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かたき【敵・×仇】🔗🔉

かたき【敵・×仇】 《「かた」は対比するものの片方の意で、本来は相手を広くいう》勝負や争いの相手。競争相手。「商売上の―」「碁―」恨みのある相手。あだ。仇敵(きゆうてき)。「―を取る」「父の―を討つ」戦での相手。てき。「―も御方(みかた)もこれを聞いて、一度にどっとぞ笑ひける」〈平家・九〉結婚の相手。配偶者。「御―をば知り奉らじ」〈宇津保・俊蔭〉→敵(てき)[用法] [下接語]目の敵(がたき)色敵・伯父敵・恋敵・碁敵・実(じつ)敵・商売敵・職敵・世話敵・立て敵・端(は)敵・半道(はんどう)敵・平敵・女(め)

かたき‐うち【敵討ち】🔗🔉

かたき‐うち【敵討ち】 主君・肉親・友人などを殺した相手を討ち、恨みを晴らすこと。あだうち。仕返しをすること。報復。「去年の―の試合」

かたきうち‐もの【敵討ち物】🔗🔉

かたきうち‐もの【敵討ち物】(あだ)討ち物」に同じ。

かたき‐もち【敵持ち】🔗🔉

かたき‐もち【敵持ち】 かたきとしてつけねらわれていること。また、その人。「―月は見れども花に出ず」〈柳多留・六〉

かたき‐やく【敵役】🔗🔉

かたき‐やく【敵役】 芝居で、悪人にふんする役。悪役。悪形(あくがた)人から憎まれる立場にある人。憎まれ役。「―に回る」

かな・う【△適う・×叶う・△敵う】かなふ🔗🔉

かな・う【適う・×叶う・敵う】かなふ [動ワ五(ハ四)](適う)条件・基準などによく当てはまる。ぴったり合う。適合する。「理屈に―・っている」「お眼鏡に―・う」「大関に―・う地位」(叶う)思いどおりに実現する。願っていたことがそのとおりになる。「念願が―・う」「出場が―・う」「―・わぬ恋」(敵う)そうすることができる。可能である。また、そうすることが許される。ふつう、あとに打消しの語を伴う。「この天候では登頂は―・わない」「起き上がることも―・わぬほど病が篤(あつ)い」(敵う)対等の力がある。対抗できる。匹敵する。あとに打消しの語を伴う。「語学では彼に―・う者はいない」(「かなわない」「かなわぬ」などの形で)そうすることやそういう状態に我慢できない。やりきれない。たまらない。「こうせかされては―・わない」「暑くて―・わない」「退屈で―・わない」どうしてもそうする必要がある。…なくてはならない。「みずから出向かなくては―・わない用事がある」[動ハ下二]「かなえる」の文語形。 [類語]適する・合う・沿う・そぐう・当てはまる・適合する・適当する・合致する・即応する・ぴったりする/実現する・成就する・成る・実(み)を結ぶ/及ぶ・如(し)く・並ぶ・匹敵する・比肩する

てき【敵】🔗🔉

てき【敵】 戦い・競争・試合の相手。「大国を―に回して戦う」「―の意表をつく」「―をつくりやすい言動」味方。害を与えるもの。あるものにとってよくないもの。「民衆の―」「社会の―」「ぜいたくは―だ」比較の対象になる相手。「―のほうがもてる」「弁舌にかけては彼の―ではない」遊里で、客と遊女とが互いに相手をさしていう語。相方。おてき。「―もをかしき奴(やつ)にて」〈浮・一代男・二〉(「的」とも書く。代名詞的に用いて)多少軽蔑して、第三者をさしていう語。やつ。やつら。「―めもえらい痴呆(へげたれ)めぢゃ」〈滑・浮世風呂・前〉 [用法]敵(てき)・かたき――自分にとって害をなすもの、滅ぼすべき相手の意では「敵」も「かたき」も相通じて用いられるが、普通は「敵」を使う。「かたき」はやや古風ないい方。◇「敵」は戦争・競争・試合の相手全般について使う。「敵を負かす」「敵に屈する」「敵が多い」◇争いなどの相手の意で使う「かたき」は、「恋がたき」「商売がたき」「碁(ご)がたき」のように複合語として用いられることが多い。◇深い恨みを抱き、滅ぼしたいと思う相手の意では「かたき」を使う。「親のかたきを討つ」「父のかたきを取る」「目のかたきにする」など。◇類似の語に「あだ」がある。「かたき」と同じように使われ、「あだ(かたき)討ち」などという。ただし「恩をあだで返す」は「かたき」で置き換えられない。

