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○山と言えば川やまといえばかわ🔗🔉

○山と言えば川やまといえばかわ 人のことばに殊更に反対することのたとえ。「右と言えば左」という類。 ⇒やま【山】 やまと‐いも大和芋】 ナガイモの一品種。芋は手のひら形など不規則な塊状で良質。栽培して「とろろ」などとして食用。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐いわな大和岩魚‥イハ‥ イワナ類の一地方群(亜種)。関東地方以南に産。ニッコウイワナに似るが、体の淡色点は朱紅色で、体背半にも分布。全長25センチメートル。紀伊半島の個体群は特にキリクチと呼ばれる。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐うた大和歌・倭歌】 ①日本固有の文学である和歌。やまとことのは。古今和歌集「―は人の心を種として」↔唐歌からうた。 ②昔の、大和地方の風俗歌ふぞくうた。大和舞に用いる歌。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐うち大和打】 塀などの板を1枚ずつ交互に重ね合わせて横木の内側と外側とに打ち付けること。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐うつぼ大和靫】 木または竹で編み、黒く塗って毛皮をつけないうつぼ。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐え大和絵・倭絵‥ヱ ①日本の事物を描いた絵。中国の事物を描いた唐絵と区別していう。鎌倉時代までの用語。権記長保元年10月30日「書―四尺屏風色紙形」 ②平安時代、唐朝画の様式を国風化した日本的情趣に富む世俗画およびその伝統による絵画の総称。鎌倉時代以後、宋元系絵画、特に水墨画を唐絵・漢画と呼ぶのに対していう。14世紀後半、宮廷絵師の家系として土佐家が成立し大和絵を標榜してからは、流派を含めた語ともなった。 ③(→)浮世絵うきよえ1に同じ。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐えし大和絵師‥ヱ‥ ①大和絵を描く人。 ②日本の画家。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐おおじ大和大路‥オホヂ 京都市東山区祇園の四条通から南へ向かう通り。京都と奈良を結ぶ大和街道の一部。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐おり大和織】 敷物用織物の一つ。太い木綿糸を経たてとし、太い黄麻糸を緯よことして平織にした厚い織物。また、輪奈織わなおりで鞄かばん類の生地に使用したものもこの名で呼ばれた。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐かいれい大和海嶺】 日本海中央部に東北東‐西南西方向に長さ130キロメートル、幅20キロメートルでのびる海底の高まり。比高約2000メートル。頂部は水深300メートルの平坦面で岩盤が露出する。日本列島が大陸から分離し、日本海が形成された時の大陸地塊の残存物と考えられている。大和堆。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐がかり大和掛(→)下掛しもがかり1に同じ。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐かき大和掻】 下地窓の竹に藤蔓ふじづるなどを蛇のまといついたように巻きつかせること。また、そのもの。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐がき大和柿】 御所柿ごしょがきの別称。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐がく大和楽】 三味線音楽の一種。1933年(昭和8)に一中節都派家元大倉喜七郎(1882〜1963)が、各種の三味線音楽の特色を融合して創始。従来の流派により固定した旋律の終り方を用いず、声部を複数にするなどの工夫がある。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐がすり大和絣】 大和国南葛城・北葛城・磯城しき・高市の諸郡から産出する木綿絣。古来、白絣で有名。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐かたかなはんせつぎげ倭片仮字反切義解】 語学書。1巻。耕雲著。室町中期に成る。五十音図の伝来、反切法、仮名の起源・沿革を説く。