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かた【形・型】🔗🔉

かた形・型】 ➊(ふつう「形」と書く)(→)「かたち」1に同じ。 ①形状。「三日月―」「―くずれ」 ②事があったあとに残り、それがあったと知られるようなしるし。あとかた。源氏物語蓬生「昔だにあるかなきかなりし中門など、まして―もなくなりて」 ③模様。あや。允恭紀「細紋ささら―」 ④占いの際に現れるしるし。うらかた。万葉集14「告らぬ妹が名―に出でむかも」 ⑤銭の表。古銭で文字の刻まれた面。↔なめ。 ⑥物に似せて作った形。肖像。図画。法華義疏長保点「像カタに触れて心を置かずはあるべけむや」 ⑦貸したしるしとして取った物。抵当。浄瑠璃、大職冠「年季のこの玉を、たつた三百の―に張つて」。「借金の―にとられる」 ➋(ふつう「型」と書く)個々のものの形を生ずるもととなるもの、または個々の形から抽象されるもの。 ①形を作り出すもとになるもの。鋳型・型紙などの類。「―を取る」 ②伝統・習慣として決まった形式。「―破りの人」 ③武道・芸能・スポーツなどで、規範となる方式。「踊りの―」「攻めの―」 ④ものを類に分けた時、それぞれの特質をよく表した典型。そのような形式・形態。タイプ。パターン。「ハムレット―」「流行の―」 ⑤決まった大きさ。サイズ。 ⇒型に嵌まる ⇒型に嵌める ⇒形の如く

かた‐ぎ【気質】🔗🔉

かた‐ぎ気質】 (「形木かたぎ」から転じて) ①物事のやり方。慣習。ならわし。天草本伊曾保物語「あるほどの宝を奉らるる―がござつた」 ②顔やからだの様子。また、性質や気だて。浄瑠璃、鑓の権三重帷子「万人にも憎まれぬいとしらしい―」 ③(「形気」「容気」「形儀」とも書く)身分・職業・年齢などに相応した特有の類型的な気風。日本永代蔵6「利発なる小判を長櫃の底に入れ置き、年久しく世間を見せ給はぬは商人の―にあらず」。「職人―」「昔―」 ⇒かたぎ‐もの【気質物】

かたけずり‐ばん【形削り盤】‥ケヅリ‥🔗🔉

かたけずり‐ばん形削り盤‥ケヅリ‥ 工作機械の一種。台盤に工作物を取り付け、刃物を往復させて小形工作物の平面や溝を切削する。シェーパー。→工作機械(図)

かた‐こう【形鋼】‥カウ🔗🔉

かた‐こう形鋼‥カウ 一定の型の断面を持つように圧延して作った、長い構造用鋼材の総称。断面の形によって、山形鋼・I形鋼・溝形鋼・鋼矢板などがある。

かたち【形・容】🔗🔉

かたち形・容】 感覚、特に視覚・触覚でとらえ得る、ものの有様(ただし色は除外)。 ①外見に現れた姿。かっこう。万葉集5「家ならば―はあらむを」。「―のよい松」「影も―もない」 ②中身や働きに対して、外形。形式。「―だけのお礼」「―がつく」 ③様子。催馬楽、浅水「御許の―消息し訪ひに来るや」 ④顔だち。容貌。容姿。伊勢物語「―のいとめでたくおはしければ」 ⇒かたち‐ざま【形様】 ⇒かたち‐しらい【容しらひ】 ⇒かたち‐ぞう【形族】 ⇒かたち‐づくり【形作り】 ⇒かたち‐ばかり【形許り】 ⇒かたち‐びと【容人】 ⇒形あり ⇒形変わる ⇒形に影の添う如し ⇒形を改める ⇒形を変う ⇒形を取る

○形ありかたちあり🔗🔉

○形ありかたちあり 容貌がすぐれている。かたちよし。源氏物語玉鬘「容ある女をいかで集めてみむ」 ⇒かたち【形・容】 かた‐ちがい片違い‥チガヒ (→)「かたたがい(片違い)」に同じ。新撰六帖6「あふ事は―なる笹結び」

かたち‐づくり【形作り】🔗🔉

かたち‐づくり形作り】 ①身ごしらえをすること。また、化粧をすること。顔づくり。 ②囲碁・将棋で、負けと決まったとき、無残な負けを避けて、一応の勝負となった局面を作ること。 ⇒かたち【形・容】

かたち‐づく・る【形作る・容作る】🔗🔉

かたち‐づく・る形作る・容作る】 〔自他五〕 ①形あるものにする。形成する。「集団を―・る」 ②容貌をつくろう。化粧をする。世俗諺文鎌倉期点「女は己おのれを悦ぶ者の為に容カタチヅクル○形に影の添う如しかたちにかげのそうごとし 形あるものには常に影が伴うように、いつも離れずにいるさま。影と添う。 ⇒かたち【形・容】

○形に影の添う如しかたちにかげのそうごとし🔗🔉

○形に影の添う如しかたちにかげのそうごとし 形あるものには常に影が伴うように、いつも離れずにいるさま。影と添う。 ⇒かたち【形・容】 かた‐ちは・う儻ふ・阿党ふ‥チハフ 〔自四〕 かたびいきする。えこひいきする。徒党をくむ。大唐西域記長寛点「王は外道に党カタチハヘり」 かたち‐ばかり形許り】 実質が乏しく体裁だけのこと。謙遜して使うこともある。「―の品ですが」 ⇒かたち【形・容】 かたち‐びと容人】 容貌の美しい人。美人。源氏物語若菜上「若やかなる―の、ひたぶるにうち花やぎ」 ⇒かたち【形・容】

