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あと【後】🔗🔉

あと【後】 前方へ進んで行くものの背後の方向。後うしろ。後方。 「━からついてくる」 「これ以上━には引けない(=後退できない。また、譲れない)」 「故郷を━にする」 「私の後ろに犬がいる」など、静止したものの背後の意では「後ろ」を使う(「×私の後に犬がいる」)。 連続するもので、基準となるものの後ろ。特に、一番後ろ。 「上司の━に部下が従う」 「本文の━に注を置く」 「ことばに詰まって━が続かない」 連続するものの次にくるもの。特に、前任者が去ったために空白となった地位など。また、それを引き継ぐ人。 「その話の━が聞きたい」 「━から━から申し込みが来る」 「社長の━を継ぐ」 「━(=子孫)が絶える」 「後/跡を絶つ」は、前者は後続が絶える意、後者は痕跡こんせきを残さない意。「事故が後を絶つ/犯行の跡を絶つ」のように使い分ける。「後/跡を継ぐ」は、前者は後継者の意。後者は跡目・名跡みょうせきの意。「首相の後を継ぐ/田中家の跡を継ぐ」のように使い分ける。 ある時点(特に、物事が終わった時点)を基準として、そののち。 「食事の━にテレビを見る」 「━で電話するわ」 「少しは━のことも考えなさい」 「ひと月━にはまた会える」 ◇連続する時間の次に来るものとして言う。 現在から振り返って見た過去のある時点。前。 「話を━に戻す」 「一〇年━にさかのぼる」 物事が終わってから(処理すべきものとして)残されたもの。 「━の処理は君に任せる」 「━は次回に譲る」 「亡父の━を弔う(=死後の供養をする)」 「━始末」 《数詞に冠して副詞的に》条件を満たすために、さらにそれだけの数量を必要とするさま。 「━五分で仕上がる」 「━二人足りない」 「定年まで━二年しかない」 《口頭語で、接続詞的に》そのうえに。さらに。 「━、何か補足することはありませんか」 ◆「跡」から転じた語。

後が無・い🔗🔉

後が無・い 時間的・空間的に余裕がない。 「追いつめられて━」

後には引けない🔗🔉

後には引けない

後の祭り🔗🔉

後の祭り 手遅れになること。特に、取り返しがつかなくなること。 「失敗を悔やんでも━だ」 ◇祭りのあとの御輿みこしや山車だしは用済みになることから。

後は野となれ山となれ🔗🔉

後は野となれ山となれ 当面のことさえすんでしまえば、あとはどうなってもかまわない。

後を追・う🔗🔉

後を追・う 後方からついてゆく。後を追いかける。 「逃げる犯人の━」 意味が抽象化した「事件[犯行]の━(=追跡調査する)」「犯人の━(=足跡をたどる)」などでは、「跡」と書くことが多い。 死んだ人を慕ってみずからの命を絶つ。 「恋人の━」

後を絶たない🔗🔉

後を絶たない 同じような物事が次々に起こったり継続したりして絶えることがない。 「交通事故が━」

後を弔とむら・う🔗🔉

後を弔とむら・う

後を引・く🔗🔉

後を引・く 物事の(悪い)影響があとに残る。尾を引く。 「初日の遅刻が━」 〔飲食物について言って〕いつまでもほしい感じが残る。 「ピーナツは━」

後足で砂を掛・ける🔗🔉

後足で砂を掛・ける 去りぎわに迷惑をかけたり恩知らずなことをしたりする。 ◇俗に「後ろ足で…」ともいうが、本来は「後足で」。

あと‐おい【後追い・跡追い】━オヒ🔗🔉

あと‐おい【後追い・跡追い】━オヒ 逃げるものなどを後ろから追いかけること。 物事の跡をたどること。また、先人の行為や企画などをまねること。 「━調査[企画]」 多く、は「後追い」、は「跡追い」と書く。

あとおい‐しんじゅう【後追い心中】アトオヒシンヂュウ🔗🔉

あとおい‐しんじゅう【後追い心中】アトオヒシンヂュウ 死んだ恋人や配偶者を慕って自殺すること。 現代仮名遣いでは「〜しんぢゅう」も許容。

あと‐おし【後押し】🔗🔉

あと‐おし【後押し】 名・他サ変 荷車などを後ろから押して助けること。また、その人。 後ろだてとなって支援すること。助力。 「企業の━で研究を続ける」 「市を挙げて計画の実現を━する」

あと‐がき【後書き】🔗🔉

あと‐がき【後書き】 手紙・文書・著書などの本文の最後に書き添える文章。後記。跋ばつ。 ⇔前書き端書き

あと‐かたづけ【後片付け】🔗🔉

あと‐かたづけ【後片付け】 事が終わったあとで乱れたものの整理をすること。 「食事の━」 「火事場の━」のように、場所の痕跡こんせきに注目していうときは「跡片付け」とも。

