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広辞苑の検索結果 (19)

すご・い【凄い】🔗🔉

すご・い凄い】 〔形〕[文]すご・し(ク) ①寒く冷たく骨身にこたえるように感じられる。源氏物語槿「池の氷もえもいはず―・きに、童べおろして雪まろばしせさせ給ふ」 ②ぞっとするほど恐ろしい。気味が悪い。源氏物語帚木「心一つに思ひ余る時は、言はむ方無く―・き言の葉、哀れなる歌を詠みおき、忍ばるべき形見を留めて」。「―・い文句でおどす」「―・い目つき」 ③ぞっとするほど物さびしい。荒涼として身もすくむような感じである。源氏物語若紫「深き里は、人離れ心―・く若き妻子の思ひわびぬべきにより」。「―・いあばらやだ」 ④形容しがたいほどすばらしい。宇津保物語楼上下「横笛を声の出づる限り吹き給ふ。…あはれに―・うこれもよになく聞ゆ」 ⑤程度が並々でない。「―・い勉強家だ」「―・く速く走る」

すご‐うで【凄腕】🔗🔉

すご‐うで凄腕】 人並みはずれた手腕。普通の人にできないようなことをやってのける実力。また、その実力の持ち主。

すご・し【凄し】🔗🔉

すご・し凄し】 〔形ク〕 ⇒すごい

すご‐み【凄み】🔗🔉

すご‐み凄み】 ぞっとするようなさま。その程度。また、そのような態度や言動。 ⇒凄みを利かす ○凄みを利かすすごみをきかす 相手を威圧するような態度でせまる。恐ろしい態度・言葉で相手を脅迫する。 ⇒すご‐み【凄み】

