(やみ) =こ(子)故(ゆえ)の闇 ●子は鎹(かすがい) 子に対する愛情によって、夫婦の縁がつなぎとめられるものである。 ●子は三界の首枷(くびかせ) 親は子を思う心に引かされて、一生自由を束縛される。子はうき世のほだし。 ●子養わんと欲すれど親待たず 子がその親に孝養を尽くそうとする頃には、親はすでに亡くなっている。 ●子故(ゆえ)の闇(やみ) (「後撰‐雑一」藤原兼輔の「人の親の心はやみにあらねども子を思ふ道に惑ひぬるかな」から)子を愛するあまり親が理性的な判断を失うこと。子を思う心の闇。子の道の闇。 ●子を思う心の闇 =こ(子)故の闇。 ●子を思う鶴 (鶴は子を思う心が強いといわれるところから)子を大事に思う母の愛のたとえ。焼野の雉子(きぎす)夜の鶴。 ●子を棄つる藪(やぶ)はあれど身を棄つる藪はなし 困窮すれば最愛の子でも藪に捨てるけれども、自分の身を捨てることはできない。 ●子を=見る[=知る]こと=親[=父]に如(し)かず 子の性行や能力などについて最もよく観察し、その長所や短所を知っているのは親である。 ●子を持って知る親の恩 自身が親となってはじめて自分を育ててくれた親のありがたさがわかる。 ●子を持てば七十五度泣く 親は子のために心配や苦しみが絶えないことをいう。

こ【格】🔗🔉

こ【格】 (語源は「子」か) 1 格天井(ごうてんじょう)の竿材。また、格天井の一つ一つの格子。 2 梯子(はしご)の足をかける横木。*古今著聞集‐一四・四七五「階(はし)の子」 3 障子の骨。また、格子の桟(さん)。 4 碁盤や将棋盤の面に縦横に引いた線。

こ【粉】🔗🔉

こ【粉】 1 固体が砕けて細かくなったもの。こな。粉末。*霊異記‐下・一「干飯の粉(コ)」 2 うどん、そばなどに入れて風味を添える香辛料。薬味。 ●粉が食う 1 食欲をそそられる。*浄・甲賀三郎窟物語‐四「色の黒いは粉がくふと」 2 忍耐力がなくなる。*浄・菖蒲前操弦‐四「コレ女衆<〈略〉>年寄は粉がくふてや」 ●粉=が[=を]吹く 粉のように見える黴(かび)や、何かの結晶が表面に付着する。「粉が吹いた干柿」*俳・犬子集‐一七「粉をふきしたたみのおもて」 ●粉にする 1 うちくだいて粉々にする。めちゃくちゃにする。粉にはたく。 2 心身の続く限り尽力する。→心を粉にする・身を粉にする ●粉になる 1 固体が砕かれて細かくなる。粉々になる。 2 体を酷使して、くたびれきる。ひどく骨が折れる。*洒・傾城買二筋道「浮世のよふにせめられてこになりそふだわな」 ●粉にはたく 1 =こ(粉)1にする*浄・大経師昔暦‐上「からだは粉にはたかれても」 2 =こ(粉)にする2

こ【蚕】🔗🔉

こ【蚕】 (「子(こ)」の意から)かいこ。《季・春》万葉‐二九九一「たらちねの母が養ふ蚕(こ)の繭(まよ)隠り」

こ【籠】🔗🔉

こ【籠】 1 竹や植物の蔓(つる)、針金などで編んだ器物の総称。かご。*万葉‐三四四四「きはつくの岡のくくみら我れ摘めど故(コ)にも満たなふ背なと摘まさね」 2 火桶の上にかぶせ、その上に衣をかけてかわかしたり、香をたきしめたりするのに用いる籠。伏籠(ふせご)。

こ【海鼠】🔗🔉

こ【海鼠】 「なまこ(海鼠)」の異称。

こ【戸】🔗🔉

こ【戸】 1 と。とびら。 2 とぐち。 3 いえ。家屋。家族。*延喜式‐二二「率租毎戸以限」 4 戸籍。へふだ。*小右記‐寛弘八年七月一日「但入給冷泉院御戸、仍可従父兄弟」 5 律令制で、行政上、社会組織の単位とされた家。普通は、二、三世帯を含む大家族が多い。*令義解‐戸「凡戸以五十戸里」 6 酒の量。→上戸・下戸。 〔接尾〕家の数を数えるのに用いる。*令義解‐戸「謂。戸一家為一戸也」

こ【姑】🔗🔉

こ【姑】 1 配偶者の母。しゅうとめ。*続日本紀‐和銅七年一一月戊子「事舅姑孝聞」 2 父の姉妹。おば。

こ【股】🔗🔉

こ【股】 1 ふくらはぎ。 2 和算で、直角三角形の直角をはさむ二辺のうち、長い方の辺の称。→勾股弦(こうこげん)。

こ【孤】🔗🔉

こ【孤】 1 両親と離れた子。みなしご。孤児。 2 (形動)ただひとりで助けるものがないこと。また、そのさま。ひとりぼっち。 3 (「孤」は徳がない意)中国で、王侯が自己をへりくだっていう語。

