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せんがんのかたにあみがさいっかい【千貫のかたに編笠一蓋】🔗⭐🔉
せんがんのかたにあみがさいっかい【千貫のかたに編笠一蓋】
《千貫の貸し金に対して編笠一つしか抵当に取れないの意》たくさん出したにもかかわらず少ししか得られず、得るものと失うものとの差が大きいことのたとえ。
《参考》
「貫」は、江戸時代の銭の単位で、1貫は1000文。
《類句》百貫のかたに笠一蓋。千両のかたに編笠。
せんきんのきゅうはいっこのえきにあらず【千金の裘は一狐の腋にあらず】▽中国🔗⭐🔉
せんきんのきゅうはいっこのえきにあらず【千金の裘は一狐の腋にあらず】▽中国
《きつねのわきの下の皮で作る千金の価値のある皮衣は一匹のきつねの皮で作ったものではないの意》国を治めるには多くの人々の知恵によらなければならないということのたとえ。
《出典》
〔史記(シキ)・劉敬・叔孫通伝〕
せんきんのこはいちにしせず【千金の子は市に死せず】▽中国🔗⭐🔉
せんきんのこはいちにしせず【千金の子は市に死せず】▽中国
《金持ちの子どもは、町で悪者の手にかかって死ぬことはないの意》金の力で危険を免れることのたとえ。また、「市」を処刑場の意とし、金の力で刑罰を免かれることのたとえ。
《出典》
〔史記(シキ)・越王勾践世家〕
《類句》千金の子は盗賊に死せず。
せんきんのこはとうぞくにしせず【千金の子は盗賊に死せず】▽中国🔗⭐🔉
せんきんのこはとうぞくにしせず【千金の子は盗賊に死せず】▽中国
《金持ちの子は盗賊と争って殺されるようなことはしないの意》金の力で危難を逃れることができることのたとえ。また、大望をいだく者は、つまらない者の手にかかって死ぬようなことはしないというたとえ。
《出典》
〔蘇軾(ソショク)・留侯論〕
《類句》千金の子は市に死せず。
せんぐんばんばのかん【千軍万馬の間】🔗⭐🔉
せんぐんばんばのかん【千軍万馬の間】
多くの兵と軍馬との間。戦場のたとえ。
《転じて》激しい生存競争の行われる世間のたとえ。
《例文》
「千軍万馬の間をくぐって来ただけあって肝が座っている。」
せんげんあればともすぎ【千軒あれば共過ぎ】🔗⭐🔉
せんげんあればともすぎ【千軒あれば共過ぎ】
家の数が千軒あれば、互いの商品を売ったり買ったりして暮らしてゆけるものであるということ。
《類句》千軒あれば共暮らし。
せんこうもたかずへもひらず【線香も焚かず屁もひらず】🔗⭐🔉
せんこうもたかずへもひらず【線香も焚かず屁もひらず】
平凡で役にも立たないが、害にもならないことのたとえ。
《類句》沈香(シ゛ンコウ)も焚かず屁もひらず。
せんごくみはらしのたでないとつるはおりぬ【千石見晴らしの田でないと鶴は下りぬ】🔗⭐🔉
せんごくみはらしのたでないとつるはおりぬ【千石見晴らしの田でないと鶴は下りぬ】
《りっぱなつるは見晴らしのよい広い田でなければ下りないの意》すぐれた人はつまらない地位にはいないということ。
せんじょうのつつみもろうぎのけつをもってついゆ【千丈の堤も螻蟻の穴を以て潰ゆ】▽中国🔗⭐🔉
せんじょうのつつみもろうぎのけつをもってついゆ【千丈の堤も螻蟻の穴を以て潰ゆ】▽中国
《千丈もある大きな堤も、小さなけらやありの穴から崩れるの意》ちょっとした油断や不注意から大事件が起こったり失敗したりすることのたとえ。
《参考》
「丈」は、長さの単位で、1丈は、約2.25メートル。
《出典》
千丈ノ堤モ、螻蟻ノ穴ヲ以テ潰ユ。百尺ノ室モ、突隙(トツケ゛キ)ノ烟(ケムリ)ヲ以テ焚(ヤ)ク。〔韓非子(カンヒ゜シ)・喩老篇〕
