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広辞苑の検索結果 (10)

みょうが【茗荷】メウ‥🔗🔉

みょうが茗荷メウ‥ (メカ(芽香)の転という) ①ショウガ科の宿根草。高さ50〜80センチメートル。林下に自生し、庭などに栽培。葉は広披針形でショウガに似る。夏に根元から広楕円形の花穂を出す。芳香を有し、若い花穂をみょうがたけ・みょうがの子などといい、薬味・漬物として食用とする。「茗荷の花」は〈[季]秋〉。〈文明本節用集〉 ミョウガ(花) 提供:OPO ②(俗説に、茗荷1を食すると物忘れし、また愚鈍になるともいうところから)愚か者。阿呆。 ③紋所の名。茗荷の花穂をえがいたもの。→抱茗荷だきみょうが(図)⇒みょうが‐の‐こ【茗荷の子】

みょう‐が【冥加】ミヤウ‥🔗🔉

みょう‐が冥加ミヤウ‥ ①知らず知らずのうちに神仏の加護をこうむること。目に見えぬ神仏の助力。冥助。冥利。今昔物語集17「―人にすぐれて道俗・男女むねと敬ひて」 ②お礼。報恩。日本永代蔵6「今日吉日なれば薬代を―のためにつかはしたし」 ③(→)冥加金の略。 ⇒みょうが‐えい【冥加永】 ⇒みょうが‐きん【冥加金】 ⇒みょうが‐せん【冥加銭】 ⇒みょうが‐なみだ【冥加涙】 ⇒冥加無し ⇒冥加に余る ⇒冥加に尽きる

みょうが‐えい【冥加永】ミヤウ‥🔗🔉

みょうが‐えい冥加永ミヤウ‥ 冥加金として納める永楽銭。 ⇒みょう‐が【冥加】

みょうが‐きん【冥加金】ミヤウ‥🔗🔉

みょうが‐きん冥加金ミヤウ‥ ①神仏の冥加に対する謝礼として社寺へ奉納する金銭。冥加銭。 ②江戸時代の雑税の一種。本来は商・工・漁業その他の営業者が幕府または藩主から営業を許され、あるいは特殊な保護を受けたことに対する献金をいったが、のち幕府の財政補給のため、営業者に対して、年々、率を定めて課税し、上納させた金銭。 ⇒みょう‐が【冥加】

みょうが‐せん【冥加銭】ミヤウ‥🔗🔉

みょうが‐せん冥加銭ミヤウ‥ (→)冥加金に同じ。浄瑠璃、新版歌祭文「よい返事の文句なら―を上げさんせ」 ⇒みょう‐が【冥加】 ○冥加無しみょうがなし ①神仏の冥加をこうむることがない。神仏から見放される。保元物語「兄に向つて弓を引かんが冥加なきとはことわりなり」 ②神仏の加護をないがしろにする。おそれおおい。御伽草子、文正草子「さやうに冥加なきこと、何とてか申すぞ」 ③(「無し」が意味を失い、「冥加なり」を強めた言い方に転じて)冥加に余る。ありがたい。浄瑠璃、夕霧阿波鳴渡「竹は悦び、アヽ冥加もない、有難い」 ⇒みょう‐が【冥加】

○冥加無しみょうがなし🔗🔉

○冥加無しみょうがなし ①神仏の冥加をこうむることがない。神仏から見放される。保元物語「兄に向つて弓を引かんが冥加なきとはことわりなり」 ②神仏の加護をないがしろにする。おそれおおい。御伽草子、文正草子「さやうに冥加なきこと、何とてか申すぞ」 ③(「無し」が意味を失い、「冥加なり」を強めた言い方に転じて)冥加に余る。ありがたい。浄瑠璃、夕霧阿波鳴渡「竹は悦び、アヽ冥加もない、有難い」 ⇒みょう‐が【冥加】 みょうが‐なみだ冥加涙ミヤウ‥ 冥加のありがたさに出る涙。 ⇒みょう‐が【冥加】

みょうが‐なみだ【冥加涙】ミヤウ‥🔗🔉

みょうが‐なみだ冥加涙ミヤウ‥ 冥加のありがたさに出る涙。 ⇒みょう‐が【冥加】 ○冥加に余るみょうがにあまる 過分の冥加を得て有難い。身に過ぎたもてなしを受ける。 ⇒みょう‐が【冥加】 ○冥加に尽きるみょうがにつきる ①神仏に見放される。浄瑠璃、大経師昔暦「大事のお慈悲の此の銀を…人の宝になすことは、―と思ひ」 ②過分の冥加を得て有難い。冥加に余る。 ⇒みょう‐が【冥加】

