複数辞典一括検索+

あら・つ【放つ】🔗🔉

あら・つ放つ】 〔他四〕 (「あら(疎・粗)」の状態にする意から)ひきはなす。わけへだてる。応神紀「誰かた去れ―・ちし吉備なる妹いもを相見つるもの」

こ・く【放く】🔗🔉

こ・く放く】 〔他五〕 ①体外に出す。はなつ。ひる。倭名類聚鈔3「霍乱、俗云之利(尻)与利久智(口)与利古久こく夜万比(病)」。「屁を―・く」 ②ものを言うことを卑しめていう語。ぬかす。「嘘を―・きやがれ」

さ・く【離く・放く】🔗🔉

さ・く離く・放く】 [一]〔他四〕 放つ。遠くへやる。万葉集3「この崎を独り過ぐれば見も―・かず来ぬ」 [二]〔他下二〕 ①間を離す。距離をおく。允恭紀「細紋形ささらがた錦の紐を解き―・けてあまたは寝ずにただ一夜のみ」。万葉集2「鯨魚いさなとり近江の海を沖―・けて漕ぎ来る船」 ②離して遠ざける。万葉集14「親は―・くれど吾は離さかるがへ」。催馬楽、貫河「柔らかに寝る夜はなくて親―・くる夫つま」 ③(動詞の連用形に付いて)…して思いをはらす。万葉集19「語り―・け見―・くる人目乏しみと思ひし繁し」 ④(「見―・く」などの形で)遠方に目を放つ。遠くを見やる。万葉集1「つばらにも見つつ行かむをしばしばも見―・けむ山を心なく雲の隠さふべしや」

はが・す【放す】🔗🔉

はが・す放す】 〔他四〕 (上代東国方言)はなつ。万葉集20「赤駒を山野に―・し取りかにて」

はが・つ【放つ】🔗🔉

はが・つ放つ】 〔他四〕 こわす。破壊する。はなつ。神代紀「渠槽はがち」

はなし【放し】(接尾)🔗🔉

はなし放し】 〔接尾〕 (多く「…っぱなし」の形で)動詞の連用形に続け、その事をしたままで捨てておく意や、その状態が続く意を表す。「やりっぱなし」「あけっぱなし」「勝ちっぱなし」

はなし‐うま【放し馬】🔗🔉

はなし‐うま放し馬】 放し飼いにする馬。繋いでおかない馬。はなちうま。 ⇒はなし【放し】

はなし‐がい【放し飼い】‥ガヒ🔗🔉

はなし‐がい放し飼い‥ガヒ ①家畜を檻おりなどに囲わずに飼うこと。野飼い。放牧。基佐集「―なる駒も勇める」。「牛を―にする」→餌飼い。 ②(比喩的に)子供などを放任しておくこと。 ⇒はなし【放し】

はなし‐どり【放し鳥】🔗🔉

はなし‐どり放し鳥(→)「はなちどり」に同じ。 ⇒はなし【放し】 ○話にならないはなしにならない ①話し相手とするに足りない。「あんながんこ者では―」 ②話題として取り上げるに足りない。お話にならない。「そんな条件では―」 ⇒はなし【話】 ○話に花が咲くはなしにはながさく それからそれへとさまざまの話が出る。話が弾む。「ひとしきり昔話に花が咲いた」 ⇒はなし【話】 ○話に実が入るはなしにみがいる 興に乗って話に夢中になる。 ⇒はなし【話】

