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広辞苑の検索結果 (89)

い【井・堰】🔗🔉

井・堰 ①泉または流水から用水を汲み取る所。常陸風土記「社もりの中に寒泉しみずあり。大―と謂ふ」 ②地を掘り下げて地下水を汲み取る所。井戸いど。常陸風土記「新に―を掘らしめしに、出泉いずみ浄く香かぐわしく」 ③《堰》(→)「いせき(堰)」に同じ。 ⇒井の中の蛙大海を知らず

いい【井伊】ヰ‥🔗🔉

いい井伊ヰ‥ 姓氏の一つ。江戸時代の譜代大名。近江彦根藩主。遠江井伊谷いいのやの土豪の出自。直政は徳川家康に仕え、その子直勝は彦根に築城、家督を弟直孝に譲る。以下歴代、掃部頭かもんのかみを称し、5人の大老を出し、幕政の中枢を占める。 ⇒いい‐なおすけ【井伊直弼】 ⇒いい‐なおたか【井伊直孝】 ⇒いい‐なおまさ【井伊直政】

いい‐なおすけ【井伊直弼】ヰ‥ナホ‥🔗🔉

いい‐なおすけ井伊直弼ヰ‥ナホ‥ 幕末の大老。彦根藩主。掃部頭。徳川家茂いえもちを将軍の継嗣とし、また勅許を待たずに諸外国と条約を結び、反対派を弾圧したので(安政の大獄)、水戸・薩摩浪士らに桜田門外で殺された。(1815〜1860) ⇒いい【井伊】

いい‐なおたか【井伊直孝】ヰ‥ナホ‥🔗🔉

いい‐なおたか井伊直孝ヰ‥ナホ‥ 江戸初期の譜代大名。彦根藩主。直政の次男。掃部頭。大坂冬・夏の陣に功をたて、秀忠・家光・家綱の3代に仕えた。(1590〜1659) ⇒いい【井伊】

いい‐なおまさ【井伊直政】ヰ‥ナホ‥🔗🔉

いい‐なおまさ井伊直政ヰ‥ナホ‥ 安土桃山時代の武将。徳川四天王の一人。直孝の父。長久手の戦、小田原攻めなどに勇名をはせる。(1561〜1602) ⇒いい【井伊】

いいのや‐ぐう【井伊谷宮】ヰ‥🔗🔉

いいのや‐ぐう井伊谷宮ヰ‥ 静岡県浜松市引佐町井伊谷にある元官幣中社。祭神は後醍醐天皇の皇子宗良むねよし親王。

いぐい【井杭・居杭】ヰグヒ🔗🔉

いぐい井杭・居杭ヰグヒ 狂言。井杭という少年が目をかけてくれる男によく頭をはられるので、隠れ頭巾を持って姿を消し、男と易者をなぶる。

い‐げた【井桁】ヰ‥🔗🔉

い‐げた井桁ヰ‥ ①井戸の上部の縁を木で「井」の字の形に四角に組んだもの。 ②ものを組むとき、「井」の字の形にする、その形。 ③紋所の名。井桁1にかたどったもの。もと菱形を井桁、方形を井筒としたが、のち混同された。→井筒(図)

い‐じり【井尻】ヰ‥🔗🔉

い‐じり井尻ヰ‥ 馬の鞍壺くらつぼの後方。今昔物語集26「伯父―に乗りて」

い‐せき【堰・井堰】ヰ‥🔗🔉

い‐せき堰・井堰ヰ‥ 水を他に引くため、川水をせきとめた所。井手。せき。

い‐づな【井綱】ヰ‥🔗🔉

い‐づな井綱ヰ‥ 井戸につるす縄。つるべなわ。

い‐で【井手】ヰ‥🔗🔉

い‐で井手ヰ‥ 田の用水をせきとめてあるところ。井堰いせき。狂言、水掛聟「是はいかな事―が切落てある」

いで【井手】ヰ‥(地名)🔗🔉

いで井手ヰ‥ 京都府南部、綴喜つづき郡にある町。井手の左大臣橘諸兄の別館があった。(歌枕)

いで【井手】ヰ‥(姓氏)🔗🔉

いで井手ヰ‥ 姓氏の一つ。 ⇒いで‐あけみ【井手曙覧】

いで‐の‐したおび【井手の下帯】ヰ‥🔗🔉

いで‐の‐したおび井手の下帯ヰ‥ (山城国井手に行った男が、少女に帯を解いて与えたのち、年を経てそこで巡りあって契りを結んだという大和物語による伝説から)別れた男女が再び巡りあって契りを結ぶこと。

