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とし【年・△歳】🔗🔉

とし【年・歳】 時の単位。一月一日で始まり、一二月三一日に終わる一二か月間。陽暦では、地球が太陽の周囲を一周する時間、三六五・二四二二日を一年とする。陰暦では、月が地球を一二周する時間を一年とする。多くの歳月。年月。「―を経た神木」年齢。「―を取る」「―のわりには元気だ」人生の盛りを過ぎた年齢。老齢。「―を感じる」穀物、特に稲。また、稲が実ること。「我が欲(ほ)りし雨は降り来(き)ぬかくしあらば言挙(ことあ)げせずとも―は栄えむ」〈万・四一二四〉季節。時節。「今年はあやしく―急ぎて(=早ク春ガ来テ)」〈宇津保・春日詣〉◆「とし」は元来穀物を意味し、一回の収穫に一年かかるので「年」を意味するようになったという。 [下接語]明くる年・好(い)い年・大年・一昨(おと)年・騎竹の年・来る年・犬馬の年・今(こ)年・半年・旧(ふる)年・毎年・耳順(みみしたが)う年・行く年・翌年 (どし)相(あい)年・当たり年・いけ年・生まれ年・裏年・閏(うるう)年・御陰(おかげ)年・同い年・数え年・困窮年・年年・生(な)り年・貰(もら)い年・厄(やく)

年が改ま・る🔗🔉

年が改ま・る 新年になる。「政局混迷のまま―・る」《季 新年》年号が変わる。改元する。

年が行・く🔗🔉

年が行・く 年を取る。「彼は私よりも―・っている」一年が終わろうとする。

年が返・る🔗🔉

年が返・る 新年になる。年が改まる。「あらたまの年返るまで相見ねば」〈万・三九七九〉

年が替わ・る🔗🔉

年が替わ・る 新年になる。年が改まる。《季 新年》年号が変わる。改元する。

年が積も・る🔗🔉

年が積も・る 老年になる。「あまり年つもりなば、その御心ばへもつひに衰へなむ」〈源・若菜下〉

年が年🔗🔉

年が年 かなりの高齢であること。相当の年齢。「―だから無理がきかない」

年寒くして松柏(しようはく)の凋(しぼ)むに後(おく)るるを知る🔗🔉

年寒くして松柏(しようはく)の凋(しぼ)むに後(おく)るるを知る 《「論語」子罕から》寒い冬にこそ、他の植物がしおれても、松や柏(このてがしわ)は緑を保っていることがわかる。人の真価は艱難(かんなん)にあって初めて知られるたとえ。

年には勝てない🔗🔉

年には勝てない 年を取ると、健康や体力が思うようにならない。「やる気は十分だが―ない」

年に不足はな・い🔗🔉

年に不足はな・い もう十分に年を取っていていつ死んでも不満はない。年齢が若すぎるということはない。「結婚するには―・い」

年の余(あま)り🔗🔉

年の余(あま)り 陰暦で、閏月(うるうづき)のあること。「この月の―に足らざらば鶯ははや鳴きぞしなまし」〈後撰・冬〉

年は争(あらそ)えない🔗🔉

年は争(あらそ)えない 老年になると、からだの衰えには勝てない。また、いくら若く見えても、年を取っていることは隠せない。「こんな古い映画を知っているようでは―ないね」

年を食・う🔗🔉

年を食・う 年を取る。「あの人はかなり―・っているね」

年を越・す🔗🔉

年を越・す 旧年を送り、新年を迎える。越年する。「旅先で―・す」《季 冬》

年を取・る🔗🔉

年を取・る 年齢を加える。「―・ればそれだけ世間が見えてくる」老齢になる。「―・った人」

年を経(へ)る🔗🔉

年を経(へ)る 長い年月を過ごす。「―経た建物」年齢を重ねる。老いる。「色も香も同じ昔に咲くらめど年経(ふ)る人ぞ改まりける」〈古今・春上〉

年を跨(また)・ぐ🔗🔉

年を跨(また)・ぐ 次の年にかかる。二年ごしになる。「―・いで交渉する」

とし‐おけ【年×桶】‐をけ🔗🔉

とし‐おけ【年×桶】‐をけ 正月に、供物の米・餅(もち)などを入れて年神に供える桶。

とし‐おろし【年卸し】🔗🔉

とし‐おろし【年卸し】 中国地方で、正月の年神祭りの終わりの日に年桶を神前からおろす行事。五日または一一日にする所が多い。

とし‐かっこう【年格好】‐カクカウ・【年×恰好】‐カツカウ🔗🔉

とし‐かっこう【年格好】‐カクカウ・【年×恰好】‐カツカウ 外見から判断される、だいたいの年齢。年のころ。「―は一七、八の娘」

とし‐こし【年越し】🔗🔉

とし‐こし【年越し】 [名]スル旧年から新年に移ること。また、その変わりめの、大晦日(おおみそか)の夜。「旅行先で―する」《季 冬》節分の夜。また、その夜に行う行事。