こ【弧】🔗🔉

こ【弧】 1 木の弓。弓。 2 弓なりの形。弓がた。 3 円周または曲線上の二点間の部分。

こ【故】🔗🔉

こ【故】 昔からのなじみ。古い知り合い。 〔接頭〕 1 官位、姓名などの上に付けて、その人がすでに死亡していることを表わす。なき。*土左「故これたかのみこのおほんともに」 2 高官や地位を表わす語の上に付けて、それがもとのものであることを表わす。もと。前の。さきの。*栄花‐暮待つ星「大夫には故中宮の大夫」

こ【炬】🔗🔉

こ【炬】 たいまつ。炬火(きょか)。

こ【胡】🔗🔉

こ【胡】 古代中国で異民族の呼称。秦漢以前は匈奴、以後は塞外民族およびその国を指す。北狄。→五胡。

こ【袴】🔗🔉

こ【袴】 1 はかま。 2 ももひき。 3 旧陸軍でズボンのこと。軍袴。

こ【壺】🔗🔉

こ【壺】 つぼ、ふくべの類。

こ【湖】🔗🔉

こ【湖】 みずうみ。

こ【觚】🔗🔉

こ【觚】 1 中国で殷代、周代に使用された青銅製の酒器。口はらっぱ状に開き、胴は四角または八角の筒状で口と同型の足が付いた杯。時代が下るにつれて胴は丸いものとなった。 2 (形動)かど。稜角。方形。また、態度などのきちんとしているさま。 3 木簡。

こ【鉤】🔗🔉

こ【鉤】 (「鉤(こう)」は先端の折れ曲がった器具の意) 1 つり針。はり。 2 すだれを巻き上げたときにかけるかぎ形の金具。*枕‐二〇一「総角などにあげたるこのきはやかなるも」

こ【鼓】🔗🔉

こ【鼓】 1 中国で打楽器の総称。太鼓類のほかに、鐘、磬(けい)など。 2 日本では、普通、革を張った打楽器をいう。つづみ、太鼓、陣太鼓など。

こ【🔗🔉

こ【 漢代、現在の陜西省県の北にあった県名。夏の扈(こ)国、秦の邑(こゆう)にあたる。

こ【蠱】🔗🔉

こ【蠱】 易の六十四卦の一つ。。上卦は艮(ごん=山)、下卦は巽(そん=風)。山風蠱ともいう。蠱は故(こ)の音通で、この場合は事の意。風が吹いて山林中の汚気を一掃するかたちから、旧弊を一新するさまを示すとされる。

こ【是・此】🔗🔉

こ【是・此】 〔代名〕事物や場所について、話し手の側に属するものとしてさし示す(近称)。これ。この。 1 眼前の、また話題の事物をさし示す。*古事記‐中・歌謡「許(コ)の御酒(みき)は我が御酒ならず」 2 場所をさし示す(近称)。ここ。*万葉‐四〇五四「ほととぎす許(コ)よ鳴き渡れ」 [補注]「こ」は、古くは「この」のほか、「こは」「こを」など、いくつかの助詞とともに用いられたが、後世はもっぱら「この」の形で連体詞として用いられるようになった。

こ【来】🔗🔉

こ【来】 (動詞「来(く)」の未然形、命令形)⇒くる(来)

こ【濃】🔗🔉

こ【濃】 〔形動〕濃いこと。*古事記‐中・歌謡「眉(まよ)画き許(コ)に画き垂れ」 〔接頭〕体言の上に付いて、そのものの色や密度が濃いことを表わす。「濃染」「濃紫」など。 [補注]の古事記の例を「濃(こ)」ととらず、代名詞「是(こ)」と解する説もある。

こ【小】🔗🔉

こ【小】 〔接頭〕 1 名詞の上に付いて、その物が、小さい、細かい、などの意を表わす。親愛の情の意を含むこともある。「小島」「小山」「小屋」「小石」など。*古事記‐下・歌謡「宮人の脚結(あゆひ)の古(コ)鈴」 2 名詞の上に付いて、その量がわずかであることを示す。いささかの。「小降り」「小雨」「小銭」「小人数」など。 3 人、あるいは生き物を表わす名詞の上に付いて、年若なものであることを表わす。若い。後輩の。幼い。「小冠者」「小犬」「小童」など。 4 数量を表わす名詞、数詞の上に付いて、その数量にはわずかに及ばないが、ほぼそれに近い意を表わす。およそ。ほぼ。「小半年」「小半時」「小一時間」「小一里」など。 5 名詞の上に付いて、下の述語の表わす動作・状態の量や程度の小さいことを表現する。人体の一部を示す名詞に付くことが多い。すこし。ちょっと。「小耳にはさむ」「小首をかしげる」「小当たりに当たる」「小腹がすく」など。*宇治拾遺‐一五・四「袖うちおろして、こつばきはきてゐたりけり」 6 動詞・形容詞・形容動詞・副詞などの上に付いて、その動作・状態の量や程度が大げさでないことを表わす。すこし。なんとなく。「小寒い」「小綺麗な」「小ざっぱり」「小高い」など。 7 名詞や用言などの上に付いて、軽んじたり、やや馬鹿にしたような意味を表わす。なまはんかな。「小せがれ」「小器用」「小憎らしい」など。 8 名詞や用言の上に付いて、ほとんど意味を加えることなく、語調を整えたり、強めたりするために添える。「こ甘い」「小しゃく」など。

