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と(音節)🔗🔉

①舌尖を上前歯のもとに密着して破裂させる無声子音〔t〕と母音〔o〕との結合した音節。〔to〕 上代特殊仮名遣では甲〔to〕、乙〔tö〕2類の別があった。 ②平仮名「と」は「止」の草体。片仮名「ト」は「止」の最初の2画。

と(さき)🔗🔉

(「と(外)」と同源か。「…―に」の形で用いる) ①(打消の助動詞ヌを受けて)(…しない)さき。まえ。万葉集10「君よびかへせ夜のふけぬ―に」 ②とき。あいだ。継体紀「ししくしろ熟睡うまい寝し―に庭つ鳥鶏かけは鳴くなり」

と【人】🔗🔉

】 他の語について、人の意を表す。類聚名義抄「辺鄙、アヅマト」

と【十】🔗🔉

】 (トヲの約)数の名。とお。じゅう。源氏物語橋姫「―とせあまりにてなむ」。「―月」

と【戸】🔗🔉

⇒と(門)

と【外】🔗🔉

】 ①そと。ほか。万葉集17「大宮の内にも―にも」 ②便所。厠かわや。日葡辞書「トヘマイル」

と【利・鋭・疾】🔗🔉

利・鋭・疾】 (形容詞「利し」の語幹) ①するどいこと。古事記「など黥ける―目」 ②しっかりした心。利心とごころ。万葉集11「この頃のわが心神こころどの生ける―もなき」 ③早いこと。すばやいこと。新撰字鏡2「聆、止弥々又弥々止志」

と【所・処】🔗🔉

所・処】 他の語に付いて、ところ・場所の意を表す。万葉集20「葦垣の隈―に立ちて」。「隠こもりど」「臥ふしど」

と【門・戸】🔗🔉

門・戸】 ①家の出入口。戸口。かど。もん。古事記「後しりつ―よ、い行きたがひ、前つ―よ、い行きたがひ」 ②水流の出入りする所。水門みと。瀬戸せと。古事記「由良の―の―中のいくりに」 ③建具の一つ。出入口・窓などに開閉できるようにとりつけたもの。とびら。万葉集14「誰そ此の屋の―押そぶる」

と【音】🔗🔉

】 (オトのオが脱落した形)おと。ひびき。ね。こえ。万葉集14「風の―の」

と【砥】🔗🔉

】 砥石といし。「荒―」 ⇒砥の如し

と【鳥】🔗🔉

】 名詞の上に付いて、鳥の意を表す。万葉集14「―狩すらしも」。「―さか」

と【跡】🔗🔉

】 あと。足あと。(複合語に用いられる)万葉集6「野の上には―見すゑ置きて」。「―絶える」

と【斗】🔗🔉

】 ①容量の単位。1斗は1升しょうの10倍で、18.039リットルに当たる。 ②一群の星の呼称。 ㋐北天にある大熊座の7星。北斗。北斗七星。 ㋑南天にある射手座の6星。二十八宿の一つ。南斗。ひきつぼし。 ③(→)「ます」5に同じ。 ④箏(十三弦)の手前から3番目の弦。

と【図】🔗🔉

(→)河図かとに同じ。→ず(図)

と【徒】🔗🔉

】 ①ともがら。なかま。「無学の―」 ②刑罰の一つ。懲役。ず。

と【途】🔗🔉

】 みち。みちすじ。「帰国の―につく」

と【都】🔗🔉

】 普通地方公共団体の一つ。また、東京都の略称。→都道府県

と【堵】🔗🔉

】 かき。かきね。かこい。 ⇒堵に安んず ⇒堵の如し

と【蠧】🔗🔉

】 ①衣魚しみ。 ②キクイムシ。

と(副詞)🔗🔉

〔副〕 ①(「斯く」と対応して用いる)そう。あのように。そのように。雄略紀「―さまかうさまに」。「―にもせよ、かくにもせよ」 ②ふと。万葉集句合「―見渡した所が下戸はおれ一人」

