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し‐ぜん【自然】🔗🔉

し‐ぜん【自然】 [名]山や川、草、木など、人間と人間の手の加わったものを除いた、この世のあらゆるもの。「―に親しむ」「郊外には―がまだ残っている」人間を含めての天地間の万物。宇宙。「―の営み」人間の手の加わらない、そのもの本来のありのままの状態。天然。「野菜には―の甘みがある」そのものに本来備わっている性質。天性。本性。「人間の―の欲求」哲学で、他の力に依存せず、自らの内に生成・変化・消滅の原理を育するもの。精神とは区別された物質的世界。もしくは自由を原理とする本体の世界に対し、因果的必然的法則の下にある現象的世界。経験の対象となる一切の現象。[形動][ナリ]言動にわざとらしさや無理のないさま。「気どらない―な態度」「―に振る舞う」物事が本来あるとおりであるさま。当然。「こうなるのも―な成り行きだ」ひとりでにそうなるさま。「―にドアが閉まる」 [派生]しぜんさ[名][副]ことさら意識したり、手を加えたりせずに事態が進むさま。また、当然の結果としてそうなるさま。おのずから。ひとりでに。「無口だから―(と)友だちも少ない」「大人になれば―(と)わかる」《「自然の事」の略》もしかして。万一。「都へ上らばやと思ひしが、―舟なくてはいかがあるべきとて」〈伽・一寸法師〉たまたま。偶然。「礫(つぶて)打ちかけしに、―と当り所悪しくそのままむなしくなりぬ」〈浮・諸国ばなし・一〉 [類語]天然(てんねん)・森羅万象(しんらばんしよう)・天工・造化(ぞうか)・天造・原始/天地(てんち)・あめつち・山河(さんが)・山水(さんすい)・山川草木(さんせんそうもく)・生態系・ネーチュア/無為・素朴・有るがまま・ナチュラル/(連用修飾語として)自(おの)ずから・自(おの)ずと・ひとりでに

自然に還(かえ)れ🔗🔉

自然に還(かえ)れ 社会の因襲による悪影響から脱し、人間本来の自然の状態に還れという、ジャン=ジャック=ルソーの呼び掛け。

自然は飛躍せず🔗🔉

自然は飛躍せず(ラテン)natura non facit saltum.》自然は急激に変化するものではなく、徐々に変わっていくものである。植物学者リンネの言葉。

しぜん‐いおう【自然硫‐黄】‐いわう🔗🔉

しぜん‐いおう【自然硫黄】‐いわう 天然に単体の状態で産する硫黄。黄色で、もろい。

しぜん‐えいよう【自然栄養】‐エイヤウ🔗🔉

しぜん‐えいよう【自然栄養】‐エイヤウ 母乳のこと。また、乳児を母乳で育てること。人工栄養。

しぜん‐かい【自然界】🔗🔉

しぜん‐かい【自然界】 人間を含む天地万物の存在する範囲。人間界以外の、天体や動植物など人間をとりまく自然の世界。人間と生物を除く、物理的な世界。

しぜん‐かがく【自然科学】‐クワガク🔗🔉

しぜん‐かがく【自然科学】‐クワガク 自然界の現象を研究する学問の総称。実験・観察・数理に支えられて、対象の記述・説明、さらには事実間の一般法則を見いだし実証しようとする経験科学。ふつう天文学・物理学・化学・地学・生物学などに分ける。→社会科学 →人文科学 →文化科学

しぜん‐がく【自然学】🔗🔉

しぜん‐がく【自然学】 ギリシア哲学で、自然を研究対象とする部門。ストア学派やエピクロス学派では、論理学または規準論・倫理学とともに哲学の三部門をなす。→自然哲学

しぜんかんきょう‐ほぜんほう【自然環境保全法】シゼンクワンキヤウホゼンハフ🔗🔉

しぜんかんきょう‐ほぜんほう【自然環境保全法】シゼンクワンキヤウホゼンハフ 自然環境の適正な保全を総合的に推進し、国民の健康で文化的な生活の確保に寄与することを目的とする法律。昭和四八年(一九七三)施行。

しぜん‐ききょう【自然気胸】🔗🔉

しぜん‐ききょう【自然気胸】 外傷や人工気胸による以外の気胸。肺側の胸膜に孔(あな)があき、呼吸のたびに空気が胸膜腔にたまって肺が圧迫され、突然の胸痛や呼吸困難などの症状がみられる。