としこし‐そば【年越し蕎=麦】🔗🔉

としこし‐そば【年越し蕎麦】 細く長くという縁起の意味で、大晦日の夜に食べるそば。晦日(みそか)蕎麦。晦(つごもり)蕎麦。《季 冬》「宵寝して―に起さるる/秋桜子」

としこし‐もうで【年越し×詣で】‐まうで🔗🔉

としこし‐もうで【年越し×詣で】‐まうで 大晦日または節分の夜に、歳徳(としとく)の方角にあたる社寺に参詣すること。年越し参り。《季 冬》

とし‐した【年下】🔗🔉

とし‐した【年下】 年齢が他の人よりも少ないこと。また、その人。年少。年上。

とし‐の‐あした【年の△朝】🔗🔉

とし‐の‐あした【年の朝】 元旦。元朝。歳旦(さいたん)。としのあさ。《季 新年》

とし‐の‐いち【年の市・△歳の市】🔗🔉

とし‐の‐いち【年の市・歳の市】 新年の飾り物や正月用品を売る、年末に立つ市。《季 冬》

とし‐の‐うち【年の内】🔗🔉

とし‐の‐うち【年の内】 その年のうち。年内。特に、暮れのおしつまったころ。《季 冬》「漸(やうやく)に寝処(ねどころ)出来ぬ―/土芳」一年の間。年間。「―ゆきかはる時々の花もみじ」〈源・薄雲〉

とし‐の‐お【年の緒】‐を🔗🔉

とし‐の‐お【年の緒】‐を 年の長く続くことを、緒に見立てていう語。年月。「鶏(とり)が鳴く東男(あづまをとこ)の妻別れ悲しくありけむ―長み」〈万・四三三三〉

とし‐の‐かみ【年の神】🔗🔉

とし‐の‐かみ【年の神】 五穀を守る神。としがみ。

とし‐の‐くれ【年の暮れ】🔗🔉

とし‐の‐くれ【年の暮れ】 年末。歳暮。《季 冬》「旧里(ふるさと)や臍(へそ)の緒に泣く―/芭蕉」

とし‐の‐こう【年の功】🔗🔉

とし‐の‐こう【年の功】 年を取って、経験を積んでいること。また、その経験の力。「亀(かめ)の甲より―」

とし‐の‐せ【年の瀬】🔗🔉

とし‐の‐せ【年の瀬】 年の暮れ。年末。《季 冬》

とし‐の‐は【年のは】🔗🔉

とし‐の‐は【年のは】 毎年。としごと。「―に春の来たらば」〈万・八三三〉

とし‐の‐は【年の端】🔗🔉

とし‐の‐は【年の端】 年の始め。年初。年齢。よわい。としは。

とし‐の‐ほし【年の星・△歳の星】🔗🔉

とし‐の‐ほし【年の星・歳の星】 陰陽道(おんようどう)で、各人が属するという星。生まれ年の干支(えと)によって異なる。ねんせい。

とし‐の‐まめ【年の豆】🔗🔉

とし‐の‐まめ【年の豆】 節分の夜にまく豆。としまめ。《季 冬》「あたたかく炒(い)られて嬉し―/虚子」

とし‐の‐み【△歳の実・年の実】🔗🔉

とし‐の‐み【歳の実・年の実】 人から物を贈られたとき、その器に入れて返す品物。おうつり。

とし‐の‐ゆき【年の雪】🔗🔉

とし‐の‐ゆき【年の雪】 年々ふえる白髪を雪にたとえていう語。「あたらしき春さへ近くなりゆけば降りのみまさる―かな」〈拾遺・冬〉

とし‐の‐よ【年の夜】🔗🔉

とし‐の‐よ【年の夜】 大晦日(おおみそか)の夜。除夜。《季 冬》「―やもの枯れやまぬ風の音/水巴」

とし‐の‐よわい【年の△齢】‐よはひ🔗🔉

とし‐の‐よわい【年の齢】‐よはひ 年齢。とし。「若き人のかたちにつけて、―に慎ましきことなきが」〈紫式部日記〉

とし‐の‐わたり【年の渡り】🔗🔉

とし‐の‐わたり【年の渡り】 一年の間。「玉葛(かづら)絶えぬものからさ寝(ぬ)らくは―にただ一夜のみ」〈万・二〇七八〉年に一度、彦星が天の川を渡って織女と会うこと。「天の川―の秋かけてさやかになりぬ夏の夜の闇」〈拾遺愚草・上〉