《類句》江河の大潰(タイカイ)も蟻穴(キ゛ケツ)よりす。千里の堤も蟻(アリ)の穴から。蟻(アリ)の穴から堤も崩れる。
せんだんはふたばよりかんばし【栴檀は双葉より芳し】🔗⭐🔉
せんだんはふたばよりかんばし【栴檀は双葉より芳し】
《香木の白檀(ヒ゛ャクタ゛ン)は芽生えのころから香気が高いの意》英雄や天才など大成する人物は、幼時からすぐれた所があることのたとえ。
《類句》実のなる木は花から知れる。なる木は花から違う。蛇(シ゛ャ)は寸にして人を呑(ノ)む。竜は一寸にして昇天の気あり。
せんどうおおくしてふねやまにのぼる【船頭多くして船山に上る】🔗⭐🔉
せんどうおおくしてふねやまにのぼる【船頭多くして船山に上る】
指図する人が多くて統一がとれず、物事が目的でない方向に進んでしまうことのたとえ。
せんにちのかやをいちにち【千日の萱を一日】🔗⭐🔉
せんにちのかやをいちにち【千日の萱を一日】
千日かけて集めたかやを一日で燃やしてしまう。長い間苦心して得た成果を一度でだめにしてしまうことのたとえ。「千日に刈った萱(カヤ)一日に亡(ホロ)ぼす」とも。
《類句》千日の功名一時に亡ぶ。
せんにひとつ【千に一つ】🔗⭐🔉
せんにひとつ【千に一つ】
《千あるうちの一つの意》非常にまれであって、ほとんどあり得ないこと。
《例文》
「2度も続けて1000万円の宝くじが当たるなんて、千に一つもあり得ないだろう。」
《参考》
多く、下に打ち消しのことばを伴う。
せんばんにいちばんのかねあい【千番に一番の兼ね合い】🔗⭐🔉
せんばんにいちばんのかねあい【千番に一番の兼ね合い】
1000回行っても1回成功するかどうか分からないくらい困難であること。
《参考》
「兼ね合い」は、両方のつりあいをうまく保つこと。
せんべんをつける【先鞭を着ける】▽中国🔗⭐🔉
せんべんをつける【先鞭を着ける】▽中国
《功名を立てるために人より先に馬にむち打って走らせるの意》人に先んじて物事に着手する。
《例文》
「海洋学に詳しいあなたが海底資源の開発に先鞭を着けないで、だれができましょう。」
《出典》
范陽(ハンヨウ)ノ祖逖(ソテキ)ト友タリ。逖ノ用イラルヲ聞キ、親故ニ書ヲ与エテ曰(イワ)ク、……常ニ祖生ノ吾(ワレ)ニ先ンジテ鞭(ムチ)ヲ著(ツ)クルヲ恐ルト。〔晋書(シンシ゛ョ)〕
《類句》祖生の鞭。
せんまんにんといえどもわれゆかん【千万人といえども吾往かん】▽中国🔗⭐🔉
せんまんにんといえどもわれゆかん【千万人といえども吾往かん】▽中国
自分で反省して正しいと思ったら、敵が千万人あっても恐れることなく、進んで行こう。
《出典》
自ラ反(カエリ)ミテ縮(ナオ)カラズンバ、褐寛博(カツカンハ゜ク)(=粗い毛織りの衣服を着た卑しい者)ト雖(イエト゛)モ吾(ワレ)惴(オソ)レザランヤ。自ラ反ミテ縮クンバ、千万人ト雖モ吾往カン。〔孟子(モウシ)・公孫丑上篇〕
せんようのかわはいっこのえきにしかず【千羊の皮は一狐の腋に如かず】▽中国🔗⭐🔉
せんようのかわはいっこのえきにしかず【千羊の皮は一狐の腋に如かず】▽中国
《1000枚の羊の皮も、狐(キツネ)のわきの下の皮1枚に及ばないの意》多くの愚者よりも一人の賢人のほうがよいことのたとえ。
《出典》
簡子曰(イワ)ク、大夫(タイフ)ニ罪無シ。吾(ワレ)聞ク、千羊ノ皮ハ一狐ノ腋ニ如カズト。諸大夫朝(チョウ)スルニ、徒(タ)ダ唯唯(イイ)ヲ聞クノミニシテ、周舎ノ鄂鄂(カ゛クカ゛ク)ヲ聞カズ。是(ココ)ヲ以(モッ)テ憂ウルナリト。〔史記(シキ)・趙世家〕
