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広辞苑の検索結果 (83)
あらせ‐ら・れる【有らせられる・在らせられる】🔗⭐🔉
あらせ‐ら・れる【有らせられる・在らせられる】
〔自下一〕
①「居る」「在る」の尊敬語。
②(体言に「で」の付いたものに接続して)「ある」の尊敬語。「御壮健で―・れる」→せられる
あ・り【有り・在り】(自ラ変)🔗⭐🔉
あ・り【有り・在り】
〔自ラ変〕
⇒ある(五段)
あり‐あ・う【有り合う・在り合う】‥アフ🔗⭐🔉
あり‐あ・う【有り合う・在り合う】‥アフ
〔自五〕
①たまたまそこにいる。または、ある。居あわせる。ありあわせる。土佐日記「いたれりし国にてぞ子生めるものども―・へる」
②偶然出合う。行き合う。栄華物語初花「路のほどなどに、夜行の夜なども、おのづから―・ふらむ」
あり‐あり【在り在り】🔗⭐🔉
あり‐あり【在り在り】
〔副〕
(ラ変動詞アリを重ねたもの。多く助詞トを伴う)
①考えや気持などがはっきりと外に現れているさま。中華若木詩抄「―と作つた詩なり」。「無念の思いを―と顔に浮かべた」
②現実にないものが目でみるようにはっきりと見えるさま。本当にあるかのように。天草本伊曾保物語「いかにも―と答へた」。「亡き母の姿が―と見える」
ありあり・し【在り在りし】🔗⭐🔉
ありあり・し【在り在りし】
〔形シク〕
①ありのままである。宇津保物語楼上下「―・しうは世にのたまはじ」
②本来そうあるべきさまである。それらしくある。日葡辞書「アリアリシイテイデゴザル」
③もっともらしい。浄瑠璃、四天王筑紫責「げに―・しくたばかれば」
ありあり‐て【在り在りて】🔗⭐🔉
ありあり‐て【在り在りて】
①引き続きそのままの状態でいて。久しく永らえて。万葉集12「―後も逢はむと」
②おしまいに。あげくのはてに。蜻蛉日記中「―…これらとくしてとはあるものか」
あり‐あわ・せる【有り合わせる・在り合わせる】‥アハセル🔗⭐🔉
あり‐あわ・せる【有り合わせる・在り合わせる】‥アハセル
〔自下一〕[文]ありあは・す(下二)
①都合よくその場にある。持ち合わせる。好色五人女2「幸さいわい遣銀つかいぎんは―・す」
②折よくその場にいる。居合わせる。また、行きあう。武道伝来記「折ふし御ぜんに豊田隼人といふ大目付おおめつけ―・せ」
あり‐おり【在り居り】‥ヲリ🔗⭐🔉
あり‐おり【在り居り】‥ヲリ
あからさま。あるがまま。狂言、今参「殿様のやうに―に仰せられてはえ答へませぬ」
あり‐か【在り処・在り所】🔗⭐🔉
あり‐か【在り処・在り所】
物のある所。人のいる所。所在。居所。源氏物語桐壺「たづね行くまぼろしもがな伝つてにても魂たまの―をそことしるべく」。「―をつきとめる」
あり‐かた【有り形・在り方】🔗⭐🔉
あり‐かた【有り形・在り方】
①現在の形。すがた。ありさま。天武紀下「其の地の―を見しむ」
②当然こうなくてはならないという、物事のあるべき姿。「学問の―」
あり‐が‐ほ・し【在りが欲し】🔗⭐🔉
あり‐が‐ほ・し【在りが欲し】
〔形シク〕
世に生きていたい。住んでいたい。万葉集6「―・し住みよき里の荒るらく惜しも」
あり‐がよ・う【在り通ふ】‥ガヨフ🔗⭐🔉
あり‐がよ・う【在り通ふ】‥ガヨフ
〔自四〕
常に通う。往来する。万葉集12「―・ふ人目を多み恋ひつつぞをる」
あり‐きたり【在り来り】🔗⭐🔉
あり‐きたり【在り来り】
もとからあること。普通にあって珍しくないこと。「―の言回し」「―な挨拶」
あり・く【在り来】🔗⭐🔉
あり・く【在り来】
〔自カ変〕
そのまま経過する。年月を経て今にいたる。万葉集17「いにしへゆ―・きにければ」
あり‐ぐる・し【在り苦し】🔗⭐🔉
あり‐ぐる・し【在り苦し】
〔形シク〕
居づらい。狭衣物語1「―・しくおぼす折々もあるべし」
あり‐さ・る【在り去る】🔗⭐🔉
あり‐さ・る【在り去る】
〔自四〕
そのままの状態で経過する。万葉集17「―・りて後も逢はむと思へこそ」
あり‐し【在りし】🔗⭐🔉
あり‐し【在りし】
(連体詞的に用いる)
①以前の。前に述べた。蜻蛉日記中「―浜べを思ひ出づる心ちのしのびがたきにまけて」
②生前の。「―日の思い出」
⇒ありし‐ながら
⇒ありし‐よ【在りし世】
あり‐しょ【在り所】🔗⭐🔉
あり‐しょ【在り所】
人のいるところ。物のあるところ。浄瑠璃、女殺油地獄「―の知れた紙入れ」
ありし‐よ【在りし世】🔗⭐🔉
ありし‐よ【在りし世】
①過ぎ去った昔。往時。源氏物語賢木「―の名残だになき浦島に」
②(栄えて)生きていた時。
⇒あり‐し【在りし】
あり‐す【在り巣】🔗⭐🔉
あり‐す【在り巣】
鳥または虫のすむ巣。躬恒集「梅が枝に来住む―の鶯は」
あり‐すぐ・す【在り過す】🔗⭐🔉
あり‐すぐ・す【在り過す】
〔他四〕
そのままの状態で月日を送る。栄華物語初花「そのままに精進・斎戒いもいをしつつ―・し」
ありたき‐まま【在りたき儘】🔗⭐🔉
ありたき‐まま【在りたき儘】
自分のしたいまま。思うがまま。気随。武道伝来記「―に日を送り」
あり‐た・つ【在り立つ】🔗⭐🔉
あり‐た・つ【在り立つ】
〔自四〕
①ずっと立っている。万葉集13「島の崎々―・てる花橘を」
②くり返し出で立つ。古事記上「さ婚よばひに―・たし」
あり‐たもとお・る【在り回る】‥タモトホル🔗⭐🔉
あり‐たもとお・る【在り回る】‥タモトホル
