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う【卯】🔗🔉

】 ①十二支の第4番目。動物では兎うさぎに当てる。「―の年」 ②東の方角。→方位(図)。 ③昔の時刻の名。今の午前6時ごろ。また、およそ午前5時から7時のあいだの時刻。卯の刻。→時とき

うだち【梲】🔗🔉

うだち】 ①梁はりの上に立て棟木むなぎを支える短い柱。うだつ。〈倭名類聚鈔10〉 ②妻壁を屋根より一段高く上げて小屋根を付けた部分。 ③(「卯建」とも書く)江戸時代の民家で、建物の両側に「卯」字形に張り出した小屋根付きの袖壁。長屋建ての戸ごとの境に設けたものもあり、装飾と防火を兼ねる。 ④民家の妻側にある棟持柱むなもちばしら

う‐づえ【卯杖】‥ヅヱ🔗🔉

う‐づえ卯杖‥ヅヱ 正月の上卯の日に邪鬼じゃきを払うまじないとした杖。宮中では大学寮または諸衛府から天皇・中宮などに奉った。桃・梅・椿・ひいらぎの木などを5尺3寸ずつに切って束とする。正倉院宝物にある。神社や民間でも贈答した。祝の杖。〈[季]新年〉 ⇒うづえ‐の‐ほがい【卯杖の祝】

うづえ‐の‐ほがい【卯杖の祝】‥ヅヱ‥ホガヒ🔗🔉

うづえ‐の‐ほがい卯杖の祝‥ヅヱ‥ホガヒ 卯杖を奉るときに奏する寿詞よごと。うづえのことぶき。栄華物語つぼみ花「人々は…うちさざめき、―などいふ心地こそすれ」 ⇒う‐づえ【卯杖】

うつ‐ぎ【空木・卯木】🔗🔉

うつ‐ぎ空木・卯木】 ユキノシタ科の落葉低木。各地の山野に自生。高さ1〜2メートル。樹皮は淡褐色・鱗片状。幹が中空なための名。初夏、鐘状の白色五弁花をつけ、球形の蒴果さくかを結ぶ。生垣などに植える。材は極めて固く木釘に用い、枝葉の煎汁は黄疸おうだんにきくという。広くはマルバウツギ・ヒメウツギなどの総称。ウノハナ。カキミグサ。〈[季]夏〉。〈本草和名〉 ウツギ(花) 提供:ネイチャー・プロダクション

う‐づき【卯月】🔗🔉

う‐づき卯月】 (十二支の卯の月、また、ナエウエヅキ(苗植月)の転とも)陰暦4月の異称。うのはなづき。〈[季]夏〉 ⇒うづき‐どり【卯月鳥】 ⇒うづき‐の‐いみ【卯月の忌】 ⇒うづき‐の‐はな【卯月の花】 ⇒うづき‐の‐みしめ【卯月の御標】

うづき‐どり【卯月鳥】🔗🔉

うづき‐どり卯月鳥】 ホトトギスの異称。(藻塩草) ⇒う‐づき【卯月】

うづき‐の‐いみ【卯月の忌】🔗🔉

うづき‐の‐いみ卯月の忌】 4月の賀茂祭に関係する者が潔斎すること。 ⇒う‐づき【卯月】

うづき‐の‐はな【卯月の花】🔗🔉

うづき‐の‐はな卯月の花】 ウツギの花。 ⇒う‐づき【卯月】

うづき‐の‐みしめ【卯月の御標】🔗🔉

うづき‐の‐みしめ卯月の御標】 卯月の忌に籠もる時に引き渡すしめなわ。 ⇒う‐づき【卯月】

うづきのもみじ【卯月の紅葉】‥モミヂ🔗🔉

うづきのもみじ卯月の紅葉‥モミヂ 浄瑠璃。近松門左衛門作の世話物。1706年(宝永3)初演。大坂心斎橋の古道具商笠屋の娘お亀と婿与兵衛との夫婦心中に取材。続編に「卯月の潤色いろあげ」がある。 →文献資料[卯月の紅葉]

う‐づち【卯槌】🔗🔉

う‐づち卯槌】 平安時代、卯杖うづえと同じく正月の上卯の日の祝に用いた小さい槌。邪鬼を払うといわれ、糸所から内裏に奉り、昼御座ひのおましの南西の柱にかける。民間でも贈答して用いた。玉・犀角・象牙または桃・梅・椿などを四角に切った長さ3寸、幅1寸ぐらいのもので、縦に孔をあけ、五色の組糸を通して垂らす。漢代の剛卯ごうぼうに模したと見られる。 卯槌

う‐なみ【卯波】🔗🔉

う‐なみ卯波】 卯月(陰暦4月)のころに海に立つ波。卯月波。〈[季]夏〉。無名抄「四月に立つをば―といひ」

うのはな‐あえ【卯の花和え】‥アヘ🔗🔉

うのはな‐あえ卯の花和え‥アヘ 和え物の一種。酢でしめた魚や野菜の細切りなどを、煎って調味したおからであえたもの。きらずあえ。吹雪あえ。からまぶし。雪花あえ。 ⇒う‐の‐はな【卯の花】

