複数辞典一括検索+

🔗🔉

【呉】 7画 口部 [常用漢字] 区点=2466 16進=3862 シフトJIS=8CE0 《常用音訓》ゴ 《音読み》 ゴ/グ〈w〉 《訓読み》 くれ/くれる(くる) 《名付け》 くに・くれ 《意味》 {動}大声でさわぐ。 {名}国名。周代に泰伯がたて、紀元前四七三年、夫差が越王勾践コウセンに敗れ、滅びた。「句呉」ともいう。 {名}王朝名。三国の一つ。後漢末に孫権がたて、今の江蘇コウソ・浙江セッコウ両省のあたりを保有して、北の魏ギや西の蜀ショクと天下を三分した。四代約六十年にわたったが、二八〇年晋シンに滅ぼされた。 {名}五代十国の一つ。楊行密ヨウコウミツがたて、今の江蘇省一帯を領有して四代三十六年にわたったが、九三七年徐知誥ジョチコウに滅ぼされた。 {名}地名。昔の呉の地方で、今の江蘇省のうち長江以南の地を中心とする一帯。 〔国〕くれ。(イ)昔、日本で中国をさして呼んだ呼び名。▽日の暮れる西方の国の意。奈良時代の日本では江南の呉の地方を中国の代表と考えたので、呉の字を用いた。(ロ)中国から渡ってきたものをあらわすことば。「呉竹クレタケ」「呉服クレハトリ・ゴフク」くれる(クル)。物を与えるという場合の当て字。 《解字》 会意。「口+人が頭をかしげるさま」。人が頭をかしげて口をあけ笑いさざめくさまを示し、娯楽の娯の原字。古くから国名に当てる。 《熟語》 →熟語 →下付・中付語 →故事成語 →主要書物 →主要人名

呉下阿蒙 ゴカノアモウ🔗🔉

【呉下阿蒙】 ゴカノアモウ〈故事〉いつまでたっても学問が進歩しない人。三国時代の呉の呂蒙リョモウが君主孫権から読書を勧められて学問に励んだ。のち魯粛ロシュクが呂蒙にあって、その学識におどろき、以前の呉の阿蒙ではないといった故事から。▽「阿」は人名につける接頭辞。「下」は、そのあたりの意をあらわすことば。〔→三国志

呉牛喘月 ゴギュウツキニアエグ🔗🔉

【呉牛喘月】 ゴギュウツキニアエグ〈故事〉呉は南方の暑い土地なので、牛が月を太陽と見まちがえて、あえぐ。物におびえてあわてることのたとえ。〔→世説

呉中 ゴチュウ🔗🔉

【呉中】 ゴチュウ 今の江蘇コウソ省蘇州市のあたり。春秋時代、呉の都があった。

呉会 ゴカイ🔗🔉

【呉会】 ゴカイ 呉郡と、会稽カイケイ郡。今の江蘇コウソ省蘇州市のことをいった。▽「会」は、会稽郡の「会」とも、都会の「会」ともいう。

呉吟 ゴギン🔗🔉

【呉吟】 ゴギン 呉の人が呉の歌を歌う。故郷を恋い慕うこと。

呉服 ゴフク🔗🔉

【呉服】 ゴフク〔国〕織物の総称。反物。高級な絹織物。▽「くれはとり」を音で読んだもの。

呉娃 ゴアイ🔗🔉

【呉娃】 ゴアイ 呉の地方の美しい女性。『呉姫ゴキ・呉娥ゴガ』「呉娃双舞酔芙蓉=呉娃双ビ舞フ酔芙蓉」「呉娥声絶天=呉娥ノ声天ニ絶ス」〔→李賀〕「呉姫圧酒喚客嘗=呉姫酒ヲ圧シ客ヲ喚ビテ嘗メシム」〔→李白

呉音 ゴオン🔗🔉

【呉音】 ゴオン 呉の地方で行われた発音。また言語。呉の地方の音楽。字音の一つ。

呉都 ゴト🔗🔉

【呉都】 ゴト 呉の都。春秋時代には姑蘇コソ(今の蘇州)、三国時代には、建業(今の南京)をいった。

呉詠 ゴエイ🔗🔉

【呉詠】 ゴエイ 呉の地方の歌。「詩罷聞呉詠=詩罷ミテ呉詠ヲ聞ク」〔→杜甫

呉越 ゴエツ🔗🔉

【呉越】 ゴエツ 呉の地方と、越の地方。春秋時代の呉国と越国。呉王夫差と越王勾践コウセンとが長く争った故事から、仲の悪いかたきどうしのこと。五代十国の一つ。節度使であった銭鏐センリュウが、杭州コウシュウを中心としてたてた国。九〇七〜九七八

呉越之富 ゴエツノトミ🔗🔉

【呉越之富】 ゴエツノトミ 呉と越とをあわせたほどの富。巨大な富のこと。〔→史記

呉越同舟 ゴエツドウシュウ🔗🔉

【呉越同舟】 ゴエツドウシュウ〈故事〉仲の悪い者どうしがいっしょにいること。▽「孫子」の九地篇の「夫呉人与越人相悪也、当其同舟而済遇風其相救也如左右手=ソレ呉人ト越人トハアヒ悪ム、ソノ舟ヲ同ジウシテ済ルニ当タリ風ニ遇ヘバ、ソノアヒ救フヤ左右ノ手ノゴトシ」から。