かたち‐ばかり【形許り】🔗🔉

かたち‐ばかり形許り】 実質が乏しく体裁だけのこと。謙遜して使うこともある。「―の品ですが」 ⇒かたち【形・容】

○形を改めるかたちをあらためる🔗🔉

○形を改めるかたちをあらためる 姿勢を正す。態度をあらためる。威儀を正す。 ⇒かたち【形・容】

○形を変うかたちをかう🔗🔉

○形を変うかたちをかう 出家する。源氏物語総角「病にことつけて形をも変へてむ」 ⇒かたち【形・容】

○形を取るかたちをとる🔗🔉

○形を取るかたちをとる ①具体的なはっきりしたものとして存在をあらわにする。「日頃の不満が形を取って表れる」 ②(連体修飾を伴って)ある体裁をとる。「他人から頼まれたという―」 ⇒かたち【形・容】 かた‐ちんば片跛】 ①足の長さが左右不揃いなこと。 ②対ついであるべきものの一方が他方と揃わないこと。不揃い。 か‐たつ下達】 上の者の意志や命令を下の者に通すこと。「上意―」 かた・つ崇つ】 〔他四〕 (書紀の訓読に見える語。下二段活用の例もある)あがめる。たっとぶ。孝徳紀「朕われ更に復また正教みのりを―・ち」 かた‐つ‐え片つ枝】 片方の枝。片枝。 かた‐つ‐がい片つ貝‥ガヒ 二枚貝の片方の貝がら。かたしがい。 かた‐つ‐かた片つ方】 ①(二つあるものの)かたほう。片一方。源氏物語絵合「御櫛の箱の―を見給ふに」 ②いま一つの方。他方。源氏物語夕顔「待ちきこえがほなる―人を」 ③かたすみ。かたはし。源氏物語空蝉「この御たたう紙の―に」 かた‐つき片搗き】 麦を水に浸してすぐに搗くこと。 かた‐つき形付・型付】 ①文様のついていること。また、そのもの。 ②サラサの別称。 かた‐つき肩付き】 肩の様子。肩のかっこう。 かた‐つき肩衝】 茶入れの形の一種。肩のやや角張ったもの。 ⇒かたつき‐がま【肩衝釜】 かた‐つき偏付き】 一方に寄っていること。待賢門院堀川集「木の葉散る山―のささの庵は」 かたつき‐がま肩衝釜】 肩のやや角張った茶の湯釜。 ⇒かた‐つき【肩衝】 かたっ‐きし 〔副〕 まるで。全く。一向。かたきし。からっきし。浮世風呂2「―知らなんだ」 かた‐つきみ片月見】 八月十五夜、九月十三夜の、どちらか一方の月見をしないこと。忌むべきこととされる。 カタックkathak ヒンディー】 北インドの古典舞踊の一種。もと西アジア系の女性舞踊であったものをインド化したもので、柔らかい動きと速い回転が特徴。現在は男性も踊る。 かた‐つ・く偏付く】 〔自四〕 (カタヅクとも)片方に寄る。一方へ接する。万葉集6「難波の宮はいさなとり海―・きて玉拾ひりふ浜辺を近み」 かた‐づ・く片付く】 [一]〔自五〕 ①⇒かたつく(偏付く)。 ②きちんとなる。整理した状態になる。「部屋が―・く」 ③物事が解決する。終わる。「事件が―・く」 ④嫁に行く。縁付く。とつぐ。「娘が―・く」 [二]〔他下二〕 ⇒かたづける(下一) がた‐つ・く 〔自五〕 ①物が触れてがたがたと音がする。「戸を―・かせながらあける」 ②恐れや寒さなどのために、体がふるえる。「足が―・く」 ③組織などが不安定になる。こわれそうになる。「人事問題で―・く」 かた‐つけ型付け】 ①型紙を布の上にあて、染料を捺して模様をつけること。捺染なっせんのこと。また、それを行う職人。型置き。 ②(→)仕舞付しまいづけに同じ。 ⇒かたつけ‐しょくにん【型付け職人】 ⇒かたつけ‐ぞめ【型付け染】 かた‐づけ片付け】 片付けること。整理。整頓。「部屋の―をする」 かたつけ‐しょくにん型付け職人】 型付けを業とする職人。 ⇒かた‐つけ【型付け】 かたつけ‐ぞめ型付け染】 模様を型付けにした染物。 ⇒かた‐つけ【型付け】 かた‐づ・ける片付ける】 〔他下一〕[文]かたづ・く(下二) ①散乱したものを整える。整理する。「本を―・ける」 ②物事を解決する。処理する。始末する。「宿題を―・けてから遊ぶ」 ③嫁にやる。縁付かせる。 ④俗に、邪魔になる人を除く。殺す。 がたっ‐と 〔副〕 物が急に傾くさま。事が急によくない方へ変わるさま。「客が―減る」 かたっ‐ぱし片っ端】 カタハシの促音化。 ⇒かたっぱし‐から【片っ端から】 かたっぱし‐から片っ端から】 端から。次々に。手当り次第に。 ⇒かたっ‐ぱし【片っ端】 かた‐つぶり蝸牛(→)カタツムリに同じ。〈倭名類聚鈔19かたっ‐ぽ片っ方】 (くだけた感じの語)(→)「かたほう」に同じ。 かた‐つま片端】 かたはし。玉葉集「絵も書かぬ扇の―に書き付け侍りける」 かた‐づま片褄】 (カタツマとも)着物の片方の褄。 ⇒かたづま‐もよう【片褄模様】 かたづま‐もよう片褄模様‥ヤウ 江戸褄と同じ文様を下前にだけ染め出したもの。下前文様。 ⇒かた‐づま【片褄】 かた‐づみ片積み】 船・車などの積荷が片方に寄っているさま。また、その積荷。 かた‐つむり蝸牛】 マイマイ目の陸生有肺類巻貝の一群の総称。オナジマイマイ・ウスカワマイマイ・ナミマイマイ・ミスジマイマイなど種類が多い。5〜6階から成る螺旋らせん形の殻があり、大部分は右巻。頭部の2対の触角のうち長い方の先端にある眼で明暗を判別する。雌雄同体で、卵生。湿気の多い時、または夜、樹や草にはいあがって若葉などを食う。世界に約2万種、日本に約700種。かたつぶり。でんでんむし。ででむし。まいまい。まいまいつぶり。かぎゅう。〈[季]夏〉 かた‐つら片面】 物の一方の面。半面。かためん。 かた‐づ・る片釣る】 〔自四〕 かたよる。一方に偏する。 かた‐つんぼ片聾】 一方の耳が聞こえないこと。 かた‐て片手】 ①片方の手。片方の手しかないこと。隻手せきしゅ。手袋などの片方。「―で持てる」↔両手。 ②一方の相手。源氏物語紅葉賀「―もけしうはあらずこそ見えつれ」 ③二つ以上のことを同時に行うこと。一方。かたわら。かたてま。東海道名所記「それより勧進聖になりて、めぐるその―に、あらあら見物せばやとて」 ④(指の数から)5の数のつく金額の隠語。 ⑤片手矢の略。 ⑥片手桶の略。 ⇒かたて‐うち【片手打ち】 ⇒かたて‐おけ【片手桶】 ⇒かたて‐ぎり【片手切り】 ⇒かたて‐しごと【片手仕事】 ⇒かたて‐じょうだん【片手上段】 ⇒かたて‐せいがん【片手正眼】 ⇒かたて‐つき【片手突き】 ⇒かたて‐なぐり【片手擲り】 ⇒かたて‐なべ【片手鍋】 ⇒かたて‐にんぎょう【片手人形】 ⇒かたて‐ぬき【片手抜】 ⇒かたて‐ばらい【片手払い】 ⇒かたて‐まき【片手巻】 ⇒かたて‐もじり【片手捩り】 ⇒かたて‐や【片手矢】 ⇒かたて‐わざ【片手業】 ⇒片手で錐は揉まれぬ かた‐で堅手】 ①かたいこしらえ。質の堅いこと。陶磁器などにいう。 ②人の性質のもの堅いこと。浄瑠璃、心中天の網島「至極―の侍」 かた‐で 〔副〕 (多く打消の語を伴って)まるで。全く。てんで。洒落本、寸南破良意「おいらがやうなすべたはお気には入らぬはずさ。それだから―思ひ切つてゐるのサ」