いで‐の‐たまがわ【井手の玉川】ヰ‥ガハ🔗🔉

いで‐の‐たまがわ井手の玉川ヰ‥ガハ 六玉川むたまがわの一つ。京都府綴喜つづき郡井手町を流れる川。(歌枕)→玉川

いで‐ぶくろ【井手袋】ヰ‥🔗🔉

いで‐ぶくろ井手袋ヰ‥ (島根県で)井手のこと。いかり。

い‐ど【井戸】ヰ‥🔗🔉

い‐ど井戸ヰ‥ ①用水を得るために、地を掘って地下水を吸い上げ、または汲みとるようにしたもの。→井。 ②井戸茶碗の略。

いど‐がえ【井戸替え】ヰ‥ガヘ🔗🔉

いど‐がえ井戸替えヰ‥ガヘ 井戸の水をすっかり汲み上げて井戸を掃除すること。近世には、7月7日に行うことが多かった。いどさらえ。晒井さらしい。〈[季]夏〉

いど‐がわ【井戸側】ヰ‥ガハ🔗🔉

いど‐がわ井戸側ヰ‥ガハ 井戸の側壁の土石がくずれ落ちるのを防ぎ、また危険を防止するため、その周囲をかこったもの。

いど‐ぐるま【井戸車】ヰ‥🔗🔉

いど‐ぐるま井戸車ヰ‥ 井戸の上の横木につるし、井戸縄をかけて釣瓶つるべを上下させる滑車。 井戸車

いど‐さらえ【井戸浚え】ヰ‥サラヘ🔗🔉

いど‐さらえ井戸浚えヰ‥サラヘ (→)「井戸替え」に同じ。

いど‐ちゃわん【井戸茶碗】ヰ‥🔗🔉

いど‐ちゃわん井戸茶碗ヰ‥ 朝鮮産の抹茶茶碗の一種。古来茶人に珍重され、最高のものとされる。名称の起源は地名説、将来者名説などがある。いど。

いど‐ながし【井戸流し】ヰ‥🔗🔉

いど‐ながし井戸流しヰ‥ 井戸ばたに設けたながし。

いど‐の‐かみ【井戸の神】ヰ‥🔗🔉

いど‐の‐かみ井戸の神ヰ‥ 井戸の守護神。生井いくい・栄井さくい・綱長井つながいの類。

いど‐ばた【井戸端】ヰ‥🔗🔉

いど‐ばた井戸端ヰ‥ 井戸のほとり。 ⇒いどばた‐かいぎ【井戸端会議】

いどばた‐かいぎ【井戸端会議】ヰ‥クワイ‥🔗🔉

いどばた‐かいぎ井戸端会議ヰ‥クワイ‥ 共同井戸のあたりで、水汲みや洗濯などをしながら、女たちが人のうわさや世間話をすること。 ⇒いど‐ばた【井戸端】

いど‐べい【井戸塀】ヰ‥🔗🔉

いど‐べい井戸塀ヰ‥ 政界に乗り出して私財を失い、井戸と塀しか残らないということ。

いど‐ほり【井戸掘り】ヰ‥🔗🔉

いど‐ほり井戸掘りヰ‥ 井戸を掘ること。また、それを業とする人。いどや。

いど‐みず【井戸水】ヰ‥ミヅ🔗🔉

いど‐みず井戸水ヰ‥ミヅ 井戸の水。井戸から汲み上げた水。

いど‐やかた【井戸屋形】ヰ‥🔗🔉

いど‐やかた井戸屋形ヰ‥ 井戸の周囲に柱を立て、上に屋根を設けたもの。

いのうえ‐いんせき【井上因碩】ヰノウヘ‥🔗🔉

いのうえ‐いんせき井上因碩ヰノウヘ‥ 江戸幕府碁所ごどころ四家の一つである井上家の世襲名。元祖中村道碩(1582〜1630)は本因坊算砂さんさの門弟。道碩の門弟である井上因碩(古因碩)の名跡を第2世以来代々襲名。 ⇒いのうえ【井上】

いのうえ‐えんりょう【井上円了】ヰノウヘヱンレウ🔗🔉

いのうえ‐えんりょう井上円了ヰノウヘヱンレウ 哲学者。新潟県生れ。西洋哲学を背景として仏教の新解釈を試みた。哲学館(後の東洋大学)を創立。多くの仏教哲学の著書のほか「妖怪学講義」がある。(1858〜1919) ⇒いのうえ【井上】

いのうえ‐かおる【井上馨】ヰノウヘカヲル🔗🔉

いのうえ‐かおる井上馨ヰノウヘカヲル 政治家。通称、聞多もんた。号は世外。長州藩士。討幕運動に参加。維新後、政府の中心人物の一人となり、要職を歴任。外相として条約改正を試みるが挫折。財政・経済にも力をふるう。伊藤博文の盟友。晩年元老。侯爵。(1835〜1915) ⇒いのうえ【井上】

いのうえ‐きよし【井上清】ヰノウヘ‥🔗🔉

いのうえ‐きよし井上清ヰノウヘ‥ 日本史学者。高知県生れ。東大卒。京大教授。マルクス主義の立場から、明治維新・天皇制・部落問題・女性史研究などに取り組み、近代史研究に大きな影響を及ぼす。著「日本の歴史」など。(1913〜2001) ⇒いのうえ【井上】

いのうえ‐きんが【井上金峨】ヰノウヘ‥🔗🔉

いのうえ‐きんが井上金峨ヰノウヘ‥ 江戸中期の儒学者。名は立元。江戸の人。諸学派を折衷した独自の学説を展開。門下に亀田鵬斎・吉田篁墩こうとん・山本北山ら。著「弁徴録」「経義折衷」など。(1732〜1784)→折衷学派⇒いのうえ【井上】

いのうえ‐こわし【井上毅】ヰノウヘコハシ🔗🔉

いのうえ‐こわし井上毅ヰノウヘコハシ 政治家。号は梧陰。熊本藩士。大久保利通・伊藤博文のブレーンとして活躍し、帝国憲法や教育勅語・軍人勅諭の起草に参画。枢密顧問官・文相。子爵。(1843〜1895) ⇒いのうえ【井上】

いのうえ‐しげよし【井上成美】ヰノウヘ‥🔗🔉

いのうえ‐しげよし井上成美ヰノウヘ‥ 海軍大将。宮城県生れ。日独伊三国同盟に反対、大艦巨砲主義を批判。海軍次官。(1889〜1975) ⇒いのうえ【井上】

いのうえ‐じゅうきち【井上十吉】ヰノウヘジフ‥🔗🔉

いのうえ‐じゅうきち井上十吉ヰノウヘジフ‥ 英語学者。徳島生れ。英和・和英辞典の著がある。(1862〜1929) ⇒いのうえ【井上】

いのうえ‐じゅんのすけ【井上準之助】ヰノウヘ‥🔗🔉

いのうえ‐じゅんのすけ井上準之助ヰノウヘ‥ 財政家。日田(大分県)生れ。東大卒。日本銀行総裁。民政党員。浜口内閣蔵相として緊縮財政と金解禁を断行。血盟団員により暗殺。(1869〜1932) ⇒いのうえ【井上】

いのうえ‐しろう【井上士朗】ヰノウヘ‥ラウ🔗🔉

いのうえ‐しろう井上士朗ヰノウヘ‥ラウ 江戸後期の俳人。別号、枇杷園。名古屋の人。医を業とし、俳諧を加藤暁台に、国学を本居宣長に学んだ。著「枇杷園随筆」「枇杷園七部集」など。(1742〜1812) ⇒いのうえ【井上】

いのうえ‐しんかい【井上真改】ヰノウヘ‥🔗🔉

いのうえ‐しんかい井上真改ヰノウヘ‥ 江戸初期の刀工。日向に生まれ大坂に出た初代国貞(1590〜1652)の次男。2代和泉守国貞と名乗り、1672年(寛文12)井上真改と改称。新刀の名人。世に新刀正宗または大坂正宗と称した。(1631〜1682) ⇒いのうえ【井上】

いのうえ‐つう【井上通】ヰノウヘ‥🔗🔉

いのうえ‐つう井上通ヰノウヘ‥ 江戸中期の歌人。丸亀藩士井上本固の女むすめ。三田宗寿の妻。和漢の学に通じ、詩歌書を能くし、堂上歌人と交わった。(1660〜1738) ⇒いのうえ【井上】

いのうえ‐つとむ【井上勤】ヰノウヘ‥🔗🔉

いのうえ‐つとむ井上勤ヰノウヘ‥ 翻訳家。徳島生れ。大蔵省・文部省等に翻訳掛として出仕。ヴェルヌ「月世界一周」、デフォー「魯敏孫ロビンソン漂流記」など明治初期西洋文学の移入に貢献。(1850〜1928) ⇒いのうえ【井上】