○冥加に余るみょうがにあまる🔗🔉

○冥加に余るみょうがにあまる 過分の冥加を得て有難い。身に過ぎたもてなしを受ける。 ⇒みょう‐が【冥加】

○冥加に尽きるみょうがにつきる🔗🔉

○冥加に尽きるみょうがにつきる ①神仏に見放される。浄瑠璃、大経師昔暦「大事のお慈悲の此の銀を…人の宝になすことは、―と思ひ」 ②過分の冥加を得て有難い。冥加に余る。 ⇒みょう‐が【冥加】 みょうが‐の‐こ茗荷の子メウ‥ 茗荷の花穂の俗称。〈[季]夏〉 ⇒みょうが【茗荷】 みょう‐かん冥官ミヤウクワン 冥界の官人。閻魔の庁の役人。 みょう‐かん冥感ミヤウ‥ 信心が神仏に通ずること。知らず知らずのうちに神仏が感じて利益りやくを垂れること。 みょう‐かん冥鑑ミヤウ‥ (→)冥見みょうけんに同じ。 みょう‐き妙機メウ‥ 〔仏〕すぐれた機根。すぐれた素質・能力。 みょう‐ぎ妙技メウ‥ すぐれて巧みなわざ。巧妙な技術。「―を競う」 みょうき‐あん妙喜庵メウ‥ 京都府乙訓おとくに郡大山崎町にある臨済宗の寺。明応(1492〜1501)の頃、山崎宗鑑の創建と伝える。後に千利休が2畳の茶室待庵たいあんを営む。利休の茶室として現存する唯一のもので、国宝。 みょうぎ‐さん妙義山メウ‥ 群馬県南西部、富岡市・安中市・甘楽かんら郡にまたがる山。上毛三山の一つ。奇岩怪石で名高い。標高1104メートル。 妙義山 提供:オフィス史朗 みょうぎしょう名義抄ミヤウ‥セウ (→)類聚るいじゅう名義抄の略称。 みょう‐ぎち名吉ミヤウ‥ (「名吉なよし」の音読)ボラまたはイナの異称。謡曲、河水「夕波に海豚も―参らんと」 みょう‐きょう妙境メウキヤウ ①風景の非常によい土地。 ②芸術・技芸などの絶妙の境地。佳境。妙所。 みょう‐きょう明鏡ミヤウキヤウ くもりのない、よく映る鏡。めいきょう。 みょう‐ぎょう妙行メウギヤウ 〔仏〕すぐれた修行。 みょう‐ぎょう明経ミヤウギヤウ 経書けいしょ、すなわち儒教の古典に通じること。 ⇒みょうぎょう‐しょう【明経生】 ⇒みょうぎょう‐どう【明経道】 ⇒みょうぎょう‐はかせ【明経博士】 みょうぎょう‐しょう明経生ミヤウギヤウシヤウ 律令制の大学寮の学生がくしょう中、経書を専攻するもの。 ⇒みょう‐ぎょう【明経】 みょうぎょう‐どう明経道ミヤウギヤウダウ 律令制の大学の四道の一つ。論語・孝経を必修、周易・尚書・礼記・周礼・儀礼・詩経・左伝のうちの一つを選択として学ばせた。元来は、この教科のみが大学の本科で特別の名称はなかったが、平安前期にこの名が確定。 ⇒みょう‐ぎょう【明経】 みょうぎょう‐はかせ明経博士ミヤウギヤウ‥ 明経道の教官。大学の教官中で地位が最も高く、定員は博士一人、助博士(助教)二人。平安中期以後は清原・中原の両家が世襲。大博士。大学博士。 ⇒みょう‐ぎょう【明経】 みょう‐きょく妙曲メウ‥ すぐれた音曲。妙楽。 みょう‐く妙句メウ‥ すぐれた句。 みょうくう明空ミヤウ‥ ⇒めいくう みょう‐けい妙計メウ‥ 巧妙なはかりごと。妙策。「―を案ずる」 みょう‐けん冥見ミヤウ‥ 眼には見えないが、神仏が常に衆生を見て守護すること。冥鑑。冥覧。保元物語(金刀比羅本)「―の瞬まなじりを恐れずんば有るべからず」 みょう‐げん明眼ミヤウ‥ 聖人などの、何ものをも見抜く眼力。通眼つうげんみょう‐げん冥顕ミヤウ‥ 見聞できない冥界と見聞できる顕界。死後の世界と娑婆しゃば世界。 みょうけん‐ざん妙見山メウ‥ 大阪府北西部の能勢のせ町・豊能とよの町と兵庫県川西市との境にある山。標高660メートル。頂上に妙見堂(日蓮宗)がある。能勢妙見。 