とし‐ばい【年△延い】🔗🔉

とし‐ばい【年延い】 [名・形動ナリ]としばえ」に同じ。「ちゃうどお前の―で、格好もそのまま」〈浄・冥途の飛脚〉年齢にふさわしい思慮分別があること。また、そのさま。「徳兵衛殿はこなたかと、―なる仁体なり」〈浄・重井筒〉

とし‐ばえ【年△延え】‐ばへ🔗🔉

とし‐ばえ【年延え】‐ばへ 年のほど。年かっこう。年ごろ。「恋もなされた御―と」〈露伴・新浦島〉

とし‐まわり【年回り】‐まはり🔗🔉

とし‐まわり【年回り】‐まはり 特定の年齢によって、運勢の吉凶があるとすること。男の四二、女の三三は最も凶といわれる。年齢。年のころ。

とし‐より【年寄(り)】🔗🔉

とし‐より【年寄(り)】 年をとった人。高齢の人。老人。武家時代、政務に参与した重臣。室町幕府の評定衆・引付衆、江戸幕府の老中、大名家の家老など。江戸幕府の、大奥の取り締まりをつかさどった女中の重職。江戸時代、町村の行政にあたった指導的立場の人。大相撲の関取以上の力士で、引退して年寄名跡を襲名・継承した者。日本相撲協会の運営や各部屋の力士養成に当たる。→老人[用法]

年寄りには新湯(あらゆ)は毒🔗🔉

年寄りには新湯(あらゆ)は毒 一番風呂は刺激が強くて、老人の体にはよくない。

年寄りの冷や水🔗🔉

年寄りの冷や水 老人が冷水を浴びるような、高齢に不相応な危ない行為や差し出がましい振る舞いをするのを、警告したり冷やかしたりしていう言葉。

としより‐かぶ【年寄株】🔗🔉

としより‐かぶ【年寄株】 日本相撲協会の年寄になるために継ぐ名跡(みようせき)。親方株。

としより‐くさ・い【年寄り臭い】🔗🔉

としより‐くさ・い【年寄り臭い】 [形]としよりくさ・し[ク]老人のようなさま。老人じみている。「年の割に―・い歩き方」「―・い分別」

としより‐ご【年寄り子】🔗🔉

としより‐ご【年寄り子】 祖父母に育てられた子。また、親が年老いてから生まれた子。としよりっこ。

としより‐じ・みる【年寄り染みる】🔗🔉

としより‐じ・みる【年寄り染みる】 [動マ上一]老人のような特徴をもったり、考え方をしたりするようになる。「―・みた服装」

としより‐しゅう【年寄衆】🔗🔉

としより‐しゅう【年寄衆】 貞享三年(一六八六)以前における議奏(ぎそう)の称。大名家の家老。江戸幕府の老中。江戸時代、町村内の行政をつかさどる役人。

としより‐やく【年寄役】🔗🔉

としより‐やく【年寄役】 年役(としやく)」に同じ。江戸幕府で、金座の役名。地金の品位の鑑定や、本金・試金石の保管をし、また、金座の総取り締まりをするもの。

とし‐よ・る【年寄る】🔗🔉

とし‐よ・る【年寄る】 [動ラ五(四)]年齢を重ねる。年をとる。老いる。「―・って足腰が弱くなる」

とせ【△年・△歳】🔗🔉

とせ【年・歳】 〔接尾〕助数詞。年数を数えるのに用いる。「五(いつ)―」「百(もも)―」

ねん【年】🔗🔉

ねん【年】 [名]一年。とし。「―に一度の祭り」「年季」の略。「―が明ける」〔接尾〕助数詞。年号・年数を表すのに用いる。「平成七―」「西暦一九九五―」年齢・学年を表すのに用いる。「人生五〇―」「五―に進級」

ねん‐いちねん【年一年】🔗🔉

ねん‐いちねん【年一年】 [副]一年たつごと。一年一年。「―(と)商売が大きくなっていく」

ねん‐おう【年央】‐アウ🔗🔉

ねん‐おう【年央】‐アウ 一か年の半ば。「―以降の展望」

ねん‐が【年賀】🔗🔉

ねん‐が【年賀】 新年を祝うこと。また、その祝い。「―の客」《季 新年》喜寿(七七歳)・米寿(八八歳)などの長寿の祝い。賀の祝い。

ねん‐かい【年会】‐クワイ🔗🔉

ねん‐かい【年会】‐クワイ 一年に一度開く会合。「同期入社の社員の―を開く」

ねん‐かい【年回】‐クワイ🔗🔉

ねん‐かい【年回】‐クワイ年忌(ねんき)」に同じ。

ねん‐かい【年戒】🔗🔉

ねん‐かい【年戒】 受戒して僧となってからの年数。戒臘(かいろう)。年臘(ねんろう)

