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広辞苑の検索結果 (16)
ぶん‐しょう【文章】‥シヤウ🔗⭐🔉
ぶん‐しょう【文章】‥シヤウ
(モンジョウとも)
①(「文」は青と赤のあや、「章」は赤と白のあや)表おもてにあらわれた文あや模様。また、容儀。平家物語3「およそはこの大臣―うるはしうして心に忠を存じ」
②文字を連ねてまとまった思想を表現したもの。普通には韻文に対して散文をいう。
③文よりも大きい言語単位で、通常は複数の文から構成されるもの。それ自身完結し統一ある思想・感情を伝達する。
⇒ぶんしょう‐か【文章家】
⇒ぶんしょう‐ご【文章語】
⇒ぶんしょう‐たい【文章体】
⇒ぶんしょう‐ほう【文章法】
⇒ぶんしょう‐ろん【文章論】
⇒文章は経国の大業、不朽の盛事なり
ぶんしょう‐か【文章家】‥シヤウ‥🔗⭐🔉
ぶんしょう‐か【文章家】‥シヤウ‥
文章を巧みに綴る人。また、文章を書くことを業とする者。
⇒ぶん‐しょう【文章】
ぶんしょうきはん【文章軌範】‥シヤウ‥🔗⭐🔉
ぶんしょうきはん【文章軌範】‥シヤウ‥
文集。7巻。宋の謝枋得しゃぼうとく編。科挙の受験者のために軌範とすべき「出師表」「帰去来辞」のほか、唐・宋の名家の文章全69編を放胆文・小心文の2種に分けて集めたもの。日本でも室町末期以後広く読まれた。
ぶんしょう‐ご【文章語】‥シヤウ‥🔗⭐🔉
ぶんしょう‐ご【文章語】‥シヤウ‥
文章を書く場合に用いる言語。→文語。
⇒ぶん‐しょう【文章】
ぶんしょうせかい【文章世界】‥シヤウ‥🔗⭐🔉
ぶんしょうせかい【文章世界】‥シヤウ‥
文芸雑誌。1906年(明治39)3月博文館創刊。田山花袋、のち長谷川天渓・加能作次郎らが編集主任。投稿雑誌として自然主義運動の中心となる。21年(大正10)1月「新文学」と改題、1年で廃刊。
ぶんしょう‐たい【文章体】‥シヤウ‥🔗⭐🔉
ぶんしょう‐たい【文章体】‥シヤウ‥
文章語を用いた文体。文語体。
⇒ぶん‐しょう【文章】
○文章は経国の大業、不朽の盛事なりぶんしょうはけいこくのたいぎょうふきゅうのせいじなり🔗⭐🔉
○文章は経国の大業、不朽の盛事なりぶんしょうはけいこくのたいぎょうふきゅうのせいじなり
[魏文帝、典論論文]文章は治国の大事業で、永久に朽ちない盛大な事業である。すぐれた文章は不滅で永久に伝えられるものだ。
⇒ぶん‐しょう【文章】
ぶんしょう‐ほう【文章法】‥シヤウハフ
①文章を作る作法。
②文の構造・種類などに関する法則。
⇒ぶん‐しょう【文章】
ぶんしょう‐ろん【文章論】‥シヤウ‥
①(修辞学・文章作法・文体論などで)文章に関する論。
②(→)文章3を研究対象とする国語学の一部門。
⇒ぶん‐しょう【文章】
ぶんしょ‐きき‐ざい【文書毀棄罪】
公務所の用に供する文書または権利・義務に関する他人の文書を破り棄てるなどして、その効用を失わせ、または減少させる罪。
⇒ぶん‐しょ【文書】
ぶんしょ‐ぎぞう‐ざい【文書偽造罪】‥ザウ‥
行使の目的で、名義が真正でない文書・図画、または内容が真実でない一定の文書・図画を作成する罪。広義には、これらの文書・図画を行使する罪を含む。
⇒ぶん‐しょ【文書】
ふん‐しょく【扮飾】
身なりをかざること。
ふん‐しょく【粉食】
パン・うどんなど、穀類の粉を原料とした食物を主食とすること。↔粒食
ふん‐しょく【粉飾】
①紅・白粉おしろいで装いかざること。
②実状を隠して見かけをよくすること。うわべをとりつくろうこと。
⇒ふんしょく‐けっさん【粉飾決算】
⇒ふんしょく‐よきん【粉飾預金】
ぶん‐しょく【分食・分蝕】
〔天〕(→)部分食に同じ。
ぶん‐しょく【文飾】
①あやどること。いろどり。かざり。あや。
②語句・文章を修飾すること。文章のあや。「―を施す」
ふんしょく‐けっさん【粉飾決算】
企業会計で、会社の財政状態や経営成績を実際よりよく見せるために、貸借対照表や損益計算書の数字をごまかすこと。粉飾。↔逆粉飾。
⇒ふん‐しょく【粉飾】
ふんしょく‐よきん【粉飾預金】
(→)ウィンドー‐ドレッシング2に同じ。
⇒ふん‐しょく【粉飾】
ふんしょ‐こうじゅ【焚書坑儒】‥カウ‥
前213年、秦の始皇帝が民間に蔵する医薬・卜筮ぼくぜい・農業などの実用書以外の書をすべて集めて焼き捨て、数百人の儒者を捕らえて、翌年咸陽で坑あなに埋めて殺したこと。
⇒ふん‐しょ【焚書】
ぶんしょ‐ていしゅつ‐めいれい【文書提出命令】
民事裁判において、文書の所持者に対して証拠としてその提出を命ずる裁判所の命令。
⇒ぶん‐しょ【文書】
ぶんし‐りょう【分子量】‥リヤウ
分子の質量の相対値。その基準は原子量の場合に準ずる。→原子量
⇒ぶん‐し【分子】
ふん‐しん【分針】
時計の分を示す針。長針。
ふん‐しん【奮進】
ふるい立ってすすむこと。
ふん‐じん【粉塵】‥ヂン
①粉のように細かなちり。
②空気中に浮遊する微小な粒状物質。「―公害」
⇒ふんじん‐ばくはつ【粉塵爆発】
ふん‐じん【奮迅】
勢いはげしくふるい立つこと。「獅子―の勢い」
ぶん‐しん【分身】
(古くはフンジン)
①〔仏〕仏が衆生しゅじょうを教え救うために種々の姿をとって現れること。また、その姿。
②一つの身が二つ以上に分かれること。また、分かれて生じた身。生まれた子や派生した組織などを指す。
ぶん‐しん【文臣】
文事をもって仕える臣。文官。↔武臣
ぶん‐しん【文身】
(「文」は模様の意)身体に彫りものをすること。また、その彫りもの。いれずみ。「黥面げいめん―」
ぶん‐しん【聞診】
漢方で、四診の一つ。声・咳・腹鳴などを耳で聞いたり便臭などの臭いをかいだりする診察法。
ぶん‐じん【文人】
①文事にたずさわる人。↔武人。
②詩文・書画など、文雅なことに従事する人。平家物語1「―詩を奉り、伶人楽を奏して遷幸なし奉る」
③大学寮の文章生もんじょうしょう。
⇒ぶんじん‐いけ【文人生け】
⇒ぶんじん‐が【文人画】
⇒ぶんじん‐ぼっかく【文人墨客】
ぶんじん‐いけ【文人生け】
華道の様式の一つ。江戸後期の文人たちの間で余技として愛好された、形式にとらわれない自由な生け花。投入れ・瓶華へいかを主とし、盛物や盆花も含む。
⇒ぶん‐じん【文人】
ぶんじん‐が【文人画】‥グワ
本来、文人が余技として描いた絵。中国では古くから技巧性よりもその気韻・風雅を尊んだ。明末、董其昌とうきしょうらがそれらのうち山水画を一つの系譜にまとめて南宗画なんしゅうがを標榜してからは、文人画は南宗画とほぼ同義になり、日本では江戸時代に入って職業画家たちによって独特の発達を遂げた。
⇒ぶん‐じん【文人】
ぶんしんちょうりょう【文心雕竜】‥テウ‥
中国最初の総合的・体系的な文学理論書。10巻。南朝、梁の劉勰りゅうきょうの撰。原理・文体・修辞などを論ずる。
ふんじん‐ばくはつ【粉塵爆発】‥ヂン‥
空気中に浮遊する粉塵の濃度が一定以上ある時、火花などで引火しやすい状態になり爆発すること。粉体爆発。
⇒ふん‐じん【粉塵】
ぶんじん‐ぼっかく【文人墨客】‥ボク‥
詩文や書画などに優れ、風雅な遊びを好む人。
⇒ぶん‐じん【文人】
ふん・ず【封ず】
〔他サ変〕
(フウズの転)封をする。枕草子160「思ふ人の文を得て、かたく―・じたるそくひなどあくるほど」
ぶん・す【聞す】
〔他サ変〕
申し上げる。史記抄「皇太后に―・したぞ」
ぶん・ず【分ず】
〔自他サ変〕
(ブンスとも)わかれる。わける。正法眼蔵洗浄「大きなる大豆ばかりに―・じて」。毛吹草追加「咲きそふや花も―・する玉椿」
ふん‐すい【噴水】
①ふき出る水。