妙見山(写真後方) 撮影:的場 啓 みょうけん‐じ妙顕寺メウ‥ 京都市上京区にある日蓮宗の四大本山の一つ。1321年(元亨1)日像の創建。京都における最初の日蓮宗寺院。延暦寺の僧徒にたびたび焼かれて、1583年(天正11)現在地に移転。 みょうけん‐ぼさつ妙見菩薩メウ‥ 北極星あるいは北斗七星を神格化した菩薩。国土を擁護し災害を滅除し、人の福寿を増すという。特に、眼病平癒を祈る妙見法の本尊。主として日蓮宗で尊崇。尊星王。北辰菩薩。 みょう‐ご明後ミヤウ‥ ①明日の次。また、来年の次。 ②明後日の略。「―五日」 ⇒みょうご‐にち【明後日】 ⇒みょうご‐ねん【明後年】 みょう‐ご冥護ミヤウ‥ 神仏が知らず知らずのうちに守ってくれること。 みょう‐こう妙工メウ‥ すぐれた細工。すぐれた工人。 みょうこう妙高メウカウ 新潟県南西部の市。北部は米作中心の田園地帯。南部は上信越高原国立公園の区域で、多くの温泉・スキー場がある。人口3万8千。 ⇒みょうこう‐ざん【妙高山】 みょう‐こう苗講メウカウみょうを同じくする家々の集会。→苗→苗親みょうおや みょう‐ごう名号ミヤウガウ 仏・菩薩の名。尊号。「南無阿弥陀仏」の六字のほか、九・十字などの名号がある。横川法語「こころざしを深くして常に―を唱ふべし」 みょう‐ごう名香ミヤウガウ 仏に奉る香。源氏物語若紫「―の香など匂ひみちたるに」 みょうこう‐ざん妙高山メウカウ‥ 新潟県南西部にある複式成層火山。標高2454メートル。南方の飯縄いいづな・黒姫、西方の焼山と相連なって一つの火山群を形成。外輪山の東部に赤倉温泉がある。 妙高山 提供:オフィス史朗 ⇒みょうこう【妙高】 みょうこう‐じ妙興寺メウ‥ 愛知県一宮市にある臨済宗の寺。1348年(貞和4)滅宗宗興が創建。北朝の祈願所で尾張徳川家も保護。創建当時の勅使門が残る。 みょうこう‐せん妙高山メウカウ‥ (→)須弥山しゅみせんのこと。 みょうこう‐にん妙好人メウカウ‥ 行状の立派な念仏者。特に浄土真宗で篤信の信者をいう。 みょうごき名語記ミヤウ‥ (「名」は名詞、「語」はそれ以外のことばの意)国語辞書。経尊著。1275年(建治1)成る。巻2〜10現存。当時の俗語・口語を多く収めていろは順に配列し、語源を記す。 みょうご‐にち明後日ミヤウ‥ 明日の次の日。あさって。 ⇒みょう‐ご【明後】 みょうご‐ねん明後年ミヤウ‥ 来年の次の年。さらいねん。 ⇒みょう‐ご【明後】 みょう‐さく妙策メウ‥ すぐれて巧みな術策。妙計。 みょう‐さん妙算メウ‥ たくみなはかりごと。妙策。 みょう‐じ名字ミヤウ‥ ①(代々伝わる)その家の名。姓。家名。古代では、氏うじの名、また、氏と姓かばねとを併せた名。 ②同一の氏から分かれ出て、その住む地名などを取った家の名。平氏から出た千葉・三浦の類。苗字。 ⇒みょうじ‐あそみ【名字朝臣】 ⇒みょうじ‐ごめん【名字御免】 ⇒みょうじ‐たいとう【名字帯刀】 ⇒みょうじ‐ぬすみ【名字盗み】 ⇒みょうじ‐はいりょう【名字拝領】 みょう‐じ苗字・苗氏メウ‥ (「苗」は「苗裔びょうえい」の意)(→)名字みょうじに同じ。 みょうじ‐あそみ名字朝臣ミヤウ‥ 四位の者につき、名に次いで敬称の朝臣を書くこと。「親房朝臣」の類。 ⇒みょう‐じ【名字】 みょう‐しき名色ミヤウ‥ 〔仏〕(梵語nāma-rūpaの訳)名称と形態。「名」に精神的作用を代表させ、「色」に物質的なものを代表させる。また、名と色の集まったもの、ひいては心的・物的な諸要素から成る個体的存在を指す。 みょうじ‐ごめん名字御免ミヤウ‥ 江戸時代、平民が名字を唱えることを許されたこと。