【備考】 ビコウ 参考のために本文に書き添えること。また、その事がら。

【備荒】 ビコウ 凶作・災害のときのために用意しておくこと。「備荒作物」

【備員】 ビイン・インニソナウ ひとそろいの数の中に入れる。参加すること。また、参加させること。

【備悉】 ビシツ じゅうぶんに備える。また、細かいところまで備わっている。『備具ビグ』

【備御】 ビギョ ＝備禦。外敵に対して備える。防備。

【媚辞】 ビジ こびへつらうことば。『媚語ビゴ』

【寐語】 ビゴ 寝言。また、転じて、たわごと。

【尾行】 ビコウ〔国〕人の後を、こっそりとつけて行くこと。また、その人。

【尾撃】 ビゲキ 逃げる相手をうしろから追いかけて攻撃すること。追いうち。追撃。

【弥久】 ビキュウ・ヒサシキニワタル 長びくこと。「太傅之計、曠日弥久＝太傅ノ計ハ、曠日弥久」〔→史記〕

【弥曠】 ビコウ 月日をむなしく過ごす。

【微行】 ビコウ 身分の高い人が身分を人に知られないようにして出歩くこと。しのび歩き。〈類義語〉微歩。小道。「遵彼微行、爰求柔桑＝カノ微行ニ遵ヒ、爰ニ柔ラカキ桑ヲ求ム」〔→詩経〕ビギョウ 微妙な修行の方法。

【微言】 ビゲン 遠回しにそれとなく表現する言い方。また、そのことば。意味の微妙なことば。〔→漢書〕

【微雨】 ビウ かすかに降る雨。こさめ。

【微官】 ビカン 役人が自分のことを謙そんしていうことば。卑しい役目の意。

【微恙】 ビヨウ 軽い病気。『微痾ビア』「君亦歓喜失微恙＝君モマタ歓喜シテ微恙ヲ失フ」〔→黄庭堅〕

【微細】 ビサイ 非常にこまかいこと。身分が卑しいこと。

【微温】 ビオン なまぬるい。また、なま暖かい。

【微温的】 ビオンテキ〔国〕物事が中途半端で徹底せず、手ぬるいこと。

【微意】 ビイ 自分の気持ちを謙そんしていうことば。ほんのちょっとした心づかいの意。『微志ビシ』

【微瑕】 ビカ 少しのきず。少しの欠点のこと。

【微罪】 ビザイ 非常に軽い罪。〔→孟子〕

【微躯】 ビク 自分をへりくだっていうことば。身分の卑しい者の意。『微身ビシン・微躬ビキュウ』「多病所須唯薬物、微躯此外更何求＝多病マツトコロハタダ薬物ナリ、微躯コノ外ニ更ニ何ヲカ求メン」〔→杜甫〕

【微醺】 ビクン ほんのちょっと酒によっていること。ほろよい。『微酔ビスイ』

【未央】 ミオウ・ビオウ ツクルコトナシ→〈意味〉まだなかばにならない。漢の宮殿であった未央宮のこと。長安にあった。▽ビヨウとも。「太液芙蓉未央柳＝太液ノ芙蓉未央ノ柳」〔→白居易〕

【比丘】 ビク〔仏〕出家した男。僧。▽梵語ボンゴの音訳。乞士と訳す。

【比丘尼】 ビクニ 〔仏〕出家した女。尼。▽梵語ボンゴの音訳。乞士女と訳す。〔国〕江戸時代、尼僧姿の売春婦のこと。

【眉山】 ビザン 美人のまゆ。また、顔かたちの美しいさま。▽まゆを山の形にたとえていう。

【眉宇】 ビウ まゆのあたり。▽「宇」は、家の屋根。眉の位置は家でいえば屋根のひさしにあたることから。「陽気見於眉宇之間＝陽気ハ眉宇ノ間ニ見ユ」〔→枚乗〕

【眉間】 ビカン・ミケン 両まゆの間。額の中央。

【縻軍】 ビグン それとなく牽制ケンセイして、敵の軍隊をその場所にとどまらせる。〔→孫子〕

【美人】 ビジン 顔かたちの美しい女。『美形ビケイ』顔かたちの美しい男。美男子。〔→墨子〕君主のこと。〔→王逸〕才徳のすぐれた人。「美人不来空断腸＝美人来タラズ空シク断腸ス」〔→李白〕漢代の女官の身分の一つ。位は二千石セキに準ずる。（６）にじの別名。（７）梅の別名。

【美化】 ビカ うるわしい教化。〔国〕美しくかわらせる。〔国〕実際以上に、すばらしいものと考えたり表現したりする。

【美形】 ビケイ 顔かたちの美しいこと。〔→世説〕「美人」と同じ。

【美言】 ビゲン りっぱなことば。ためになることば。美しく飾ったことば。「信言不美、美言不信＝信言美ナラズ、美言信ナラズ」〔→老子〕

【美官】 ビカン 位の高い官職。

【美如冠玉】 ビカンギョクノゴトシ〈故事〉冠の玉のように美しい。外面だけが美しくて内容のないこと。〔→史記〕

【美悪】 ビアク よいことと、悪いこと。美しいことと、みにくいこと。

【美意】 ビイ 好意。心を楽しませる。「美意延年＝美意ハ年ヲ延バス」〔→荀子〕

【美観】 ビカン 美しい外観。美しいながめ。

【薇蕨】 ビケツ ぜんまいと、わらび。「思帰誠独楽、薇蕨漸春栄＝帰ルヲ思ヒテ誠ニ独リ楽シ、薇蕨漸ク春栄ナリ」〔→黄庭堅〕

【靡散】 ビサン ちりぢりになる。すりへって消えさる。

【魚籠】 ビク〔国〕釣った魚を入れる竹かご。

【鼻孔】 ビコウ 鼻のあな。鼻腔。

【鼻涕】 ビテイ 鼻じる。鼻からたれる液。『鼻液ビエキ・鼻洟ビイ』

【鼻梁】 ビリョウ はなばしら。『鼻柱ビチュウ・鼻茎ビケイ・鼻準ビセツ』

【鼻鼾】 ビカン いびき。