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しゃ‐かい【捨戒】🔗🔉

しゃ‐かい【捨戒】 僧尼などが、受けた戒律を捨てて守らないこと。失戒。

しゃ‐け【捨家】🔗🔉

しゃ‐け【捨家】 仏門に入ること。出家。捨身。

しゃ‐しょう【捨象】‐シヤウ🔗🔉

しゃ‐しょう【捨象】‐シヤウ [名]スル事物または表象からある要素・側面・性質を抽象するとき、他の要素・側面・性質を度外視すること。→抽象

しゃ‐しん【捨身】🔗🔉

しゃ‐しん【捨身】 供養や衆生(しゆじよう)救済などのために、自分の身を捨てること。「―成道(じようどう)修行または供養のため、俗界の欲望を捨てて仏門に入ること。出家。

しゃしん‐おうじょう【捨身往生】‐ワウジヤウ🔗🔉

しゃしん‐おうじょう【捨身往生】‐ワウジヤウ 入水・焼身などにより、生命を投げ出すことを功徳として、極楽浄土に生まれかわろうとすること。

しゃしん‐くよう【捨身供養】‐クヤウ🔗🔉

しゃしん‐くよう【捨身供養】‐クヤウ 仏道修行のために、わが身を捨てて供養すること。

しゃしん‐じょうどう【捨身成道】‐ジヤウダウ🔗🔉

しゃしん‐じょうどう【捨身成道】‐ジヤウダウ 身命をなげうって成仏(じようぶつ)・得道(とくどう)すること。

しゃしん‐の‐ぎょう【捨身の行】‐ギヤウ🔗🔉

しゃしん‐の‐ぎょう【捨身の行】‐ギヤウ 報恩・得果のため、身体を犠牲にして仏道を求める修行。

しゃへい‐かくほう【捨閉閣×抛】‐カクハウ🔗🔉

しゃへい‐かくほう【捨閉閣×抛】‐カクハウ 浄土宗の開祖法然が、阿弥陀仏以外の仏に対する功徳行を捨て、閉じ、自力を閣(さしお)き、抛(なげう)って念仏に帰せよと説いたもの。念仏以外の自力の修行を排撃したものとして、日蓮が浄土宗批判の標語とした。捨てることを修飾していう語。「有難き道を―と捨つるはいかに」〈浮・禁短気・二〉

す・つ【捨つ】🔗🔉

す・つ【捨つ】 [動タ下二]「すてる」の文語形。

すて‐いし【捨(て)石・△棄て石】🔗🔉

すて‐いし【捨(て)石・棄て石】 道ばたや野原などにころがっている石。日本庭園で、風趣を添えるために所々に配した石。橋脚などを造るとき、水勢を弱めるために水中に投入する石。囲碁で、自分の形勢を有利に導くため、相手に取らせるように打つ石。鉱山や炭鉱で捨てられる、価値のない石。ずり。ぼた。将来、または大きな目的のために、その場では無用とも見える物事を行うこと。また、その人。「民族独立のための―となる」

すていし‐ぼうはてい【捨(て)石防波堤】‐バウハテイ🔗🔉

すていし‐ぼうはてい【捨(て)石防波堤】‐バウハテイ 割り石やコンクリートブロックなどを投げ入れて積み、波の勢いを弱める堤。捨て石堤。

すて‐いん【捨(て)印】🔗🔉

すて‐いん【捨(て)印】 証書などで、訂正の場合などを考えて、前もって欄外に押しておく印。

すて‐うり【捨(て)売り】🔗🔉

すて‐うり【捨(て)売り】 [名]スル捨てるような安い値段で売ること。投げ売り。「在庫品を―する」

すて‐おうぎ【捨(て)扇】‐あふぎ🔗🔉

すて‐おうぎ【捨(て)扇】‐あふぎ 秋になって、使われずに置き捨てられた扇。秋扇。忘れ扇。《季 秋》

すて‐お・く【捨(て)置く】🔗🔉

すて‐お・く【捨(て)置く】 [動カ五(四)]そのままにしておく。かまわないで放っておく。放置する。「進言を―・くわけにはいかない」

すて‐おぶね【捨(て)小舟】‐をぶね🔗🔉

すて‐おぶね【捨(て)小舟】‐をぶね 乗る人もなく打ち捨てられた小舟。頼りない身、かえりみられることのない身のたとえ。「僕たち外国にいるものは、いよいよこれは―というところかな」〈横光・旅愁〉