こ【個・箇】🔗🔉

こ【個・箇】 〔接尾〕物の数を数えるのに用いる。

こ【処】🔗🔉

こ【処】 〔語素〕(「おくか(奥処)」の「か」や、「いずく(何処)」の「く」と同語源)名詞・代名詞に付いて、その場所の意を表わす。「ここ」「そこ」など。

こ‐あい【小相・小間】(‥あひ)🔗🔉

こ‐あい【小相・小間】(‥あひ) 1 (「あい」は「相物(あいもの)」の略)小鰯(こいわし)など小魚類の塩物。小相雑魚(こあいざこ)とも。 2 「いさざ()」の異名。

こ‐あい【挙哀】🔗🔉

こ‐あい【挙哀】 (「こ」は「挙」の呉音)禅家で、葬儀の仏事が終わった後、参列の僧が哀、哀、哀と三度声を挙げること。

こ‐あいちゅう【小合中】(‥あひチュウ)🔗🔉

こ‐あいちゅう【小合中】(‥あひチュウ) 絣(かすり)柄の大きさを示す名称。一幅に三〇前後の小中柄を織り出した経緯絣(たてよこがすり)が多く、久留米絣(くるめがすり)にいう。

こ‐あおい【小葵】(‥あふひ)🔗🔉

こ‐あおい【小葵】(‥あふひ) 1 「ぜにあおい(銭葵)」の異名。《季・夏》 2 1の花を図案化した有職(ゆうそく)文様の一つ。小葵文のことをいう。

こ‐あおえ【古青江】(‥あをえ)🔗🔉

こ‐あおえ【古青江】(‥あをえ) 刀工の一派。備中国(岡山県西部)青江の地に、室町初期まで隆盛をみた青江鍛冶のうち、鎌倉初期までのものをいう。

こ‐あかえ【古赤絵】(‥あかヱ)🔗🔉

こ‐あかえ【古赤絵】(‥あかヱ) 中国産の色絵磁器のうち、江戸時代の茶人小堀遠州の没年頃までに日本輸入されたもの。主に中国明代末期から清代初期に景徳鎮窯で焼成されたものをさし、素朴な雅趣が特微。

こ‐あかげら【小赤啄木鳥】🔗🔉

こ‐あかげら【小赤啄木鳥】 キツツキ科の鳥。全長約一七センチメートル。体の上面は黒色で、白色の黄斑がまじる。雄の頭頂は赤色、雌では褐色を帯びた白色を呈する。アカゲラに似ているが小形で腹部に斑紋がない。北海道の針葉樹林にすむ。《季・秋》

こ‐あかざ【小藜】🔗🔉

こ‐あかざ【小藜】 アカザ科の一年草。ヨーロッパ原産で、各地の路傍や田野に見られる帰化植物。高さ三〇〜六〇センチメートル。葉は柄をもち互生し、長楕円形、縁にあらい鋸歯がある。初夏、枝先に花穂を出し、黄緑色の細花を密生する。

こ‐あかそ【小赤麻】🔗🔉

こ‐あかそ【小赤麻】 イラクサ科の多年草。本州、四国、九州の山野に生える。高さ六〇〜一二〇センチメートル。茎、葉ともに赤色を帯びる。葉は柄をもち対生、長さ四〜八センチメートルの菱状卵形で先は尾状にとがり縁にあらい鋸歯がある。雌雄同株。夏、葉腋に紅緑色の単生花を密生した細長い花穂をつける。アカソに似ているが枝が細く葉が小さい。きあかそ。

コア‐カリキュラム🔗🔉

コア‐カリキュラム (英core curriculum)教育課程の全体のうちの、中心となる課程、または、中心課程を核にして組織統一された教育課程の全体。一九三〇年代のアメリカで、社会連帯性を学習させるためにとられたもので、問題解決を中心とする総合学習を特色とする。日本では、第二次世界大戦後、一時小学校で社会科を中心課程とする試みが流行した。