〔自四〕
めぐり歩きつづける。万葉集17「ま幸さきくも―・り」
あり‐つき【在り付き】🔗⭐🔉
あり‐つき【在り付き】
住みつくこと。落ち着くこと。特に仕官や就職によって生活安定の道を得ること。また、その仕官・就職の口。浄瑠璃、伊賀越道中双六「只今の住所はいづく、―とてもあらざるか」
⇒ありつき‐がお【在り付き顔】
ありつき‐がお【在り付き顔】‥ガホ🔗⭐🔉
ありつき‐がお【在り付き顔】‥ガホ
落ち着いた顔つき。物馴れた様子。更級日記「馴れたる人はこよなく何事につけても―に」
⇒あり‐つき【在り付き】
あり‐つ・く【在り付く】🔗⭐🔉
あり‐つ・く【在り付く】
[一]〔自五〕
①生まれつく。源氏物語蓬生「もとより―・きたるさやうのなみなみの人は」
②物事に慣れる。源氏物語蓬生「さる方に―・きたりし」
③似あう。しっくりと合う。(多くは下を打消にして用いる)源氏物語総角「につかはしからぬをさし縫ひ着つつ、―・かずとりつくろひたる姿どもの」
④住みつく。落ち着く。安住する。今昔物語集10「国に大水出で、人を流し里を失ふ。然れば、民―・く事かたし」
⑤夫婦となって住みつく。同棲する。宇治拾遺物語3「わざと―・きたる男となくて、ただ時々かよふ人などぞありける」
⑥生活の道を得る。暮しをたてる。唐物語「世に―・かむことを稼ぎいとなむ」
⑦仕官する。就職する。歌舞伎、幼稚子敵討おさなごのかたきうち「紀州屋敷に―・かずとも御直人おじきびとになつたがようござりませうな」
⑧望んでいたものを手に入れる。「仕事に―・く」「やっとめしに―・く」
[二]〔他下二〕
①そこに落ち着かせる。落ち着いて暮らせるようにする。
②縁づける。
あり‐どころ【在り所】🔗⭐🔉
あり‐どころ【在り所】
物のある所。人のいる所。ありか。
あり‐なぐさ・む【在り慰む】🔗⭐🔉
あり‐なぐさ・む【在り慰む】
〔他下二〕
ひきつづき慰める。慰めつづける。万葉集11「かくしつつ―・めて」
あり‐なら・う【在り習ふ】‥ナラフ🔗⭐🔉
あり‐なら・う【在り習ふ】‥ナラフ
〔自四〕
ならわしになる。馴れてくる。宇津保物語国譲上「かくて―・ひてものいひなくてあらむ」
あり‐な・る【在り馴る】🔗⭐🔉
あり‐な・る【在り馴る】
〔自下二〕
馴れ親しんでいる。なじむ。栄華物語御賀「―・れし契も絶えで」
あり‐に【在り荷】🔗⭐🔉
あり‐に【在り荷】
現に手元にある品物(荷物)。在庫品。
あり‐にく・し【在り悪し】🔗⭐🔉
あり‐にく・し【在り悪し】
〔形ク〕
生きているのがつらい。住みにくい。栄華物語初花「いかにか世を―・く憂きものになむおぼし乱れければにや」↔ありよし
あり‐の‐ことごと【在りの悉】🔗⭐🔉
あり‐の‐ことごと【在りの悉】
ありたけ。残らず。万葉集5「布肩ぎぬ―着そへども」
あり‐の‐すさび【在りの遊び】🔗⭐🔉
あり‐の‐すさび【在りの遊び】
あるにまかせて、特に気にせずにいること。生きているのに慣れて、なおざりにすること。「ありのすさみ」とも。古今和歌集六帖5「ある時は―に語らはで恋しきものと別れてぞ知る」
あり‐は・つ【在り果つ】🔗⭐🔉
あり‐は・つ【在り果つ】
〔自下二〕
①最後まで生き通す。天寿を全うする。古今和歌集雑「―・てぬ命待つまの」
②いつまでも同じ状態でいる。源氏物語藤袴「心清くも―・つべきに」
あり・ふ【在り経】🔗⭐🔉
あり・ふ【在り経】
〔自下二〕
生きながらえて年月を経過する。源氏物語東屋「心にかなはぬ世には―・ふまじきものにこそありけれ」
あり‐ま・つ【在り待つ】🔗⭐🔉
あり‐ま・つ【在り待つ】
〔他四〕
そのまま待ちつづける。万葉集19「梅の花栄えて―・て」
あり‐めぐ・る【在り回る】🔗⭐🔉
あり‐めぐ・る【在り回る】
〔自四〕
あちこち回りつづける。また、生きながらえる。万葉集20「大君の命みことのまにまますらをの心を持ちて―・り」。栄華物語初花「世に片時―・らせじ」
あり‐よ・し【在り好し】🔗⭐🔉
あり‐よ・し【在り好し】
〔形ク〕
生きているのが快い。住みよい。万葉集6「―・しとわれは思へど」↔ありにくし
あり‐わずら・う【在り煩ふ】‥ワヅラフ🔗⭐🔉
あり‐わずら・う【在り煩ふ】‥ワヅラフ
〔自四〕
生きているのを苦しく思う。栄華物語初花「世に―・ひ」
あり‐わた・る【在り渡る】🔗⭐🔉
あり‐わた・る【在り渡る】
〔自四〕
ずっとそのままの状態で年月を経る。万葉集11「生きてもわれは―・るかも」
あり‐わ・ぶ【在り侘ぶ】🔗⭐🔉
あり‐わ・ぶ【在り侘ぶ】
〔自上二〕
(生きて)いるのをつらく思う。伊勢物語「京に―・びてあづまに行きけるに」
あ・る【有る・在る】🔗⭐🔉
あ・る【有る・在る】
〔自五〕[文]あ・り(ラ変)
(ものごとの存在が認識される。もともとは、人・動物も含めてその存在を表したが、現代語では、動きを意識しないものの存在に用い、動きを意識しての「いる」と使い分ける。人でも、存在だけをいう時には「多くの賛成者がある」のように「ある」ともいう。↔無い)
①そこに存在する。古事記上「賢し女を―・りと聞かして」。万葉集20「陸奥の小田なる山に黄金―・りと」。土佐日記「―・る人々もえ堪へず」。「彼に責任が―・る」「本がたくさん―・る」「二人の子が―・る」「今は病床に―・る」
②この世に存在する。生きている。竹取物語「翁の―・らむ限りはかうてもいますかりなむかし」。徒然草「このころ―・る人の文」。「―・りし日の面影」