しぜん‐きゅうかい【自然休会】‐キウクワイ🔗🔉

しぜん‐きゅうかい【自然休会】‐キウクワイ 会期中の国会または各議院が、議決によらず、慣例上または申し合わせにより休会すること。

しぜんきゅうよう‐りん【自然休養林】シゼンキウヤウ‐🔗🔉

しぜんきゅうよう‐りん【自然休養林】シゼンキウヤウ‐ 森林のレクリエーション機能を発揮させるために設けられた施設。林野庁が国有林の多目的利用のためにつくった。昭和四三年(一九六八)発足。

しぜん‐きん【自然金】🔗🔉

しぜん‐きん【自然金】 天然に単体の状態で産する金。金属光沢のある黄金色。熱水鉱床・砂鉱床などから産出。

しぜん‐ぎん【自然銀】🔗🔉

しぜん‐ぎん【自然銀】 天然に単体の状態で産する銀。金属光沢のある銀白色の結晶。普通は灰色や黒色を呈している。

しぜん‐けいざい【自然経済】🔗🔉

しぜん‐けいざい【自然経済】 交換の媒介に貨幣を用いず、現物交換に基づく古い段階の経済。現物経済。→貨幣経済 →信用経済

しぜん‐けつぞく【自然血族】🔗🔉

しぜん‐けつぞく【自然血族】 自然の血縁関係によって結ばれた人々。→法定血族

しぜん‐けん【自然権】🔗🔉

しぜん‐けん【自然権】 人が生まれながらにして持っているとされる権利。自己保存の権利、自由の権利、平等の権利など、国家権力をもってしても奪うことのできないもの。ロックを中心とする近世の自然法思想の所産で、フランスの人権宣言、日本の明治期の天賦人権思想などに現れている。天賦人権。

しぜん‐げんご【自然言語】🔗🔉

しぜん‐げんご【自然言語】 社会において自然に発生して用いられている言語。人工言語。

しぜん‐げんしょう【自然現象】‐ゲンシヤウ🔗🔉

しぜん‐げんしょう【自然現象】‐ゲンシヤウ 自然界に見られる諸現象。人間の意志や働きかけとは無関係に、自然の法則によって起こる事柄。

しぜん‐こう【自然光】‐クワウ🔗🔉

しぜん‐こう【自然光】‐クワウ あらゆる方向の偏光面をもち、ある時間における振動の強さの方向分布が一様である光。太陽光、燃焼に伴う発光など。偏光。

しぜん‐こうえん【自然公園】‐コウヱン🔗🔉

しぜん‐こうえん【自然公園】‐コウヱン 自然の景観を保護し、国民の保健に資することを目的として、昭和三二年(一九五七)施行の自然公園法によって指定される公園。国立公園・国定公園・都道府県立自然公園の三種がある。

しぜん‐こうぶつ【自然公物】🔗🔉

しぜん‐こうぶつ【自然公物】 自然の状態のままで、公の用に供することのできる公物。河川・海浜・湖沼など。人工公物。

しぜん‐さいがい【自然災害】🔗🔉

しぜん‐さいがい【自然災害】 台風・地震・火山噴火など、異常な自然現象が原因となって起こる社会的、経済的な被害。人為災害。

しぜん‐さいむ【自然債務】🔗🔉

しぜん‐さいむ【自然債務】 債務者が自ら進んで債務を弁済すれば有効な弁済となるが、債権者からは履行を訴求できない債務。債権について消滅時効が完成し、かつ債務者が裁判上時効の援用をした場合など。

しぜん‐し【自然史】🔗🔉

しぜん‐し【自然史】 人類発生以前の自然界、または人間以外の自然界の発展の歴史。自然界を人間の存在に関係あるものとして、歴史的な意味を与える考え方による概念。マルクス主義で、自然を弁証法的に発展するものとして歴史的にとらえる概念。社会の発展も人間の意志や意識から独立した法則によって発展する自然史的過程として理解される。

