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かがみ【鏡】🔗🔉

かがみ [3] 【鏡】 〔「影見(カゲミ)」の転という〕 (1)光の反射を利用して形・姿を映して見る道具。古くは銅合金など金属を用いたが,現在は,ガラス板の裏面に銀鍍金(メツキ)をして作る。古来霊的なものとみなされ,神社の神体とし,荘厳具や魔除けの具とされる。また,婦女の魂として尊重する風があった。「―に映った姿」「―のような湖面」 (2)「鏡餅(カガミモチ)」の略。 (3)〔形が鏡に似ていることから〕 酒樽の蓋。「―を抜く」 (4)提出あるいは送付する書類の一枚目に,あて先・標題・日付・作成者などを記して添える文書。 (5)「鏡物(カガミモノ)」の略。 →かがみ(鑑)

かがみ-いけ【鏡池】🔗🔉

かがみ-いけ [3] 【鏡池】 昔,貴人や英雄が姿を映したり,持っていた鏡を落としたりしたという伝説のある池。全国各地にある。

かがみ-いし【鏡石】🔗🔉

かがみ-いし [3] 【鏡石】 表面が滑らかでつやがあり,影がよく映るような石。種々の伝説を伴っている場合が多い。鏡いわ。

かがみ-いた【鏡板】🔗🔉

かがみ-いた [4] 【鏡板】 (1)框(カマチ)や格縁(ゴウブチ)などの間にはめ込んだ平滑な板。建具・天井・壁などに用いる。 (2)能舞台正面の老松を描いた羽目板。右側面の若竹を描いた羽目板を脇鏡板ともいう。 →能舞台 (3)歌舞伎の舞台で,能舞台をまねた時,その正面に張る松を描いた羽目板。松羽目(マツバメ)。 (4)轡(クツワ)で,馬銜(ハミ)が口から外れないように,その両端につける金属の板。 →轡

かがみ-いわ【鏡岩】🔗🔉

かがみ-いわ ―イハ [3] 【鏡岩】 ⇒鏡石(カガミイシ)

かがみ-がい【鏡貝】🔗🔉

かがみ-がい ―ガヒ [3] 【鏡貝】 海産の二枚貝。貝殻は乳灰白色で同心円状の細かい襞(ヒダ)が多数あり,内面は白色。北海道南部以南の浅海の細砂底にすむ。食用。餅(モチ)貝。白貝(シラガイ)。文殊(モンジユ)貝。

かがみ-かけ【鏡掛(け)】🔗🔉

かがみ-かけ [3] 【鏡掛(け)】 「鏡立て」に同じ。

かがみ-ぐさ【鏡草】🔗🔉

かがみ-ぐさ [3] 【鏡草】 (1)ビャクレンの別名。 (2)鏡餅にのせた輪切りの大根。また,大根の異名。 (3)ヤマブキの異名。 (4)〔漢名「鏡面草」から〕 マメヅタの異名。 (5)ウキクサ・ガガイモ・アサガオなどの異名。 (6)イチヤクソウの異名。かがみそう。