②水を噴出させる装置。また、その水。ふきあげ。ふきみず。〈[季]夏〉。田山花袋、東京の三十年「いつも伴れて行つて、―やら池の緋鯉やらを見せられた」
噴水
撮影:関戸 勇
⇒ふんすい‐ポンプ【噴水ポンプ】
ぶん‐すい【分水】
流水を分けること。また、その水。特に、稲作用水の分配のこと。
⇒ぶんすい‐かい【分水界】
⇒ぶんすい‐さんみゃく【分水山脈】
⇒ぶんすい‐せん【分水線】
⇒ぶんすい‐れい【分水嶺】
⇒ぶんすい‐ろ【分水路】
ぶんすい‐かい【分水界】
地表の水が二つ以上の水系に分かれる境界。分水線。
⇒ぶん‐すい【分水】
ぶんすい‐さんみゃく【分水山脈】
(→)分水嶺に同じ。
⇒ぶん‐すい【分水】
ぶんすい‐せん【分水線】
(→)分水界に同じ。
⇒ぶん‐すい【分水】
ふんすい‐ポンプ【噴水ポンプ】
高圧の水または圧縮空気の噴出による圧力降下を利用したポンプ。構造は簡単で、一時的の仕事に適する。
⇒ふん‐すい【噴水】
ぶんすい‐れい【分水嶺】
①分水界となっている山脈。分水山脈。
②物事の成り行きが決まる分れ目。
⇒ぶん‐すい【分水】
ぶんすい‐ろ【分水路】
洪水による水の一部または全部を海や湖沼に放流するために作られる水路。放水路。
⇒ぶん‐すい【分水】
ぶん‐すう【分数】
〔数〕(fraction)数(または整式)を0でない他の数(または整式)で割った結果を、横線の下に除数を、横線の上に被除数を記して表したもの。例えば、aをbで除した結果をa/bと記す。aを分子、bを分母という。分数の出現はかなり古く、リンド‐パピルスにすでに現れている。
⇒ぶんすう‐しき【分数式】
ぶんすう‐しき【分数式】
整式でない有理式のこと。
⇒ぶん‐すう【分数】
ふん・する【扮する】
〔自サ変〕[文]扮す(サ変)
よそおう。扮装する。特に演劇で、俳優がその役柄の人物に似せてよそおう。「秀吉に―・する」
ぶん‐せい【文声】
文章にすぐれているというほまれ。文名ぶんめい。
ぶん‐せい【文政】
①文治を主とする政治。
②文教に関する行政。
ぶんせい【文政】
[漢書・書経・群書治要]江戸後期、仁孝天皇朝の年号。文化15年4月22日(1818年5月26日)改元、文政13年12月10日(1831年1月23日)天保に改元。
⇒ぶんせい‐きんぎん【文政金銀】
ぶん‐せい【文勢】
文章のいきおい。
ぶんせい‐きんぎん【文政金銀】
江戸幕府が文政年間に鋳造した金銀貨。一分金・二分金・小判・一朱銀・二朱銀・丁銀などがある。金貨および丁銀は背面に草書の「文」の字があるので草文・草文字金銀・新文字金銀という。文政11年(1828)以前鋳造の二分金は楷書を用いているので真字二分金・真文・真中といった。→元文金銀
⇒ぶんせい【文政】
ぶんせい‐こうしゅ【文成公主】
吐蕃とばん王に嫁した唐の皇帝李世民の皇女。640、41年頃チベットに送られ、中国文化を伝えるのに功があった。(625頃〜680)→ソンツェン‐ガンポ
ふんせい‐さき【粉青沙器】
朝鮮王朝前期に朝鮮半島中・南部で作られた陶磁器の一種。器面に白化粧土で象嵌ぞうがん・印花・刷毛目はけめなどの装飾を施したもの。粉青。→三島手
ぶんせい‐し【分生子】
無性的に形成される菌類の胞子の一種。分生子柄という特別の菌糸から生ずる。
ふん‐せき【噴石】
ガラス質・多孔質の火山砕屑さいせつ物。玄武岩質のものが多い。
⇒ふんせき‐きゅう【噴石丘】
ふん‐せき【糞石】
①腸内に形成された結石。腸石。
②(coprolite)地質時代の動物の糞が化石となったもの。糞化石。
ぶん‐せき【分析】
(analysis)
①ある物事を分解して、それを成立させている成分・要素・側面を明らかにすること。「情勢を―する」
②〔化〕物質の検出・特定、また化学的組成を定性的・定量的に識別すること。
③〔論〕
㋐概念の内容を構成する諸徴表を要素に分けて明らかにすること。
㋑証明すべき命題から、それを成立させる条件へつぎつぎに遡ってゆく証明の仕方。
↔総合。
⇒ぶんせき‐かがく【分析化学】
⇒ぶんせきてき‐ていぎ【分析的定義】
⇒ぶんせき‐てつがく【分析哲学】
⇒ぶんせき‐はんだん【分析判断】
ぶん‐せき【分籍】
戸籍を分けて新戸籍をつくること。
ぶん‐せき【文責】
文章に関する責任。文章上の責任。「―在記者」
ぶん‐せき【文籍】
書いたもの。文書。書籍。
ぶんせき‐かがく【分析化学】‥クワ‥
(analytical chemistry)物質の分析を行う基礎となる理論および技術について研究する化学の一分野。
⇒ぶん‐せき【分析】
ふんせき‐きゅう【噴石丘】‥キウ
火山の噴火の際、噴石が降り積もって生じた円錐丘。
⇒ふん‐せき【噴石】
ぶんせきてき‐ていぎ【分析的定義】
〔論〕総合的定義に対して、概念内容の分析によってその本質的規定をなすもの。→発生的定義。
⇒ぶん‐せき【分析】
ぶんせき‐てつがく【分析哲学】
(analytic philosophy)フレーゲとラッセルの論理学的研究に起源をもち、論理実証主義の受容と批判を通じて形成されてきた哲学の総称。言語分析を中心的な方法とする。特に英米圏の哲学の主流がこれに属する。初期には、論理学・数学基礎論・科学哲学が中心であったが、現在では哲学のほぼすべての分野にわたる。
⇒ぶん‐せき【分析】
ぶんせき‐はんだん【分析判断】
〔論〕カントの用語。主語概念のうちに述語概念が含まれており、主語を分析すれば成立する判断。この場合の知識は少しも新しい進展をみない。解明的判断。↔総合判断
⇒ぶん‐せき【分析】
ふん‐せつ【粉雪】
こなゆき。こゆき。
ぶん‐せつ【分節】
(articulation)
①〔言〕事態を表す言語記号である文が、最小の記号である形態素に分けられること。形態素の能記がさらに音素に分けられることも、分節と呼ぶことがある。
②〔心〕一つに融合した構造を持ったものが分化して、相互に関連を持つ組織的な構成部分を形成すること。主として、ゲシュタルト心理学の用語。
③一連のものに区切りをつけること。また、その区切られたもの。
⇒ぶんせつ‐しゃかい【分節社会】
ぶん‐せつ【文節】
言語単位の一つ。文を読む際、自然な発音によって区切られる最小の単位。橋本進吉の文法学説の用語。「けさ、あさがおが、にわに、さきました」は4文節から成る。文素。
ふんせつ‐か【噴雪花】‥クワ
ユキヤナギの漢名。
ぶんせつ‐しゃかい【分節社会】‥クワイ
(segmentary society)複数の同質的な集団が環節動物の分節のように接合して成立している社会。集団間に有機的な連帯はない。デュルケムが用いた語。環節社会。
⇒ぶん‐せつ【分節】
ふん‐せん【紛戦】
敵味方の戦線が入り乱れること。突撃戦で、敵味方が入り乱れて死闘すること。
ふん‐せん【噴泉】
①噴出する泉。
②地下水や鉱泉が地上に向かって盛んに湧き出るもの。
ふん‐せん【奮戦】
力をふるってたたかうこと。奮闘。「最後まで―する」
フン‐セン【Samdech Hun Sen】
カンボジアの政治家。1970年代ポル=ポト派に参加したが、同政権成立後に離脱、85年プノンペン政権で首相に就任。93年暫定国民政府の共同首相。98年カンボジア王国首相。(1951〜)
ふん‐ぜん【紛然】
物がいりまじっているさま。ごたごたしているさま。「―たる議論」
ふん‐ぜん【憤然・忿然】
いきどおるさま。怒るさま。「―として席を立つ」「―たる面持ち」
ふん‐ぜん【奮然】
ふるいたつさま。「―として戦う」
ぶん‐せん【分銭】
中世、年貢を銭に換算して納めたもの。すなわち分米ぶんまいを銭に換算したもの。
