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広辞苑の検索結果 (25)
ところ【所・処】🔗⭐🔉
ところ【所・処】
➊物が在りまた事が起こる(行われる)、ある広がりをもった位置。もとは空間的、後には時間的・抽象的にもいう。
①一区画の場所。古事記上「成り成りて成り余れる―一―あり」。「前に来た―」
②人が居り、住み、または所有する場所。
㋐居場所。源氏物語若菜上「陰陽師どもも―をかへて慎み給ふべく申しければ」
㋑地域。地方。閑居友「―の長おさなる者」。「―変われば品変わる」
㋒住所。住みか。山家集「山深みほた伐るなりと聞えつつ―にぎはふ斧の音かな」。「友人の―に泊まる」
㋓立場。「攻守―を変える」
㋔領有する土地。今鏡「親の譲りたる―をとり給ひけるを」
㋕「所払い」の略。誹風柳多留140「喧嘩で―をくつたのは実方」
③役所。特に、蔵人所・武者所の略。
④話題として取り立てる部分。
㋐部分。徒然草「あやまちはやすき―になりて」。「小説の終りの―」
㋑場合。時。枕草子25「待つ人ある―に夜すこしふけて」。「今日の―は大目に見よう」「すんでに死ぬ―だった」
㋒(「―だ」の形で、また句頭に「―に」などの形で)ちょうどそのおり。「今行く―だ」→ところに[二]。
㋓(「所」の漢文訓読から生じた用法)問題の点。こと。源氏物語若紫「おぼされん―をも憚らず」。「君の関知する―でない」
㋔(数量表現にガが付いた形を受け)そのくらいの数量・分量・値段。「百文が―損した」
⑤(ドコロと濁音化して体言に付き)
㋐だいたいそれにあてはまる、その値打ちはある、の意。「中堅―の社員」「この芝居は三幕目が見―だ」
㋑産出量が多いなどその物で名のある土地。「米―」「酒―」
➋(漢文直訳体から生じ、「AのBするところとなる」の形で)AにBされる。「親の知る―となった」
➌(欧文の関係代名詞の直訳から広まった用法。「…ところの」の形で)…の部分を連体修飾語とするのに用いる。「彼が熱愛する―の女性は」
➍(「…の場合」の意から転じて)接続助詞的に用いる。
①きっかけになる事柄を示すのに用いる。…すると。「拝見仕候―皆々様には」「交渉した―、承諾した」
②(「…どころか」「…どころの」「…どころで(は)ない」の形で多く否定を伴って)ある事物を取り上げて、事の程度がそれにとどまらずもっと進んでいると強調する。「子供―か大人まで漫画を読んでいる」「びた一文出す―か舌も出さない」「泣きわめく―(の騒ぎ)ではない」→ところが→ところで→ところに。
➎神仏や貴人を数えるのに用いる語。方かた。竹取物語「ただ一―深き山へ入り給ひぬ」
⇒ところ‐あそび【所遊び】
⇒ところ‐あて【所宛・所充】
⇒ところ‐あらそい【所争い】
⇒ところ‐あらわし【所顕し・露顕・伉儷】
⇒ところえ‐がお【所得顔】
⇒ところ‐がえ【所替え】
⇒ところ‐がき【所書】
⇒ところ‐がまえ【所構え】
⇒ところ‐がら【所柄】
⇒ところ‐きらわず【所嫌わず】
⇒ところ‐けんご【所堅固】
⇒ところ‐ことば【所言葉】
⇒ところ‐ざけ【所酒】
⇒ところ‐さらず【所去らず】
⇒ところ‐じち【所質】
⇒ところ‐じまん【所自慢】
⇒ところ‐そだち【所育ち】
⇒ところ‐たがえ【所違え】
⇒ところ‐ちがい【所違い】
⇒ところ‐どう【所籐】
⇒ところ‐どころ【所所・処処】
⇒ところ‐ならわし【所習わし】
⇒ところ‐の‐しゅう【所衆】
⇒ところ‐の‐ひと【所の人】
⇒ところ‐ばなし【所話】
⇒ところ‐ばらい【所払い】
⇒ところ‐ばんち【所番地】
⇒ところ‐まだら【所斑】
⇒所変われば品変わる
⇒所に置く
⇒所に付く
⇒所へ持ってきて
⇒所を得る
ところ【野老】🔗⭐🔉
ところ【野老】