いのうえ‐てつじろう【井上哲次郎】ヰノウヘ‥ラウ🔗🔉

いのうえ‐てつじろう井上哲次郎ヰノウヘ‥ラウ 哲学者。号は巽軒そんけん。筑前生れ。東大教授。欧米哲学の移入紹介につとめ、ケーベルを招いたが、後年は国家主義を唱えた。また、新体詩運動に先鞭をつけた。著「哲学字彙」「日本朱子学派之哲学」など。(1855〜1944) 井上哲次郎 提供:毎日新聞社 ⇒いのうえ【井上】

いのうえ‐でん【井上伝】ヰノウヘ‥🔗🔉

いのうえ‐でん井上伝ヰノウヘ‥ 江戸後期、久留米絣がすりの創始者。久留米の人。(1788〜1869) ⇒いのうえ【井上】

いのうえ‐にっしょう【井上日召】ヰノウヘ‥セウ🔗🔉

いのうえ‐にっしょう井上日召ヰノウヘ‥セウ 国家主義者。名は昭。群馬県生れ。血盟団の首領。国家改造を企図し、右翼テロを計画・実行。(1886〜1967)→血盟団⇒いのうえ【井上】

いのうえ‐はりま‐の‐じょう【井上播磨掾】ヰノウヘ‥🔗🔉

いのうえ‐はりま‐の‐じょう井上播磨掾ヰノウヘ‥ 江戸前期の浄瑠璃太夫。京都の人。虎屋源太夫に学んで播磨節を創始。大坂の古浄瑠璃界中期を代表。播磨太夫。(1632〜1685一説に 〜1674) ⇒いのうえ【井上】

いのうえ‐ふみお【井上文雄】ヰノウヘ‥ヲ🔗🔉

いのうえ‐ふみお井上文雄ヰノウヘ‥ヲ 江戸末期の国学者・歌人。江戸の人。岸本由豆流ゆずるに和歌を学び、のち独自の個性の表現を主張。著「伊勢の家づと」「調鶴集」など。(1800〜1871) ⇒いのうえ【井上】

いのうえ‐まさお【井上正夫】ヰノウヘ‥ヲ🔗🔉

いのうえ‐まさお井上正夫ヰノウヘ‥ヲ 俳優。本名、小坂勇一。愛媛県生れ。1897年(明治30)伊井蓉峰一座に加わり、特異の芸風を認められ、1936年(昭和11)井上演劇道場を開設。新劇でも新派劇でもない中間演劇を創始し、新派・新劇・映画でも活躍。(1881〜1950) ⇒いのうえ【井上】

いのうえ‐まさる【井上勝】ヰノウヘ‥🔗🔉

いのうえ‐まさる井上勝ヰノウヘ‥ 官僚。長州藩士。イギリスで鉱山・土木工学を学び、鉄道敷設の中心となる。鉄道局長・鉄道庁長官。(1843〜1910) ⇒いのうえ【井上】

いのうえ‐みちやす【井上通泰】ヰノウヘ‥🔗🔉

いのうえ‐みちやす井上通泰ヰノウヘ‥ 国文学者・眼科医。宮中顧問官。姫路生れ。柳田国男・松岡映丘・同静雄の兄。和歌に堪能、また、万葉集・風土記などの地誌学的研究に貢献。著「万葉集新考」など。(1866〜1941) ⇒いのうえ【井上】

いのうえ‐みつさだ【井上光貞】ヰノウヘ‥🔗🔉

いのうえ‐みつさだ井上光貞ヰノウヘ‥ 日本史学者。東京都生れ。東大卒、同教授。古代史を専攻し、第二次大戦後の実証史学を代表。国家史・仏教史などに多彩な業績をあげた。著「日本古代国家の研究」など。(1917〜1983) ⇒いのうえ【井上】

いのうえ‐みつはる【井上光晴】ヰノウヘ‥🔗🔉

いのうえ‐みつはる井上光晴ヰノウヘ‥ 小説家。中国、旅順生れ。高等小学校中退。帰国後九州各地を転々。被差別部落・朝鮮人・炭坑問題などを通じ、一貫して差別と権力に抵抗。作「虚構のクレーン」「地の群れ」など。個人雑誌「辺境」を主宰。(1926〜1992) ⇒いのうえ【井上】

いのうえ‐やすし【井上靖】ヰノウヘ‥🔗🔉

いのうえ‐やすし井上靖ヰノウヘ‥ 作家。旭川生れ。京大卒。「闘牛」で芥川賞を受賞。清冽で物語性豊かな数多くの作品を残した。日中交流にも尽力。作「氷壁」「敦煌」「孔子」など。文化勲章。(1907〜1991) 井上靖 撮影:石井幸之助 ⇒いのうえ【井上】

いのうえ‐よりくに【井上頼圀】ヰノウヘ‥🔗🔉

いのうえ‐よりくに井上頼圀ヰノウヘ‥ 国学者。江戸神田生れ。平田銕胤かねたねの門下。修史館出仕。皇典講究所・国学院の設立に当たる。「古事類苑」の編纂に参与。著「皇統略記」など。(1839〜1914) ⇒いのうえ【井上】

いのうえ‐りゅう【井上流】ヰノウヘリウ🔗🔉

いのうえ‐りゅう井上流ヰノウヘリウ 京舞の一流派。寛政(1789〜1801)頃、京都の初世井上八千代(1767〜1854)が創始。 ⇒いのうえ【井上】

い‐の‐くち【井の口】ヰ‥🔗🔉

い‐の‐くち井の口ヰ‥ 用水などの取入れ口。

い‐の‐なか【井の中】ヰ‥🔗🔉

い‐の‐なか井の中ヰ‥ (女房詞)水。 ⇒いのなか‐の‐かわず【井の中の蛙】

いのなか‐の‐かわず【井の中の蛙】ヰ‥カハヅ🔗🔉

いのなか‐の‐かわず井の中の蛙ヰ‥カハヅ 「井の中の蛙大海を知らず」の略。→井(成句) ⇒い‐の‐なか【井の中】 ○井の中の蛙大海を知らずいのなかのかわずたいかいをしらず [荘子秋水「井蛙は以て海を語る可からずとは、虚に拘とらわるれば也」]考えや知識が狭くて、もっと広い世界があることを知らない。世間知らずのこと、見識の狭いことにいう。 ⇒い【井・堰】