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐かつらぎほうざんき大和葛城宝山記】 鎌倉中期に成立した両部神道書・修験道書。行基の著に仮託される。葛城山をめぐる秘説を説くもの。両部・伊勢神道の著作に大きな影響を与えた。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐がな大和仮名】 ①(→)「かたかな」に同じ。 ②(→)「ひらがな」に同じ。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐かぬち倭鍛冶「鍛冶部かぬちべ参照。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐がわ大和川‥ガハ 奈良県北西部から大阪府の中央を経て、堺市で大阪湾に流入する川。笠置山地に発源する。長さ68キロメートル。 大和川 撮影:的場 啓 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐かわち‐の‐ふひと東西史‥カハチ‥ (大和を東、河内を西と表記する)それぞれ阿知使主あちのおみ・王仁わにの子孫と称し、史の姓かばねを賜って朝廷の記録や外交文書をつかさどった氏。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐ぐさ大和草】 ヤマトグサ科の多年草。山地に自生。高さ約20センチメートル。葉は卵形。全体はハコベに似る。4〜5月頃、淡緑色の小さな単性花を開く。雄花では白い多数の雄しべが細長く垂れる。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐ぐら大和鞍・倭鞍】 飾り鞍の一種。唐様の鞍に対して和様化した鞍。わぐら。↔唐鞍からくら。 大和鞍 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐けんぎょう山登検校‥ゲウ (初世)江戸後期の箏曲家・平曲家。山登派の家元。江戸生れ。名は松和一しょうわいち。本名、高木清吉。山田検校の筆頭弟子で、その没後は山田流の指導的立場にあった。作「春日詣かすがもうで」「新七草」など。(1782〜1863) ⇒やまと【山登】 やまと‐ごえ倭音・和音‥ゴヱ (→)呉音ごおんに同じ。漢音を「からごえ」というのに対していう。わおん。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐こおりやま大和郡山‥コホリ‥ 奈良県北部の市。もと柳沢氏15万石の城下町。近世以降、金魚の養殖で有名。人口9万2千。 大和郡山 金魚の養殖 撮影:的場 啓 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐ごきぶり大和蜚蠊】 ゴキブリ科の一種。体長2〜3センチメートル。体は栗色、雌の成虫は翅はねが短い。家住性ゴキブリのうち唯一の在来種で、東北から近畿地方に分布。一般家屋内に多いやや大形のクロゴキブリに似るが、胸部背面が平滑でない。 ヤマトゴキブリ 撮影:海野和男 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐ごころ大和心】 ①(→)「やまとだましい」1に同じ。大鏡道隆「大弐殿、弓矢の本末もとすえも知り給はねば、いかがとおぼしけれど、―かしこくおはする人にて」↔漢心からごころ。 ②日本人の持つ、やさしく、やわらいだ心情。石上稿(本居宣長)「しきしまの―を人問はば朝日に匂ふ山桜花」 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐ごたつ大和火燵(→)おき火燵に同じ。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐こっか大和国家‥コク‥ 畿内を中心とする古代国家。成立は、邪馬台国大和説を採れば3世紀前半以前、九州説を採れば3世紀後半以後となる。4世紀後半には畿内から西日本まで統一して朝鮮と交流、5世紀には東北地方を除く東日本を征服し、7世紀半ばの大化改新により律令国家に変質。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐ごと大和琴・倭琴】 和琴わごんの別称。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐ことのは大和言の葉(→)「やまとことば」に同じ。源氏物語桐壺「伊勢、貫之に詠ませ給へる―をも、もろこしの歌をも」 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐ことば山人言葉】 狩人が山で使う言葉。山言葉。 ⇒やま‐と【山人】 やまと‐ことば大和言葉】 ①日本固有の言語。