ヤマノイモ科の蔓性多年草。夏、葉腋に淡緑色の小花を穂状につける。雌雄異株。花後、3翅ある蒴果さくかをつける。葉は互生、蔓は右巻きで、果実が上向きにつく。根茎は苦味を抜けば食用となる。通常トコロとよぶのはオニドコロで、ほかにヒメドコロ・キクバドコロなど数種ある。〈本草和名〉
ところ
オニドコロ
撮影:関戸 勇
⇒ところ‐ずら【野老葛・冬薯蕷葛】
オニドコロ
撮影:関戸 勇
⇒ところ‐ずら【野老葛・冬薯蕷葛】
ところ‐あそび【所遊び】🔗⭐🔉
ところ‐あそび【所遊び】
自分が住んでいる土地の遊所で遊ぶこと。西鶴置土産「島原も新町も見ずして―の五とせあまり」
⇒ところ【所・処】
ところ‐あて【所宛・所充】🔗⭐🔉
ところ‐あて【所宛・所充】
平安・鎌倉時代、諸司・諸所などの別当を任命して行事を分担させたこと。
⇒ところ【所・処】
ところ‐あらそい【所争い】‥アラソヒ🔗⭐🔉
ところ‐あらそい【所争い】‥アラソヒ
場所を占めようと争うこと。源氏物語葵「かの御車の―」
⇒ところ【所・処】
ところ‐あらわし【所顕し・露顕・伉儷】‥アラハシ🔗⭐🔉
ところ‐あらわし【所顕し・露顕・伉儷】‥アラハシ
平安時代における婚礼の披露。女の家で新婚2〜3日後、婿とその従者とを饗応し、初めて舅婿対面して酒をくみかわした。ろけん。栄華物語木綿四手「四五日ありてぞ御―ありける」
⇒ところ【所・処】
ところ‐いせき【常呂遺跡】‥ヰ‥🔗⭐🔉
ところ‐いせき【常呂遺跡】‥ヰ‥
北海道のオホーツク海岸、常呂川河口付近にある集落遺跡。擦文さつもん文化が中心で、現在でも地表から窪みがわかる竪穴住居跡が2500以上ある常呂・栄浦さかえうら竪穴群がもっとも大規模。
ところえ‐がお【所得顔】‥ガホ🔗⭐🔉
ところえ‐がお【所得顔】‥ガホ
その場所・地位などに満足して誇らしげにしている様子。得意顔。源氏物語柏木「ここかしこの砂子うすき物のかくれのかたに蓬も―なり」。「―に振る舞う」
⇒ところ【所・処】
ところ‐お・く【所置く】🔗⭐🔉
ところ‐お・く【所置く】
〔自四〕
場所を避け譲る。遠慮する。はばかる。大鏡時平「今日神となり給へりとも、このよには我に―・き給ふべし」
ところ‐が【所が】🔗⭐🔉
ところ‐が【所が】
[一]〔助詞〕
①「したところ(が)」の形で、後のことが続くことを示す。順接にも逆接にもなる。…すると。…たけれども。浮世床2「直に返すと言つた―若い者が脇差を二階へあげることはなりませぬ」。「応募した―すぐ採用された」
②仮定の逆接を表す。たとえ…しても。「考えた―分かるはずもない」
[二]〔接続〕
しかるに。そうであるのに。
ところ‐がえ【所替え】‥ガヘ🔗⭐🔉
ところ‐がえ【所替え】‥ガヘ
①場所を他に移しかえること。転地。
②武家時代、諸侯の領地を移しかえたこと。国替え。移封。転封。
⇒ところ【所・処】
ところ‐がき【所書】🔗⭐🔉
ところ‐がき【所書】
文書に、住所を記入すること。また、その記入した住所。
⇒ところ【所・処】
ところ‐がまえ【所構え】‥ガマヘ🔗⭐🔉
ところ‐がまえ【所構え】‥ガマヘ
(→)「ところばらい」に同じ。
⇒ところ【所・処】
ところ‐がら【所柄】🔗⭐🔉
○所変われば品変わるところかわればしなかわる🔗⭐🔉
○所変われば品変わるところかわればしなかわる
土地がちがえば風俗習慣がちがう。
⇒ところ【所・処】
ところ‐きらわず【所嫌わず】‥キラハズ
場所を問題とせずに。どこでもかまわずに。ところかまわず。「出物腫物はれもの―」
⇒ところ【所・処】
ところ‐けんご【所堅固】
土地がけわしくて攻めにくいこと。
⇒ところ【所・処】
ところ‐ことば【所言葉】
その地で使われることば。方言。
⇒ところ【所・処】
ところ‐ざけ【所酒】
その土地でできた酒。地酒。日本永代蔵1「―の辛口」
⇒ところ【所・処】