→帯刀御免⇒みょう‐じ【名字】 みょうじ‐たいとう名字帯刀ミヤウ‥タウ 名字を唱え、刀を腰につけること。江戸時代の武士の特権。特例として、功労等により平民に認められることもあった。「―を許される」 ⇒みょう‐じ【名字】 みょうじ‐ぬすみ名字盗みミヤウ‥ 他人の氏を詐称すること。 ⇒みょう‐じ【名字】 みょうじ‐はいりょう名字拝領ミヤウ‥リヤウ 主君の名字を賜って自分の名字とすること。 ⇒みょう‐じ【名字】 みょう‐しゅ名主ミヤウ‥ 名田みょうでんを保有し、年貢・夫役ぶやくなどの納入責任を負う標準農民。名主のもとで名田の一部を耕作する小百姓などがある場合、名主は下級荘官のような性質をもつ。→名主なぬし⇒みょうしゅ‐しき【名主職】 みょう‐しゅ妙手メウ‥ ①すぐれて巧みな技量。また、その持ち主。「琴の―」 ②非常にうまい手段。特に、囲碁・将棋で非常にうまい手。「奇手―」 みょう‐しゅ妙趣メウ‥ 大そうすぐれたおもむき。いうにいわれないおもむき。妙味。妙致。「―に富む」 みょう‐しゅ冥衆ミヤウ‥ 人の目に見えない諸天・諸神。 みょうじゅ明寿ミヤウ‥ ⇒うめただみょうじゅ(埋忠明寿) みょう‐じゅう命終ミヤウ‥ 死ぬこと。今昔物語集1「忽たちまちに―して天上に生れぬ」 みょうしゅ‐しき名主職ミヤウ‥ 名主の名田に対する権利。名主の職務および得分をいい、相続・譲与の対象となった。 ⇒みょう‐しゅ【名主】 みょう‐じゅつ妙術メウ‥ ①霊妙な術。 ②巧妙な手段。 みょう‐しゅん明春ミヤウ‥ 明年の春。また、次の年の正月。来春。「―卒業予定」 みょう‐しょ妙所メウ‥ 甚だすぐれたところ。いうにいわれぬ味のあるところ。 みょう‐じょ冥助ミヤウ‥ 目に見えない神仏の助力。冥加。 みょう‐しょう明匠ミヤウシヤウ 学問・技芸に堪能な人。達人。古今著聞集6「飛香舎にて琵琶の―八人をめしける中に」 みょう‐じょう明星ミヤウジヤウ (ジョウは呉音ショウの連濁) ①(→)金星の異称。「宵の―」「明けの―」 ②(比喩的に)その分野で、光彩を放っている人。スター。「劇壇の―」 みょうじょう明星ミヤウジヤウ 文芸雑誌。与謝野よさの寛主宰。新詩社の機関誌として1900年(明治33)4月創刊。ロマンチシズムを鼓吹して短歌の革新に貢献。08年11月100号で廃刊。のち2度復刊。 ⇒みょうじょう‐は【明星派】 みょう‐しょうごん妙荘厳メウシヤウ‥ [法華経妙荘厳品]かつて国王であった菩薩の名。バラモン教を信じていたが、夫人および二子浄蔵・浄眼の諫めによって法華経を聴いて仏法に帰したという。妙荘厳王。→浄蔵1 みょうじょう‐は明星派ミヤウジヤウ‥ 明治時代、雑誌「明星」に拠った新派歌人および新体詩人の一派。与謝野寛・晶子を中心に、北原白秋・石川啄木・木下杢太郎・吉井勇・山川登美子ら。 ⇒みょうじょう【明星】 みょう‐じん名神ミヤウ‥ 延喜式に定められた社格。名神祭にあずかる神々で、官幣・国幣を奉られる大社から、年代も古く由緒も正しく、崇敬の顕著な神々を選んだもの。名神大社、略して名神大ともいった。 ⇒みょうじん‐さい【名神祭】 みょう‐じん明神ミヤウ‥ (「名神みようじん」の転という)神を尊んでいう称。「南無大―」 ⇒みょうじん‐とりい【明神鳥居】 み‐ようじん身用心】 身がまえ。用心。日本永代蔵4「棒乳切木ぼうちぎりきを手毎に持ちて、―をして」 みょうじん‐さい名神祭ミヤウ‥ 国家の事変などに際し、特に定められた名神285座に奉幣・祈願した臨時の祭。 ⇒みょう‐じん【名神】 みょうしん‐じ妙心寺メウ‥ 京都市右京区にある臨済宗妙心寺派の大本山。