日本語。和語。やまとことのは。 ②和歌。やまとうた。源氏物語東屋「―だにつきなく習ひにければ」 ③日本の雅言。主に平安時代の語。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐さるがく大和猿楽】 室町時代、大和国に住し、春日神社の神事に従事した結崎ゆうざき・外山とび・円満井えんまい・坂戸さかどの4座の猿楽。後にそれぞれ観世・宝生・金春こんぱる・金剛の4座となった。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐さんざん大和三山】 奈良盆地南部にある三つの山。古代の藤原京を囲み、北に耳成みみなし山、東に香具かぐ山、西に畝傍うねび山がある。 大和三山 撮影:的場 啓 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐じ大和路‥ヂ ①大和へ向かう道。万葉集6「―の吉備の児島を過ぎて行かば」 ②京都の五条口から伏見・木津を通り大和に至る道。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐しじみ大和蜆】 シジミガイ科の二枚貝。殻はほぼ三角形で、殻長3センチメートル。黒褐色で、幼若期は黄褐色の放射状色帯をもつ。卵生。日本全国の河口域にすみ、宍道湖・十三湖・利根川が主要産地。市場のシジミのほとんどが本種。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐じだい大和時代】 日本史の時代区分の一つ。大和または大和を中心とする畿内地方に大王(のちに天皇)の政権のあった時代。律令時代の前で、考古学上の古墳時代とほぼ一致する。→大和政権⇒やまと【大和・倭】 やまとじ‐ぶし大和路節‥ヂ‥ 浄瑠璃の一流派。宝暦(1751〜1764)頃、宮古路豊後掾の上方の門弟、大和路仲太夫が創始。やがて廃絶。広義の豊後節に属する。仲太夫節。 やまと‐しまね大和島根】 ①日本国の別称。万葉集20「天地の固めし国そ―は」 ②大和国の称。万葉集3「千重に隠りぬ―は」 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐せいけん大和政権】 大和を中心とする畿内地方の古代政権。諸豪族が連合して大王、後には天皇という称号の君主を擁立し、4〜5世紀までに東北地方以遠を除く日本本土の大半を統一した。統一時代の君主は軍事的英雄であったと見る説もあるが、6世紀には世襲的王制が確立し、諸豪族は臣おみ・連むらじなどの姓かばねによって階層的に秩序づけられて、氏姓制度が成立した。飛鳥時代から氏姓より個人の才能・努力を重んずる官司制度が発達し、7世紀半ばの大化改新後、律令制の朝廷に変質した。大和朝廷。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐そう大和相‥サウ 日本風の観相。源氏物語桐壺「―をおほせておぼし寄りにける筋なれば」 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐ぞっくん大和俗訓‥ゾク‥ 貝原益軒著の通俗教訓書。「益軒十訓」の一つ。儒教的倫理観から修身・礼儀・作法などを平易な和文で記す。8巻。1708年(宝永5)刊。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐たかだ大和高田】 奈良県北西部の市。奈良盆地の南西部に位置し、靴下製造などの繊維工業が盛ん。人口7万1千。 ⇒やまと【大和・倭】 やまとたける‐の‐みこと日本武尊・倭建命】 古代伝説上の英雄。景行天皇の皇子で、本名は小碓命おうすのみこと。別名、日本童男やまとおぐな。天皇の命を奉じて熊襲くまそを討ち、のち東国を鎮定。往途、駿河で草薙剣くさなぎのつるぎによって野火の難を払い、走水はしりみずの海では妃弟橘媛おとたちばなひめの犠牲によって海上の難を免れた。帰途、近江伊吹山の神を討とうとして病を得、伊勢の能褒野のぼので没したという。 やまと‐だましい大和魂‥ダマシヒ ①漢才かんざい・からざえすなわち学問(漢学)上の知識に対して、実生活上の知恵・才能。和魂わこん。源氏物語少女「才を本としてこそ、―の世に用ひらるる方も」→漢才。 ②日本民族固有の精神。勇猛で潔いのが特性とされる。椿説弓張月後編「事に迫りて死を軽んずるは、―なれど多くは慮おもいはかりの浅きに似て、学ばざるの悞あやまちなり」 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐ちょうてい大和朝廷‥テウ‥ 「大和政権」参照。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐つかい大和使‥ツカヒ 遣唐使のこと。