しぜん‐し【自然死】🔗🔉

しぜん‐し【自然死】 外傷や病気によるのではなく、加齢現象が進み、老衰によって死亡すること。

しぜん‐しゃかい【自然社会】‐シヤクワイ🔗🔉

しぜん‐しゃかい【自然社会】‐シヤクワイ 血縁または地縁によって、個人の意志や目的と関係なく成立している社会。→人為社会

しぜん‐しゅうきょう【自然宗教】‐シユウケウ🔗🔉

しぜん‐しゅうきょう【自然宗教】‐シユウケウ 自然発生的に展開した宗教。アニミズム・呪物(じゆぶつ)崇拝・自然崇拝などで、未開宗教・原始宗教といわれるもの。神の恩恵に基づく啓示宗教に対して、人間の本性である理性に基づく宗教。理神論などの類。

しぜん‐しゅぎ【自然主義】🔗🔉

しぜん‐しゅぎ【自然主義】 哲学で、自然を唯一の実在・原理として、精神現象を含む一切の現象を自然科学の方法で説明しようとする立場。倫理学で、道徳に関する事象を本能・欲望・素質など人間の自然的要素に基づいて説明する立場。文学で、理想化を行わず、醜悪なものを避けず、現実をありのままに描写しようとする立場。一九世紀後半、自然科学の影響のもとにフランスを中心に興ったもので、人間を社会環境や生理学的根拠に条件づけられるものとしてとらえたゾラなどが代表的。日本では明治三〇年代にもたらされ、島崎藤村・田山花袋・徳田秋声・正宗白鳥らが代表。教育学で、人間の自然の性情を重んじ、その円満な発達を教育の目的とする立場。ルソーの提唱。

しぜん‐じょうぞく【自然上×蔟】‐ジヤウゾク🔗🔉

しぜん‐じょうぞく【自然上×蔟】‐ジヤウゾク (ヤウゾク)養蚕で、蚕が繭を作る段階になったときに、蚕座の上に蔟(まぶし)を置き、人が手で拾わないで自然に移動させること。

しぜん‐しょうにん【自然承認】🔗🔉

しぜん‐しょうにん【自然承認】 国会で、予算の議決、条約の承認、内閣総理大臣の指名について、衆議院の議決から一定期間内に参議院が議決をしないとき、衆議院の議決を国会の議決とすること。自然成立。

しぜん‐しょくせい【自然植生】🔗🔉

しぜん‐しょくせい【自然植生】 人為的な影響をまったく受けず、自然のままに生育している植物の集団。代償植生に対していう。

しぜん‐しょくひん【自然食品】🔗🔉

しぜん‐しょくひん【自然食品】 自然のままの食品。一般に、農薬や化学肥料を使わずに作った農産物と、食品添加物を含まない加工食品をいう。

しぜん‐しん【自然神】🔗🔉

しぜん‐しん【自然神】 自然現象や事物を特別な力を備えた存在として崇拝し神格化したもの。→自然崇拝

しぜん‐じん【自然人】🔗🔉

しぜん‐じん【自然人】 生まれたままの性情をもっている人。社会や文化の影響を受けないで生きている人。法律で、権利・義務の主体である個人。近代法では出生から死亡まで完全な権利能力を認められる。法人。

しぜんしんえいどう【自然真営道】シゼンシンエイダウ🔗🔉

しぜんしんえいどう【自然真営道】シゼンシンエイダウ 江戸中期の思想書。安藤昌益著。稿本と刊本があり、稿本は一〇一巻九二冊、刊本は三巻で宝暦三年(一七五三)刊。封建社会の批判、独自の医学説などを述べる。

しぜん‐しんがく【自然神学】🔗🔉

しぜん‐しんがく【自然神学】 キリスト教神学の一。神の啓示を、キリストの恩寵(おんちよう)以外に、人間の理性によっても認知できるとするもの。

しぜん‐しんろん【自然神論】🔗🔉

しぜん‐しんろん【自然神論】 理神論(りしんろん)