③住む。暮らす。万葉集18「天ざかる鄙に一日も―・るべくもあれや」。伊勢物語「伊勢の国に率いていきて―・らむ」
④目立つ存在として認識される。きわだつ。すぐれている。源氏物語若紫「御供に声―・る人して歌はせ給ふ」
⑤(「世に―・り」の形で)多くの人に存在を知られる。栄える。時めく。宇津保物語藤原君「ただ今世に―・る上達部、御子たち」
⑥実際に起こる。源氏物語蜻蛉「しのびたる事とても、御心より起りて、―・りしことならず」。徒然草「―・るにも過ぎて人はものを言ひなすに」。「2度―・ることは3度―・る」「閏年は4年に1度―・る」
⑦(…を)持っている。万葉集1「雲だにも情こころ―・らなも」。万葉集15「命―・らば逢ふこともあらむ」。「金の―・る人」「痛みの―・る傷口」「出発まで3日―・る」
⑧それによってきまる。「成否は君の努力いかんに―・る」
⑨(引用の助詞「と」を受け、「言う」「書く」の間接的表現。多くは敬意がこもる)言われる。書かれている。古今和歌集夏「郭公まつ歌よめと―・りければ、よめる」。枕草子184「あけて見れば、…御けしきはと―・るに」
⑩(動詞の連用形、漢語、尊敬の意を含んだ名詞を受けて、その動作をした人を示さない言い方で、敬意を表す)…なさる。源氏物語桐壺「内裏より御使―・り」。蒙求抄7「代々公になりたいと思ひ―・るか」。平家物語9「沙汰―・って誅せられけるとぞ」。「お楽しみ―・れ」「御照覧―・れ」
⑪時間がたつ。時を経る。伊勢物語「昔物言ひける女に年ごろ―・りて」
⑫(断定の助動詞「なり」「たり」「だ」の連用形「に」「と」「で」を受けて)指定を表す。景行紀「一つ松人に―・りせば衣着せましを」。万葉集3「なかなかに人と―・らずは酒壺になりにてしかも」。「人は自由で―・る」
⑬(動詞に助詞「て」「つつ」の付いた形を受けて)動作・作用の、結果の存続または進行継続の状態を表す。万葉集15「旅なれば思ひ絶えても―・りつれど」。万葉集8「かくのみや恋ひつつ―・らむ」。「壁に掛けて―・る額縁」「窓があけて―・る」
⑭(形容詞やいわゆる形容動詞の連用形または指示副詞などを受けて)状態の存在または存続を表す。間に係助詞の入ることが多く、打消の語が下に続くことが多い。伊勢物語「人しげくも―・らねど」
⑮(助詞「て」を受けて)そのままでいる。それですましている。後撰和歌集恋「なき名ぞと人には言ひて―・りぬべし」
◇「有」は物事がある状態を保ったり物を所有したりする意味で使われ、「在」は物の存在を特に示す場合に使われる。
⇒有る時は蟻が有り、無い時は梨も無し
い‐ま・す【在す・坐す】🔗⭐🔉
い‐ま・す【在す・坐す】
[一]〔自四・サ変〕
(奈良・平安初期まで四段活用。後にサ変となる)
①「在る」「居る」の尊敬語。いらっしゃる。おられる。万葉集5「さぶしけめやも君―・さずして」。源氏物語東屋「かく心口惜しく―・しける君なれば」
②所有をあらわす「有る」の尊敬語。おありになる。三宝絵詞「神通の力―・して妙たえに衆生の心を随へ給ふ」
③「来る」「行く」の尊敬語。おこしになる。おでかけになる。万葉集19「かくばかり降りしく雪に君―・さめやも」「立ち別れ君が―・さば」。宇津保物語俊蔭「何かは、わが子の―・せむ方には、いづちもいづちも行かざらむ」。源氏物語浮舟「右大将の宇治へ―・すること、なほ絶えはてずや」
④(動詞・形容詞などの連用形、または、それに「て」の付いたものを受けて)…ていらっしゃる。…でいらっしゃる。古事記下「其しが葉の広ひろり―・すは大君ろかも」。三宝絵詞「わが釈迦大師凡夫に―・せし時」
[二]〔他下二〕
(イマス(自四)の他動詞形)
①いらっしゃるようにする。居ていただく。また、行っていただく。万葉集12「望の日にさし出づる月の高々に君を―・せて何をか思はむ」。万葉集15「他国ひとくにに君を―・せて」
②(動詞の連用形に付いて)…していらっしゃるようにさせる。万葉集4「きたなき屋戸に入り―・せなむ」
います‐が・り【在すがり】🔗⭐🔉
います‐が・り【在すがり】
〔自ラ変〕
(イマス(坐)カ(処)アリの約)「あり」の尊敬語。おいでなさる。いらっしゃる。「いまそがり」「いますかり」とも。竹取物語「翁のあらむ限りは、かうても―・りなむかし」
いまそ‐が・り【在そがり】🔗⭐🔉
いまそ‐が・り【在そがり】
〔自ラ変〕
「いますがり」に同じ。
おわ・す【御座す・在す】オハス🔗⭐🔉
おわ・す【御座す・在す】オハス
〔自サ変〕
(上代に多く使われた「います」に代わって、平安時代になって多く使われるようになった語。活用は四段・下二段とする説もある)
➊(尊敬の意を含む動詞として用いる)
①「居り」の尊敬語。いらっしゃる。おいでになる。竹取物語「われ朝ごと夕ごとに見る竹の中に―・するにて知りぬ」
②「あり」の尊敬語。おありになる。土佐日記「ほしきものぞ―・すらむ」
③「来く」の尊敬語。源氏物語花宴「―・せねば口惜しう物の映えなしとおぼして」
④「行く」の尊敬語。
➋(助動詞的に用いて)
①動詞の連用形に添えて、その動作の継続および結果の存続を表すとともに、その動作の主体に対する尊敬の意を添える。源氏物語賢木「中宮のかく添ひ―・するに御心置かれて」
②形容詞の連用形、または体言に助詞「に」「と」の付いた形に添えて状態を表し、その状態にある主体に対する尊敬の意を添える。源氏物語若菜下「ことなる心ちにも―・せねば」。源氏物語薄雲「心深く―・せし御ありさまなど」。源氏物語御法「あざあざと―・せしさかりは」