山号は正法山。1337年(延元2)花園上皇が離宮を伽藍として創建。開山は関山慧玄かんざんえげん。16世紀に豊臣秀吉らの援護により再興。臨済宗最大の伽藍。本坊・塔頭たっちゅうに書蹟・絵画・工芸品など優品多数を蔵し、伽藍・庭園の遺構も重要。 みょうじん‐しょう明神礁ミヤウ‥セウ 伊豆諸島中の海底火山。青ヶ島の南58キロメートルにある。1952年に爆発的に噴火。 みょうじん‐とりい明神鳥居ミヤウ‥ヰ 鳥居の一形式。柱は根をやや外にふん張って安定感を強くし、笠木・島木の両端が上に反り、額束がくづか・楔くさびのあるもので、最も普通の形の鳥居。 明神鳥居 ⇒みょう‐じん【明神】 みょう‐せき名跡ミヤウ‥ 名字の跡目あとめ。家督。「―を継ぐ」 みょう‐せき名籍ミヤウ‥ 名簿。人別にんべつみょう‐せき妙跡・妙迹メウ‥ ①非常にすぐれた筆跡。妙筆。 ②非常にすぐれた事跡。 みょう‐せき明夕ミヤウ‥ 明日のゆうべ。明晩。 みょう‐ぜつ妙絶メウ‥ はるかに人にまさること。極めて巧妙なこと。絶妙。 みょうせん‐じしょう名詮自性ミヤウ‥シヤウ (もと仏教語)名がそのものの本質を表すこと。名と実体が合っていること。名詮自称。名詮。 みょう‐そう妙想メウサウ すぐれた考え。妙案。 みょう‐たい妙諦メウ‥ ⇒みょうてい みょう‐だい名代ミヤウ‥ 人の代りに立つこと。代理。また、その人。軽口露がはなし「或町に番の事あり。家役なれば―立べきやうもなし」。「父の―として行く」 みょう‐たん妙丹メウ‥ 妙丹柿の略。柿の一種で、その平たい形を人の首にたとえる。狂言、鴈大名「―を切つて斬り下げてくれず」 みょう‐たん明旦ミヤウ‥ あすの朝。明朝。 みょう‐ち妙致メウ‥ すぐれたおもむき。妙趣。 みょう‐ちき妙ちきメウ‥ (→)「妙ちきりん」に同じ。 ⇒みょうちき‐りん【妙ちきりん】 みょうちき‐りん妙ちきりんメウ‥ 普通と違って変であること。奇妙。「―な姿」 ⇒みょう‐ちき【妙ちき】 みょう‐ちょう名帳ミヤウチヤウ ①名を列記した帳簿。名簿。 ②〔仏〕 ㋐融通念仏宗で、大念仏の人数に入ったことを証明するために人名を記す帳簿。 ㋑檀家帳。門徒帳。 ㋒過去帳。冥帳。 みょう‐ちょう明朝ミヤウテウ 明日の朝。明旦。みょうあさ。 みょうちん明珍ミヤウ‥ 甲冑かっちゅう師の家名。戦国時代の17代信家や高義・義通の頃から知られるようになった。轡くつわ・鐔つばなども製作した。 ⇒みょうちん‐ひばし【明珍火箸】 みょうちん‐おり明珍織ミヤウ‥ 紋博多織の一種。文様を繻子しゅす地の組織にした厚地の両面織。軽装帯ともいい、夏季用の女帯地に用いる。 みょうちん‐ひばし明珍火箸ミヤウ‥ 明珍製作の火箸。千利休の依頼により茶室用に作ったのが始まりという。現在は兵庫県の工芸品で、風鈴などに造る。 ⇒みょうちん【明珍】 みょう‐てい妙諦メウ‥ すぐれた真理。みょうたい。 みょうていもんどう妙貞問答メウ‥ダフ キリシタンの伝道書。ハビアン著。3巻。1605年(慶長10)成る。妙秀(浄土宗)・幽貞(キリシタン)の二人の尼の対話の形式で、仏・儒・神の3教を論破し、キリスト教の教義を説く。 →文献資料[妙貞問答] みょう‐てき妙適メウ‥ ①悠々自適の境地。 ②〔仏〕肉体的陶酔の境地。 みょう‐てん妙典メウ‥ ①すぐれた経典。「般若の―」 ②法華経を指す。 みょう‐でん名田ミヤウ‥ 平安時代以降、中世を通じて、公領・荘園の賦課単位。開墾・買得あるいは領主の手による編成などの種々の原因で成立した一定規模の田地に、年貢・課役等の納入責任者の名を冠して、その権利を表明したもの。その責任者を名主みょうしゅと呼んだ。