○形の如くかたのごとく🔗🔉

○形の如くかたのごとく ①決まった形式のとおりに。 ②形式だけ。かたちばかり。 ⇒かた【形・型】

かた‐ばかり【形許り】🔗🔉

かた‐ばかり形許り】 しるしばかり。形式だけ。ほんの少し。「―の野辺送り」

かた‐み【形見】🔗🔉

かた‐み形見】 ①過去の事の思い出される種となるもの。記念として残した品物。古今和歌集「梅が香を袖に移してとどめてば春は過ぐとも―ならまし」。「青春の―」 ②死んだ人または別れた人を思い出す種となる遺品や遺児。万葉集15「逢はむ日の―にせよと手弱女たわやめの思ひ乱れて縫へる衣そ」。「―の帯」 ⇒かたみ‐がお【形見顔】 ⇒かたみ‐ぐさ【形見草】 ⇒かたみ‐の‐いろ【形見の色】 ⇒かたみ‐の‐くし【形見の櫛】 ⇒かたみ‐の‐ころも【形見の衣】 ⇒かたみ‐もの【形見物】 ⇒かたみ‐わけ【形見分け】

かたみ‐がお【形見顔】‥ガホ🔗🔉

かたみ‐がお形見顔‥ガホ 形見と見える様子。玉葉集「恋ひわびて我とながむる夕暮も馴るれば人の―なる」 ⇒かた‐み【形見】 ○肩身が狭いかたみがせまい 世間に対して面目が立たない。世間をはばかる気持である。 ⇒かた‐み【肩身】 ○肩身が広いかたみがひろい 世間に対して面目が立つ。 ⇒かた‐み【肩身】

かたみ‐ぐさ【形見草】🔗🔉

かたみ‐ぐさ形見草】 ①形見と見られる草。また、思い出の種となるもの。夫木和歌抄9「なき人の恋しき時のよき―」 ②葵あおい・菊・撫子なでしこの異称。 ⇒かた‐み【形見】

かたみ‐の‐いろ【形見の色】🔗🔉

かたみ‐の‐いろ形見の色】 ①喪服の色。にび色。源氏物語「女房などもかの御―かへぬもあり」 ②思い出の色。 ⇒かた‐み【形見】

かたみ‐の‐くし【形見の櫛】🔗🔉

かたみ‐の‐くし形見の櫛】 斎宮が伊勢へ出発する時、天皇が形見として贈った櫛。わかれのくし。夫木和歌抄32「君にやる―は別れぢの」 ⇒かた‐み【形見】

かたみ‐の‐ころも【形見の衣】🔗🔉

かたみ‐の‐ころも形見の衣】 ①形見として見る衣。死んだ人の記念となる衣服。かたみの袖。万葉集15「わぎもこが―なかりせば」 ②喪服。栄華物語岩蔭「あはれなる御―は所わかずなむ」 ⇒かた‐み【形見】

かたみ‐もの【形見物】🔗🔉

かたみ‐もの形見物】 形見とした物。記念品。 ⇒かた‐み【形見】

かたみ‐わけ【形見分け】🔗🔉

かたみ‐わけ形見分け】 死者の衣服・所有品などを親族・親友などに分け与えること。 ⇒かた‐み【形見】

かた‐や【方屋・片屋・形屋】🔗🔉

かた‐や方屋・片屋・形屋】 ①相撲や競馬などの時、左右・東西に分けた競技者の控える所。今昔物語集28「埒より東の左の―の西のそばに立てて御覧じけり」 ②相撲場の四本柱しほんばしらの内。土俵場。〈日葡辞書〉 ⇒かたや‐いり【方屋入】

けい‐えい【形影】🔗🔉

けい‐えい形影】 もののかたちと、そのかげ。 ⇒形影相弔う ⇒形影相伴う

○形影相弔うけいえいあいとむらう🔗🔉

○形影相弔うけいえいあいとむらう [李密、陳情表]自分の形からだと影とが互いに慰めあうだけで、自分以外には人がいないことにいう。孤独で訪う人のないさま。 ⇒けい‐えい【形影】

