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し‐ぜん【自然】🔗⭐🔉
し‐ぜん【自然】
①㋐(ジネンとも)おのずからそうなっているさま。天然のままで人為の加わらないさま。あるがままのさま。枕草子267「―に宮仕へ所にも、親はらからの中にても、思はるる思はれぬがあるぞいとわびしきや」
㋑(副詞的に)ひとりでに。「―そうなる」
②㋐〔哲〕(physis ギリシア・natura ラテン・nature イギリス・ フランス)人工・人為によりなったものとしての文化に対し、人力によって変更・形成・規整されることなく神の、おのずからなる生成・展開によって成りいでた状態。超自然や神の恩寵に対していう場合もある。
㋑おのずからなる生成・展開を惹起させる本具の力としての、ものの性たち。本性。本質。太平記2「物相感ずること皆―なれば」
㋒山川・草木・海など、人類がそこで生まれ、生活してきた場。特に、人が自分たちの生活の便宜からの改造の手を加えていない物。また、人類の力を超えた力を示す森羅万象。「―破壊」「―の猛威」「―の摂理に従って生きる」
㋓精神に対し、外的経験の対象の総体。すなわち、物体界とその諸現象。
㋔歴史に対し、普遍性・反復性・法則性・必然性の立場から見た世界。
㋕自由・当為に対し、因果的必然の世界。
③人の力では予測できないこと。
㋐万一。平家物語7「―の事候はば」
㋑(副詞として)もし。ひょっとして。御伽草子、一寸法師「―舟なくては如何あるべきとて」
⇒しぜん‐いおう【自然硫黄】
⇒しぜん‐えいよう【自然栄養】
⇒しぜん‐エネルギー【自然エネルギー】
⇒しぜん‐かい【自然界】
⇒しぜん‐かかく【自然価格】
⇒しぜん‐かがく【自然科学】
⇒しぜん‐がく【自然学】
⇒しぜん‐かんき【自然換気】
⇒しぜんかんきょう‐ほぜん‐ほう【自然環境保全法】
⇒しぜん‐ききょう【自然気胸】
⇒しぜん‐きゅうかい【自然休会】
⇒しぜん‐きゅうよう‐りん【自然休養林】
⇒しぜん‐きょう【自然教】
⇒しぜんきょういく‐えん【自然教育園】
⇒しぜん‐きん【自然金】
⇒しぜん‐ぎん【自然銀】
⇒しぜん‐けいざい【自然経済】
⇒しぜん‐けつぞく【自然血族】
⇒しぜん‐けん【自然権】
⇒しぜん‐げんご【自然言語】
⇒しぜん‐げんしょう【自然現象】
⇒しぜん‐こう【自然光】
⇒しぜん‐こうえん【自然公園】
⇒しぜん‐こうぶつ【自然公物】
⇒しぜん‐さいがい【自然災害】
⇒しぜん‐さいむ【自然債務】
⇒しぜん‐ざんりゅう‐じき【自然残留磁気】
⇒しぜん‐し【自然史】
⇒しぜん‐し【自然死】
⇒しぜん‐し【自然誌】
⇒しぜん‐じ【自然児】
⇒しぜん‐しつぎょうりつ【自然失業率】
⇒しぜん‐しゅうきょう【自然宗教】
⇒しぜん‐しゅぎ【自然主義】
⇒しぜん‐じょうぞく【自然上蔟】
⇒しぜん‐じょうたい【自然状態】
⇒しぜん‐しょく【自然食】
⇒しぜん‐しん【自然神】
⇒しぜん‐じん【自然人】
⇒しぜん‐しんがく【自然神学】
⇒しぜん‐しんきょう【自然神教】
⇒しぜん‐じんるいがく【自然人類学】
⇒しぜん‐しんろん【自然神論】
⇒しぜん‐しんわ【自然神話】
⇒しぜん‐すいぎん【自然水銀】
⇒しぜん‐すう【自然数】
⇒しぜん‐すうはい【自然崇拝】
⇒しぜん‐せき【自然石】
⇒しぜん‐せんたく【自然選択】
⇒しぜん‐そう【自然葬】
⇒しぜん‐そうえん【自然蒼鉛】
⇒しぜん‐ぞうか‐りつ【自然増加率】
⇒しぜん‐ぞうしゅう【自然増収】
⇒しぜん‐たい【自然体】
⇒しぜん‐たいすう【自然対数】
⇒しぜん‐ちゆ【自然治癒】
⇒しぜん‐ちりがく【自然地理学】
⇒しぜん‐つうふう【自然通風】
⇒しぜん‐ていぼう【自然堤防】
⇒しぜん‐てき【自然的】
⇒しぜんてき‐たいど【自然的態度】
⇒しぜんてき‐たんおんかい【自然的短音階】
⇒しぜん‐てつ【自然鉄】
⇒しぜん‐てつがく【自然哲学】
⇒しぜん‐どう【自然銅】
⇒しぜん‐とうた【自然淘汰】
⇒しぜん‐のうほう【自然農法】
⇒しぜん‐の‐くに【自然の国】
⇒しぜん‐の‐けんり【自然の権利】
⇒しぜん‐の‐こと【自然の事】
⇒しぜん‐の‐すう【自然の数】
⇒しぜん‐の‐せいいつせい【自然の斉一性】
⇒しぜん‐の‐ひかり【自然の光】
⇒しぜん‐ばえ【自然生え】
⇒しぜん‐はっか【自然発火】
⇒しぜん‐はっせい【自然発生】
⇒しぜん‐はん【自然犯】
⇒しぜん‐ひ【自然砒】
⇒しぜん‐ひつぜんせい【自然必然性】
⇒しぜん‐びょうしゃ【自然描写】
⇒しぜん‐ぶつ【自然物】
⇒しぜん‐ぶんべん【自然分娩】
⇒しぜん‐ぶんるい【自然分類】
⇒しぜん‐べんしょうほう【自然弁証法】
⇒しぜん‐ほう【自然法】
⇒しぜん‐ほうそく【自然法則】
⇒しぜん‐ほうろん【自然法論】
⇒しぜん‐ぼく【自然木】
⇒しぜん‐ほご【自然保護】
⇒しぜん‐めんえき【自然免疫】
⇒しぜん‐りつ【自然律】
⇒しぜん‐りょく【自然力】
⇒しぜん‐れき【自然暦】
⇒自然に還れ
⇒自然は飛躍せず
しぜん‐えいよう【自然栄養】‥ヤウ🔗⭐🔉
しぜん‐えいよう【自然栄養】‥ヤウ
乳児を母乳で育てること。↔人工栄養。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐エネルギー【自然エネルギー】🔗⭐🔉
しぜん‐エネルギー【自然エネルギー】
自然環境の中に存在するエネルギー資源。太陽光・太陽熱・風力・波力・水力・潮力・地熱など。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐かい【自然界】🔗⭐🔉
しぜん‐かい【自然界】
①天地万物の存在する範囲。
②人間界に対して、それ以外の世界。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐がく【自然学】🔗⭐🔉
しぜん‐かんき【自然換気】‥クワン‥🔗⭐🔉
しぜん‐かんき【自然換気】‥クワン‥
室内外の温度差と風によって行われる換気。↔機械換気。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜんかんきょう‐ほぜん‐ほう【自然環境保全法】‥クワンキヤウ‥ハフ🔗⭐🔉
しぜんかんきょう‐ほぜん‐ほう【自然環境保全法】‥クワンキヤウ‥ハフ
自然環境保全についての基本理念と、そのための基本となる事項を定める法律。1972年制定。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐ききょう【自然気胸】🔗⭐🔉
しぜん‐ききょう【自然気胸】
外傷や人工気胸以外の自然に起きる気胸。明らかな肺疾患のない特発性自然気胸(狭義の自然気胸)と肺疾患に続発する続発性気胸とがある。前者は細長い体型の20歳前後の青年に多く、肺表面の気腫性嚢胞の破裂により起こると考えられる。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐きゅうかい【自然休会】‥キウクワイ🔗⭐🔉
しぜん‐きゅうかい【自然休会】‥キウクワイ
会期中の国会または各議院が、特に議決によらずに、慣例上または議院運営委員会の申し合せによって審議を休むこと。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐きゅうよう‐りん【自然休養林】‥キウヤウ‥🔗⭐🔉
しぜん‐きゅうよう‐りん【自然休養林】‥キウヤウ‥
国民の休養・レクリエーションのため、施設などを特に整備した国有林。1968年、林野庁が指定・開放。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜんきょういく‐えん【自然教育園】‥ケウ‥ヱン🔗⭐🔉