あと‐くされ【後腐れ】🔗🔉

あと‐くされ【後腐れ】 物事が済んだあとも、わずらわしい問題が残ること。あとぐされ。 「━のないように始末をつける」

あと‐じさり【後退り】🔗🔉

あと‐じさり【後退り】 名・自サ変前を向いたまま後ろへ下がること。 「恐れおののいて━する」 ◇「じさり」は「しさる(=後退する)」の連用形から。「あとずさり」「あとしざり」「あとすさり」「あとすざり」とも言うが、「あとじさり」「あとずさり」が一般的。

あと‐ずさり【後退り】🔗🔉

あと‐ずさり【後退り】 名・自サ変あとじさり。 ◇「ずさり」は「すさる(=後退する)」の連用形から。 関連語 大分類‖退く‖しりぞく 中分類‖後退‖こうたい

あと‐ぜめ【後攻め】🔗🔉

あと‐ぜめ【後攻め】 後攻こうこう

あと‐だし【後出し】🔗🔉

あと‐だし【後出し】 名・他サ変出すべきものをあとから出すこと。 「証拠の━はできない」 「じゃんけんの━」

あと‐つぎ【跡継ぎ・後継ぎ】🔗🔉

あと‐つぎ【跡継ぎ・後継ぎ】 家督かとくを引き継ぐこと。また、その人。跡取り。 前任者や師匠の後を継ぐこと。また、その人。後継者。後任。 「首相[農家]の━」 関連語 大分類‖続く‖つづく 中分類‖後継‖こうけい

あと‐づけ【後付け】🔗🔉

あと‐づけ【後付け】 書物の本文のあとにつける後記・索引・参考文献などの総称。 ⇔前付け 手紙で、本文のあとに書く、日付・署名・宛名などの部分。 他サ変あとから付け足すこと。 「━の理由」 「━の部品」

あと‐ばらい【後払い】━バラヒ🔗🔉

あと‐ばらい【後払い】━バラヒ 品物を受け取ったあとで代金を払うこと。後金あときん。 ⇔前払い先払い

あと‐ひき【後引き】🔗🔉

あと‐ひき【後引き】 飽きることなく次々とほしがること。多く、酒飲みの性癖についていう。 「━上戸じょうご

あと‐まわし【後回し】━マハシ🔗🔉

あと‐まわし【後回し】━マハシ 順を変えてあとの方に回すこと。 「遊ぶのは━にしよう」 関連語 大分類‖遅れる‖おくれる 中分類‖遅延‖ちえん

あと‐もどり【後戻り】🔗🔉

あと‐もどり【後戻り】 名・自サ変 空間的・時間的に逆の方へ戻ること。逆戻り。 「今来た道を━して捜す」 「話は幼年時代に━する」 よい方向に向かっていたものが、以前の悪い状態に戻ること。退歩。 「病状が━する」 関連語 大分類‖退く‖しりぞく 中分類‖後退‖こうたい

うしろ【後ろ】🔗🔉

うしろ【後ろ】 人では、その体・顔・目が向いている方と逆、物では物の正面が向いている方と逆の方向。また、その方向にある場所。後方。背後。 「━を振り向く」 「塀の━に隠れる」 「髪を(頭の)━にたばねる」 「━に立たれては気が散る」 あと 物の中心部付近よりである部分。後方部(分)。また、縦に並んだ列で基準とするものの後部。特に、縦列の最後部。 「追突されて車の━がへこんだ」 「バスの━の出口から降車した」 「花子より五人━に太郎がいる」 「━の五人は帰ってよい」 一連の内容をもつもので、基準とするものよりもあとに来る部分。 「この小説のクライマックスはもっと━の方にある」 「本文の━に注を置く」 ◆⇔