○形影相伴うけいえいあいともなう🔗🔉

○形影相伴うけいえいあいともなう 夫婦などが、むつまじくいつも一緒にいるさま。 ⇒けい‐えい【形影】 けいえい‐がく経営学】 企業経営の経済的・技術的・人間的諸側面を研究する学問。 ⇒けい‐えい【経営】 けいえい‐かんり経営管理‥クワン‥ 企業の目的を達成するために、経営者・管理者が総括する全般的な管理。 ⇒けい‐えい【経営】 けいえい‐きょうぎかい経営協議会‥ケフ‥クワイ(→)工場委員会に同じ。 ②日本では、団体交渉事項以外の経営諸問題に関する使用者と労働組合の意思疎通機関で、経営参加の一形態。 ⇒けい‐えい【経営】 けいえい‐けいざいがく経営経済学】 個別経済、特に企業の価値増殖過程を研究する学問。経営学の一分野。 ⇒けい‐えい【経営】 けいえい‐けん経営権】 企業者が自らその企業組織を専断的に管理経営する権利。所有権の作用のうちに内包する一機能とみなして、労働者の経営参加要求に対して、使用者により主張されるもの。 ⇒けい‐えい【経営】 けいえい‐こうがく経営工学】 企業などの経営体の運営に関わる業務を工学的見地から研究する学問の領域。市場予測・生産計画・意志決定などの問題を主に数理的手法を用いて研究する。 ⇒けい‐えい【経営】 けいえい‐さんか経営参加】 労働者または労働組合が経営の意思決定に参加すること。団体交渉・労使協議制・労働者重役制・利潤分配制度などの方式がある。 ⇒けい‐えい【経営】 けいえい‐しゃ経営者】 企業を経営する人。雇用関係からは使用者に同じ。所有と経営との分離していない企業にあっては、資本家・企業家などと同義。 ⇒けい‐えい【経営】 けいえい‐せんりゃく経営戦略】 外部に対して、企業が効果的に適応するための基本的な方針・方策。 ⇒けい‐えい【経営】 けい‐えいそう軽営倉‥サウ 陸軍懲罰令による下士官・兵に対する罰の一種。営倉の軽いもの。 けいえい‐ビジョン経営ビジョン】 企業のあるべき将来像に対する構想ないし願望。 ⇒けい‐えい【経営】 けいえい‐ぶんせき経営分析】 貸借対照表・損益計算書などの財務諸表を材料として会社の収益力・資産内容など経営状態を判断すること。 ⇒けい‐えい【経営】 けいえい‐りねん経営理念】 企業経営における基本的な価値観・精神・信念あるいは行動基準を表明したもの。 ⇒けい‐えい【経営】 けいえい‐りんり経営倫理(→)企業倫理に同じ。 ⇒けい‐えい【経営】 げい‐えつ迎謁】 出迎えて拝謁すること。 けいえん桂園‥ヱン 香川景樹かがわかげきの号。 ⇒けいえん‐いっし【桂園一枝】 ⇒けいえん‐は【桂園派】 けい‐えん経筵】 天子が経書の講義をきく席。また、経書を講ずる席。 けい‐えん敬遠‥ヱン ①うやまって近づかないこと。 ②表面はうやまうような態度をして、実際は疎んじて親しくしないこと。また、意識して人や物事を避けること。「先輩を―する」「―の四球」 けい‐えん傾延】 しきりに慕うこと。傾慕。万葉集5「白雲天を隔て、徒らに―を積む」 けい‐えん閨怨‥ヱン 夫に捨てられた妻が、ひとりねの寂しさをうらむこと。 けい‐えん瓊筵】 (美しい玉で飾ったむしろの意)宴会の席または文雅の席などの美称。 げい‐えん芸苑‥ヱン 学芸の社会。 けいえん‐いっし桂園一枝‥ヱン‥ 歌集。香川景樹自撰。3巻。1830年(文政13)刊。古今調で、優美で清新の気に富む。 ⇒けいえん【桂園】 けい‐えんげき軽演劇】 気軽に楽しめる娯楽的な演劇。 けいえん‐じだい桂園時代‥ヱン‥ 桂太郎と西園寺公望が交互に政権を担当した日露戦争直前から明治末年に至る期間の呼称。 けいえん‐は桂園派‥ヱン‥ 和歌の流派。香川景樹およびその門流。古今集を宗むねとし、平易を旨とし調しらべを重んずる。→伊勢派→江戸派 ⇒けいえん【桂園】 けいおう慶応】 [文選「慶雲応まさに輝くべし」]江戸末期、孝明・明治天皇朝の年号。元治2年4月7日(1865年5月1日)改元、慶応4年9月8日(1868年10月23日)明治に改元。 ⇒けいおう‐ぎじゅく【慶応義塾】 けいおう‐ぎじゅく慶応義塾】 私立学校の一つ。1858年(安政5)に福沢諭吉が江戸築地鉄砲洲の中津藩屋敷内に創設した蘭学塾(のち英学塾)を68年(慶応4)芝に移転・改称したもの。98年幼稚舎(6年)・普通学科(5年)・大学科(5年)の一貫教育制度を確立。このうち大学科は1920年(大正9)大学令による大学、49年新制大学となる。本部は東京都港区三田。俗称、三田。 ⇒けいおう【慶応】 けいおう‐せん京王線‥ワウ‥ 東京都と神奈川県とで営業する大手私鉄の一つ。新宿・京王八王子間のほか、渋谷・吉祥寺間の井の頭線などがある。 げい‐おもて芸表】 (花道はなみちで芸を演ずるのに、ここを正面の心で演ずるからいう)劇場で、舞台に向かって、花道の右側にある観客席。↔芸裏げいうら げい‐おん鯨音】 梵鐘を鳴らした音。 けい‐おんがく軽音楽】 クラシック音楽に対して、ジャズ・シャンソン・タンゴなどポピュラー音楽の総称。 けい‐か京華‥クワ みやこ。京洛。 ⇒けいか‐おり【京華織】 けい‐か珪化‥クワ 岩石の中にケイ酸が浸入すること。または生物遺体がケイ酸で置換されること。 ⇒けいか‐ぼく【珪化木】 けい‐か珪華‥クワ 温泉で沈殿した含水ケイ酸が凝集固結したもの。白色・灰色または褐色。 けい‐か経過‥クワ ①(時間が)過ぎゆくこと。「10秒―した」 ②物事のうつりゆく状態。なりゆき。「術後の―は良好」「試合の途中―」 ③太陽面を内惑星・彗星などの天体が通り過ぎる現象。また、惑星面をその衛星が通過すること。 ⇒けいか‐ほう【経過法】 ⇒けいか‐りし【経過利子】 けい‐か荊軻】 中国、戦国末期の刺客。衛の人。燕の太子丹の客となり、丹のために秦王政(始皇帝)を刺そうとして失敗し殺された。壮途に上るに際して「易水送別の歌」を作った。( 〜前227) けいか恵果‥クワ (エカとも)唐代の僧。真言宗付法八祖の第7。長安の人。青竜寺に住し、不空三蔵の弟子で空海の師。(746〜805) けい‐か蛍火‥クワ ほたるの光。ほたるび。 けい‐か軽科‥クワ 軽い罪科。軽罰。 けい‐か軽舸】 軽快な小舟。はやぶね。 けい‐が慶賀】 ①よろこび祝うこと。祝賀。「―に堪えない」 ②任官・叙位の礼を申し上げること。拝賀奏慶。 ⇒けいが‐し【慶賀使】 けい‐が繋駕】 ①車に馬をつなぐこと。 ②車に馬をつないで競走すること。特に、一人乗りの二輪車を引かせる競走。 げい‐か猊下】 (猊座の下もとの意) ①高僧のそば。 ②高僧の敬称。 ③各宗の管長の敬称。 ④僧侶に送る書状の脇付に用いる語。 けい‐かい計会‥クワイ (ケイガイとも) ①はからいあわせること。計画。和漢朗詠集「今日知らず誰か―せし」 ②物事の一度に重なりあうこと。さしつかえること。太平記4「歳末の―に依つて暫くさしおかれぬ」 ③会計。〈伊呂波字類抄〉 ④やりくりがつかないで困窮すること。貧乏。あきみち「今は―によつて細々の音信もなかりけり」 ⇒けいかい‐にん【計会人】 けい‐かい啓開】 機雷・沈船・防材などの障害を取り除いて水路を切り開くこと。「―作業」 けい‐かい経回‥クワイ (ケイガイとも) ①へめぐり歩くこと。平家物語11「京都の―難治の間身を在々所々にかくし」 ②生存して歳月を過ごすこと。源平盛衰記41「頼朝世に―せば、御方に奉公仕りて」 けい‐かい軽快‥クワイ ①こころよいまでに軽やかなこと。身軽で、すばやいこと。また、そのさま。「―な音楽」 ②病気の軽くなること。「病いが―する」 けい‐かい傾壊‥クワイ 傾きこわれること。 けい‐かい境界・経界】 地所の境。くぎり。しきり。きょうかい。 けい‐かい警戒】 万一に備え注意し用心すること。「津波を―する」 ⇒けいかい‐けいほう【警戒警報】 ⇒けいかい‐しょく【警戒色】 ⇒けいかい‐せん【警戒線】 けい‐がい形骸】 [荘子徳充符] ①からだ。肉体。むくろ。生命や精神のないからだ。建物などのさらされた骨組。 ②中身が失われて外形だけ残っているもの。 ⇒けいがい‐か【形骸化】 ⇒形骸を止めない ⇒形骸を土木にす けい‐がい荊芥】 シソ科の一年草。中国北部原産の薬用・香料植物。高さ50〜70センチメートル、葉は対生、羽状に裂け、花穂にまばらに唇形花をつける。全草を乾燥したものが漢方生薬の荊芥で、駆風・消炎・止血剤。アリタソウ。 けい‐がい傾蓋】 [孔子家語致思](孔子と程子が出会い、車のきぬがさを傾けて終日語り合ったという故事から)たまたま出会って立ち話をすること。また、ちょっと会っただけで旧知のように親しむこと。 ⇒傾蓋故の如し けい‐がい境外‥グワイ 境界のそと。↔境内けいだい けい‐がい謦咳】 せきばらい。しわぶき。また、笑ったり語ったりすること。 ⇒謦咳に接する けい‐がい驚駭⇒きょうがい げい‐かい芸界】 芸人の仲間。芸能人の社会。 けいがい‐か形骸化‥クワ 当初の意義や内容が失われ、形ばかりのものになること。「法律の―」 ⇒けい‐がい【形骸】 けいかい‐けいほう警戒警報】 警戒を呼びかける警報。特に、戦争中、敵機の来襲が予想される場合などに出される。「―発令」 ⇒けい‐かい【警戒】