ぶん‐せん【文銭】
①文字銭ぶんじせんの略。
②紋所の名。文字銭にかたどったもの。
ぶん‐せん【文選】
活版印刷で、原稿に合わせて必要な活字を拾うこと。また、その人。ひろい。「―工」
ブンゼン【Robert Wilhelm Bunsen】
ドイツの化学者。ハイデルベルク大学教授。スペクトル分析法を完成、ルビジウム・セシウムを発見、ブンゼン電池・ブンゼン‐バーナー・マグネシウム光などを発明。(1811〜1899)
⇒ブンゼン‐バーナー【Bunsen burner】
ぶんせん‐のう【文宣王】‥ワウ
孔子の諡おくりな。唐代に追諡ついし。
ブンゼン‐バーナー【Bunsen burner】
石炭ガスなどを燃やして容易に高熱を得る装置。空気を下の穴から混入して温度を自由に調節できる。ブンゼン灯。
⇒ブンゼン【Robert Wilhelm Bunsen】
ぶん‐そ【分疏】
①箇条を分けて述べること。
②言いわけをすること。言いひらきをすること。弁解。
ふん‐そう【扮装】‥サウ
①姿をかざりつくること。よそおい。いでたち。「あでやかに―する」
②特に、俳優が演技するために、衣装・顔かたちをよそおうこと。また、そのよそおい。「―をこらす」
ふん‐そう【紛争】‥サウ
もつれて争うこと。もめごと。「国際間の―」「―が起こる」「武力―」
ぶん‐そう【文宗】
文章・文学にすぐれて一派の祖と仰がれる人。文章・文学の大家。
ぶん‐そう【文藻】‥サウ
①文章のあや。
②[三国志蜀志、秦宓伝]詩文を巧みに作る才能。文才。才藻。
ぶんぞう【文蔵】‥ザウ
狂言。太郎冠者が主人の伯父にご馳走になった物の名を忘れ、石橋山合戦の物語に出てくるものだという。主人が物語ると、「真田の与市が乳人親めのとおやに文蔵」の所で温糟粥うんぞうがゆだとわかる。
ふんぞう‐え【糞掃衣】‥ザウ‥
(梵語pāṃsukūlaの訳。僧衣・衣財の意)本来は糞塵の中に捨てられた弊衣を洗って縫い合わせた粗末な僧衣。のちには、各種の布類を綴じ合わせて作る。正法眼蔵随聞記2「衣服に―あり、食に常乞食じょうこつじきあり」→衲衣のうえ
ぶん‐そうおう【分相応】‥サウ‥
身分や能力にふさわしいこと、また、釣り合っていること。「―な暮し」「―の望み」
ふん‐そく【分速】
1分間に進む距離で表した速度。
ふん‐ぞべ・る
〔自四〕
(フンは接頭語)あおむいて横になる。浮世風呂2「とぼ口をまたぐが早えか、大の字に―・つて」→そべる
ふんぞり‐かえ・る【踏ん反り返る】‥カヘル
〔自五〕
ひどくふんぞる。横柄おうへいで威張った態度にいう。「椅子に―・る」「―・って物を言う」
ふん‐ぞ・る【踏ん反る】
〔自五〕
(フミソルの音便)足を前へ踏み出してからだをうしろへそる。日葡辞書「アシヲフンゾッテイル」
ぶん‐そん【分村】
①本村から分離した村。でむら。
②村の多くの者が集団的に外地または新開地などに移住して村をつくること。また、その村。
ぶん‐そん【分損】
損害保険で、保険者の担保した危険によって生ずる被保険物件の部分的な損害。↔全損
ふんだ【札】
(フミタ(文板)の転)ふだ。〈類聚名義抄〉
ふん‐たい【粉堆】
「盛上げ彩色ざいしき」参照。
ふん‐たい【粉黛】
①おしろいとまゆずみ。化粧をすること。
②転じて、化粧をこらした美人。
ぶん‐たい【分体】
〔生〕(→)分裂2㋑に同じ。
ぶん‐たい【分隊】
軍隊の編制単位の一つ。旧陸軍では指揮の最小単位、旧海軍では陸軍の中隊に相当。
ぶん‐たい【文体】
(style)
①文章のスタイル。語彙・語法・修辞など、いかにもその作者らしい文章表現上の特色。樋口一葉、みづの上日記「おのおのの―心々の書きさまいとをかしからんとおもふ」。「独自の―を持っている」
②文章の様式。国文体・漢文体・洋文体、または書簡体・叙事体・議論体など。
⇒ぶんたい‐ろん【文体論】
ぶん‐だい【文台】
①高さ2〜3寸の小さい机。特に、歌会や連歌・俳諧などの席で懐紙や短冊を載せるのに用いた。ふだい。源氏物語宿木「歌ども奉る。―のもとに寄りつつ置くほどのけしきは」
文台
②歌比丘尼の持ち歩いた手ばこ。好色一代女3「―に入れしは熊野の牛王・酢貝」
ぶん‐だい【文題】
作文の課題。文章または漢詩の標題。
ぶんたいめいべん【文体明弁】
詩文の実例を挙げて文体・詩格を論じた書。明の徐師曾撰。84巻。1570年成る。
ぶんたい‐ろん【文体論】
〔言〕
①(stylistics)言語表現(記載形式・語彙・語法・修辞・リズムなど)の個性的特色を特定の作家・国語(民族)・時代・流派などについて研究するもの。
②(stylistique フランス)バイイの説では、ある言語の情意的表現手段を研究・記述する言語学の一分野。
⇒ぶん‐たい【文体】
ふんだく
たっぷりあるさま。ふんだん。浄瑠璃、伽羅先代萩「路銀は―にたくはへたり」
ふん‐だく・る
〔他五〕
(フンは接頭語)乱暴に奪いとる。ひったくる。花暦八笑人「ぐつとでもぬかすと百―・るぞ」。「1万円―・られた」
ぶん‐たつ【聞達】
名が世間に聞こえあらわれること。評判の高いこと。
ぶん‐だ・つ【分立つ】
〔他四〕
①別にする。別口に分ける。また、独立させる。浄瑠璃、義経千本桜「御出家には精進料理、―・つてこしらへたに」
②(自動詞的に)きわだって見える。目立つ。浮世草子、色里三所世帯「白川の流れ西の岸根―・つて油ぎり」
ふんだり‐けったり【踏んだり蹴ったり】
不運や災難などが続き、さんざんな目にあうことにいう語。ふんだりけたり。「―の目にあう」
ふん‐たん【粉炭】
細粒または粉状の石炭。
ふん‐だん
(フダン(不断)の転)多くあるさま。十分にゆたかなさま。たくさん。浮世風呂2「おあてがひから何から、万事が―でございます」。「資金を―に使う」
ぶん‐たん【分担】
分けて負担すること。一つのことを分けて受け持つこと。「費用を―する」「仕事の―をきめる」
ぶん‐たん【文旦】
①ザボンの一品種。果実は洋梨形でザボンより小さい。生食するほか、果皮を砂糖漬とする。九州南西部で栽培。ぼんたん。
②ザボンの別称。
ぶん‐だん【分団】
①団体の本部から分かれて設けられた組織。
②いくつかに分かれた集団。グループ。
ぶん‐だん【分段】
①きれめ。くぎり。区別。
②〔仏〕
㋐分段身の略。源平盛衰記11「惜しまんと欲せば―の膚なり」
㋑分段生死の略。平家物語11「―のあらき波、玉体を沈め奉る」
⇒ぶんだん‐しょうじ【分段生死】
⇒ぶんだん‐しん【分段身】
⇒ぶんだん‐どうご【分段同居】
⇒ぶんだん‐りんね【分段輪廻】
ぶん‐だん【分断】
まとまりあるものを断ちきって別れ別れにすること。「敵地を―する」
ぶん‐だん【文談】
①文学または文章についての話。
②手紙の往復によってする相談。
ぶん‐だん【文壇】
作家・文芸批評家たちの社会。文学者の社会。文学界。田山花袋、東京の三十年「その時分の―は、硯友社派、早稲田派、千駄木派、…」。「―で認められる」
ぶんだん‐しょうじ【分段生死】‥シヤウ‥
〔仏〕六道に輪廻りんねする凡夫の生死のあり方。寿命や形姿に差別や限界があるから分段という。↔変易へんにゃく生死。
⇒ぶん‐だん【分段】
ぶんだん‐しん【分段身】
〔仏〕分段生死を受ける身体。凡夫の身。凡夫。
⇒ぶん‐だん【分段】
ぶんだん‐どうご【分段同居】
〔仏〕凡夫と聖者とが同じく居住する意で、娑婆世界をいう。
⇒ぶん‐だん【分段】
ぶんだん‐りんね【分段輪廻】‥ヱ
〔仏〕分段生死の輪廻。すなわち、生まれかわり死にかわるという生涯をくりかえすこと。
⇒ぶん‐だん【分段】
ぶん‐ち【分地】
土地を分けること。また、その分けた土地。