○凄みを利かすすごみをきかす🔗🔉

○凄みを利かすすごみをきかす 相手を威圧するような態度でせまる。恐ろしい態度・言葉で相手を脅迫する。 ⇒すご‐み【凄み】 すご・む凄む】 〔自五〕 相手をおどすような凄みのある様子を見せる。「金を出せと―・む」 す‐ごも食薦・簀薦】 (スコモとも)食事の時、膳または机の下に敷く敷物。古く穉薦わかごもを麻で編んで作り、大饗たいきょうには竹を簾のように編んで白い生絹すずしを裏につけた。清浄な場所を設ける時に敷く。→神食薦かみのすごも す‐ごもり巣籠り】 ①すごもること。特に、春に生まれた雛鳥が巣に入っていること。〈[季]春〉 ②胡弓・尺八などの楽曲「鶴の巣籠」の略称。→鶴の巣籠 す‐ごも・る巣籠もる】 〔自五〕 ①鳥が巣にこもる。 ②虫が冬、土中に蟄居ちっきょする。倭名類聚鈔19「蟄、訓、須古毛流」 ③家にとじこもる。椿説弓張月後編「父忠重がさきに罪を得てしより、この三四年は―・り居て」 すご‐や直屋】 平面が長方形の民家。↔曲屋まがりや すこ‐やか健やか】 病気をせず、からだの丈夫なさま。健康。すくやか。すくよか。「―に成長する」「―な精神」 スコラschola ラテン】 (学校の意) ⇒スコラ‐がく【スコラ学】 ⇒スコラ‐てき【スコラ的】 ⇒スコラ‐てつがく【スコラ哲学】 スコラ‐がくスコラ学】 (scholasticism)中世ヨーロッパの教会・修道院付属の学校や大学の教師などの研究した学問。多様な領域にわたったが、人文科学と神学が中心。その目的は聖書の啓示を理性的に弁証することにあり、方法論としては講読・討論とそれを支える弁証論、アリストテレス的論証が採用されたが、プラトン的な内的な方法や神秘的傾向も認められる。初期(9〜12世紀)の代表者はエリウゲナ・アベラール・アンセルムス、盛期(13世紀)はアルベルトゥス=マグヌス・トマス=アクィナス・ボナヴェントゥラ、後期(14〜15世紀前半)はドゥンス=スコトゥス・オッカム、近世への過渡期(15世紀後半〜17世紀)はスアレス。煩瑣はんさ哲学。スコラ哲学。→新スコラ学⇒スコラ【schola ラテン】 スコラ‐てきスコラ的】 (スコラ学の方法が煩瑣はんさであったことから)議論が煩瑣で無用なこと。 ⇒スコラ【schola ラテン】 スコラ‐てつがくスコラ哲学(→)スコラ学に同じ。 ⇒スコラ【schola ラテン】 スコリアscoria】 玄武岩質の黒っぽい色をした軽石。岩滓がんさいスコルダトゥーラscordatura イタリア】 〔音〕バイオリン・ビオラなどの弦楽器を通常とは異なる仕方で調弦すること。変則調弦。 すご‐ろく双六】 室内遊戯の一種。 ①盤双六。二人が対座して、2個の采さいを木または竹の筒に入れて振り出し、出た目の数だけ盤に並べた棋子(駒石)を進め、早く相手の陣に入ったものを勝ちとする。インドに起こり、中国を経て奈良時代以前に日本に伝わり、古くから賭かけが行われた。すぐろく。→バック‐ギャモン。 ②絵双六。紙面に多くの区画を描き、数人で1に準じて勝負する。江戸前期から民間に行われ、中期以後には種類もきわめて多く、近代以降は特に正月の子供の遊びとなる。〈[季]新年〉。「道中―」 ⇒すごろく‐うち【双六打】 ⇒すごろく‐ばん【双六盤】 すごろく‐うち双六打】 双六1の遊戯をすること。また、それをする人。 ⇒すご‐ろく【双六】 すごろく‐ばん双六盤】 双六1を行う盤。中間に横に1条の間地を設け、縦に左右各12の長方形の地を設けたもの。厚さ4寸、縦8寸、横1尺2寸を一つの規準とするほか、大きさは一定しない。 双六盤 ⇒すご‐ろく【双六】 スコンクskunk アメリカ】 競技で、無得点で敗れること。零敗。ゼロゲーム。スカンク。 すさ苆・寸莎】 壁土にまぜて亀裂を防ぐつなぎとする繊維質の材料。普通、荒壁には刻んだ藁わら、上塗りには刻んだ麻または紙を海草の煮汁にまぜて用いる。壁すさ。すさわら。つた。すた。〈日葡辞書〉 す‐さ朱砂(→)辰砂しんしゃに同じ。枕草子149「胡粉・―など色どりたる絵ども書きたる」 ず‐さ従者⇒じゅうしゃ。枕草子24「女房の―、その里より来る者、長女おさめ・御厠人の―」 ず‐さ儒者⇒じゅしゃ す‐さい秀才⇒しゅうさい。