こ‐あきない【小商】(‥あきなひ)🔗🔉

こ‐あきない【小商】(‥あきなひ) わずかな資金で商売をすること。小規模の商売。⇔大商い

こ‐あきんど【小商人】🔗🔉

こ‐あきんど【小商人】 小商いをする人。こあきゅうど。⇔大商人

こ‐あくじょう【小悪尉】🔗🔉

こ‐あくじょう【小悪尉】 能面の一つ。恐ろしい老人の面。異邦人的な大悪尉に対して小ぶりで日本人的な表情をあらわす。

こ‐あげ【小揚】🔗🔉

こ‐あげ【小揚】 1 船積みの荷物を陸揚げすること。また、その人。 2 荷物を運搬する人やその荷物。また、特に駕籠かきなどの人夫をもいった。*評判・色道大鏡‐二「大臣附のこあげ」 3 徳川幕府がその直領地からの年貢や買上米を蔵へ収納する時、陸揚げをしたり、あるいは米を量り、俵配りなどをしたりすること。また、それに従事した人夫。「小揚頭」 4 江戸時代、道中の渡し場で、きまった渡し賃以外にとった料金。 5 小形の油揚(あぶらあげ)。

こあげ‐とり【小揚取】🔗🔉

こあげ‐とり【小揚取】 料金をもらって荷物の陸揚げや荷物の運搬に従事する人。

こ‐あざ【小字】🔗🔉

こ‐あざ【小字】 町村の字(あざ)を、さらに細く分けた区域。小名(こな)。

こ‐あざみ【小薊】🔗🔉

こ‐あざみ【小薊】 1 アザミ類のうち小形の種類をいう。 2 「のあざみ(野薊)」の異名。 3 「なんぶあざみ(南部薊)」の異名。

こ‐あし【小足】🔗🔉

こ‐あし【小足】 1 小さな足。 2 小刻みに歩くこと。きざみあし。*申楽談儀「きっと低く成て小あしに拾ふ所也」 3 足の先。脚に対していう。 4 日本刀の刃の、焼刃の境から、刃の内へ小さく匂(におい)の足の出たもの。

こ‐あじ【小味】(‥あぢ)🔗🔉

こ‐あじ【小味】(‥あぢ) (形動) 1 味のこまやかでよいこと。微妙で趣のあるあじわい。⇔大味。「小味がきいている店(話)」 2 取引相場で、相場の動きの幅が小さいが、売買におもしろみのあること。

こ‐あじさい【小紫陽花】(‥あぢさゐ)🔗🔉

こ‐あじさい【小紫陽花】(‥あぢさゐ) ユキノシタ科の落葉低木。関東以西の本州と四国の山地に生え、観賞用として庭園に栽植される。幹はよく分枝して高さ六〇〜一五〇センチメートル。葉は長さ五〜八センチメートルの長楕円形で先はとがり縁に鋭い鋸歯があり対生する。初夏、枝の先端に青紫色の小さな両性花を半球状に密につける。しばあじさい。

こ‐あじさし【小鰺刺】(‥あぢさし)🔗🔉

こ‐あじさし【小鰺刺】(‥あぢさし) カモメ科の水鳥。全長約二八センチメートル。背は灰色で腹面は白色。頭上は黒く、尾は燕尾(えんび)形で白い。アジサシ類のうち日本でふつう繁殖する唯一の鳥。夏、海岸や沼などにみられ、砂礫地に営巣する。秋は南方へ渡る。

コア‐システム🔗🔉

コア‐システム (英core system)建築構造の方式の一つ。機械室、階段、便所、エレベーターなどの共通施設を建物の中央部にまとめて設置し、その周囲に居住区域を蜂の巣状または放射状に配置する方法。

こ‐あじも【小味藻】(‥あぢも)🔗🔉

こ‐あじも【小味藻】(‥あぢも) 「こあまも(小甘藻)」の異名。

こ‐あぜがやつり【小畔蚊帳釣】🔗🔉

こ‐あぜがやつり【小畔蚊帳釣】 カヤツリグサ科の多年草。本州以南の水田や湿地に生える。稈は三稜があり高さ二〇〜五〇センチメートルになる。葉は稈の下部に少数つき幅の狭い剣状。夏から秋にかけ、茎の先端の葉状の三個の苞の間から茶褐色の小穂をまばらにつけた花柄を出す。

こ‐あぜてんつき【小畔天突】🔗🔉

こ‐あぜてんつき【小畔天突】 カヤツリグサ科の一年草。稈は細く高さ一〇〜二〇センチメートル。葉は叢生し、細い剣状で根生。夏、稈の先端の葉状の苞の間から、傘状に分枝した花柄をのばし、各枝の先端に長さ四ミリメートルぐらいの長楕円形で茶褐色の小穂を生じる。

こ‐あたり【小当】🔗🔉

こ‐あたり【小当】 1 試みに少し探ってみること。*滑・膝栗毛‐四「小あたりにあたっておいた」 2 蒔絵(まきえ)で、器物に直接下絵を描くこと。

こ‐あつもりそう【小敦盛草】(‥あつもりサウ)🔗🔉

こ‐あつもりそう【小敦盛草】(‥あつもりサウ) ラン科の多年草。本州以西の山地の樹陰に生える。高さ一〇〜二〇センチメートル。葉は茎の上部に二個だけ対生し、長さ四センチメートル内外の卵円形で先はとがり、基部は心臓形。初夏、葉間から花茎をのばし、頂に径二〜三センチメートルで紫色のぼかしのはいった黄緑色の花を下向きに一個開く。