しぜんきょういく‐えん【自然教育園】‥ケウ‥ヱン
自然物に関する調査研究、観察、実習、ならびに自然物・自然状態の保護保存に関する調査研究を行う施設。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐きん【自然金】🔗⭐🔉
しぜん‐きん【自然金】
天然に単体の状態で産出する金。通常、銀などを合金の形で含む。粒状・毛状・鱗状・樹枝状・塊状などをなし、鉱脈中または河床の砂礫中に存在。山金・砂金の類。
自然金
撮影:松原 聰
⇒し‐ぜん【自然】

しぜん‐ぎん【自然銀】🔗⭐🔉
しぜん‐ぎん【自然銀】
天然に単体の状態で産出する銀。銀鉱脈中に、ひげ状・苔状・樹枝状・板状で存在し、多くは表面が変化して銀黒色の銹さびで覆われる。
自然銀
撮影:松原 聰
⇒し‐ぜん【自然】

しぜん‐けつぞく【自然血族】🔗⭐🔉
しぜん‐けつぞく【自然血族】
親子・兄弟など、自然の血縁によって結ばれた者。↔法定血族。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐けん【自然権】🔗⭐🔉
しぜん‐げんご【自然言語】🔗⭐🔉
しぜん‐げんご【自然言語】
(natural language)人間が特別な訓練なしに自然に習得し使用する言語。日本語・英語など。↔人工言語。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐げんしょう【自然現象】‥シヤウ🔗⭐🔉
しぜん‐げんしょう【自然現象】‥シヤウ
自然界でおこる現象。自然におこる現象。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐こう【自然光】‥クワウ🔗⭐🔉
しぜん‐こう【自然光】‥クワウ
①太陽光のような天然の光。
②〔理〕種々の振動方向を持つ偏光が混合し、異方性を示さない光。↔偏光。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐こうえん【自然公園】‥ヱン🔗⭐🔉
しぜん‐こうえん【自然公園】‥ヱン
自然の景勝地を保護し、国民の保健・休養に資する目的で設けられた公園。国立公園・国定公園・都道府県立自然公園の3種。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐こうぶつ【自然公物】🔗⭐🔉
しぜん‐こうぶつ【自然公物】
天然のままで公の用に供される公物。河川・海浜・湖沼の類。↔人工公物。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐さいがい【自然災害】🔗⭐🔉
しぜん‐さいがい【自然災害】
地震・火山爆発・津波・高潮・台風・豪雨・異常低温など、何らかの自然現象によってひき起こされる災害。火災・交通事故・公害などのような社会(人為)的災害と区別される。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐さいむ【自然債務】🔗⭐🔉
しぜん‐さいむ【自然債務】
〔法〕債務者からは有効に弁済しうるが、債権者からは訴訟による請求も強制執行もなしえない債務。徳義上の債務の類。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐し【自然史】🔗⭐🔉
しぜん‐し【自然死】🔗⭐🔉
しぜん‐し【自然死】
寿命が尽きて死ぬこと。また、事故・殺害・自殺などによらない死。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐し【自然誌】🔗⭐🔉
しぜん‐じ【自然児】🔗⭐🔉
しぜん‐じ【自然児】
社会の因習に染まらず、野生動物のような純粋さや荒々しさ、たくましさを備えた人。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐しつぎょうりつ【自然失業率】‥ゲフ‥🔗⭐🔉
しぜん‐しつぎょうりつ【自然失業率】‥ゲフ‥
非自発的失業のない状態、すなわち自発的失業と摩擦的失業のみが存在するときの失業率。完全雇用時の失業率。フリードマンが導入した概念。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐しゅうきょう【自然宗教】‥ケウ🔗⭐🔉
しぜん‐しゅうきょう【自然宗教】‥ケウ
①宗教の発達過程において、初期の自然発生的・原始的宗教の総称。主としてアニミズム・呪物崇拝・自然崇拝・多神教など。自然的宗教。自然教。↔倫理的宗教。
②神の恩恵にもとづく啓示宗教に対し、人間の宗教的性質としての理性や感情などにもとづく宗教。近代初期、西欧で理神論の形をとって説かれた。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐しゅぎ【自然主義】🔗⭐🔉
しぜん‐しゅぎ【自然主義】
(naturalism)すべてを自然に帰し、自然にまかせる立場。
①〔哲〕
㋐物質的自然を唯一または根本の原理とみなし、精神現象をも含めて一切の現象・過程を、このような自然の所産と考える立場。現代では、自然科学の成果を背景に、哲学と科学の連続性を主張するクワインらの立場。
㋑善・正などの価値を自然的事実(快をもたらす、自己保存に役立つなどの事実)で定義しようとする倫理学の立場。快楽主義・功利主義はその代表例。
②文学で、理想化を行わず、醜悪・瑣末なものを忌まず、現実をただあるがままに写しとることを目標とする立場。19世紀末頃フランスを中心として起こる。自然科学の影響を受け、人間を社会的環境と遺伝とによって決定される存在と考えた。ゾラ・ハウプトマンなどがその代表。日本には明治後期に伝わり、田山花袋・島崎藤村らが代表。
③マルクス主義などの芸術論において、瑣末な事実の忠実な描写にこだわり、本質を見失うような創作方法。→リアリズム。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐じょうぞく【自然上蔟】‥ジヤウ‥🔗⭐🔉
しぜん‐じょうぞく【自然上蔟】‥ジヤウ‥
養蚕で、蔟まぶしを熟蚕の上におき、人が手で拾わないで自然に上蔟させること。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐じょうたい【自然状態】‥ジヤウ‥🔗⭐🔉
しぜん‐じょうたい【自然状態】‥ジヤウ‥
①あるがままの状態。
②社会契約説において、国家・社会が成立する以前に想定される人間の状態。自己保存欲による戦争状態(ホッブズ)、理性的な相互尊重による平和(ロック)、悪徳なき調和の状態(ルソー)、神話的思考の支配する状態(レヴィ=ストロース)などの説がある。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐しょく【自然食】🔗⭐🔉
しぜん‐しょく【自然食】
人工的な肥料・調味料・香料・色素・防腐剤などを用いていない食品。自然食品。また、それを食用にすること。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐しん【自然神】🔗⭐🔉
しぜん‐しん【自然神】
自然の現象・事物を崇拝して神としたもの。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐じん【自然人】🔗⭐🔉
しぜん‐じん【自然人】
①生まれたままの人。本性を失わない人。社会や文化の影響を受けていない人。
②〔法〕法人と区別して生物としての人を指すときに用いる語。法律上、単に人といえば、普通、自然人と法人の両方が含まれる。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜんしんえいどう【自然真営道】‥ダウ🔗⭐🔉