○井の中の蛙大海を知らずいのなかのかわずたいかいをしらず🔗🔉

○井の中の蛙大海を知らずいのなかのかわずたいかいをしらず [荘子秋水「井蛙は以て海を語る可からずとは、虚に拘とらわるれば也」]考えや知識が狭くて、もっと広い世界があることを知らない。世間知らずのこと、見識の狭いことにいう。 ⇒い【井・堰】 い‐の‐ふ胃の腑ヰ‥ 胃。胃袋。 ⇒胃の腑に落ちる いの‐ぶた猪豚ヰ‥ イノシシとブタとを交配した一代雑種。食肉用。

いのもと‐そう【井口辺草・鳳尾草】ヰ‥サウ🔗🔉

いのもと‐そう井口辺草・鳳尾草ヰ‥サウ イノモトソウ科の多年生常緑シダ。人家の石垣の間などに見られる。根茎は短く、葉は束生、高さ約30センチメートル。葉柄は細長く、葉面は洋紙質で細長い羽片をつける。トリノアシ。 ⇒いのもとそう‐か【井口辺草科】

いのもとそう‐か【井口辺草科】ヰ‥サウクワ🔗🔉

いのもとそう‐か井口辺草科ヰ‥サウクワ シダ類の一科。子嚢群は脈端に生じ、葉縁に向かって開く包膜、または葉縁が反り返った偽包膜で覆われる。約60属1500種。 ⇒いのもと‐そう【井口辺草・鳳尾草】

いはら【井原】ヰ‥🔗🔉

いはら井原ヰ‥ 姓氏の一つ。 ⇒いはら‐さいかく【井原西鶴】

いばら【井原】ヰ‥🔗🔉

いばら井原ヰ‥ 岡山県南西部の市。もと山陽道の宿駅。綿織物・ジーンズの産地。人口4万5千。

いはら‐さいかく【井原西鶴】ヰ‥🔗🔉

いはら‐さいかく井原西鶴ヰ‥ 江戸前期の浮世草子作者・俳人。本名、平山藤五。大坂の人。西山宗因の門に入って談林風を学び、矢数俳諧で一昼夜2万3500句の記録を立て、オランダ西鶴と異名された。師の没後、浮世草子を作る。作品はよく雅俗語を折衷、物語の伝統を破って、性欲・物欲に支配されて行く人間性をいきいきと見せ、元禄前後の享楽世界を描いた好色物、義理堅い武士気質を写した武家物、町人の経済生活を描いた町人物などに特色がある。作「好色一代男」「好色一代女」「好色五人女」「武道伝来記」「日本永代蔵」「世間胸算用」「西鶴諸国ばなし」「本朝二十不孝」「西鶴織留」、俳諧に「大句数」「西鶴大矢数」など。(1642〜1693) →作品:『好色一代男』 →作品:『好色一代女』 →作品:『好色五人女』 →作品:『西鶴置土産』 →作品:『西鶴織留』 →作品:『西鶴諸国ばなし』 →作品:『世間胸算用』 →作品:『日本永代蔵』 →作品:『武家義理物語』 →作品:『武道伝来記』 →作品:『本朝桜陰比事』 →作品:『本朝二十不孝』 →作品:『万の文反古』 ⇒いはら【井原】

いぶか‐かじのすけ【井深梶之助】ヰ‥カヂ‥🔗🔉

いぶか‐かじのすけ井深梶之助ヰ‥カヂ‥ 牧師・教育家。会津藩士。明治学院第2代総理。文部省によるキリスト教主義学校への圧力に対し信教の自由を訴え、宗教教育を堅持。(1854〜1940) ⇒いぶか【井深】

いぶか‐まさる【井深大】ヰ‥🔗🔉

いぶか‐まさる井深大ヰ‥ 実業家・技術者。栃木県生れ。早大卒。東京通信工業を設立(のちソニー株式会社に発展)、テープ‐レコーダー・トランジスター‐ラジオを商品化。文化勲章。(1908〜1997) 井深大(1992年) 提供:毎日新聞社 ⇒いぶか【井深】

い‐みぞ【井溝】ヰ‥🔗🔉

い‐みぞ井溝ヰ‥ 田に水を注ぎ入れる溝。〈色葉字類抄〉

い‐もり【井守・蠑螈】ヰ‥🔗🔉

い‐もり井守・蠑螈ヰ‥ サンショウウオ目イモリ科の両生類。四肢短く、尾は大きく扁平で、遊泳に適する。本州・四国・九州の淡水にすむ。体は黒褐色、腹は全体赤色で黒い斑点がある。また、広義にはイモリ科の両生類の総称で、イボイモリ・サラマンドラなど、世界に約40種。アカハラ。イモラ。〈[季]夏〉。〈新撰字鏡8〉 イモリ 提供:東京動物園協会 ⇒いもり‐の‐くろやき【井守の黒焼】

いもり‐の‐くろやき【井守の黒焼】ヰ‥🔗🔉

いもり‐の‐くろやき井守の黒焼ヰ‥ イモリの雌と雄を焼いて粉末にしたもの。「ほれぐすり」として、想う相手にこっそりふりかけたり、酒に入れて飲ませたりすると、ききめがあるという。人見一太郎、明治の天下「今も御前の様に―を用ゆるものも大分あるそうで御座りますけれど」 ⇒い‐もり【井守・蠑螈】

せい【井】🔗🔉

せい】 (呉音はショウ) ①〔天〕二十八宿の一つ。梵語名プナルバス。ちちりぼし。東井。井宿。 ②井田せいでん法における土地区画。

せい‐あ【井蛙】🔗🔉

せい‐あ井蛙】 [荘子秋水]井の中にすむ蛙。見聞の狭い者をあざけっていう語。「―の見けん

せいあしょう【井蛙抄】‥セウ🔗🔉

せいあしょう井蛙抄‥セウ 歌学書。頓阿著。6巻。1360〜64年(延文5〜貞治3)頃成る。古代・中世の歌論書の所説を集成し、さらに師二条為世からの聞書や当時の歌壇の逸話を集めたもの。

