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○味噌をつけるみそをつける🔗⭐🔉
○味噌をつけるみそをつける
しくじる。失敗する。面目を失う。
⇒みそ【味噌】
み‐そん・じる【見損じる】
〔他上一〕
(→)「見損ずる」に同じ。
み‐そん・ずる【見損ずる】
〔他サ変〕[文]みそん・ず(サ変)
見あやまる。見まちがえる。見そこなう。
みた【共】
(上代東国方言)(→)「むた」に同じ。万葉集20「弓の―さ寝か渡らむ」
みた【三田】
①東京都港区の一地区。芝公園の南西に当たり、慶応義塾大学がある。
②慶応義塾大学の俗称。
み‐た【御田・屯田】
①神領の田。神田。神代紀上「天照大神、天の狭田・長田を以て―としたまふ」
②大化改新前の皇室御料の田地。仁徳紀「額田大中彦皇子、将に倭の―及び屯倉みやけを掌らむとして」
③官司直属の田地。孝徳紀「官司つかさつかさの処処の―…を罷むべし」
みだ【弥陀】
阿弥陀あみだの略。
みたい
〔接尾〕
(「…を見たやう」の転。体言や活用語の連体形に付く)
①他のものごとに似ていることを示す。「機械―に正確な動作」「まるで夢―」
②例を示す。「京都―な古い町が好きだ」「お前―な奴やつは」
③不確かな判断を表す。また、婉曲な言いまわしにも用いる。「疲れている―だ」「外国へ行く―な話だった」→みたようだ
み‐だい【御台】
(ミは敬意を表す接頭語)
①天皇や貴人の食物をのせる台。また、それにのせた食物。宇津保物語藤原君「宮―立てて物まゐる」。源氏物語夕霧「―まゐりなどして」
②御台所の略。太平記9「足利殿こそ―君達まで皆引き具しまゐらせて、御上洛候はんずるなれ」
⇒みだい‐だい【御台代】
みだい‐だい【御台代】
御台所に代わってその事に当たるもの。
⇒み‐だい【御台】
み‐だいどころ【御台所】
(御台盤所の略)大臣・大将・将軍などの妻の敬称。御簾中ごれんじゅう。みだい。
み‐だいばんどころ【御台盤所】
(台盤所の尊敬語)大臣・大将などの妻の敬称。
み‐だえ【水絶え】
水が絶えること。古今和歌集六帖1「あまのかは―もせなむ」
み‐たおし【見倒し】‥タフシ
①見たおすこと。
②「見倒し屋」の略。
⇒みたおし‐や【見倒し屋】
みたおし‐や【見倒し屋】‥タフシ‥
品物を甚だ安く評価する人。特に、古着屋・古道具屋・屑屋など。誹風柳多留拾遺3「―ついでに後家も仲人し」
⇒み‐たおし【見倒し】
み‐たお・す【見倒す】‥タフス
〔他四〕
①さげすんで見る。見さげる。浮世草子、日本新永代蔵「下り坂と見ゆる大商人を―・すやうにするものあり」
②商品などを甚だ安く見積もる。また、見るだけで買わない。東海道中膝栗毛4「おもいれ―・してやらうぢやアねへか。…たんと買うつらをして、なぐさんでやらう」
みたか【三鷹】
東京都西郊の市。中央線沿線の衛星都市。第二次大戦後、住宅地化が進行。人口17万7千。
⇒みたか‐じけん【三鷹事件】
みたか‐じけん【三鷹事件】
1949年(昭和24)7月15日夜、中央線三鷹駅で無人電車が暴走し、死傷者を出した事件。国鉄首切りに反対する共産党員の犯行と喧伝されたが、結局非党員の単独犯行と判決された。
事故検証
提供:毎日新聞社
⇒みたか【三鷹】
み‐たから【御宝】
(ミは敬意を表す接頭語)人民。おおみたから。武烈紀「唯陛下きみのみ有ます、億兆みたからの帰よりたてまつる攸ところ」
みたくし
(江戸の通人の語)わたくし。浄瑠璃、仮名手本忠臣蔵「―も蚤の頭を斧よきで割つた程無念なとも存じて」
みたく‐でも‐ない【見たくでもない】
①(「見たくもない」を強めた語)見たいとも思わない。見るのもいやだ。浮世風呂2「酒なんざア、見たくでもねへ」
