【儼恪】 ゲンカク ＝厳格。おごそかで、しんがかたい。〔→礼記〕

【元凶｛兇｝】 ゲンキョウ 大悪人。また、悪人のかしら。『元悪ゲンアク』

【元瑜】 ゲンユ・ゲンウ〈人名〉阮[ウ]は本名。？〜２１２　三国時代、魏ギの詩人。元瑜ゲンユは字アザナ。建安七子のひとり。

【原因】 ゲンイン 事のおこり・理由。由来。『原由ゲンユウ』。物事が変化する根拠。

【原委】 ゲンイ ＝源委。物事の本来のいきさつ。

【幻化】 ゲンカ 幻のように変化する。まぼろし。「人生似幻化、終当帰空無＝人生ハ幻化ニ似テ、ツヒニハマサニ空無ニ帰スベシ」〔→陶潜〕

【幻覚】 ゲンカク 実際には存在しないものを、あるように感じる感覚。

【幻影】 ゲンエイ 幻と影。かすかなおもかげ。はかないことのたとえ。「心知所見皆幻影＝心ニ知ル、見ルトコロノミナ幻影ナルヲ」〔→蘇軾〕

【弦｛絃｝歌】 ゲンカ 弦楽器にあわせて歌う。また、その歌曲。「子之武城聞弦歌之声＝子武城ニ之キ弦歌ノ声ヲ聞ク」〔→論語〕

【弦影】 ゲンエイ 弓張り月。また、その光。

【厳戒】 ゲンカイ ＝厳誡。きびしい戒め。きびしく戒める。厳重な警戒。

【厳法】 ゲンポウ きびしい法律。また、きびしいおきて。『厳科ゲンカ』

【厳威】 ゲンイ おごそかでいかめしい。威厳のあること。

【厳苛】 ゲンカ きびしくてむごい。ひどい。

【厳恪】 ゲンカク きびしくて、気まじめである。非常にうやうやしいこと。『厳愨ゲンカク』

【厳家】 ゲンカ 家風のきびしい家。

【厳格】 ゲンカク きびしくて、しんが固い。おごそかできちんとしていること。物事を処理する態度がきびしくて、かげんしないこと。

【厳寒】 ゲンカン 激しく寒い。きびしい寒さのこと。

【厳羽】 ゲンウ〈人名〉南宋ナンソウの詩人。字アザナは儀卿ギケイ・丹丘タンキュウ、号は滄浪逋客ソウロウホカク。著に『滄浪詩集』『滄浪詩話』などがある。

【厳可均】 ゲンカキン〈人名〉１７６２〜１８４３　清シン代の学者。浙江セッコウ省烏程ウテイ（湖州市）の人。字アザナは景文、号は鉄橋。『全上古三代秦漢三国六朝文リクチョウブン』を編集し、著に『説文声類』がある。

【厳顔】 ゲンガン〈人名〉三国時代初の勇将。巴ハ郡の太守であったが、劉備の将の張飛にいけどられ降伏を勧められたとき、自分の州には断頭将軍はいるが降将軍はいないと答え、豪胆さを示したという。

【愿愨】 ゲンカク きまじめで、誠実なさま。〔→荀子〕

【減価】 ゲンカ 値段を下げる。評判・価値をおとす。

【源委】 ゲンイ ＝原委。本と末。本末。

【玄月】 ゲンゲツ 陰暦九月の別名。ゲンガツ〔仏〕真理のこと。真理の透徹したさまを月にたとえたことば。〔三論大義鈔〕

【玄英】 ゲンエイ 冬の別名。〔→爾雅〕まっくろな色。

【玄学】 ゲンガク 老荘の学問のこと。

【玄冠】 ゲンカン 周代に用いられた、くろい布をかぶせた冠。▽古代においては、くろは、吉事の礼装用の色。「羔裘玄冠不以弔＝羔裘玄冠シテハモッテ弔セズ」〔→論語〕

【玄雲】 ゲンウン くろい雲。

【玄間】 ゲンカン 大空。「茫洋窮乎玄間＝茫洋トシテ玄間ヲ窮ム」〔→韓愈〕

【玄猿】 ゲンエン くろいさる。「殊方日落玄猿哭＝殊方ニ日ハ落チテ玄猿哭ス」〔→杜甫〕

【玄関】 ゲンカン 〔仏〕玄妙な道にはいる入り口。〔仏〕禅寺の客殿に入る門。仏教に帰依する入り口。転じて、禅家の入り口。奥深い邸の門。〔国〕家の正面の入り口。

【玄鑑】 ゲンカン 奥深くふしぎな鏡。人の心のこと。〔→淮南子〕〔国〕神仏が本質を見とおすこと。

【玄王】 ゲンオウ〈人名〉→「契セツ」

【眩転】 ゲンテン 目がくらんで周囲がぐるぐる回るように見えること。『眩暈ゲンウン・眩瞑ゲンメイ』〈同義語〉幻転。「四山眩転風掠耳＝四山ハ眩転シ風ハ耳ヲ掠ム」〔→蘇軾〕