こ‐あどの【小安殿】🔗🔉

こ‐あどの【小安殿】 (「あ」は「あん(安)」の「ん」の無表記)こやすみどの。しょうあんでん。*書紀‐天智一〇年五月(北野本訓)「西の小殿(コアトノ)に御し」

こあに‐ちどり【小阿仁千鳥】🔗🔉

こあに‐ちどり【小阿仁千鳥】 ラン科の多年草、本州中部以北の亜高山の湿地や岩壁に生える。高さ一〇〜二〇センチメートル。紡錘形で多肉の根が大小二個と、ひげ根が数本ある。葉は茎の中部に一個つき、広線形で長さ約五センチメートル。夏、茎の上部に径一〜一・五センチメートルの淡紅色の左右相称花が数個横向きにつく。

こ‐あほうどり【小信天翁】(‥アハウどり)🔗🔉

こ‐あほうどり【小信天翁】(‥アハウどり) アホウドリ科の鳥。全長約九五センチメートル、翼の開長二・四メートル、体重四〜六キログラム。羽色は白色で、背翼が暗灰色。目の先に小黒斑がある。魚、イカなどを捕食する。北太平洋に広く分布し、春から夏にかけて日本海の沖で見られる。

こ‐あま・い【小甘い】🔗🔉

こ‐あま・い【小甘い】 〔形口〕 1 少し甘い。なんとなく甘い。 2 取引相場で、相場が少し下がり気味である。相場が少し安い。

こ‐あまも【小甘藻】🔗🔉

こ‐あまも【小甘藻】 アマモ科の多年生の沈水性海草。アマモに似ているが葉の幅は狭く半分ぐらい。日本各地の浅海に生える。こあじも。こも。にらも。

こ‐あみがさ【小編笠】🔗🔉

こ‐あみがさ【小編笠】 編笠の一つ。江戸初期に、槍持、風車売りなどがかぶったもの。饅頭(まんじゅう)形で、腰高に編んである。

こあみ‐ちょう【小網町】(‥チャウ)🔗🔉

こあみ‐ちょう【小網町】(‥チャウ) 東京都中央区日本橋の地名。日本橋川に沿う。天正以来の古い町で、江戸時代は下駄屋、傘屋が軒を並べ、俗に照降(てりふり)町といわれた。天保頃、川岸で「引張り」と呼ばれる私娼が袖を引くことでも知られた。

こ‐あめ【小雨】🔗🔉

こ‐あめ【小雨】 =こさめ(小雨)

こ‐あゆ【小鮎】🔗🔉

こ‐あゆ【小鮎】 1 アユの幼魚。春、川をさかのぼる頃の称。若鮎。上り鮎。《季・春》 2 小形のアユ。湖の諸種の環境条件により成長を抑制されたもので、終生湖にすみ成熟しても全長が一〇センチメートルを越えないものが多い。琵琶湖のほか鹿児島県の池田湖や山梨県本栖湖などにも見られる。

コアラ🔗🔉

コアラ (英koala)クスクス科の哺乳類。体長は約六〇センチメートル。姿・形は子グマに似ている。耳と鼻が大きく、尾はない。木登りがうまく、ほとんど樹上で生活し、ユーカリの葉だけを食べる。雌は子供を腹部にある育児嚢で育て、のち背負って枝を渡り歩く。体毛は羊毛状で上面は灰褐色、下面は黄白色。オーストラリアの南東部に分布。こもりぐま。ふくろぐま。

こ‐あらせいとう🔗🔉

こ‐あらせいとう アブラナ科の一年草。地中海地方原産で、観賞用に広く栽培される。茎は直立分枝して高さ三〇センチメートルくらいになる。葉は互生し倒披針形で長さ五〜七センチメートル。四、五月、茎の先端に赤紫色の径三センチメートルぐらいの十字状花を総状に開く。園芸品種が多く、白色や絞り、八重咲きなどがある。

こ‐あるき【小歩】🔗🔉

こ‐あるき【小歩】 1 こまたに歩くこと。小足に歩くこと。また、少しの距離を歩くこと。 2 走り使いをする者。走り使い。*伎・明星茶屋「弥三兵衛所へ、毎日出入する小あるき太郎三は」

こ‐あん【孤鞍】🔗🔉

こ‐あん【孤鞍】 ひとり馬に乗って行くこと。巣騎。

こ‐あわ【小粟】(‥あは)🔗🔉

こ‐あわ【小粟】(‥あは) イネ科の一年草。高さ〇・九〜一・二メートル。葉、花穂、果実はともにオオアワより小形で粳(うるち)と糯(もち)種がある。粳は飯に炊き、糯は餅や飴をつくる。

こ‐あわがえり【小粟反】(‥あはがへり)🔗🔉

こ‐あわがえり【小粟反】(‥あはがへり) イネ科の多年草。アワガエリに似ているが小型で高さ一五〜二五センチメートル。各地の野原や山地の日当たりのよい斜面に生える。