②見るにたえない。みっともない。体裁が悪い。東海道中膝栗毛2「ヤレチヤ、又―いさかいか。マアしづまりなさろ」
み‐たけ【身丈・身長】
①身のたけ。身長しんちょう。仲哀紀「天皇…―十尺ひとつえ」
②衣類の、襟のつけ根からすそまでの背筋の長さ。
み‐たけ【御岳・御嶽】
(岳の尊敬語、また美称)高く大きい山。〈倭名類聚鈔1〉
みたけ【御岳】
①奈良県吉野山の金峰山きんぷせんの異称。
②山梨県北部、昇仙峡に沿う金峰山きんぷさん支脈中の一嶺。標高870メートル。山上に金桜神社があり、修験者の道場の地。
③東京都青梅市にある山。秩父多摩甲斐国立公園の一部。標高929メートル。山上の御岳神社は古来関東の霊場。御岳山。
④長野県の御岳おんたけ・御岳神社おんたけじんじゃの別称。
⇒みたけ‐きょう【御岳教】
⇒みたけ‐そうじ【御岳精進】
⇒みたけ‐もうで【御岳詣で】
みたけ‐きょう【御岳教】‥ケウ
⇒おんたけきょう。
⇒みたけ【御岳】
みだけ‐ぜに【乱銭】
⇒みだしぜに。狂言、縄綯なわない「奥に大分―がある」
みたけ‐そうじ【御岳精進】‥サウ‥
金峰山きんぷせんに登って参詣する者が参詣に先だって行う精進しょうじん。枕草子119「よき男の若きが―したる」
⇒みたけ【御岳】
みたけ‐もうで【御岳詣で】‥マウデ
金峰山きんぷせんに参詣すること。また、その人。行者参り。宇治拾遺物語22「薄打はくうちあり、―しけり」
⇒みたけ【御岳】
みだ・ける【乱ける】
〔他下一〕
みだれる。ばらばらになる。浮世草子、好色万金丹「結ひ髪は―・け次第よ」
み‐だし【見出し】
①見つけだすこと。また、選び出すこと。
②書籍・帳簿の中の、ある事項を見出すのに便利なように設けた題目。インデックス。
③辞書で、項目を示す部分。
④新聞・雑誌などの記事の標題。ヘッディング。
みだし‐がき【乱し書き】
秩序なく書き散らすこと。
みだし‐ぜに【乱銭】
緡さしに通してない銭。ばら銭。みだけぜに。
み‐だしなみ【身嗜み】
①身のまわりについての心がけ。頭髪や衣服を整え、ことばや態度をきちんとすること。「―がいい」
②教養として、武芸・芸能などを身につけること。また、それらの技芸。
み‐たしろ【御田代】
(→)御戸代みとしろに同じ。
みた・す
〔自四・下二〕
「行く」「来る」の尊敬語。いらっしゃる。お出でになる。大唐西域記長寛点「是れ如来将に拘尸那国に往ミタシ」
みた・す【満たす・充たす】
〔他五〕
①満ちるようにする。いっぱいにする。「盃を―・す」
②達成する。果たす。三蔵法師伝承徳頃点「若し昼日に事有りて充ミタサざるときは」。「目標額を―・す」
③満足させる。「条件を―・す」「欲望を―・す」
ミダス【Midas】
ギリシア神話で、小アジアのフリギアの王。触れる物すべてが黄金になるようにとの願いがかなえられたが、食べようとするものまでがすべて黄金に化したので空腹に耐えかね、ディオニュソスに救いを求めた。また、アポロンによって耳をロバの耳に変えられたという話もある。
みだ・す【乱す・紊す】
〔他五〕
①秩序を混乱させる。三代実録17「我朝の神国と畏み憚り来れる故実を―・し失ひたまふな」。「風紀を―・す」
②ばらばらにする。義経記6「昨日―・したる髪をいまだけづりもせず」
③平静な状態をかきまわす。混乱させる。煩わせる。源氏物語椎本「をのこはいとしも親の心を―・さずやあらむ」。「気持を―・す」
み‐だ・す【見出す】
〔他五〕
①見はじめる。
②見てさがし出す。みつけ出す。発見する。
み‐たち【御館】
①国府の庁。領主の居所。源氏物語玉鬘「大弐の―の上」
②領主。主人。義経記8「―も上様かみさまも死出の山と申す道越えさせ給ひて」
み‐たつ【未達】