ところ‐さらず【所去らず】
その場で。たちどころに。→所去る。
⇒ところ【所・処】
ところ‐さ・る【所去る】
〔他四〕
その場所を避けて他の場所に変える。場所を避け譲る。枕草子139「つれづれなるもの、―・りたる物忌」
ところざわ【所沢】‥ザハ
埼玉県南部の市。市場町として発達。1911年(明治44)日本最初の飛行場が開設。東京の衛星都市。人口33万6千。
ところ‐じち【所質】
中世、貸借契約の一形式。債務者が債務を果たさない場合、その属する集団(所)の成員またはその動産を債権者が私的に差し押さえる質取行為。
⇒ところ【所・処】
ところ‐じまん【所自慢】
自分の故郷や、今住んでいる土地の自慢をすること。
⇒ところ【所・処】
ところ‐ずら【野老葛・冬薯蕷葛】‥ヅラ
[一]〔名〕
トコロの古名。古事記中「稲がらに這ひもとほろふ―」
[二]〔枕〕
(同音の反復で)「常とこしく」「求とむ」にかかる。万葉集7「―いや常しくにわれかへり見む」
⇒ところ【野老】
ところ‐せ‐が・る【所狭がる】
〔他四〕
場所が狭くて窮屈に思う。大和物語「これをなほこの嫁―・りて」
ところ‐せき‐な・し【所狭きなし】
〔形ク〕
(「なし」は甚だしい意)(→)「ところせし」1に同じ。日本永代蔵3「通り町十二間の大道―・く」
ところ‐せ・し【所狭し】
〔形ク〕
①場所が狭い。いっぱいになっている。源氏物語関屋「女車多く―・うゆるぎ来るに日たけぬ」
②身うごきができない。気づまりである。窮屈だ。宇津保物語初秋「ことなる―・き御前もなくて」
③堂々としている。重々しい。枕草子97「さるおほのかなるものは―・くやあらん」
④大げさである。ぎょうぎょうしい。堤中納言物語「ただ近き所なれば、車は―・し」
⑤煩わしい。面倒である。源氏物語玉鬘「和歌の髄脳いと―・う」
⑥厄介である。困る。源氏物語末摘花「雨降り出でて―・くもあるに」
ところ‐せま・し【所狭し】
〔形ク〕
(→)「ところせし」に同じ。
ところ‐そだち【所育ち】
その土地で成長したこと。また、その人。好色一代男4「―も物まぎれして」
⇒ところ【所・処】
ところ‐たがえ【所違え】‥タガヘ
①場所をまちがえたこと。場所違い。枕草子277「―などならば、おのづからまたいひに来なむ」
②その所の名がその所のさまにふさわしくないこと。信明集「うきことも聞えぬものをうき島は―の名にこそありけれ」
⇒ところ【所・処】
ところ‐ちがい【所違い】‥チガヒ
場所が違っていること。源平盛衰記25「人違ひか―か、あやしき賤が菴なり」
⇒ところ【所・処】
ところ‐で【所で】
[一]〔助詞〕
(名詞「ところ」に助詞「で」の付いたもの)
①…によって。…ので。狂言、鹿狩「終に持た事が御ざらぬ―持ちやうを存ぜぬほどに」
②(「…たところで」の形で)仮定の事態を述べ、後にそれに反する事態が続くことを述べる語。もし…としても。たとえ…でも。…したからといって。「私が意見した―、彼は耳をかすまい」
[二]〔接続〕
①そうすると。それで。蒙求抄1「其のくじに一くじが出たぞ。―臣下共が今年ばかり代を御もちあらうかと云ふ心にみたぞ」
②しかるに。蒙求抄1「こなたへはまゐり候まいと云ぞ。―三度まで行んたぞ」
③(別な話題をもち出す時に使う)時に。それはそれとして。「―お父さんはお元気ですか」
ところてん【心太・瓊脂】
(「心太こころぶと」をココロテイと読んだものの転か)
①テングサを洗ってさらし、煮てかすを去った汁を型に流しこんで冷却・凝固させた食品。心太突きで突き出して細い糸状とし、芥子醤油・酢・黒蜜などをかけて食べる。寒天からもつくる。こころぶと。〈[季]夏〉。浄瑠璃、国性爺合戦「李蹈天とやら―とやら」
②1のように、押し出されて自然に前へ進むこと。ところてん式。
⇒ところてん‐ぐさ【心太草】