しぜんしんえいどう【自然真営道】‥ダウ
安藤昌益の主著。101巻93冊(うち、15巻15冊現存)の稿本と、1753年(宝暦3)刊の3巻3冊の刊本とがある。既成の運気論を身分制社会正当化論として否定し、独自に自然の運気(自然真営道)を見いだしたとして著した。
→文献資料[自然真営道(稿本)]
しぜん‐しんがく【自然神学】🔗⭐🔉
しぜん‐しんがく【自然神学】
神の存在およびその真理の根拠を超自然的な啓示や奇跡によらず、人間理性によって考察・論証する学問。理神論もその一つ。形而上学。第一哲学。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐じんるいがく【自然人類学】🔗⭐🔉
しぜん‐じんるいがく【自然人類学】
人間の生物学的側面を解明しようとする人類学の一領域。形質人類学。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐しんわ【自然神話】🔗⭐🔉
しぜん‐しんわ【自然神話】
(nature myth)自然現象・自然物の成立した起源・状態・活動などを叙述した神話。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐すいぎん【自然水銀】🔗⭐🔉
しぜん‐すいぎん【自然水銀】
天然に単体の状態で産出する水銀。鉱物中、唯一液体のもの。水滴状。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐すう【自然数】🔗⭐🔉
しぜん‐すう【自然数】
〔数〕1から始まり、1につぎつぎと1を加えて得られる数の総称。集合論等では0を自然数に含めることもある。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐すうはい【自然崇拝】🔗⭐🔉
しぜん‐すうはい【自然崇拝】
自然現象・自然物に特別な意味づけをし、それを神聖視あるいはタブー視する宗教的観念の総称。また、それらに対して祭祀・儀礼を行う宗教的行為。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐せき【自然石】🔗⭐🔉
しぜん‐せき【自然石】
①天然に産出する石。じねんせき。↔人造石。
②人の手を加えない自然のままの姿の石。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐せんたく【自然選択】🔗⭐🔉
しぜん‐せんたく【自然選択】
(→)自然淘汰とうたに同じ。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐そう【自然葬】‥サウ🔗⭐🔉
しぜん‐そう【自然葬】‥サウ
風葬・散骨など、死者の遺骨が自然に回帰するような葬り方。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐そうえん【自然蒼鉛】‥サウ‥🔗⭐🔉
しぜん‐そうえん【自然蒼鉛】‥サウ‥
天然に単体の状態で産出するビスマス(蒼鉛)。三方晶系の鉱物。やや赤みを帯びた銀白色の塊状。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐ぞうか‐りつ【自然増加率】🔗⭐🔉
しぜん‐ぞうか‐りつ【自然増加率】
出生率から死亡率を減じた値。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐ぞうしゅう【自然増収】‥シウ🔗⭐🔉
しぜん‐ぞうしゅう【自然増収】‥シウ
主として経済規模の拡大により、租税収入・官業収入が税率の引上げ、税制の改革、もしくは価格の引上げなどに基づくことなしに予算額以上に増加すること。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐たい【自然体】🔗⭐🔉
しぜん‐たい【自然体】
①ごく自然に素直に立った体の構え。特に柔道でいう。
②特別につくろったり緊張したりすることのない、ありのままの態度。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐ちゆ【自然治癒】🔗⭐🔉
しぜん‐ちゆ【自然治癒】
生体が本来もっている回復機能によって病気やけがが治ること。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐つうふう【自然通風】🔗⭐🔉
しぜん‐つうふう【自然通風】
ボイラーにおいて、煙突によって生ずる自然の通風。↔強制通風。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐ていぼう【自然堤防】‥バウ🔗⭐🔉
しぜん‐ていぼう【自然堤防】‥バウ
河川の流路の両側に自然にできた堤防状の高まり。下流部によく発達し、比高は通常1メートルないし数メートル。この上に集落が発達し、畑地になっている場合が多い。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐てき【自然的】🔗⭐🔉
しぜん‐てき【自然的】
天然のままで、人為が加わらないさま。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐てつ【自然鉄】🔗⭐🔉
しぜん‐てつ【自然鉄】
天然に単体の状態で産出する鉄。少量のニッケルなどを含むことがある。玄武岩などに産出し、また隕石などの中に存在。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐どう【自然銅】🔗⭐🔉
しぜん‐どう【自然銅】
天然に単体の状態で産出する銅。多くは銅鉱脈中に樹枝状・鱗状をなして存し、表面は変色して褐・黒・緑または青色を帯びる。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜんとじんせい【自然と人生】🔗⭐🔉
しぜんとじんせい【自然と人生】
文集。徳冨蘆花著。1900年(明治33)刊。初期の小説・評伝・随筆などを収録。文範として当時の文章に影響を与えた。
→文献資料[自然と人生]
○自然に還れしぜんにかえれ🔗⭐🔉
○自然に還れしぜんにかえれ
社会の因襲から受けた悪影響を脱して、人生自然の無垢むくな状態に還れの意。J.‐J.ルソーの思想に基づく語。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐のうほう【自然農法】‥ハフ
なるべく自然環境にまかせて行う農業技術・経営などの総称。無除草栽培・不耕起栽培など。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐の‐くに【自然の国】
①(regnum naturale ラテン)「恩寵の国」に対する語で、物理的自然ないし世俗的社会を指す。アウグスティヌス以来、トマス=アクィナスなどの中世思想家に見出される思想。近世でもライプニッツなどが論じた。
②(Reich der Natur ドイツ)カントにおいては、「目的の国」に対する語として因果律の支配する世界を指す。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐の‐けんり【自然の権利】
人間に人権が認められるように、自然、特に生態系にも認められるとされる権利。環境破壊に反対する立場から用いられる概念。→動物の権利。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐の‐こと【自然の事】