①まだ達成していないこと。未達成。「営業目標の―」
②まだ配達されないこと。「―郵便物」
み‐たて【見立て】
①見送り。送別。浄瑠璃、心中刃は氷の朔日「明日―に来ませう」
②見て選び定めること。
㋐選定。鑑定。浮世風呂3「呉服屋へは夫婦で―に行くか」
㋑診断。「―ちがい」
㋒遊客が相方の遊女を選ぶこと。
③なぞらえること。
④芸術表現の一技法。対象を他のものになぞらえて表現すること。和歌・俳諧・戯作文学・歌舞伎などに用いられる。
⇒みたて‐え【見立絵】
⇒みたて‐しんでん【見立新田】
み‐たて【御館】
(→)「みたち」に同じ。
み‐だて【見立て】
見た感じ。みばえ。源氏物語帚木「よろづに―なく物げなきほどを見すぐして」
みたて‐え【見立絵】‥ヱ
主題は物語や詩歌などの古典文学によっているが、人物や場景をすべて当世風に変えて描いた、機知的な絵画。浮世絵に多い。
⇒み‐たて【見立て】
みたて‐しんでん【見立新田】
江戸時代、原野の中の開発適地を見立てて願い出、許可を得て新たに開いた田畑。→代官見立新田
⇒み‐たて【見立て】
みたて‐ば【三立羽】
三枚羽の矢。その三枚の矢羽やばねは走羽はしりば・弓摺羽ゆすりば・外掛羽とかけばという。→甲矢はや
み‐た・てる【見立てる】
〔他下一〕[文]みた・つ(下二)
①よく見定めて立てる。古事記上「天の御柱を―・て」
②人の門出かどでを見送る。万葉集14「赤駒が門出をしつつ出でかてにせしを―・てし家の児らはも」
③見て選び定める。鑑定する。診断する。「自分で―・てた帯」
④世話をする。後見となる。浄瑠璃、生玉心中「とくと―・て人になして」
⑤なぞらえる。仮定する。見なす。「白洲に置いた岩を島に―・てる」「縁側を舞台に―・てる」
⑥みくびる。軽蔑する。好色一代男5「さても人を―・つるやつかな」
み‐たに【み谷】
(ミは接頭語)谷の美称。
みだ‐にょらい【弥陀如来】
阿弥陀如来の略。
み‐だぬき【貒狸】
アナグマの異称。
みだ‐ぶつ【弥陀仏】
阿弥陀仏の略。
みたぶんがく【三田文学】
文学雑誌。東京都港区の三田にある慶応義塾大学文学部の機関誌として、永井荷風らによって1910年(明治43)創刊。「早稲田文学」に対し、反自然主義の傾向を示す。25年休刊、のち断続的に復刊。
み‐たま【御霊】
(ミは敬意を表す接頭語)
①神の霊。神霊。
②死者の霊の尊称。
③おかげ。みかげ。恩恵。万葉集5「吾あが主の―賜ひて」
⇒みたま‐うつし【御霊遷し】
⇒みたま‐え【御霊会】
⇒みたま‐しろ【御霊代】
⇒みたま‐の‐ふゆ【恩賚・恩頼】
⇒みたま‐の‐めし【御霊の飯】
⇒みたま‐ふり【御霊振】
⇒みたま‐まつり【御霊祭】
⇒みたま‐や【御霊屋】
みたま‐うつし【御霊遷し】
御霊代みたましろを他の場所に移すこと。また、その儀式。
⇒み‐たま【御霊】
みたま‐え【御霊会】‥ヱ
⇒ごりょうえ。
⇒み‐たま【御霊】
みたま‐しろ【御霊代】
神霊に代えてまつるもの。神体。霊璽。
⇒み‐たま【御霊】
み‐だます【見だます】
(「たます」は分配の単位)地引網漁で網引を見ている者への魚の分配。
みたま‐の‐ふゆ【恩賚・恩頼】
天神または天皇の恩恵・加護・威力を尊んでいう語。神代紀上「百姓おおむたから今に至るまでに咸ことごとくに―を蒙れり」
⇒み‐たま【御霊】
みたま‐の‐めし【御霊の飯】
大晦日または正月に年棚や仏壇に供える飯。多くは握り飯として12個供える。にたま。→御霊祭みたままつり。
⇒み‐たま【御霊】
みたま‐ふり【御霊振】
鎮魂祭たましずめのまつり。天武紀下「天皇の為に招魂みたまふりしき」
⇒み‐たま【御霊】
みたま‐まつり【御霊祭】
大晦日の夜または元旦の未明に、祖先の霊をまつること。
⇒み‐たま【御霊】
みたま‐や【御霊屋】