⇒ところてん‐しき【心太式】
⇒ところてん‐つき【心太突き】
ところてん‐ぐさ【心太草】
(→)テングサに同じ。
⇒ところてん【心太・瓊脂】
ところてん‐しき【心太式】
(→)「ところてん」2に同じ。「―に卒業した」
⇒ところてん【心太・瓊脂】
ところてん‐つき【心太突き】
木製・箱状の筒の一端に格子に編んだ金網があり、中に心太を入れ、他の一端から棒で突き出し、細長く切る道具。天突き。
⇒ところてん【心太・瓊脂】
ところ‐どう【所籐】
所々に籐を巻いた弓。
⇒ところ【所・処】
ところ‐どころ【所所・処処】
①あちらこちら。ここかしこ。
㋐それぞれの場所。また、その土地その土地。「―の風俗」
㋑はなればなれのところ。別々の場所。平家物語9「―でうたれん事こそかなしけれ」。「―に雪が残る」「―まちがっている」
②あちこちの官署。祝詞、春日祭「―家々の王等おおきみたち卿まえつぎみ等をも平らけく」
③人々を敬っていう語。かたがた。源氏物語須磨「―ながめ給ふらんかし」
⇒ところ【所・処】
ところ‐な・し【所無し】
〔形ク〕
すきまがない。余地がない。源氏物語葵「一条の大路―・くむくつけきまで騒ぎたり」
ところ‐ならわし【所習わし】‥ナラハシ
その土地の風習。
⇒ところ【所・処】
ところ‐に【所に】
[一]〔助詞〕
(名詞「ところ」に助詞「に」の付いた語)
①…していると。…していたら。
②…していたが。…していたのに。今昔物語集4「碁を打つを役にて年月を送り給ふと聞く―、…証果の人にこそ坐すめる」
[二]〔接続〕
①ちょうどそこへ。そこへもってきて。浄瑠璃、大経師昔暦「おかしいやら憎いやら、かかつた事ではござんせぬ、―私が茂兵衛殿の肩を持つた故」
②しかるに。ところが。浄瑠璃、仮名手本忠臣蔵「すごすご帰りました。―、天道様のお知らせにや」
ところ‐きらわず【所嫌わず】‥キラハズ🔗⭐🔉
ところ‐きらわず【所嫌わず】‥キラハズ
場所を問題とせずに。どこでもかまわずに。ところかまわず。「出物腫物はれもの―」
⇒ところ【所・処】
ところ‐けんご【所堅固】🔗⭐🔉
ところ‐けんご【所堅固】
土地がけわしくて攻めにくいこと。
⇒ところ【所・処】
ところ‐ことば【所言葉】🔗⭐🔉
ところ‐ことば【所言葉】
その地で使われることば。方言。
⇒ところ【所・処】
ところ‐ざけ【所酒】🔗⭐🔉
ところ‐ざけ【所酒】
その土地でできた酒。地酒。日本永代蔵1「―の辛口」
⇒ところ【所・処】
ところ‐さ・る【所去る】🔗⭐🔉
ところ‐さ・る【所去る】
〔他四〕
その場所を避けて他の場所に変える。場所を避け譲る。枕草子139「つれづれなるもの、―・りたる物忌」
ところざわ【所沢】‥ザハ🔗⭐🔉
ところざわ【所沢】‥ザハ
埼玉県南部の市。市場町として発達。1911年(明治44)日本最初の飛行場が開設。東京の衛星都市。人口33万6千。
ところ‐じち【所質】🔗⭐🔉
ところ‐じち【所質】
中世、貸借契約の一形式。債務者が債務を果たさない場合、その属する集団(所)の成員またはその動産を債権者が私的に差し押さえる質取行為。
⇒ところ【所・処】
ところ‐じまん【所自慢】🔗⭐🔉
ところ‐じまん【所自慢】
自分の故郷や、今住んでいる土地の自慢をすること。
⇒ところ【所・処】
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ところ【所・処】🔗⭐🔉
ところ [0] 【所・処】
□一□空間的な位置・場所。
(1)ある地点。また,そのあたり。「遠い―から来た」「町を出た―に橋がある」「時と―を考える」「窓の―に立つ」
(2)ある地域。地方。「―変われば品変わる」
(3)住んでいる場所。住所。居所。「―番地」「書類に―と名前を書き込む」「―払い」