万一のこと。特に、死ぬことを指す。→しぜん3㋐。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐の‐すう【自然の数】
自然の運命で、人力の企て及ぶべきではないこと。自然のなりゆき。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐の‐せいいつせい【自然の斉一性】
(uniformity of nature)動植物の種や類に見られるように、ある範囲の物が共通の特色を持つこと(共存の斉一性)、および同一の原因が同一の結果を生むこと(継起の斉一性)についていう。特殊から普遍を導く帰納的推理を可能にする条件として仮定される。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐の‐ひかり【自然の光】
(lumen naturale ラテン)人間に生得的・自然的に付与されている理性的な認識能力。超自然的な啓示による認識(恩寵の光)に対する語。主としてスコラ哲学の用語。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐ばえ【自然生え】
播種しないのに、草木などが自然に生えること。また、その草木。自然植生。じねんばえ。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐はっか【自然発火】‥クワ
酸化されやすい物質が常温で酸化・発熱し、自然に発火・燃焼する現象。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐はっせい【自然発生】
①生物は無生物からも発生し得るという説。例えば、肉汁から微生物が自然に発生するという考え。パスツールによって誤りであることが実証された。偶然発生。ヘッケル以降は生命の起源のこと。
②人為的な計画・指導に基づかないで発生すること。「―的なストライキ」
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐のうほう【自然農法】‥ハフ🔗⭐🔉
しぜん‐のうほう【自然農法】‥ハフ
なるべく自然環境にまかせて行う農業技術・経営などの総称。無除草栽培・不耕起栽培など。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐の‐くに【自然の国】🔗⭐🔉
しぜん‐の‐くに【自然の国】
①(regnum naturale ラテン)「恩寵の国」に対する語で、物理的自然ないし世俗的社会を指す。アウグスティヌス以来、トマス=アクィナスなどの中世思想家に見出される思想。近世でもライプニッツなどが論じた。
②(Reich der Natur ドイツ)カントにおいては、「目的の国」に対する語として因果律の支配する世界を指す。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐の‐すう【自然の数】🔗⭐🔉
しぜん‐の‐すう【自然の数】
自然の運命で、人力の企て及ぶべきではないこと。自然のなりゆき。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐の‐せいいつせい【自然の斉一性】🔗⭐🔉
しぜん‐の‐せいいつせい【自然の斉一性】
(uniformity of nature)動植物の種や類に見られるように、ある範囲の物が共通の特色を持つこと(共存の斉一性)、および同一の原因が同一の結果を生むこと(継起の斉一性)についていう。特殊から普遍を導く帰納的推理を可能にする条件として仮定される。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐の‐ひかり【自然の光】🔗⭐🔉
しぜん‐の‐ひかり【自然の光】
(lumen naturale ラテン)人間に生得的・自然的に付与されている理性的な認識能力。超自然的な啓示による認識(恩寵の光)に対する語。主としてスコラ哲学の用語。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐ばえ【自然生え】🔗⭐🔉
しぜん‐ばえ【自然生え】
播種しないのに、草木などが自然に生えること。また、その草木。自然植生。じねんばえ。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐はっか【自然発火】‥クワ🔗⭐🔉
しぜん‐はっか【自然発火】‥クワ
酸化されやすい物質が常温で酸化・発熱し、自然に発火・燃焼する現象。
⇒し‐ぜん【自然】
○自然は飛躍せずしぜんはひやくせず🔗⭐🔉
○自然は飛躍せずしぜんはひやくせず
(natura non facit saltum ラテン)リンネやライプニッツが使った語。自然の変化はもっぱら漸次的な増減によるとする考え方を示したもの。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐はん【自然犯】
それ自体当然に反社会的・反道義的である犯罪。刑法に規定されている犯罪は原則として自然犯である。刑事犯。↔行政犯。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐ひ【自然砒】
天然に単体の状態で産出する砒素ひそ。三方晶系の鉱物で、菱形の結晶集合体。錫白色だが空気に触れると褐色化し、分解が進むと三酸化二砒素を生じる。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐ひつぜんせい【自然必然性】
自然法則のもつ必然性。倫理的な当為の必然性に対する語として、自然法則の因果性を指す。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐びょうしゃ【自然描写】‥ベウ‥
文学作品などで、自然をありのままに描写すること。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐ぶつ【自然物】
人の手が加えられていない、自然界に存する有形物。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐ぶんべん【自然分娩】
吸引や薬品など人工的な手段を用いず、母体の自然の力だけで行う分娩。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐ぶんるい【自然分類】
事物の自然に即した分類。生物学では、系統的な類縁関係に基づく生物の分類を指し、生物進化に基づく系統分類とほぼ同義。↔人為分類。
⇒し‐ぜん【自然】
しせん‐べんごにん【私選弁護人】
被疑者・被告人その他一定の者が自ら選任した弁護人。原則として弁護士から選ぶ。↔国選弁護人
⇒し‐せん【私選】
しぜん‐べんしょうほう【自然弁証法】‥ハフ
(Dialektik der Natur ドイツ)エンゲルスの遺稿「自然弁証法」の内容となる学説。神の摂理観や機械論的自然観に抗し、自然において認識される物質の運動発展の一般法則としての弁証法的唯物論を説く。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐ほう【自然法】‥ハフ
①自然界の一切の事物を支配するとみられる理法。自然律。
②人間の自然(本性)に基づく倫理的な原理。人為的・歴史的な実定法とは異なり、時と所を超越した普遍的な法と考えられている。規範的な意味を持つ点で、記述的な自然法則から区別される。↔実定法↔人定法。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐ほうそく【自然法則】‥ハフ‥