御霊をしずめまつる所。おたまや。御廟。
⇒み‐たま【御霊】
み‐たみ【御民】
(ミは敬意を表す接頭語)天皇のものである人民。万葉集6「―われ生ける験しるしあり」
みたむ‐な・い【見たむない】
〔形〕
(ミタクモナイの転)みたくない。体裁がよくない。みっともない。狂言、髭櫓「その髭が朝夕―・うてなりませぬ」
みたむら【三田村】
姓氏の一つ。
⇒みたむら‐えんぎょ【三田村鳶魚】
みたむら‐えんぎょ【三田村鳶魚】
江戸の風俗・文学の研究者。名は玄竜。東京生れ。「未刊随筆百種」などを編纂。著書「大奥の女中」「江戸雑話」、輪講記録「膝栗毛輪講」など。(1870〜1952)
⇒みたむら【三田村】
みた‐め【見た目】
他人の目にうつる様子・姿。「―が良い」
み‐だめ【身為】
身のため。身の利益。日葡辞書「ソナタノミダメ」
みた‐や【御田屋】
神領の田地の番をする小屋。万葉集13「かむなびの清き―の垣つ田の」
みだ・ゆ【乱ゆ】
〔自下二〕
(上代東国方言)(→)「みだる」に同じ。万葉集14「磯のわかめの立ち―・え」
み‐だ・ゆ【水絶ゆ】
〔自下二〕
水が絶える。公任集「―・えて浅き瀬とはなるとも」
みた‐よう‐だ【見た様だ】‥ヤウ‥
(初め「…を見たようだ」の形で用いたが、後には「を」を伴わずに体言に直接した。明治期にさらに転じて「みたいだ」になった)…のようだ。…らしい。洒落本、辰巳之園「何だか、雨落のきしやご見たように、しやれのめすよ」
みだら【淫ら・猥ら】
男女間の不品行なさま。だらしがないさま。礼儀の正しくないさま。みだり。淫猥。猥褻。「―な話」
み‐たらい【御手洗】‥タラヒ
⇒みたらし
みだらお‐の‐うま【驄馬】ミダラヲ‥
葦毛の馬。〈倭名類聚鈔11〉
み‐たらし【御執・御弓】
(ミトラシの転か)弓の尊敬語。雄略紀「天皇―を用もて刺つき止とどめて」
み‐たらし【御手洗】
(ミは敬意を表す接頭語)
①神社の社頭にあって、参詣者が手や口を浄める所。みたらい。徒然草「―に影の映りける所と侍れば」
②手水ちょうずをつかうこと。みたらい。
③御手洗川の略。
④御手洗祭の略。
⇒みたらし‐がわ【御手洗川】
⇒みたらし‐だんご【御手洗団子】
⇒みたらし‐まつり【御手洗祭】
⇒みたらし‐もうで【御手洗詣で】
みたらし‐がわ【御手洗川】‥ガハ
神社の近くを流れて、参詣者が手水ちょうずを使い口をすすぎなどする川。みたらし。源氏物語葵「かげをのみ―のつれなきに」
⇒み‐たらし【御手洗】
みたらし‐だんご【御手洗団子】
竹串に米粉で製した数個の団子を刺し、砂糖醤油餡をからめたもの。御手洗詣での時、京都下鴨神社糺ただすの森で売ったのが最初という。
御手洗団子
撮影:関戸 勇
⇒み‐たらし【御手洗】
みたらし‐まつり【御手洗祭】
京都の北野天満宮で7月7日に行う祭。神宝松風の硯と、清水を盛った角盥つのだらいに梶の葉を添えたものを神前に供える。北野の御手水おちょうず。
⇒み‐たらし【御手洗】
みたらし‐もうで【御手洗詣で】‥マウデ
毎年7月、土用の丑の日、京都の下鴨神社の御手洗川に足をつけ無病息災を祈る行事。
⇒み‐たらし【御手洗】
み‐たり【三人】
さんにん。
みだり【乱り・妄り・濫り・猥り】
(ミダル(四段)の連用形から)
①筋道の立たないこと。今昔物語集9「官府大きに―なり」
②勝手気ままなさま。ほしいまま。こんてむつすむん地「―なる報着を離れ」→みだりに。
⇒みだり‐あし【乱り足】
⇒みだり‐あし‐の‐け【乱り脚の気】
⇒みだり‐がお【乱り顔】
⇒みだり‐がき【乱り書き】
⇒みだり‐かくびょう【乱り脚病】
⇒みだり‐かぜ【乱り風】
⇒みだり‐がみ【乱り髪】
⇒みだり‐ごこち【乱り心地】
⇒みだり‐ごと【乱り言・漫言】