うのはな‐いり【卯の花炒り】🔗🔉

うのはな‐いり卯の花炒り】 ①切ったイカを薄味のたれで煮たもの。卯の花烏賊。 ②おからを炒って味をつけた料理。 ⇒う‐の‐はな【卯の花】

うのはな‐おどし【卯花縅】‥ヲドシ🔗🔉

うのはな‐おどし卯花縅‥ヲドシよろいの縅の名。白一色の縅。萌葱もえぎの緂だんまたは萌葱肩白の縅と解する説もある。 ⇒う‐の‐はな【卯の花】

うのはな‐がき【卯の花垣】🔗🔉

うのはな‐がき卯の花垣】 ウツギの生垣。 ⇒う‐の‐はな【卯の花】

うのはな‐くたし【卯の花腐し】🔗🔉

うのはな‐くたし卯の花腐し】 (クタシは、グタシ、クダシとも。卯の花を腐らす意)陰暦4月から5月に降る雨。梅雨に先立って降る長雨、また、さみだれの異称。〈[季]夏〉。謡曲、歌占「時しも―のさみだれも降るやとばかり」。日葡辞書「ウノハナクダシ」。小杉天外、はやり唄「四五日降続いた―も暁方あけがたから収あがつて」 ⇒う‐の‐はな【卯の花】

うのはな‐ぐもり【卯の花曇】🔗🔉

うのはな‐ぐもり卯の花曇】 卯の花が咲く頃の曇天。鶉衣「卯月は例の―に」 ⇒う‐の‐はな【卯の花】

うのはな‐じる【卯の花汁】🔗🔉

うのはな‐じる卯の花汁】 汁物の一種。おからを入れて作る味噌汁。あさりのむき身、サケやブリ、油揚げ、こんにゃく、野菜などを具にする。おから汁。 ⇒う‐の‐はな【卯の花】

うのはな‐ずし【卯の花鮨】🔗🔉

うのはな‐ずし卯の花鮨】 炒って味付けしたおからを飯の代りに用いた巻鮨・押鮨・握り鮨。 ⇒う‐の‐はな【卯の花】

うのはな‐だて【卯の花点て】🔗🔉

うのはな‐だて卯の花点て】 茶箱の平手前ひらでまえで、裏千家玄々斎の創案。 ⇒う‐の‐はな【卯の花】

うのはな‐づき【卯の花月】🔗🔉

うのはな‐づき卯の花月】 陰暦4月の異称。千五百番歌合「―の曇りなりけれ」 ⇒う‐の‐はな【卯の花】

うのはな‐づくよ【卯の花月夜】🔗🔉

うのはな‐づくよ卯の花月夜】 卯の花の白く咲き月光の美しい夜。また、白い月光の比喩。「うのはなづきよ」とも。万葉集10「五月さつき山―ほととぎす」 ⇒う‐の‐はな【卯の花】

うのはな‐づけ【卯の花漬】🔗🔉

うのはな‐づけ卯の花漬】 酢漬けの一種。酢でしめたコハダ・イワシ・アジ・野菜などを、酢・味醂みりん・塩で調味したおからに漬け込んだもの。 ⇒う‐の‐はな【卯の花】

うのはな‐なます【卯の花膾】🔗🔉

うのはな‐なます卯の花膾】 酢につけた魚の身を、調味したおからに混ぜ合わせた料理。 ⇒う‐の‐はな【卯の花】

うのはな‐ひらめ【卯の花比目魚】🔗🔉

うのはな‐ひらめ卯の花比目魚】 ゆでたヒラメの身をほぐしておからのようにしたもの。 ⇒う‐の‐はな【卯の花】

うのはな‐ぶき【卯の花葺き】🔗🔉

うのはな‐ぶき卯の花葺き】 卯の花に蔽われた屋根。夫木和歌抄7「しはつ山―のかり庵や」 ⇒う‐の‐はな【卯の花】

うのはな‐めし【卯の花飯】🔗🔉

うのはな‐めし卯の花飯】 調味したおからをのせた飯。 ⇒う‐の‐はな【卯の花】

うのはな‐やき【卯の花焼】🔗🔉

うのはな‐やき卯の花焼】 焼鮒やきふなに酢をかけておからをふりかけた料理。 ⇒う‐の‐はな【卯の花】

ぼう【卯】バウ🔗🔉

ぼうバウ 十二支の第4。う。

ぼう‐しゅ【卯酒】バウ‥🔗🔉

ぼう‐しゅ卯酒バウ‥の刻(今の午前6時頃)に飲む酒。また、寝酒。ぼうす。大鏡兼通「後夜に召す―の御肴には、ただ今殺したる雉をぞ参らせける」

ぼう‐す【卯酒】バウ‥🔗🔉

ぼう‐す卯酒バウ‥ ⇒ぼうしゅ

ぼうゆう‐せん【卯酉線】バウイウ‥🔗🔉

ぼうゆう‐せん卯酉線バウイウ‥ 天頂において、子午線と直角に交わる大圏たいけん。球面天文学で、子午線と共に天球上の基準線として用いる。卯酉圏。 ⇒ぼう‐ゆう【卯酉】

ぼうゆう‐や【卯酉屋】バウイウ‥🔗🔉

ぼうゆう‐や卯酉屋バウイウ‥ 東西に棟を通した建物。↔子午屋 ⇒ぼう‐ゆう【卯酉】

[漢]卯🔗🔉

 字形 〔卩()部3画/5画/人名/1712・312C〕 〔音〕ボウ〈バウ〉(漢) 〔訓〕う (名)しげ・しげる [意味] 十二支の第四。う。方角では東、時刻では午前六時(およびその前後二時間)に当て、動物ではうさぎを配する。「卯月・乙卯いつぼう・きのとう」 ▷本字は[夘]は異体字。

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