変な「な」の付け方
▼

もの・こと

を表す語に「な」を付ける
〔
×〕…科学
なイベント・学生
な考え・日本
な人
▼

もの・こと

だけでなく

状態・感情

も表す語に「な」を付ける(「の」のほうが標準的)。
〔
×または
△〕…異例
な試み・いつも薄着
な人・大人
な女になりたい・顔見知り
な社員・片思い
な関係・酒好きで辛党
な私・感激
な旨さ・個別
な判断・最高
な瞬間・賛成
な人・至福
なひととき・重症
な患者・旬
しゅんな野菜・傷心
な日々・絶対
な自信・左右対称
な図形・長身
な人・直接
な原因・低額
な商品・部長と同格
なポスト・ドキドキ
な毎日・日本式
なやり方・悲運
な死を遂げる・問題
な日本語・洋風
な建物
後ろに来る語と「な」「の」の関係
▼主に「な」を受けるもの
だけだ…「単に年が一つ下
なだけだ」
だけに…「相手が子供
なだけに対応が難しい」
ので…「まだ子供
なので理解できない」
のに…「小学生
なのによくやったなあ」
ものか(終助詞)…「彼が犯人
なものか」
もので…「まだ学生
なもので」
*原因・理由を表す場合は、「…な」が使われやすい。名詞に付く「な」は助動詞「だ」の連体形。
▼主に「の」を受けるもの
至
いたり…「若気
の至りだ」「何とも迷惑
の至りだ」
限り…「光栄
の限りだ」◇「限り」が極限の意味でない場合は、「な」も受ける。→
限り
極
きわみ…「贅沢
ぜいたくの極みだ」
*極限や傾向を表す場合は、「…の」が使われやすい。
▼意味や用法によって使いわけたり、「な」「の」の両方を受けたりするもの
あまり・上・くせに・せい・ため・つもり・はず・ようだ・わけ・わり…「至って健康
なため薬とは縁がない/健康
のために運動する」「不安
なあまり/不安
のあまり

眠れない」→
あまり・
上・
くせに・
せい・
ため・
つもり・
はず・
ようだ・
わけ・
わり
な【名】


名


ある事物を他の事物と区別するための呼び方。名前。名称。
「草木[劇団]の━」

ある人を他の人と区別するための呼び方。姓名、姓、名、愛称など。名前。
「━を名乗れ」
「七時に山田の━で予約しました」
「息子の━は太郎です」

名義。
「姉の━で融資を受ける」

世間に認められている評判。名声。また、うわさ。
「代表選手の━に恥じない活躍」
「功成り━遂
とぐ(=立派な仕事をし、名声をあげる)」

表向きの名目や体裁。
「公園とは━ばかりの空き地」