○負わず借らずに子三人おわずからずにこさんにん
人の世話にならず、借金がなく、子が三人もあるのは、幸福な家庭であるということ。
⇒お・う【負う】
ざい【在】🔗⭐🔉
ざい【在】
村里。いなか。「神戸の―にある実家」
ざい‐い【在位】‥ヰ🔗⭐🔉
ざい‐い【在位】‥ヰ
帝王の位についていること。「―年数」
ざい‐おう【在欧】🔗⭐🔉
ざい‐おう【在欧】
ヨーロッパにいること。「―大使」
○塞翁が馬さいおうがうま
[淮南子人間訓]塞翁の馬が逃げたが、北方の駿馬を率いて戻って来た。喜んでその馬に乗った息子は落馬して足を折ったが、ために戦士とならず命長らえたという故事。人生は吉凶・禍福が予測できないことのたとえ。塞翁失馬。「人間万事―」
⇒さい‐おう【塞翁】
ざい‐か【在荷】🔗⭐🔉
ざい‐か【在荷】
現在ある荷物・商品。在庫品。
ざいがい‐かわせしきん【在外為替資金】‥グワイカハセ‥🔗⭐🔉
ざいがい‐かわせしきん【在外為替資金】‥グワイカハセ‥
政府・中央銀行または為替銀行が為替調整または決済のため、海外の金融中心市場に保有する資金。
⇒ざい‐がい【在外】
ざいがい‐こうかん【在外公館】‥グワイ‥クワン🔗⭐🔉
ざいがい‐こうかん【在外公館】‥グワイ‥クワン
外国に設置した政府の出先機関。大使館・公使館・領事館など。
⇒ざい‐がい【在外】
ざいがい‐しさん【在外資産】‥グワイ‥🔗⭐🔉
ざいがい‐しさん【在外資産】‥グワイ‥
政府・法人・個人などが外国に所有している財産。
⇒ざい‐がい【在外】
ざいがい‐せいか【在外正貨】‥グワイ‥クワ🔗⭐🔉
ざいがい‐せいか【在外正貨】‥グワイ‥クワ
国際決済のため、政府または中央銀行が、外国の金融中心地に所有する正貨。金に準じて対外決済に使用するドル建・ポンド建などの銀行預金、有価証券など。
⇒ざい‐がい【在外】
ざい‐がく【在学】🔗⭐🔉
ざい‐がく【在学】
学校に籍をおいていること。「高校に―する」「―証明書」
ざいか‐ぼう【在華紡】‥クワバウ🔗⭐🔉
ざいか‐ぼう【在華紡】‥クワバウ
日本資本が中国で経営した紡績業。特に第一次大戦期以後、上海・青島・天津などに多数の工場が進出し、中国民族資本を圧して、日中対立の舞台となった。
ざい‐かん【在官】‥クワン🔗⭐🔉
ざい‐かん【在官】‥クワン
官職についていること。
ざい‐きょう【在京】‥キヤウ🔗⭐🔉
ざい‐きょう【在京】‥キヤウ
都にいること。
⇒ざいきょう‐にん【在京人】
ざい‐きょう【在郷】‥キヤウ🔗⭐🔉
ざい‐きょう【在郷】‥キヤウ
郷里にいること。ざいごう。
ざいきょう‐にん【在京人】‥キヤウ‥🔗⭐🔉
ざいきょう‐にん【在京人】‥キヤウ‥
鎌倉時代、京都に常住した御家人。在京武士。
⇒ざい‐きょう【在京】
ざい‐け【在家】🔗⭐🔉
ざい‐け【在家】
①出家していない人。在俗の人。今昔物語集1「―の時、…形勝れて端正限りなき女を妻として」
②在郷の家。民家。平家物語4「白河の―に火を懸けて焼きあげば」
③中世、領主の在家役賦課の単位で、荘園内の屋敷と付属の田畑を含めていう称。
⇒ざいけ‐そう【在家僧】
⇒ざいけ‐やく【在家役】
ざいけ‐そう【在家僧】🔗⭐🔉
ざいけ‐そう【在家僧】
妻帯・肉食をなす僧。
⇒ざい‐け【在家】
ざいけ‐やく【在家役】🔗⭐🔉
ざい‐ご【在郷】🔗⭐🔉
ざい‐ご【在郷】
(ザイゴウの訛)都会から隔たったいなか。ざいしょ。
ざい‐ごう【在郷】‥ガウ🔗⭐🔉
ざい‐ごう【在郷】‥ガウ
①村里。いなか。ざい。ざいしょ。ざいご。「―の者」
②郷里にいること。
⇒ざいごう‐うた【在郷歌・在郷唄】
⇒ざいごう‐うま【在郷馬】
⇒ざいごう‐ぐんじん【在郷軍人】
⇒ざいごう‐ぐんじん‐かい【在郷軍人会】
⇒ざいごう‐ぐんじん‐びょう【在郷軍人病】
⇒ざいごう‐しょうにん【在郷商人】
⇒ざいごう‐びと【在郷人】
ざいごう‐うた【在郷歌・在郷唄】‥ガウ‥🔗⭐🔉
ざいごう‐うた【在郷歌・在郷唄】‥ガウ‥
①在郷に流行する歌。いなか歌。俚謡。
②下座唄げざうたの一つ。田舎・農家の場面に用いるもの。
⇒ざい‐ごう【在郷】
ざいごう‐ぐんじん【在郷軍人】‥ガウ‥🔗⭐🔉
ざいごう‐ぐんじん【在郷軍人】‥ガウ‥
平時は民間にあって生業につき、戦時・事変に際しては、必要に応じて召集され国防に任ずべき予備役・後備役・帰休兵・退役などの軍人。
⇒ざい‐ごう【在郷】
ざいごう‐ぐんじん‐かい【在郷軍人会】‥ガウ‥クワイ🔗⭐🔉
ざいごう‐ぐんじん‐かい【在郷軍人会】‥ガウ‥クワイ
各地の在郷軍人団体を全国的に統合して1910年(明治43)に設立された組織。在郷軍人の軍事教育、一般国民に対する軍事思想の普及などを目的とした。帝国在郷軍人会。
⇒ざい‐ごう【在郷】
ざいごう‐ぐんじん‐びょう【在郷軍人病】‥ガウ‥ビヤウ🔗⭐🔉
ざいごう‐ぐんじん‐びょう【在郷軍人病】‥ガウ‥ビヤウ
(Legionnaires' disease; legionellosis)(→)レジオネラ症の別名。1976年フィラデルフィアの米国在郷軍人会総会参加者に多発した新興感染症の一つ。→レジオネラ菌。
⇒ざい‐ごう【在郷】
ざいごう‐しょうにん【在郷商人】‥ガウシヤウ‥🔗⭐🔉
ざいごう‐しょうにん【在郷商人】‥ガウシヤウ‥