⇒みだり‐に【妄りに・濫りに・猥りに】
⇒みだり‐むね【乱り胸】
みだり‐あし【乱り足】
①疲れた足。みだれあし。源氏物語椎本「御中道のほど、―こそ痛からめ」
②「乱り脚の気」の略。
⇒みだり【乱り・妄り・濫り・猥り】
みだり‐あし‐の‐け【乱り脚の気】
脚気かっけ。みだれあしのけ。宇津保物語蔵開下「参うで来むずるを―あがりて東西知らずなむ」
⇒みだり【乱り・妄り・濫り・猥り】
みだり‐がお【乱り顔】‥ガホ
とりみだした表情・様子。源氏物語蜻蛉「いと止めがたき気色の、いささか―なるを」
⇒みだり【乱り・妄り・濫り・猥り】
みだり‐がき【乱り書き】
(→)「みだれがき」に同じ。
⇒みだり【乱り・妄り・濫り・猥り】
みだり‐かくびょう【乱り脚病】‥ビヤウ
脚気かっけ。みだりあしのけ。
⇒みだり【乱り・妄り・濫り・猥り】
みだり‐かぜ【乱り風】
かぜ。風邪。蜻蛉日記下「―起りてなん、きこえしやうには、えまゐらぬ」
⇒みだり【乱り・妄り・濫り・猥り】
みだり‐がまし・い【濫りがましい・猥りがましい】
〔形〕
(→)「みだりがわしい」に同じ。
みだり‐がみ【乱り髪】
(→)「みだれがみ」に同じ。
⇒みだり【乱り・妄り・濫り・猥り】
みだり‐がわし・い【濫りがわしい・猥りがわしい】‥ガハシイ
〔形〕[文]みだりがは・し(シク)
①みだれたさまである。乱雑である。源氏物語帚木「唐櫃だつものどもを置きたれば―・しき中を」
②無作法である。取りみだしている。源氏物語竹河「夜べはいと―・しかりしを、人々いかに見給ひけん」
③好色がましい。みだらな様子である。源氏物語葵「世の中の御物語など、まめやかなるも、また例の―・しき事をも聞え出でつつ」。「―・い行為」
みだり‐ごこち【乱り心地】
とり乱したここち。また、気分の悪いこと。病気の状態。みだれごこち。源氏物語澪標「―のいとかく限りなる折しも」
⇒みだり【乱り・妄り・濫り・猥り】
みだり‐ごと【乱り言・漫言】
(→)「みだれごと」に同じ。
⇒みだり【乱り・妄り・濫り・猥り】
みだり‐に【妄りに・濫りに・猥りに】
〔副〕
秩序をみだして。むやみに。わけもなく。思慮もなく。無作法に。しまりなく。南海寄帰内法伝平安後期点「斯れは亦、漫ミタリニ傷急あつかふことを為るなり」。「―口出しすべきでない」
⇒みだり【乱り・妄り・濫り・猥り】
みだり‐むね【乱り胸】
何となく苦しい胸の病。胸痛。とりかへばや「―いとふかくに起りて」
⇒みだり【乱り・妄り・濫り・猥り】
み‐た・る【見足る】
〔他四〕
十分に見る。飽きるほど見る。俳諧新選「―・らぬを初雪とこそ申すなれ」(雅因)
みだ・る【乱る・紊る】
[一]〔他四〕
(中世以降、次第にミダスに取って代わられる)
①秩序を失わせる。入りまじらせる。源氏物語野分「ほとほとしくこそ吹き―・り侍りにしか」
②ばらばらにする。散乱させる。後撰和歌集雑「滝津瀬にたれ白玉を―・りけむ拾ふとせしに袖はひぢにき」
③平静さを失わせる。混乱させる。源氏物語御法「御物怪などの…人の御心を―・らむとて」
④騒動を起こす。兵を起こす。平家物語5「平城の先帝、内侍のかみのすすめによつて世を―・り給ひし時」
⑤(自動詞として古くミダレルと同じに使われた)保たるべき秩序が失われる。収拾がつかなくなる。平静でなくなる。源氏物語柏木「さまざまに、近う遠う心―・るやうなりし世の中に」
[二]〔自下二〕
⇒みだれる(下一)
みだれ【乱れ】
①秩序が失われること。乱雑なこと。「言葉の―」「髪の―」「世の―」
②心の動揺。思い悩むこと。源氏物語夕霧「かかる―に添へて」
③天候がくずれること。あらし。源氏物語明石「空の―に」
④刀剣の刃文はもんが曲線をなすもの。
