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広辞苑の検索結果 (44)
あらせ‐ら・れる【有らせられる・在らせられる】🔗⭐🔉
あらせ‐ら・れる【有らせられる・在らせられる】
〔自下一〕
①「居る」「在る」の尊敬語。
②(体言に「で」の付いたものに接続して)「ある」の尊敬語。「御壮健で―・れる」→せられる
あ・り【有り・在り】(自ラ変)🔗⭐🔉
あ・り【有り・在り】
〔自ラ変〕
⇒ある(五段)
あり‐あ・う【有り合う・在り合う】‥アフ🔗⭐🔉
あり‐あ・う【有り合う・在り合う】‥アフ
〔自五〕
①たまたまそこにいる。または、ある。居あわせる。ありあわせる。土佐日記「いたれりし国にてぞ子生めるものども―・へる」
②偶然出合う。行き合う。栄華物語初花「路のほどなどに、夜行の夜なども、おのづから―・ふらむ」
あり‐あり【在り在り】🔗⭐🔉
あり‐あり【在り在り】
〔副〕
(ラ変動詞アリを重ねたもの。多く助詞トを伴う)
①考えや気持などがはっきりと外に現れているさま。中華若木詩抄「―と作つた詩なり」。「無念の思いを―と顔に浮かべた」
②現実にないものが目でみるようにはっきりと見えるさま。本当にあるかのように。天草本伊曾保物語「いかにも―と答へた」。「亡き母の姿が―と見える」
ありあり・し【在り在りし】🔗⭐🔉
ありあり・し【在り在りし】
〔形シク〕
①ありのままである。宇津保物語楼上下「―・しうは世にのたまはじ」
②本来そうあるべきさまである。それらしくある。日葡辞書「アリアリシイテイデゴザル」
③もっともらしい。浄瑠璃、四天王筑紫責「げに―・しくたばかれば」
ありあり‐て【在り在りて】🔗⭐🔉
ありあり‐て【在り在りて】
①引き続きそのままの状態でいて。久しく永らえて。万葉集12「―後も逢はむと」
②おしまいに。あげくのはてに。蜻蛉日記中「―…これらとくしてとはあるものか」
あり‐あわ・せる【有り合わせる・在り合わせる】‥アハセル🔗⭐🔉
あり‐あわ・せる【有り合わせる・在り合わせる】‥アハセル
〔自下一〕[文]ありあは・す(下二)
①都合よくその場にある。持ち合わせる。好色五人女2「幸さいわい遣銀つかいぎんは―・す」
②折よくその場にいる。居合わせる。また、行きあう。武道伝来記「折ふし御ぜんに豊田隼人といふ大目付おおめつけ―・せ」
あり‐おり【在り居り】‥ヲリ🔗⭐🔉
あり‐おり【在り居り】‥ヲリ
あからさま。あるがまま。狂言、今参「殿様のやうに―に仰せられてはえ答へませぬ」
あり‐か【在り処・在り所】🔗⭐🔉
あり‐か【在り処・在り所】
物のある所。人のいる所。所在。居所。源氏物語桐壺「たづね行くまぼろしもがな伝つてにても魂たまの―をそことしるべく」。「―をつきとめる」
あり‐が‐ほ・し【在りが欲し】🔗⭐🔉
あり‐が‐ほ・し【在りが欲し】
〔形シク〕
世に生きていたい。住んでいたい。万葉集6「―・し住みよき里の荒るらく惜しも」
あり‐がよ・う【在り通ふ】‥ガヨフ🔗⭐🔉
あり‐がよ・う【在り通ふ】‥ガヨフ
〔自四〕
常に通う。往来する。万葉集12「―・ふ人目を多み恋ひつつぞをる」
あり‐ぐる・し【在り苦し】🔗⭐🔉
あり‐ぐる・し【在り苦し】
〔形シク〕
居づらい。狭衣物語1「―・しくおぼす折々もあるべし」
あり‐さ・る【在り去る】🔗⭐🔉
あり‐さ・る【在り去る】
〔自四〕
そのままの状態で経過する。万葉集17「―・りて後も逢はむと思へこそ」
あり‐し【在りし】🔗⭐🔉
あり‐し【在りし】
(連体詞的に用いる)
①以前の。前に述べた。蜻蛉日記中「―浜べを思ひ出づる心ちのしのびがたきにまけて」
②生前の。「―日の思い出」
⇒ありし‐ながら
⇒ありし‐よ【在りし世】
あり‐しょ【在り所】🔗⭐🔉
あり‐しょ【在り所】
人のいるところ。物のあるところ。浄瑠璃、女殺油地獄「―の知れた紙入れ」
ありし‐よ【在りし世】🔗⭐🔉
ありし‐よ【在りし世】
①過ぎ去った昔。往時。源氏物語賢木「―の名残だになき浦島に」
②(栄えて)生きていた時。
⇒あり‐し【在りし】
あり‐す【在り巣】🔗⭐🔉
あり‐す【在り巣】
鳥または虫のすむ巣。躬恒集「梅が枝に来住む―の鶯は」
あり‐すぐ・す【在り過す】🔗⭐🔉
あり‐すぐ・す【在り過す】
〔他四〕
そのままの状態で月日を送る。栄華物語初花「そのままに精進・斎戒いもいをしつつ―・し」
ありたき‐まま【在りたき儘】🔗⭐🔉
ありたき‐まま【在りたき儘】
自分のしたいまま。思うがまま。気随。武道伝来記「―に日を送り」
あり‐たもとお・る【在り回る】‥タモトホル🔗⭐🔉
あり‐たもとお・る【在り回る】‥タモトホル
〔自四〕
めぐり歩きつづける。万葉集17「ま幸さきくも―・り」
あり‐どころ【在り所】🔗⭐🔉
あり‐どころ【在り所】
物のある所。人のいる所。ありか。
あり‐なぐさ・む【在り慰む】🔗⭐🔉
あり‐なぐさ・む【在り慰む】
〔他下二〕
ひきつづき慰める。慰めつづける。万葉集11「かくしつつ―・めて」