⇒ぶんち‐せいげん‐れい【分地制限令】
ぶん‐ち【分知】
江戸時代、大名・旗本の知行(領地)を分割相続すること。
ぶん‐ち【文治】
(ブンジとも)教化または法令によって世を治めること。文政。↔武断。
⇒ぶんち‐せいじ【文治政治】
⇒ぶんち‐は【文治派】
ぶん‐ち【文致】
文章のおもむき。
ぶん‐ち【聞知】
聞いて知ること。
ぶんち‐せいげん‐れい【分地制限令】
江戸時代、幕府・諸藩が農民の所持田畑の分割相続を制限した基本的な土地法令。はじめ名主は収穫高20石、農民は10石を基準とした。幕府では1673年(延宝1)のものが初見とされる。貢租負担者である農民の経営基盤の安定が目的であった。
⇒ぶん‐ち【分地】
ぶんち‐せいじ【文治政治】‥ヂ
17世紀後半、4代将軍徳川家綱の代に始まる新しい政治の方針。それまでの武断主義に対して、法律・制度の整備や儒学を中心とした教化の充実に基づく文治主義を基本とした。
⇒ぶん‐ち【文治】
ぶんち‐は【文治派】
文治を基本とする政派。↔武断派
⇒ぶん‐ち【文治】
ぶん‐ちゅう【文中】
文または文章のなか。「―の語句」
ぶんちゅう【文中】
南北朝時代の南朝、長慶天皇朝の年号。建徳3年4月(1372年)改元、文中4年5月27日(1375年6月26日)天授に改元。
ぶんちゅうし【文中子】
隋末の学者王通の諡おくりな。また、その著「中説」の別称。
ぶんちょう【文晁】‥テウ
⇒たにぶんちょう(谷文晁)
ぶん‐ちょう【文鳥】‥テウ
スズメ目カエデチョウ科の鳥。小形で、スズメよりやや大きい。頭は黒く、背面は青灰色で、上尾筒・尾は黒色。頬に白色の大きな紋があり、下面は白い。嘴くちばしは太く脚と共に淡紅色。原産地はジャワ・スマトラ・マレー地方。観賞用として飼養。全身白色の品種もいる。
ぶんちょう
ブンチョウ
撮影:小宮輝之
ぶん‐ちょう【蚊帳】‥チヤウ
⇒かや
ぶん‐ちょうめい【文徴明】
明の画家・書家・詩人。名は璧、号は衡山。江蘇長洲(蘇州)の人。絵は沈周しんしゅうに学んで元の呉鎮の影響をうけ、さらに広く諸家の風を併せて、南宗なんしゅう画を大成。また、書は江戸時代の唐様からように大きな影響を与えた。(1470〜1559)
ぶん‐ちん【文鎮】
紙・書物が風などで散らないように、おもしとしてのせる文房具。金属・玉石などで造る。卦算けいさん。紙押え。
ぶん‐つう【文通】
文書で通信すること。手紙のやりとり。書信。「外国人と―する」「―の相手」
ふん‐づかま・える【ふん捕まえる】‥ヅカマヘル
〔他下一〕
(フンは接頭語)「つかまえる」を強調していう語。「犯人を―・えた」
ふん‐づき【文月】
(フミヅキの音便)陰暦7月の異称。
ふん‐づくえ【文机】
(フミヅクエの音便)(→)「ふづくえ」に同じ。
ぶん‐つけ【分附】
近世、検地帳などで、名請人の肩書に「某々分」と田畑所持の本百姓名を記す登録様式。
⇒ぶんつけ‐ひゃくしょう【分附百姓】
ぶんつけ‐ひゃくしょう【分附百姓】‥シヤウ
検地帳に「分附」で名を記された隷属農民。農家の2、3男や名子なご・下人などで、経営を別にしながら総領・主家の田畑を譲りうけて、総領・主家の名義で耕作し、年貢・諸役も総領・主家を通じて納めたもの。
⇒ぶん‐つけ【分附】
ふん‐づ・ける【踏ん付ける】
〔他下一〕
フミツケルの音便。「吐きすてられたガムを―・ける」
ふん‐づまり【糞詰り】
大便がとどこおって通じないこと。便秘。
ふん‐で【筆】
(フミテの転)(→)「ふで」に同じ。三蔵法師伝承徳点「率爾に輙く毫フムテを含むことを事とす」
ぶん‐てい【文体】
文に書かれたようす。文章のありさま。特に、手紙の文面。浄瑠璃、女殺油地獄「此の分では刀はさされぬとの―なり」
ぶん‐てい【文帝】
①魏の曹丕そうひ。
②隋の楊堅ようけん。
ぶん‐てつ【分綴】
欧文で、一単語を分割して、ハイフンでつないでつづること。また、その分け方。ぶんてい。
ぶん‐てん【分店】
本店から分かれた店。でみせ。支店。
ぶん‐てん【分点】
〔天〕(equinoctial point)黄道と赤道との交点。太陽が赤道を通過する点で、その南から北に通る点を春分点、北から南に通る点を秋分点という。
⇒ぶんてん‐げつ【分点月】
ぶん‐てん【文典】
文法を説明した書物。「ロドリーゲス日本大―」
ぶん‐てん【文展】
1907年(明治40)に創設した文部省美術展覧会の略称。19年(大正8)帝国美術院が創設されて、その主催となる。→日展
ぶんてん‐げつ【分点月】
(→)回帰月に同じ。
⇒ぶん‐てん【分点】
ぶん‐てんしょう【文天祥】‥シヤウ
南宋末の忠臣。文山と号す。理宗に仕えて江西安撫使。恭帝の時に元軍が侵入すると、1275年任地から義勇軍を率いて上京、のち捕らえられて大都(北京)に護送。フビライの帰順の勧めを拒否し、幽閉3年後処刑。獄中で五言古詩「正気歌せいきのうた」を作る。(1236〜1282)
ぶんでん‐ばん【分電盤】
電気の配線を幹線から複数に分岐させる、スイッチ・ブレーカーなどを取り付けた装置。
フント【funt ロシア】
ロシアで用いられた質量の単位。約0.41キログラム。
ふん‐ど【忿怒・憤怒】
(ドは漢音)
⇒ふんぬ。夏目漱石、行人「毫も―の念が萌きざさなかつた」
ふん‐ど【糞土】
(古くはフント)
①くさった土。ぼろぼろの土。
②きたないもの。いやしむべきもの。
⇒糞土の牆は杇るべからず
ぶん‐と【聞睹】
聞いたり見たりすること。見聞。二葉亭四迷、浮雲「―に聚あつまる衣香襟影」
ブント【W. Wundt】
⇒ヴント
ぶん‐ど【分土】
持ち分の地。
ぶん‐ど【分度】
(分限度合の意)二宮尊徳の創始した報徳仕法で、自己の社会的・経済的実力を知り、それに応じて生活の限度を定めること。
ぷん‐と
〔副〕
①強いにおいが鼻を刺激するさま。「海のにおいが―する」「悪臭が―鼻をつく」
②腹を立ててふくれるさま。「―そっぽを向く」
ふん‐とう【奮闘】
①力をふるって敵と戦うこと。「孤軍―」
②困難などに対して、力のかぎり努力すること。「会社再建に―する」
ふん‐どう【分銅】
①棹秤さおばかりや天秤てんびんで物の目方をはかるとき標準とするおもり。鉄・真鍮しんちゅうなどを円柱状・角柱状に作ったもの。法馬ほうま。ふんどん。
分銅
撮影:薗部 澄(JCII蔵)
②1の形に鋳造した金銀。貯えて非常の際に貨幣にしたもの。
③紋所の名。1にかたどったもの。
分銅
⇒ふんどう‐ざ【分銅座】
ぶん‐とう【文頭】
文・文章の最初の部分。↔文末
ぶん‐どう【文同】
北宋の画家。字は与可。号は笑笑先生など。四川の人。枯木・墨竹に長じ、また、詩・書も巧みだった。(1018〜1079)
ぶん‐どう【文豆】
①緑豆の別称。
②えんどうの別称。
ぶん‐どう【文道】‥ダウ
文学の道。特に儒学的な学芸の道。太平記27「王位も―も相残る故に」
ふんどう‐ざ【分銅座】
江戸幕府が、分銅を統一する目的で、その製作・頒布・検定に当たらせた座。彫金家後藤家の世襲。1665年(寛文5)創設、1876年(明治9)廃止。
⇒ふん‐どう【分銅】
ぶんど‐き【分度器】
物や図形の角度を測定する器具。円または半円状のプラスチックまたは金属板の周囲に目盛を付けたもの。
ぶん‐とく【文徳】
学問によって教化し、人を心服させる徳。
ふんどし【褌・犢鼻褌】
(フミトオシ(踏通)の転という)
①男子の陰部をおおい隠す布。たふさぎ。したおび。はだおび。まわし。ふどし。〈日葡辞書〉
②ゆもじ。腰巻。
⇒ふんどし‐いわい【褌祝】
⇒ふんどし‐かつぎ【褌担ぎ】
⇒褌を締めてかかる
ふんどし‐いわい【褌祝】‥イハヒ