江戸中期以降、農村部に見られた商人。身分は農民であり、地主経営を行いつつ、商品作物生産の進展にともない、木綿や菜種などの特産物を扱う商人として成長。肥料商や質屋などを営むことも多い。
⇒ざい‐ごう【在郷】
ざいごう‐びと【在郷人】‥ガウ‥🔗⭐🔉
ざいごう‐びと【在郷人】‥ガウ‥
在郷の人。いなかもの。在郷者。
⇒ざい‐ごう【在郷】
ざい‐ざい【在在】🔗⭐🔉
ざい‐ざい【在在】
①あちこちの村里。狂言、宮廻り「国々―より御参詣の輩は其の数を知らず」
②到る所。
⇒ざいざい‐しょしょ【在在所所】
ざいざい‐しょしょ【在在所所】🔗⭐🔉
ざいざい‐しょしょ【在在所所】
あちらこちら。ここかしこ。平家物語8「およそ京中には源氏満ち満ちて―に入取り多し」
⇒ざい‐ざい【在在】
ざい‐ふ【在釜】🔗⭐🔉
ざい‐ふ【在釜】
釜をかけ、茶の湯の用意ができていることを道行く人に知らせるために、寺院の門口などに掲げる旗や貼紙に記す語。
まし‐ま・す【在す・坐す】🔗⭐🔉
まし‐ま・す【在す・坐す】
〔自四〕
「在ます」の尊敬語。おわします。いらっしゃる。西大寺本最勝王経平安初期点「爾時世尊黙然して止マシマス」
ま・す【在す・坐す】🔗⭐🔉
ま・す【在す・坐す】
〔自四〕
(イマスの約)
①「在る」「居る」の尊敬語。いらっしゃる。おいでになる。万葉集6「天に―・す月読壮士つくよみおとこ」。源氏物語柏木「柏木に葉守の神は―・さずとも人ならすべき宿のこずゑか」
②「行く」「来くる」の尊敬語。おでましになる。おいでになる。いらっしゃる。万葉集17「吾がせこが国へ―・しなば」
③他の動詞の連用形に添えて尊敬の意を表す。…なさる。お…になる。継体紀「桧の板戸を押し開き我れ入り―・し」。万葉集19「荒き風波に遇はせず平けく率て還り―・せもとのみかどに」
みまそ‐が・り【在そがり】🔗⭐🔉
みまそ‐が・り【在そがり】
〔自ラ変〕
(ミマソカリとも)「いまそがり」に同じ。伊勢物語「おほきおとどの栄華の盛りに―・りて」→いますがり
[漢]在🔗⭐🔉
在 字形
筆順
〔土部3画/6画/教育/2663・3A5F〕
〔音〕ザイ(呉) サイ(漢)
〔訓〕ある・います (名)あり
[意味]
①(そこに場を占めて)ある。生存している。「在ロンドン特派員」「存在・在宅・不在・在位・現在・健在・如在じょさい」
②「在郷」の略。いなか。「京都の在に住む」「在所・近在」
[解字]
形声。「土」+音符「才」(=流れを止めるせきの象形)。土で川の流れをせき止める意。
[下ツキ
行在所・介在・外在・近在・健在・顕在・現在・見在・混在・散在・自在・実在・所在・如在・潜在・存在・滞在・駐在・点在・内在・伏在・不在・偏在・遍在
[難読]
在処ありか
筆順
〔土部3画/6画/教育/2663・3A5F〕
〔音〕ザイ(呉) サイ(漢)
〔訓〕ある・います (名)あり
[意味]
①(そこに場を占めて)ある。生存している。「在ロンドン特派員」「存在・在宅・不在・在位・現在・健在・如在じょさい」
②「在郷」の略。いなか。「京都の在に住む」「在所・近在」
[解字]
形声。「土」+音符「才」(=流れを止めるせきの象形)。土で川の流れをせき止める意。
[下ツキ
行在所・介在・外在・近在・健在・顕在・現在・見在・混在・散在・自在・実在・所在・如在・潜在・存在・滞在・駐在・点在・内在・伏在・不在・偏在・遍在
[難読]
在処ありか
大辞林の検索結果 (96)
あら
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あ・り【有り・在り】🔗⭐🔉
あ・り 【有り・在り】 (動ラ変)
⇒ある
あり-あ・う【有り合う・在り合う】🔗⭐🔉
あり-あ・う ―アフ [0][3] 【有り合う・在り合う】 (動ワ五[ハ四])
(1)ちょうどそこにある。ありあわせる。「どつさり―・ふ長椅子に身を落し/ふらんす物語(荷風)」
(2)たまたまそこに居あわせる。「いたれりし国にてぞ子生めるものども―・へる/土左」
(3)行きあう。偶然出会う。「路のほどなどに夜行の夜などもおのづから―・ふらむ/栄花(初花)」
あり-あり【有り有り・在り在り】🔗⭐🔉
あり-あり [3] 【有り有り・在り在り】 (副)
(1)ある状態がはっきりと外に現れているさま。「弱点が―(と)わかる」「ネチネチした気性が―と知れる/社会百面相(魯庵)」
(2)あたかも目の前にあるように心に感じられるさま。まざまざ。「当時の光景が―と浮かぶ」
ありあり・し【有り有りし・在り在りし】🔗⭐🔉
ありあり・し 【有り有りし・在り在りし】 (形シク)
(1)実際にあったとおりである。ありのままである。「いみじう有心に心深く,大人のやうにおはすれば,―・しう,よに宣はじと思す/宇津保(楼上・下)」
(2)当然あるべきさまである。望ましい状態である。「―・シイテイデゴザル/日葡」
(3)もっともらしい。本当らしく見える。「―・しく云へば,若気ゆゑ実(マコト)と思ひ/信長公記」
ありあり-て【有り有りて・在り在りて】🔗⭐🔉
ありあり-て 【有り有りて・在り在りて】 (副)
〔動詞「あり」を重ね,それに助詞「て」が付いたもの〕
(1)引き続きこのままの状態でいて。「―後も逢はむと/万葉 3113」
(2)長い時間がたったあとに。とどのつまり。あげくのはてに。「―かく遥かなる国になりにたり/更級」