しぜん‐しんわ【自然神話】🔗🔉

しぜん‐しんわ【自然神話】 自然現象や自然物の起源・成立・由来・活動などを述べた神話。天然神話。→人文(じんぶん)神話

しぜん‐すいぎん【自然水銀】🔗🔉

しぜん‐すいぎん【自然水銀】 天然に単体の状態で産する水銀。常温では液体で、主に辰砂(しんしや)に伴って産出。

しぜん‐すう【自然数】🔗🔉

しぜん‐すう【自然数】 一から順に一ずつ増して二、三、四…と得られる数の総称。物を数えたり順序を示したりするのに使われる。正の整数。

しぜん‐すうはい【自然崇拝】🔗🔉

しぜん‐すうはい【自然崇拝】 自然および自然現象に神秘的力や存在を認め、これを崇拝すること。太陽崇拝・樹木崇拝など。

しぜん‐せいりつ【自然成立】🔗🔉

しぜん‐せいりつ【自然成立】 自然承認

しぜん‐せき【自然石】🔗🔉

しぜん‐せき【自然石】 人為を加えない自然のままの石。天然石。じねんせき。

しぜん‐せんたく【自然選択】🔗🔉

しぜん‐せんたく【自然選択】 生物の生存競争において、少しでも有利な形質をもつものが生存して子孫を残し、適しないものは滅びること。ダーウィンが品種改良で行われる人為選択から類推して提唱。自然淘汰。

しぜん‐ぞうかりつ【自然増加率】🔗🔉

しぜん‐ぞうかりつ【自然増加率】 出生率と死亡率の差。

しぜん‐ぞうしゅう【自然増収】‐ゾウシウ🔗🔉

しぜん‐ぞうしゅう【自然増収】‐ゾウシウ 税率の引き上げや税の種類を増やすなど税法上の増税措置を行うことなしに、経済成長による国民所得や消費の増大などのために自然に租税・印紙収入などが増加すること。

しぜん‐たい【自然体】🔗🔉

しぜん‐たい【自然体】 剣道などで、両足をわずかに前後または左右に開き、無理のない形で立った姿勢。気負いのない、自然な態度。

しぜん‐たいすう【自然対数】🔗🔉

しぜん‐たいすう【自然対数】e=2.71828…を底(てい)とする対数。ふつう底を略してlogxと書く。→常用対数

しぜん‐ちゆ【自然治癒】🔗🔉

しぜん‐ちゆ【自然治癒】 生体が本来もつ防御・免疫機構などによって病気が治ること。

しぜん‐ちりがく【自然地理学】🔗🔉

しぜん‐ちりがく【自然地理学】 地理学の一部門。地形・気候・海洋・陸水・土壌・生物などの自然的環境について、その分布や相互関係、人間との関係などを研究する。→人文(じんぶん)地理学

しぜん‐つうふう【自然通風】🔗🔉

しぜん‐つうふう【自然通風】 ボイラー内で、煙突によって自然に行われる通風。→強制通風

しぜん‐ていぼう【自然堤防】‐テイバウ🔗🔉

しぜん‐ていぼう【自然堤防】‐テイバウ 氾濫原(はんらんげん)を流れる川の両側に、自然にできた堤防状の高まり。河水中の土砂が堆積(たいせき)してでき、下流部に多い。

しぜん‐てき【自然的】🔗🔉

しぜん‐てき【自然的】 [形動]ありのままで、人間の手の加わらないさま。「―な現象」

しぜんてき‐たんおんかい【自然的短音階】🔗🔉

しぜんてき‐たんおんかい【自然的短音階】 第二音と第三音、第五音と第六音の間が半音で、他は全音の音程からなる短音階。

しぜん‐てつ【自然鉄】🔗🔉

しぜん‐てつ【自然鉄】 天然に産出する単体の鉄。ふつう少量のニッケルを含む。

しぜん‐てつがく【自然哲学】🔗🔉

しぜん‐てつがく【自然哲学】 一般に、自然を総合的、統一的に解釈し、説明しようとする哲学をいう。哲学は古代ギリシアでこのような自然の原理的探究として誕生した。近代以降では、自然科学を成り立たせる根本概念や前提について存在論的、認識論的に考察する部門をさすこともある。

しぜん‐どう【自然銅】🔗🔉

しぜん‐どう【自然銅】 天然に単体の状態で産する銅。金属光沢のある淡桃色を示すが、普通は銅赤色または褐色に変色している。じねんどう。

しぜん‐とうた【自然×淘×汰】‐タウタ🔗🔉

しぜん‐とうた【自然××汰】‐タウタ [名]スル自然選択」に同じ。→人為淘汰時の経過とともに、優良なものが生き残り、劣悪なものがひとりでに滅びていくこと。「俗悪な雑誌は―される」