(→)「へこいわい」に同じ。
⇒ふんどし【褌・犢鼻褌】
ふんどし‐かつぎ【褌担ぎ】
①(関取の褌をかついで従って行くからいう)相撲取の下位の者の俗称。まわしもち。
②転じて、下っぱの者。最下位にいる者。内田魯庵、社会百面相「貴公も文士の―と承まはつたが」
⇒ふんどし【褌・犢鼻褌】
⇒ふんすい‐ポンプ【噴水ポンプ】
ぶん‐すい【分水】
流水を分けること。また、その水。特に、稲作用水の分配のこと。
⇒ぶんすい‐かい【分水界】
⇒ぶんすい‐さんみゃく【分水山脈】
⇒ぶんすい‐せん【分水線】
⇒ぶんすい‐れい【分水嶺】
⇒ぶんすい‐ろ【分水路】
ぶんすい‐かい【分水界】
地表の水が二つ以上の水系に分かれる境界。分水線。
⇒ぶん‐すい【分水】
ぶんすい‐さんみゃく【分水山脈】
(→)分水嶺に同じ。
⇒ぶん‐すい【分水】
ぶんすい‐せん【分水線】
(→)分水界に同じ。
⇒ぶん‐すい【分水】
ふんすい‐ポンプ【噴水ポンプ】
高圧の水または圧縮空気の噴出による圧力降下を利用したポンプ。構造は簡単で、一時的の仕事に適する。
⇒ふん‐すい【噴水】
ぶんすい‐れい【分水嶺】
①分水界となっている山脈。分水山脈。
②物事の成り行きが決まる分れ目。
⇒ぶん‐すい【分水】
ぶんすい‐ろ【分水路】
洪水による水の一部または全部を海や湖沼に放流するために作られる水路。放水路。
⇒ぶん‐すい【分水】
ぶん‐すう【分数】
〔数〕(fraction)数(または整式)を0でない他の数(または整式)で割った結果を、横線の下に除数を、横線の上に被除数を記して表したもの。例えば、aをbで除した結果をa/bと記す。aを分子、bを分母という。分数の出現はかなり古く、リンド‐パピルスにすでに現れている。
⇒ぶんすう‐しき【分数式】
ぶんすう‐しき【分数式】
整式でない有理式のこと。
⇒ぶん‐すう【分数】
ふん・する【扮する】
〔自サ変〕[文]扮す(サ変)
よそおう。扮装する。特に演劇で、俳優がその役柄の人物に似せてよそおう。「秀吉に―・する」
ぶん‐せい【文声】
文章にすぐれているというほまれ。文名ぶんめい。
ぶん‐せい【文政】
①文治を主とする政治。
②文教に関する行政。
ぶんせい【文政】
[漢書・書経・群書治要]江戸後期、仁孝天皇朝の年号。文化15年4月22日(1818年5月26日)改元、文政13年12月10日(1831年1月23日)天保に改元。
⇒ぶんせい‐きんぎん【文政金銀】
ぶん‐せい【文勢】
文章のいきおい。
ぶんせい‐きんぎん【文政金銀】
江戸幕府が文政年間に鋳造した金銀貨。一分金・二分金・小判・一朱銀・二朱銀・丁銀などがある。金貨および丁銀は背面に草書の「文」の字があるので草文・草文字金銀・新文字金銀という。文政11年(1828)以前鋳造の二分金は楷書を用いているので真字二分金・真文・真中といった。→元文金銀
⇒ぶんせい【文政】
ぶんせい‐こうしゅ【文成公主】
吐蕃とばん王に嫁した唐の皇帝李世民の皇女。640、41年頃チベットに送られ、中国文化を伝えるのに功があった。(625頃〜680)→ソンツェン‐ガンポ
ふんせい‐さき【粉青沙器】
朝鮮王朝前期に朝鮮半島中・南部で作られた陶磁器の一種。器面に白化粧土で象嵌ぞうがん・印花・刷毛目はけめなどの装飾を施したもの。粉青。→三島手
ぶんせい‐し【分生子】
無性的に形成される菌類の胞子の一種。分生子柄という特別の菌糸から生ずる。
ふん‐せき【噴石】
ガラス質・多孔質の火山砕屑さいせつ物。玄武岩質のものが多い。
⇒ふんせき‐きゅう【噴石丘】
ふん‐せき【糞石】
①腸内に形成された結石。腸石。
②(coprolite)地質時代の動物の糞が化石となったもの。糞化石。
ぶん‐せき【分析】
(analysis)
①ある物事を分解して、それを成立させている成分・要素・側面を明らかにすること。「情勢を―する」
②〔化〕物質の検出・特定、また化学的組成を定性的・定量的に識別すること。
③〔論〕
㋐概念の内容を構成する諸徴表を要素に分けて明らかにすること。
㋑証明すべき命題から、それを成立させる条件へつぎつぎに遡ってゆく証明の仕方。
↔総合。
⇒ぶんせき‐かがく【分析化学】
⇒ぶんせきてき‐ていぎ【分析的定義】
⇒ぶんせき‐てつがく【分析哲学】
⇒ぶんせき‐はんだん【分析判断】
ぶん‐せき【分籍】
戸籍を分けて新戸籍をつくること。
ぶん‐せき【文責】
文章に関する責任。文章上の責任。「―在記者」
ぶん‐せき【文籍】
書いたもの。文書。書籍。
ぶんせき‐かがく【分析化学】‥クワ‥
(analytical chemistry)物質の分析を行う基礎となる理論および技術について研究する化学の一分野。
⇒ぶん‐せき【分析】
ふんせき‐きゅう【噴石丘】‥キウ
火山の噴火の際、噴石が降り積もって生じた円錐丘。
⇒ふん‐せき【噴石】
ぶんせきてき‐ていぎ【分析的定義】
〔論〕総合的定義に対して、概念内容の分析によってその本質的規定をなすもの。→発生的定義。
⇒ぶん‐せき【分析】
ぶんせき‐てつがく【分析哲学】
(analytic philosophy)フレーゲとラッセルの論理学的研究に起源をもち、論理実証主義の受容と批判を通じて形成されてきた哲学の総称。言語分析を中心的な方法とする。特に英米圏の哲学の主流がこれに属する。初期には、論理学・数学基礎論・科学哲学が中心であったが、現在では哲学のほぼすべての分野にわたる。
⇒ぶん‐せき【分析】
ぶんせき‐はんだん【分析判断】
〔論〕カントの用語。主語概念のうちに述語概念が含まれており、主語を分析すれば成立する判断。この場合の知識は少しも新しい進展をみない。解明的判断。↔総合判断
⇒ぶん‐せき【分析】
ふん‐せつ【粉雪】
こなゆき。こゆき。
ぶん‐せつ【分節】
(articulation)
①〔言〕事態を表す言語記号である文が、最小の記号である形態素に分けられること。形態素の能記がさらに音素に分けられることも、分節と呼ぶことがある。
②〔心〕一つに融合した構造を持ったものが分化して、相互に関連を持つ組織的な構成部分を形成すること。主として、ゲシュタルト心理学の用語。
③一連のものに区切りをつけること。また、その区切られたもの。
⇒ぶんせつ‐しゃかい【分節社会】
ぶん‐せつ【文節】
言語単位の一つ。文を読む際、自然な発音によって区切られる最小の単位。橋本進吉の文法学説の用語。「けさ、あさがおが、にわに、さきました」は4文節から成る。文素。
ふんせつ‐か【噴雪花】‥クワ
ユキヤナギの漢名。
ぶんせつ‐しゃかい【分節社会】‥クワイ
(segmentary society)複数の同質的な集団が環節動物の分節のように接合して成立している社会。集団間に有機的な連帯はない。デュルケムが用いた語。環節社会。
⇒ぶん‐せつ【分節】
ふん‐せん【紛戦】
敵味方の戦線が入り乱れること。突撃戦で、敵味方が入り乱れて死闘すること。
ふん‐せん【噴泉】
①噴出する泉。
②地下水や鉱泉が地上に向かって盛んに湧き出るもの。
ふん‐せん【奮戦】
力をふるってたたかうこと。奮闘。「最後まで―する」
フン‐セン【Samdech Hun Sen】
カンボジアの政治家。1970年代ポル=ポト派に参加したが、同政権成立後に離脱、85年プノンペン政権で首相に就任。93年暫定国民政府の共同首相。98年カンボジア王国首相。(1951〜)
ふん‐ぜん【紛然】
物がいりまじっているさま。ごたごたしているさま。「―たる議論」
ふん‐ぜん【憤然・忿然】
いきどおるさま。怒るさま。「―として席を立つ」「―たる面持ち」
ふん‐ぜん【奮然】