あり-あわ・す【有り合(わ)す・在り合(わ)す】🔗⭐🔉
あり-あわ・す ―アハス [4] 【有り合(わ)す・在り合(わ)す】
■一■ (動サ五)
〔下一段動詞「ありあわせる」の五段化〕
「ありあわせる」に同じ。「丁度―・した箒木を背後(ウシロ)に秘(カク)しつ/社会百面相(魯庵)」
■二■ (動サ下二)
⇒ありあわせる
あり-あわ・せる【有り合(わ)せる・在り合(わ)せる】🔗⭐🔉
あり-あわ・せる ―アハセル [5][0] 【有り合(わ)せる・在り合(わ)せる】 (動サ下一)[文]サ下二 ありあは・す
(1)ちょうどその場にある。たまたまそこにある。「―・せた材料で作ったもの」
(2)都合よくその場に居合わせる。「折節御前に豊田隼人といふ大目付―・せ/浮世草子・武道伝来記 3」
あり-か【在り処・在り所】🔗⭐🔉
あり-か [1] 【在り処・在り所】
物のある場所。人のいる所。「宝物の―」「賊の―」
あり-か【在り香】🔗⭐🔉
あり-か 【在り香】
〔「ありが」とも〕
(1)薫(タ)き物などの良いにおい。「ふぢばかま草の枕ににほふなりたがぬぎおける―なるらむ/拾玉集」
(2)臭気。異臭。「いとふ―や袖に残らん/東関紀行」
(3)わきが。体臭。「人の身に,をのづから―などある人/乳母草子」
あり-かた【在り方・有り形】🔗⭐🔉
あり-かた [3] 【在り方・有り形】
(1)物事のあるべき姿。「政治の―」
(2)現在ある形。ありさま。実情。「其の消息及び地形の―を伺ひたまふ/日本書紀(景行訓)」
あり-がほ・し【在りが欲し】🔗⭐🔉
あり-がほ・し 【在りが欲し】 (連語)
〔「ほし」は接尾語〕
住んでいたい。「―・し住みよき里が荒るらく惜しも/万葉 1059」
あり-がよ・う【在り通ふ】🔗⭐🔉
あり-がよ・う ―ガヨフ 【在り通ふ】 (動ハ四)
〔「ありかよう」とも〕
いつも通う。常に通う。「千年に欠くることなく万代(ヨロズヨ)に―・はむと/万葉 3236」
あり-きたり【在り来り】🔗⭐🔉
あり-きたり [0] 【在り来り】 (名・形動)[文]ナリ
従来と同じで,新味や工夫のない・こと(さま)。「―の解釈」
あり・く【在り来】🔗⭐🔉
あり・く 【在り来】 (動カ変)
年月がたってずっと続いてきている。「古(イニシエ)ゆ―・きにければこごしかも岩の神さび/万葉 4003」
あり-し【在りし】🔗⭐🔉
あり-し 【在りし】 (連語)
〔「し」は過去の助動詞「き」の連体形。連体詞的に用いられる〕
(1)以前の。先の。昔の。「一の菴(イオリ)をむすぶ。これを,―すまひにならぶるに,十分が一なり/方丈記」
(2)生前の。「―妻に似たらん人をと思て/宇治拾遺 9」
ありし-ひ【在りし日】🔗⭐🔉
ありし-ひ [1] 【在りし日】
(1)生きていた時。生前。「―の面影」
(2)過ぎ去った日。昔。以前。「―の思い出にふける」
ありし-よ【在りし世】🔗⭐🔉
ありし-よ 【在りし世】
(1)過去。昔の世。「―の名残だになき/源氏(賢木)」
(2)生前。「―にしばしも見ではなかりしを/新古今(哀傷)」
あり-た・つ【在り立つ】🔗⭐🔉
あり-た・つ 【在り立つ】 (動タ四)
立ち続ける。「八十島の島の崎々―・てる花橘を/万葉 3239」
あり-つ・く【有り付く・在り付く】🔗⭐🔉
あり-つ・く [0][3] 【有り付く・在り付く】
■一■ (動カ五[四])
(1)長い間求めていたものをやっとのことで手に入れる。「飯(メシ)に―・く」「仕事に―・く」
(2)その状態が続く。その事に慣れる。「さる方に―・きたりしあなたの年ごろ/源氏(蓬生)」
(3)落ち着く。「 あらぬ所に渡りて,―・かず,花々ともてかしづかれ給ふ有様/狭衣 1」
(4)住みつく。安住する。長くそこに住む。「国に大水出で,人を流し里を失ふ。然れば,民―・く事難し/今昔 10」
(5)男が女の家に居つく。結婚する。「わざと―・きたる男となくて,ただ時々かよふ人などぞありける/宇治拾遺 3」
(6)似合う。板につく。「あざやかなる,花のいろいろ,につかはしからぬを,さし縫ひ着つつ―・かずとり繕ひたる姿ども/源氏(総角)」
(7)ある身分・環境に生まれつく。「もとより―・きたる,さやうのなみなみの人/源氏(蓬生)」
(8)生活の糧(カテ)を得る。「年ごろ身貧しくして,世に―・く方もなかりけるほどに/今昔 27」
[可能] ありつける
■二■ (動カ下二)
(1)頼り先を得させる。住みつかせる。「絵なんど見せ,遊び戯れて―・けけるままに/沙石 5」
(2)身を固めさせる。仕官させる。「今まで―・けざるこそ,心にかかり候へども/曾我 4」
あり-にく・し【在り悪し】🔗⭐🔉
あり-にく・し 【在り悪し】 (形ク)
生きにくい。生きているのがつらい。「いかにか世を―・く,憂きものになむおぼし乱れければにや/栄花(初花)」
ありね-よし【在り根よし】🔗⭐🔉
ありね-よし 【在り根よし】 (枕詞)
〔「ありね」の語義未詳。「在り嶺」ともされる〕
「対馬」にかかる。「―対馬の渡り/万葉 62」
あり-の-すさび【在りの遊び】🔗⭐🔉
あり-の-すさび 【在りの遊び】
あるのに慣れて,いたずらに過ごすこと。生きているのに慣れて,なおざりに暮らしていくこと。ありのすさみ。「ある時は―に語らはで恋しきものと別れてぞ知る/古今六帖 5」
あり-ばしょ【在り場所】🔗⭐🔉
あり-ばしょ [0] 【在り場所】