しぜんとじんせい【自然と人生】🔗🔉

しぜんとじんせい【自然と人生】 徳冨蘆花の随筆小品集。明治三三年(一九〇〇)刊。自然描写を主とした散文詩八七編のほかに、短編小説と画家コローの評伝を収める。

しぜん‐の‐くに【自然の国】🔗🔉

しぜん‐の‐くに【自然の国】 (ラテン)regnum naturale》アウグスティヌス・トマス=アクイナス・ライプニッツなどの用語で、物理的、社会的、政治的原理に支配される、現実の世界。「恩寵の国」「神の国」に対する語。カントの用語で、因果律が支配して人間の自由は考えられない自然の世界をさす。「目的の国」に対する語。

しぜん‐の‐こと【自然の事】🔗🔉

しぜん‐の‐こと【自然の事】 自然に起こる予測不能の事件。万一のこと。「―のあらん時、物の具して頼朝が乗るべき馬なり」〈平家・九〉

しぜん‐の‐すう【自然の数】🔗🔉

しぜん‐の‐すう【自然の数】 自然の運命。自然のなりゆき。「上役たちが頭から彼を相手にしないのは、寧ろ―である」〈芥川・芋粥〉

しぜん‐の‐せいいつせい【自然の斉一性】🔗🔉

しぜん‐の‐せいいつせい【自然の斉一性】 《uniformity of nature》自然は同一条件のもとでは同様の性質・組織をもち、同様の変化をするということ。帰納的推理を可能にする条件として仮定される。

しぜん‐の‐ひかり【自然の光】🔗🔉

しぜん‐の‐ひかり【自然の光】(ラテン)lumen naturale》スコラ学で、超自然的事物(神)を認識する能力である恩寵の光に対して、人間に生得的にそなわっている自然界の事物を認識する能力。

しぜん‐ばえ【自然生え】🔗🔉

しぜん‐ばえ【自然生え】 人為が加わらないで、植物が自然に種子から芽生えて生育すること。じねんばえ。

しぜん‐はっか【自然発火】‐ハツクワ🔗🔉

しぜん‐はっか【自然発火】‐ハツクワ 物質が外部からの加熱なしに、酸化や分解などによって発熱し、その熱が蓄積されて自然に発火する現象。

しぜん‐はっきん【自然白金】‐ハクキン🔗🔉

しぜん‐はっきん【自然白金】‐ハクキン 天然に単体の状態で産する白金。金属光沢のある銀白色。超塩基性岩や砂鉱床から産出。

しぜん‐はっせい【自然発生】🔗🔉

しぜん‐はっせい【自然発生】 生物が無生物から発生しうるという説。一九世紀後半にパスツールによって否定されたが、生命の起源については否定されていない。偶然発生。人為によらず、自然に生じること。「同好の士による―的な会」

しぜん‐はん【自然犯】🔗🔉

しぜん‐はん【自然犯】 その行為が、いつの時代、どの社会においても当然の悪であると考えられる犯罪。殺人・窃盗・放火など。刑事犯。→法定犯

しぜん‐ひつぜんせい【自然必然性】🔗🔉

しぜん‐ひつぜんせい【自然必然性】 自然法則のもつ必然性。原因の性質によって、運動の方向が決定されているということ。倫理的な「当為の必然性」に対する語。因果的必然性。

しぜん‐ぶつ【自然物】🔗🔉

しぜん‐ぶつ【自然物】 人工・人為のものでなく、自然界に存在する形ある物。

しぜん‐ぶんるい【自然分類】🔗🔉

しぜん‐ぶんるい【自然分類】 生物を系統に基づく類縁関係によって分類すること。系統分類。→人為分類

しぜん‐べんしょうほう【自然弁証法】‐ベンシヨウハフ🔗🔉

しぜん‐べんしょうほう【自然弁証法】‐ベンシヨウハフ 自然の運動・発展を自然そのものにおける弁証法的過程としてとらえようとする立場。一九世紀の自然科学の発達を背景に、マルクスとともにエンゲルスが提唱。自然は、量と質との相互転化、対立物の相互浸透、否定の否定という法則に従って運動・発展すると説いた。

しぜん‐ほう【自然法】‐ハフ🔗🔉

しぜん‐ほう【自然法】‐ハフ 人間の自然の本性あるいは理性に基づいて、あらゆる時代を通じて普遍的に守られるべき不変の法として、実定法を超越しているものと考えられる法。実定法/人定法。

