【動化】 ドウカ 感動させ感化する。〔→淮南子〕

【動威】 ドウイ 威力を示す。〔→書経〕

【動員】 ドウイン ある特定の仕事や情勢のために、人員や資材などを集めて統一的に掌握管理すること。戦争のために兵士を召集すること。

【動悸】 ドウキ 胸騒ぎ。心臓の鼓動が、平時よりも激しいこと。また、そのような鼓動。

【動機】 ドウキ 物事のおこる直接のきっかけ。はずみ。『動因ドウイン』ある行為の原因となる心の状態。

【動議】 ドウギ 会議で、予定の議題以外に新しい議題を持ち出すこと。また、その議題。

【同化】 ドウカ ほかのものを感化して自分のものと同じようにすること。生物が外から取り入れた栄養物を自分の成分にかえること。外部から得た知識などを完全に自分のものにすること。

【同声相応】 ドウセイアイオウズ〈故事〉同じ声、同じ音はよく調子があう。類を同じくするものは自然に相あつまる。『同気相求ドウキアイモトム』〔→易経〕

【同学】 ドウガク 同じ師について学んだ仲間。あいでし。『同門ドウモン』「取笑同学翁、浩歌弥激烈＝笑ヒヲ同学ノ翁ニ取ルモ、浩歌スルコトイヨイヨ激烈ナリ」〔→杜甫〕

【同音】 ドウオン 同じ音。同じ音色。字音が同じであること。口をそろえる。同じ意見をいうこと「異口同音」

【同科】 ドウカ 同じ等級であること。〔→論語〕同じ罪。同じ年に科挙（官吏登用試験）に合格した者。『同年ドウネン』

【同軌】 ドウキ 車のわだちの幅を一定にすること。王者が天下を統一したあとの政策の一つ。「同文同軌」〔→中庸〕王朝の勢力範囲内の諸国。〔→左伝〕

【同帰】 ドウキ いっしょに帰る。キヲオナジュウス同じ所に帰り着く。「天下同帰而殊塗＝天下帰ヲ同ジウシテ塗ヲ殊ニス」〔→易経〕結果が同じになる。

【同悪】 ドウアク 共同して悪事をすること。また、その仲間。ドウオ・ニクシミヲオナジュウス 憎しみをともにする。同じ相手を憎む。

【同異】 ドウイ 同じであることと異なること。また、同じ点と違う点。異同。▽「荘子」天下篇から。

【同寅】 ドウイン 臣下がともに天子のために、つつしんで勤務すること。転じて、同じ官職についている役人。同僚。▽「寅」は慎むことで、同じく職務を慎む人の意。〔→書経〕

【同貫】 ドウカン 一つに貫く。一体となること。「同郷」と同じ。

【同郷】 ドウキョウ うまれた土地が同じであること。また、同じ出身地。『同貫ドウカン』

【同意】 ドウイ 同じ意見。同じ意味。『同義ドウギ』イヲオナジュウス賛成・承知すること。

【同感】 ドウカン・カンヲオナジュウス 同じように感じる。思いを同じにする。

【土宇】 ドウ 土地と住居。〔→詩経〕その土地に住みついている住民。国土。「大啓土宇＝大イニ土宇ヲ啓ク」〔→張衡〕

【堂宇】 ドウウ 堂の軒。壮大な建物。殿堂。『堂屋ドウオク』

【堂奥】 ドウオウ 座敷の奥の部分。学問・技芸などの奥深いところ。奥義。

【導引】 ドウイン 道案内。＝道引。深呼吸して大気を体内に入れる、道家の養生法。

【恫喝】 ドウカツ 大声で、ぎょっとさせる。恐喝。

【洞貫】 ドウカン 矢などで、物をつらぬき通す。貫通。「引弓射之、矢皆洞貫＝弓ヲ引キテコレヲ射レバ、矢ハ皆洞貫ス」〔→三国志〕ある事がらについて、詳しく知る。『洞暁ドウギョウ』

【洞開】 ドウカイ からりとあける。また、開く。『洞啓ドウケイ』

【洞壑】 ドウガク ほら穴と谷。ほら穴。

【洞観】 ドウカン ほら穴の中につくった道士のいる寺。▽「観」は、道教の寺院。見抜く。『洞見ドウケン・洞察ドウサツ・洞視ドウシ』

【獰猛】 ドウモウ 性質が悪くて荒々しい。『獰悪ドウアク』

【童牙】 ドウガ 幼い子ども。

【童丱】 ドウカン 幼い子ども。▽「丱」は、幼い子どもの髪型。

【童稚】 ドウチ 幼い子ども。『童幼ドウヨウ・童孩ドウガイ』「生還対童稚、似欲忘饑渇＝生還シテ童稚ニ対スレバ、饑渇ヲ忘レント欲スルニ似タリ」〔→杜甫〕

【童顔】 ドウガン 幼い子どもの顔。おとなで子どものような顔。〈類義語〉稚顔。

【道引】 ドウイン ＝導引。道家の修養法の一つ。深呼吸。霊気を体内にみちびき入れて気をのびのびさせる。「道引不食穀＝道引シテ穀ヲ食ラハズ」〔→史記〕案内する。あんま。「按摩道引」

【道化】 ドウカ 道徳によって他人によい影響を及ぼし、みちびくこと。「聖人恃道化而不恃智巧＝聖人ハ道化ヲ恃ンデ智巧ヲ恃マズ」〔→列子〕ドウケ〔国〕人を笑わせる、おかしな動作。また、それをする人。「道化役」

【道衣】 ドウイ 道士の着る着物。『道服ドウフク』「烏紗白葛道衣涼＝烏紗白葛道衣涼シ」〔→蘇軾〕

【道学】 ドウガク 道徳を説く学問。儒教のこと。特に、宋ソウ代に程子・朱子などの説えた、儒学の学説のこと。「性理学」「宋学」「理学」とも。老子・荘子の流派の学問。〔国〕江戸時代におこった心学シンガクのこと。▽儒仏道をあわせて、平易に人の道を説いた庶民教育のこと。

【道要】 ドウヨウ 物事の道理のかなめ。『道枢ドウスウ・道奥ドウオク』「執道要之柄而游於無窮之地＝道要ノ柄ヲ執リテ無窮ノ地ニ游ブ」〔→淮南子〕道家の教えの奥義。

【道家】 ドウカ 諸子百家の一つ。老子・荘子などの学説を奉ずる学派。道教を奉ずる人たち。

【道揆】 ドウキ 人としての道理によって物事を定めること。▽「揆」は、はかり定めること。「上無道揆也、下無法守也＝上ニ道揆無ク、下ニ法守無シ」〔→孟子〕

【道義】 ドウギ 人として行うべき正しい原理。『道誼ドウギ』「所守者道義＝守ル所ノ者ハ道義ナリ」〔→欧陽脩〕

【道観】 ドウカン 道教の寺院。『道院ドウイン』

【銅墨】 ドウボク 銅製の印と、黒色のくみひも。県令が身につけた。『銅印墨綬ドウインボクジュ』

【鐃歌】 ドウカ どらを伴奏にして歌う軍楽。