はなし‐めぬき【放し目貫】🔗🔉

はなし‐めぬき放し目貫】 彫刻の精緻を誇るため、刀の柄つかの目釘めくぎの上に何も巻かないもの。 ⇒はなし【放し】

はな・す【離す・放す】🔗🔉

はな・す離す・放す】 〔他五〕 (ハナツの転) ①くっついているものを解き分ける。別々にする。切りはなす。万葉集14「上毛野かみつけの佐野の船橋とり―・し親はさくれど吾はさかるがへ」。「しっかりつかんで―・さない」「肌身―・さず持つ」 ②自由にする。束縛を解く。宇治拾遺物語13「買ひて―・しつる亀の」。日葡辞書「トリ・ケダモノヲハナス」 ③放置する。天草本伊曾保物語「面と手足の皮ばかりを残いて丸剥ぎに剥いで…そのままさし―・いた」 ④遠ざける。遠くへ隔てやる。間隔をあける。詞葉新雅「―・す。さくる」。「二人の仲を―・す」「1メートルずつ―・して植える」 ⑤向いていた視線を移す。義経記1「只事にはあらじと思ひて目を―・さず」。「目が―・せない」 ⑥発射する。はなつ。ぶっぱなす。日葡辞書「ヤヲハナス」「テッポウヲハナス」 ⑦(調味料などを)散りひろがるようにふりかける。貞徳独吟「鶴の汁辛子からしを―・す月影に」 ⑧気を許す。洒落本、魂胆惣勘定「女郎のつつしむことあり、又―・すことあり。遊びなればつつしむことはなきなどといふは非なり。客のつつしむ事あり、―・すことあり」 →放し。 ◇くっついているものを分ける、距離をあけるなど分離の意に「離」を使い、握っていたりつかんでいたりするのをやめる、束縛をといて自由にするなど解放の意に「放」を使う。

はなち‐あ・ぐ【放ち上ぐ】🔗🔉

はなち‐あ・ぐ放ち上ぐ】 〔他下二〕 声を高くはりあげる。栄華物語日蔭のかづら「歌をぞ―・げてうたはせ給ふ」

はなち‐いで【放ち出で】🔗🔉

はなち‐いで放ち出で】 寝殿造で、母屋から張り出して建てられた部屋。また一説に、廂ひさしの間を几帳や障子で仕切って設けた部屋ともいう。はなちで。源氏物語若菜上「寝殿の―を例のしつらひて」 ⇒はなち【放ち】

はなち‐うま【放ち馬】🔗🔉

はなち‐うま放ち馬】 放し飼いの馬。また、つなぎとめてない馬。放ち駒。はなしうま。蜻蛉日記「川づらに―どものあさりありくも」 ⇒はなち【放ち】

はなち‐がい【放ち飼い】‥ガヒ🔗🔉

はなち‐がい放ち飼い‥ガヒ (→)「放し飼い」に同じ。 ⇒はなち【放ち】

はなち‐がき【放ち書】🔗🔉

はなち‐がき放ち書】 ①文字を続けて書かないで、1字ずつ放して書くこと。特に、へたな字のさまにいう。源氏物語若紫「かの御―なむなほ見給へまほしき」 ②手本を離れて思いのままに書くこと。 ③言葉と言葉との間をあけて書く書き方。わかちがき。 ⇒はなち【放ち】

はなち‐がみ【放ち紙】🔗🔉

はなち‐がみ放ち紙】 日給簡にっきゅうのふだの下に上番じょうばんの日数を書いて貼る紙。 ⇒はなち【放ち】

はなち‐がみ【放ち髪】🔗🔉

はなち‐がみ放ち髪(→)「振分け髪」に同じ。 ⇒はなち【放ち】

はなち‐がめ【放ち亀】🔗🔉

はなち‐がめ放ち亀】 ①池などに放し飼いにする亀。 ②亀を放生ほうじょうの料として放ちやること。また、その亀。陰暦8月15日の京都石清水八幡宮の放生会が有名。〈[季]秋〉 ⇒はなち【放ち】

はなち‐ごま【放ち駒】🔗🔉

はなち‐ごま放ち駒】 放し飼いの馬。はなちうま。万葉集11「―蕩あらびにけらし」 ⇒はなち【放ち】

はなち‐じょう【放ち状】‥ジヤウ🔗🔉

はなち‐じょう放ち状‥ジヤウ 中世、人や物に対する自己の権利を放棄する時に発行する文書。 ⇒はなち【放ち】

はなち‐どり【放ち鳥】🔗🔉

はなち‐どり放ち鳥】 ①翼を切って池などに放し飼いにする鳥。はなしどり。万葉集2「島の宮勾まがりの池の―」 ②⇒ほうちょう⇒はなち【放ち】

はなち‐のうし【放ち直衣】‥ナホシ🔗🔉

はなち‐のうし放ち直衣‥ナホシ 天皇の引ひき直衣の時、帯を結ばず下に紅の袴を着用したこと。 ⇒はなち【放ち】

はなち‐の‐かみ【放ちの髪】🔗🔉

はなち‐の‐かみ放ちの髪(→)「振分け髪」に同じ。永久百首「うなゐこが―をとりたてて」 ⇒はなち【放ち】 ○鼻血も出ないはなぢもでない すっかり使い切って何も残っていない。「さかさに振っても―」 ⇒はな‐ぢ【鼻血】