あり‐なら・う【在り習ふ】‥ナラフ🔗⭐🔉
あり‐なら・う【在り習ふ】‥ナラフ
〔自四〕
ならわしになる。馴れてくる。宇津保物語国譲上「かくて―・ひてものいひなくてあらむ」
あり‐に【在り荷】🔗⭐🔉
あり‐に【在り荷】
現に手元にある品物(荷物)。在庫品。
あり‐にく・し【在り悪し】🔗⭐🔉
あり‐にく・し【在り悪し】
〔形ク〕
生きているのがつらい。住みにくい。栄華物語初花「いかにか世を―・く憂きものになむおぼし乱れければにや」↔ありよし
あり‐の‐ことごと【在りの悉】🔗⭐🔉
あり‐の‐ことごと【在りの悉】
ありたけ。残らず。万葉集5「布肩ぎぬ―着そへども」
あり‐の‐すさび【在りの遊び】🔗⭐🔉
あり‐の‐すさび【在りの遊び】
あるにまかせて、特に気にせずにいること。生きているのに慣れて、なおざりにすること。「ありのすさみ」とも。古今和歌集六帖5「ある時は―に語らはで恋しきものと別れてぞ知る」
あり‐は・つ【在り果つ】🔗⭐🔉
あり‐は・つ【在り果つ】
〔自下二〕
①最後まで生き通す。天寿を全うする。古今和歌集雑「―・てぬ命待つまの」
②いつまでも同じ状態でいる。源氏物語藤袴「心清くも―・つべきに」
あり・ふ【在り経】🔗⭐🔉
あり・ふ【在り経】
〔自下二〕
生きながらえて年月を経過する。源氏物語東屋「心にかなはぬ世には―・ふまじきものにこそありけれ」
あり‐ま・つ【在り待つ】🔗⭐🔉
あり‐ま・つ【在り待つ】
〔他四〕
そのまま待ちつづける。万葉集19「梅の花栄えて―・て」
あり‐めぐ・る【在り回る】🔗⭐🔉
あり‐めぐ・る【在り回る】
〔自四〕
あちこち回りつづける。また、生きながらえる。万葉集20「大君の命みことのまにまますらをの心を持ちて―・り」。栄華物語初花「世に片時―・らせじ」
あり‐よ・し【在り好し】🔗⭐🔉
あり‐よ・し【在り好し】
〔形ク〕
生きているのが快い。住みよい。万葉集6「―・しとわれは思へど」↔ありにくし
い‐ま・す【在す・坐す】🔗⭐🔉
い‐ま・す【在す・坐す】
[一]〔自四・サ変〕
(奈良・平安初期まで四段活用。後にサ変となる)
①「在る」「居る」の尊敬語。いらっしゃる。おられる。万葉集5「さぶしけめやも君―・さずして」。源氏物語東屋「かく心口惜しく―・しける君なれば」
②所有をあらわす「有る」の尊敬語。おありになる。三宝絵詞「神通の力―・して妙たえに衆生の心を随へ給ふ」
③「来る」「行く」の尊敬語。おこしになる。おでかけになる。万葉集19「かくばかり降りしく雪に君―・さめやも」「立ち別れ君が―・さば」。宇津保物語俊蔭「何かは、わが子の―・せむ方には、いづちもいづちも行かざらむ」。源氏物語浮舟「右大将の宇治へ―・すること、なほ絶えはてずや」
④(動詞・形容詞などの連用形、または、それに「て」の付いたものを受けて)…ていらっしゃる。…でいらっしゃる。古事記下「其しが葉の広ひろり―・すは大君ろかも」。三宝絵詞「わが釈迦大師凡夫に―・せし時」
[二]〔他下二〕
(イマス(自四)の他動詞形)
①いらっしゃるようにする。居ていただく。また、行っていただく。万葉集12「望の日にさし出づる月の高々に君を―・せて何をか思はむ」。万葉集15「他国ひとくにに君を―・せて」
②(動詞の連用形に付いて)…していらっしゃるようにさせる。万葉集4「きたなき屋戸に入り―・せなむ」
います‐が・り【在すがり】🔗⭐🔉
います‐が・り【在すがり】
〔自ラ変〕
(イマス(坐)カ(処)アリの約)「あり」の尊敬語。おいでなさる。いらっしゃる。「いまそがり」「いますかり」とも。竹取物語「翁のあらむ限りは、かうても―・りなむかし」
いまそ‐が・り【在そがり】🔗⭐🔉
いまそ‐が・り【在そがり】
〔自ラ変〕
「いますがり」に同じ。
おわ・す【御座す・在す】オハス🔗⭐🔉
おわ・す【御座す・在す】オハス
〔自サ変〕
(上代に多く使われた「います」に代わって、平安時代になって多く使われるようになった語。活用は四段・下二段とする説もある)
➊(尊敬の意を含む動詞として用いる)
①「居り」の尊敬語。いらっしゃる。おいでになる。竹取物語「われ朝ごと夕ごとに見る竹の中に―・するにて知りぬ」
②「あり」の尊敬語。おありになる。土佐日記「ほしきものぞ―・すらむ」
③「来く」の尊敬語。源氏物語花宴「―・せねば口惜しう物の映えなしとおぼして」
④「行く」の尊敬語。
➋(助動詞的に用いて)
①動詞の連用形に添えて、その動作の継続および結果の存続を表すとともに、その動作の主体に対する尊敬の意を添える。源氏物語賢木「中宮のかく添ひ―・するに御心置かれて」
②形容詞の連用形、または体言に助詞「に」「と」の付いた形に添えて状態を表し、その状態にある主体に対する尊敬の意を添える。源氏物語若菜下「ことなる心ちにも―・せねば」。源氏物語薄雲「心深く―・せし御ありさまなど」。源氏物語御法「あざあざと―・せしさかりは」
○負わず借らずに子三人おわずからずにこさんにん
人の世話にならず、借金がなく、子が三人もあるのは、幸福な家庭であるということ。