自然現象の間に成り立つ、反復可能で一般的な規則的関係。これは規範法則とは異なる存在の法則であり、因果関係を基礎とする。狭義では自然界に関する法則であるが、広義では社会法則、心理法則等のうち規範法則に属さないものを指す。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐ほうろん【自然法論】‥ハフ‥
自然法の存在を認め、それを実定法の上位におく思想。この思想は古代のストア哲学、中世のカトリック哲学、近世以降の法思想・政治思想で顕著な展開を見、キケロ、トマス=アクィナス、グロティウス、ロック、ウォルフらがその代表。自然法学。↔法実証主義。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐ぼく【自然木】
栽培によらず、自然のままに成長した樹木。自生木。天然木。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐ほご【自然保護】
産業の発展による自然の破壊・汚染など、人間生活の拡大によって圧迫される自然を保全しようとすること。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐めんえき【自然免疫】
ある種の病原体に対して生体が生来もつ抵抗性。広義には、ワクチン等の人工操作を経ないで獲得した免疫、すなわち自然能動免疫をもいう。先天的免疫。↔獲得免疫。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐りつ【自然律】
(→)自然法1に同じ。
⇒し‐ぜん【自然】
しせんりょう【四千両】‥リヤウ
歌舞伎脚本「四千両小判梅葉こばんのうめのは」の通称。6幕。河竹黙阿弥作の世話物。1885年(明治18)初演。江戸城内の御金蔵破り事件を脚色。伝馬町牢内の場が写実的に描かれて名高い。
しせん‐りょうり【四川料理】‥レウ‥
四川一帯で発達した中国料理。唐辛子・花椒かしょうを使った辛い味付けが特徴。代表的な料理は麻婆マーボー豆腐・棒々鶏バンバンジーなど。
⇒しせん【四川】
しぜん‐りょく【自然力】
自然界に行われる種々の作用。
⇒し‐ぜん【自然】
しぜん‐りょくがん【紫髯緑眼】
赤茶けたひげと青い眼。中国で、西域の異民族の容貌を形容した語。
しぜん‐れき【自然暦】
定期的に見られる動植物の現象・行動の季節的変化をもとに作りあげる暦の一種。
⇒し‐ぜん【自然】
しせん‐わかしゅう【私撰和歌集】‥シフ
勅撰和歌集に対して、私に撰定・編集した歌集。古今和歌六帖の類。私撰集。
⇒し‐せん【私撰】
しぜん‐はん【自然犯】🔗⭐🔉
しぜん‐はん【自然犯】
それ自体当然に反社会的・反道義的である犯罪。刑法に規定されている犯罪は原則として自然犯である。刑事犯。↔行政犯。
⇒し‐ぜん【自然】
じ‐ねん【自然】🔗⭐🔉
じ‐ねん【自然】
(呉音。多く助詞「に」「と」を伴って副詞的に用いる)おのずからそうあること。本来そうであること。ひとりでに。源氏物語帚木「―に、そのけはひ、こよなかるべし」→しぜん。
⇒じねん‐げどう【自然外道】
⇒じねん‐ご【自然秔】
⇒じねん‐ごどう【自然悟道】
⇒じねん‐じょ【自然薯】
⇒じねん‐じょう【自然生】
⇒じねん‐せき【自然石】
⇒じねん‐ち【自然智】
⇒じねん‐どう【自然銅】
⇒じねん‐ばえ【自然生え】
⇒じねん‐ほうに【自然法爾】
じねん‐げどう【自然外道】‥ダウ🔗⭐🔉
じねん‐げどう【自然外道】‥ダウ
〔仏〕あらゆる結果は因縁によらず自然に生じたものと考える学派。六師外道のマッカリ=ゴーサーラやアジタ=ケーサカンバラの説に比定される。
⇒じ‐ねん【自然】
じねんこじ【自然居士】🔗⭐🔉
じねんこじ【自然居士】
能。観阿弥作。一少女が両親供養のため人買いに身を売る。自然居士はその次第を知り、人買いの跡を追って少女を救う。
じねん‐ごどう【自然悟道】‥ダウ🔗⭐🔉
じねん‐ごどう【自然悟道】‥ダウ
〔仏〕教えによらず、自然に開悟すること。
⇒じ‐ねん【自然】
じねん‐じょ【自然薯】🔗⭐🔉
じねん‐じょ【自然薯】
「自然生じねんじょう」の転。〈[季]秋〉
⇒じ‐ねん【自然】
じねん‐じょう【自然生】‥ジヤウ🔗⭐🔉
じねん‐じょう【自然生】‥ジヤウ
①栽培されているナガイモに対して、山地に自生しているヤマノイモの称。自然薯じねんじょ。
②天然に生い出ること。また、その植物。
⇒じ‐ねん【自然】
じねん‐せき【自然石】🔗⭐🔉
じねん‐せき【自然石】
天然のままの石。↔人造石。
⇒じ‐ねん【自然】
じねん‐ち【自然智】🔗⭐🔉
じねん‐ち【自然智】
〔仏〕人為的努力によらず、自然に生ずる悟りの智慧。
⇒じ‐ねん【自然】
じねん‐どう【自然銅】🔗⭐🔉
じねん‐ばえ【自然生え】🔗⭐🔉
じねん‐ばえ【自然生え】
自然に生えでたこと。また、その草木。
⇒じ‐ねん【自然】
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し-ぜん【自然】🔗⭐🔉
し-ぜん [0] 【自然】
■一■ (名)
(1)おのずから存在してこの世界を秩序立てているもの。山・川・海やそこに生きる万物。天地間の森羅万象。人間をはぐくみ恵みを与える一方,災害をもたらし,人間の介入に対して常に立ちはだかるもの。人為によってその秩序が乱されれば人間と対立する存在となる。「―を破壊する」「―の猛威」「―を愛する」
(2)人や物に本来的に備わっている性質。天性。「楽しい時には笑い,悲しい時には泣く,それが人間の―だ」
(3)〔哲〕
〔nature〕
古代ギリシャで,他の力によるのではなく自らのうちに始源をもち生成変化するものの意。ここから人為・作為から区別されたありのままのものの意にもなり,事物に内在する固有の本性ないしは本性的な力の意ともなる。また中世では,被造物一般のことであり,さらに神の恩寵(オンチヨウ)に対して人間が生まれつき具有するものを指す。
■二■ (形動)
行為や態度がわざとらしくないさま。「―な動作」「―な反応」
■三■ (副)
(1)(「に」や「と」を伴うこともある)ひとりでに。おのずと。「―に体が震えてくる」「世の中のことが次第に分るにつれ―と心に合点が行き/谷間の姫百合(謙澄)」「―祖母が一家の実権を握つてゐた/平凡(四迷)」
(2)万一の事態の起こるさま。ひょっとして。「―モ人ニ行キ逢エバ,藁芥(ワラアクタ)ノ中ニ逃ゲ入ッテ隠ルルニモ心安イ/天草本伊曾保」
→じねん(自然)
[派生] ――さ(名)
しぜん=に還(カエ)れ🔗⭐🔉
――に還(カエ)れ
人間本来の自由・幸福を奪った社会という悪を脱して,自然の無垢(ムク)な状態に還れという意味。ルソーの根本思想を表す言葉。
しぜん=は飛躍せず🔗⭐🔉
――は飛躍せず
〔(ラテン) natura non facit saltum〕
自然は,一挙にではなく,漸次的に変化するものである。生物学者リンネの言葉。
しぜん-えいよう【自然栄養】🔗⭐🔉
しぜん-えいよう ―ヤウ [4] 【自然栄養】
乳児を母乳で育てること。
⇔人工栄養
しぜん-おんかい【自然音階】🔗⭐🔉
しぜん-おんかい [4] 【自然音階】
ハニホヘトイロの音名で表される幹音のみから成る音階。ピアノの白鍵のみで弾ける音階。ハ長調・イ短調の音階がこれに当たる。
しぜん-かい【自然界】🔗⭐🔉
しぜん-かい [2] 【自然界】
(1)人間を含んで,人間の周りに広がる全世界。(内面の世界に対して)自分の外に存在するすべてのもの。
(2)人間界以外の世界。
しぜん-かいとう【自然解凍】🔗⭐🔉
しぜん-かいとう [4] 【自然解凍】
冷凍した食品を加熱せずに解凍すること。