はなち‐もとどり【放ち髻】🔗🔉

はなち‐もとどり放ち髻】 冠や烏帽子えぼしをかぶらず、髻をあらわにしていること。 ⇒はなち【放ち】

はなち‐や・る【放ち遣る】🔗🔉

はなち‐や・る放ち遣る】 〔他五〕 放して行かせる。追放する。

はな・つ【放つ】🔗🔉

はな・つ放つ】 〔他五〕 本体・中心との連続や関係を断ち切って自由にさせる意。 ①くっついているものを解き分ける。持っているものを放す。手もとから放す。万葉集9「とこしへに夏冬ゆけや皮ごろも扇―・たず山にすむ人」。宇津保物語菊宴「あまた侍る中に、らうたき物にして、しばしも―・ちてはえあるまじとて」。「身を―・たず持ち歩く」 ②動物などを自由にさせる。 ㋐束縛を解く。古今和歌集雑体「厭はるる我身は春の駒なれや野がひがてらに―・ち捨てつる」。古今著聞集20「その猫ねずみ雀などを取りけれどもあへて食はざりけり。人の前にて―・ちける」 ㋑放し飼いにする。源氏物語鈴虫「此の野に虫どもを―・たせ給ひて」 ㋒自由に行かせる。万葉集3「わたつみの沖に持ちゆきて―・つともうれむそこれがよみがへりなむ」。「虎を野に―・つ」 ③ある1点から発進させる。 ㋐射る。発射する。万葉集2「引き―・つ矢の繁けく大雪の乱れて来たれ」。平家物語11「与一鏑かぶらを取つてつがひよつぴいてひやうど―・つ」。「凶漢の―・った銃弾」 ㋑声・光などを発する。宇津保物語国譲上「声を―・ちて…泣きののしり給ふ」。源氏物語紅梅「仏のかくれ給ひにける御名残には、阿難が光―・ちけむを」。「悪臭を―・つ」「異彩を―・つ」 ㋒火をつける。武烈紀「大臣の宅を囲む、火を縦はなちて燔く」。平家物語11「野に火を―・つてすでに焼き殺して奉らんとしけるに」 ㋓証文などを発行する。高野山文書3「後日の沙汰のために売券を―・つなり」 ㋔ある使命をおわせて送り込む。「スパイを―・つ」 ④遠ざける。追放する。流罪るざいにする。宇津保物語俊蔭「御供に仕うまつりたりし人々は皆はなつき―・たれぬ」。宇津保物語貴宮「蔵人の民部の丞などそこばくの子ども―・ち遣はされ懲じ給ひて」 ⑤放置する。見はなす。宇津保物語初秋「昔聞ゆることありしを、さらに宣ひ―・たで、頼めとのみあらせつつ」。源氏物語夕霧「なほ近くてを。な―・ち給ひそ」 ⑥視線を他へ移す。宇津保物語国譲下「目を―・ち給はず、まもらへておはする」 ⑦別にする。除外する。除去する。宇津保物語蔵開下「御子ども、中納言を―・ちては皆御供にまうで給ひ」。源氏物語宿木「かううるさき心を、いかで―・つわざもがなと思ひ給へる」 ⑧完全なものの一部をこわす。くずす。神代紀「春は重播種子しきまきし、且また畔毀あはなちす」 ⑨閉じている物を取り払う。戸などを大きく引き開ける。また、刀などを勢いよく一気に抜く。宇津保物語楼上下「かの車、巽の隅の高欄―・ちて寄せさせよ」。蜻蛉日記「みな人も起きて格子―・ちなどすれば」。歌舞伎、幼稚子敵討おさなごのかたきうち「降魔の利剣を―・ち」

はなり【放り】🔗🔉

はなり放り】 (「うないはなり」の略)少女の、結ばないで垂らしておく髪。また、その少女。ふりわけがみ。万葉集7「少女らが―の髪をゆふの山」

はな・る【離る・放る】🔗🔉

はな・る離る・放る】 〔自下二〕 ⇒はなれる(下一)