すて‐かがり【捨て×篝】🔗🔉

すて‐かがり【捨て×篝】 昔、戦陣で、敵の夜襲をそらすため、味方の陣地から離れた所に、番人をつけずにたいておく篝火。

すて‐か・く【捨て書く】🔗🔉

すて‐か・く【捨て書く】 [動カ四]筆にまかせて無造作に書く。書き捨てにする。「白き紙に―・い給へるしもぞ、なかなかをかしげなる」〈源・末摘花〉

すて‐がな【捨(て)仮名】🔗🔉

すて‐がな【捨(て)仮名】 送り仮名」に同じ。促音・拗音などを表すのに用いる小さく記された仮名文字。「っ」「ゃ」「ゅ」「ょ」の類。漢字で書かれた語の読み方をはっきりさせるために、その読みの最後の一字を片仮名で漢字の右下に小さく書き添えたもの。「様(ン)(さん)」「一人(リ)(ひとり)」の類。

すて‐がね【捨(て)金】🔗🔉

すて‐がね【捨(て)金】 効果・返済を期待しないで使う金や貸す金。むだ金。死に金。「多額の交際費も―になる」遊女を身請けするとき、人を雇うときに支度金として前渡しする金。

すて‐がね【捨(て)鐘】🔗🔉

すて‐がね【捨(て)鐘】 江戸時代、時刻を知らせる鐘をつく前に、注意を引くためにつき鳴らした鐘の音。江戸では三回、京坂では一回。

すて‐ご【捨(て)子・△棄て子・△棄て△児】🔗🔉

すて‐ご【捨(て)子・棄て子・棄て児】 父親や母親などが、自分が育てるべき子をこっそり捨てること。また、捨てられた子。

すてご‐いし【捨(て)子石】🔗🔉

すてご‐いし【捨(て)子石】 漂石(ひようせき)

すて‐ことば【捨(て)言葉・捨て△詞】🔗🔉

すて‐ことば【捨(て)言葉・捨て詞】(す)て台詞(ぜりふ)」に同じ。「お鉄さん。ちとお出んさいと―で出て行く」〈紅葉・二人女房〉

すてご‐ばな【捨(て)子花】🔗🔉

すてご‐ばな【捨(て)子花】 ヒガンバナの別名。

すてご‐へん【捨(て)子偏】🔗🔉

すてご‐へん【捨(て)子偏】 子偏(こへん)の俗称。

すて‐ごま【捨て×駒】🔗🔉

すて‐ごま【捨て×駒】 将棋で、先を読んで、相手に取らせる目的で駒を進めること。また、その駒。

すて‐ごろし【捨(て)殺し】🔗🔉

すて‐ごろし【捨(て)殺し】 危ないところを救わないで、見殺しにすること。「もとより北条殿にさえ―同様に見限られたる日蓮め」〈露伴・日蓮上人〉

すて‐さ・る【捨(て)去る】🔗🔉

すて‐さ・る【捨(て)去る】 [動ラ五(四)]思い切りよく捨てて、気にかけずにいる。「過去を―・る」

すて‐さんぼう【捨(て)三宝】🔗🔉

すて‐さんぼう【捨(て)三宝】 物を粗末に扱うこと。投げやり三宝。

すて‐ぜりふ【捨て台=詞】🔗🔉

すて‐ぜりふ【捨て台詞】 演劇、特に歌舞伎で、俳優が脚本に書いてないのにその場の雰囲気に応じて即興的に言う短いせりふ。立ち去ろうとするとき、相手の返答を求めないで一方的に言い放つ言葉。捨て言葉。「―を残して去る」「―を吐く」

すて‐そ【捨(て)訴】🔗🔉

すて‐そ【捨(て)訴】 江戸時代、訴状を評定所・奉行所や老中など要職者の門前にひそかに置き去ること。また、その訴状。正規の手続きでは受理されない告訴や密告などに行われた。捨て文。捨て訴状。

すて‐だいこ【捨(て)太鼓】🔗🔉

すて‐だいこ【捨(て)太鼓】 江戸時代、時刻を知らせる太鼓を打つ前に、注意を引くために打ち鳴らした太鼓の音。

すて‐どころ【捨(て)所・捨て△処】🔗🔉

すて‐どころ【捨(て)所・捨て処】 捨てるのによい場所・時期。「ごみの―に困る」「心のうさの―」

すて‐ね【捨(て)値】🔗🔉

すて‐ね【捨(て)値】 損を承知でつける安い値段。捨て売りの値段。「―で売りさばく」

すて‐ばか【捨(て)墓】🔗🔉

すて‐ばか【捨(て)墓】 (う)め墓(ばか)