宇津保物語国譲下「学生がくそうども御前四人、―二人」 す‐さい酢菜】 酢にひたした野菜。 ず‐ざい徒罪ヅ‥ (→)に同じ。 すざか須坂】 長野県北東部、長野盆地東部の市。千曲川支流の扇状地に位置する、もと堀氏1万石の陣屋町で、リンゴ栽培のほか、電子部品工業も発達。菅平への入口。人口5万4千。 す‐ざかな酢肴】 酢にひたした肴。 す‐さき洲崎】 ①洲が長く海中または河中にさし出て、崎となった所。 ②洲崎形の模様。世間胸算用5「萌黄色に染鹿子の―、裏は薄紅にして」 ⇒すさき‐み【洲崎廻】 すさき洲崎】 東京都江東区木場の東隣一帯の通称。江戸時代にできた埋立地。洲崎弁財天社(洲崎神社)がある。1888年(明治21)根津の妓楼を移し、洲崎遊郭といった。 すさき須崎】 高知県中部、土佐湾の入江に臨む市。もと鰹かつお漁港、現在はハマチ養殖が盛ん。造船・水産加工・セメントなどの工場もある。人口2万6千。 すさき‐み洲崎廻】 洲崎の湾曲した所。万葉集1「この―に鶴たず鳴くべしや」 ⇒す‐さき【洲崎】 すざく朱雀】 ①天武天皇朝の年号「朱鳥」の異称。→私年号(表)。 ②⇒しゅじゃく⇒すざく‐いん【朱雀院】 ⇒すざく‐おおじ【朱雀大路】 ⇒すざく‐もん【朱雀門】 すざく‐いん朱雀院‥ヰン 嵯峨天皇以後、歴代天皇の京市内の離宮。三条南、朱雀西、八町の地を占めていた。 ⇒すざく【朱雀】 すざく‐おおじ朱雀大路‥オホヂ 平城京・平安京の朱雀門から羅城門までの南北に通ずる大路。この大路の東を左京、西を右京とした。平安京では幅28丈、長さ1293丈。 ⇒すざく【朱雀】 すざく‐てんのう朱雀天皇‥ワウ 平安中期の天皇。名は寛明ゆたあきら。醍醐だいご天皇の皇子。位を弟の村上天皇に譲る。(在位930〜946)(923〜952)→天皇(表) すざく‐もん朱雀門】 平城京・平安京大内裏の外郭十二門の一つ。宮城南面中央にある正門。朱雀大路から宮城に入る入口。唐の都、長安の皇城門の名を踏襲。もと大伴門おおとももんとも称した。南門。→大内裏(図) ⇒すざく【朱雀】 すさのお‐の‐みこと素戔嗚尊・須佐之男命‥ヲ‥ 日本神話で、伊弉諾尊いざなぎのみことの子。天照大神あまてらすおおみかみの弟。凶暴で、天の岩屋戸の事件を起こした結果、高天原たかまのはらから追放され、出雲国で八岐大蛇やまたのおろちを斬って天叢雲剣あまのむらくものつるぎを得、天照大神に献じた。また新羅しらぎに渡って、船材の樹木を持ち帰り、植林の道を教えたという。 すさび荒び・進び・遊び】 気の向くままにすること。気慰みのわざ。もてあそび。古今和歌集六帖5「ある時はありの―に語らはで」。源氏物語「御方々、絵物語などの―にて、あかしくらし給ふ」 ⇒すさび‐ごと【遊び事】 ⇒すさび‐のり【荒び海苔】 すさび‐ごと遊び事】 遊びになること。慰みごと。源氏物語紅葉賀「さもあるまじき―も出でくるぞかし」 ⇒すさび【荒び・進び・遊び】 すさび‐のり荒び海苔】 紅藻類ウシケノリ科の海藻。細胞1層からなる膜状体で、紅紫色。アサクサノリに似るが、成熟すると白線状の雄性生殖斑が現れる。主に北日本に分布し、秋から春にかけ潮間帯上部の岩上に生育。乾海苔の原料。 すさびのり ⇒すさび【荒び・進び・遊び】 すさ・ぶ荒ぶ・進ぶ・遊ぶ】 〔自五・上二〕 (おのずとわいてくる勢いのままになる、また、気のむくままに事をする意。奈良時代には上二段活用、平安時代から多く四段活用) ①傾向や動作がはなはだしくなる。さかんに…する。つのる。「風が吹き―・ぶ」 ②心のおもむくままに事をする。遊び慰む。源氏物語若紫「あづまをすががきて、…声はいとなまめきて、―・び居給へり」。源氏物語椎本「碁、双六、弾棋たぎの盤どもなど取り出でて、心々に―・び暮し給ふ」。「書き―・ぶ」 ③時折、雨や雪が降る。また、時折、風が吹く。新古今和歌集「窓近き竹の葉―・ぶ風の音に」 ④雨や風がやむ。(至宝抄) ⑤荒れてこまやかさがなくなる。荒廃する。→すさむ すさまじ・い凄まじい】 〔形〕[文]すさま・じ(シク) (動詞スサムの形容詞形。鎌倉・室町時代にはスサマシ・スサマジと清濁両様に発音されたらしい。