《類句》千人の諾諾(タ゛クタ゛ク)は一士の諤諤(カ゛クカ゛ク)に如かず。
せんりどうふう【千里同風】▽中国🔗⭐🔉
せんりどうふう【千里同風】▽中国
《千里の遠方の地にも同じ風が吹くの意》世の中がよく治まって平和なことのたとえ。また、遠方の地まで風俗が同じであることのたとえ。
《出典》
(太平でない世は)千里風ヲ同ジウセズ、百里雷ヲ共ニセズ。〔論衡(ロンコウ)・雷虚篇〕
せんりのうま【千里の馬】▽中国🔗⭐🔉
せんりのうま【千里の馬】▽中国
1日に千里も走るという名馬。非常にすぐれた才能を持っている人のたとえ。「千里の駒(コマ)」とも。
《出典》
〔戦国策(センコ゛クサク)・燕〕
せんりのこうもそっかよりはじまる【千里の行も足下より始まる】▽中国🔗⭐🔉
せんりのこうもそっかよりはじまる【千里の行も足下より始まる】▽中国
《千里の旅行も足元の一歩から始まるの意》大事業も初めは手近な所から始まるということ。
《出典》
合抱(コ゛ウホウ)ノ木モ毫末(コ゛ウマツ)ヨリ生ジ、九層ノ台(ウテナ)モ累土ヨリ起コリ、千里ノ行モ足下ニ始マル。〔老子(ロウシ)・第六十四章〕
《類句》千里の道も一歩より起こる。百里の道も一歩から。
せんりのこま【千里の駒】🔗⭐🔉
せんりのこま【千里の駒】
千里の馬
せんりののにとらをはなつ【千里の野に虎を放つ】🔗⭐🔉
せんりののにとらをはなつ【千里の野に虎を放つ】
危険なものを野放しにしておいて、後の災いを残すことのたとえ。「千里の野辺に虎の子を放つが如(コ゛ト)し」とも。
《類句》虎(トラ)を野に放つ。
せんりもいちり【千里も一里】🔗⭐🔉
せんりもいちり【千里も一里】
《千里の距離も一里の距離と同様であるの意》恋しい人に会いに行くときは、どんな遠い道のりも遠いとは思わず苦にならないということ。「千里も遠からず」とも。
《参考》
惚れて通えば千里も一里。
せんりょのいっしつ【千慮の一失】▽中国🔗⭐🔉
せんりょのいっしつ【千慮の一失】▽中国
《千の考えのうちの誤った一つの考えの意》賢者でも、まれには考え違いや失敗があるということ。
《参考》
智者も千慮に一失有り。
《出典》
広武君曰(イワ)ク、臣聞ク、智者モ千慮ニ必ズ一失有リ、愚者モ千慮ニ必ズ一得有リト。故ニ曰ク、狂夫ノ言モ、聖人焉(コレ)ヲ択(エラ)ブト。〔史記(シキ)・淮陰侯伝〕
《類句》智者の一失。孔子(クシ゛)の倒れ。
《対句》千慮の一得。
せんりょのいっとく【千慮の一得】▽中国🔗⭐🔉
せんりょのいっとく【千慮の一得】▽中国
愚か者でも、まれにはすぐれた考えを出すことがあるということ。
《出典》
広武君曰(イワ)ク、臣聞ク、智者(チシャ)モ千慮ニ必ズ一失有リ、愚者モ千慮ニ必ズ一得有リト。故ニ曰ク、狂夫ノ言モ、聖人焉(コレ)ヲ択(エラ)ブト。〔史記(シキ)・淮陰侯伝〕
《対句》千慮の一失。
せんをこす【先を越す】🔗⭐🔉
せんをこす【先を越す】
相手に先んじて物事を行う。先手をとる。「先(サキ)を越す」「先を取る」とも。
《例文》
「相手に先を越されて局面が不利になった。」
せんをとる【先を取る】🔗⭐🔉
せんをとる【先を取る】
先を越す
せんがくひさい【浅学菲才】🔗⭐🔉
せんがくひさい【浅学菲才】
学問や知識もまだ十分ではなく、才能も乏しいこと。
◎自分の学識を謙遜(けんそん)して言うことば。なお「浅学非才」とも書く。
せんきゃくばんらい【千客万来】🔗⭐🔉
せんきゃくばんらい【千客万来】
大勢の客が入れかわりたちかわりやって来て、絶え間のないこと。
〔例〕「千客万来みなくると困る也(なり)」(古川柳)