しぜん-かかく【自然価格】🔗⭐🔉
しぜん-かかく [4] 【自然価格】
⇒正常価格(セイジヨウカカク)
しぜん-がく【自然学】🔗⭐🔉
しぜん-がく [2] 【自然学】
〔(ギリシヤ) physik
〕
ギリシャ哲学において,自然を扱う学問部門。しばしば論理学・倫理学とともに哲学の三部門を成す。
→自然哲学

しぜん-かんき【自然換気】🔗⭐🔉
しぜん-かんき ―クワン― [4] 【自然換気】
室内外の温度差・風圧などによって,室内の空気が自然に入れ替わること。
しぜん-かんきょう【自然環境】🔗⭐🔉
しぜん-かんきょう ―クワンキヤウ [4] 【自然環境】
人間や生物を取り巻き,その生存や行動などに密接な関連をもつ,土地・大気・水・生物などからなる自然界の状況。
しぜん-かんきょうほぜん-ほう【自然環境保全法】🔗⭐🔉
しぜん-かんきょうほぜん-ほう ―クワンキヤウホゼンハフ 【自然環境保全法】
自然環境保全についての基本理念と基本事項を定めた法律。1972年(昭和47)制定。
しぜん-ききょう【自然気胸】🔗⭐🔉
しぜん-ききょう [4] 【自然気胸】
外傷や医療処置によらずに生じた気胸。青年男子に好発する特発性自然気胸は胞膜下にある小嚢胞(ノウホウ)が破れることで起こるとされている。中高年者で結核などの胸部疾患に伴って起こる続発性自然気胸もある。
しぜん-きゅうかい【自然休会】🔗⭐🔉
しぜん-きゅうかい ―キウクワイ [4] 【自然休会】
国会の会期中に,国会の一院が慣例上または各党派の申し合わせによって審議を休むこと。
しぜん-きゅうようそん【自然休養村】🔗⭐🔉
しぜん-きゅうようそん ―キウヤウ― [6] 【自然休養村】
都市生活者が自然に親しみ休養がとれるように整備された区域。市町村が都道府県に申請して指定を受ける。
しぜん-きゅうようりん【自然休養林】🔗⭐🔉
しぜん-きゅうようりん ―キウヤウ― [6] 【自然休養林】
林野庁が1968年(昭和43)以来国民の保健休養のために指定,開放している国有林。
しぜん-けつぞく【自然血族】🔗⭐🔉
しぜん-けつぞく [5][4] 【自然血族】
〔法〕 血縁関係のある人々。
⇔法定血族
しぜん-けん【自然権】🔗⭐🔉
しぜん-けん [2] 【自然権】
国家およびその法律に先立って,個人に本来的に備わり,国家によって侵されることのないとされる諸権利。天賦(テンプ)人権。
→基本的人権
しぜん-げんご【自然言語】🔗⭐🔉
しぜん-げんご [4] 【自然言語】
社会の中で自然に発生し,自然に用いられている言語。人為的に規定された人工言語に対していう語。
⇔人工言語
しぜん-げんしょう【自然現象】🔗⭐🔉
しぜん-げんしょう ―シヤウ [4] 【自然現象】
自然界に見られる諸現象。
しぜん-こう【自然光】🔗⭐🔉
しぜん-こう ―クワウ [2][0] 【自然光】
(1)太陽などの天然の光。
(2)いろいろな方向の振動面をもった波が均一に混合した光。
⇔偏光(ヘンコウ)
しぜん-こうえん【自然公園】🔗⭐🔉
しぜん-こうえん ―
ン [4] 【自然公園】
自然を保護し,その利用の増進をはかり,国民の保健に資すことを目的として,自然公園法によって指定される景勝地。国立公園・国定公園・都道府県立自然公園がある。

しぜん-こうぶつ【自然公物】🔗⭐🔉
しぜん-こうぶつ [4] 【自然公物】
〔法〕 河川・海浜などのように,天然の状態で公(オオヤケ)の用に供することができる公物。
⇔人工公物
しぜん-さいがい【自然災害】🔗⭐🔉
しぜん-さいがい [4] 【自然災害】
地震・洪水・火山爆発・台風などの自然現象が直接原因となって起こる災害。天災。
⇔人為災害
しぜん-さいむ【自然債務】🔗⭐🔉
しぜん-さいむ [4] 【自然債務】
〔法〕 債務者が任意に債務を弁済すれば有効な弁済となるが,弁済がない場合に債権者側が履行を強制できない債務。
しぜん-ざんりゅうじき【自然残留磁気】🔗⭐🔉
しぜん-ざんりゅうじき ―ザンリウ― [8] 【自然残留磁気】
岩石が産出状態ですでにもっている磁気。岩石が生成される際,地磁気により磁化されたもの。
しぜん-し【自然史】🔗⭐🔉
しぜん-し [2] 【自然史】
(1)〔哲〕
〔(ドイツ) Naturgeschichte〕
弁証法的に発展する自然を歴史的にとらえるマルクス主義の概念。自然は意識や意志の外に独立して存在し,社会の発展も同様な自然史的過程であるとされる。
(2)〔natural history〕
博物学。ナチュラル-ヒストリー。
しぜん-し【自然死】🔗⭐🔉
しぜん-し [2] 【自然死】
外傷や病気などによらず,生活機能の自然衰退によって死ぬこと。老衰死。
しぜん-し【自然誌】🔗⭐🔉
しぜん-し [2] 【自然誌】
⇒博物学(ハクブツガク)
しぜん-じ【自然児】🔗⭐🔉
しぜん-じ [2] 【自然児】
世俗の風習にとらわれることなく,自分の意のままに生きる者。また,社会の因習にそまっていない純粋な心の持ち主。
しぜん-じしん【自然地震】🔗⭐🔉
しぜん-じしん ―ヂ― [4] 【自然地震】
自然現象として発生する通常の地震。人工地震と対比していう。
しぜん-しつぎょうりつ【自然失業率】🔗⭐🔉
しぜん-しつぎょうりつ ―シツゲフ― [6] 【自然失業率】
いかなる財政金融政策を用いても,いかなる賃金水準においても,解消できない非自発的失業者の割合。
しぜん-しゃかい【自然社会】🔗⭐🔉
しぜん-しゃかい ―クワイ [4] 【自然社会】
地縁・血縁によって成立している社会。原始社会だけをさすこともある。
⇔人為社会
しぜん-しゅうきょう【自然宗教】🔗⭐🔉
しぜん-しゅうきょう ―ケウ [4] 【自然宗教】
(1)神の超越的なはたらきによる宗教(啓示宗教)に対し,人間の自然の本性,すなわち理性に基づく宗教。一八世紀以後の啓蒙思潮や理神論の考える宗教がその代表。
→啓示宗教
(2)原始的・自然発生的な宗教。アニミズム・呪物崇拝などの素朴な信仰の総称。
しぜん-しゅぎ【自然主義】🔗⭐🔉
しぜん-しゅぎ [4] 【自然主義】
〔naturalism〕
(1)〔哲〕 存在や価値の根本に自然を考える立場の総称。一般に,超自然的なもの(理想・規範・超越者など)の独自性を認めず,自然的なもの(物質・感覚・衝動・生命など)を基盤にして物事をとらえる。(ア)倫理学で,善や規範を超越的な原理からではなく,感覚的経験から導出する説。また,内的あるいは外的自然に即した生活を旨とする主義。(イ)宗教上では,汎神(ハンシン)論にほぼ同じ。
(2)一九世紀後半に興った文芸思潮。観察を標榜する近代のリアリズム(写実主義)の延長上に,これを科学的に徹底し,理想化を排し人間の生の醜悪・瑣末(サマツ)な相までをも描出する。フランスのゾラ・モーパッサンなどが代表。この影響のもとに,日本では明治後期に島崎藤村・田山花袋などが輩出した。
(3)美術で,自然の事物を忠実に再現しようとする作画態度。古典ギリシャの美術などにもみられるが,特に一七世紀イタリアのカラバッジョやその後継者たち,さらには一九世紀中頃のテオドール=ルソーらバルビゾン派や一九世紀後半のクールべらの写実主義をさす。
しぜん-じょうたい【自然状態】🔗⭐🔉
しぜん-じょうたい ―ジヤウ― [4] 【自然状態】
社会契約説において,個人相互の社会契約に基づく国家の形成以前に,諸個人が置かれていると論理的・歴史的に想定される状態。自然権の無制限な行使による戦争状態であるとしたり(ホッブス),理性によって生活を営む自由で平等な状態であるとする(ロック)など論者によって異なる。
しぜん-しょうにん【自然承認】🔗⭐🔉
しぜん-しょうにん [4] 【自然承認】
国会で,予算の議決・条約承認・総理大臣指名の場合,衆議院の議決後定められた期間内に参議院が議決を行わない場合,衆議院の議決をもって国会の議決とすること。自然成立。