しぜん‐ほうそく【自然法則】‐ハフソク🔗🔉

しぜん‐ほうそく【自然法則】‐ハフソク 自然における出来事や存在などの諸事実の間で成立している一般的、必然的な関係を表した法則。自然律。

しぜん‐ぼく【自然木】🔗🔉

しぜん‐ぼく【自然木】 人間の栽培したものでなく、山野に自生している樹木。加工してない木材。

しぜん‐ほご【自然保護】🔗🔉

しぜん‐ほご【自然保護】 人間による破壊や汚染から自然環境を保全し、また、回復させること。生物・鉱物や景観も含めて、自然本来の姿が保たれるように保護すること。一八世紀からヨーロッパを中心に、学術上貴重な動植物、原始的な自然地域、すぐれた景観などの保護の思想が発展した。

しぜん‐めんえき【自然免疫】🔗🔉

しぜん‐めんえき【自然免疫】 ある種の病原体に対して生体が生まれながらにもっている抵抗性。先天性免疫。獲得免疫。

しぜん‐りつ【自然律】🔗🔉

しぜん‐りつ【自然律】自然法則」に同じ。

しぜん‐りょく【自然力】🔗🔉

しぜん‐りょく【自然力】 自然界に起こる種々の作用。経済学でいう、人間の労力を補う自然の力。風力・水力など。

しぜん‐れき【自然暦】🔗🔉

しぜん‐れき【自然暦】 太陽や月の運行、一年を通しての動植物の移り変わりなどを目安としてつくる一種の暦。「カッコウが鳴くから豆をまけ」の類。

じ‐ねん【自然】🔗🔉

じ‐ねん【自然】 (「に」や「と」を伴って副詞的に用いる)おのずからそうであること。ひとりでにそうなること。「―と浸み込んで来る光線の暖味(あたたかみ)」〈漱石・門〉仏語。人為を離れて、法の本性としてそうなること。少しも人為の加わらないこと。天然のままであること。「本尊は―湧出の地蔵尊とかや」〈地蔵菩薩霊験記・九〉

じねん‐ご【自然×粳】🔗🔉

じねん‐ご【自然×粳】 《「じねんこ」とも》竹の実。白く米粒状で食用となる。ささみどり。竹米。「―の藪吹く風ぞあつかりし/野童」〈猿簑〉

じねんこじ【自然居士】🔗🔉

じねんこじ【自然居士】 謡曲。四番目物。観阿弥作。雲居寺(うんごじ)造営のために説法をしていた自然居士が芸尽くしを披露して、人買いから少女を連れ戻す。

じねん‐ごどう【自然悟道】‐ゴダウ🔗🔉

じねん‐ごどう【自然悟道】‐ゴダウ 仏語。師や他の教えに頼らないで、自らの修行によって本覚が開け、自然に道を悟ること。

じねん‐じょ【自然×薯】🔗🔉

じねん‐じょ【自然×薯】 ヤマノイモの別名。《季 秋》「鵙(もず)高音―を掘る音低く/虚子」

じねん‐じょう【自然生】‐ジヤウ🔗🔉

じねん‐じょう【自然生】‐ジヤウ [名]ヤマノイモの別名。[名・形動]自然に生まれ出ること。人の手の加わっていないこと。また、そのさま。「―なる渋柿の一口に顔をしかめるおかし味」〈蘆花・思出の記〉

じねん‐せき【自然石】🔗🔉

じねん‐せき【自然石】 しぜんせき(自然石)

じねん‐ち【自然×智】🔗🔉

じねん‐ち【自然×智】 仏語。その人間に生来備わっているすぐれた智慧。師の教えを受けないで、自然に悟りを開いた智。

じねん‐どう【自然銅】🔗🔉

じねん‐どう【自然銅】 しぜんどう(自然銅)

じねん‐ばえ【自然生え】🔗🔉

じねん‐ばえ【自然生え】 しぜんばえ(自然生え)

じねん‐ほうに【自然法×爾】‐ホフニ🔗🔉

じねん‐ほうに【自然法×爾】‐ホフニ 仏語。もののありのままの姿が真理にのっとっていること。浄土真宗で、阿弥陀仏の本願のはからいの中に包まれていること。

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