せんきんのきゅうはいっこのえきにあらず【千金の裘は一狐の腋に非ず】🔗⭐🔉
せんきんのきゅうはいっこのえきにあらず【千金の裘は一狐の腋に非ず】
国を治めるということは、二、三人の力でどうこうできるものではなく、多くの有能な人材が必要だということ。
◎「裘」は皮衣、「腋」はわきの下のこと。値段が千金もする皮衣は、わずか一匹の狐(きつね)のわきの下の皮で作ることはできないの意から。
〔出〕史記
せんきんのこはいちにしせず【千金の子は市に死せず】🔗⭐🔉
せんきんのこはいちにしせず【千金の子は市に死せず】
金持ちの子はたとえ罪を犯しても、金の力でなんとでもできるので、町なかで処刑されるようなことにはならない。金さえあれば身を守ることができるというたとえ。
◎「千金の子」は金持ちの子、「市」は市井・町の意。
〔出〕史記
せんきんをかういちあれどいちもんじをかうみせなし【千金を買う市あれど一文字を買う店なし】🔗⭐🔉
せんきんをかういちあれどいちもんじをかうみせなし【千金を買う市あれど一文字を買う店なし】
文字は自分で学んで覚えるしかないというたとえ。
◎市場ではどんなものでも売っているし、高価なものでも金さえ出せば買えるが、たった一つでも文字を買える店はないの意から。
せんぐんばんば【千軍万馬】🔗⭐🔉
せんぐんばんば【千軍万馬】
多くの兵士と多くの軍馬。また、戦場を駆けめぐり、戦いの経験が豊富なこと。転じて、社会経験が豊富でしたたかなことのたとえ。
せんげんあればともすぎ【千軒あれば共過ぎ】🔗⭐🔉
せんげんあればともすぎ【千軒あれば共過ぎ】
家が千軒あれば商売が成り立ち、住む人たちがともに生計を立てていけるということ。
◎「共過ぎ」は互いに需要と供給の関係を保ちながら生活していくこと。
せんげんばんご【千言万語】🔗⭐🔉
せんげんばんご【千言万語】
きわめて多くのことば。
◎「千」も「万」も、数が多い意。「千言万句」とも言う。
せんごくとればまんごくうらやむ【千石取れば万石羨む】🔗⭐🔉
せんごくとればまんごくうらやむ【千石取れば万石羨む】
人の欲は次から次へと大きくなり、きりのないものだということ。
◎千石の禄をもらえるようになると、今度は万石の禄が欲しくなるの意から。
〔類〕隴を得て蜀を望む
せんごくまんごくもこめごごう【千石万石も米五合】🔗⭐🔉
せんごくまんごくもこめごごう【千石万石も米五合】
たとえ裕福だからといって食べる米の量が変わるわけではない。必要なものが必要なだけあればそれでよいということ。
◎千石、万石という俸禄を得ている人でも、一日に食べる米の量は普通の人と同じ五合であるの意から。
〔類〕千畳敷に寝ても畳一枚
せんさばんべつ【千差万別】🔗⭐🔉
せんさばんべつ【千差万別】
多くのものにみな違いがあって、一つとして同じでないこと。それぞれに非常に多くの差異があること。
せんざいいちぐう【千載一遇】🔗⭐🔉
せんざいいちぐう【千載一遇】
二度と出会うことがないだろうと思われる、またとない絶好の機会。
◎「千載」は千年。千年に一度しか遇(あ)うことのできない機会の意から。
〔出〕袁宏(えんこう)
〔例〕千載一遇のチャンス。
せんしばんこう【千思万考】🔗⭐🔉
せんしばんこう【千思万考】
あれこれと何度となく思いめぐらし、さまざまに考えてみること。
◎千回も思い、一万回も考える意から。
せんしばんこう【千紫万紅】🔗⭐🔉
せんしばんこう【千紫万紅】
多くのいろいろな色や、さまざまな色の花。また、そうしたさまざまな花が美しく咲き乱れているようすの形容。
◎千個の紫(むらさき)、一万個の紅(くれない)の意から。
せんしゃくていしょう【浅酌低唱】🔗⭐🔉