⇒お・う【負う】
ざい【在】🔗⭐🔉
ざい【在】
村里。いなか。「神戸の―にある実家」
ざい‐ざい【在在】🔗⭐🔉
ざい‐ざい【在在】
①あちこちの村里。狂言、宮廻り「国々―より御参詣の輩は其の数を知らず」
②到る所。
⇒ざいざい‐しょしょ【在在所所】
ざいざい‐しょしょ【在在所所】🔗⭐🔉
ざいざい‐しょしょ【在在所所】
あちらこちら。ここかしこ。平家物語8「およそ京中には源氏満ち満ちて―に入取り多し」
⇒ざい‐ざい【在在】
まし‐ま・す【在す・坐す】🔗⭐🔉
まし‐ま・す【在す・坐す】
〔自四〕
「在ます」の尊敬語。おわします。いらっしゃる。西大寺本最勝王経平安初期点「爾時世尊黙然して止マシマス」
ま・す【在す・坐す】🔗⭐🔉
ま・す【在す・坐す】
〔自四〕
(イマスの約)
①「在る」「居る」の尊敬語。いらっしゃる。おいでになる。万葉集6「天に―・す月読壮士つくよみおとこ」。源氏物語柏木「柏木に葉守の神は―・さずとも人ならすべき宿のこずゑか」
②「行く」「来くる」の尊敬語。おでましになる。おいでになる。いらっしゃる。万葉集17「吾がせこが国へ―・しなば」
③他の動詞の連用形に添えて尊敬の意を表す。…なさる。お…になる。継体紀「桧の板戸を押し開き我れ入り―・し」。万葉集19「荒き風波に遇はせず平けく率て還り―・せもとのみかどに」
みまそ‐が・り【在そがり】🔗⭐🔉
みまそ‐が・り【在そがり】
〔自ラ変〕
(ミマソカリとも)「いまそがり」に同じ。伊勢物語「おほきおとどの栄華の盛りに―・りて」→いますがり
[漢]在🔗⭐🔉
在 字形
筆順
〔土部3画/6画/教育/2663・3A5F〕
〔音〕ザイ(呉) サイ(漢)
〔訓〕ある・います (名)あり
[意味]
①(そこに場を占めて)ある。生存している。「在ロンドン特派員」「存在・在宅・不在・在位・現在・健在・如在じょさい」
②「在郷」の略。いなか。「京都の在に住む」「在所・近在」
[解字]
形声。「土」+音符「才」(=流れを止めるせきの象形)。土で川の流れをせき止める意。
[下ツキ
行在所・介在・外在・近在・健在・顕在・現在・見在・混在・散在・自在・実在・所在・如在・潜在・存在・滞在・駐在・点在・内在・伏在・不在・偏在・遍在
[難読]
在処ありか
筆順
〔土部3画/6画/教育/2663・3A5F〕
〔音〕ザイ(呉) サイ(漢)
〔訓〕ある・います (名)あり
[意味]
①(そこに場を占めて)ある。生存している。「在ロンドン特派員」「存在・在宅・不在・在位・現在・健在・如在じょさい」
②「在郷」の略。いなか。「京都の在に住む」「在所・近在」
[解字]
形声。「土」+音符「才」(=流れを止めるせきの象形)。土で川の流れをせき止める意。
[下ツキ
行在所・介在・外在・近在・健在・顕在・現在・見在・混在・散在・自在・実在・所在・如在・潜在・存在・滞在・駐在・点在・内在・伏在・不在・偏在・遍在
[難読]
在処ありか
大辞林の検索結果 (47)
あら
しめる【在らしめる】🔗⭐🔉
あ・り【有り・在り】🔗⭐🔉
あ・り 【有り・在り】 (動ラ変)
⇒ある
あり-あ・う【有り合う・在り合う】🔗⭐🔉
あり-あ・う ―アフ [0][3] 【有り合う・在り合う】 (動ワ五[ハ四])
(1)ちょうどそこにある。ありあわせる。「どつさり―・ふ長椅子に身を落し/ふらんす物語(荷風)」
(2)たまたまそこに居あわせる。「いたれりし国にてぞ子生めるものども―・へる/土左」
(3)行きあう。偶然出会う。「路のほどなどに夜行の夜などもおのづから―・ふらむ/栄花(初花)」
あり-あり【有り有り・在り在り】🔗⭐🔉
あり-あり [3] 【有り有り・在り在り】 (副)
(1)ある状態がはっきりと外に現れているさま。「弱点が―(と)わかる」「ネチネチした気性が―と知れる/社会百面相(魯庵)」
(2)あたかも目の前にあるように心に感じられるさま。まざまざ。「当時の光景が―と浮かぶ」
ありあり・し【有り有りし・在り在りし】🔗⭐🔉
ありあり・し 【有り有りし・在り在りし】 (形シク)
(1)実際にあったとおりである。ありのままである。「いみじう有心に心深く,大人のやうにおはすれば,―・しう,よに宣はじと思す/宇津保(楼上・下)」
(2)当然あるべきさまである。望ましい状態である。「―・シイテイデゴザル/日葡」
(3)もっともらしい。本当らしく見える。「―・しく云へば,若気ゆゑ実(マコト)と思ひ/信長公記」
ありあり-て【有り有りて・在り在りて】🔗⭐🔉
ありあり-て 【有り有りて・在り在りて】 (副)
〔動詞「あり」を重ね,それに助詞「て」が付いたもの〕
(1)引き続きこのままの状態でいて。「―後も逢はむと/万葉 3113」
(2)長い時間がたったあとに。とどのつまり。あげくのはてに。「―かく遥かなる国になりにたり/更級」
あり-あわ・す【有り合(わ)す・在り合(わ)す】🔗⭐🔉
あり-あわ・す ―アハス [4] 【有り合(わ)す・在り合(わ)す】
■一■ (動サ五)