すて‐ばち【捨(て)鉢】🔗🔉

すて‐ばち【捨(て)鉢】 [名・形動]どうともなれという気持ち。また、そうした気持ちであるさま。自暴自棄。「失敗続きで―になる」「―な態度」

すて‐び【捨(て)火】🔗🔉

すて‐び【捨(て)火】 物を煮るとき、今まで用いていた火をけがれのある火として、捨てて用いないこと。

すて‐ふだ【捨(て)札】🔗🔉

すて‐ふだ【捨(て)札】 江戸時代、処刑される罪人の氏名・年齢・出生地・罪状などを記して公示し、処刑後も三〇日間、刑場などに立てておいた高札。

すて‐ぶち【捨(て)扶△持】🔗🔉

すて‐ぶち【捨(て)扶持】 江戸時代、由緒ある家の老幼・婦女・身体障害者などに救助のために与えた扶持米。転じて、役に立たない者へ捨てるつもりで与える給料や生活費。「―で雇っておく」

すて‐ぶみ【捨(て)文】🔗🔉

すて‐ぶみ【捨(て)文】 捨て訴(そ)」に同じ。自分の意見や他人の秘密を記し、道などに捨てておく無署名の文書。落書(らくしよ)。落とし文。心のこもらない、あいさつだけの手紙。「いかなこと、―一つもやらず、さりとは気の強い女郎たち」〈浮・元禄大平記〉

すて‐ぼうず【捨て坊主】‐バウズ🔗🔉

すて‐ぼうず【捨て坊主】‐バウズ 生活に窮するなどして出家した坊主。また、坊主をあざけっていう語。「その身は恋より―になりける」〈浮・五人女・五〉

すて‐み【捨(て)身】🔗🔉

すて‐み【捨(て)身】 命を捨てる覚悟で、事に当たること。「―の戦法」「―で強敵に立ち向かう」

すてみ‐わざ【捨(て)身技】🔗🔉

すてみ‐わざ【捨(て)身技】 柔道で、自分のからだを真後ろまたは横に倒しながら掛ける投げ技の総称。

すて‐むち【捨て×鞭】🔗🔉

すて‐むち【捨て×鞭】 馬に乗って走るときに、速く駆けさせるために馬の尻を鞭打つこと。「東の河原をまっ下りに、―をうってぞ逃げける」〈保元・中〉

すて‐もの【捨(て)物】🔗🔉

すて‐もの【捨(て)物】 捨てて顧みられないもの。

すて‐やく【捨(て)役】🔗🔉

すて‐やく【捨(て)役】 歌舞伎の番付で、実際には登場しない役名を、俳優名の上に記載したもの。また、その役名。役が少なくて釣り合いがとれない場合などに用いられた。

す・てる【捨てる・△棄てる】🔗🔉

す・てる【捨てる・棄てる】 [動タ下一]す・つ[タ下二]不用のものとして、手元から放す。ほうる。投棄する。「ごみを―・てる」「武器を―・てて投降する」拾う。今までの関係を絶って、そのままかまわないでおく。見捨てる。「妻子を―・てる」かかわりのないものとして、ほうっておく。放置する。見過ごす。「―・てておけない緊急事態」「カーブを―・ててストレートに的を絞って打つ」持ち続けてきた思いなどをなくす。熱意や関心などがさめてしまう。あきらめて手を引く。「希望を―・てる」「最後まで勝負を―・てない」俗世間を離れる。「世を―・てて山にこもる」かけがえのないものを犠牲にしてもかまわないほどの意気込みで、何かを行う。「一命を―・てる覚悟で困難に当たる」乗り物を降りて、さらに先へ行く。「タクシーを―・てて歩く」(動詞の連用形、または、動詞の連用形に接続助詞「て」を添えた形に付いて)…してしまう、…してほうっておくの意を表す。「言い―・てる」「切って―・てる」 [下接句]命を捨てる・車を捨てる・掃いて捨てるほど・身を捨てる・世を捨てる。群臣を棄(す)つ・弊履(へいり)を棄つるが如(ごと)

捨てたものではな・い🔗🔉

捨てたものではな・い 役に立たないとして見限ることはない。まだまだ使い道がある。「この味はまんざら―・い」

捨てる神あれば拾う神あり🔗🔉

捨てる神あれば拾う神あり 自分に愛想をつかして相手にしてくれない人もいる反面、親切に助けてくれる人もいるものだ。困ったことがあっても、くよくよするなということ。捨てる神あれば助ける神あり。

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[音]シャ [訓]す‐てる [部首]手 [総画数]11 [コード]区点    2846      JIS   3C4E      S‐JIS 8ECC [分類]常用漢字 [難読語] →おばすて【姨捨・伯母捨】

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