⑤能の舞事。拍子がこまかに遅速変化する曲で、舞い方にも乱れ足など特殊な技法を用いる。猩々の乱・鷺の乱の2種がある。
⑥歌舞伎の下座げざ音楽の一つ。
⑦箏曲。段物。他の段物と異なり、各段の長さが不揃い。正称、乱輪舌みだれりんぜつ。八橋検校作曲と伝える。
⑧(上方語)乞食。浄瑠璃、夏祭浪花鑑「すすり上げすすり上げ、涙に―が身の上は」
⇒みだれ‐あし【乱れ足】
⇒みだれ‐あし‐の‐け【乱れ脚の気】
⇒みだれ‐お【乱れ尾】
⇒みだれ‐お【乱れ麻】
⇒みだれ‐お【乱れ緒】
⇒みだれ‐がき【乱れ書き】
⇒みだれ‐かご【乱れ籠】
⇒みだれ‐がみ【乱れ髪】
⇒みだれ‐ぐさ【乱れ草】
⇒みだれ‐ぐら【乱れ鞍】
⇒みだれ‐こい【乱れ恋】
⇒みだれ‐ごこち【乱れ心地】
⇒みだれ‐ごころ【乱れ心】
⇒みだれ‐ごと【乱れ言・漫言】
⇒みだれ‐ごと【乱れ事】
⇒みだれ‐ざけ【乱れ酒】
⇒みだれ‐すがた【乱れ姿】
⇒みだれ‐ずみ【乱れ墨】
⇒みだれ‐どり【乱れ鳥】
⇒みだれ‐ば【乱れ刃】
⇒みだれ‐ばこ【乱れ箱】
⇒みだれ‐ばん【乱れ版】
⇒みだれ‐やき【乱れ焼】
⇒みだれ‐よ【乱れ世】
みだれ‐あ・う【乱れ合う】‥アフ
〔自五〕
互いに乱れる。互いに入りまじる。
みだれ‐あし【乱れ足】
①奔走に疲れた足。また、脚気かっけを患う足。みだりあし。宇津保物語楼上上「―は動かれず侍り」
②足並の揃わないこと。入り乱れて動き廻ること。太平記17「三尺八寸の長刀、茎短かに取つて―を踏み」
⇒みだれ【乱れ】
みだれ‐あし‐の‐け【乱れ脚の気】
脚気かっけ。みだりあしのけ。宇津保物語国譲下「日ごろは―にや侍らん、さらに踏みたてられ侍らず」
⇒みだれ【乱れ】
みだれ‐お【乱れ尾】‥ヲ
みだれている尾。「長き」の縁語。万葉集7「庭つ鳥かけの垂尾の―の長き心もおもほえぬかも」
⇒みだれ【乱れ】
みだれ‐お【乱れ麻】‥ヲ
もつれた麻糸。万葉集13「―のをけを無みと」
⇒みだれ【乱れ】
みだれ‐お【乱れ緒】‥ヲ
①みだれもつれた緒。
②藁履わらぐつの一種。爪先に編み余りの藁を乱れたままにしたもの。衛府の官人が用いた。みだれおのくつ。
⇒みだれ【乱れ】
みだれ‐がき【乱れ書き】
順序を立てずに乱雑に書くこと。みだしがき。みだりがき。
⇒みだれ【乱れ】
みだれ‐かご【乱れ籠】
籠製の乱れ箱。
⇒みだれ【乱れ】
みだれ‐がみ【乱れ髪】
①ふりみだした髪。ばらばらに乱した髪。みだりがみ。日葡辞書「ミダレガミヲフリカケテ、ヲウゼイノナカヲワッテトヲル」
②(女房詞)田楽でんがく。
(書名別項)
⇒みだれ【乱れ】
みだれがみ【みだれ髪】
与謝野晶子の歌集。1901年(明治34)刊。奔放自由な歌風で本能の解放をめざし、大きな反響をよびおこした。
→文献資料[みだれ髪]
みだれ‐がわ・し【猥れがはし】‥ガハシ
〔形シク〕
(→)「みだりがわしい」に同じ。
みだれ‐ぐさ【乱れ草】
ススキの異称。
⇒みだれ【乱れ】
みだれ‐ぐら【乱れ鞍】
装具を取りつけず、解体したままの状態の鞍。
⇒みだれ【乱れ】
みだれ‐こい【乱れ恋】‥コヒ
さまざまに思い乱れた恋。万葉集11「山菅の―のみせしめつつ」
⇒みだれ【乱れ】
みだれ‐ごこち【乱れ心地】
(→)「みだりごこち」に同じ。顕輔集「―まさりて」
⇒みだれ【乱れ】
みだれ‐ごころ【乱れ心】
思い煩う心。煩悶。
⇒みだれ【乱れ】
みだれ‐ごと【乱れ言・漫言】
むやみにしゃべることば。また、いい加減なことば。ざれごと。冗談。みだりごと。源氏物語真木柱「えおぼすさまなる―もうち出でさせ給はで」
⇒みだれ【乱れ】
みだれ‐ごと【乱れ事】
①入り乱れて騒がしいこと。源氏物語若菜上「静かならぬ―」
②みだりがわしいこと。
⇒みだれ【乱れ】
みだれ‐ざけ【乱れ酒】