しぜん-しょくひん【自然食品】🔗⭐🔉
しぜん-しょくひん [4] 【自然食品】
人工色素・防腐剤・化学調味料などの添加物を加えず,本来の性質を変化させるような加工をしていない,自然のままの食品。
⇔加工食品
しぜん-しん【自然神】🔗⭐🔉
しぜん-しん [2] 【自然神】
自然現象または自然の事物を崇拝して神格化したもの。
→自然崇拝(スウハイ)
しぜん-じん【自然人】🔗⭐🔉
しぜん-じん [2] 【自然人】
(1)社会や文化に束縛されることなく,あるがままに生きる人間。
(2)〔法〕 出生から死亡まで等しく完全な権利能力を認められている個人。法人に対する個人。
しぜん-しんがく【自然神学】🔗⭐🔉
しぜん-しんがく [4] 【自然神学】
〔natural theology〕
キリストにおける啓示を基礎とする啓示神学に対し,人間に本来的に与えられている理性(自然の光)によってキリスト教の真理性を証明しようとする神学。トマス=アクィナスが代表的。理神論なども含む。
しぜん-じんるいがく【自然人類学】🔗⭐🔉
しぜん-じんるいがく [6] 【自然人類学】
生物としての人類を生物学の立場から研究する学問。人類の進化・変異・適応などが中心課題となる。形質人類学。
しぜん-しんろん【自然神論】🔗⭐🔉
しぜん-しんろん [4] 【自然神論】
⇒理神論(リシンロン)
しぜん-すう【自然数】🔗⭐🔉
しぜん-すう [2] 【自然数】
〔数〕 1・2・3・4…と続く数の総称。正の整数。0 を含めることもある。
しぜん-すうはい【自然崇拝】🔗⭐🔉
しぜん-すうはい [4] 【自然崇拝】
特定の自然現象および自然物に宗教的価値を認めてそれを崇拝すること。崇拝対象には,天体現象(太陽・月・星・雨・風・雷など),地上現象(大地・火・水・川・山岳・岩石など),動植物などがある。天然崇拝。
しぜん-せいちょうりつ【自然成長率】🔗⭐🔉
しぜん-せいちょうりつ ―セイチヤウ― [6] 【自然成長率】
経済で,労働人口の成長率と技術進歩率(労働の生産性の増加率)によって可能な成長率。
しぜん-せき【自然石】🔗⭐🔉
しぜん-せき [2] 【自然石】
天然に産出した石。天然のままの,加工してない石。じねんせき。
しぜん-せんたく【自然選択】🔗⭐🔉
しぜん-せんたく [4] 【自然選択】
〔natural selection〕
ある生物に生じた遺伝的変異個体のうち生存に有利なものが生き残ること。集団遺伝学では,異なった遺伝子型をもつ個体が次代に残す子孫の数によって自然選択に対する有利さを評価する。ダーウィンが導入した概念。自然淘汰(トウタ)。
しぜん-そう【自然葬】🔗⭐🔉
しぜん-そう ―サウ [2] 【自然葬】
散骨などにより,自然に回帰しようとする葬儀。
しぜん-ぞう【自然増】🔗⭐🔉
しぜん-ぞう [2] 【自然増】
(1)成り行きのままにしておいて増えること。
(2)特に,出生によって人口が自然に増えること。自然増加。
→社会増加
しぜん-ぞうかりつ【自然増加率】🔗⭐🔉
しぜん-ぞうかりつ [6] 【自然増加率】
出生率から死亡率を引いた値。
しぜん-ぞうしゅう【自然増収】🔗⭐🔉
しぜん-ぞうしゅう ―シウ [4] 【自然増収】
税率・税法の変更なしに,経済界の好況の影響で自然的に租税収入や印紙収入などが増加すること。
しぜん-そん【自然村】🔗⭐🔉
しぜん-そん [2] 【自然村】
農耕・漁労を通じて,自然に形成された村落共同体。行政の単位としての行政村に対する語。村(ムラ)。
→行政村
しぜん-たい【自然体】🔗⭐🔉
しぜん-たい [0] 【自然体】
(1)柔道で,自然なままで立った基本的な姿勢。右自然体・左自然体がある。
(2)身構えたり,先入観をもったりしないあるがままの態度。「今回の審議には―で臨む」
しぜん-たいすう【自然対数】🔗⭐🔉
しぜん-たいすう [4] 【自然対数】
(2.71828…)を底とする対数。

しぜん-ちゆ【自然治癒】🔗⭐🔉
しぜん-ちゆ [4] 【自然治癒】
生体に備わった治癒力により病気やけがが治ること。
しぜん-ちりがく【自然地理学】🔗⭐🔉
しぜん-ちりがく [5] 【自然地理学】
地理学の一分野。人間生活の基盤としての自然現象を研究する。地形学・気候学・水文学(スイモンガク)・土壌地理学・生物地理学などを含む。
⇔人文地理学
しぜん-ていぼう【自然堤防】🔗⭐🔉
しぜん-ていぼう ―バウ [4] 【自然堤防】
河川の両側にできる堤防状の微高地。氾濫(ハンラン)時に土砂が堆積してできる。
しぜん-てき【自然的】🔗⭐🔉
しぜん-てき [0] 【自然的】 (形動)
天然のままであるさま。人工の加わらないさま。
しぜん-てき-こっきょう【自然的国境】🔗⭐🔉
しぜん-てき-こっきょう ―コクキヤウ [6][0] 【自然的国境】
山脈・河川・湖沼・砂漠・海峡などの自然物を利用した国境。アンデス山脈(アルゼンチンとチリ)・アムール川(ロシア連邦と中国)・レマン湖(スイスとフランス)・ドーバー海峡(イギリスとフランス)などの例がある。
→人為的国境
しぜん-てき-たいど【自然的態度】🔗⭐🔉
しぜん-てき-たいど [6] 【自然的態度】
〔(ドイツ) nat
rliche Einstellung〕
フッサール現象学の用語。目の前に広がる世界の存在を自明のこととして疑わない素朴な日常的見方を指す。この態度は現象学的還元の操作によって停止され,超越論的態度へと移行する。

しぜん-てき-たんおんかい【自然的短音階】🔗⭐🔉
しぜん-てき-たんおんかい [8] 【自然的短音階】
短音階の最も基本的な型。音階の第二音と第三音,第五音と第六音の間が半音,他は全音の音程をなすもの。
しぜん-てつがく【自然哲学】🔗⭐🔉
しぜん-てつがく [5][4] 【自然哲学】
〔(ドイツ) Naturphilosophie〕
広く自然の事物や現象についての体系的理解および理論的考察の総称。主として,古代ギリシャ,イオニア学派の万物の根元を求める哲学や,近代では自然科学とは区別された,思弁的・哲学的な原理による自然の全体的・統一的な考察をいう(シェリング・ヘーゲルなど)。近代科学成立以前は自然科学をも包括する呼称として用いられた。
しぜん-とうた【自然淘汰】🔗⭐🔉
しぜん-とうた ―タウ― [4] 【自然淘汰】 (名)スル
(1)「自然選択(シゼンセンタク)」に同じ。
(2)({(1)}から転じて)長い間には,劣悪なものは滅び優良なものが生き残ること。「安かろう悪かろうの品は―される」
しぜん-どくせん【自然独占】🔗⭐🔉
しぜん-どくせん [4] 【自然独占】
その産業分野の有する自然の条件や技術的な特性によって,競争的となりえず,必然的に独占状態となること。産出の限られた天然資源,電力などの公益産業にみられる規模の経済性などが原因となる。
しぜん-のうほう【自然農法】🔗⭐🔉
しぜん-のうほう ―ハフ [4] 【自然農法】
有機農業・生態系農業のうち,無農薬・無化学肥料を厳格に実施するもの。基準は特に定められていない。
しぜん-の-くに【自然の国】🔗⭐🔉
しぜん-の-くに 【自然の国】
〔哲〕
(1)〔(ラテン) regnum naturale〕
キリスト教思想で,物質的自然および世俗的世界。
⇔恩寵(オンチヨウ)の国
(2)〔(ドイツ) Reich der Natur〕
カントでは,「目的の国」に対して,因果律の支配する人間の自由の存在しない自然の世界をさす。
しぜん-の-こと【自然の事】🔗⭐🔉
しぜん-の-こと 【自然の事】
万一のこと。悪いことをいう場合に用いる。「―のあらん時,物の具して頼朝がのるべき馬なり/平家 9」
しぜん-の-すう【自然の数】🔗⭐🔉
しぜん-の-すう 【自然の数】