はなれ‐う【放れ鵜】🔗🔉

はなれ‐う放れ鵜】 綱を放れた鵜。 ⇒はなれ【離れ・放れ】

はなれ‐うま【放れ馬】🔗🔉

はなれ‐うま放れ馬】 つないである綱からとけはなれて走る馬。はなれごま。太平記26「―の有けるに打乗て」 ⇒はなれ【離れ・放れ】

はなれ‐きょうげん【離狂言・放狂言】‥キヤウ‥🔗🔉

はなれ‐きょうげん離狂言・放狂言‥キヤウ‥ 二幕続き・三幕続きなどの続つづき狂言に対して、一番ずつが関連なく演じられる簡単な歌舞伎狂言。初期の歌舞伎に行われ、寛文(1661〜1673)ごろ続狂言に進化した。 ⇒はなれ【離れ・放れ】

はなれ‐ごま【放れ駒】🔗🔉

はなれ‐ごま放れ駒】 ①(→)「はなれうま」に同じ。 ②(「離れ駒」と書く)将棋で、味方の駒と連絡のない駒。浮き駒。 ⇒はなれ【離れ・放れ】

はな・れる【離れる・放れる】🔗🔉

はな・れる離れる・放れる】 〔自下一〕[文]はな・る(下二) (古く四段に活用し万葉集にウナヰハナリ(放髪)・ハナリソ(離磯)などの例がある) ①くっついていたものが解けて分かれる。古事記「大和へに西風にし吹き上げて雲―・れ退き居りとも」 ②遠ざかった位置にある。へだたった所にいる。万葉集15「しましくもひとりありうるものにあれや島のむろの木―・れてあるらむ」。大鏡道長「都―・れたる所なればと優にこそあまりにおよすげたれ」。「大陸から遠く―・れた島」 ③へだたる。距離をおく。遠ざかる。万葉集20「たたみけめ牟良自むらじが磯の離磯はなりその母を―・れて行くが悲しさ」。日葡辞書「スヲハナルル」。「弦を―・れた矢」「二人の気持が―・れる」 ④関係がなくなる。超越する。かけはなれる。源氏物語賢木「後の世の事をのみ思すに、たのもしく、むつかしかりしこと―・れておぼさる」。古今著聞集2「すみやかに凡夫の振舞に―・れたらん事を示し給へ」。「利害を―・れた行為」 ⑤縁が切れる。離縁する。拾遺和歌集雑秋「ものねたみしける男―・れ侍りて後に、菊のうつろひて侍りけるを遣はすとて」。「―・れがたい仲」 ⑥除外した状態になる。源氏物語若菜下「琴の音を―・れては、なに事をか、もの調へ知るしるべとはせむ」 ⑦《放》拘束された状態などから解放される。のがれる。徒然草「官人章兼が牛―・れて庁のうちへ入りて」。「鎖から―・れた犬」 ⑧官職を解かれる。免官になる。仕事をやめる。公忠集「延喜の御時五位蔵人なりけるを、御譲位にあひて―・れけれど、朱雀院御上承平八年十一月にかへりなりて」。「職を―・れた」 ⑨戸格子などが開かれた状態になる。狭衣物語2「格子を探り給へば、―・れたる所もありけり。風の紛れに、おしあげて見給へば」

はふらか・す【放らかす】🔗🔉

はふらか・す放らかす】 〔他四〕 はふるようにする。捨てやる。落窪物語1「常に着せ奉れど、―・し給ふにや」

はふら・す【放らす】🔗🔉

はふら・す放らす】 〔他四〕 (→)「はふらかす」に同じ。

はふ・る【放る】🔗🔉

はふ・る放る】 [一]〔他四〕 (ハブルとも)流離させる。続日本紀31「―・り賜はず失ひ賜はず」 [二]〔自下二〕 (つながれたものがはなれる意から)零落し放浪する。おちぶれる。大和物語「親なくなりて後とかく―・れて」