〔下一段動詞「ありあわせる」の五段化〕
「ありあわせる」に同じ。「丁度―・した箒木を背後(ウシロ)に秘(カク)しつ/社会百面相(魯庵)」
■二■ (動サ下二)
⇒ありあわせる
あり-あわ・せる【有り合(わ)せる・在り合(わ)せる】🔗⭐🔉
あり-あわ・せる ―アハセル [5][0] 【有り合(わ)せる・在り合(わ)せる】 (動サ下一)[文]サ下二 ありあは・す
(1)ちょうどその場にある。たまたまそこにある。「―・せた材料で作ったもの」
(2)都合よくその場に居合わせる。「折節御前に豊田隼人といふ大目付―・せ/浮世草子・武道伝来記 3」
あり-か【在り処・在り所】🔗⭐🔉
あり-か [1] 【在り処・在り所】
物のある場所。人のいる所。「宝物の―」「賊の―」
あり-か【在り香】🔗⭐🔉
あり-か 【在り香】
〔「ありが」とも〕
(1)薫(タ)き物などの良いにおい。「ふぢばかま草の枕ににほふなりたがぬぎおける―なるらむ/拾玉集」
(2)臭気。異臭。「いとふ―や袖に残らん/東関紀行」
(3)わきが。体臭。「人の身に,をのづから―などある人/乳母草子」
あり-かた【在り方・有り形】🔗⭐🔉
あり-かた [3] 【在り方・有り形】
(1)物事のあるべき姿。「政治の―」
(2)現在ある形。ありさま。実情。「其の消息及び地形の―を伺ひたまふ/日本書紀(景行訓)」
あり-がほ・し【在りが欲し】🔗⭐🔉
あり-がほ・し 【在りが欲し】 (連語)
〔「ほし」は接尾語〕
住んでいたい。「―・し住みよき里が荒るらく惜しも/万葉 1059」
あり-がよ・う【在り通ふ】🔗⭐🔉
あり-がよ・う ―ガヨフ 【在り通ふ】 (動ハ四)
〔「ありかよう」とも〕
いつも通う。常に通う。「千年に欠くることなく万代(ヨロズヨ)に―・はむと/万葉 3236」
あり-きたり【在り来り】🔗⭐🔉
あり-きたり [0] 【在り来り】 (名・形動)[文]ナリ
従来と同じで,新味や工夫のない・こと(さま)。「―の解釈」
あり・く【在り来】🔗⭐🔉
あり・く 【在り来】 (動カ変)
年月がたってずっと続いてきている。「古(イニシエ)ゆ―・きにければこごしかも岩の神さび/万葉 4003」
あり-し【在りし】🔗⭐🔉
あり-し 【在りし】 (連語)
〔「し」は過去の助動詞「き」の連体形。連体詞的に用いられる〕
(1)以前の。先の。昔の。「一の菴(イオリ)をむすぶ。これを,―すまひにならぶるに,十分が一なり/方丈記」
(2)生前の。「―妻に似たらん人をと思て/宇治拾遺 9」
ありし-ひ【在りし日】🔗⭐🔉
ありし-ひ [1] 【在りし日】
(1)生きていた時。生前。「―の面影」
(2)過ぎ去った日。昔。以前。「―の思い出にふける」
ありし-よ【在りし世】🔗⭐🔉
ありし-よ 【在りし世】
(1)過去。昔の世。「―の名残だになき/源氏(賢木)」
(2)生前。「―にしばしも見ではなかりしを/新古今(哀傷)」
あり-た・つ【在り立つ】🔗⭐🔉
あり-た・つ 【在り立つ】 (動タ四)
立ち続ける。「八十島の島の崎々―・てる花橘を/万葉 3239」
あり-つ・く【有り付く・在り付く】🔗⭐🔉
あり-つ・く [0][3] 【有り付く・在り付く】
■一■ (動カ五[四])
(1)長い間求めていたものをやっとのことで手に入れる。「飯(メシ)に―・く」「仕事に―・く」
(2)その状態が続く。その事に慣れる。「さる方に―・きたりしあなたの年ごろ/源氏(蓬生)」
(3)落ち着く。「 あらぬ所に渡りて,―・かず,花々ともてかしづかれ給ふ有様/狭衣 1」
(4)住みつく。安住する。長くそこに住む。「国に大水出で,人を流し里を失ふ。然れば,民―・く事難し/今昔 10」
(5)男が女の家に居つく。結婚する。「わざと―・きたる男となくて,ただ時々かよふ人などぞありける/宇治拾遺 3」
(6)似合う。板につく。「あざやかなる,花のいろいろ,につかはしからぬを,さし縫ひ着つつ―・かずとり繕ひたる姿ども/源氏(総角)」
(7)ある身分・環境に生まれつく。「もとより―・きたる,さやうのなみなみの人/源氏(蓬生)」
(8)生活の糧(カテ)を得る。「年ごろ身貧しくして,世に―・く方もなかりけるほどに/今昔 27」
[可能] ありつける
■二■ (動カ下二)
(1)頼り先を得させる。住みつかせる。「絵なんど見せ,遊び戯れて―・けけるままに/沙石 5」
(2)身を固めさせる。仕官させる。「今まで―・けざるこそ,心にかかり候へども/曾我 4」
あり-にく・し【在り悪し】🔗⭐🔉
あり-にく・し 【在り悪し】 (形ク)
生きにくい。生きているのがつらい。「いかにか世を―・く,憂きものになむおぼし乱れければにや/栄花(初花)」
ありね-よし【在り根よし】🔗⭐🔉
ありね-よし 【在り根よし】 (枕詞)
〔「ありね」の語義未詳。「在り嶺」ともされる〕
「対馬」にかかる。「―対馬の渡り/万葉 62」
あり-の-すさび【在りの遊び】🔗⭐🔉
あり-の-すさび 【在りの遊び】