自然の成り行き。「固より―である/小説「エイルヰン」の批評(漱石)」
しぜん-の-せいいつせい【自然の斉一性】🔗⭐🔉
しぜん-の-せいいつせい 【自然の斉一性】
〔uniformity of nature〕
事象が同一の事情のもとでは常に同一の在り方を示すように自然が統一ある秩序を保持していること。特殊から普遍を導く帰納的推理を正当化する根本仮定として J = S =ミルが提唱した。
しぜん-のひかり【自然の光】🔗⭐🔉
しぜん-のひかり 【自然の光】
〔(ラテン) lumen naturale〕
スコラ哲学で,事物の認識のために神から特別に与えられる恩寵の光に対して,人間に生得的に与えられている事物を認識する能力。
しぜん-はっか【自然発火】🔗⭐🔉
しぜん-はっか ―クワ [4] 【自然発火】
可燃性の物質が空気中に放置されたとき,分解熱・酸化熱・吸着熱などが蓄積し,その結果自然に発火する現象。
しぜん-はっせい【自然発生】🔗⭐🔉
しぜん-はっせい [4] 【自然発生】
(1)生物が無生物からも発生するという考え。現在では生命の起源に関する考え方を除き,否定されている。偶然発生。
(2)人為によらず,偶然的なきっかけによって物が生ずること。「―的な暴動」
しぜん-はん【自然犯】🔗⭐🔉
しぜん-はん [2] 【自然犯】
殺人・強盗・放火などそれ自体で反社会的・反道徳的であり,法規によるまでもなく不当性が自明とされる犯罪。刑事犯。
⇔法定犯
しぜん-び【自然美】🔗⭐🔉
しぜん-び [2] 【自然美】
自然界に現れる美。人工によらない天然の美。
⇔芸術美
しぜん-ひつぜんせい【自然必然性】🔗⭐🔉
しぜん-ひつぜんせい [0] 【自然必然性】
偶然も自由もあり得ぬような自然法則に示される必然性。人間の自由な当為に代表される目的論的必然性に対する。因果的必然性。
しぜん-びょうしゃ【自然描写】🔗⭐🔉
しぜん-びょうしゃ ―ベウ― [4] 【自然描写】
文学作品などで,自然をありのまま表現すること。
しぜん-ぶつ【自然物】🔗⭐🔉
しぜん-ぶつ [2] 【自然物】
人の手が加わっていない,自然界の有形物。
しぜん-ぶんべん【自然分娩】🔗⭐🔉
しぜん-ぶんべん [4] 【自然分娩】
吸引や人工破膜など人工介助をせずに,陣痛や腹圧など自然の娩出力によって胎児を産み出すこと。
しぜん-ぶんるい【自然分類】🔗⭐🔉
しぜん-ぶんるい [4] 【自然分類】
生物を自然界における類縁関係に従って分類すること。各生物の進化の過程を考えて系統的に分類することを目標とする。
⇔人為分類
しぜん-べんしょうほう【自然弁証法】🔗⭐🔉
しぜん-べんしょうほう ―ハフ [0][6] 【自然弁証法】
〔(ドイツ) Naturdialektik〕
精神よりも物質を根源的なものと見るマルクス・エンゲルスの弁証法でとらえられた自然観。機械論的な自然観に対して,様々な物質が相互に連関しつつ,全体で弁証法的運動を示すと見る。唯物(ユイブツ)弁証法。
しぜん-ほう【自然法】🔗⭐🔉
しぜん-ほう-がく【自然法学】🔗⭐🔉
しぜん-ほう-がく ―ハフ― [4] 【自然法学】
自然法の存在を認め,これによって実定法を基礎づけようとする法思想。近世合理主義において顕著な展開をみ,市民的・自由主義的法思想の確立に貢献した。グロティウス・ホッブス・ルソー・カントなどはその代表。
しぜん-ほうしゅつ【自然放出】🔗⭐🔉
しぜん-ほうしゅつ ―ハウ― [4] 【自然放出】
原子などが,外部の光や電子の衝突なしに自然に高い励起状態から低い励起状態に遷移して光を放出すること。自発放射。
→誘導放出
しぜん-ほご【自然保護】🔗⭐🔉
しぜん-ほご [4] 【自然保護】
人間の社会的活動によって生じる自然の破壊や汚染から,自然環境を保全し,かつ回復・育成すること。「―団体」
しぜんしんえいどう【自然真営道】🔗⭐🔉
しぜんしんえいどう シゼンシンエイダウ 【自然真営道】
安藤昌益の著書。1753年刊の三巻本と,明治後期に発見された稿本一〇一巻九三冊がある。健全な心身を論じながら封建的身分制を否定するなど鋭い社会批判を展開。
しぜんとじんせい【自然と人生】🔗⭐🔉
しぜんとじんせい 【自然と人生】
随筆・小品集。徳富蘆花作。1900年(明治33)刊。短編小説・評伝・随筆・散文詩を収録。万物に神を見る汎神論(ハンシンロン)的自然観がうかがえる。自然詩人としての名声が高まった作品。
じ-ねん【自然】🔗⭐🔉
じ-ねん [0] 【自然】
〔呉音〕
(1)〔仏〕 ある事物や事態が,外部からの影響力によるのではなく,それが本来的に備えている性質によって,一定の状態や特性を生ずること。
→自然法爾(ジネンホウニ)
(2)万物は因果によって生じたのではなく,現在あるがままに存在しているものだとする考え。仏教の因果論を否定する無因論で,外道(ゲドウ)の思想の一つ。
(3)人為が加わらないこと。ひとりでにそうなること。ありのまま。「コレワ別ノ子細デワナイ。タダ天道ノ―ヂャ/天草本伊曾保」
(4)たまたまそうであること。偶然。「衣の内より火出で来て焼けぬ。此れ―の事かと思ひて/今昔 4」
〔古くは「じねん」はありのままの意,「しぜん」は万一の意に使い分けられた〕
じねん-ごどう【自然悟道】🔗⭐🔉
じねん-ごどう ―ダウ [4] 【自然悟道】
〔仏〕 他からの教えによらず,自分で自然と悟りを開くこと。
じねん-じょ【自然薯・自然生】🔗⭐🔉
じねん-じょ [0] 【自然薯・自然生】
ヤマノイモの別名。じねんじょう。[季]秋。
じねん-せき【自然石】🔗⭐🔉
じねん-せき [2] 【自然石】
⇒しぜんせき(自然石)
じねん-ち【自然智】🔗⭐🔉
じねん-ち [2] 【自然智】
〔仏〕 他から教えを受けたのでなく自然に悟りを開いた仏の智慧(チエ)。自己に本来備わっている智。
じねん-に【自然に】🔗⭐🔉
じねん-に 【自然に】 (副)
しぜんに。おのずから。「少しかどあらむ人の耳にも目にもとまること―多かるべし/源氏(帚木)」
じねん-ほうに【自然法爾】🔗⭐🔉
じねん-ほうに ―ホフ― [4] 【自然法爾】
〔仏〕 親鸞が絶対他力の信仰を説明した語。阿弥陀仏に帰依し念仏を唱えようとする心が,人々の主体性からではなく,阿弥陀仏の誓願の力によって生じてくるということ。
じねんこじ【自然居士】🔗⭐🔉
じねんこじ 【自然居士】
能の一。四番目物。観阿弥作。勧進説法をしていた自然居士は,両親追善の布施のために我が身を売った少女を,いろいろな芸を演じて見せ,ついに人買いの手から救う。
しぜん【自然】(和英)🔗⭐🔉
しぜん【自然】
nature.→英和
〜な[の]natural;→英和
spontaneous;→英和
unaffected;→英和
automatic.→英和
〜に[と]naturally;→英和
spontaneously;→英和
instinctively;→英和
automatically.〜に親しむ take nature for a friend.→英和
〜にそむく be against nature.→英和
〜の成行きに任す lettake its natural course.‖自然界 nature.自然科学 natural science.自然休会 automatic adjournment.自然主義 naturalism.自然食品 natural[macrobiotic]foods.自然選択[淘汰]natural selection.自然美 natural beauty.自然保護 protection of natural environment.
じねんじょ【自然薯】(和英)🔗⭐🔉
じねんじょ【自然薯】
a Japanese yam.
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