うしろ‐あし【後ろ足(後ろ脚・後ろ肢)】🔗🔉

うしろ‐あし【後ろ足(後ろ脚・後ろ肢)】 四本足の動物の、頭部に遠い二本の足。後足あとあし。 ⇔前足

うしろ‐かげ【後ろ影】🔗🔉

うしろ‐かげ【後ろ影】 〔雅〕去りゆく人の後ろ姿。 「寂しげな━」

うしろ‐がみ【後ろ髪】🔗🔉

うしろ‐がみ【後ろ髪】 後頭部にはえている髪の毛。 「━を引かれる(=未練が残って立ち去りがたい)思いで立ち去る」

うしろ‐きず【後ろ傷】🔗🔉

うしろ‐きず【後ろ傷】 背中に受けた傷。特に、逃げるときに後ろから切りつけられた傷。 ⇔向こう傷 ◇武士はこれを恥辱とした。

うしろ‐ぐら・い【後ろ暗い】🔗🔉

うしろ‐ぐら・い【後ろ暗い】 悪いことをしたと感じさせるさま。 「━過去をもつ」 ‐さ

うしろ‐すがた【後ろ姿】🔗🔉

うしろ‐すがた【後ろ姿】 後ろから見た人の姿。

うしろ‐だて【後ろ盾(後ろ楯)】🔗🔉

うしろ‐だて【後ろ盾(後ろ楯)】 かげに控えて助けたり守ったりすること。また、その人。 「私には強力な━がある」 ◇背後からの攻撃を防ぐ盾の意から。 「後ろ立て」と書くのは誤り。

うしろ‐で【後ろ手】🔗🔉

うしろ‐で【後ろ手】 手を背中に回すこと。 「━に縛られる」 「━に戸を閉める」 後ろの方。後方。 「━に山を望む」 「後手ごてに回る(=先を越される)」の意で「後ろ手に回る」というのは誤り。

うしろ‐はちまき【後ろ鉢巻き】🔗🔉

うしろ‐はちまき【後ろ鉢巻き】 頭の後ろに結び目をつくる、鉢巻きの締め方。また、そのように締めた鉢巻き。 ⇔向こう鉢巻き

うしろ‐はば【後ろ幅】🔗🔉

うしろ‐はば【後ろ幅】 着物の背の縫い目から脇わきの縫い目までの幅。 ⇔前幅

うしろ‐まえ【後ろ前】━マヘ🔗🔉

うしろ‐まえ【後ろ前】━マヘ 後ろと前とが反対になること。 「シャツを━に着る」

うしろ‐み【後ろ見】🔗🔉

うしろ‐み【後ろ見】 かげにいて、その人を助けたり世話したりすること。後見こうけん。また、そうする人。後見人。

うしろ‐み【後ろ身】🔗🔉

うしろ‐み【後ろ身】 衣服の背の、襟えり・袖そでを除いた部分。 ◇「後ろ身頃みごろ」の略。

うしろ‐みごろ【後ろ身頃】🔗🔉

うしろ‐みごろ【後ろ身頃】 うしろみ(後ろ身)前身頃

うしろ‐むき【後ろ向き】🔗🔉

うしろ‐むき【後ろ向き】 こちらに背中を向けていること。 「━に立つ」 消極的で、発展・進歩などに逆行すること。 「━の政策」 ◆⇔前向き

うしろ‐めた・い【後ろめたい】🔗🔉

うしろ‐めた・い【後ろめたい】 自分が悪いことをしたと感じる。気がとがめる。 「裏切ったようで━」 「あなたが━・く思うことはない」 ‐げ/‐さ

うしろ‐ゆび【後ろ指】🔗🔉

うしろ‐ゆび【後ろ指】 《「━をさされる」の形で》陰でそしられる。悪口を言われる。 「人に━をさされる」 ◇非難をする気持ちで人を後ろから指さすことから。

おくら・す【遅らす(後らす)】🔗🔉

おくら・す【遅らす(後らす)】 他五遅らせる

おくら・せる【遅らせる(後らせる)】🔗🔉

おくら・せる【遅らせる(後らせる)】 他下一 予定した日時をあとにのばす。 「出発を一時間━」 時計を操作して、実際の時刻よりも前の時刻をさすようにする。 「この腕時計は五分━・せてある」 ⇔進める おくら・す(下二) =遅らす 関連語 大分類‖遅れる‖おくれる 中分類‖遅延‖ちえん

おくれ【遅れ(後れ)】🔗🔉

おくれ【遅れ(後れ)】 遅くなった距離や時間の幅。 「先頭から一〇〇メートルの━」 「この程度の━は挽回ばんかいできる」 成立・進み方などが基準より遅くなること。 「出荷[回復]の━」 《名詞に付いて》物事の進展に追いつけないこと。 「流行[時代]━の服」 ◆遅れる 関連語 大分類‖遅れる‖おくれる 中分類‖遅延‖ちえん