敵に塩(しお)を送る🔗🔉

敵に塩(しお)を送る 《戦国時代、上杉謙信が、敵将武田信玄の領国の甲斐が塩の不足に苦しんでいるのを知り、塩を送らせた故事から》敵の弱みにつけこまず、逆にその苦境から救う。

敵は本能寺(ほんのうじ)にあり🔗🔉

敵は本能寺(ほんのうじ)にあり 《天正一〇年(一五八二)明智光秀(あけちみつひで)が備中の毛利勢を攻めると見せかけて出陣し京都本能寺の織田信長を襲ったところから》本当の目的・目標は別にあるということ。

敵もさる者(もの)引っ掻(か)くもの🔗🔉

敵もさる者(もの)引っ掻(か)くもの 敵もなかなかどうして油断のならない者だ、の意で、「さる」に「猿」をかけて続けた言葉遊び。

敵を見て矢を矧(は)ぐ🔗🔉

敵を見て矢を矧(は)ぐ 敵を目前にして、ようやく矢竹に羽根をつけて矢を作る。必要が迫ってあわてて準備すること、手遅れの処置のたとえ。

てき‐い【敵意】🔗🔉

てき‐い【敵意】 敵対しようとする心。相手を敵として憎む気持ち。「―をいだく」「―に満ちた表情」

てき‐えい【敵営】🔗🔉

てき‐えい【敵営】 敵の陣営。「―を攻める」

てき‐えい【敵影】🔗🔉

てき‐えい【敵影】 敵のすがた。「―を認める」

てき‐がい【敵×愾】🔗🔉

てき‐がい【敵×愾】 《「春秋左伝」文公四年の「諸侯、王の愾する所に敵(あた)りて其の功を献ず」から。「愾」は恨み怒る意》君主の恨みを晴らそうとすること。敵に対する憤り。敵に対抗し打ち勝とうとする意気。「―の念」

てきがい‐しん【敵×愾心】🔗🔉

てきがい‐しん【敵×愾心】 敵に対して抱く憤りや、争おうとする意気込み。「―を燃やす」

てき‐がた【敵方】🔗🔉

てき‐がた【敵方】 敵になるほう。敵側。てきほう。「―に寝返る」中世、訴訟の相手方。敵人(てきにん)

てき‐かん【敵艦】🔗🔉

てき‐かん【敵艦】 敵の軍艦。

てき‐き【敵旗】🔗🔉

てき‐き【敵旗】 てっき(敵旗)

てき‐き【敵機】🔗🔉

てき‐き【敵機】 てっき(敵機)

てき‐き【敵騎】🔗🔉

てき‐き【敵騎】 てっき(敵騎)

てき‐ぐん【敵軍】🔗🔉

てき‐ぐん【敵軍】 敵の軍隊・軍勢。

てき‐こく【敵国】🔗🔉

てき‐こく【敵国】 自国に敵対する国。戦争の相手国。

てきこくざいさん‐かんり【敵国財産管理】‐クワンリ🔗🔉

てきこくざいさん‐かんり【敵国財産管理】‐クワンリ 戦時に、自国にある敵国財産を、政府の管理に移して、その処分をすること。

てき‐さん【敵△様】🔗🔉

てき‐さん【敵様】 [名]「敵」をゆとりの気持ちをもっていう語。「今度の―、ちょっと手ごわいぞ」[代](「的様」とも書く)三人称の人代名詞。あのお人。あの方。「これ程に思ふとは、よもや―は知らずや」〈浮・一代男・六〉二人称の人代名詞。おまえさん。「銭相場が安うて、―も引き合ふまいと思ふさかい」〈滑・浮世床・初〉

てき‐し【敵視】🔗🔉

てき‐し【敵視】 [名]スル相手を敵として見ること。敵とみなして憎むこと。「他人をむやみに―する」

てき‐しつ【敵失】🔗🔉

てき‐しつ【敵失】 野球で、相手側の失策。「―で先取点をとる」

てき‐しゅ【敵手】🔗🔉

てき‐しゅ【敵手】 敵の手。敵の支配下。「―に倒れる」「―に落ちる」同等の力をもった競争相手。「好―」

てき‐しゅう【敵襲】‐シフ🔗🔉

てき‐しゅう【敵襲】‐シフ 敵の襲撃。

てき‐しょう【敵将】‐シヤウ🔗🔉

てき‐しょう【敵将】‐シヤウ 敵軍の大将・将軍。

てき‐じょう【敵城】‐ジヤウ🔗🔉

てき‐じょう【敵城】‐ジヤウ 敵軍の城塞。敵のしろ。

てき‐じょう【敵情・敵状】‐ジヤウ🔗🔉

てき‐じょう【敵情・敵状】‐ジヤウ 敵の状況。敵軍のようす。「―を偵察する」

てき‐じん【敵陣】‐ヂン🔗🔉

てき‐じん【敵陣】‐ヂン 敵の陣営。敵軍の陣地。

てき・する【敵する】🔗🔉

てき・する【敵する】 [動サ変]てき・す[サ変]敵対する。対抗する。「猛攻に―・する者なし」「衆寡―・せず」つりあう。匹敵する。「語学では彼に―・する者はいない」