(4)家庭・会社・地域など,所属している社会。「兄の―は五人家族だ」「あなたの―では何人社員がいますか」「私の―ではまだそんな風習が残っている」
(5)ある箇所。部分。「口の上の―に吹き出物ができる」
(6)その者が所有している領地。「―には地頭強して,領家は弱く/太平記 1」
(7)都から離れたいなか。在所。「かの人々を待ちて―の名所をも尋ねばや/謡曲・求塚」
(8)「蔵人(クロウド)所」「武者所」の略。
□二□抽象的な事柄についての位置や場面など。
(1)ふさわしい部署・地位。「―を得た人事配置」
(2)時間の流れの中のある部分を漠然とさす。場面。段階。「今の―は心配がない」「今日の―はこの程度にしておきます」「すんでの―で助かる」
(3)連体修飾語を受けて用いる。(ア)ちょうど何かをしようとする,あるいは,何かをしたばかりの場面・状況であることを表す。ちょうどその時。ほかならぬその時点。「出かけようとする―に来客があった」「もうすぐ式が始まる―だ」「今し方外出した―だ」(イ)特定の状況における事態を表す。場合。「彼女が一人で歩いている―を見たことがある」「普通の人間なら当然おこり出す―だ」(ウ)抽象的な箇所を表す。点。部分。「彼には人をひきつける―がある」「小説のおもしろい―だけ話す」(エ)そこに示されている内容のことであることを表す。…すること。…であること。「自分の信ずる―を述べる」「聞く―によると」
(4)数量を表す語に「が」を介して付いて,そのぐらいの程度であることを表す。くらい。「千円が―損をした」
□三□(形式名詞)
(1)〔漢文の「為 A 所 B 」を「 A の B するところとなる」と訓読したことから〕
状態。成り行き。「人の知る―となった」
(2)〔漢文訓読で連体修飾の「所」を直訳したことから生じた用法。近代では西洋語の関係代名詞の翻訳にも用いられるようになった〕
用言に付き,「…ところの」の形で,連体修飾語をつくる。「彼のめざす―の理想」「私が愛する―の家族」
□四□(「どころ」の形で)
(1)動詞の連用形の下に付いて,それをするのにふさわしい部分・場所を表す。「見―」「つかみ―がない」
(2)名詞の下に付いて,それがたくさんとれるところを表す。「米―」「茶―」
(3)名詞・形容動詞の語幹の下に付いて,それに該当する人たちの意を表す。「きれい―」「社の幹部―が集まった」
(4)名詞の下に付いて,それを扱う場所・役所を表す。「台盤―」「御息(ミヤスン)―」「大歌―」「蔵人(クロウド)―」
→ところが
→ところで
→ところに
→ところへ
→ところを
ところ-あて【所宛】🔗⭐🔉
ところ-あて 【所宛】
平安・鎌倉時代,諸寮・諸司・諸所などの行事の主宰者を任命すること。
ところ-あらわし【所顕し】🔗⭐🔉
ところ-あらわし ―アラハシ 【所顕し】
平安時代に行われた結婚披露の宴。結婚二,三日から五日後に新婦の家で行われ,酒肴を設けて婿とその従者をもてなした。新婦方の両親・親族はこの時初めて婿と正式に対面し,以後,婿は夫として自由に妻の家に出入りできた。「忍びてもあらましを,―をさへして,…我も人もゆゆしき恥をとる事/落窪 2」
ところ-え-がお【所得顔】🔗⭐🔉
ところ-え-がお ―ガホ [4] 【所得顔】
所を得て満足そうなさま。得意顔。したりがお。
ところ-がえ【所替え】🔗⭐🔉
ところ-がえ ―ガヘ [0] 【所替え】 (名)スル
(1)場所を移しかえること。
(2)幕命により大・小名の領地をよそへ移し変えること。江戸時代に多かった。国替え。移封。転封。
ところ-がき【所書き】🔗⭐🔉
ところ-がき [0] 【所書き】
文書に,住所を記入すること。また,その記入した住所。
ところ-がまえ【所構え】🔗⭐🔉
ところ-がまえ ―ガマヘ [4] 【所構え】