あるのに慣れて,いたずらに過ごすこと。生きているのに慣れて,なおざりに暮らしていくこと。ありのすさみ。「ある時は―に語らはで恋しきものと別れてぞ知る/古今六帖 5」
あり-ばしょ【在り場所】🔗⭐🔉
あり-ばしょ [0] 【在り場所】
物のある場所。「財宝の―」
あり-はん【在り判】🔗⭐🔉
あり-はん [0] 【在り判】
⇒ざいはん(在判)
あり・ふ【在り経】🔗⭐🔉
あり・ふ 【在り経】 (動ハ下二)
そのままの状態で年月を過ごす。生きながらえる。「心をちぢにおもひなしつつ―・ふるほどに/蜻蛉(上)」
あり-よ・し【在り良し】🔗⭐🔉
あり-よ・し 【在り良し】 (形ク)
住みよい。暮らしよい。「住み良しと人は言へども―・しと我は思へど/万葉 1059」
あ・る【有る・在る】🔗⭐🔉
あ・る [1] 【有る・在る】 (動ラ五)[文]ラ変 あ・り
□一□
物が存在する。
(1)(何が存在するかが問題の場合)存在する。「山にはまだ雪が―・る」「この川の真ん中に国境が―・る」「何かいい方法が―・るといいのだが」
(2)(その物が存在すること自体は自明で,場所が問題である場合)位置する。「本社は大阪に―・る」「その町は札幌の北三〇キロの所に―・る」「事故の責任は私に―・る」
人が存在する。
(1)(誰が存在するかが問題の場合)いる。「昔々,ある所におじいさんとおばあさんが―・りました」「今は昔,竹取の翁といふもの―・りけり/竹取」
(2)人が死なずに生存する。「先生の―・りし日をしのぶ」
(3)(その人が存在すること自体は自明のことで,場所が問題である場合)人がある場所に滞在する。そこに暮らす。「当時彼はパリに―・って絵の勉強をしていた」「彼女は今病の床に―・る」
(4)人がある特別の地位や環境にいる。「逆境に―・っても望みを捨てない」「長年にわたって理事長の職に―・る」
所有している。持っている。
(1)人が財産などを所有している。「彼には財産が―・る」「お隣にはいい車が―・る」
(2)ある人が,家族・親戚・友人などをもっている。「大阪に親戚が―・る」「妻子の―・る身」
(3)物や人などが,ある要素や,付属的・付随的な物を持っている。「サメには鋭い歯が―・る」「あの人は顔にほくろが―・る」
(4)人や物がある属性をもっている。「彼女には気品が―・る」「ニンニクには独特の匂いが―・る」
(5)人などがある能力・実績・経験を持っている。「彼は力が―・る」「相当の学力が―・る」「政界に影響力が―・る」
(6)人が,ある考え・記憶・感覚を持っている。「私にいい考えが―・る」「この説にはいろいろ疑問が―・る」
(7)人が,何か解決・処理すべき事柄をもっている。「用事が―・るのでお先に失礼する」「ちょっと相談が―・るんだけど」
(数量を表す語を副詞的に受けて)その物の数・量・重さ・長さ・時間などが…だということを表す。「頭が二つ―・る蛇」「重さが一〇トンも―・る岩」「運動会まであと一週間―・る」
動作・現象が実現する。
(1)何か事が起こる。「踏切で事故が―・った」「二人の間に何か―・ったんですか」「二度―・ることは三度―・る」
(2)行事・催し・会合などが行われる。「これから会議が―・る」
(1)(「…とある」の形で)他人の文章を引用して示す。…と書かれている。「法律の条文には『…』と―・る」「彼の手紙には『来月帰国する』と―・った」
(2)(「…とあって」の形で)状況・場合が…であるので。…なので。「子供の日と―・ってどこの遊園地も親子連れでいっぱいだ」「全体で決まったと―・っては断れない」
(3)(「…することがある」「…したことがある」などの形で)時には…する,過去に…した経験をもつ,などの意を表す。「時に内容の一部を変更することが―・る」「何度か京都へ行ったことが―・る」
(4)(「…にあっては」の形で)人間集団・社会を表す名詞を受け,そこにおいては,の意を表す。「わが党に―・っては常に国民の要望にこたえる政策を作っていきたい」
□二□(補助動詞)
名詞に断定の助動詞「だ」の連用形「で」を添えたものに付いて,指定の意を表す。
(1)ある物事と他の物事とが等しい関係にあることを表す。「彼は学生で―・る」「一足す二は三で―・る」
(2)ある物事が何らかの類に属することを表す。「トラはネコ科の動物で―・る」「吾輩は猫で―・る」
(3)ある状態,ある事態にあることを表す。「あたりは一面の銀世界で―・る」「彼はもう退職したはずで―・る」
(4)古語では,断定の助動詞「なり」「たり」の連用形「に」「と」を添えたものに付く。「一つ松人に―・りせば太刀佩(ハ)けましを/古事記(中)」「なかなかに人と―・らずは酒壺になりにてしかも酒にしみなむ/万葉 343」
種々の語に付いて,そういう状態である,そういう性質をもっている意を表す。「ある」の前に助詞の入ることもある。
(1)形容詞・形容動詞の連用形に付く場合。「うれしくも―・り,悲しくも―・る」「狭くは―・っても楽しいわが家」「ここは静かで―・る」「みんな親切で―・った」