おくれ‐げ【後れ毛】🔗🔉

おくれ‐げ【後れ毛】 髪を結ったとき、両鬢りょうびんや襟元の生え際に残って垂れさがった毛。おくれがみ。

おくれ‐ばせ【遅れ馳せ・後れ馳せ】🔗🔉

おくれ‐ばせ【遅れ馳せ・後れ馳せ】 《多く「━ながら」の形で》時機に遅れること。 「━ながら対策を講じる」 ◇遅れてかけつける意から。

おく・れる【遅れる(後れる)】🔗🔉

おく・れる【遅れる(後れる)】 自下一 決められた時間より遅くなる。間に合わなくなる。 「締切日[納期]に━」 「授業に━(=遅刻する)」 「飛行機に━(=乗り遅れる)」 ⇔間に合う 物事の成立が基準より遅くなる。遅延する。 「桜の開花は例年より四、五日━」 「会議は五分━・れて始まった」 「完成[入金]が大幅に━(=延びる)」 「返事が━・れて申し訳ありません」 ⇔早まる 進行中のものの進み方が基準より遅くなる。 「この電車は予定より少し━・れている」 「被災地の復興が━(⇔進む)」 物事の進展に追いつけなくなる。取り残される。 「流行[時流]に━」 〔やや古風な言い方で〕親しい人に先立たれる。死に後れる。 「妻[夫]に━」 〔やや古風な言い方で〕気おくれがする。 「右近は少しも━・れた様子もなく菊池寛多く「後」を使う。 ◆「後」は歩みが遅くて後になる意で、「時計が後れる」「発育が後れる」「流行に後れる」などとも使うが、今はの意を除いて「遅」が一般的。 おく・る(下二) 遅れ 関連語 大分類‖遅れる‖おくれる 中分類‖遅延‖ちえん 大分類‖遅れる‖おくれる 中分類‖遅滞‖ちたい

ご【後】🔗🔉

ご【後】 (造) (時間的に)のち。あと。 「━日」 「食━・戦━・放課━・大会━・五年━」 ⇔ (空間的に)うしろ。 「━光」 「背━」 おくれる。

こう【後】🔗🔉

こう【後】 (造) (時間的に)のち。あと。 「━輩」 ⇔せん (空間的に)うしろ。 「━退・━方」 ⇔ぜん おくれる。あとになる。 「━学・━進」

こうい‐しょう【後遺症】コウヰシャウ🔗🔉

こうい‐しょう【後遺症】コウヰシャウ 病気やけがが治ったあとに残る機能障害などの症状。 事件や出来事のあとに残る悪い影響。 「台風の━でダイヤが乱れる」

こう‐いつ【後逸】🔗🔉

こう‐いつ【後逸】 名・他サ変野球などで、球をとりそこねて後方へそらすこと。 「ショートが━する」

こう‐いん【後胤】🔗🔉

こう‐いん【後胤】 子孫。後裔こうえい

こう‐えい【後衛】━ヱイ🔗🔉

こう‐えい【後衛】━ヱイ テニス・バレーボールなどで、コートの後方を守る選手。バックス。 軍隊で、後方の護衛。特に、退却するとき、本隊の後方について援護をする部隊。 ◆⇔前衛

ご‐づめ【後詰め】🔗🔉

ご‐づめ【後詰め】 先陣の後方に控えている軍勢。後陣こうじん

ご‐ばらい【後払い】━バラヒ🔗🔉

ご‐ばらい【後払い】━バラヒ あとばらい

しり【尻(臀)】🔗🔉

しり【尻(臀)】 動物の胴体の後部で、腰の下の部分。肛門のあたりの肉の盛り上がっているところ。臀部でんぶ。けつ。 「頭隠して━隠さず」 物事の一番最後。あと。 「行列の━につく」 ⇔さき 後」とも。 丸みを帯びた容器などの底の部分。 「バケツの━」

しり‐え【方・後え】━ヘ🔗🔉

しり‐え【方・後え】━ヘ 〔古い言い方で〕後ろのほう。 ◇「後しりの方」の意。

しり‐ごみ【尻込み(後込み)】🔗🔉

しり‐ごみ【尻込み(後込み)】 名・自サ変 おじけて後ろへ引き下がること。あとじさり。 不安になって、あることをするのをためらうこと。 「敵の勢いに━する」 関連語 大分類‖退く‖しりぞく 中分類‖後退‖こうたい

のち【後】🔗🔉

のち【後】 《「…した━」「…の━」などの形で、下の用言に続けて》あることの終了を基準として、そのあとの物事の展開をいう。…に続く、そのあと。 「大学を卒業した━、演劇界に入った」 「城は本能寺の変の━(に)、焼失した」 「曇り━雨」 《時間を表す数詞を受けて、下の用言に続けて》基準の時点から新しい物事が展開する時点までの経過時間をいう。…後。 「事件はあれから二か月━に解決した」 これから先。将来。特に、死後。 「━に備えて真実を書き残しておく」 「━の世」 ◆

のち‐ぞい【後添い】━ゾヒ🔗🔉

のち‐ぞい【後添い】━ゾヒ 二度目の妻。後妻。のちぞえ。

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