さらに古くは清音か) ①期待や熱意が冷えてゆく感じがする。気乗りがしない。源氏物語浮舟「われ―・じく思ひなりて、捨ておきたらば」。源氏物語柏木「なべての世の中―・じう思ひなりて、のちの世の行ひに本意深く進みにしを」 ②荒涼としている。殺風景である。枕草子25「―・じきもの。…ちご亡くなりたる産屋、火おこさぬ炭櫃すびつ」 ③涼しいのを越してむしろ寒い。さむざむしている。〈[季]秋〉。源氏物語初音「影―・じき暁月夜に、雪はやうやう降りつむ」 ④色などがさめきって白っぽい。保元物語(金刀比羅本)「沙羅林の風やんで、その色たちまちに―・じく」 ⑤よそよそしく冷たい。大鏡道隆「さばかりの事を聞かせ給はむには、すこし―・じくももてなさせ給ふべけれど」。今昔物語集19「この守の思ひかけず、―・じくてありつるを、かく崇めたてたれば」 ⑥恐怖を感じさせるほどである。ものすごい。雑談集6「事の体ていおそろしく―・じくおぼえて」。「見るも無残な―・い光景」「―・い形相ぎょうそう」 ⑦程度がはなはだしい。浄瑠璃、井筒業平河内通「―・じき悪所のありと聞く」。「―・い人気」 ⑧あきれはてるさまである。あきれるほどひどい。東海道中膝栗毛発端「ナニあれがお屋敷に奉公してゐたも―・い」。「これで一流の腕前とは―・い」 すさみ荒み・進み・遊み(→)「すさび」に同じ。聞書集「うなゐこが―に鳴らす麦笛の声に驚く夏の昼臥ひるぶしすさ・む荒む・進む・遊む】 [一]〔自五〕 (スサブの転) ①湧いてくる勢いの赴くままになる。はなはだしくなる。心の赴くままに事をする。新後撰和歌集「風―・む小野の篠原」 ②詩歌などを吟ずる。くちずさむ。十訓抄「堂の内にしのびやかにうち―・むを聞けば」 ③心をとめて愛する。日葡辞書「ハナニスサム」 ④時折、雨や雪が降る。また、時折、風が吹く。風雅和歌集「時雨―・める遠山の松」 ⑤雨や風がやむ。日葡辞書「アメフリスサム」 ⑥荒れてこまやかさがなくなる。荒廃する。「生活が―・む」「芸が―・む」 [二]〔他四〕 ①すさまじく思う。いとい捨てる。住吉物語「多くの月日重なるままに、いよいよ思ひまさりて世の中をも―・み、宮仕へをも忘れて」。日葡辞書「ヒトヲスサム」「ヨヲスサム」 ②苦しめ痛めつける。日葡辞書「ミヲスサム」 [三]〔他下二〕 気分の赴くままにする意。 ①心にとめて愛する。古今和歌集「大あらきの森の下草老いぬれば駒も―・めず刈る人もなし」。源氏物語花宴「帥の宮の北の方、頭中将の―・めぬ四の君などこそよしと聞きしか」 ②時折、事をなす。堀河百首「ひまもなく降りも―・めぬ五月雨につくまの沼のみ草なみよる」 ③いとい捨てる。きらい避ける。源氏物語紅梅「兵部卿の宮に近づき聞えにけり、うべ我をば―・めたりと、気色どり怨じ給へりしこそをかしかりしか」 すさめ‐ごと荒め事・遊め事(→)「すさびごと」に同じ。宇津保物語楼上上「いさや、猶―なり」 すさ‐やき須佐焼】 山口県萩市須佐で作られた陶磁器。江戸初期に坂本喜左衛門の創始と伝え、青磁や白釉陶器などを産出。 すさ・る退る】 〔自五〕 しりぞく。引きさがる。しさる。 すさ‐わら苆藁(→)すさに同じ。〈日葡辞書〉 ず‐さん杜撰ヅ‥ (ズザンの訛。一説に、杜黙ともくの作った詩が多く律に合わなかったという故事から) ①著作で、典拠などが不確かで、いい加減なこと。 ②物事の仕方がぞんざいで、手落ちが多いこと。正法眼蔵仏道「いまの―の長老等、みだりに宗の称をもはらする」。「―な計画」 すし ①馴れ過ぎていること。生意気。好色一代男6「すこし―に見えて幅のなき男は」 ②粋すい。いき。気の通ったこと。浄瑠璃、曾根崎「己が妻恋ひ、やさしや―や」 すし鮨・鮓】 (「酸し」の意) ①魚介類を塩蔵して自然発酵させたもの。また、さらに飯を加えて発酵を促したもの。なれずし。生成り。〈倭名類聚鈔16〉 ②(「寿司」と書くのは当て字)酢と調味料とを適宜にまぜ合わせた飯に、魚介類・野菜などを取り合わせたもの。いいずし・おしずし・はこずし・にぎりずし・まきずし・ちらしずしなど。〈[季]夏〉。「―を握る」 にぎりずしとまきずし 撮影:関戸 勇 すし酸模】 〔植〕スイバの古名。〈倭名類聚鈔20す・し酸し】 〔形ク〕 ⇒すい すじスヂ ➊筋肉。 ①筋肉、また、その繊維。〈倭名類聚鈔3〉。「足の―がつる」 ②植物の繊維。「―の多い野菜」 ③「すじかまぼこ」の略。 ➋細長く一続きになっているもの。 ①細長いもの。線。枕草子149「黒き髪の―わろき」。「毛の―ほどのすきもない」「赤い―を織り出した布」「額の―」「―彫り」 ②細長く通ったもの。「鼻―」 ③皮膚に浮き出た血管の線。「手に―が浮く」「青―を立てて怒る」 ④兜かぶとの鉢を構成する矧はぎ合せの鉄板の端の折返し。 ⑤田のあぜ。また、うね。 ⑥道や川などに沿った所。「東海道―」「大川―」 ⑦細長いものを数えるのにいう語。竹取物語「もと光る竹なむ一―ありける」。「三―の煙」 ⑧将棋盤の升目の縦列。また、特に角かくが利く方向。角筋。 ➌一続きの関係。 ①血統。家系。源氏物語玉鬘「父大臣の―さへ加はればにや」。「公家の―を引く家柄」 ②素質。たち。源氏物語帚木「女もえをさめぬ―にて」。「芸の―がいい」 ③物事の条理。道理。筋あい。源氏物語帚木「まことの―をこまやかに書きえたるは」。「―を通す」 ④物語・小説・劇などの、話の骨組・しくみ・趣向。「芝居の―」 ⑤その物事につながりのある事柄・方面。源氏物語桐壺「やまと言の葉をも、もろこしの歌をも、ただその―をぞ枕ごとにせさせ給ふ」 ⑥具体的に名をあげず、ぼかして指示するのに使う語。つながりのある方面・関係の者。「その―のお達し」「確かな―からの情報」「親類―」「側近―」 ⑦(取引用語)内情をよく知って売買をする事情通。 ⑧囲碁・将棋で、理にかなった手の進め方。「―悪」→手筋 ⇒筋が立つ ⇒筋が違う ⇒筋が悪い ⇒筋を通す ずし⇒つじ。〈伊呂波字類抄〉 ず‐し図示ヅ‥ 図にかいて示すこと。また、図で示すこと。 ず‐し図師ヅ‥ ①指図または手引すること。また、その者。 ②中世、国郡および荘園の図帳や田図の作製者。 ず‐し図誌ヅ‥ 図や絵を中心に構成した書物。 ず‐し呪師】 (スシとも) ⇒じゅし ず‐し途子・図子ヅ‥ よこちょう。路地。伊京集「図子、小路也、或いは通次に作る」 ずし逗子ヅ‥ 神奈川県南東部、鎌倉・葉山間に位置する市。海水浴場および避寒地・別荘地として発展。人口5万8千。 ず‐し厨子ヅ‥ (本来厨房において食品・食器を納めた棚形の置物) ①仏像・舎利しゃりまたは経巻を安置する仏具。両開きの扉がある。→玉虫厨子(図)。 ②調度・書籍などを載せる置き戸棚。棚の一部に両開きの扉をつけてある。厨子棚。 厨子 ③屋根裏。天井裏の物置場。つし。 ず‐し頭子ヅ‥ 頭を支える具。枕の類。平治物語「枕に似たる物あり。その名を―といふ」 すじ‐あい筋合スヂアヒ 筋道の通った関係。「君の出る―のものではない」 すし‐あゆ鮓鮎・鮨鮎(→)「おしあゆ(押鮎)」に同じ。今昔物語集28「中の甕もたいに―の大きに広らかなるを」 すじ‐えび筋海老スヂ‥ テナガエビ科のエビ。体は半透明、黒褐色の細い横縞がある。体長約5センチメートル。湖・沼・川にすみ、北海道から種子島に分布。食用。 ずし‐おう厨子王ヅ‥ワウ 「山椒太夫さんしょうだゆう参照。 すし‐おけ鮨桶‥ヲケ 鮨を盛る桶型の器。 すじ‐かい筋交い・筋違いスヂカヒ ①斜めに交わった状態。斜め。はすかい。すじかえ。日葡辞書「スヂカイニミチヲユク」。「ほととぎす平安城を―に」(蕪村) ②建築物の軸組に、耐震・耐風などの必要上、挿入する斜材。東寺文書治承3年「筋飼木」 すじかいばし‐もん筋違橋門スヂカヒ‥ 江戸城門の一つ。外濠・神田川守備のための門で、今の昌平橋の下流、万世橋の上手にあった。筋違門。筋違見付。→江戸城門(図) すじ‐か・う筋違ふスヂカフ 〔自四〕 ①斜めにゆきちがう。交叉する。 ②斜めにむかいあう。源氏物語帚木「女君は、ただこの障子口―・ひたるほどにぞ臥したるべき」 ③道理にはずれる。もとる。たがう。浜松中納言物語4「あまり世に―・ひて、すずろなる山籠りがちに物せさせ給ひ、ひがひがしきやうなり」 すじ‐かえ筋違えスヂカヘ ⇒すじかい すじ‐がき筋書スヂ‥ ①事のすじみちを書いたもの。 ②映画・演劇・小説などのあらすじを書いたもの。また、あらすじ。 ③たくらんだ手だて。もくろみ。計画。「―通りに事を運ぶ」