⇒所払(トコロバラ)い
ところ-がら【所柄】🔗⭐🔉
ところ-がら [0] 【所柄】
その場所の性質。その場所の風(フウ)。場所柄。
ところ-ことば【所言葉】🔗⭐🔉
ところ-ことば 【所言葉】
その土地の言葉。方言。「その―をつかひ/浮世草子・一代女 6」
ところ-ざけ【所酒】🔗⭐🔉
ところ-ざけ 【所酒】
その土地でつくられる酒。地酒。「―のから口,鱶(フカ)のさしみを好み/浮世草子・永代蔵 1」
ところ-じち【所質】🔗⭐🔉
ところ-じち 【所質】
中世,債権者が契約を順守履行しない債務者に対して行う強制執行手段。債務者が所属する共同体の成員の身柄または財産を無作為に選んで,実力行使によって差し押さえる行為。
ところ-じまん【所自慢】🔗⭐🔉
ところ-じまん [4] 【所自慢】
自分の住んでいる所や故郷などについて自慢すること。
ところ-そだち【所育ち】🔗⭐🔉
ところ-そだち 【所育ち】
その土地で生まれ育ったこと。また,その人。「―も物まぎれして/浮世草子・一代男 4」
ところ-どう【所籐】🔗⭐🔉
ところ-どう 【所籐】
弓の一種。ところどころに籐(トウ)を巻いたもの。
ところ-どころ【所所】🔗⭐🔉
ところ-どころ [4] 【所所】
(1)あちこち。ここかしこ。「―にベンチが置いてある」「―まちがっている」
(2)「人々」の尊敬語。かたがた。「―ながめ給ふらむかしと,思ひやり給ふにつけても/源氏(須磨)」
ところ-の-しゅう【所の衆】🔗⭐🔉
ところ-の-しゅう 【所の衆】
蔵人(クロウド)所に属して雑事を行うもの。六位のものが補せられた。
ところ-の-ひと【所の人】🔗⭐🔉
ところ-の-ひと 【所の人】
その土地の人。所の者。「―にたづねばやと存ずる/狂言・通円(虎寛本)」
ところ-の-もの【所の物】🔗⭐🔉
ところ-の-もの 【所の物】
その土地の産物。
ところ-ばらい【所払い】🔗⭐🔉
ところ-ばらい ―バラヒ [4] 【所払い】
江戸時代,庶民に科せられた刑罰の一。その居住地より追い払われたこと。所構え。
ところ-ばんち【所番地】🔗⭐🔉
ところ-ばんち [4] 【所番地】
所在地・住所の地名と番地。
ところ【野老】🔗⭐🔉
ところ [0] 【野老】
ヤマノイモ科のつる性多年草。原野に自生。柄のある心臓形の葉を互生。雌雄異株。夏,腋生の花穂に黄緑色の小花をつける。根茎は太くひげ根を多数出し,これを老人のひげに見たて「野老」の字をあてる。根茎は正月の飾り物とされ,また苦味を抜けば食用となり,煎(セン)じて胃病や去痰(キヨタン)の薬とする。オニドコロ。古名トコロズラ。[季]新年。
野老
[図]
[図]
ところ-ずら【野老葛】🔗⭐🔉
ところ-ずら ―ヅラ 【野老葛】
■一■ (名)
トコロの古名。
■二■ (枕詞)
つるを尋ねてヤマイモを掘るところから,比喩的に「とめゆき」にかかり,また同音を利用して「とこしくに」にかかる。「―尋(ト)め行きければ親族(ウガラ)どちい行き集ひ/万葉 1809」「―いや常(トコ)しくに/万葉 1133」
ところ🔗⭐🔉
ところ (接助)
〔形式名詞「ところ」から〕
「ところが(接助){(1)}」に同じ。「家へ帰ってみた―,荷はもう着いていた」
ところ🔗⭐🔉
ところ (接尾)
助数詞。
(1)場所・箇所を数えるのに用いる。「気に入らぬ所がふた―ある」
(2)貴人の人数を数えるのに用いる。「ただ一―ふかき山へ入給ひぬ/竹取」「女御子たち二―,この御腹におはしませど/源氏(桐壺)」
ところ-いせき【常呂遺跡】🔗⭐🔉
ところ-いせき ―
セキ 【常呂遺跡】
北海道,オホーツク海に注ぐ常呂川河口から,サロマ湖にのびる砂丘上にある遺跡群。擦文(サツモン)文化を主とする竪穴(タテアナ)住居の集落跡。
セキ 【常呂遺跡】