こ‐あんこく【胡安国】🔗🔉

こ‐あんこく【胡安国】 中国宋代の学者。字は康侯。号は武夷先生、諡は文定。哲宗のとき太学博士に選ばれ、高宗のとき中書舎人となる。著書「春秋伝」「通鑑挙要補遺」。(一〇七四〜一一三八)

こい【凍】🔗🔉

こい【凍】 (動詞「こゆ(凍)」の名詞化)こごえること。こごえ。*書紀‐宣化元年五月(北野本訓)「白玉、千箱(はこありとも)何能(よく)冷(コイ)を球(すくはむ)」

こい【恋】(こひ)🔗🔉

こい【恋】(こひ) 1 人、土地、植物、季節などを思い慕うこと。慕うこと。*万葉‐二一四五「秋萩の恋(こひ)も尽きねば」 2 異性(時には同性)に特別の愛情を感じて思い慕うこと。恋すること。恋愛。恋慕。*万葉‐四三六六「常陸さし行かむ雁もが吾が古比(コヒ)を記して付けて妹に知らせむ」 3 和歌、連歌、俳諧などで恋愛を題材とした作品。また、その部立(ぶだて)。 ●恋に上下の=隔て[=差別]無し 恋愛には身分の上下の区別はない。 ●恋の歌(うた) 1 恋愛を主題とした歌。恋心をよんだ歌。恋歌(こいか)。 2 「古今集」以下の勅撰集、私家集の部立(ぶだて)の一つ。恋愛の歌を集めた部分。また、その部分の歌。 ●恋の重荷(おもに) 恋愛のためにつのる堪えがたい思いを、重い荷を背負う苦しさにたとえた語。*謡曲・恋重荷「名もことわりや恋の重荷」 ⇒親見出し ●恋の=敵(かたき)[=仇(あだ)] 自分の恋のじゃまをする者。 ●恋の絆(きずな) 恋慕の情にひかれ、離れがたいこと。 ●恋の句(く) 1 恋愛を主題とした句。恋心を詠(よ)んだ句。 2 連歌・連句の付句で、恋の詞を句中に詠み入れたもの、または恋の心を詠んだもの。月、花を自然美の代表として重んずるのに対し、恋は人情の最上のものとして重んじ、百韻では恋の句を二句以上五句まで続けるのを習いとした。 ●恋の煙(けぶり) 恋いこがれる情を、物が焦げて煙るのにたとえていう語。*源氏‐篝火「かがり火に立ちそふこひのけぶりこそ世にはたえせぬほのほなりけり」 ●恋の坂(さか) 恋の気持がだんだんと高まっていくことを坂にたとえた語。*浄・傾城反魂香‐上「名を遠山と呼ばれしも、人に登れの恋の坂」 ●恋の鞘当(さやあて) (遊里で一人の傾城(けいせい)をめぐって二人の武士が鞘当する歌舞伎の題材から)恋敵同士が争うこと。また、その争い。鞘当。 ●恋の=関(せき)[=関の戸] 互いに恋い慕う仲を隔て妨げること。また、そのもの。 ●恋の関守(せきもり) 恋を妨げる人を関所の番人にたとえた語。*菟玖波集‐恋・上「誰がうきゆゑぞ恋のせき守」 ●恋の=大海(たいかい)[=海] 恋の深く広いことを大海にたとえていう語。 ●恋の端(つま) 恋の手がかり。恋のきっかけ。*古今六帖‐「つれづれと袖のみひぢて春の日のながめはこひのつまにぞ有ける」 ●恋の峠(とうげ) 恋の情熱が頂点に達したことをたとえていう。 ●恋の=仲立(なかだち)[=橋・懸橋] 恋人同士の間に立って、その恋のとりもちをすること。また、その人。 ●恋の慰(なぐさ) 恋する心をなぐさめること。また、そのもの。*万葉‐一九二八「狭野方(さのかた)は実に成らずとも花のみに咲きて見えこそ恋之名草(こひのなぐさ)に」 ●恋の初風(はつかぜ) 人を恋いそめる心。初恋の心。 ●恋の花(はな) 1 恋を花にたとえていう語。 2 連歌、俳諧で、花の句が恋の句兼ねたものをいう。たとえば「しのび来し鐘撞堂の花盛」のようなもの。 ●恋の淵(ふち) 恋心の深いことを淵にたとえていう語。*謡曲・松風「三瀬川絶えぬ涙の憂き瀬にも、乱るる恋の淵はありけり」 ●恋の蛍(ほたる) 恋いこがれる思いを蛍の火にたとえていう語。 ●恋の道(みち) =こいじ(恋路) ●恋の奴(やっこ) 1 奴風の遊女。 2 恋に夢中になって心を奪われること。恋のとりこになっていること。*謡曲・恋重荷「この身は軽し徒らに、恋の奴になり果てて」 ●恋の奴(やつこ) おさえられない恋心を憎んでいう語。恋というやつ。*万葉‐二九〇七「恋之奴(こひのやつこ)に吾は死ぬべし」 ●恋の山(やま) 積もる恋の思いを高い山にたとえていう語。恋の山路。歌語としてしばしば用いられた。 本来比喩的なものを、後世実在の土地にあてはめたもの。山形県中部にある湯殿山。歌枕。また、一説に、同県酒田市の西方にある国府山とも。 ●恋の病(やまい) 相手を恋い慕う気持のつのるあまりに、心身が病気かかったような状態になること。恋わずらい。 ●恋の山路(やまじ) 恋のなやみをけわしい山路にたとえていう語。 ●恋の山には孔子(くじ)の倒れ 恋のためには、聖人すら過失を犯すことがあるの意。 ●恋の=闇(やみ)[=闇路] 恋のために理性を失った状態を闇にたとえていう語。 ●恋の世(よ) 恋愛の盛んな世の中。 ●恋の分里(わけざと) 遊里をいう。わけざと。 ●恋は曲者(くせもの) 恋のためには心も乱れ、思いがけないことをしでかすというたとえ。*謡曲・花月「今の世までも絶えせぬものは、恋といへる曲者、げに恋は曲者」 ●恋は=思案(しあん)[=心]の外(ほか) 恋は常識では律しきれない、恋のなりゆきは常識でおしはかることができないの意。 ●恋はし勝ち 恋は積極的にしかけたものが勝ちで、競争相手への遠慮は無用であるの意。 ●恋は盲目(もうもく) (英Love is blindの訳)恋は人を夢中にさせ、理性や常識を失わせるものだというたとえ。 ●恋は闇(やみ) 恋は人の理性を失わせるの意。また、恋の逢瀬には闇がふさわしいなどの意に転用されることがある。