せいかしゅう【井華集】‥クワシフ🔗🔉

せいかしゅう井華集‥クワシフ 高井几董きとうの自選句集。2巻。1789年(寛政1)刊。

せい‐かん【井幹】🔗🔉

せい‐かん井幹(→)井桁いげたに同じ。

せい‐きゅう【井臼】‥キウ🔗🔉

せい‐きゅう井臼‥キウ 井戸と臼。転じて、水をくんだり米をついたりすること。 ⇒せいきゅう‐の‐つとめ【井臼の力】

せいきゅう‐の‐つとめ【井臼の力】‥キウ‥🔗🔉

せいきゅう‐の‐つとめ井臼の力‥キウ‥ 料理など台所の仕事を手ずからすること。雨月物語1「―はたもてなすに足らざれども」 ⇒せい‐きゅう【井臼】

せいこう‐ざん【井岡山】‥カウ‥🔗🔉

せいこう‐ざん井岡山‥カウ‥ (Jinggang Shan)中国、江西・湖南の省境にある山塊。1927年、毛沢東が最初の革命根拠地を建設した所。

せい‐すい【井水】🔗🔉

せい‐すい井水】 井戸水。

せい‐せい【井井】🔗🔉

せい‐せい井井】 ①物事が整って秩序あるさま。井然。 ②きよく静かなさま。変わらないさま。

せい‐せん【井泉】🔗🔉

せい‐せん井泉】 [礼記月令]井戸。また、井戸の水。

せい‐ぜん【井然】🔗🔉

せい‐ぜん井然】 (区画などが)乱れたところがなく正しく整っているさま。きちんと整っているさま。「―と区切る」

ちちり‐ぼし【井宿】🔗🔉

ちちり‐ぼし井宿】 〔天〕二十八宿の一つ。双子座ふたござの西部。井せい

ゆ‐げた【井桁】🔗🔉

ゆ‐げた井桁】 イゲタの転。天草本伊曾保物語「狐とんで―のうちにとびあがつて」

[漢]井🔗🔉

 字形  筆順 〔二部2画/4画/常用/1670・3066〕 〔音〕セイ(漢) ショウ〈シャウ〉(呉) 〔訓〕 [意味] ①いど。「井蛙せいあ・井泉・油井・鑿井さくせい」 ②人が集まって住んでいる場所。「市井・郷井」▶井戸を掘ると、その周囲に人が集まって集落ができるところから。 ③井桁いげたの(ようにきちんとくぎられた)形。「井楼・井然・井田法・天井てんじょう」 [解字] 井桁を描いた象形文字。

大辞林の検索結果 (96)

い【井】🔗🔉

[1] 【井】 (1)井戸。掘り井戸。 (2)泉や地下水をためた水汲み場。「安積香山影さへ見ゆる山の―の/万葉 3807」

い=の中の蛙(カワズ)大海(タイカイ)を知らず🔗🔉

――の中の蛙(カワズ)大海(タイカイ)を知らず 狭い世界に閉じこもって,広い世界のあることを知らない。狭い知識にとらわれて大局的な判断のできないたとえ。井の中の蛙。井蛙(セイア)大海を知らず。

いい【井伊】🔗🔉

いい イ 【井伊】 姓氏の一。江戸時代,近江彦根の譜代大名。遠江国引佐郡井伊谷に豪族として拠を構えたことに始まる。関ヶ原の功で近江の居を得,代々徳川家に仕える。

いい-なおすけ【井伊直弼】🔗🔉

いい-なおすけ イナホスケ 【井伊直弼】 (1815-1860) 江戸末期の大老。近江彦根藩主。将軍継嗣(ケイシ)問題で水戸派と対抗,一四代将軍に紀州家の慶福(ヨシトミ)(家茂)をつけ,また,1858年,勅許を待たず安政五か国条約に調印。これに反対する勢力を弾圧して安政の大獄を起こし,60年,桜田門外で水戸浪士らに暗殺された。

いい-なおたか【井伊直孝】🔗🔉

いい-なおたか イナホタカ 【井伊直孝】 (1590-1659) 江戸初期の譜代大名。近江彦根藩の祖。掃部頭(カモンノカミ)。直政の二男。大坂冬・夏の陣に活躍。秀忠・家光・家綱三代に仕え,草創期にある幕政を補佐した。

いい-なおまさ【井伊直政】🔗🔉

いい-なおまさ イナホマサ 【井伊直政】 (1561-1602) 安土桃山時代の武将。徳川家康の重臣の一人。もと遠江(トオトウミ)の豪族で,今川氏の家臣。関ヶ原の功によって近江佐和山城主に封ぜられ一八万石を領した。

い-がき【井垣】🔗🔉

い-がき ― [1] 【井垣】 鳥居などについている,「井」の字形の垣。

いぐい【井杭・居杭】🔗🔉

いぐい グヒ 【井杭・居杭】 狂言の一。井杭という少年が,清水の観世音から隠れ頭巾(ズキン)を授かり,周囲の者をさんざんに翻弄(ホンロウ)する。

い-げた【井桁】🔗🔉

い-げた ― [0][1] 【井桁】 (1)井戸の地上部の縁に,上から見て「井」の字形に組んだ木枠。井幹(セイカン)。 (2){(1)}をかたどった家紋や模様。本来は斜方形のものをいう。 →井筒

いざわ【井沢】🔗🔉

いざわ ザハ 【井沢】 姓氏の一。

いざわ-やそべえ【井沢弥惣兵衛】🔗🔉

いざわ-やそべえ ザハヤソベ 【井沢弥惣兵衛】 (1663-1738) 江戸中期の治水家。紀伊の人。徳川吉宗に重用され,利根川・木曾川などの治水事業にあたった。

い-せき【堰・井堰】🔗🔉

い-せき ― [0] 【堰・井堰】 水をよそに引いたり,水量を調節するために,川水をせき止めた所。い。井手。せき。

い-づな【井綱】🔗🔉

い-づな ― [1] 【井綱】 つるべに結んである綱。つるべなわ。

い-で【井手】🔗🔉

い-で ― 【井手】 田に水を引き入れるため,川の流れをせき止めてある所。井堰(イセキ)。「瀬を速み―越す波の/万葉 1108」

いで【井手】🔗🔉

いで デ 【井手】 京都府綴喜(ツヅキ)郡の町。玉川が東西に流れる。ヤマブキの名所。橘諸兄(モロエ)の別邸があった。((歌枕))「かはづなく―の山吹ちりにけり花のさかりにあはまし物を/古今(春下)」

いで【井手】🔗🔉

いで デ 【井手】 姓氏の一。

いで-あけみ【井手曙覧】🔗🔉

いで-あけみ デ― 【井手曙覧】 ⇒橘(タチバナ)曙覧

いで-の-したおび【井手の下帯】🔗🔉

いで-の-したおび デ― 【井手の下帯】 〔山城国井手の里で,男がかわいらしい少女を見かけて帯を与えて別れたが,後日それを目印に再会したという「大和物語」による伝説から〕 別れた男女が再び巡り合って契りを結ぶこと。「ときかへし―ゆきめぐり/玉葉(恋二)」

いで-の-たまがわ【井手の玉川】🔗🔉

いで-の-たまがわ デ―タマガハ 【井手の玉川】 ⇒玉川(タマガワ)(4)