北海道,オホーツク海に注ぐ常呂川河口から,サロマ湖にのびる砂丘上にある遺跡群。擦文(サツモン)文化を主とする竪穴(タテアナ)住居の集落跡。
ところ-が🔗⭐🔉
ところ-が [3] (接続)
〔接続助詞「ところが」から〕
予想や期待に反したことを述べはじめようとするときに用いる語。しかるに。そうであるのに。「万事まるく収まるはずだった。―とんでもないことになった」
ところ-が🔗⭐🔉
ところ-が (接助)
〔形式名詞「ところ」に格助詞「が」の付いたものから。近世後期以降の語。「とこが」の形をとることもある〕
助動詞「た」の終止形で終わる文に接続する。
(1)(順接条件を表す用法)前の事柄が起こった後,引き続き後の事柄が起こることを表す。「…した。すると」の意。「交番で聞いた―,すぐわかった」「思い切って頼んでみた―,意外に簡単に引き受けてくれた」
→ところ(接助)
(2)(逆接条件を表す用法)前の事柄を予想していたのに,予想に反して好ましくない結果となってしまうことを表す。「…したのに」の意。「彼のことを考えていろいろ注意した―,かえって恨まれてしまった」「今度は勝つだろうと思って試合をしてみた―,やはり負けてしまった」
ところざわ【所沢】🔗⭐🔉
ところざわ トコロザハ 【所沢】
埼玉県南部の市。武蔵野台地と狭山丘陵に位置する。近年,住宅地として発展。航空記念公園・ユネスコ村・西武球場がある。
ところ-せき-な・し【所狭きなし】🔗⭐🔉
ところ-せき-な・し 【所狭きなし】 (形ク)
あたり一杯になっている。余す所ない。「毎日の繁昌此御時,君が代の道広く,通り町十二間の大道―・く/浮世草子・永代蔵 3」
ところ-せ・し【所狭し】🔗⭐🔉
ところ-せ・し 【所狭し】 (形ク)
(1)空間を物が占めていて,場所が狭い。いっぱいだ。残された余地が少ない。「屯食(トンジキ),禄の唐櫃どもなど,―・きまで/源氏(桐壺)」
(2)精神的に窮屈だ。気づまりだ。「(天皇トイウ)よろづ―・き御ありさまよりは,なかなか安らかに/増鏡(おどろの下)」
(3)堂々としている。重々しく立派である。「いで給ふ気色―・きを,人々端に出て見奉れば/源氏(紅葉賀)」
(4)おおげさだ。仰山だ。大層だ。「ただ近き所なれば,車は―・し/堤中納言(はいずみ)」
(5)扱いにくい。めんどうだ。難儀だ。うっとうしい。「雨降り出でて―・くもあるに/源氏(末摘花)」
ところ-せま・い【所狭い】🔗⭐🔉
ところ-せま・い [5] 【所狭い】 (形)[文]ク ところせま・し
場所が狭い。場所が狭い感じである。「本などが―・いまでに積まれている」「さまざまの機器が―・しと並んでいる」
ところ-で🔗⭐🔉
ところ-で [3] (接続)
〔接続助詞「ところで」から〕
話題を変えて話しはじめる時に用いる。それはそうと。「―,今日はおひまですか」
ところ-で🔗⭐🔉
ところ-で (接助)
〔形式名詞「ところ」に格助詞「で」の付いたものから。近世後期以降の語。「とこで」の形をとることもある〕
助動詞「た」の終止形で終わる文に接続する。逆接条件を表す。前の事柄が無益なものに,また,好ましくない状態になりそうだという予想のもとで,後に結びつける。「…しても」の意。「理屈をいってみた―,何の甲斐もない」「急いだ―,時間的にとても無理だ」
→ところが(接助)
ところ-てん【心太・瓊脂】🔗⭐🔉
ところ-てん [0] 【心太・瓊脂】
テングサなど,寒天質を含む海草を煮て溶かし,箱に流して冷やし固めた食品。ところてん突きで麺(メン)状に突き出し,醤油や酢・からしなどをかけて食べる。[季]夏。《―煙のごとく沈みをり/日野草城》
ところてん-ぐさ【心太草】🔗⭐🔉
ところてん-ぐさ [4] 【心太草】
テングサのこと。
ところてん-しき【心太式】🔗⭐🔉
ところてん-しき [0] 【心太式】