かがみ-ぐつわ【鏡轡】🔗🔉

かがみ-ぐつわ [4] 【鏡轡】 轡の一種。鏡板を透かし彫りにせずに一枚の丸い鉄の板としたもの。

かがみ-ぐら【鏡鞍】🔗🔉

かがみ-ぐら [3][0] 【鏡鞍】 鞍の一種。鞍の前輪と後輪(シズワ)の表面に鍍金(トキン)銀の薄板を張り,縁に覆輪をかけたもの。御幸鞍(ゴコウグラ)。

かがみ-ごい【鏡鯉】🔗🔉

かがみ-ごい ―ゴヒ [3][4] 【鏡鯉】 ドイツゴイの一品種。大きな鱗(ウロコ)が側線上と鰭(ヒレ)の付近に少ししかない。琵琶湖などに帰化している。

かがみ-じ【鏡地】🔗🔉

かがみ-じ ―ヂ [0] 【鏡地】 鉄などの金属の表面を,鏡のように磨き上げたもの。銅の場合はスズなどを塗り,銀色に仕上げる。磨き地。

かがみ-じたて【鏡仕立て】🔗🔉

かがみ-じたて [4] 【鏡仕立て】 「額(ガク)仕立て」に同じ。

かがみ-せいどう【鏡青銅】🔗🔉

かがみ-せいどう [4] 【鏡青銅】 銅67パーセント,スズ33パーセントからなる青銅。研磨により強い白色光沢を呈する。金属鏡の材料に用いた。鏡銅。

かがみ-せん【鏡銑】🔗🔉

かがみ-せん [0] 【鏡銑】 マンガンを10〜25パーセント,炭素を5パーセント含む銑鉄。転炉で製鋼の際の脱酸剤。鏡鉄(キヨウテツ)。

かがみ-だい【鏡鯛】🔗🔉

かがみ-だい ―ダヒ [3] 【鏡鯛】 マトウダイ目の海魚。全長約70センチメートルに達し,著しく側扁する。青みを帯びた銀白色で,鱗がない。マトウダイとよく似るが,体側に黒色斑がない。南日本に多く,かまぼこの原料とする。ギンマト。

かがみ-だい【鏡台】🔗🔉

かがみ-だい [3][0] 【鏡台】 (1)「鏡立て」に同じ。 (2)能の作り物の一。鏡を載せる台。「皇帝」「昭君」などで用いる。

かがみ-たて【鏡立て】🔗🔉

かがみ-たて [3] 【鏡立て】 鏡を立て掛けるのに使う木の枠,または台。鏡台。鏡掛け。

かがみ-つくり-べ【鏡作部】🔗🔉

かがみ-つくり-べ 【鏡作部】 大化前代,鏡の製作に従事した部民。

かがみ-てんじょう【鏡天井】🔗🔉

かがみ-てんじょう ―ジヤウ [4] 【鏡天井】 棹縁(サオブチ)や格縁(ゴウブチ)などを用いず,板を鏡のように平滑に張って仕上げた天井。

かがみ-ど【鏡戸】🔗🔉

かがみ-ど [3] 【鏡戸】 周りに枠を組んだだけで桟は使わず,枠の内に鏡板をはめた戸。

かがみ-とぎ【鏡磨ぎ】🔗🔉

かがみ-とぎ [3] 【鏡磨ぎ】 青銅の鏡の表面を磨き上げること。また,それを職業とする人。

かがみ-の-かみ【鏡の神】🔗🔉

かがみ-の-かみ 【鏡の神】 佐賀県唐津市の鏡神社の祭神。一の宮は息長足姫命(オキナガタラシヒメノミコト)(神功皇后),二の宮は藤原広嗣を祀(マツ)る。

かがみ-の-ま【鏡の間】🔗🔉

かがみ-の-ま [0] 【鏡の間】 (1)能舞台の楽屋から橋懸かりへ通じる途中にある板張りの部屋。大きな姿見の鏡があり,楽屋で扮装を整えた出演者がここで面をかけ,精神を統一する。 →能舞台 (2)初期の歌舞伎舞台で,大臣柱のあるところ。 (3)四方の壁に鏡を張りめぐらしてある部屋。特に,ベルサイユ宮殿のその部屋。

かがみ-の-まつ【鏡の松】🔗🔉

かがみ-の-まつ [5] 【鏡の松】 能舞台の鏡板に描かれた老い松。

かがみ-ば【鏡葉】🔗🔉

かがみ-ば [3] 【鏡葉】 表面が滑らかで光沢がある葉。カシワ・ツバキの葉など。

かがみ-ばこ【鏡箱・鏡匣・鏡筥】🔗🔉

かがみ-ばこ [3] 【鏡箱・鏡匣・鏡筥】 平安時代以降,寝殿に備えた調度で,鏡・護(マモリ)・汗手巾(アセタナゴイ)・領巾(ヒレ)などを入れておく箱。鷺足の台にのせた。 鏡箱 [図]

かがみ-はだ【鏡肌】🔗🔉

かがみ-はだ [3][4] 【鏡肌】 地殻の断層面上に摩擦で生じる平らな鏡のような光沢のある面。

かがみ-びしゃく【鏡柄杓】🔗🔉

かがみ-びしゃく [4] 【鏡柄杓】 茶道で,柄杓を持って構えた形。柄杓を立て,顔を柄鏡に映すように正面に構える。

かがみ-びらき【鏡開き】🔗🔉

かがみ-びらき [4] 【鏡開き】 〔「開き」は「割る」の忌み詞〕 (1)正月に神や仏に供えた鏡餅をおろし,雑煮や汁粉に入れて食べること。正月一一日に行うところが多い。近世に始まり,当時は鏡餅を男は具足に,女は鏡台に供え,一月二〇日に割って食べた。鏡割り。[季]新年。 (2)パーティーなどで,酒だるのふたを木づちで割ってあけること。汲み上げた酒で乾杯する。鏡割り。