酒盃の献酬の順序などかまわずに酒を飲むこと。好色一代男7「ことすぎて跡はやつして―」
⇒みだれ【乱れ】
みだれ‐すがた【乱れ姿】
とりみだした姿。しまりのない姿。男色大鑑「心にも染まぬ―となり」
⇒みだれ【乱れ】
みだれ‐ずみ【乱れ墨】
乱れたまゆずみ。
⇒みだれ【乱れ】
みだれ‐と・ぶ【乱れ飛ぶ】
〔自五〕
入り乱れて飛びかう。「座布団が―・ぶ」「うわさが―・ぶ」
みだれ‐どり【乱れ鳥】
一番鶏どり・二番鶏などが過ぎて後、鶏が入り乱れて時を作ること。狂言、鶏流「遠方へお出なさるるならば、一番鶏が鳴いてからおこしらへなされ、―がなく時分にお出がようござりませう」
⇒みだれ【乱れ】
みだれ‐ば【乱れ刃】
日本刀の刃文はもんで、まっすぐにならず、いろいろな形を描くもの。↔直刃すぐは。
⇒みだれ【乱れ】
みだれ‐ばこ【乱れ箱】
①梳くしけずった髪を入れる蓋のない箱。好色一代女3「うばたまの髪の落おち、―」
②手回り品または衣類を入れる漆塗りで蓋のない浅い箱。
⇒みだれ【乱れ】
みだれ‐ばん【乱れ版】
①版面が摩滅して、絵・文字などがはっきりしない印刷物。
②版本で、整版と活版とが入りまじっているなど、全巻の版式が一定していないもの。
⇒みだれ【乱れ】
みだれ‐やき【乱れ焼】
刀の焼き入れ方の一つ。刃文はもんがまっすぐにならずに乱れているもの。
⇒みだれ【乱れ】
みだれ‐よ【乱れ世】
みだれた世。乱世らんせい。
⇒みだれ【乱れ】
みだ・れる【乱れる・紊れる】
〔自下一〕[文]みだ・る(下二)
統一がなくなり、順序がたたなくなる意。
①くずれて整わなくなる。収拾がつかなくなる。古事記下「刈薦の―・れば―・れさ寝しさ寝てば」。推古紀「人おのおの任よさしあり。つかさどること濫みだれざるべし」。今昔物語集25「城の内―・れて人皆まどふ」。「順番が―・れる」
②ばらばらになる。散乱する。万葉集12「玉の緒を片緒に搓りて緒を弱み―・るる時に」。平家物語3「冬の木の葉風に―・るるが如し」。「髪が―・れる」
③入りまじる。拾遺和歌集夏「薄く濃く―・れて咲ける藤の花ひとしき色はあらじとぞ思ふ」
④世の中が混乱する。騒動が起こる。源氏物語桐壺「もろこしにもかかる事のおこりにこそ、世も―・れ悪しかりけれ」
⑤礼儀がくずれる。しどけなくなる。源氏物語帚木「たはぶれごとなどの給ひつつ、暑さに―・れ給へる御有様」。大鏡道隆「御病にてはあらで御みきの―・れさせ給ひにしなり」
⑥心の平静さを失う。あれこれ思いわずらう。万葉集9「別れても又も逢ふべくおもほえば心―・れて吾われ恋ひめやも」。源氏物語真木柱「心さへ空に―・れし雪もよに」
⑦くずれただれる。西大寺本最勝王経平安初期点「身死ぬる後のときには…膿み爛ミタレき」
み‐だん【未断】
決断がつかず、ぐずぐずしていること。申楽談儀「さやうの所、―にては殊にさてなり」
ミタンニ【Mitanni】
古代西アジアのフルリ人の王国。北メソポタミア・シリア地方にあり、前16〜15世紀頃最盛期を迎える。ヒッタイト・アッシリアに圧迫されて前13世紀後半滅亡。
みち【満ち】
みちること。万葉集9「夕しほの―のとどみに」
みち【道・路・途・径】
(道の意の「ち」に接頭語「み」がついて出来た語)
①人や車などが往来するための所。通行する所。道路。通路。万葉集17「玉桙たまほこの―をた遠み」。「―なき―を行く」「―に迷う」「―が悪い」
②目的地に至る途中。土佐日記「舟を出して漕ぎ来る―に手向たむけする所あり」。「帰る―で見つけた」
③みちのり。距離。平家物語9「都へ近づく事もわづかに一日の―なれば」。「―が遠い」「千里の―を遠しともせず」
④(転じて)人が考えたり行なったりする事柄の条理。道理。万葉集5「かくばかりすべなきものか世の中の―」。「人の―に背く」