はふれ‐う・す【放れ失す】🔗🔉

はふれ‐う・す放れ失す】 〔自下二〕 おちぶれてどこかへ行ってしまう。姿が見えなくなる。蜻蛉日記「今は―・せにけむとこそ見しか」

ひり‐か・ける【放り掛ける】🔗🔉

ひり‐か・ける放り掛ける】 〔他下一〕[文]ひりか・く(下二) 大小便を物にしかける。落窪物語2「ふと―・けらるるをいかがせむ」

ひり‐だ・す【放り出す】🔗🔉

ひり‐だ・す放り出す】 〔他五〕 体外に排出する。広津柳浪、黒蜥蜴「此上孩児がきなんぞ出産ひりだされて」

ひり‐つ・ける【放り付ける】🔗🔉

ひり‐つ・ける放り付ける】 〔他下一〕 魚や虫などが卵を物に生みつける。

ひ・る【放る】🔗🔉

ひ・る放る】 〔他五〕 体外へ出す。ひりだす。宇治拾遺物語12「尻をかかげて楾はんぞうの口より水を出すやうに―・り散らす」。日葡辞書「ヘヲヒル」

へ・る【放る】🔗🔉

へ・る放る】 〔他四〕 (ヒルの訛)体外へ出す。〈片言5

ほう‐いつ【放逸・放佚】ハウ‥🔗🔉

ほう‐いつ放逸・放佚ハウ‥ ①わがままなこと。勝手気ままでしまりのないこと。放恣ほうし。後鳥羽院御口伝「かへりて己が―を知らず」。「―な生活」 ②乱暴なこと。残酷なこと。平治物語「まことにかれが所行―なり」

ほう‐えい【放映】ハウ‥🔗🔉

ほう‐えい放映ハウ‥ 映画フィルムをテレビで放送すること。また、一般にテレビ放送を行うこと。

ほう‐か【放下】ハウ‥🔗🔉

ほう‐か放下ハウ‥ ①投げすてること。ほかすこと。ほうげ。 ②(「放家」とも書く)中世〜近世に行われた巷間芸能。手品や曲芸を演じ、小切子こきりこを操り、小歌を歌い、八桴やつばちを打ちなどした。その演者を放下師または単に放下ともいい、僧形の者が多かったので放下僧とも呼んだ。僧形でも烏帽子を被り笹を背負うなど、異形の姿だった。閑吟集「こきりこは―にもまるる」 放下 ③民俗芸能。きわめて大きな団扇を背負い、笛・太鼓・鉦で激しく動くもの。愛知県に多い。 ⇒ほうか‐し【放下師】 ⇒ほうか‐そう【放下僧】

ほう‐か【放火】ハウクワ🔗🔉

ほう‐か放火ハウクワ わざと火をつけて火事を起こすこと。つけび。ひつけ。平家物語6「西八条殿、その夜にはかに焼けぬ。…―とぞ聞えし」。「物置に―する」 ⇒ほうか‐ざい【放火罪】 ⇒ほうか‐ま【放火魔】