けい‐がい【形骸】🔗🔉

けい‐がい形骸】 [荘子徳充符] ①からだ。肉体。むくろ。生命や精神のないからだ。建物などのさらされた骨組。 ②中身が失われて外形だけ残っているもの。 ⇒けいがい‐か【形骸化】 ⇒形骸を止めない ⇒形骸を土木にす

けいがい‐か【形骸化】‥クワ🔗🔉

けいがい‐か形骸化‥クワ 当初の意義や内容が失われ、形ばかりのものになること。「法律の―」 ⇒けい‐がい【形骸】

○形骸を止めないけいがいをとどめない🔗🔉

○形骸を止めないけいがいをとどめない もとの形が分からないほど何も残っていない。 ⇒けい‐がい【形骸】

○形骸を土木にすけいがいをどぼくにす🔗🔉

○形骸を土木にすけいがいをどぼくにす [晋書嵆康伝]容貌や服装などを少しも気にかけない。 ⇒けい‐がい【形骸】 けいか‐おり京華織‥クワ‥たてには諸撚もろより糸を、緯よこに地緯じぬき・絵緯えぬきを用い、地合を平織とし、絵緯を文様に浮き出させた練絹織物。片側帯地用。明治40年(1907)頃京都西陣で創製。 ⇒けい‐か【京華】 けい‐かき軽火器‥クワ‥ 拳銃・小銃・軽機関銃など、比較的重量の軽い火器。小火器。↔重火器 けいか‐きっすい軽荷喫水】 船が貨物を積まず航海に必要な物だけを搭載した時の喫水。 けい‐かく圭角】 ①玉のとがったかど。 ②転じて、言語・行動のかどだって、円満でないさま。 ⇒圭角がとれる けい‐かく計画‥クワク [史記陳丞相世家]物事を行うに当たって、方法・手順などを考え企てること。また、その企ての内容。もくろみ。はかりごと。企て。プラン。「―を練る」「―倒れ」 ⇒けいかく‐けいざい【計画経済】 ⇒けいかく‐せい【計画性】 ⇒けいかく‐てき【計画的】 けい‐かく計較】 はかりくらべること。比較。 けい‐かく傾角】 ①傾きの角度。 ②(→)伏角ふっかく2に同じ。 けい‐がく京学⇒きょうがく けい‐がく掲額】 功績などをたたえ、その写真や表彰状を額にして掲げたもの。 けい‐がく渓壑・谿壑】 ①深い谷。渓谷。 ②転じて、欲望が深くて足るを知らないこと。「―の欲」 けい‐がく経学】 四書・五経などの経書けいしょを研究する学問。 けい‐がく驚愕⇒きょうがく

けい‐じ【形似】🔗🔉

けい‐じ形似】 形が似かよっていること。

けい‐じ‐か【形而下】🔗🔉

けい‐じ‐か形而下】 ①[易経繋辞上「形而上なる者は之を道と謂い、形而下なる者は之を器と謂う」]形をそなえるもの。有形。 ②〔哲〕(the physical)(井上哲次郎の訳語)自然一般・感性的現象、すなわち時間・空間のうちに形をとって現れるもの。↔形而上。 ⇒けいじか‐がく【形而下学】