名みょう⇒みょうでん‐こさく【名田小作】 みょうでん‐こさく名田小作ミヤウ‥ 近世以降、地主が所持する田畑を小作させた慣行。同一の小作人に20年以上小作させる永えい小作と、短年期・無年期の普通小作とがあった。 ⇒みょう‐でん【名田】 みょうと女夫・妻夫・夫婦メウト (メヲトの転)妻と夫。ふうふ。 みょう‐どう冥道ミヤウダウ ①冥界みょうかい。 ②冥界にあるもろもろの仏。冥衆みょうしゅ。大鏡道長「今日この御堂に影向ようごうし給ふらん神明―達も聞しめせ」 ⇒みょうどう‐く【冥道供】 みょうどう‐く冥道供ミヤウダウ‥ 閻魔王とその眷属を供養する修法。 ⇒みょう‐どう【冥道】 みょう‐に妙にメウ‥ 〔副〕 不思議に。へんに。いやに。 みょう‐にち明日ミヤウ‥ 今日の次の日。あす。 みょう‐ねん明年ミヤウ‥ 今年の次の年。来年。 みょうは妙葩メウ‥ ⇒しゅんおくみょうは(春屋妙葩) みょう‐ばつ冥罰ミヤウ‥ 神仏が人知れずくだす罰。めいばつ。 みょう‐ばん明晩ミヤウ‥ 明日の夜。明夜。 みょう‐ばん明礬ミヤウ‥ (alum)硫酸アルミニウムとアルカリ金属(リチウムを除く)・アンモニウム・タリウムなどの硫酸塩との複塩の総称。一般には、硫酸アルミニウムの水溶液に硫酸カリウムを加えて結合させたカリウム明礬(化学式KAl(SO・12HO)を指す。熱すると結晶水を失い白色無定形の粉末(焼明礬)となる。水溶液は酸性を示す。媒染剤・収斂しゅうれん剤・製革・製紙など用途が広い。〈日葡辞書〉 ⇒みょうばん‐せき【明礬石】 みょうばん‐せき明礬石ミヤウ‥ カリウムとアルミニウムの硫酸塩鉱物。三方晶系で、塊状・葉片状など。白色・灰色または帯紅色で、ガラス光沢または真珠光沢。カリ肥料の原料。 ⇒みょう‐ばん【明礬】 みょう‐ひつ妙筆メウ‥ 極めてすぐれた筆跡。妙跡。 みょう‐ひん妙品メウ‥ ①非常にすぐれた器物・作品。 ②三品さんぴんの一つ。書や絵の品位で、神品に次ぎ、能品よりも精妙なもの。 みょう‐ぶ名簿・名符ミヤウ‥ 古代・中世に、貴人にまみえ、主人に仕え、もしくは師に入門する時などに証として送った名札。官位・姓名・年月日を書く。なぶみ。なふだ。なづき。二字にじみょう‐ぶ命婦ミヤウ‥ ①律令制で、五位以上の女官および五位以上の官人の妻の称。前者を内命婦、後者を外命婦げみょうぶという。中国の制に由来。 ②平安中期以降、後宮の中級の女官や中臈ちゅうろうの女房の総称。夫や父の官名をつけて呼んだ。源氏物語桐壺「靫負ゆげいの―といふをつかはす」 ③中世、稲荷神の使の狐の異称。 みょう‐ふく冥福ミヤウ‥ ⇒めいふく みょうぶん‐やま名分山ミヤウ‥ 個人所有ではあるが、8合目以上の薪木は誰が採取しても自由である慣行の山。名分山八合。 みょう‐ほう妙法メウハフ うまい方法。「妙手―」 みょう‐ほう妙法メウホフ 〔仏〕 ①すばらしい教え。 ②(→)妙法蓮華経の略称。 ⇒みょうほう‐れんげ‐きょう【妙法蓮華経】 みょう‐ぼう明法ミヤウバフ 古代の法律学の称。律令・格式の研究・解明。 ⇒みょうぼう‐どう【明法道】 ⇒みょうぼう‐はかせ【明法博士】 みょうほう‐いん妙法院メウホフヰン 京都市東山区にある天台宗の門跡寺院。もと比叡山の一院であったが、1184年(元暦1)後白河法皇が京都に移した。後高倉院(守貞親王)の皇子尊性法親王の入寺以来、門跡寺院となる。新日吉いまひえ門跡。 みょうほう‐じ妙法寺メウホフ‥ 東京都杉並区堀ノ内にある日蓮宗の寺。元和(1615〜1624)年中、日逕にちけいが真言宗を改宗。古く江戸近郊の名刹として聞こえ、俗に堀の内の御祖師様という。 