い-ど【井戸】🔗🔉

い-ど ― [1] 【井戸】 (1)地面を深く掘り,あるいは管を地中に打ち込んで地下水を汲み上げるようにしたもの。井。「―を掘る」「―が涸(カ)れる」 (2)「井戸茶碗」の略。

いど【井戸】🔗🔉

いど ド 【井戸】 姓氏の一。

いど-へいざえもん【井戸平左衛門】🔗🔉

いど-へいざえもん ドヘイザモン 【井戸平左衛門】 (1672-1733) 江戸中期の幕臣。名は正朋(マサトモ)。石見(イワミ)銀山領大森の代官。1732年,享保の大飢饉に際し,私財を投じ,官倉を開き,領民を救った。また,他に先駆けて備荒作物の甘薯(カンシヨ)栽培を奨励した。

いど-がえ【井戸替え】🔗🔉

いど-がえ ドガヘ [0] 【井戸替え】 (名)スル 井戸の水をくみ出して中を掃除すること。いどさらえ。さらし井。[季]夏。

いど-がみ【井戸神】🔗🔉

いど-がみ ド― [2] 【井戸神】 井戸の神としてまつられる水神。

いど-がわ【井戸側】🔗🔉

いど-がわ ドガハ [0] 【井戸側】 井戸の周囲の囲い。井筒(イヅツ)。

いど-ぐるま【井戸車】🔗🔉

いど-ぐるま ド― [3] 【井戸車】 井戸の上に設けた横木に掛けてつるべを上下させる滑車。

いど-さらえ【井戸浚え】🔗🔉

いど-さらえ ドサラヘ [3] 【井戸浚え】 「井戸替(イドガ)え」に同じ。[季]夏。

いどじり-いせき【井戸尻遺跡】🔗🔉

いどじり-いせき ドジリセキ 【井戸尻遺跡】 長野県諏訪郡富士見町にある縄文中期の遺跡群。八ヶ岳南麓の井戸尻・曾利・藤内・新道遺跡で,中部高地の土器編年と縄文農耕論の根拠になった。

いど-ちゃわん【井戸茶碗】🔗🔉

いど-ちゃわん ド― [3] 【井戸茶碗】 朝鮮茶碗の一種。室町時代以来,茶人に最も珍重されたもの。大井戸(名物手)・青井戸・小井戸・井戸脇などの種類がある。「井戸」の名称由来は明らかにされていない。 井戸茶碗 [図]

いど-ばた【井戸端】🔗🔉

いど-ばた ド― [0] 【井戸端】 井戸のそば。

いどばた-かいぎ【井戸端会議】🔗🔉

いどばた-かいぎ ド―クワイ― [5] 【井戸端会議】 共同で使う井戸・水道などの周りで,近所の女たちが水汲みや洗濯に集まって世間話やうわさ話をすることをからかっていった語。主婦たちが家事の合間に集まってするおしゃべり。

いど-べい【井戸塀】🔗🔉

いど-べい ド― [2] 【井戸塀】 政治活動の資金を作るために屋敷までも人手にわたり,井戸と塀しか残らないこと。政治には金がかかることのたとえ。

いど-ほり【井戸掘り】🔗🔉

いど-ほり ド― [3][4] 【井戸掘り】 井戸を掘ること。また,それを職業とする人。井戸屋。

いど-みず【井戸水】🔗🔉

いど-みず ドミヅ [2] 【井戸水】 井戸の水。また,井戸から汲み上げた水。

いど-やかた【井戸屋形】🔗🔉

いど-やかた ド― [3] 【井戸屋形】 井戸のわきに柱を立てて,井戸の上に屋根をかけた簡単な建物。

いのうえ【井上】🔗🔉

いのうえ ノウヘ 【井上】 姓氏の一。

いのうえ-いんせき【井上因碩】🔗🔉

いのうえ-いんせき ノウヘ― 【井上因碩】 江戸幕府碁所四家の一。江戸前期から昭和期まで一六代を数え,二代より因碩を名のる。初代(1582-1630)は,名は中村道碩。本因坊算砂の弟子。

いのうえ-えんりょう【井上円了】🔗🔉

いのうえ-えんりょう ノウヘンレウ 【井上円了】 (1858-1919) 仏教哲学者。新潟県生まれ。東大卒。号,甫水。仏教・東洋哲学の新解釈に努めた。哲学館(現在の東洋大学)を創立。著「仏教活論」「仏教哲学系統論」「妖怪学講義」など。

いのうえ-かおる【井上馨】🔗🔉

いのうえ-かおる ノウヘカヲル 【井上馨】 (1835-1915) 政治家。長州の人。通称を聞多。討幕運動に活躍。第一次伊藤内閣の外相として条約改正に尽力,また極端な欧化政策を推進。のち農相・内相・蔵相などを歴任。元老として,政財界に重きをなした。

いのうえ-きんが【井上金峨】🔗🔉

いのうえ-きんが ノウヘ― 【井上金峨】 (1732-1784) 江戸中期の儒学者。江戸の人。名は立元。別号,考槃翁・柳塘閑人。仁斎学・徂徠学・朱子学などを兼学,のち独立していわゆる折衷学を唱えた。訓詁は漢唐,義理は宋明,詩文は唐宋諸家に拠(ヨ)った。

いのうえ-けんかぼう【井上剣花坊】🔗🔉

いのうえ-けんかぼう ノウヘケンクワバウ 【井上剣花坊】 (1870-1934) 川柳作家。山口県萩の生まれ。本名,幸一。川柳の革新に貢献。

いのうえ-こわし【井上毅】🔗🔉

いのうえ-こわし ノウヘコハシ 【井上毅】 (1843-1895) 政治家。熊本藩士。伊藤博文の下で大日本帝国憲法・皇室典範の起草にあたった。その他,教育勅語・軍人勅諭など多くの勅令・法令の起草に関与。

いのうえ-しげよし【井上成美】🔗🔉

いのうえ-しげよし ノウヘ― 【井上成美】 (1889-1975) 海軍軍人。大将。宮城県生まれ。軍務局長・第四艦隊長官・海軍次官などを歴任。米内光政らと日独伊三国同盟に反対。また海軍の空軍化を力説。最後の海軍大将。

いのうえ-じゅんのすけ【井上準之助】🔗🔉

いのうえ-じゅんのすけ ノウヘ― 【井上準之助】 (1869-1932) 銀行家・政治家。大分県生まれ。帝国大学法科大学卒。日銀総裁・蔵相となり財政問題に対処,1930年(昭和5)浜口内閣蔵相として金解禁を行う。血盟団員小沼正に暗殺された。