けいじか‐がく【形而下学】🔗🔉

けいじか‐がく形而下学】 (physical sciences)かつて広く感性的現象を対象とする学問を指していった語。↔形而上学 ⇒けい‐じ‐か【形而下】

けい‐しき【形式・型式】🔗🔉

けい‐しき形式・型式】 (form)事物の内容に対し、外から認められるものとしての形。特に、個々の形に重点を置く場合と、通じて見られる型に重点を置く場合とがあり、また、内容と切り離していることを強調する場合がある。 ①うわべに現れた形。外見。外形。時として、実質を問わないという非難のニュアンスがある。「通り一遍の―だけで済ます」 ②事務などを進めるための、文書の体裁や執るべき手続。「この届の―は不備だ」「―を踏んで面会を求める」 ③芸術作品の美的効果を高めるように、作品の構成する諸部分を配合する仕方。 ④〔哲〕物事の材料・内容と切り離して、構造・型・枠組を抽象してえられるもの。材料・内容を整序し統一する働きをもつ。哲学上の概念としては形相けいそうと言われる。↔質料。 ⇒けいしきがくてき‐けんきゅうほう【型式学的研究法】 ⇒けいしき‐げんご【形式言語】 ⇒けいしき‐しゃかいがく【形式社会学】 ⇒けいしき‐しゅぎ【形式主義】 ⇒けいしき‐てき【形式的】 ⇒けいしきてき‐しんじつしゅぎ【形式的真実主義】 ⇒けいしき‐とうや【形式陶冶】 ⇒けいしき‐ば・る【形式張る】 ⇒けいしき‐はん【形式犯】 ⇒けいしき‐び【形式美】 ⇒けいしき‐ほう【形式法】 ⇒けいしき‐めいし【形式名詞】 ⇒けいしき‐ろん【形式論】 ⇒けいしき‐ろんりがく【形式論理学】

けいしき‐げんご【形式言語】🔗🔉

けいしき‐げんご形式言語】 (formal language)人工語のうち、構造・文字などの形式を重視して扱う言語。論理学などに基礎をおき、多く生成文法やオートマトンによって定義される。文法は規則的で簡潔。表現の融通性に欠けるが、機械に理解させやすいため、プログラム言語をはじめ計算機科学のさまざまな面で活用。 ⇒けい‐しき【形式・型式】

けいしき‐しゃかいがく【形式社会学】‥クワイ‥🔗🔉

けいしき‐しゃかいがく形式社会学‥クワイ‥ ジンメルが首唱し、社会学を独自の科学として確立させた社会学説。異なる社会集団に共通して見られる上下関係・競争・模倣・分業といった関係の形式を研究する。フィーアカント(A.Vierkandt1867〜1953)やウィーゼ(L. von Wiese1876〜1969)によって発展。M.ウェーバーにも影響を与えた。 ⇒けい‐しき【形式・型式】

けいしき‐しゅぎ【形式主義】🔗🔉

けいしき‐しゅぎ形式主義】 (formalism) ①一般に事物の形式を重んずる結果、内容そのものを軽視または無視する態度。「―におちいる」 ②ヒルベルトが唱えた数学基礎論上の立場。数学理論を記号の体系(形式的体系)とみなして、そこに矛盾が生じないことを証明することによって、数学に基礎を与えようとした。 ③〔哲〕カントのように、認識や道徳法則の普遍妥当性を、理性のア‐プリオリな形式にのみ根拠づけようとする立場。シェーラーはこれを批判して実質的価値倫理学を主張。→定言命法。 ④芸術作品の価値を主として形式にあると考える立場。例えばハンスリック・フィードラー・ヒルデブラントなど。文学ではテキストの形式や構造そのものを問題とするロシア‐フォルマリズムやニュー‐クリティシズム・構造主義詩学など。 ⑤〔法〕所有権などの物権変動が効力を生ずるには、登記や引渡しを必要とするという立法上の考え方。↔意思主義。 ⇒けい‐しき【形式・型式】

けいしき‐てき【形式的】🔗🔉

けいしき‐てき形式的】 ①形式に関するさま。 ②表面的な形ばかりで、内容が伴わないさま。「―な挨拶」 ⇒けい‐しき【形式・型式】

けいしきてき‐しんじつしゅぎ【形式的真実主義】🔗🔉

けいしきてき‐しんじつしゅぎ形式的真実主義】 〔法〕裁判の事実認定について、当事者間に争いがないなど一定の形式に合致した事実があれば、それを真実とみなすという原則。民事訴訟はこの原則による。→実体的真実主義⇒けい‐しき【形式・型式】

けいしき‐とうや【形式陶冶】‥タウ‥🔗🔉

けいしき‐とうや形式陶冶‥タウ‥ 知識の実質的内容の獲得よりも、その獲得過程で形成される心的能力という形式的側面の育成を重んずる教育。↔実質陶冶。 ⇒けい‐しき【形式・型式】

けいしき‐ば・る【形式張る】🔗🔉

けいしき‐ば・る形式張る】 〔自五〕 実質よりも形式を重んずる。「―・った挨拶」 ⇒けい‐しき【形式・型式】

けいしき‐はん【形式犯】🔗🔉

けいしき‐はん形式犯】 法の形式的規定に違反する行為があれば足り、法益に対する侵害または危険の発生を必要としない犯罪。↔実質犯。 ⇒けい‐しき【形式・型式】

けいしき‐び【形式美】🔗🔉

けいしき‐び形式美】 芸術作品の内容ではなく、形式に基づく美。調和・均衡・律動などの形式原理に基づく。 ⇒けい‐しき【形式・型式】

けいしき‐めいし【形式名詞】🔗🔉

けいしき‐めいし形式名詞】 名詞としての実質的意義がなく、文法的機能を表す名詞。常にその意義を限定する語句を伴ってのみ用いられる。「こと」「ほど」「ところ」「よし」などの類。形式体言。 ⇒けい‐しき【形式・型式】

けいしき‐ろん【形式論】🔗🔉

けいしき‐ろん形式論】 物事の形式についての議論。また、形式にとらわれて内容を軽視した議論。 ⇒けい‐しき【形式・型式】

けいしき‐ろんりがく【形式論理学】🔗🔉

けいしき‐ろんりがく形式論理学】 (formal logic)命題の内容ではなく、形式のみに依存してその妥当性が決まる推論(演繹的推論)を体系的に研究する論理学。アリストテレス以来の伝統的論理学、フレーゲ以降の現代論理学はすべて形式論理学である。 ⇒けい‐しき【形式・型式】