(2)副詞「かく」「しか」「さ」などに付く場合。「世の中は恋繁しゑやかくし―・らば梅の花にもならましものを/万葉 819」
(3)打ち消しの助動詞「ず」,推量の助動詞「べし」の連用形に付く場合。「あすよりはみ山隠りて見えずかも―・らむ/古事記(下)」「かくばかり恋ひむとかねて知らませば妹をば見ずそ―・るべく―・りける/万葉 3739」
動詞の連用形に助詞「て(で)」を添えた形に付いて,動作・作用の完了・継続・残存の意を表す。主として他動詞を受ける。
(1)ある動作・作用の結果が続いていることを表す。「窓が開けて―・る」「小さく刻んで―・る」
(2)準備がきちんとなされていることを表す。「あすの事はちゃんと予習して―・る」「表に車を待たせて―・る」「きれいに継いで―・る」
動詞の連用形に助詞「つつ」を添えた形に付いて,動作・作用の進行を表す。「太陽が山の端に沈みつつ―・る」「病状はだんだんとよくなりつつ―・る」
〔翻訳文の影響で,「書物を読みつつ―・る」のように継続する動作についても用いることがある〕
動作性の漢語名詞または動詞の連用形に付いて,その動作をする人に対する尊敬の意を表す。
(1)接頭語「御」によって敬意を添えることが多い(現代語ではややふざけた場合にしか言わない)。「どうぞ御笑覧―・れ」「正月五日,主上御元服―・つて/平家 1」「少し御まどろみ―・りける御夢に/太平記 3」
(2)(「御…あらせられる」の形で)非常に高い敬意を表す。「殿下が会場に御臨席―・らせられる」「伊勢神宮に御参拝―・らせられる」
〔(1)中世後期の口語ではラ行四段が一般的となる。(2)現代語では,「ある」の打ち消しの言い方として,「あらない」は用いられず,「ない」の語が用いられる。ただし,近世には,ごくまれに,「せく事はあらない/浄瑠璃・宵庚申(上)」などの例がみられる〕
[慣用] 上には上が―・気が―・名が―・花も実も―・一癖―・脈が―/心ここに有らず
物が存在する。
(1)(何が存在するかが問題の場合)存在する。「山にはまだ雪が―・る」「この川の真ん中に国境が―・る」「何かいい方法が―・るといいのだが」
(2)(その物が存在すること自体は自明で,場所が問題である場合)位置する。「本社は大阪に―・る」「その町は札幌の北三〇キロの所に―・る」「事故の責任は私に―・る」
人が存在する。
(1)(誰が存在するかが問題の場合)いる。「昔々,ある所におじいさんとおばあさんが―・りました」「今は昔,竹取の翁といふもの―・りけり/竹取」
(2)人が死なずに生存する。「先生の―・りし日をしのぶ」
(3)(その人が存在すること自体は自明のことで,場所が問題である場合)人がある場所に滞在する。そこに暮らす。「当時彼はパリに―・って絵の勉強をしていた」「彼女は今病の床に―・る」
(4)人がある特別の地位や環境にいる。「逆境に―・っても望みを捨てない」「長年にわたって理事長の職に―・る」
所有している。持っている。
(1)人が財産などを所有している。「彼には財産が―・る」「お隣にはいい車が―・る」
(2)ある人が,家族・親戚・友人などをもっている。「大阪に親戚が―・る」「妻子の―・る身」
(3)物や人などが,ある要素や,付属的・付随的な物を持っている。「サメには鋭い歯が―・る」「あの人は顔にほくろが―・る」
(4)人や物がある属性をもっている。「彼女には気品が―・る」「ニンニクには独特の匂いが―・る」
(5)人などがある能力・実績・経験を持っている。「彼は力が―・る」「相当の学力が―・る」「政界に影響力が―・る」
(6)人が,ある考え・記憶・感覚を持っている。「私にいい考えが―・る」「この説にはいろいろ疑問が―・る」
(7)人が,何か解決・処理すべき事柄をもっている。「用事が―・るのでお先に失礼する」「ちょっと相談が―・るんだけど」
(数量を表す語を副詞的に受けて)その物の数・量・重さ・長さ・時間などが…だということを表す。「頭が二つ―・る蛇」「重さが一〇トンも―・る岩」「運動会まであと一週間―・る」
動作・現象が実現する。
(1)何か事が起こる。「踏切で事故が―・った」「二人の間に何か―・ったんですか」「二度―・ることは三度―・る」
(2)行事・催し・会合などが行われる。「これから会議が―・る」
(1)(「…とある」の形で)他人の文章を引用して示す。…と書かれている。「法律の条文には『…』と―・る」「彼の手紙には『来月帰国する』と―・った」
(2)(「…とあって」の形で)状況・場合が…であるので。…なので。「子供の日と―・ってどこの遊園地も親子連れでいっぱいだ」「全体で決まったと―・っては断れない」
(3)(「…することがある」「…したことがある」などの形で)時には…する,過去に…した経験をもつ,などの意を表す。「時に内容の一部を変更することが―・る」「何度か京都へ行ったことが―・る」