かがみ-ぶくろ【鏡袋】🔗🔉

かがみ-ぶくろ [4] 【鏡袋】 懐中鏡など化粧用具を入れる袋。

かがみ-ぶとん【鏡布団】🔗🔉

かがみ-ぶとん [4] 【鏡布団】 裏布を大きく表に引き返して,鏡仕立てにした布団。額布団。

かがみ-もじ【鏡文字】🔗🔉

かがみ-もじ [4] 【鏡文字】 左右が逆に書かれた文字。鏡映文字。

かがみ-もち【鏡餅】🔗🔉

かがみ-もち [3] 【鏡餅】 鏡のように丸く平たく作った餅。大小二個を重ねて,正月に神や仏に供えたり,めでたいことのある日の祝い物としたりする。お供え。おかがみ。[季]新年。

かがみ-もの【鏡物】🔗🔉

かがみ-もの [0] 【鏡物】 〔「鏡」は歴史の意〕 和文の歴史物語の中で,「鏡」の字のつく「大鏡」「今鏡」「水鏡」「増鏡」などをいう。

かがみ-わり【鏡割(り)】🔗🔉

かがみ-わり [0] 【鏡割(り)】 「鏡開き」に同じ。

かがみ【鏡】🔗🔉

かがみ 【鏡】 熊本県中部,八代(ヤツシロ)郡の町。八代海に臨む干拓農業の町。

かがみ-がわ【鏡川】🔗🔉

かがみ-がわ ―ガハ 【鏡川】 四国山地,高知県の工石山(クイシヤマ)に発し,高知市内を流れ,浦戸湾に注ぐ川。

かがみじし【鏡獅子】🔗🔉

かがみじし 【鏡獅子】 歌舞伎舞踊の一。長唄。新歌舞伎十八番の一。本名題「春興(シユンキヨウ)鏡獅子」。福地桜痴(オウチ)作詞,三世杵屋(キネヤ)正次郎作曲。1893年(明治26)東京歌舞伎座初演。大奥の腰元が鏡開きの祝いに神前の手獅子を持って踊るうち,その精が乗り移って舞い狂う。前半のあでやかな娘の踊りと,後半の能「石橋(シヤツキヨウ)」を取り入れた豪快な獅子の狂いが好対照をみせる。

かがみ-なす【鏡なす】🔗🔉

かがみ-なす 【鏡なす】 (枕詞) 「見る」と同音の地名「三津」にかかる。「妹が手にまく―三津の浜辺に/万葉 3627」

かがみ-の-おおきみ【鏡王女】🔗🔉

かがみ-の-おおきみ ―オホキミ 【鏡王女】 (?-683) 万葉歌人。額田王(ヌカタノオオキミ)の姉ともいう。万葉集に天智天皇や藤原鎌足との可憐な相聞歌四首を残す。鏡女王。

かがみ-やま【鏡山】🔗🔉

かがみ-やま 【鏡山】 (1)滋賀県南部,蒲生郡竜王町と野洲(ヤス)郡野洲町の境にある山。海抜385メートル。((歌枕))「近江のや鏡の山をたてたれば/古今(神遊び歌)」 (2)福岡県田川郡香春(カワラ)町の北東にある町名。 (3)佐賀県唐津市東端,東松浦(マツウラ)郡との境にある山。海抜284メートル。大伴狭手彦(サデヒコ)が加羅(カラ)に船出する時,松浦佐用姫がこの山に登って領巾(ヒレ)を振って別れを惜しんだという。領巾振山(ヒレフルヤマ)。松浦山。

きょう-えい【鏡映】🔗🔉

きょう-えい キヤウ― [0] 【鏡映】 (名)スル 〔数〕 空間内の点をある平面に関して面対称な点に移すこと。

きょうえい-もじ【鏡映文字】🔗🔉

きょうえい-もじ キヤウ― [5] 【鏡映文字】 ⇒鏡文字(カガミモジ)

きょう-か【鏡架】🔗🔉

きょう-か キヤウ― [1] 【鏡架】 鏡立て。鏡台。

きょうか【鏡花】🔗🔉

きょうか キヤウクワ 【鏡花】 ⇒泉(イズミ)鏡花

きょうかえん【鏡花縁】🔗🔉

きょうかえん キヤウクワエン 【鏡花縁】 中国清代の白話体章回小説。一〇〇回。李汝珍作。1818年刊。山中に隠れ住んだ父と,花神の生まれかわりであるその娘とが,奇怪な国々を遍歴して再会する話。社会への批判や風刺,一種の女性崇拝が込められる。