物のある場所。「財宝の―」
あり-はん【在り判】🔗⭐🔉
あり-はん [0] 【在り判】
⇒ざいはん(在判)
あり・ふ【在り経】🔗⭐🔉
あり・ふ 【在り経】 (動ハ下二)
そのままの状態で年月を過ごす。生きながらえる。「心をちぢにおもひなしつつ―・ふるほどに/蜻蛉(上)」
あり-よ・し【在り良し】🔗⭐🔉
あり-よ・し 【在り良し】 (形ク)
住みよい。暮らしよい。「住み良しと人は言へども―・しと我は思へど/万葉 1059」
ありわら【在原】🔗⭐🔉
ありわら アリハラ 【在原】
姓氏の一。
ありわら-の-しげはる【在原滋春】🔗⭐🔉
ありわら-の-しげはる アリハラ― 【在原滋春】
平安前期の歌人。業平の第二子。在次君と呼ばれる。「大和物語」の作者とする説がある。歌は古今集などにみえる。生没年未詳。
ありわら-の-なりひら【在原業平】🔗⭐🔉
ありわら-の-なりひら アリハラ― 【在原業平】
(825-880) 平安前期の歌人。六歌仙・三十六歌仙の一人。在五中将・在中将と称される。阿保親王の第五子。歌風は情熱的で,古今集仮名序に「心あまりて言葉たらず」と評された。「伊勢物語」の主人公とされる。色好みの典型として伝説化され,美女小野小町に対する美男の代表として後世の演劇・文芸類でもてはやされた。家集「業平集」
ありわら-の-ゆきひら【在原行平】🔗⭐🔉
ありわら-の-ゆきひら アリハラ― 【在原行平】
(818-893) 平安前期の歌人。業平の兄。大宰権帥・中納言民部卿。在原氏一門の学問所として奨学院を建てた。古今集に須磨流謫(ルタク)の歌があり,後世,これに取材した謡曲「松風」などが生まれた。
ありわら-でら【在原寺】🔗⭐🔉
ありわら-でら アリハラ― 【在原寺】
(1)奈良市にある不退寺(フタイジ)の別名。
(2)「石上寺(イソノカミデラ)」に同じ。
あ・る【有る・在る】🔗⭐🔉
あ・る [1] 【有る・在る】 (動ラ五)[文]ラ変 あ・り
□一□
物が存在する。
(1)(何が存在するかが問題の場合)存在する。「山にはまだ雪が―・る」「この川の真ん中に国境が―・る」「何かいい方法が―・るといいのだが」
(2)(その物が存在すること自体は自明で,場所が問題である場合)位置する。「本社は大阪に―・る」「その町は札幌の北三〇キロの所に―・る」「事故の責任は私に―・る」
人が存在する。
(1)(誰が存在するかが問題の場合)いる。「昔々,ある所におじいさんとおばあさんが―・りました」「今は昔,竹取の翁といふもの―・りけり/竹取」
(2)人が死なずに生存する。「先生の―・りし日をしのぶ」
(3)(その人が存在すること自体は自明のことで,場所が問題である場合)人がある場所に滞在する。そこに暮らす。「当時彼はパリに―・って絵の勉強をしていた」「彼女は今病の床に―・る」
(4)人がある特別の地位や環境にいる。「逆境に―・っても望みを捨てない」「長年にわたって理事長の職に―・る」
所有している。持っている。
(1)人が財産などを所有している。「彼には財産が―・る」「お隣にはいい車が―・る」
(2)ある人が,家族・親戚・友人などをもっている。「大阪に親戚が―・る」「妻子の―・る身」
(3)物や人などが,ある要素や,付属的・付随的な物を持っている。「サメには鋭い歯が―・る」「あの人は顔にほくろが―・る」
(4)人や物がある属性をもっている。「彼女には気品が―・る」「ニンニクには独特の匂いが―・る」
(5)人などがある能力・実績・経験を持っている。「彼は力が―・る」「相当の学力が―・る」「政界に影響力が―・る」
(6)人が,ある考え・記憶・感覚を持っている。「私にいい考えが―・る」「この説にはいろいろ疑問が―・る」
(7)人が,何か解決・処理すべき事柄をもっている。「用事が―・るのでお先に失礼する」「ちょっと相談が―・るんだけど」
(数量を表す語を副詞的に受けて)その物の数・量・重さ・長さ・時間などが…だということを表す。「頭が二つ―・る蛇」「重さが一〇トンも―・る岩」「運動会まであと一週間―・る」
動作・現象が実現する。
(1)何か事が起こる。「踏切で事故が―・った」「二人の間に何か―・ったんですか」「二度―・ることは三度―・る」
(2)行事・催し・会合などが行われる。「これから会議が―・る」
(1)(「…とある」の形で)他人の文章を引用して示す。…と書かれている。「法律の条文には『…』と―・る」「彼の手紙には『来月帰国する』と―・った」
(2)(「…とあって」の形で)状況・場合が…であるので。…なので。「子供の日と―・ってどこの遊園地も親子連れでいっぱいだ」「全体で決まったと―・っては断れない」
(3)(「…することがある」「…したことがある」などの形で)時には…する,過去に…した経験をもつ,などの意を表す。「時に内容の一部を変更することが―・る」「何度か京都へ行ったことが―・る」
(4)(「…にあっては」の形で)人間集団・社会を表す名詞を受け,そこにおいては,の意を表す。「わが党に―・っては常に国民の要望にこたえる政策を作っていきたい」
□二□(補助動詞)
名詞に断定の助動詞「だ」の連用形「で」を添えたものに付いて,指定の意を表す。
(1)ある物事と他の物事とが等しい関係にあることを表す。「彼は学生で―・る」「一足す二は三で―・る」
(2)ある物事が何らかの類に属することを表す。「トラはネコ科の動物で―・る」「吾輩は猫で―・る」