(4)(「…にあっては」の形で)人間集団・社会を表す名詞を受け,そこにおいては,の意を表す。「わが党に―・っては常に国民の要望にこたえる政策を作っていきたい」
□二□(補助動詞)
名詞に断定の助動詞「だ」の連用形「で」を添えたものに付いて,指定の意を表す。
(1)ある物事と他の物事とが等しい関係にあることを表す。「彼は学生で―・る」「一足す二は三で―・る」
(2)ある物事が何らかの類に属することを表す。「トラはネコ科の動物で―・る」「吾輩は猫で―・る」
(3)ある状態,ある事態にあることを表す。「あたりは一面の銀世界で―・る」「彼はもう退職したはずで―・る」
(4)古語では,断定の助動詞「なり」「たり」の連用形「に」「と」を添えたものに付く。「一つ松人に―・りせば太刀佩(ハ)けましを/古事記(中)」「なかなかに人と―・らずは酒壺になりにてしかも酒にしみなむ/万葉 343」
種々の語に付いて,そういう状態である,そういう性質をもっている意を表す。「ある」の前に助詞の入ることもある。
(1)形容詞・形容動詞の連用形に付く場合。「うれしくも―・り,悲しくも―・る」「狭くは―・っても楽しいわが家」「ここは静かで―・る」「みんな親切で―・った」
(2)副詞「かく」「しか」「さ」などに付く場合。「世の中は恋繁しゑやかくし―・らば梅の花にもならましものを/万葉 819」
(3)打ち消しの助動詞「ず」,推量の助動詞「べし」の連用形に付く場合。「あすよりはみ山隠りて見えずかも―・らむ/古事記(下)」「かくばかり恋ひむとかねて知らませば妹をば見ずそ―・るべく―・りける/万葉 3739」
動詞の連用形に助詞「て(で)」を添えた形に付いて,動作・作用の完了・継続・残存の意を表す。主として他動詞を受ける。
(1)ある動作・作用の結果が続いていることを表す。「窓が開けて―・る」「小さく刻んで―・る」
(2)準備がきちんとなされていることを表す。「あすの事はちゃんと予習して―・る」「表に車を待たせて―・る」「きれいに継いで―・る」
動詞の連用形に助詞「つつ」を添えた形に付いて,動作・作用の進行を表す。「太陽が山の端に沈みつつ―・る」「病状はだんだんとよくなりつつ―・る」
〔翻訳文の影響で,「書物を読みつつ―・る」のように継続する動作についても用いることがある〕
動作性の漢語名詞または動詞の連用形に付いて,その動作をする人に対する尊敬の意を表す。
(1)接頭語「御」によって敬意を添えることが多い(現代語ではややふざけた場合にしか言わない)。「どうぞ御笑覧―・れ」「正月五日,主上御元服―・つて/平家 1」「少し御まどろみ―・りける御夢に/太平記 3」
(2)(「御…あらせられる」の形で)非常に高い敬意を表す。「殿下が会場に御臨席―・らせられる」「伊勢神宮に御参拝―・らせられる」
〔(1)中世後期の口語ではラ行四段が一般的となる。(2)現代語では,「ある」の打ち消しの言い方として,「あらない」は用いられず,「ない」の語が用いられる。ただし,近世には,ごくまれに,「せく事はあらない/浄瑠璃・宵庚申(上)」などの例がみられる〕
[慣用] 上には上が―・気が―・名が―・花も実も―・一癖―・脈が―/心ここに有らず
在るが儘(ママ)🔗⭐🔉
在るが儘(ママ)
実際にある,その状態のまま。ありのまま。
ある-べき【有るべき・在るべき】🔗⭐🔉
ある-べき 【有るべき・在るべき】 (連語)
〔「べき」は助動詞「べし」の連体形。連体詞のように用いる〕
そうあるのが当然の。のぞましい。「学生の―姿」
い-ま・す【在す・坐す】🔗⭐🔉
い-ま・す [2] 【在す・坐す】
■一■ (動サ四)
(1)「ある」「いる」の尊敬語。いらっしゃる。おありになる。「万代に―・し給ひて天の下申し給はね朝廷(ミカド)去らずて/万葉 879」
(2)「行く」「来る」の尊敬語。お出かけになる。おいでになる。「家思ふとこころ進むな風守り好くして―・せ荒しその路/万葉 381」「右大将の宇治へ―・すること,尚絶えはてずや/源氏(浮舟)」
(3)(補助動詞)
(ア)(「…にいます」「…にています」の形で名詞を受けて)…でいらっしゃる。「吾(ア)が大国主,汝(ナ)こそは男(オ)に―・せば/古事記(上)」(イ)動詞・形容詞・形容動詞の連用形に付いて,尊敬の意を表す。「平らけく親は―・さね/万葉 4408」「はしきよし君はこのころ嘆かひ―・す/万葉 4214」
■二■ (動サ変)
{■一■}に同じ。「かかる道はいかでか―・する/伊勢 9」「などか久しく―・せぬ/三宝絵詞(中)」
〔活用は上代は四段。平安時代には四段とともにサ変が併用され,未然形「いませ」,連体形「いまする」,命令形「いませよ」の例があらわれるが,連用形「いませ」の形は自動詞にはない〕
■三■ (動サ下二)
他動性の動作の及ぶ人に対する敬意を表す。おいでにならせる。いらっしゃるようにさせる。「他国(ヒトクニ)に君を―・せて何時までか/万葉 3749」
います-が・り【在すがり】🔗⭐🔉
います-が・り 【在すがり】 (動ラ変)