夫木和歌抄35「今の世にありとは聞かずもろこしのふみ学ぶてふ―は」 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐でん大和伝】 大和の刀工の系統。また、その作風。→大和物⇒やまと【大和・倭】 やまと‐とじ大和綴じ‥トヂ 和装本の綴じ方の一つ。本文料紙は綴葉装てっちょうそうまたは袋綴じと同様の綴じ方で下綴じした上で、表紙を加え、紐などで上下2カ所(計4穴)結んで綴じる。近代以降も写真帳などに用いられる。結び綴じ。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐な大和名】 日本風の名。日本名。和名。源氏物語順集「―にいひにくき事をこそそへてはよめ」↔唐名からな⇒やまと【大和・倭】 やまと‐なでしこ大和撫子】 ①ナデシコの異称。〈[季]秋〉 ②日本女性の美称。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐に大和煮】 牛肉などを醤油・砂糖・生薑しょうがなどで煮たもの。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐にしき大和錦】 ①日本で織った錦。↔唐錦。 ②主として2色の緯糸よこいとを一越ひとこし交替に扱い、地と文様もともに緯六枚綾の組織とした錦。糸錦。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐ねこ倭根子】 詔勅などに歴代天皇の用いた通号。孝徳紀「明神あきつみかみと御宇あめのしたしらす―の天皇…詔たまはく」 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐の‐あやのあたい東漢直‥アタヒ 古代の渡来系氏族。阿知使主あちのおみの子孫と称し、朝廷の記録や外交文書をつかさどった。5世紀ごろ渡来した朝鮮の漢民族の子孫と見られ、大和を本拠とした。7世紀には政治的・軍事的に有力となり、姓かばねは直あたいから忌寸いみきや宿祢すくねに昇格。東漢氏やまとのあやうじ⇒やまと【大和・倭】 やまとひめ‐の‐みこと倭姫命】 垂仁天皇の皇女といわれる伝説上の人物。天照大神あまてらすおおみかみの祠を大和の笠縫邑かさぬいのむらから伊勢の五十鈴川上に遷す。景行天皇の時、甥の日本武尊やまとたけるのみことの東国征討に際して草薙剣くさなぎのつるぎを授けたという。 ⇒やまとひめのみこと‐せいき【倭姫命世記】 やまとひめのみこと‐せいき倭姫命世記】 神道五部書の一つ。1巻。神宮の古伝承に加筆して古人の編に仮託し、鎌倉中期頃成立したもの。天地開闢から雄略天皇朝の外宮鎮座に至る神祇関係事項、倭姫命の事跡、宮中の諸神などを説く。 ⇒やまとひめ‐の‐みこと【倭姫命】 やまと‐ひょうぐ大和表具‥ヘウ‥ 日本の正式の掛物の表具。上・下・中回ちゅうまわし・一文字・風帯から成り、一文字と風帯は共裂ともぎれで、金襴などを用い、上・下と中回は材料を異にし、変化をつける。 大和表具 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐ひょうそう大和表装‥ヘウサウ (→)大和表具に同じ。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐ぶえ和笛・大和笛】 神楽笛かぐらぶえの別称。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐ぶき大和葺】 板葺の一種。各板を同一平面に並べず、1枚おきに同一平面に置き、その相隣接する端を重ねるように並べた葺き方のもの。 大和葺 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐ぶみ大和文】 ①日本の文章。和文。日本文。国文。 ②日本語で書いた書籍。和書。国書。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐ぶろ大和風炉】 土製の粗末な鉢形の風炉。火鉢にも代用する。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐べい大和塀】 ①数寄屋すきやの庭などに用いる塀。地長押じなげしから笠木の間に杉皮を竪たてに張り、晒竹を押縁として打ちつけたもの。 ②大和葺の要領で板を打ちつけて造った塀。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐ほんぞう大和本草‥ザウ 和漢の本草1362種を収録・分類し、解説した書。貝原益軒著。日本で最初の本格的な本草書。16巻・付録2巻・諸品図3巻。1709年(宝永6)刊。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐まい大和舞・倭舞‥マヒ ①雅楽の国風歌舞くにぶりのうたまいの一種。