ふるいたつさま。「―として戦う」
ぶん‐せん【分銭】
中世、年貢を銭に換算して納めたもの。すなわち分米ぶんまいを銭に換算したもの。
ぶん‐せん【文銭】
①文字銭ぶんじせんの略。
②紋所の名。文字銭にかたどったもの。
ぶん‐せん【文選】
活版印刷で、原稿に合わせて必要な活字を拾うこと。また、その人。ひろい。「―工」
ブンゼン【Robert Wilhelm Bunsen】
ドイツの化学者。ハイデルベルク大学教授。スペクトル分析法を完成、ルビジウム・セシウムを発見、ブンゼン電池・ブンゼン‐バーナー・マグネシウム光などを発明。(1811〜1899)
⇒ブンゼン‐バーナー【Bunsen burner】
ぶんせん‐のう【文宣王】‥ワウ
孔子の諡おくりな。唐代に追諡ついし。
ブンゼン‐バーナー【Bunsen burner】
石炭ガスなどを燃やして容易に高熱を得る装置。空気を下の穴から混入して温度を自由に調節できる。ブンゼン灯。
⇒ブンゼン【Robert Wilhelm Bunsen】
ぶん‐そ【分疏】
①箇条を分けて述べること。
②言いわけをすること。言いひらきをすること。弁解。
ふん‐そう【扮装】‥サウ
①姿をかざりつくること。よそおい。いでたち。「あでやかに―する」
②特に、俳優が演技するために、衣装・顔かたちをよそおうこと。また、そのよそおい。「―をこらす」
ふん‐そう【紛争】‥サウ
もつれて争うこと。もめごと。「国際間の―」「―が起こる」「武力―」
ぶん‐そう【文宗】
文章・文学にすぐれて一派の祖と仰がれる人。文章・文学の大家。
ぶん‐そう【文藻】‥サウ
①文章のあや。
②[三国志蜀志、秦宓伝]詩文を巧みに作る才能。文才。才藻。
ぶんぞう【文蔵】‥ザウ
狂言。太郎冠者が主人の伯父にご馳走になった物の名を忘れ、石橋山合戦の物語に出てくるものだという。主人が物語ると、「真田の与市が乳人親めのとおやに文蔵」の所で温糟粥うんぞうがゆだとわかる。
ふんぞう‐え【糞掃衣】‥ザウ‥
(梵語pāṃsukūlaの訳。僧衣・衣財の意)本来は糞塵の中に捨てられた弊衣を洗って縫い合わせた粗末な僧衣。のちには、各種の布類を綴じ合わせて作る。正法眼蔵随聞記2「衣服に―あり、食に常乞食じょうこつじきあり」→衲衣のうえ
ぶん‐そうおう【分相応】‥サウ‥
身分や能力にふさわしいこと、また、釣り合っていること。「―な暮し」「―の望み」
ふん‐そく【分速】
1分間に進む距離で表した速度。
ふん‐ぞべ・る
〔自四〕
(フンは接頭語)あおむいて横になる。浮世風呂2「とぼ口をまたぐが早えか、大の字に―・つて」→そべる
ふんぞり‐かえ・る【踏ん反り返る】‥カヘル
〔自五〕
ひどくふんぞる。横柄おうへいで威張った態度にいう。「椅子に―・る」「―・って物を言う」
ふん‐ぞ・る【踏ん反る】
〔自五〕
(フミソルの音便)足を前へ踏み出してからだをうしろへそる。日葡辞書「アシヲフンゾッテイル」
ぶん‐そん【分村】
①本村から分離した村。でむら。
②村の多くの者が集団的に外地または新開地などに移住して村をつくること。また、その村。
ぶん‐そん【分損】
損害保険で、保険者の担保した危険によって生ずる被保険物件の部分的な損害。↔全損
ふんだ【札】
(フミタ(文板)の転)ふだ。〈類聚名義抄〉
ふん‐たい【粉堆】
「盛上げ彩色ざいしき」参照。
ふん‐たい【粉黛】
①おしろいとまゆずみ。化粧をすること。
②転じて、化粧をこらした美人。
ぶん‐たい【分体】
〔生〕(→)分裂2㋑に同じ。
ぶん‐たい【分隊】
軍隊の編制単位の一つ。旧陸軍では指揮の最小単位、旧海軍では陸軍の中隊に相当。
ぶん‐たい【文体】
(style)
①文章のスタイル。語彙・語法・修辞など、いかにもその作者らしい文章表現上の特色。樋口一葉、みづの上日記「おのおのの―心々の書きさまいとをかしからんとおもふ」。「独自の―を持っている」
②文章の様式。国文体・漢文体・洋文体、または書簡体・叙事体・議論体など。
⇒ぶんたい‐ろん【文体論】
ぶん‐だい【文台】
①高さ2〜3寸の小さい机。特に、歌会や連歌・俳諧などの席で懐紙や短冊を載せるのに用いた。ふだい。源氏物語宿木「歌ども奉る。―のもとに寄りつつ置くほどのけしきは」
文台
②歌比丘尼の持ち歩いた手ばこ。好色一代女3「―に入れしは熊野の牛王・酢貝」
ぶん‐だい【文題】
作文の課題。文章または漢詩の標題。
ぶんたいめいべん【文体明弁】
詩文の実例を挙げて文体・詩格を論じた書。明の徐師曾撰。84巻。1570年成る。
ぶんたい‐ろん【文体論】
〔言〕
①(stylistics)言語表現(記載形式・語彙・語法・修辞・リズムなど)の個性的特色を特定の作家・国語(民族)・時代・流派などについて研究するもの。
②(stylistique フランス)バイイの説では、ある言語の情意的表現手段を研究・記述する言語学の一分野。
⇒ぶん‐たい【文体】
ふんだく
たっぷりあるさま。ふんだん。浄瑠璃、伽羅先代萩「路銀は―にたくはへたり」
ふん‐だく・る
〔他五〕
(フンは接頭語)乱暴に奪いとる。ひったくる。花暦八笑人「ぐつとでもぬかすと百―・るぞ」。「1万円―・られた」
ぶん‐たつ【聞達】
名が世間に聞こえあらわれること。評判の高いこと。
ぶん‐だ・つ【分立つ】
〔他四〕
①別にする。別口に分ける。また、独立させる。浄瑠璃、義経千本桜「御出家には精進料理、―・つてこしらへたに」
②(自動詞的に)きわだって見える。目立つ。浮世草子、色里三所世帯「白川の流れ西の岸根―・つて油ぎり」
ふんだり‐けったり【踏んだり蹴ったり】
不運や災難などが続き、さんざんな目にあうことにいう語。ふんだりけたり。「―の目にあう」
ふん‐たん【粉炭】
細粒または粉状の石炭。
ふん‐だん
(フダン(不断)の転)多くあるさま。十分にゆたかなさま。たくさん。浮世風呂2「おあてがひから何から、万事が―でございます」。「資金を―に使う」
ぶん‐たん【分担】
分けて負担すること。一つのことを分けて受け持つこと。「費用を―する」「仕事の―をきめる」
ぶん‐たん【文旦】
①ザボンの一品種。果実は洋梨形でザボンより小さい。生食するほか、果皮を砂糖漬とする。九州南西部で栽培。ぼんたん。
②ザボンの別称。
ぶん‐だん【分団】
①団体の本部から分かれて設けられた組織。
②いくつかに分かれた集団。グループ。
ぶん‐だん【分段】
①きれめ。くぎり。区別。
②〔仏〕
㋐分段身の略。源平盛衰記11「惜しまんと欲せば―の膚なり」
㋑分段生死の略。平家物語11「―のあらき波、玉体を沈め奉る」
⇒ぶんだん‐しょうじ【分段生死】
⇒ぶんだん‐しん【分段身】
⇒ぶんだん‐どうご【分段同居】
⇒ぶんだん‐りんね【分段輪廻】
ぶん‐だん【分断】
まとまりあるものを断ちきって別れ別れにすること。「敵地を―する」
ぶん‐だん【文談】
①文学または文章についての話。
②手紙の往復によってする相談。
ぶん‐だん【文壇】
作家・文芸批評家たちの社会。文学者の社会。文学界。田山花袋、東京の三十年「その時分の―は、硯友社派、早稲田派、千駄木派、…」。「―で認められる」
ぶんだん‐しょうじ【分段生死】‥シヤウ‥
〔仏〕六道に輪廻りんねする凡夫の生死のあり方。寿命や形姿に差別や限界があるから分段という。↔変易へんにゃく生死。
⇒ぶん‐だん【分段】
ぶんだん‐しん【分段身】
〔仏〕分段生死を受ける身体。凡夫の身。凡夫。
⇒ぶん‐だん【分段】
ぶんだん‐どうご【分段同居】
〔仏〕凡夫と聖者とが同じく居住する意で、娑婆世界をいう。
⇒ぶん‐だん【分段】
ぶんだん‐りんね【分段輪廻】‥ヱ