せんしゃくていしょう【浅酌低唱】
軽く酒を飲み、静かに歌を口ずさむことの形容。
◎「浅酌」は浅く酒を酌(く)むこと。「低唱」は低く小さい声で唱(うた)うこと。
せんしゅうらく【千秋楽】🔗⭐🔉
せんしゅうらく【千秋楽】
演劇や相撲などの一つの興行期間の最後の日のこと。
◎本来は雅楽の曲名で、法会(ほうえ)などの行事のさい、この曲が最後に演奏されたことから。略して「楽(らく)」とも言う。
せんしょばんたん いろうあることなし【千緒万端 遺漏あることなし】🔗⭐🔉
せんしょばんたん いろうあることなし【千緒万端 遺漏あることなし】
あらゆる点にわたって、ほんのわずかでも手ぬかりがないこと。
◎「千緒万端」は多くのいろいろなことがら。「遺漏」は手落ち、もれのこと。「千緒」は「せんちょ」とも言う。
〔出〕晋書(しんじょ)
〔対〕鬼の目にも見残し
せんしんばんく【千辛万苦】🔗⭐🔉
せんしんばんく【千辛万苦】
さまざまなつらさや苦しみを数多く味わうこと。また、数多くのいろいろな難儀や苦労のこと。
せんじょうじきにねてもたたみいちまい【千畳敷に寝ても畳一枚】🔗⭐🔉
せんじょうじきにねてもたたみいちまい【千畳敷に寝ても畳一枚】
物は必要なだけあればそれで事足りる。欲をかいてあくせくしてもはじまらないということ。
◎千畳敷もある広い部屋に寝たところで人間がひとり寝るのに必要なのはせいぜい畳一枚だの意から。「千畳敷に寝ても一畳」とも言う。
〔類〕起きて半畳寝て一畳/千石万石も米五合
せんじょうのつつみもろうぎのあなをもってついゆ【千丈の堤も螻蟻の穴を以て潰ゆ】🔗⭐🔉
せんじょうのつつみもろうぎのあなをもってついゆ【千丈の堤も螻蟻の穴を以て潰ゆ】
ほんのわずかな油断や不注意から、大きな失敗や損害が生じるたとえ。
◎「千丈」は一丈(約二・二五メートル)の千倍で、非常に長いことのたとえ。「螻蟻」は螻(けら)と蟻(あり)のこと。千丈の大きな堤防でも螻や蟻があけるごく小さな穴が原因で崩(くず)れてしまうの意から。「千里の堤も蟻の穴から」「千丈の堤も蟻の一穴」「蟻の穴から堤も崩れる」などとも言う。
〔出〕韓非子(かんぴし)
〔較〕A little leak will sink a great ship.(小さな穴が大船を沈める)
せんせんきょうきょう【戦々兢々】🔗⭐🔉
せんせんきょうきょう【戦々兢々】
ひどく恐れて、びくびくするようす。
◎「戦々」は恐れおののく、「兢々」はびくびくする意。なお「兢々」を「競々」と書き誤りやすい点に注意。また、代用字として「恐々」と当てることがある。
〔出〕詩経(しきょう)
せんてはまんて【先手は万手】🔗⭐🔉
せんてはまんて【先手は万手】
相手の機先を制することが、ほかのどんな手段よりも効果的であるということ。
◎「先手」の「先」と「千」を掛け、それに対応して「万」を用い、調子よく言ったもの。
〔類〕先んずれば人を制す
せんどうおおくして ふね やまへのぼる【船頭多くして 船 山へ登る】🔗⭐🔉
せんどうおおくして ふね やまへのぼる【船頭多くして 船 山へ登る】
指揮する人が何人もいるために統一がとれず、ものごとがうまく運ばなかったり、とんでもない方向に進んでしまったりするたとえ。
◎船頭が多くいて、めいめいてんでにあっちだ、いやこっちだと指図をすると、ついには船が所もあろうに山へ登ってしまうの意から。
〔較〕Too many cooks spoil the broth.(コックが多すぎるとスープがだめになる)
せんどうのそらいそぎ【船頭のそら急ぎ】🔗⭐🔉