と(助詞)🔗🔉

〔助詞〕 ➊(格助詞)体言あるいはこれに準ずる語句、または文に付く。 ①それと指示・引用する意を表す。「見る」「聞く」「思う」「言う」などの動詞の内容を示す。古事記「越こしの国にさかし女をあり―聞かして」。万葉集1「よき人のよし―よく見てよし―言ひし吉野よく見よ」。「だめだ―分かっていながら」 ②動機・理由などを表す。…と言って。…と思って。万葉集2「吾が背子を大和へやる―さ夜ふけて暁つゆに我が立ちぬれし」。源氏物語桐壺「よせおもく疑ひなき儲の君―世にもてかしづき聞ゆれど」。「相手を笑わそう―、滑稽な振舞をする」 ③ある事物・状態であると認定して資格を与える。指定の助動詞「たり」の連用形に相当する。 ㋐…として。万葉集8「吾妹子が業わざ―造れる秋の田の」 ㋑(数値を表す語句に付き、後に打消の語を伴って)それを超えない範囲を表す。「二度―ない機会」「五分―かからない時間」 ㋒比喩を表す。…と同じように。…のごとくに。古今和歌集「たちどまり見ても渡らむ紅葉は雨―降るとも水はまさらじ」。夫木和歌抄18「月日のみ流るる水―早ければ老のそこより年はかへらず」。「玉―散る」 ㋓状態を表す。…で。伊勢物語「つれづれ―、いともの悲しくておはしましければ」。東海道中膝栗毛「むだを言はず―早く食はつし」。「にこにこ―笑う」「次々―できる」 ㋔転化の帰着を表す。伊勢物語「野―ならば鶉―なりて鳴きをらむ」。「自分の物―する」「道が川―なる」 ④動詞を二つ重ねて、意味を強める。 ㋐「すべての」の意を表す。古今和歌集「生き―し生けるものいづれか歌をよまざりける」。源氏物語若菜下「世にあり―ありここに伝はりたる譜といふものの限り」 ㋑どんどん…する。土佐日記「来―来ては、川のぼり路の水を浅み」 ⑤共同の意を表す。 ㋐動作・作用の協同者を表す。…と共に。万葉集10「紐解かず恋ふらむ君―居らましものを」。万葉集19「天地あめつち―久しきまでに万代よろずよに仕へまつらむ」。「君―行く旅」 ㋑動作・作用の相手を表す。万葉集1「香具山―耳梨山―闘ひし時」。「人―争う」 ㋒対等の資格の物事を列挙する。ただし、最後の「と」は省くことが多い。並立助詞とする説もある。万葉集3「潜かずきする鴦おし―たかべ―船の上に住む」。古今和歌集「ふく風―谷の水―しなかりせばみ山隠れの花を見ましや」。後撰和歌集「君―我いもせの山も秋くれば色かはりぬるものにぞありける」。「国語―数学の試験」 ⑥比較される物を示す。源氏物語玉鬘「かたちなどはかの昔の夕顔―劣らじや」。「彼―の差はごくわずかだ」「以前―同じ状態」 ➋(接続助詞)(活用語の終止形に付く。後に連体形にも) ①逆接を表す。(中古以後の用法。現代語では推量を表す語の後に用いる)…とも。…ても。蜻蛉日記「嵐のみ吹くめる宿に花すすき穂に出でたり―かひやなからむ」。梅暦「言はず―知れたこと」。「行こう―行くまい―勝手だ」 ②(主に江戸時代以後の用法)それに伴って後のことの起こることを示す。動作と動作とが引き続いて起こること、習慣になっていること、あるいは偶然のことも当然のこともあり、仮定条件の提示にも用いられる。狂言、吃り「私の留守になる―酒ばかり飲うで」。歌舞伎、助六所縁江戸桜「アノ様なものと心安くする―、終にはわれもまつ裸体」。「雨が降る―道がぬかる」「箸を置く―、黙って席を立った」 ➌係助詞的に用いられる。(上代東国方言にだけ見られる。係助詞「そ」の転か)万葉集20「荒らし男のい小箭おさ手挟み向ひ立ちかなる間しづみ出でて―吾が来る」 ➍終助詞的に用い、相手の発言を受けて、問い返す。「駄目という―」

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