〔仏〕分段生死の輪廻。すなわち、生まれかわり死にかわるという生涯をくりかえすこと。
⇒ぶん‐だん【分段】
ぶん‐ち【分地】
土地を分けること。また、その分けた土地。
⇒ぶんち‐せいげん‐れい【分地制限令】
ぶん‐ち【分知】
江戸時代、大名・旗本の知行(領地)を分割相続すること。
ぶん‐ち【文治】
(ブンジとも)教化または法令によって世を治めること。文政。↔武断。
⇒ぶんち‐せいじ【文治政治】
⇒ぶんち‐は【文治派】
ぶん‐ち【文致】
文章のおもむき。
ぶん‐ち【聞知】
聞いて知ること。
ぶんち‐せいげん‐れい【分地制限令】
江戸時代、幕府・諸藩が農民の所持田畑の分割相続を制限した基本的な土地法令。はじめ名主は収穫高20石、農民は10石を基準とした。幕府では1673年(延宝1)のものが初見とされる。貢租負担者である農民の経営基盤の安定が目的であった。
⇒ぶん‐ち【分地】
ぶんち‐せいじ【文治政治】‥ヂ
17世紀後半、4代将軍徳川家綱の代に始まる新しい政治の方針。それまでの武断主義に対して、法律・制度の整備や儒学を中心とした教化の充実に基づく文治主義を基本とした。
⇒ぶん‐ち【文治】
ぶんち‐は【文治派】
文治を基本とする政派。↔武断派
⇒ぶん‐ち【文治】
ぶん‐ちゅう【文中】
文または文章のなか。「―の語句」
ぶんちゅう【文中】
南北朝時代の南朝、長慶天皇朝の年号。建徳3年4月(1372年)改元、文中4年5月27日(1375年6月26日)天授に改元。
ぶんちゅうし【文中子】
隋末の学者王通の諡おくりな。また、その著「中説」の別称。
ぶんちょう【文晁】‥テウ
⇒たにぶんちょう(谷文晁)
ぶん‐ちょう【文鳥】‥テウ
スズメ目カエデチョウ科の鳥。小形で、スズメよりやや大きい。頭は黒く、背面は青灰色で、上尾筒・尾は黒色。頬に白色の大きな紋があり、下面は白い。嘴くちばしは太く脚と共に淡紅色。原産地はジャワ・スマトラ・マレー地方。観賞用として飼養。全身白色の品種もいる。
ぶんちょう
ブンチョウ
撮影:小宮輝之
ぶん‐ちょう【蚊帳】‥チヤウ
⇒かや
ぶん‐ちょうめい【文徴明】
明の画家・書家・詩人。名は璧、号は衡山。江蘇長洲(蘇州)の人。絵は沈周しんしゅうに学んで元の呉鎮の影響をうけ、さらに広く諸家の風を併せて、南宗なんしゅう画を大成。また、書は江戸時代の唐様からように大きな影響を与えた。(1470〜1559)
ぶん‐ちん【文鎮】
紙・書物が風などで散らないように、おもしとしてのせる文房具。金属・玉石などで造る。卦算けいさん。紙押え。
ぶん‐つう【文通】
文書で通信すること。手紙のやりとり。書信。「外国人と―する」「―の相手」
ふん‐づかま・える【ふん捕まえる】‥ヅカマヘル
〔他下一〕
(フンは接頭語)「つかまえる」を強調していう語。「犯人を―・えた」
ふん‐づき【文月】
(フミヅキの音便)陰暦7月の異称。
ふん‐づくえ【文机】
(フミヅクエの音便)(→)「ふづくえ」に同じ。
ぶん‐つけ【分附】
近世、検地帳などで、名請人の肩書に「某々分」と田畑所持の本百姓名を記す登録様式。
⇒ぶんつけ‐ひゃくしょう【分附百姓】
ぶんつけ‐ひゃくしょう【分附百姓】‥シヤウ
検地帳に「分附」で名を記された隷属農民。農家の2、3男や名子なご・下人などで、経営を別にしながら総領・主家の田畑を譲りうけて、総領・主家の名義で耕作し、年貢・諸役も総領・主家を通じて納めたもの。
⇒ぶん‐つけ【分附】
ふん‐づ・ける【踏ん付ける】
〔他下一〕
フミツケルの音便。「吐きすてられたガムを―・ける」
ふん‐づまり【糞詰り】
大便がとどこおって通じないこと。便秘。
ふん‐で【筆】
(フミテの転)(→)「ふで」に同じ。三蔵法師伝承徳点「率爾に輙く毫フムテを含むことを事とす」
ぶん‐てい【文体】
文に書かれたようす。文章のありさま。特に、手紙の文面。浄瑠璃、女殺油地獄「此の分では刀はさされぬとの―なり」
ぶん‐てい【文帝】
①魏の曹丕そうひ。
②隋の楊堅ようけん。
ぶん‐てつ【分綴】
欧文で、一単語を分割して、ハイフンでつないでつづること。また、その分け方。ぶんてい。
ぶん‐てん【分店】
本店から分かれた店。でみせ。支店。
ぶん‐てん【分点】
〔天〕(equinoctial point)黄道と赤道との交点。太陽が赤道を通過する点で、その南から北に通る点を春分点、北から南に通る点を秋分点という。
⇒ぶんてん‐げつ【分点月】
ぶん‐てん【文典】
文法を説明した書物。「ロドリーゲス日本大―」
ぶん‐てん【文展】
1907年(明治40)に創設した文部省美術展覧会の略称。19年(大正8)帝国美術院が創設されて、その主催となる。→日展
ぶんてん‐げつ【分点月】
(→)回帰月に同じ。
⇒ぶん‐てん【分点】
ぶん‐てんしょう【文天祥】‥シヤウ
南宋末の忠臣。文山と号す。理宗に仕えて江西安撫使。恭帝の時に元軍が侵入すると、1275年任地から義勇軍を率いて上京、のち捕らえられて大都(北京)に護送。フビライの帰順の勧めを拒否し、幽閉3年後処刑。獄中で五言古詩「正気歌せいきのうた」を作る。(1236〜1282)
ぶんでん‐ばん【分電盤】
電気の配線を幹線から複数に分岐させる、スイッチ・ブレーカーなどを取り付けた装置。
フント【funt ロシア】
ロシアで用いられた質量の単位。約0.41キログラム。
ふん‐ど【忿怒・憤怒】
(ドは漢音)
⇒ふんぬ。夏目漱石、行人「毫も―の念が萌きざさなかつた」
ふん‐ど【糞土】
(古くはフント)
①くさった土。ぼろぼろの土。
②きたないもの。いやしむべきもの。
⇒糞土の牆は杇るべからず
ぶん‐と【聞睹】
聞いたり見たりすること。見聞。二葉亭四迷、浮雲「―に聚あつまる衣香襟影」
ブント【W. Wundt】
⇒ヴント
ぶん‐ど【分土】
持ち分の地。
ぶん‐ど【分度】
(分限度合の意)二宮尊徳の創始した報徳仕法で、自己の社会的・経済的実力を知り、それに応じて生活の限度を定めること。
ぷん‐と
〔副〕
①強いにおいが鼻を刺激するさま。「海のにおいが―する」「悪臭が―鼻をつく」
②腹を立ててふくれるさま。「―そっぽを向く」
ふん‐とう【奮闘】
①力をふるって敵と戦うこと。「孤軍―」
②困難などに対して、力のかぎり努力すること。「会社再建に―する」
ふん‐どう【分銅】
①棹秤さおばかりや天秤てんびんで物の目方をはかるとき標準とするおもり。鉄・真鍮しんちゅうなどを円柱状・角柱状に作ったもの。法馬ほうま。ふんどん。
分銅
撮影:薗部 澄(JCII蔵)
②1の形に鋳造した金銀。貯えて非常の際に貨幣にしたもの。
③紋所の名。1にかたどったもの。
分銅
⇒ふんどう‐ざ【分銅座】
ぶん‐とう【文頭】
文・文章の最初の部分。↔文末
ぶん‐どう【文同】
北宋の画家。字は与可。号は笑笑先生など。四川の人。枯木・墨竹に長じ、また、詩・書も巧みだった。(1018〜1079)
ぶん‐どう【文豆】
①緑豆の別称。
②えんどうの別称。
ぶん‐どう【文道】‥ダウ
文学の道。特に儒学的な学芸の道。太平記27「王位も―も相残る故に」
ふんどう‐ざ【分銅座】
江戸幕府が、分銅を統一する目的で、その製作・頒布・検定に当たらせた座。彫金家後藤家の世襲。1665年(寛文5)創設、1876年(明治9)廃止。
⇒ふん‐どう【分銅】
ぶんど‐き【分度器】
物や図形の角度を測定する器具。円または半円状のプラスチックまたは金属板の周囲に目盛を付けたもの。
ぶん‐とく【文徳】
学問によって教化し、人を心服させる徳。
ふんどし【褌・犢鼻褌】
(フミトオシ(踏通)の転という)
①男子の陰部をおおい隠す布。たふさぎ。したおび。はだおび。まわし。ふどし。〈日葡辞書〉