⑤特に、儒教・仏教などの特定の教義。「仏の―」
⑥道理をわきまえること。分別。浄瑠璃、松風村雨束帯鑑「―ある男子」
⑦てだて。手法。手段。平家物語5「馬に乗つつれば落つる―を知らず」。「和解の―がない」「―を失う」
⑧方面・分野。そのむき。「その―の達人」「歌の―」
⑨足場。踏台。〈日葡辞書〉
⇒道が開ける
⇒道の傍の碑の文
⇒道は近きにあり、しかるにこれを遠きに求む
⇒道を切る
⇒道を付ける
みち【海驢】
アシカの古名。神代紀下「乃ち―皮八重を鋪設しきて」
みち【蜜】
(→)「みつ」に同じ。宇津保物語蔵開上「一つには―、一つには甘葛あまずら入れて」
み‐ち【未知】
まだ知らないこと。まだ知られていないこと。「―の世界」↔既知
みちあえ‐の‐まつり【道饗の祭】‥アヘ‥
律令制で、6月・12月の両度、京都の四隅の道上で八衢比古やちまたひこ・八衢比売やちまたひめ・久那斗くなとの3神を祀る祭事。魑魅ちみ・妖物に食物を饗して、その京都に入るのを防いだ。ちあえのまつり。→四角四境しかくしきょうの祭
みち‐あけ【道開け】
①交際を始めること。
②嫁が親類に挨拶まわりすること。
③(→)「ほとけおろし」に同じ。
みち‐あふ・れる【満ち溢れる】
〔自下一〕
いっぱいになってこぼれる。あふれ出さんばかりである。「幸せに―・れた顔」
みち‐あんない【道案内】
①道の方向・距離などを石や木にしるして立てたもの。みちしるべ。
②道を教えるために先導すること。また、その人。みちしるべ。案内。嚮導。「―に立つ」
みち‐いし【道石】
道路の案内に立てた石。
みち‐いと【道糸】
釣り糸の、竿さお先もしくはリールから仕掛けまでの部分。
みち‐うち【道打】
馬に乗って道を行くこと。
みち‐うら【道占】
辻に立って、往来の人の何げなく話す言葉を聞いて吉凶をうらなうこと。辻占。沙石集10「恵心僧都も往生の事心もとなく不審に覚えて―とはんとて作道四塚の辺にて」→夕占ゆうけ
みち‐おさえ【道押え】‥オサヘ
(→)「みちばらい(道払)」に同じ。
みち‐おしえ【道教え・路導】‥ヲシヘ
〔動〕ハンミョウの俗称。道路に沿って、人の歩く前を飛ぶのでいう。〈[季]夏〉
み‐ぢか【身近】
①自分の身に近いこと。身に近い所。身辺。「―に迫る」
②自分と関係の深いこと。日常慣れ親しんでいること。「―な問題」
みち‐かい【道交】‥カヒ
①途中で行きかうこと。すれちがうこと。源氏物語明石「―にてだに、人か何ぞとだに御覧じわくべくもあらず」
②路上を行き来すること。大鏡師尹「世の中のものおそろしく、大路の―もいかがとのみわづらはしく」
⇒みちかい‐もと【道交許】
み‐ちがい【見違い】‥チガヒ
みちがえること。みあやまり。みそこない。みちがえ。
み‐ぢか・い【身近い】
〔形〕[文]みぢか・し(ク)
自分の身に近い。親密である。源氏物語帚木「―・く使ふ人にせん」
みちかい‐もと【道交許】‥カヒ‥
道ばた。狂言、菊の花「これは理不尽千万な、―で人も見る」
⇒みち‐かい【道交】
み‐ちがえ【見違え】‥チガヘ
(→)「みちがい」に同じ。
み‐ちが・える【見違える】‥チガヘル
〔他下一〕[文]みちが・ふ(下二)
他のものとまちがえて見る。見あやまる。見そこなう。「―・えるほど立派になった」
みち‐がく【道楽】
雅楽で、楽人たちが行列に加わり、行進しながら演奏すること。行幸・大葬の際などに行う。
みち‐かけ【満ち欠け・盈ち虧け】
(月の)満ちることと欠けること。比喩的に、運勢などについてもいう。万葉集3「この照る月は―しける」
みちかぜ【三千風】
⇒おおよどみちかぜ(大淀三千風)


広辞苑 ページ 18856 での【○味噌をつける】単語。