せんどうのそらいそぎ【船頭のそら急ぎ】
実はちっとも急がないのに、人をせき立てて、まるで急いでいるようなふりをすることのたとえ。
◎船頭が「船が出るぞ」と言って客を急がせ舟に乗せておきながら、なかなか舟を出さないことから。
せんにちのかやをいちにち【千日の萱を一日】🔗⭐🔉
せんにちのかやをいちにち【千日の萱を一日】
長い年月をかけて苦労しながら築いたものを、一瞬にしてなくしてしまうことのたとえ。
◎千日もかけて刈り集めた萱を一日で燃やしてしまうの意から。「千日に刈った萱一日に亡(ほろぼ)す」とも言う。
〔例〕「千日は萱百日は屁(へ)にたとえ」(古川柳―百日の説法屁一つ)
〔較〕A man may lose more in an hour than he can get in seven.(七時間かけて手に入れたものをたった一時間で失うことがある)
せんにちのかんばつにいちにちのこうずい【千日の旱魃に一日の洪水】🔗⭐🔉
せんにちのかんばつにいちにちのこうずい【千日の旱魃に一日の洪水】
千日も続く日照りの被害と、あっという間に洗いざらい押し流してしまうたった一日の洪水の被害とはほぼ匹敵するということ。それほど水害は恐ろしいものだということ。
せんにゅう しゅとなる【先入 主となる】🔗⭐🔉
せんにゅう しゅとなる【先入 主となる】
すでに頭の中にある固定した考えがその人の考えを支配して、新しい事柄や考えなどを束縛したり、制約を加えたりしてしまうこと。
◎頭の中に先に入っている考えが主となり、あとからの考えは客・従となるの意から。また、この語から「先入観」や、同義の「先入主」という語ができた。
〔出〕漢書(かんじょ)
〔較〕First impressions are most lasting.(第一印象が最後まで続く)
せんにんのせんねん かげろうのいっとき【仙人の千年 蜉蝣の一時】🔗⭐🔉
せんにんのせんねん かげろうのいっとき【仙人の千年 蜉蝣の一時】
長い短いの違いはあるにしろ、どちらも一生であることに変わりはないというたとえ。また、同じ一生とはいっても長短の差が激しいことのたとえ。
◎仙人の寿命は千年、蜉蝣の寿命はほんの一時の意から。
せんべんをつける【先鞭を着ける】🔗⭐🔉
せんべんをつける【先鞭を着ける】
人より先に着手すること。
◎人の先を越して馬に鞭(むちう)ち、手柄を立てるの意から。本来「先鞭を著ける」と書く。
〔出〕晋書(しんじょ)
せんぺんいちりつ【千篇一律】🔗⭐🔉
せんぺんいちりつ【千篇一律】
どれもこれもみなきまりきった同じ調子で、さっぱり変わりばえがせず、おもしろみに欠けること。
◎「千篇」は多くの詩篇、「一律」は同一の調子の意。なお「千篇」は「千編」とも書く。
〔出〕芸苑巵言(げいえんしげん)
せんぺんばんか【千変万化】🔗⭐🔉
せんぺんばんか【千変万化】
ものごとがさまざまに変化すること。
せんまんにんといえどもわれゆかん【千万人と雖も吾往かん】🔗⭐🔉
せんまんにんといえどもわれゆかん【千万人と雖も吾往かん】
自分は正しいのだと信じることができたら、たとえ敵が千万人いようと恐れるに足らず、堂々と立ち向かって行こうということ。
〔出〕孟子(もうし)
〔較〕Innocence is bold.(身清ければ大胆なり)
せんゆうこうらく【先憂後楽】🔗⭐🔉
せんゆうこうらく【先憂後楽】
いやしくも国政にたずさわる政治家は、世間一般の人より先に前途を心配し、世の中の人々が安楽になったのを見とどけたあとで楽しむようでなければならないということ。