②ゆもじ。腰巻。
⇒ふんどし‐いわい【褌祝】
⇒ふんどし‐かつぎ【褌担ぎ】
⇒褌を締めてかかる
ふんどし‐いわい【褌祝】‥イハヒ
(→)「へこいわい」に同じ。
⇒ふんどし【褌・犢鼻褌】
ふんどし‐かつぎ【褌担ぎ】
①(関取の褌をかついで従って行くからいう)相撲取の下位の者の俗称。まわしもち。
②転じて、下っぱの者。最下位にいる者。内田魯庵、社会百面相「貴公も文士の―と承まはつたが」
⇒ふんどし【褌・犢鼻褌】
ぶんしょう‐ほう【文章法】‥シヤウハフ🔗⭐🔉
ぶんしょう‐ほう【文章法】‥シヤウハフ
①文章を作る作法。
②文の構造・種類などに関する法則。
⇒ぶん‐しょう【文章】
ぶんしょう‐ろん【文章論】‥シヤウ‥🔗⭐🔉
ぶんしょう‐ろん【文章論】‥シヤウ‥
①(修辞学・文章作法・文体論などで)文章に関する論。
②(→)文章3を研究対象とする国語学の一部門。
⇒ぶん‐しょう【文章】
もんじょう‐いん【文章院】‥ジヤウヰン🔗⭐🔉
もんじょう‐いん【文章院】‥ジヤウヰン
古代、大学寮内にあった紀伝道のための講堂・寄宿舎。文章博士・文章生新設の際に建てられたとする説と菅原清公が建てたとする説とがある。後に、その東曹を大江氏、西曹を菅原氏が管理。1177年(治承元)焼失。北堂。
⇒もん‐じょう【文章】
もんじょう‐しょう【文章生】‥ジヤウシヤウ🔗⭐🔉
もんじょう‐しょう【文章生】‥ジヤウシヤウ
古代、大学寮で紀伝道を学んだ学生がくしょう。平安時代には、擬文章生などから詩賦の試験(省試)に合格した者。
⇒もん‐じょう【文章】
もんじょう‐どう【文章道】‥ジヤウダウ🔗⭐🔉
もんじょう‐どう【文章道】‥ジヤウダウ
律令制の大学における紀伝道の別称。中国の史学・文学を学び作文を習う課程。→紀伝道。
⇒もん‐じょう【文章】
もんじょう‐とくごうしょう【文章得業生】‥ジヤウ‥ゴフシヤウ🔗⭐🔉
もんじょう‐とくごうしょう【文章得業生】‥ジヤウ‥ゴフシヤウ
古代、文章生の中から2名選抜されて、給費生として7年(のち期間は短縮)勉学の後、秀才3の試験(方略試)に応ずる者。
⇒もん‐じょう【文章】
もんじょう‐はかせ【文章博士】‥ジヤウ‥🔗⭐🔉
もんじょう‐はかせ【文章博士】‥ジヤウ‥
古代の大学で詩文と歴史とを教授した教官。728年(神亀5)に定員一人を置き、834年(承和1)に紀伝博士を併合して定員二人とする。平安後期以降は菅原・大江・藤原三氏による寡占。
⇒もん‐じょう【文章】
もん‐ぞう【文章】‥ザウ🔗⭐🔉
もん‐ぞう【文章】‥ザウ
⇒もんじょう
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ぶん-しょう【文章】🔗⭐🔉
ぶん-しょう ―シヤウ [1] 【文章】
〔古くは「もんじょう」「もんぞう」とも〕
(1)話し手または書き手の思考や感情がほぼ表現し尽くされている一まとまりの統一ある言語表現で,一つもしくは複数の文{(1)}から成るもの。一編の小説・評論・詩などの類。講演や複数の話者による座談など音声言語を含めることがある。それ自体で表現が完結しているものならば,和歌や俳句も文章といえる。
(2)「文{(1)}」に同じ。
(3)内面の徳が容貌や言語として外にあらわれるもの。「このおとど―うるはしうして心に忠を存じ/平家 3」
ぶんしょう=は経国(ケイコク)の大業(タイギヨウ)不朽(フキユウ)の盛事(セイジ)🔗⭐🔉
――は経国(ケイコク)の大業(タイギヨウ)不朽(フキユウ)の盛事(セイジ)
〔魏文帝(=曹丕(ソウヒ))「典論」〕
すぐれた文章を作ることは国の大事業であり,永久に伝えられる不朽の事業である。
ぶんしょう-か【文章家】🔗⭐🔉
ぶんしょう-か ―シヤウ― [0] 【文章家】
文章を上手に書く人。
ぶんしょう-ご【文章語】🔗⭐🔉
ぶんしょう-ご ―シヤウ― [0] 【文章語】
文章を書くときに用いられる言葉。
ぶんしょう-たい【文章体】🔗⭐🔉
ぶんしょう-たい ―シヤウ― [0] 【文章体】
文章語を多く用いた文体。文語体。
ぶんしょう-だい【文章題】🔗⭐🔉
ぶんしょう-だい ―シヤウ― [3] 【文章題】
文章で書かれた算数・数学の応用問題。
ぶんしょう-ほう【文章法】🔗⭐🔉
ぶんしょう-ほう ―シヤウハフ [0][3] 【文章法】
(1)文章を作る方法。文章作法。
(2)文の構造・種類などに関する文法。
ぶんしょう-ろん【文章論】🔗⭐🔉
ぶんしょう-ろん ―シヤウ― [3] 【文章論】
(1)文章に関する論。
(2)「構文論{(2)}」に同じ。
(3)文章{(1)}の性格・構造・機能・分類などを研究する学問分野。
ぶんしょうきはん【文章軌範】🔗⭐🔉
ぶんしょうきはん ブンシヤウ― 【文章軌範】
文集。七巻。南宋の謝枋得(シヤボウトク)編。成立年代未詳。科挙の作文の模範文例として唐宋の古文家の文を中心に一五家六九編を集録。日本には室町時代に伝来し,江戸時代には「唐宋八家文読本」とともに漢文学習の基本教科書となった。
ぶんしょうせかい【文章世界】🔗⭐🔉
ぶんしょうせかい ブンシヤウ― 【文章世界】
文芸雑誌。1906(明治39)〜20年(大正9)博文館発行。通巻二〇四冊。田山花袋編集の投書雑誌として出発,文芸雑誌の色彩を濃くして,自然主義文学の一拠点となった。
もん-じょう【文章】🔗⭐🔉
もん-じょう ―ジヤウ [0] 【文章】
「ぶんしょう(文章)」に同じ。
もんじょう-いん【文章院】🔗⭐🔉
もんじょう-いん ―ジヤウ
ン [3] 【文章院】
九世紀初め,菅原清公によって建てられた紀伝道の教育機関。東西両曹司を有し,氏族・門流によっていずれに属すか定められていた。
ン [3] 【文章院】
九世紀初め,菅原清公によって建てられた紀伝道の教育機関。東西両曹司を有し,氏族・門流によっていずれに属すか定められていた。
もんじょう-しょう【文章生】🔗⭐🔉
もんじょう-しょう ―ジヤウシヤウ [3] 【文章生】
律令制で,大学寮で詩文・歴史を学ぶ学生。平安時代になると,擬文章生を経て,式部省の文章生試に合格した者。このうち二名が選ばれて文章得業生となり,秀才・文章博士となる。もんじょうのしょう。もんぞうしょう。
もんじょう-どう【文章道】🔗⭐🔉
もんじょう-どう ―ジヤウダウ [3] 【文章道】
律令制の大学の学科の一つである紀伝道の別名。
もんじょう-とくごうしょう【文章得業生】🔗⭐🔉
もんじょう-とくごうしょう ―ジヤウトクゴフシヤウ [7] 【文章得業生】
文章生の中から選ばれた成績優秀な者。定員二名。七年以上勉学ののち,文章博士の推挙により方略試を受けて秀才となる。
もんじょう-はかせ【文章博士】🔗⭐🔉
もんじょう-はかせ ―ジヤウ― [5] 【文章博士】
律令制の大学の学科の一つである文章科(紀伝道)の教官の長。728年,定員一名で初めて設置。834年,紀伝博士を統合し,定員二名となった。のち,学科として紀伝道の名称が確立すると,紀伝博士とも称せられた。もんぞうはかせ。
もん-ぞう【文章】🔗⭐🔉
もん-ぞう ―ザウ 【文章】
「ぶんしょう(文章)」に同じ。「玉だれの奥ふかく侍るだらけの―をやりたがり/滑稽本・浮世風呂 3」
もんぞう-はかせ【文章博士】🔗⭐🔉
もんぞう-はかせ ―ザウ― 【文章博士】
⇒もんじょうはかせ(文章博士)
ぶんしょう【文章】(和英)🔗⭐🔉
ぶんしょう【文章】
writing;→英和
⇒文.〜がうまい be a good writer.
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