ねん‐がく【年額】🔗🔉

ねん‐がく【年額】 一年分の額。「―千円の会費」

ねん‐かくさ【年較差】🔗🔉

ねん‐かくさ【年較差】 気温などの、一年のうちの最大の月平均値と最小の月平均値の差。ねんこうさ。

ねん‐がけ【年掛(け)】🔗🔉

ねん‐がけ【年掛(け)】 掛け金の方法の一。毎年一定の金額を掛けるもの。→日掛け →月掛け

ねんが‐じょう【年賀状】‐ジヤウ🔗🔉

ねんが‐じょう【年賀状】‐ジヤウ 年賀の言葉を書いて送る葉書・手紙。年始状。《季 新年》

ねんが‐ねんじゅう【年が年中】‐ネンヂユウ🔗🔉

ねんが‐ねんじゅう【年が年中】‐ネンヂユウ [副]「年がら年中」に同じ。「―朝早くから家毎に聞え出す稽古三味線の音」〈荷風・腕くらべ〉

ねんが‐ねんびゃく【年が年百】🔗🔉

ねんが‐ねんびゃく【年が年百】 [副]「年がら年中」に同じ。「―くさくさして居るだ」〈滑・浮世風呂・二〉

ねんが‐はがき【年賀葉書】🔗🔉

ねんが‐はがき【年賀葉書】 新年のあいさつを記した葉書。また、そのために特別に作った官製・私製の葉書。郵政省発行の年賀葉書は昭和二五年(一九五〇)用から発売されている。

ねんが‐ゆうびん【年賀郵便】‐イウビン🔗🔉

ねんが‐ゆうびん【年賀郵便】‐イウビン 特殊取扱郵便の一。年末の一定期間内に差し出された年賀状を、翌年の元旦の日付で元日から配達するもの。明治三二年(一八九九)に始まる。年賀特別郵便。

ねんがら‐ねんじゅう【年がら年中】‐ネンヂユウ🔗🔉

ねんがら‐ねんじゅう【年がら年中】‐ネンヂユウ [副]一年じゅう。いつも。年が年中。年が年百。「―旅行している」

ねん‐かん【年刊】🔗🔉

ねん‐かん【年刊】 年に一回刊行すること。また、その刊行物。

ねん‐かん【年官】‐クワン🔗🔉

ねん‐かん【年官】‐クワン 年給の一。平安時代以降、天皇・上皇・三宮(さんぐう)・東宮・親王・公卿などの所得とするために、毎年の除目(じもく)に際して、一定数の任官希望者を募って推薦させ、名目だけの地方官や京官を任命して、任命された者にその任料を納めさせた制度。

ねん‐かん【年間】🔗🔉

ねん‐かん【年間】 一年のあいだ。「―計画」「―所得」ある年代の間。「元禄―」

ねん‐かん【年鑑】🔗🔉

ねん‐かん【年鑑】 ある事柄について、その一年間の展望・調査・統計・解説などを収録して、年一回発行する定期刊行物。イヤーブック。「統計―」

ねん‐き【年忌】🔗🔉

ねん‐き【年忌】 死後、毎年巡りくる祥月命日(しようつきめいにち)。また、その日に行う法要。その数をかぞえるのにも用いる。回忌。年回。「―を営む」「亡父の七―」

ねん‐き【年季】🔗🔉

ねん‐き【年季】 奉公する約束の年限。「―が明ける」「年季奉公」の略。「あれは久しく―に置きましたが」〈滑・浮世風呂・三〉

年季が明・ける🔗🔉

年季が明・ける 年季奉公の期限が終わる。年(ねん)が明く。

年季が入(はい)・る🔗🔉

年季が入(はい)・る 長い間修練を積んで確かな腕をしている。「―・った技を見せる」

ねん‐き【年期】🔗🔉

ねん‐き【年期】 一年を単位として定めた期間。また、ある事をするように約束させられている期間。年季。「―と云うものがあって、二ヶ年居れば国に帰ると云う約束で」〈福沢・福翁自伝〉

ねんき‐こさく【年期小作】🔗🔉

ねんき‐こさく【年期小作】 年期を定め、耕作地を他に貸して小作料を取ること。

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