いのうえ-しろう【井上士朗】🔗🔉

いのうえ-しろう ノウヘシラウ 【井上士朗】 (1742-1812) 江戸後期の俳人。尾張の人。別号,枇杷園(ビワエン)など。名古屋の産科医。加藤暁台(キヨウタイ)の門人。連句に長じ,また国学・絵画・平曲にも通じた。著「枇杷園七部集」「枇杷園随筆」など。

いのうえ-しんかい【井上真改】🔗🔉

いのうえ-しんかい ノウヘ― 【井上真改】 ⇒真改(シンカイ)

いのうえ-せいび【井上成美】🔗🔉

いのうえ-せいび ノウヘ― 【井上成美】 ⇒井上成美(シゲヨシ)

いのうえ-つうじょ【井上通女】🔗🔉

いのうえ-つうじょ ノウヘツウヂヨ 【井上通女】 (1660-1738) 江戸前・中期の歌人。和漢の学に通じ,書・詩歌をよくした。著「東海紀行」「江戸日記」

いのうえ-つとむ【井上勤】🔗🔉

いのうえ-つとむ ノウヘ― 【井上勤】 (1850-1928) 翻訳家。英・仏・独語を修め,大蔵省・文部省の翻訳係を務める。小説多数を翻訳し西洋文学の移入に貢献。

いのうえ-てつじろう【井上哲次郎】🔗🔉

いのうえ-てつじろう ノウヘテツジラウ 【井上哲次郎】 (1855-1944) 哲学者。福岡県生まれ。東大教授。東洋哲学の考究,ドイツ観念論哲学の移植に努めるとともに,国粋主義的立場からキリスト教を排撃。「新体詩抄」の編著者の一人。主著「日本朱子学派之哲学」「日本陽明学派之哲学」「哲学字彙」

いのうえ-でん【井上でん】🔗🔉

いのうえ-でん ノウヘ― 【井上でん】 (1788-1869) 江戸後期,久留米絣(クルメガスリ)の創始者。筑後の人。

いのうえ-にっしょう【井上日召】🔗🔉

いのうえ-にっしょう ノウヘニツセウ 【井上日召】 (1886-1967) 国家主義者。群馬県生まれ。本名は昭。1931年(昭和6)右翼青年を集め,血盟団を組織して国家改造を唱え,翌年団琢磨・井上準之助を暗殺させた。

いのうえ-はりまのじょう【井上播磨掾】🔗🔉

いのうえ-はりまのじょう ノウヘ― 【井上播磨掾】 (1632-1685?) 江戸前期の浄瑠璃の太夫。京都の人。虎屋源太夫に学び,播磨節を開き,上方浄瑠璃を中興。 〔一説に1677年没〕

いのうえ-ふみお【井上文雄】🔗🔉

いのうえ-ふみお ノウヘフミヲ 【井上文雄】 (1800-1871) 江戸後期の国学者・歌人。号,歌堂。江戸の人。田安家侍医。岸本由豆流(ユズル)に国学を学び,和歌をよくした。著「伊勢の家苞(イエヅト)」,家集「調鶴集」など。

いのうえ-まさお【井上正夫】🔗🔉

いのうえ-まさお ノウヘマサヲ 【井上正夫】 (1881-1950) 俳優。愛媛県生まれ。本名は小坂勇一。伊井蓉峰(ヨウホウ)一座に加入。1936年(昭和11)中間演劇を唱えて井上演劇道場を創設,多くの俳優・劇作家を育てた。

いのうえ-まさかね【井上正鉄】🔗🔉

いのうえ-まさかね ノウヘ― 【井上正鉄】 (1790-1849) 江戸後期,禊(ミソギ)教の教祖。館林藩士。幼名,安藤喜三郎。三宅島に流刑され没した。 →禊教

いのうえ-まさる【井上勝】🔗🔉

いのうえ-まさる ノウヘ― 【井上勝】 (1843-1910) 日本の鉄道創設期の行政官・技術者。長門の人。「鉄道の父」と称される。鉄道国有論者。

いのうえ-みちやす【井上通泰】🔗🔉

いのうえ-みちやす ノウヘ― 【井上通泰】 (1866-1941) 国文学者・歌人。兵庫県生まれ。実弟に柳田国男・松岡映丘らがいる。号,南天荘。帝国大学医科大学卒。眼科医であったが,早くから和歌を学び桂園派歌人として知られる。著「南天荘歌集」「万葉集新考」「播磨風土記新考」など。

いのうえ-みつはる【井上光晴】🔗🔉

いのうえ-みつはる ノウヘ― 【井上光晴】 (1926-1992) 小説家。旧満州旅順生まれ。日本共産党を批判した「書かれざる一章」以降,戦後社会の矛盾を批判的に描く。「虚構のクレーン」「地の群れ」「心優しき反逆者たち」など。

いのうえ-やすし【井上靖】🔗🔉

いのうえ-やすし ノウヘ― 【井上靖】 (1907-1991) 小説家。旭川生まれ。京大卒。行動的なニヒリストを描く「闘牛」で芥川賞受賞。「氷壁」などの中間小説で現代社会の問題点を追究。歴史小説に「天平の甍」「敦煌」など。

いのうえ-よりくに【井上頼圀】🔗🔉

いのうえ-よりくに ノウヘ― 【井上頼圀】 (1839-1914) 幕末・明治の国学者。江戸の人。学習院教授。平田銕胤(カネタネ)に師事。皇典講究所を創立。「古事類苑」の編集に携わる。編著「越州考」「皇統略記」など。

いのうえ-らんだい【井上蘭台】🔗🔉

いのうえ-らんだい ノウヘ― 【井上蘭台】 (1705-1761) 江戸中期の儒学者。名は通煕,字(アザナ)は子叔。林鳳岡門人。岡山藩儒。折衷学の基礎を築く。門人に井上金峨がいる。

いのうえ-りゅう【井上流】🔗🔉

いのうえ-りゅう ノウヘリウ 【井上流】 (1)日本舞踊の一流派。上方舞の一流で,江戸後期,京都の初世井上八千代が創始。 (2)砲術の一派。祖は井上外記(ゲキ)正継(?-1646)。井上外記流。

いのかしら-せん【井の頭線】🔗🔉

いのかしら-せん ノカシラ― 【井の頭線】 京王帝都電鉄の鉄道線。東京都渋谷・吉祥寺間,12.8キロメートル。

いのくち【井口】🔗🔉

いのくち ノクチ 【井口】 姓氏の一。

いのくち-あくり【井口阿くり】🔗🔉

いのくち-あくり ノクチ― 【井口阿くり】 (1870-1931) 教育者。秋田県生まれ。ボストン体育師範学校に留学,東京女子高等師範学校教授となり,スウェーデン体操の紹介・普及につとめた。