こい【】(こひ)🔗🔉

こい【】(こひ) 足の膝から下が腫(は)れる病。脚気(かっけ)の類。こいあし。こいずね。*蜻蛉‐上「男の片足にこゐつきたるに」

こい【請・乞】(こひ)🔗🔉

こい【請・乞】(こひ) 1 他人に物などを所望すること。*古今‐一六七「隣よりとこ夏の花をこひにおこせたりければ」 2 ある事を他人に願い求めること。*名語記‐二「請に応ずといへり」

こい【鯉】(こひ)🔗🔉

こい【鯉】(こひ) 1 コイ科の淡水魚。ふつう全長六〇センチメートルくらいになる。一般に紡錘形で側扁する。フナに似ているが大きく、上あごに二対のひげがある。うろこは円鱗で、その数が側線上で三六枚前後あることから六六魚(りくりくぎょ)ともいう。野生種は暗灰色だが、人工飼育によってヒゴイ、ニシキゴイ、ドイツゴイなど体色の変化や鱗の著しく少ないものなど飼育品種がつくられた。原産地はアジアの温帯地域一帯およびヨーロッパの一部だが、アメリカその他にも移殖され、現在では世界の温帯に広く分布。食用または観賞用に養殖もされ、日本では特に珍重される。 2 鯉幟(こいのぼり)の鯉をいう。 ●鯉の衣煮(ころもに) 鯉料理の一種。身を三枚におろして酒にひたし、味噌、塩、酢で十分煮立てる。これを鯉の形に盛り、その上に別に煮ておいた皮つきのうろこを散らして出す。 ●鯉の滝登(たきのぼ)り 1 (「後漢書‐党錮伝・李膺」による。黄河の急流にある竜門という滝を登ろうと、多くの魚が試みたが、わずかなものだけが登り、竜に化すことができたという故事から)鯉が滝を登ること。 2 人の栄達、立身出世のたとえ。→登竜門。 3 長方形の木箱の一面に滝の図を描き、中央に一筋の穴をあけ、その穴から練物の鯉が上下するように仕掛けた玩具。

こ‐い【木居】(‥ゐ)🔗🔉

こ‐い【木居】(‥ゐ) 狩りに用いる鷹が木にとまっていること。また、その木。

こ‐い【古意】🔗🔉

こ‐い【古意】 1 古い意義。古代の意味。 2 昔を思う心。いにしえを偲(しの)ぶ情。

こ‐い【虎威】(‥ヰ)🔗🔉

こ‐い【虎威】(‥ヰ) 1 虎の、他の群獣を恐れさせる威力。権威あるものの威力をいう。また、「戦国策‐楚策・宣王」に見える狐が虎の威をかりる故事により、力のないものが他の威力をかりることのたとえ。 2 勇武のいきおい。さかんな勢力。

こ‐い【胡渭】(‥ヰ)🔗🔉

こ‐い【胡渭】(‥ヰ) 中国、清代の学者。字は朏明。号は東樵。輿地学に詳しく、徐乾学に従い「清一統志」の編修に参加。著「禹貢錐指」二〇巻、図二七篇など。(一六三三〜一七一四)

こ‐い【故意】🔗🔉

こ‐い【故意】 1 以前からの気持。昔からの考え。また、かつての気持。 2 意識して行なうこと。わざとすること。また、その気持、「故意にぶつかる」 3 法律で、ことさらにある行為、特に他人に対して権利侵害の行為をしようとする意思。刑法上では罪を犯す意思のことをいい、犯意ともいう。「未必の故意」⇔過失