ところてんを突き出すように,あとから押されて進むこと。何の苦労もしないで,押されるままに進んだり,物事を終えたりすること。「―に大学を卒業する」
ところてん-つき【心太突き】🔗⭐🔉
ところてん-つき [4] 【心太突き】
ところてんを入れ,棒で突いて,細く麺のようにして出す道具。一端に格子形の網目のある箱筒と,突き出す棒とからなる。
ところ-な・し【所無し】🔗⭐🔉
ところ-な・し 【所無し】 (形ク)
すきまがない。あいた場所がない。「一条の大路,―・くむくつけきまで騒ぎたり/源氏(葵)」
ところ-に🔗⭐🔉
ところ-に (接助)
〔形式名詞「ところ」に格助詞「に」の付いたものから。中世末期から近世へかけての語〕
活用語の連体形に接続する。
(1)(順接条件を表す用法)前の事柄が起こった後,引き続き後の事柄が起こることを表す。「オノオノコノ儀モットモト同心シテ選ブ―,孔雀サシデテ言ウワ/天草本伊曾保」
(2)(逆接条件を表す用法)前の事柄が考えられるのに対して,予期に反する事柄が次に起こることを表す。「身に逢うたらば悦ばう―,却つて手向ひするは何事ぞ/歌舞伎・なぐさみ曾我」
ところ-へ🔗⭐🔉
ところ-へ [3][0] (接続)
〔連語「ところへ」から〕
その状態のときに。その場面に。「娘は泣いていた。―やって来たのが例の男」
ところ-へ【所へ】🔗⭐🔉
ところ-へ 【所へ】 (連語)
〔形式名詞「ところ」に格助詞「へ」の付いたもの〕
(「…たところへ」「…ているところへ」などの形で接続助詞的に用いて)一つの事態が起こったとき,あるいは,起こっているちょうどその時,他の事態がさらに生じることを表すのに用いる。「家を出た―,雨が降ってきた」「寝ようとしている―,電話がかかってきた」
ところ-を🔗⭐🔉
ところ-を (接助)
〔形式名詞「ところ」に格助詞「を」の付いたものから〕
活用語の終止形に接続する。予期に反する事態が次に起こることを予測させながら,文を接続するのに用いる。…のに。「いつもの年なら,もうとっくに夏服を着る―,肌寒い日が続くので,なかなか合い服がやめられない」
ところ【所】(和英)🔗⭐🔉
ところ【所】
[場所]a place;→英和
a spot;→英和
a district (地方);→英和
[余地]room;→英和
space;→英和
[住所]one's house[address];with a person[in a person's];→英和
[点]apoint;→英和
somethingabout one;[部分]a part;→英和
apassage.→英和
〜[当]を得る(得ない) be in (out of) place.〜をわきまえない disregard the occasion.→英和
〜もあろうに of all places[occasions].〜嫌[構]わず everywhere;→英和
all over;indiscriminately.→英和
今(まで)の〜 at present (so far).この〜 lately;→英和
recently;these days.‖所変われば品変わる So many countries,so many customs.所により雨[天気予報で]scattered showers.
ところえがお【所得顔に】(和英)🔗⭐🔉
ところえがお【所得顔に】
with a triumphant look;triumphantly.→英和
ところどころ【所々】(和英)🔗⭐🔉
ところどころ【所々】
in some[several]places;here and there.
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