ほう‐か【放歌】ハウ‥🔗🔉

ほう‐か放歌ハウ‥ 大きな声であたりかまわずうたうこと。 ⇒ほうか‐こうぎん【放歌高吟】

ほう‐か【放課】ハウクワ🔗🔉

ほう‐か放課ハウクワ ①その日の所定時間の課業が終わること。 ②(名古屋で)学校の休み時間。 ⇒ほうか‐ご【放課後】

ほう‐がく【放学】ハウ‥🔗🔉

ほう‐がく放学ハウ‥(→)放課に同じ。 ②学校から追いやること。放校。

ほうか‐ご【放課後】ハウクワ‥🔗🔉

ほうか‐ご放課後ハウクワ‥ 学校で、その日の授業が終わった後。「―の練習」 ⇒ほう‐か【放課】

ほうか‐こうぎん【放歌高吟】ハウ‥カウ‥🔗🔉

ほうか‐こうぎん放歌高吟ハウ‥カウ‥ 周りのことを考えず、大声で歌を歌うこと。 ⇒ほう‐か【放歌】

ほうか‐ざい【放火罪】ハウクワ‥🔗🔉

ほうか‐ざい放火罪ハウクワ‥ 故意に火を放って建造物等を焼く罪。人が現住するか否か等により法定刑が異なる。→失火罪⇒ほう‐か【放火】

ほうか‐し【放下師】ハウ‥🔗🔉

ほうか‐し放下師ハウ‥ 放下2を演ずる人。 ⇒ほう‐か【放下】

ほうか・す【放下す】ハウ‥🔗🔉

ほうか・す放下すハウ‥ 〔他四〕 (→)「ほかす」に同じ。狂言、伯養「谷へ―・せ」

ほうか‐そう【放下僧】ハウ‥🔗🔉

ほうか‐そう放下僧ハウ‥ ①禅宗で、放下ほうげした僧。ほうげそう。 ②放下ほうか2をする僧形の芸能者。(曲名別項) ⇒ほう‐か【放下】

ほうかぞう【放下僧】ハウ‥🔗🔉

ほうかぞう放下僧ハウ‥ 能。直面物ひためんもの。下野国の住人牧野左衛門の遺児小次郎兄弟が、放下僧に身をやつし武蔵国瀬戸の三島社で親の仇利根信俊を討つ。

ほうか‐ま【放火魔】ハウクワ‥🔗🔉

ほうか‐ま放火魔ハウクワ‥ 放火の常習犯。 ⇒ほう‐か【放火】

ほう‐かん【放還】ハウクワン🔗🔉

ほう‐かん放還ハウクワン はなちかえすこと。釈放。

ほう‐き【放棄・抛棄】ハウ‥🔗🔉

ほう‐き放棄・抛棄ハウ‥ ①なげすてること。すておくこと。「責任を―する」 ②自分の権利・利益を使わずに喪失させること。「戦争の―」 ⇒ほうき‐じあい【放棄試合】

ほうき‐じあい【放棄試合】ハウ‥ジアヒ🔗🔉

ほうき‐じあい放棄試合ハウ‥ジアヒ 人数不足や事故、また審判の判定に対する不服などのため、成立または続行できず、その原因となった側を負けとする試合。→没収試合 ⇒ほう‐き【放棄・抛棄】

ほう‐きゃく【放却・抛却】ハウ‥🔗🔉

ほう‐きゃく放却・抛却ハウ‥ うちすてておくこと。

ほう‐ぎん【放吟】ハウ‥🔗🔉

ほう‐ぎん放吟ハウ‥ あたりかまわず詩歌を吟唱すること。「高歌―」

ほう‐げ【放下】ハウ‥🔗🔉

ほう‐げ放下ハウ‥ ①投げすてること。つき放すこと。ほうか。日葡辞書「ヒトヲハウゲスル」 ②禅宗で、心身ともに一切の執着を捨て去ること。また、その禅僧。徒然草「諸縁を―すべき時なり」

ほう‐げん【放言】ハウ‥🔗🔉

ほう‐げん放言ハウ‥ 思うままに言いちらすこと。また、無責任な発言。ほうごん。「―してはばからない」

ほう‐ご【放語】ハウ‥🔗🔉

ほう‐ご放語ハウ‥ (→)放言ほうげんに同じ。

ほう‐こう【放光】ハウクワウ🔗🔉

ほう‐こう放光ハウクワウ ①光をはなつこと。 ②仏が白毫びゃくごうなどから光をはなつこと。

ほう‐こう【放校】ハウカウ🔗🔉

ほう‐こう放校ハウカウ 校規違反の行為のあった学生や生徒を退学処分にすること。

ほう‐ごん【放言】ハウ‥🔗🔉

ほう‐ごん放言ハウ‥ (→)「ほうげん」に同じ。大鏡伊尹「―したいまつりけるを大納言殿聞かせ給ひて」

ほう‐さん【放参】ハウ‥🔗🔉

ほう‐さん放参ハウ‥ ①禅寺で、晩の参禅を休むこと。 ②晩の看経かんきん。狂言、野老ところ「―づとめの茶の子になしし其ゆゑに」

ほう‐さん【放散】ハウ‥🔗🔉

ほう‐さん放散ハウ‥ ①はなち散らすこと。はなれ散ること。「芳香を―し続ける」 ②〔生〕(→)適応放散のこと。 ⇒ほうさん‐ちゅう【放散虫】 ⇒ほうさんちゅう‐なんでい【放散虫軟泥】

ほうさん‐ちゅう【放散虫】ハウ‥🔗🔉

ほうさん‐ちゅう放散虫ハウ‥ 旧分類でホウサンチュウ目に属する原生動物の通称。孔のある球状の嚢をもち、ケイ酸質などの骨格がある。表面から糸状の仮足を放射状に出し、海中を浮遊。遺骸は海底にたまり、放散虫軟泥を形成する。アサヒムシなどを含む。放射虫。 放散虫(あさひむし) ⇒ほう‐さん【放散】