みょうぼう‐どう明法道ミヤウバフダウ 律令制の大学の四道の一つ。律令を専攻する課程。奈良中期に明経みょうぎょう科から独立、明法(律学)博士2名と明法生10名(後に20名)とを置いた。平安時代以後、明法は単なる技術と軽視されて衰退。 ⇒みょう‐ぼう【明法】 みょうぼう‐はかせ明法博士ミヤウバフ‥ 明法道の教官。大学で律令・格式を学生がくしょうに教えた博士。定員2名。平安中期以後は坂上・中原両家の世襲となる。 ⇒みょう‐ぼう【明法】 みょうほう‐れんげ‐きょう妙法蓮華経メウホフ‥キヤウ ①大乗経典の一つ。406年鳩摩羅什くまらじゅうの訳。8巻。28品より成る。二乗作仏さぶつならびに釈尊の久遠くおん成仏を説き、諸大乗経中最も高遠な妙法を開示したという経。天台宗・日蓮宗で所依しょえとする。法華経。→迹門しゃくもん→本門2。 ②題目「南無妙法蓮華経」の略。 ⇒みょう‐ほう【妙法】 みょう‐み妙味メウ‥ すぐれた味。すぐれたおもむき。「詩の―を味わう」 みよう‐みまね見様見真似‥ヤウ‥ たえず見ているうちに自然と真似て覚えること。 ⇒み‐よう【見様】 みょう‐みょう妙妙メウメウ 非常にすぐれているさま。 みょう‐みょう冥冥ミヤウミヤウ ⇒めいめい。平家物語2「月日の光を見ずして行く道なり。―として人もなく」 みょう‐みょうごにち明明後日ミヤウミヤウ‥ 明後日の次の日。やのあさって。しあさって。 みょう‐みょうごねん明明後年ミヤウミヤウ‥ 明後年の次の年。 みょうみょう‐ちょう命命鳥ミヤウミヤウテウ 〔仏〕(→)共命鳥ぐみょうちょうに同じ。 みょう‐もく名目ミヤウ‥ ①事物の称呼。名称。めいもく。 ②ことわざ。乳母草子「―に下手の物ずきといふことあり」 ③習慣などから来る読みくせ。「笏」(字音コツ)をシャクと読む類。名目読み。 ④口実。めいもく。 みょう‐もん名聞ミヤウ‥ ①世間に聞こえる名誉。世間の評判。ほまれ。 ②名誉をてらうこと。みえをはること。大鏡師尹「御心ざまわづらはしく、くせぐせしきおぼえまさりて、―になどぞおはせし」。日葡辞書「ミャウモンニジヒ(慈悲)ヲスル」 ⇒みょうもん‐ぐる・し【名聞苦し】 ⇒みょうもん‐りよう【名聞利養】 みょう‐もん妙文メウ‥ ①すぐれた文章。 ②すぐれて霊妙な経典。特に法華経をいう。 みょうもん‐ぐる・し名聞苦しミヤウ‥ 〔形シク〕 世間の名誉を得ようと苦労するさまである。徒然草「―・しく仏の御教へにたがふらんとぞおぼゆる」 ⇒みょう‐もん【名聞】 みょうもん‐りよう名聞利養ミヤウ‥ヤウ 世間の名声と利得。 ⇒みょう‐もん【名聞】 みょう‐や明夜ミヤウ‥ あすの夜。明晩。 みょう‐やく妙薬メウ‥ 不思議なほど効き目のある薬。比喩的にも使う。「咳せき止めの―」「問題解決の―」 みょう‐やま苗山メウ‥みょうを同じくする者が共同で祀る氏神に所属する山。 みょう‐よう妙用メウ‥ 不思議な作用。 みょう‐らん冥覧ミヤウ‥ (→)冥見みょうけんに同じ。 みょう‐り名利ミヤウ‥ 名聞と利欲。名誉と利得。平家物語7「帝都―の地、鶏鳴いて安き事なし」。「―をむさぼる」 みょう‐り妙理メウ‥ 玄妙の理。不思議な道理。 みょう‐り冥利ミヤウ‥ ①〔仏〕善業ぜんごうの報いとして得た利益。 ②神仏が知らず知らずのうちに与える恩恵。冥加の利益りやく。 ③ある立場・境遇でしぜんに受ける恩恵や幸福。浄瑠璃、百合若大臣野守鏡「常の人のいはぬことかごかき―にかなふた」。「商売―」 ④誓いの詞。反すれば冥利を失うのも差し支えないの意。浄瑠璃、博多小女郎波枕「男―商―虚言ござらぬ」 ⇒冥利に尽きる