きょうか-すいげつ【鏡花水月】🔗🔉

きょうか-すいげつ キヤウクワ― [1]-[1] 【鏡花水月】 鏡に映った花や水に映った月のように,目に見えていながら手に取ることができないもの。言葉で言い表すことができないで,ただ直覚で感知するしかない物事。詩歌などにいう。

きょうかすいげつ-ほう【鏡花水月法】🔗🔉

きょうかすいげつ-ほう キヤウクワ―ハフ [1] 【鏡花水月法】 漢文の文体の一。あからさまに説明しないで,ただ,その姿を読者の心に思い浮かばせるように表現するもの。

きょう-かん【鏡鑑】🔗🔉

きょう-かん キヤウ― [0] 【鏡鑑】 手本。かがみ。

きょう-けい【鏡径】🔗🔉

きょう-けい キヤウ― [0] 【鏡径】 反射鏡,またはレンズの口径。

きょう-こう【鏡匣】🔗🔉

きょう-こう キヤウカフ [0] 【鏡匣】 鏡を入れる箱。くしげ。

きょう-しん【鏡心】🔗🔉

きょう-しん キヤウ― [0] 【鏡心】 球面鏡の鏡面の中心。

きょうしんめいち-りゅう【鏡新明智流】🔗🔉

きょうしんめいち-りゅう キヤウシンメイチリウ 【鏡新明智流】 剣術の一派。祖は桃井(モモノイ)八郎左衛門直由(1724-1774)。

きょう-ぞう【鏡像】🔗🔉

きょう-ぞう キヤウザウ [0] 【鏡像】 (1)鏡に映る像。 (2)〔数〕(ア)直線または平面に関して,対称な点や物体の像。(イ)中心 O ,半径 の球面があるとき,O と異なる一点 P に対し,半直線 OP 上にあり,OP・OQ= となるような点 Q をこの球面に関する P の鏡像という。 (3)「御正体(ミシヨウタイ)」に同じ。

きょうぞう-だんかい【鏡像段階】🔗🔉

きょうぞう-だんかい キヤウザウ― [5] 【鏡像段階】 精神分析の用語。六か月から一八か月の幼児が鏡に映る自分の像を自分のものとして確認する段階。人が人になる決定的な成長期をさし,これによって自我の形成と自己愛を語ることができる。ジャック=ラカンによって発見された。

きょう-だい【鏡台】🔗🔉

きょう-だい キヤウ― [0] 【鏡台】 化粧用の鏡を立てる台。箱作りで,引き出しをつけたものが多いが,古くは,台座に鏡をかける柱を立てただけのものであった。 鏡台 [図]

きょう-てつ【鏡鉄】🔗🔉

きょう-てつ キヤウ― [0] 【鏡鉄】 ⇒鏡銑(カガミセン)

きょうてっ-こう【鏡鉄鉱】🔗🔉

きょうてっ-こう キヤウテツクワウ [3] 【鏡鉄鉱】 赤鉄鉱の一種。結晶面がよく発達し,銅色の美しい金属光沢を有する。輝鉄鉱。

きょう-どう【鏡胴】🔗🔉

きょう-どう キヤウ― [0] 【鏡胴】 カメラ・顕微鏡などで,レンズを取り付ける筒。

きょう-どう【鏡銅】🔗🔉

きょう-どう キヤウ― [0] 【鏡銅】 ⇒鏡青銅(カガミセイドウ)

きょう-めん【鏡面】🔗🔉

きょう-めん キヤウ― [0] 【鏡面】 鏡・レンズなどの表面。

きょう-り【鏡裏・鏡裡】🔗🔉

きょう-り キヤウ― [1] 【鏡裏・鏡裡】 (1)物の映った鏡のうち。鏡の中。 (2)鏡のうら。

かがみ【鏡】(和英)🔗🔉

かがみ【鏡】 (1) a mirror;→英和 a (looking) glass.(2) a barrelhead (樽の). 〜を抜く open a barrel[cask].→英和

きょうだい【鏡台】(和英)🔗🔉

きょうだい【鏡台】 a mirror stand;<米>a dresser.→英和

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