◎中国北宋(ほくそう)の政治家范仲淹(はんちゅうえん)のことば「天下の憂いに先立ちて憂い、天下の楽しみに後(おく)れて楽しむ」から。なお東京と岡山にある後楽園はこのことばから名付けられた。
〔出〕宋史
せんりがん【千里眼】🔗⭐🔉
せんりがん【千里眼】
遠く離れた所のできごとや、人の心の中などを見抜くことのできる、ぬきんでてすぐれた能力のたとえ。
◎中国後魏(こうぎ)の地方長官楊逸(よういつ)は情報網をあちこちにひそかにめぐらして遠方の情報までいち早く手に入れていたが、それとは知らず人々が「楊長官は千里の遠くまで見通す眼を持っている」と驚いたという故事から。
〔出〕北史
せんりのうまもけつまずく【千里の馬も蹴躓く】🔗⭐🔉
せんりのうまもけつまずく【千里の馬も蹴躓く】
どんな駿馬(しゅんめ)でも、時にはつまずくことがある。どれほど有能な人でも時には失敗することがあるというたとえ。
◎「千里の馬」は一日に千里も走るというすぐれた馬。
〔類〕弘法にも筆の誤り/猿も木から落ちる/竜馬の躓き
せんりのつつみもありのあなから【千里の堤も蟻の穴から】🔗⭐🔉
せんりのつつみもありのあなから【千里の堤も蟻の穴から】
→千丈の堤も螻蟻の穴を以て潰ゆ
せんりののにとらをはなつ【千里の野に虎を放つ】🔗⭐🔉
せんりののにとらをはなつ【千里の野に虎を放つ】
災いのもとになる危険なものを野放しにするたとえ。
◎千里四方の広い野原に虎を放って自由にさせるの意から。「虎を野に放つ」とも言う。
せんりのみちもいっぽから【千里の道も一歩から】🔗⭐🔉
せんりのみちもいっぽから【千里の道も一歩から】
どんな大事業でも、はじめはまず、ごく手近なところから始まるということ。
◎千里の遠い行程もまず踏み出した第一歩から始まるという意から。「千里の行(こう)も足下(そっか)より始まる」とも言う。
〔類〕遠きに行くは必ず近きよりす/高きに登るにはひくきよりす
〔較〕Little by little one goes far.(少しずつ歩いて人は遠くへ行く)/Step after step the ladder is ascended.(一段ずつ人ははしごを登る)
せんりひとはね【千里一跳ね】🔗⭐🔉
せんりひとはね【千里一跳ね】
大きな鳥があっという間に千里も飛んでしまうように、ものごとを一気にやって大成功を収めることのたとえ。
せんりもいちり【千里も一里】🔗⭐🔉
せんりもいちり【千里も一里】
恋しい人のもとに行くときは、たとえ千里の道のりでも一里ぐらいにしか思われないほどで、どんなに遠かろうとまったく苦にならないということ。
◎「惚(ほ)れて通えば千里も一里、会わずもどればまた千里」という俗謡から。
せんりょのいっしつ【千慮の一失】🔗⭐🔉
せんりょのいっしつ【千慮の一失】
いかに思慮深く分別のある人でも、時には考え違いをしたり、しくじったりすることがあるということ。また、十二分に注意したつもりなのに、まさかと思うような思いもよらないしくじりをしてしまうことのたとえ。
◎「千慮」は多くの考え。すぐれた知恵の持ち主にも多くの考えの中には一つぐらい失敗があるの意で、『史記』の「智者も千慮に必ず一失あり、愚者も千慮に必ず一得あり」から。
〔類〕弘法にも筆の誤り/猿も木から落ちる/上手の手から水が漏る
〔対〕愚者も一得
せんりょのいっとく【千慮の一得】🔗⭐🔉
せんりょのいっとく【千慮の一得】
たとえどんな愚か者でも、いろいろ考えれば、まれにではあっても一つぐらいよい考えを出すこともあるということ。
◎→千慮の一失
〔類〕愚者も一得
ことわざに「せん」で始まるの検索結果 1-69。