みょうが‐の‐こ【茗荷の子】メウ‥🔗🔉

みょうが‐の‐こ茗荷の子メウ‥ 茗荷の花穂の俗称。〈[季]夏〉 ⇒みょうが【茗荷】

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みょうが【茗荷・荷】🔗🔉

みょうが メウガ [0] 【茗荷・荷】 〔「芽香(メガ)」の転という〕 (1)ショウガ科の多年草。暖地の林中に生え,野菜として栽培もされる。葉は広披針形。夏,地下茎の先から花序が出,淡赤褐色の苞片が多数重なって卵形となり,苞の間から淡黄色の花が次々と出る。独特の香りがあり,開花前の苞と若い茎を食用とする。鈍根草。古名メガ。 〔「茗荷の花」は [季]秋〕 →茗荷竹 →茗荷の子 (2)〔茗荷を食べると忘れっぽくなるという俗説から〕 おろかな人。 (3)家紋の一。茗荷の花芽や花を図案化したもの。

みょうが-たけ【茗荷竹】🔗🔉

みょうが-たけ メウガ― [3] 【茗荷竹】 ミョウガの若芽の俗称。薄緑色で香りが高く,食用とする。[季]春。

みょうが-の-こ【茗荷の子】🔗🔉

みょうが-の-こ メウガ― [0] 【茗荷の子】 ミョウガの根元に出る花茎の俗称。花をつける前に苞(ホウ)を食用とする。淡赤褐色で独特の香りがある。[季]夏。

みょう-が【冥加】🔗🔉

みょう-が ミヤウ― [1] 【冥加】 (名・形動)[文]ナリ (1)〔仏〕 知らぬうちに受ける神仏の援助・保護。冥利。「―人にすぐれて/今昔 17」 (2)非常に好運である・こと(さま)。「嬢様別してのお情ぢやわ,生命(イノチ)―な,お若いの/高野聖(鏡花)」 (3)〔神仏の恩恵に対するお礼の意から〕 お礼。報恩。「薬代を―のためにつかはしたし/浮世草子・永代蔵 6」 (4)「冥加金」の略。 (5)違約や悪事をしたら神仏の加護が尽きても仕方ないという意で用いる自誓の言葉。「あの君七代まで太夫―あれ/浮世草子・一代男 7」

みょうが-きん【冥加金】🔗🔉

みょうが-きん ミヤウ― [0][3] 【冥加金】 (1)社寺へ奉納する金銭。神仏の加護の祈願,またはそれへの謝礼の意味で納める。冥加銭。 (2)近世の雑税の一。商工業者・旅宿・質屋などが,営業免許・特権付与の代償として領主(大名)に献上する金穀をいう。原則として銭納であったが,物納もしくは労役の場合もあった。

みょうが-な・し【冥加無し】🔗🔉

みょうが-な・し ミヤウガ― 【冥加無し】 (形ク) (1)神仏の加護がない。「兄に向つて弓をひかんが―・きとは理り也/保元(中・古活字本)」 (2)(「無し」が否定ではなく,強調に用いられて)冥加に尽きるさまである。ありがたい。「はああ―・い,有難いと夫婦わつと泣出し/浄瑠璃・博多小女郎(中)」

みょうが【冥加】(和英)🔗🔉

みょうが【冥加】 divine providence;fortune.→英和 〜につきる be too good.

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