〔「いますがあり」の転という。「いますかり」とも〕
(1)存在の意を表す。「あり」「をり」の尊敬語。いらっしゃる。おいでになる。いまそがり。「翁のあらむ限りは,かうても―・りなむかし/竹取」
(2)(補助動詞)
(ア)形容詞・形容動詞の連用形,断定の助動詞「なり」の連用形「に」またはそれに助詞「て」の付いたものに付いて,叙述の意を表す「あり」の尊敬語として用いる。(…て)いらっしゃる。「本院の北の方の,まだ帥(ソチ)の大納言の妻(メ)にて―・りける,平中がよみてきこえける/大和 124」(イ)動詞の連用形に付いて,動作の継続の意を表す「あり」の尊敬語として用いる。「けしきばみ―・れども,え書きならべじ物をや/源氏(梅枝)」
いまそ-が・り【在そがり】🔗⭐🔉
いまそ-が・り 【在そがり】 (動ラ変)
〔「いまそかり」とも〕
(1)「いますがり{(1)}」に同じ。「その帝のみこたかい子と申す―・りけり/伊勢 39」
(2)(補助動詞)
「いますがり{(2)}」に同じ。「孝養のこころ深く―・りけるこそ…いみじく覚えて侍れ/撰集抄 9」
ざい【在】🔗⭐🔉
ざい [1] 【在】
(1)いなか。在郷。在所。「六郷の―」「―から来た人」
(2)今,そこにいること。「―,不在を示す」「―パリ」
ざい-い【在位】🔗⭐🔉
ざい-い ―
[1] 【在位】 (名)スル
(1)帝王が位に就いていること。「―六〇年」
(2)ある位に就いていること。「横綱―七場所」
[1] 【在位】 (名)スル
(1)帝王が位に就いていること。「―六〇年」
(2)ある位に就いていること。「横綱―七場所」
ざい-いん【在院】🔗⭐🔉
ざい-いん ―
ン [0] 【在院】 (名)スル
病院など,院と名のつく施設にいること。
ン [0] 【在院】 (名)スル
病院など,院と名のつく施設にいること。
ざい-えん【在園】🔗⭐🔉
ざい-えん ―
ン [0] 【在園】 (名)スル
幼稚園・保育園など,「園」と呼ばれる所にいること。
ン [0] 【在園】 (名)スル
幼稚園・保育園など,「園」と呼ばれる所にいること。
ざい-おう【在欧】🔗⭐🔉
ざい-おう [0] 【在欧】 (名)スル
欧州に滞在すること。
ざい-か【在家】🔗⭐🔉
ざい-か [1] 【在家】
いなかの家。いなか。ざいけ。
まし-ま・す【在す・坐す】🔗⭐🔉
まし-ま・す 【在す・坐す】 (動サ四)
〔動詞「ます(坐)」を重ねたもの。きわめて敬度が高く,中古には神仏・国王などに対して用いられた〕
(1)「有り」「居り」の尊敬語。おいでになる。おありになる。「霊験を施し給ふ事かくの如くぞ―・しける/今昔 16」「御腹に一院の宮の―・しけるが/平家 1」
(2)「行く」「来(ク)」の尊敬語。いらっしゃる。「速やかに返り給ひて後によき日を以て―・せ/今昔 24」
(3)(補助動詞)
(ア)形容動詞の連用形,または,体言に断定の助動詞「なり」の連用形「に」の付いたもの,さらに,これらに助詞「て」の付いたものに付いて,「である」の意を敬っていう。…でいらっしゃる。「宿徳(シトク)にて―・しける大徳のはやう死にけるが/大和 25」「大海の潮干て山になるまでに君は変らぬ君に―・せ/山家(雑)」(イ)動詞の連用形,またはそれに助詞の付いたものに付いて,「てある」「ている」の意を敬っていう。特に,尊敬の助動詞「す」「さす」とともに「せまします」「させまします」の形で用いることが多い。…ていらっしゃる。…なさる。「鳥羽殿には,相国もゆるさず,法皇もおそれさせ―・しければ/平家 4」「輔仁の親王も御才学すぐれて―・しければ/平家 4」
ま・す【在す・坐す】🔗⭐🔉
ま・す 【在す・坐す】 (動サ四)
(1)〔「います」の転〕
「ある」「いる」の尊敬語。いらっしゃる。「大君は神にし―・せば/万葉 235」
(2)「行く」「来る」の尊敬語。おでましになる。おいでになる。いらっしゃる。「我が背子が国へ―・しなば/万葉 3996」
(3)(補助動詞)
他の動詞の連用形に付いて,補助動詞「ある」「いる」の尊敬語。また,その動詞に尊敬の意を添える。…ていらっしゃる。お…になる。「神の御代より敷き―・せる国にしあれば/万葉 1047」「我が背子が帰り来―・さむ時のため命残さむ忘れたまふな/万葉 3774」
みまそ-が・り【在そがり・坐そがり】🔗⭐🔉
みまそ-が・り 【在そがり・坐そがり】 (動ラ変)
「いる」「ある」の尊敬語。いらっしゃる。おいでになる。いまそがり。「女御,多賀幾子(タカキコ)と申す―・りけり/伊勢 77」
ざい−【在英中】(和英)🔗⭐🔉
ざい−【在英中】
while in Britain.在米邦人 Japanese residents in America.
ざい【在の者】(和英)🔗⭐🔉
ざい【在の者】
a countryman.→英和
…の〜に on the outskirts of….
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