けいじ‐じょう【形而上】‥ジヤウ🔗🔉

けいじ‐じょう形而上‥ジヤウ ①[易経繋辞上「形而上なる者は之を道と謂い、形而下なる者は之を器と謂う」]形式を離れたもの。抽象的なもの。無形。 ②〔哲〕(the metaphysical)(井上哲次郎の訳語)時間・空間の中に形をもつ感覚的現象として存在することなく、それ自身超経験的な、ただ理性的思惟によってとらえられるとされる存在。明六雑誌12号「西人ノ説ニヨレバ凡ソ学問ノ事タヾ二大分アリ…即チ―形而下ノ二項ニ過ギズ」↔形而下。 ⇒けいじじょう‐かいが【形而上絵画】 ⇒けいじじょう‐がく【形而上学】 ⇒けいじじょうがくてき‐ゆいぶつろん【形而上学的唯物論】

けいじじょう‐かいが【形而上絵画】‥ジヤウクワイグワ🔗🔉

けいじじょう‐かいが形而上絵画‥ジヤウクワイグワ (Pittura Metafisica イタリア)イタリアの美術運動。キリコ・カラ(Carlo Carrà1881〜1966)が提唱。風景や静物の描写に神秘的な形而上的世界を暗示することを目指した。 ⇒けいじ‐じょう【形而上】

けいじじょう‐がく【形而上学】‥ジヤウ‥🔗🔉

けいじじょう‐がく形而上学‥ジヤウ‥ (metaphysics)(元来「自然学の後に置かれた書」(ta meta ta physika ギリシア)の意で、ロドスのアンドロニコスがアリストテレスの死後、著書編集の際に、存在の根本原理を論じた書を自然学書の後に配列したことに由来) ①アリストテレスのいう第一哲学。哲学史・問題集・定義集・実体論・自然神学の5部から成る。 ②現象を超越し、その背後に在るものの真の本質、存在の根本原理、存在そのものを純粋思惟により或いは直観によって探究しようとする学問。神・世界・霊魂などがその主要問題。 ⇒けいじ‐じょう【形而上】

けいじじょうがくてき‐ゆいぶつろん【形而上学的唯物論】‥ジヤウ‥🔗🔉

けいじじょうがくてき‐ゆいぶつろん形而上学的唯物論‥ジヤウ‥ 形而上学的思考方法をとる非弁証法的な唯物論。機械的唯物論にほぼ同じ。 ⇒けいじ‐じょう【形而上】

けい‐しつ【形質】🔗🔉

けい‐しつ形質】 生物の分類の指標となる、形態的な要素・特徴・標徴。特に、メンデル以来の遺伝学では、表現型として現れる形態的・生理的な各種の遺伝的性質。 ⇒けいしつ‐さいぼう【形質細胞】 ⇒けいしつ‐てんかん【形質転換】 ⇒けいしつ‐どうにゅう【形質導入】 ⇒けいしつ‐はつげん【形質発現】

けいしつ‐さいぼう【形質細胞】‥バウ🔗🔉

けいしつ‐さいぼう形質細胞‥バウ (plasma cell)免疫担当細胞の一つ。脾臓やリンパ節をはじめ全身の結合組織に分布。細胞質中にゴルジ装置・粗面小胞体が発達し、抗体(免疫グロブリン)を生産する。プラズマ細胞。 ⇒けい‐しつ【形質】

けいしつ‐てんかん【形質転換】‥クワン🔗🔉

けいしつ‐てんかん形質転換‥クワン (transformation)〔生〕 ①ある遺伝形質をもつ細菌や細胞(供与株)からの抽出物を、その形質をもたないもの(受容株)に与えると、受容株が供与株の形質を獲得する現象。F.グリフィスが肺炎球菌で発見。 ②高等生物の細胞がウイルスの感染などによって腫瘍しゅよう細胞に似た性質を備えるようになること。または、これに類似した現象。トランスフォーメーション。 ⇒けい‐しつ【形質】

けいしつ‐どうにゅう【形質導入】‥ダウニフ🔗🔉

けいしつ‐どうにゅう形質導入‥ダウニフ ある細菌細胞の遺伝子の一部がバクテリオファージなどの仲介で他の同種の細菌細胞に移行し、遺伝形質が伝達される現象、またそれを人為的に行う操作。 ⇒けい‐しつ【形質】

けいしつ‐はつげん【形質発現】🔗🔉

けいしつ‐はつげん形質発現】 遺伝情報が、観察または測定できる形質(表現型)として現れること。最も低次のものは、遺伝情報がアミノ酸配列に翻訳され蛋白質が合成されるもの。この蛋白質は、酵素として特定の生体反応を触媒したり、構造蛋白質として生体の構造を形成したりするなど、さらに高次の形質を発現する。 ⇒けい‐しつ【形質】

けい‐しょう【形勝】🔗🔉

けい‐しょう形勝】 ①地勢や風景のすぐれていること。また、その土地。「―の地」 ②要害の地。

けい‐しょう【形象】‥シヤウ🔗🔉

けい‐しょう形象‥シヤウ ①表にあらわれた形。すがた。 ②人間によって知覚された事物の像、また観念などの具象化された像。 ⇒けいしょう‐しんごう【形象信号】 ⇒けいしょう‐はにわ【形象埴輪】 ⇒けいしょう‐もじ【形象文字】

けい‐じょう【形情】‥ジヤウ🔗🔉

けい‐じょう形情‥ジヤウ 移り変わってゆく世の中のありさま。

けいじょうきおく‐ごうきん【形状記憶合金】‥ジヤウ‥ガフ‥🔗🔉

けいじょうきおく‐ごうきん形状記憶合金‥ジヤウ‥ガフ‥ 高温で成型したのち、常温で変形させても、加熱すると元の形に戻る合金。チタン‐ニッケル合金、銀‐カドミウム合金など数種類が知られる。接続部品、医療用などに使用。 ⇒けい‐じょう【形状】

けいじょうきおく‐じゅし【形状記憶樹脂】‥ジヤウ‥🔗🔉

けいじょうきおく‐じゅし形状記憶樹脂‥ジヤウ‥ 成形物を変形させても加熱すると元の形に戻る樹脂。トランスポリイソプレン・ポリノルボルネンの類。 ⇒けい‐じょう【形状】