すご・む【凄む】🔗🔉

すご・む凄む】 〔自五〕 相手をおどすような凄みのある様子を見せる。「金を出せと―・む」

すさまじ・い【凄まじい】🔗🔉

すさまじ・い凄まじい】 〔形〕[文]すさま・じ(シク) (動詞スサムの形容詞形。鎌倉・室町時代にはスサマシ・スサマジと清濁両様に発音されたらしい。さらに古くは清音か) ①期待や熱意が冷えてゆく感じがする。気乗りがしない。源氏物語浮舟「われ―・じく思ひなりて、捨ておきたらば」。源氏物語柏木「なべての世の中―・じう思ひなりて、のちの世の行ひに本意深く進みにしを」 ②荒涼としている。殺風景である。枕草子25「―・じきもの。…ちご亡くなりたる産屋、火おこさぬ炭櫃すびつ」 ③涼しいのを越してむしろ寒い。さむざむしている。〈[季]秋〉。源氏物語初音「影―・じき暁月夜に、雪はやうやう降りつむ」 ④色などがさめきって白っぽい。保元物語(金刀比羅本)「沙羅林の風やんで、その色たちまちに―・じく」 ⑤よそよそしく冷たい。大鏡道隆「さばかりの事を聞かせ給はむには、すこし―・じくももてなさせ給ふべけれど」。今昔物語集19「この守の思ひかけず、―・じくてありつるを、かく崇めたてたれば」 ⑥恐怖を感じさせるほどである。ものすごい。雑談集6「事の体ていおそろしく―・じくおぼえて」。「見るも無残な―・い光景」「―・い形相ぎょうそう」 ⑦程度がはなはだしい。浄瑠璃、井筒業平河内通「―・じき悪所のありと聞く」。「―・い人気」 ⑧あきれはてるさまである。あきれるほどひどい。東海道中膝栗毛発端「ナニあれがお屋敷に奉公してゐたも―・い」。「これで一流の腕前とは―・い」

せい‐えん【凄艶】🔗🔉

せい‐えん凄艶】 ぞっとするほどあでやかなさま。多く女性の形容に使う。

せい‐さん【凄惨・悽惨】🔗🔉

せい‐さん凄惨・悽惨】 目をそむけたくなるほどいたましいこと。むごたらしい様子。「―をきわめる」「―な光景」

せい‐せい【凄凄・淒淒】🔗🔉

せい‐せい凄凄・淒淒】 ①寒さがきびしいさま。 ②さびしくいたましいさま。 ③すずしい風の吹くさま。 ④雲の起こるさま。

せい‐せつ【凄切】🔗🔉

せい‐せつ凄切】 ①甚だすごいこと。 ②身にしみて悲しいこと。

せい‐ぜつ【凄絶】🔗🔉

せい‐ぜつ凄絶】 甚だすさまじいこと。ものすごいさま。「―な戦い」

せい‐ぜん【凄然・淒然】🔗🔉

せい‐ぜん凄然・淒然】 ①寒いさま。すずしいさま。 ②さむざむとしていたましいさま。 ③さびしさが身にしみるさま。

せい‐そ【凄楚】🔗🔉

せい‐そ凄楚】 いたましく思うこと。

せい‐ふう【凄風】🔗🔉

せい‐ふう凄風】 すさまじい風。

せい‐りょう【凄涼】‥リヤウ🔗🔉

せい‐りょう凄涼‥リヤウ ぞっとするほどものさびしいこと。ものすごいこと。

せい‐りょう【凄寥】‥レウ🔗🔉

せい‐りょう凄寥‥レウ 非常にさびしいさま。

せい‐れつ【凄烈】🔗🔉

せい‐れつ凄烈】 すさまじく、はげしい様子。

[漢]淒🔗🔉

 字形 〔水(氵・氺)部8画/11画/6239・5E47〕 ⇒凄

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