いのくち-ありや【井口在屋】🔗🔉

いのくち-ありや ノクチ― 【井口在屋】 (1856-1923) 技術者。金沢生まれ。東大教授。渦巻ポンプを発明。日本の機械工学のあらゆる分野に先駆的業績を残した。

い-の-なか【井の中】🔗🔉

い-の-なか ― [1] 【井の中】 (1)井戸の中。狭い社会のたとえ。「―の蛙(カワズ)」 →い(井) (2)〔女房詞〕 水。おひや。

いのもと-そう【井の許草】🔗🔉

いのもと-そう ノモトサウ [0] 【井の許草】 イノモトソウ科の夏緑性シダ。井戸のまわりや石垣などに多い。葉は根茎上に多数つく。葉身は細く,羽状に分裂して長細い線形の羽片に分かれる。羽片の縁が下面に浅く折れこんで,その間に胞子嚢(ノウ)をつくる。漢名,鳳尾草。

いはら【井原】🔗🔉

いはら ハラ 【井原】 姓氏の一。

いはら-さいかく【井原西鶴】🔗🔉

いはら-さいかく ハラ― 【井原西鶴】 (1642-1693) 江戸前期の浮世草子・浄瑠璃作者・俳人。大坂の人。本名は平山藤五。別号,鶴永・二万翁など。談林俳諧で,自由奔放な句を詠みオランダ西鶴といわれ,また,一昼夜独吟二万三千句を詠み,矢数俳諧に終止符を打った。西山宗因没後,もっぱら浮世草子作者として雅俗折衷の文体で性欲・物欲・義理・人情などをテーマに好色物・武家物・町人物などに多くの傑作を残した。著「西鶴大矢数」「好色一代男」「好色五人女」「武家義理物語」「日本永代蔵」「世間胸算用」「本朝二十不孝」「西鶴置土産」など。

いばら【井原】🔗🔉

いばら バラ 【井原】 岡山県南西部,広島県に隣接する市。古くからの織物の産地で,現在も繊維業が中心産業。

いぶか【井深】🔗🔉

いぶか ブカ 【井深】 姓氏の一。

いぶか-かじのすけ【井深梶之助】🔗🔉

いぶか-かじのすけ ブカカヂノスケ 【井深梶之助】 (1854-1940) プロテスタント牧師・教育者。会津藩士。S = R =ブラウンから受洗。明治学院総理として,キリスト教教育に尽力。

い-もり【井守・蠑🔗🔉

い-もり ― [1] 【井守・蠑】 有尾目の両生類。雌は体長約10センチメートル。雄はやや小形。体は黒ないし黒褐色で,腹面に赤色または橙黄(トウコウ)色の斑紋がある。池沼・小川などにすむ。黒焼きにしたものは媚薬(ビヤク)・強壮剤とされる。本州・四国・九州および周辺の島に分布。アカハラ。[季]夏。《浮み出て底に影ある―かな/虚子》

いもり-の-くろやき【井守の黒焼(き)】🔗🔉

いもり-の-くろやき ― [1] 【井守の黒焼(き)】 イモリの雌雄をいっしょに焼いて粉末にしたもの。媚薬(ビヤク)として用いられた。思う相手にこっそり振りかけたり,酒に入れて飲ませたりすると効き目があるという俗信がある。

せい【井】🔗🔉

せい [1] 【井】 (1)いど。い。また,いげた。 (2)二十八宿の一。南方の星宿。井宿。ちちりぼし。

せい-あ【井蛙】🔗🔉

せい-あ [1] 【井蛙】 井戸の中にすむカエル。

せいあ=の見(ケン)🔗🔉

――の見(ケン) 見識の狭いことのたとえ。

せいあしょう【井蛙抄】🔗🔉

せいあしょう ―セウ 【井蛙抄】 歌学書。六巻。頓阿著。1360年から64年頃成立か。当時の歌壇を知る重要資料。

せい-か【井花・井華】🔗🔉

せい-か ―クワ [1] 【井花・井華】 「井花水(セイカスイ)」に同じ。「―を汲んで新水を与へ/自然と人生(蘆花)」

せいか-すい【井花水】🔗🔉

せいか-すい ―クワ― [3] 【井花水】 (1)〔仏〕 後夜(ゴヤ)に汲んだ井の水。最も清冷とされた。せいか。 (2)「若水(ワカミズ)」に同じ。

せいかしゅう【井華集】🔗🔉

せいかしゅう セイクワシフ 【井華集】 俳句集。二巻。高井几董(キトウ)作。1789年刊。自撰八百余句を収録。

せい-きゅう【井臼】🔗🔉

せい-きゅう ―キウ [0] 【井臼】 井戸と臼(ウス)。また,水を汲み米をつくこと。「―のつとめ(=家事)」

せい-ぎょ【井魚】🔗🔉

せい-ぎょ [1] 【井魚】 井戸の中の魚。識見の狭い人をいう語。井蛙(セイア)。

せい-こう【井溝】🔗🔉

せい-こう [0] 【井溝】 井戸とみぞ。

せい-すい【井水】🔗🔉

せい-すい [0] 【井水】 井戸の水。

せい-せい【井井】🔗🔉

せい-せい [0] 【井井】 (ト|タル)[文]形動タリ きちんと整って秩序のあるさま。整整。「―と条理あらしめ/雪中梅(鉄腸)」

せい-せん【井泉】🔗🔉

せい-せん [0] 【井泉】 井戸。また,井戸の水。

せい-ぜん【井然】🔗🔉

せい-ぜん [0] 【井然】 (ト|タル)[文]形動タリ 「整然」に同じ。「その手続がいかにも秩序―としてゐるので/半日(鴎外)」

せいせんすい【井泉水】🔗🔉

せいせんすい 【井泉水】 ⇒荻原(オギワラ)井泉水

ちちり-ぼし【ちちり星・井宿】🔗🔉

ちちり-ぼし 【ちちり星・井宿】 二十八宿の,井(セイ)宿の和名。双子(フタゴ)座の西部に相当。

いげた【井桁】(和英)🔗🔉

いげた【井桁】 a well crib;parallel crosses (模様).

いど【井戸】(和英)🔗🔉

いど【井戸】 a well.→英和 ‖井戸端会議 housewive's gossip;a chat over the garden fence.井戸水 well water.

いもり【井守】(和英)🔗🔉

いもり【井守】 《動》a newt.→英和

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