けいじょう‐げん【形状言】‥ジヤウ‥🔗🔉

けいじょう‐げん形状言‥ジヤウ‥ 国語の形容詞の旧称。 ⇒けい‐じょう【形状】

けいしょう‐しんごう【形象信号】‥シヤウ‥ガウ🔗🔉

けいしょう‐しんごう形象信号‥シヤウ‥ガウ 円錐形・球形などの形象を用いた船舶信号。交通の難所で使用。 ⇒けい‐しょう【形象】

けいしょう‐はにわ【形象埴輪】‥シヤウ‥🔗🔉

けいしょう‐はにわ形象埴輪‥シヤウ‥ 「埴輪」参照。 ⇒けい‐しょう【形象】

けい‐せい【形勢】🔗🔉

けい‐せい形勢】 ①様子。ありさま。「山河の―」 ②変化していく物事のなりゆき。対立する物事の勢力関係。情勢。「国内の―」「―不利」 ⇒けいせい‐こ【形勢戸】

けいせい‐げか【形成外科】‥クワ🔗🔉

けいせい‐げか形成外科‥クワ 手術的方法によって、皮膚などの機能の障害や外形の変形を治療する外科の一分野。 ⇒けい‐せい【形成】

けいせい‐けん【形成権】🔗🔉

けいせい‐けん形成権】 〔法〕自己の一方的行為によって相手方との間の法律関係に変動を生じさせうる権利。取消権・解除権・買戻権の類。 ⇒けい‐せい【形成】

けいせい‐こ【形勢戸】🔗🔉

けいせい‐こ形勢戸】 中国宋代、官戸と並ぶ農村有力地主の家。徭役ようえき減免などの特典を行使し、土地を集積して在地社会で権勢を揮った。 ⇒けい‐せい【形勢】

けいせい‐しゅじゅつ【形成手術】🔗🔉

けいせい‐しゅじゅつ形成手術】 身体の形状や運動機能の障害を矯正し、回復をはかる外科手術。美容を目的に行うこともある。 ⇒けい‐せい【形成】

けいせい‐そう【形成層】🔗🔉

けいせい‐そう形成層】 〔生〕茎および根の肥大成長にかかわる分裂組織。維管束の木部と篩部しぶとの間にあって通常、内方に木部、外方に篩部を形成する。裸子植物と双子葉植物、大形の化石シダ植物にみられる。 ⇒けい‐せい【形成】

けいせい‐そしょう【形成訴訟】🔗🔉

けいせい‐そしょう形成訴訟】 〔法〕権利関係の変更または新たな権利関係の発生を判決によって宣言することを求める訴訟。婚姻取消し・株主総会決議取消し・行政処分取消しの訴訟など。形成の訴え。 ⇒けい‐せい【形成】

けいせい‐たい【形成体】🔗🔉

けいせい‐たい形成体】 〔生〕(organizer)脊椎動物の初期発生において、外胚葉に働きかけて中枢神経系の形成をひきおこすと共に、それ自身、頭部中胚葉・脊索・体節に分化する胚域。シュペーマンの命名。広義には、誘導者、すなわち接触している他の胚域に働きかけてその部分の分化の方向を決定づける胚域。オルガナイザー。 ⇒けい‐せい【形成】

けいせいてき‐ひょうか【形成的評価】‥ヒヤウ‥🔗🔉

けいせいてき‐ひょうか形成的評価‥ヒヤウ‥ 教育評価の一つ。学習指導の途上で、学習活動の促進と指導方法の確認・修正のために行う評価。→総括的評価⇒けい‐せい【形成】 ○傾城に誠なしけいせいにまことなし 遊女には実意がなく頼りにならない意。 ⇒けい‐せい【傾城・契情】

けいせい‐はんけつ【形成判決】🔗🔉

けいせい‐はんけつ形成判決】 〔法〕形成訴訟を認容する判決。これにより法律上の効果が初めて生ずる。 ⇒けい‐せい【形成】

けいせい‐りょく【形成力】🔗🔉

けいせい‐りょく形成力】 〔法〕形成判決の効力。法律関係を変動させる効力。→既判力→執行力 ⇒けい‐せい【形成】

なり【形・態】🔗🔉

なり形・態】 ①かたち。そうなった、ものの形状。伊勢物語「その山は…―は塩尻のやうになむありける」。「弓―になる」「曲がり―にも」 ②身なり。衣裳。源氏物語宿木「童べなどの、―あざやかならぬ折々うちまじりなどしたるを」。泉鏡花、小春の狐「服装なりは見すぼらしく、顔も窶やつれ」。「―ふりかまわず」 ③からだつき。歌舞伎、天衣紛上野初花「もう倅がこのやうに大きな―になりました」。夏目漱石、坊つちやん「身長なりは小さくつても喧嘩の本場で修業を積んだ兄にいさんだ」 ④(接尾語的に) ㋐そっくりそれに従う意を表す。するとおり。まま。浮世風呂2「奉公だから言ふ―になつて」 ㋑相応。「子供―の理屈」「それ―」→なり(助詞)

なり‐かっこう【形恰好】‥カウ🔗🔉

なり‐かっこう形恰好‥カウ すがたかたち。なりふり。形格好。

なり‐すがた【形姿】🔗🔉

なり‐すがた形姿】 なりふり。みなり。姿態。源氏物語宿木「―よりはじめ…ととのへ」

なり‐ふり【形振り】🔗🔉

なり‐ふり形振り】 ①みなりとそぶり。服装と態度。好色一代男3「ちよこちよことありく―」。「―かまわず飛び出す」 ②ようす。形勢。

[漢]形🔗🔉

 字形  筆順 〔彡部4画/7画/教育/2333・3741〕 〔音〕ケイ(漢) ギョウ〈ギャウ〉(呉) 〔訓〕かたちかた [意味] ①表に現れたすがた。かたち。「形態・外形・象形・形而けいじ上・人形にんぎょう」 ②かたちづくる。かたちをとってあらわれる。姿をあらわす。「形成・形容・造形」 [解字] 本字は。形声。音符「井」(=四角いかたち)の変形+「彡」(=模様)。さまざまなかたちや模様のわくどりやかたの意。は異体字。 [下ツキ 異形・印形・外形・奇形・弓形・球形・矩形・原形・現形・御形・古形・固形・語形・詩形・字形・象形・陣形・図形・成形・整形・楔形・扇形・全形・僧形・造形・体形・台形・地形・定形・梯形・童形・人形・美形・変形・方形・無形・有形・裸形・菱形・鱗形・女形おやま

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