てき‐せい【敵性】🔗🔉

てき‐せい【敵性】 敵とみなしてよい性質。戦争法規の範囲内では、攻撃・破壊・捕獲などの加害行為を加えることが交戦国に認められる性質。「―国家」

てき‐せい【敵勢】🔗🔉

てき‐せい【敵勢】 敵のいきおい。敵軍の勢力。《「てきぜい」とも》敵の軍勢。敵軍。

てき‐せん【敵船】🔗🔉

てき‐せん【敵船】 敵のふね。敵国のふね。

てき‐ぜん【敵前】🔗🔉

てき‐ぜん【敵前】 敵軍・敵陣のすぐ前。「―逃亡」

てきぜん‐じょうりく【敵前上陸】‐ジヤウリク🔗🔉

てきぜん‐じょうりく【敵前上陸】‐ジヤウリク 敵が兵力を配備して待ちかまえている前面に上陸すること。

てき‐たい【敵対】🔗🔉

てき‐たい【敵対】 [名]スル相手を敵とみなして対抗すること。敵としてはむかうこと。「二派に分かれて―する」「―心」

てきたい‐こうい【敵対行為】‐カウヰ🔗🔉

てきたい‐こうい【敵対行為】‐カウヰ 敵に対する加害行為。一般には戦闘行為をいうが、その準備行為、威嚇・脅迫行為なども含まれる。

てきたいてき‐むじゅん【敵対的矛盾】🔗🔉

てきたいてき‐むじゅん【敵対的矛盾】 社会生活において、利害が根本的に対立するために力によってしか解決されない勢力間の矛盾。例えば、資本家と労働者との間の矛盾など。

てき‐た・う【敵△対ふ】‐タふ🔗🔉

てき‐た・う【敵対ふ】‐タふ [動ハ四]《「敵対」の動詞化》敵対する。対抗する。「師直公に―・ふは殿の御不覚」〈浄・忠臣蔵〉

てき‐だん【敵弾】🔗🔉

てき‐だん【敵弾】 敵が撃った銃砲のたま。

てき‐ち【敵地】🔗🔉

てき‐ち【敵地】 敵の領地。敵の勢力下にある地域。

てき‐ちゅう【敵中】🔗🔉

てき‐ちゅう【敵中】 敵のなか。敵地のなか。

てき‐にん【敵人】🔗🔉

てき‐にん【敵人】 《「てきじん」とも》中世、訴訟の相手方。敵方。

てき‐はい【敵背】🔗🔉

てき‐はい【敵背】 敵の背後。敵のうしろ側。

てき‐へい【敵兵】🔗🔉

てき‐へい【敵兵】 敵の兵隊。敵軍の兵士。

てき‐ほう【敵×堡】🔗🔉

てき‐ほう【敵×堡】 敵のとりで。敵塁。

てきほん‐しゅぎ【敵本主義】🔗🔉

てきほん‐しゅぎ【敵本主義】 《「敵本」は「敵は本能寺にあり」の意》目的が他にあるように見せかけて、途中から急に本来の目的に向かうやり方。

てき‐みかた【敵味方】🔗🔉

てき‐みかた【敵味方】 敵と味方。「―入り乱れての戦い」

てき‐やく【敵役】🔗🔉

てき‐やく【敵役】かたきやく」に同じ。

てき‐やく【敵薬】🔗🔉

てき‐やく【敵薬】 配合のぐあいによっては毒になる薬。「金は―ぞかし」〈一葉・大つごもり〉

てき‐るい【敵塁】🔗🔉

てき‐るい【敵塁】 敵のとりで。「―を陥れる」

てっ‐き【敵旗】テキ‐🔗🔉

てっ‐き【敵旗】テキ‐ 敵のはた。

てっ‐き【敵機】テキ‐🔗🔉

てっ‐き【敵機】テキ‐ 敵の飛行機。

てっ‐き【敵騎】テキ‐🔗🔉

てっ‐き【敵騎】テキ‐ 敵の騎兵。

てっ‐こく【敵国】テキ‐🔗🔉

てっ‐こく【敵国】テキ‐ てきこく(敵国)

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[音]テキ    チャク [訓]かたき [部首]攴 [総画数]15 [コード]区点    3708      JIS   4528      S‐JIS 9347 [分類]常用漢字 [難読語] →てき‐さん【敵様】め‐がたき【女敵・妻敵】

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