【衒学】 ゲンガク 学者ぶる。また、学問・知識のあることをひけらかす。

【衒鬻】 ゲンイク 実力以上に誇張して自分の才能を売りこむ。「自衒鬻者以千数＝ミヅカラ衒鬻スル者ハ千ヲモッテ数フ」〔→漢書〕

【言】 7画　言部　［二年］ 区点=2432　16進=3840　シフトJIS=8CBE 《常用音訓》ゲン／ゴン／い…う／こと 《音読み》　ゲン／ゴン〈yn〉 《訓読み》　いう（いふ）／こと／ことば／われ／ここに／げん 《名付け》　あき・あや・こと・とき・とし・とも・のぶ・のり・ゆき 《意味》 ｛動｝いう（イフ）。ことばをはっきりと発音していう。ものをいう。〈対語〉→黙（だまる）。〈類義語〉→語・→曰エツ（いう）・→謂イ（いう）。「言必有中＝言ヘバ必ズ中タル有リ」〔→論語〕「曰難言也＝曰ク言ヒ難シ」〔→孟子〕 ｛名｝こと。ことば。口に出していうことば。また、口に出していうこと。「遺言」「言行一致」「言不顧行＝言行ヒヲ顧ミズ」〔→孟子〕 ｛単位｝ことばや文字の数を数えるときのことば。「五言ゴゴン絶句」「一言以蔽之＝一言モツテコレヲ蔽フ」〔→論語〕 ｛代・助｝われ。ここに。「詩経」で用いられる自称のことば。▽我ガ（われ）に当てた用法。また、語調をととのえることば。「言刈其楚＝言ニソノ楚ヲ刈ル」〔→詩経〕 「言言」とは、かどばっていかめしいさま。▽一説にかどがたちすぎて、今にもこわれようとするさま。 〔国〕げん。ソシュールの言語学で、言語（ラング）に対して、話し手が個人的な感情・思想を表現する実際の発話をいう。パロールに対する訳語。 《解字》 会意。「辛（きれめをつける刃物）＋口」で、口をふさいでもぐもぐいうことを音オン・諳アンといい、はっきりかどめをつけて発音することを言という。 《単語家族》 彦ゲン（かどめのついた顔）岸ガン（かどだったきし）などと同系。 《類義》 謂イは、だれかに向かって、または何かを評して、一般的にものをいうこと。曰エツは、発言の内容を紹介して「…という」の意。→話 《熟語》 →熟語 →下付・中付語 →故事成語 →主要書物 →主要人名

【言下】 ゲンカ いい終わるとすぐに。いい終わるか終わらないうちに。

【言外】 ゲンガイ ことばとしてあらわされた事がら以外。「古人為詩、貴於意在言外＝古人詩ヲ為ルニ、意言外ニ在ルヲ貴ブ」〔詩人玉屑〕

【言偃】 ゲンエン〈人名〉前５０６〜？春秋時代、呉の人。字アザナは子游シュウ。孔子の門人。古典に通じ、魯ロに仕えて武城の宰（とりしまり役）となった。

【阮咸】 ゲンカン 弦楽器の名。形は琵琶ビワに似ている。▽晋シンの文人阮咸がつくったということから。

【阮咸】 ゲンカン〈人名〉晋シン代の文人。尉氏（河南省）の人。竹林の七賢のひとり。字アザナは仲容。官位は散騎侍郎、のちに始平太守となって没した。音楽にもよく通じていた。

【限外】 ゲンガイ 前もってきめた範囲以外であること。また、わく以上であること。

【限界】 ゲンカイ 物事の範囲が及び、広がる最後のところ。さかい。くぎり。『限度ゲンド』

【験】 18画　馬部　［四年］ 区点=2419　16進=3833　シフトJIS=8CB1 【驗】旧字人名に使える旧字 23画　馬部 区点=8168　16進=7164　シフトJIS=E984 《常用音訓》ケン／ゲン 《音読み》　ケン／ゲン（ゲム）〈yn〉 《訓読み》　ためす／しるし／げん 《名付け》　とし 《意味》 ケンス｛動・名｝ためす。実情を知るためにいろいろのことをとりまとめて調べる。ためしの手段。〈類義語〉→検。「試験」「恐群臣不聴、乃先設験＝群臣ノ聴カザランコトヲ恐レ、スナハチ先ヅ験ヲ設ク」〔→史記〕 ｛名｝しるし。よしあしや真偽をためしてみる証拠。「左験」「験在近而求之遠＝験ハ近キニ在レドモコレヲ遠キニ求ム」〔→淮南子〕 ｛名｝しるし。ためした結果としてあらわれたもの。ききめ。〈類義語〉→効。「明効大験」 ｛名｝しるし。きざし。兆候。「筮験ゼイケン」 〔国〕げん。えんぎ。「験がいい」 《解字》 会意兼形声。僉センは、物をよせ集め、まとめること。驗は「馬＋音符檢の略体」。もと、馬を乗りくらべて、よしあしをためすこと。検（ためす）と同じ意味に使う。 《熟語》 →熟語 →下付・中付語