ほうさんちゅう‐なんでい【放散虫軟泥】ハウ‥🔗🔉

ほうさんちゅう‐なんでい放散虫軟泥ハウ‥ 放散虫の遺骸がたくさん含まれている灰色ないし赤色の泥土。太平洋・インド洋の熱帯の海底に発達。 放散虫の遺骸 撮影:斎藤靖二 ⇒ほう‐さん【放散】

ほう‐し【放氏】ハウ‥🔗🔉

ほう‐し放氏ハウ‥ 古代、所属する氏うじにとって不都合な行為のあった者を、その氏から追放すること。

ほう‐らく【放楽】ハウ‥🔗🔉

ほう‐らく放楽ハウ‥ なぐさみ。たのしみ。法楽ほうらく

ほうり‐あ・げる【放り上げる】ハフリ‥🔗🔉

ほうり‐あ・げる放り上げるハフリ‥ 〔他下一〕[文]はふりあ・ぐ(下二) 上に向かって投げる。「帽子を―・げる」

ほうり‐こ・む【放り込む】ハフリ‥🔗🔉

ほうり‐こ・む放り込むハフリ‥ 〔他五〕 投げ入れる。乱暴に入れる。「新聞を―・む」「納戸に―・む」

ほうり‐だ・す【放り出す】ハフリ‥🔗🔉

ほうり‐だ・す放り出すハフリ‥ 〔他五〕 ①放って外へ出す。投げ出す。「窓から―・す」 ②雇人などを、乱暴に追い出す。「秘書を―・す」 ③やっていることを、中途でやめてしまう。「仕事を―・す」 ④世話すべきものを、うちすてておく。「子どもを―・しておく」

ほうり‐な・げる【放り投げる】ハフリ‥🔗🔉

ほうり‐な・げる放り投げるハフリ‥ 〔他下一〕 ①遠くへ投げる。無造作に投げる。「石を―・げる」「窓からゴミを―・げる」 ②なすべき事を途中でやめてしまう。投げ出す。放り出す。「仕事を―・げて遊びに行く」

ほう・る【放る・抛る】ハフル🔗🔉

ほう・る放る・抛るハフル 〔他五〕 (「はふる」の転) ①投げてやる。投げる。「ボールを―・る」 ②すべき仕事に手をつけない。放置する。すておく。また、やっていることを中途でやめる。「試験を―・る」「―・っておくと手おくれになる」 ③(西日本で)捨てる。

ほから‐か・す【放らかす】🔗🔉

ほから‐か・す放らかす】 〔他五〕 うち捨てておく。ほったらかす。浄瑠璃、女殺油地獄「余所の事は―・してサアサア参らう」

ほ・る【放る・抛る】🔗🔉

ほ・る放る・抛る】 〔他五〕 (ハフルの転)うちすてる。ほうる。浮世風呂2「面倒めんどいなら―・つておかんせ」

ま・る【放る】🔗🔉

ま・る放る】 〔他四〕 排泄はいせつする。大小便をする。ひる。神代紀「大樹に向かひてゆまり―・る」

[漢]放🔗🔉

 字形  筆順 〔攵(攴)部4画/8画/教育/4292・4A7C〕 〔音〕ホウ〈ハウ〉(呉)(漢) 〔訓〕はなす・はなつ・はなれる・ほうる [意味] ①はなす。追いやる。四方に広げる。「放逐・放射・放送・放水・放火・追放」 ②束縛を解きはなつ。自由に動けるようにする。すておく。「放免・放念・釈放・解放・放置」 ③なげる。ほうり出す。「放棄・放擲ほうてき」▶「抛」に通じた用法。 ④ほしいまま(にする)。気まま。しまりがない。「放漫・放縦ほうしょう・放言・豪放」 [解字] 形声。音符「方」(=両側に伸ばす)+「攵」(=動詞の記号)。緊張や束縛を解いて四方に自由に伸ばし広げる意。 [下ツキ 解放・開放・下放・豪放・釈放・疎放・粗放・追放・奔放

[漢]放🔗🔉

 〔方部4画〕 ⇒攵部

広辞苑で始まるの検索結果 1-90もっと読み込む