初めは大和地方の歌舞であったものが採り入れられ、倭歌やまとうたを歌詞とし、歌方数人(一人は笏拍子を持つ)・竜笛りゅうてき一人・篳篥ひちりき一人の伴奏により舞人四人が舞う。宮中の大嘗会だいじょうえのほか、神社の神事などで行われる。都舞。 ②神楽2の一つ。奈良の春日大社・伊勢神宮など諸社の神事で行われるが芸態はそれぞれ異なる。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐まど大和窓】 突上げの障子がある天窓てんまど⇒やまと【大和・倭】 やまと‐みこと大和御言】 「やまとことば」の美称。千載和歌集「―歌は、ちはやぶる神代より始まりて」 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐みんぞく大和民族】 日本民族に同じ。→日本人⇒やまと【大和・倭】 やまと‐むね大和棟】 大和を中心として河内・伊賀の地方で多く造られた民家の一形式。中央の大屋根を急勾配の茅かや葺きとし、その両妻に近い部分を瓦葺きとし、両妻面は大壁、左右または片方に台所などの緩勾配の屋根を1段低く設けた屋根形。高塀造たかへづくり⇒やまと【大和・倭】 やまと‐め大和目】 薬種に用いた量目。1斤きんを180匁もんめとする。古く中国から伝来。中世に宋の秤目が伝えられて以後、一般には用いなくなった。→唐目とうめ→輪目わめ⇒やまと【大和・倭】 やま‐どめ山止め】 山に入ることや山の産物などを採取することを禁ずること。 やま‐どめ山留め】 鉱山で土砂の崩壊を防ぐこと。また、そのための防御物。 やまと‐もじ大和文字】 仮名の別称。↔唐文字からもじ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐もの大和物】 大和の刀工が製作した刀の総称。伝説的な天国あまくにらに始まり、鎌倉時代頃から千手院・当麻たいま・手掻てがい・保昌ほうしょう・尻懸しっかけなどの系統がある。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐ものがたり大和物語】 平安時代の物語。作者未詳。951年(天暦5)頃成立、以後増補か。170段余の小説話から成り、前半は伊勢物語の系統をひいた歌物語、後半約40段は歌に結びついた伝説的説話の集成。 →文献資料[大和物語] ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐や大和屋】 ①歌舞伎俳優岩井半四郎・坂東三津五郎とその一門の屋号。 ②(俳優半四郎にかけてその屋号で呼んだ)大正時代に、牛肉の半白肉(肉と脂肪が層をなしている肉。すなわち三枚肉)の称。 ③大阪の著名な牛肉料理屋の屋号。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐よざ大和四座】 大和猿楽の四座。 ⇒やまと【大和・倭】 やまと‐よみ大和訓】 漢字を大和言葉で訓むこと。また、そのよみ方。和訓。訓よみ。 ⇒やまと【大和・倭】 やま‐どり山取り】 ①山に陣取ること。山中に砦などを築くこと。日葡辞書「ヤマドリヲスル」 ②植物などを、山の自生地で採集すること。 やま‐どり山鳥】 ①山にすむ鳥。 ②キジ目キジ科の鳥。キジに似るが、全体光沢のある赤銅しゃくどう色で、背・胸・腹に黒白の斑がある。尾羽はきわめて長く、竹節状の横帯がある。顔の大部分は裸で赤色。雌は雄にくらべて地味で、尾羽は短い。日本特産種で本州・四国・九州の山林にすむ。雄は翼で胸をうち「どどど」と音を出し、これを「ほろを打つ」という。〈[季]春〉。万葉集8「あしひきの―こそは峰向おむかいに妻問ひすといへ」 やまどり(雄) ヤマドリ 提供:OPO ③2の雌雄は峰をへだてて寝ると言い伝えられ、古くから「ひとり寝」の例に引かれる。また、その尾が長いことから「山鳥の尾の」と続けて「長し」「尾」などを起こす序詞として用いる。万葉集11「あしひきの―の尾の長きこの夜を」 ④エゾライチョウの別称。 ⇒やまどり‐ぜんまい【山鳥薇】 ⇒やまどり‐たけ【山鳥茸】 やまどり‐ぜんまい山鳥薇】 ゼンマイ科の多年性シダ。中部以北の山地の湿原に群生。羽状再複葉で直立。若い葉柄を食用にする。胞子葉は別葉で、夏に生ずる。ヤマドリシダ。 やまどりぜんまい ⇒やま‐どり【山鳥】 やまどり‐たけ山鳥茸】 担子菌類のきのこ。夏・秋に、主にブナ林中に生ずる。直径15センチメートル以上。全体に黄褐色。傘は饅頭笠まんじゅうがさ状で厚く、裏面は初め鮮黄色、のち黄褐色で、多数の細孔がある。美味で食用とする。従来、ヤマドリタケとされた菌は正しくはヤマドリタケモドキであると考えられる。 ⇒やま‐どり【山鳥】 やまとんちゅ (「大和の人」の意)沖縄語で、本土の人。↔うちなんちゅ やまな山名】 姓氏の一つ。新田氏の支族。