呉楚 ゴソ🔗🔉

【呉楚】 ゴソ 呉国と楚ソ国。今の江蘇コウソ省のうち長江以南の地(=呉)と今の湖南・湖北の両省(=楚)とをいう。ただし、唐詩などではもう少し広く、長江南岸をさすのに使われる。

呉楚七国 ゴソシチコク🔗🔉

【呉楚七国】 ゴソシチコク 前漢の景帝のとき、連合して漢にそむいた呉・楚ソ・趙チョウ・膠西コウセイ・膠東コウトウ・[シ]川シセン・済南セイナンの七国。すべて漢の高祖が封じた諸王の国。

呉越春秋 ゴエツシュンジュウ🔗🔉

【呉越春秋】 ゴエツシュンジュウ〈書物〉一〇巻。後漢の趙曄チョウヨウ(山陰、現在の浙江セッコウ省の出身)の著。成立年代不明。古代、中国の南部で、つねにはげしい抗争をくりかえした呉越両国の興亡の歴史を記す。ただ史実として、しばしば『左氏伝』『国語』『史記』と食い違う点があり、フィクションが多いので、歴史書とはいえないといわれている。

呉子 ゴシ🔗🔉

【呉子】 ゴシ〈書物〉三巻。戦国時代の呉起ゴキ(前440?〜前381?)の著と伝えられる。成立年代不明。中国古代の兵法書で七書の一つ。内容は魏ギの武侯と呉起の問答のかたちをとって、広く戦略・戦術から、戦功者への行賞、家族への慰問などにわたってのべる。儒家の曾子に学んだといわれる呉起の名にふさわしく、その背景をなす倫理感には儒教的な色彩が認められる。古来『孫子』と並んで兵法書の代表とされ、日本でも愛読されてきた。

呉偉業 ゴイギョウ🔗🔉

【呉偉業】 ゴイギョウ〈人名〉1609〜71 明ミン末清シン初の文人。江蘇コウソ省太倉県の人。字アザナは駿公シュンコウ、号は梅村。『永和宮詞』『梅村集』などがある。

呉隠之 ゴインシ🔗🔉

【呉隠之】 ゴインシ〈人名〉?〜413 東晋トウシンの政治家。字アザナは処黙。母によく孝行した。

呉起 ゴキ🔗🔉

【呉起】 ゴキ〈人名〉前440?〜前381 戦国時代の兵法家。衛の人。曾子ソウシについて学んだ。はじめ魯ロに仕え、のち魏ギの文侯に仕えた。魏を去ってから楚ソに仕え大いに功績をたてた。兵法書『呉子』を著したという。

呉兢 ゴキョウ🔗🔉

【呉兢】 ゴキョウ〈人名〉670〜749 唐代の史家。浚儀シュンギ(河南省開封市)の人。経史に通じ『貞観ジョウガン政要』を編集。

呉敬梓 ゴケイシ🔗🔉

【呉敬梓】 ゴケイシ〈人名〉1701〜54 清シン代の文学者。全椒ゼンショウ(安徽アンキ省)の人。字アザナは敏軒、または文木。科挙をめぐって右往左往する知識人を描いた『儒林外史』の作者として知られている。他に詩文集『文木山房集』などがある。

呉剛 ゴゴウ🔗🔉

【呉剛】 ゴゴウ〈人名〉前漢の仙人センニン。仙術を学んで過ちがあり、月に流され桂カツラの木を切りつづけているという。呉質とも。

呉三桂 ゴサンケイ🔗🔉

【呉三桂】 ゴサンケイ〈人名〉1612〜78 明ミン末清シン初の武将。字アザナは長白。反乱をおこした李自成リジセイによって明が滅ぼされるとただちに清に降服し、清軍を導入して李自成をやぶり、続いて全国の反乱を平定して、やがて清に対抗する勢力をたくわえたが、のち、清に敗れ自殺した。

呉質 ゴシツ🔗🔉

【呉質】 ゴシツ〈人名〉?〜230 三国時代、魏ギの将軍。済陰セイイン(山東省定陶県)の人。字アザナは季重。文章にすぐれ建安七子ケンアンシチシのひとりとされる。

呉道子 ゴドウシ🔗🔉

【呉道子】 ゴドウシ・ゴドウス〈人名〉唐代の画家。今の河南省中部の人。名は道玄、道子は字アザナ。当代随一の名匠といわれた。玄宗のときに召されて内教博士となる。新しい筆法を使って描き方にくふうをこらした。

呉文英 ゴブンエイ🔗🔉

【呉文英】 ゴブンエイ〈人名〉南宋ナンソウの文人。四明(浙江セッコウ省寧波ニンポー市)の人。字アザナは君特、号は夢窗ムソウ。詞にすぐれていた。著に『夢窗詞』がある。

漢字源で始まるの検索結果 1-28