こ・い【濃い】🔗🔉

こ・い【濃い】 〔形口〕こ・し〔形ク〕 1 色が深い。色の感じが強い。「濃い化粧」*古今‐四五〇「花の色はただひとさかりこけれども」 2 特に紫または紅の色の深いさまをいう。*大和‐一〇三「それなむいとこきかいねりきたりける」 3 液体の中に溶けているものの割合が高い。濃度が高い。「濃い茶(コーヒー)」*宇治拾遺‐三・一八「沈・丁子をこく煎じて入れたり」 4 味、においなどが強い。*西大寺本金光明最勝王経平安初期点‐八「苦(にが)く渋(しぶ)くして滋(コキ)味無けむ」*古今‐八七六「うつりがこくもにほひぬるかな」 5 生え方などが厚く密である。「ひげが濃い」*西大寺本金光明最勝王経平安初期点‐九「果実も並に滋(コク)繁(しげ)くして」 6 情交が密である。関係が密接である。「濃い間柄」*源氏‐真木柱「などてかくはひあひがたき紫を心に深く思ひそめけむ、こくなりはつまじきにや」 7 疑いや可能性などの程度が大きい。濃厚。「…の疑いが濃い」 こ‐さ(名)

こ・い🔗🔉

こ・い 〔接尾〕(形容詞型活用)(上接語との間に促音がはいって「っこい」の形をとることが多い) 1 形容詞「濃い」が接尾語化したもの。名詞などに付き、濃いさまの意をあらわす。「やにっこい」「あぶらっこい」など。 2 体言または性質、状態をあらわす語に付いて、その性質、状態をやや強調していう。「しつこい」「ちょろこい」「まるっこい」「細っこい」など。成り立ちは、ク活用形容詞の語幹と語尾との間に「こ」が挿入されたものと、1の「こい」がその意味を失ってきたものとがあると思われる。

こい‐あい🔗🔉

こい‐あい (歴史がな未詳)能楽や長唄の打楽器の手法の一つ。大鼓(おおつづみ)と太鼓との組み合わせで奏する。太鼓は「ツクツ・ツクツ・ツク天(てん)・ツク天」と打ち、大鼓はこの最後の「天」のところだけに「チョン」と打つ。太鼓は「天」のところ以外は軽く小音に打つ。

こい‐あか・す【恋い明かす】(こひ‥)🔗🔉

こい‐あか・す【恋い明かす】(こひ‥) 〔他サ四〕恋しさがつのって寝られないまま夜を明かす。*新千載‐一二二五「またねもいらで恋明しつる」

こい‐あきびと【恋商人】(こひ‥)🔗🔉

こい‐あきびと【恋商人】(こひ‥) 遊女をいう語。

こい‐あし【足】(こひ‥)🔗🔉

こい‐あし【足】(こひ‥) =こい()

こい‐あま・る【恋い余る】(こひ‥)🔗🔉

こい‐あま・る【恋い余る】(こひ‥) 〔自ラ四〕恋しい心がおさえきれないで表にあらわれる。*万葉‐三九三五「隠り沼の下ゆ孤悲安麻里(コヒアマリ)白波のいちしろく出でぬ人の知るべく」

こい・い【濃いい】🔗🔉

こい・い【濃いい】 〔形口〕「こい(濃)」の俗語。または、強めた語として用いる。

こい‐う・ける【請い受ける・乞い受ける】(こひ‥)🔗🔉

こい‐う・ける【請い受ける・乞い受ける】(こひ‥) 〔他カ下一〕こひう・く〔他カ下二〕頼み込んでものを受ける。請い求めて受け取る。*百座法談‐六月五日「長者、きた太子に地をこひうくるに」

こい‐うた【恋歌】(こひ‥)🔗🔉

こい‐うた【恋歌】(こひ‥) 恋い慕う心を詠んだ和歌や詩など。こいか。

こい‐うら【恋占】(こひ‥)🔗🔉

こい‐うら【恋占】(こひ‥) 恋愛についての占い。恋うらない。

こ‐いえ【小家】(‥いへ)🔗🔉

こ‐いえ【小家】(‥いへ) 小さい家。粗末な家。*枕‐二七八「こいへなどいふ物の多かりける所を」

こいえ‐がち【小家勝】(こいへ‥)🔗🔉

こいえ‐がち【小家勝】(こいへ‥) (形動)小さい家が多く立て込んでいること。また、そのさま。

こいえ‐ぎんみ【小家吟味】(こいへ‥)🔗🔉

こいえ‐ぎんみ【小家吟味】(こいへ‥) 江戸時代、名主が五人組立会いで、借屋、店借人(たながりにん)の生活状態を戸別に調べること。

こいおしえ‐どり【恋教鳥】(こひをしへ‥)🔗🔉

こいおしえ‐どり【恋教鳥】(こひをしへ‥) (伊邪那岐(いざなぎ)、伊邪那美(いざなみ)の二神がこの鳥の所作から交合の方法を学んだという神話による)「せきれい(鶺鴒)」の異名。

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