室町幕府四職ししきの一家。 ⇒やまな‐うじきよ【山名氏清】 ⇒やまな‐そうぜん【山名宗全】 やま‐ない止まない・已まない】 (動詞連用形にテを添えた形に続けて)いつまでも…する。大いに…する。「期待して―」 やまな‐うじきよ山名氏清‥ウヂ‥ 南北朝時代の武将。陸奥守。足利義満に仕えて戦功をたて、和泉・丹波などの守護となるが、山名一族の強大化を恐れた義満の計略により反乱、敗北して討たれる(明徳の乱)。(1344〜1391) ⇒やまな【山名】 やま‐なか山中】 山のなか。山間。さんちゅう。 やまなか山中】 石川県加賀市、大聖寺川中流の黒谷川渓谷にある温泉地。加賀温泉郷の一つ。硫酸塩泉。 →山中節 提供:コロムビアミュージックエンタテインメント(株) ⇒やまなか‐ぬり【山中塗】 ⇒やまなか‐ぶし【山中節】 やまなか山中】 姓氏の一つ。 ⇒やまなか‐さだお【山中貞雄】 ⇒やまなか‐しかのすけ【山中鹿介】 ⇒やまなか‐みねたろう【山中峯太郎】 やまなか‐こ山中湖】 富士五湖の一つ。山梨県南東部にあって、五湖の東端に位置する。面積は五湖中最大で、6.8平方キロメートル。湖面標高981メートル。最大深度13メートル。湖畔は避暑・観光の好適地。 山中湖 撮影:山梨勝弘 やまなか‐さだお山中貞雄‥ヲ 映画監督・脚本家。京都生れ。作「丹下左膳余話 百万両の壺」「河内山宗俊」「人情紙風船」など。(1909〜1938) ⇒やまなか【山中】 やまなか‐しかのすけ山中鹿介】 戦国時代の武将。名は幸盛ゆきもり。出雲の人。尼子義久に仕える。1566年(永禄9)義久が毛利氏に降ったので、尼子勝久を擁して戦ったが、のち播磨上月こうづき城で毛利方に攻められ、捕らえられて斬。( 〜1578) ⇒やまなか【山中】 やまなか‐ぬり山中塗】 石川県加賀市の山中温泉地区に産する漆器。天正(1573〜1592)年間に越前の挽物師が来て業を始めたという。糸目椀(千筋)などの挽物を主とし、溜塗ためぬりに優れる。 ⇒やまなか【山中】 やまなか‐ぶし山中節】 山中温泉を中心に歌われる民謡。 →山中節 提供:コロムビアミュージックエンタテインメント(株) ⇒やまなか【山中】 やまなか‐みねたろう山中峯太郎‥ラウ 小説家・児童文学作家。本姓、馬淵。大阪府生れ。陸軍大学校卒。児童向けの軍事冒険小説で活躍。作「敵中横断三百里」など。(1885〜1966) ⇒やまなか【山中】 やま‐なし山梨】 バラ科の落葉高木。西日本から中国大陸に分布。葉は卵形。5月頃、新枝の先に白花を開く。果実は秋に熟し、直径約2センチメートル、黄色または紅色で梨に似、外皮に小斑点が散在。〈[季]秋〉。源氏物語総角「かかる御すまひのかひなき、―の花ぞのがれん方なかりける」 やまなし山梨】 ①中部地方南東部、内陸の県。甲斐国を管轄。県庁所在地は甲府市。面積4465平方キロメートル。人口88万5千。全13市。 →えんこ節 提供:コロムビアミュージックエンタテインメント(株) ②山梨県中北部の市。笛吹川上流域にあり、ブドウ栽培が盛ん。人口3万9千。 ⇒やまなし‐いか‐だいがく【山梨医科大学】 ⇒やまなし‐だいがく【山梨大学】 やまなし山梨】 姓氏の一つ。 ⇒やまなし‐とうせん【山梨稲川】 やまなし‐いか‐だいがく山梨医科大学‥クワ‥ もと国立大学の一つ。1978年設立。2002年山梨大学に統合され、同大医学部となる。 ⇒やまなし【山梨】 やまなし‐だいがく山梨大学】 国立大学法人の一つ。1795年(寛政7)設立の甲府学問所徽典館を起源とする山梨師範学校、同青年師範、1924年(大正13)創立の山梨高等工業学校(のち山梨工専)が合併し、49年新制大学となる。2002年山梨医学大学を統合。04年法人化。本部は甲府市。 ⇒やまなし【山梨】 やまなし‐とうせん山梨稲川‥タウ‥ 江戸後期の漢学者・音韻学者。名は治憲。通称、東平。駿河の人。本居宣長らが古音を論ずるのに刺激されて「説文せつもん」を音韻的に研究した。著「文緯」「古声譜」「諧声図」「稲川文草」など。(1771〜1826) ⇒やまなし【山梨】 やまな‐そうぜん山名宗全】 室町中期の武将。名は持豊。嘉吉かきつの乱に赤松満祐を討ち、その旧領を得て一族で山陰・山陽9カ国の守護職を併す。後に細川勝元と結託して畠山氏に当たったが、将軍義政の妻富子がその子義尚を託したことから、足利義視を擁する勝元と対抗し応仁の乱を起こした。西軍の主将。戦乱半ばにして陣中に没。(1404〜1473) ⇒やまな【山名】 やま‐なみ山並・山脈】 山が並んでいること。また、そのさま。また、その山。連山。万葉集6「―のよろしき国と」 山並 撮影:関戸 勇 やま‐ならし山鳴らし】 〔植〕(風にゆれて葉が鳴るからいう)ハコヤナギの別称。 やま‐なり山形】 山のような曲線をえがくこと。また、その形。「―の超スローボール」 やま‐なり山鳴り】 山が鳴動すること。また、その音。

広辞苑 ページ 19869 での○山と言えば川単語。