(3)ある状態,ある事態にあることを表す。「あたりは一面の銀世界で―・る」「彼はもう退職したはずで―・る」
(4)古語では,断定の助動詞「なり」「たり」の連用形「に」「と」を添えたものに付く。「一つ松人に―・りせば太刀佩(ハ)けましを/古事記(中)」「なかなかに人と―・らずは酒壺になりにてしかも酒にしみなむ/万葉 343」
種々の語に付いて,そういう状態である,そういう性質をもっている意を表す。「ある」の前に助詞の入ることもある。
(1)形容詞・形容動詞の連用形に付く場合。「うれしくも―・り,悲しくも―・る」「狭くは―・っても楽しいわが家」「ここは静かで―・る」「みんな親切で―・った」
(2)副詞「かく」「しか」「さ」などに付く場合。「世の中は恋繁しゑやかくし―・らば梅の花にもならましものを/万葉 819」
(3)打ち消しの助動詞「ず」,推量の助動詞「べし」の連用形に付く場合。「あすよりはみ山隠りて見えずかも―・らむ/古事記(下)」「かくばかり恋ひむとかねて知らませば妹をば見ずそ―・るべく―・りける/万葉 3739」
動詞の連用形に助詞「て(で)」を添えた形に付いて,動作・作用の完了・継続・残存の意を表す。主として他動詞を受ける。
(1)ある動作・作用の結果が続いていることを表す。「窓が開けて―・る」「小さく刻んで―・る」
(2)準備がきちんとなされていることを表す。「あすの事はちゃんと予習して―・る」「表に車を待たせて―・る」「きれいに継いで―・る」
動詞の連用形に助詞「つつ」を添えた形に付いて,動作・作用の進行を表す。「太陽が山の端に沈みつつ―・る」「病状はだんだんとよくなりつつ―・る」
〔翻訳文の影響で,「書物を読みつつ―・る」のように継続する動作についても用いることがある〕
動作性の漢語名詞または動詞の連用形に付いて,その動作をする人に対する尊敬の意を表す。
(1)接頭語「御」によって敬意を添えることが多い(現代語ではややふざけた場合にしか言わない)。「どうぞ御笑覧―・れ」「正月五日,主上御元服―・つて/平家 1」「少し御まどろみ―・りける御夢に/太平記 3」
(2)(「御…あらせられる」の形で)非常に高い敬意を表す。「殿下が会場に御臨席―・らせられる」「伊勢神宮に御参拝―・らせられる」
〔(1)中世後期の口語ではラ行四段が一般的となる。(2)現代語では,「ある」の打ち消しの言い方として,「あらない」は用いられず,「ない」の語が用いられる。ただし,近世には,ごくまれに,「せく事はあらない/浄瑠璃・宵庚申(上)」などの例がみられる〕
[慣用] 上には上が―・気が―・名が―・花も実も―・一癖―・脈が―/心ここに有らず
物が存在する。
(1)(何が存在するかが問題の場合)存在する。「山にはまだ雪が―・る」「この川の真ん中に国境が―・る」「何かいい方法が―・るといいのだが」
(2)(その物が存在すること自体は自明で,場所が問題である場合)位置する。「本社は大阪に―・る」「その町は札幌の北三〇キロの所に―・る」「事故の責任は私に―・る」
人が存在する。
(1)(誰が存在するかが問題の場合)いる。「昔々,ある所におじいさんとおばあさんが―・りました」「今は昔,竹取の翁といふもの―・りけり/竹取」
(2)人が死なずに生存する。「先生の―・りし日をしのぶ」
(3)(その人が存在すること自体は自明のことで,場所が問題である場合)人がある場所に滞在する。そこに暮らす。「当時彼はパリに―・って絵の勉強をしていた」「彼女は今病の床に―・る」
(4)人がある特別の地位や環境にいる。「逆境に―・っても望みを捨てない」「長年にわたって理事長の職に―・る」
所有している。持っている。
(1)人が財産などを所有している。「彼には財産が―・る」「お隣にはいい車が―・る」
(2)ある人が,家族・親戚・友人などをもっている。「大阪に親戚が―・る」「妻子の―・る身」
(3)物や人などが,ある要素や,付属的・付随的な物を持っている。「サメには鋭い歯が―・る」「あの人は顔にほくろが―・る」
(4)人や物がある属性をもっている。「彼女には気品が―・る」「ニンニクには独特の匂いが―・る」
(5)人などがある能力・実績・経験を持っている。「彼は力が―・る」「相当の学力が―・る」「政界に影響力が―・る」
(6)人が,ある考え・記憶・感覚を持っている。「私にいい考えが―・る」「この説にはいろいろ疑問が―・る」
(7)人が,何か解決・処理すべき事柄をもっている。「用事が―・るのでお先に失礼する」「ちょっと相談が―・るんだけど」
(数量を表す語を副詞的に受けて)その物の数・量・重さ・長さ・時間などが…だということを表す。「頭が二つ―・る蛇」「重さが一〇トンも―・る岩」「運動会まであと一週間―・る」
動作・現象が実現する。
(1)何か事が起こる。「踏切で事故が―・った」「二人の間に何か―・ったんですか」「二度―・ることは三度―・る」
(2)行事・催し・会合などが行われる。「これから会議が―・る」
(1)(「…とある」の形で)他人の文章を引用して示す。…と書かれている。「法律の条文には『…』と―・る」「彼の手紙には『来月帰国する』と―・った」
(2)(「…とあって」の形で)状況・場合が…であるので。…なので。「子供の日と―・ってどこの遊園地も親子連れでいっぱいだ」「全体で決まったと―・っては断れない」
(3)(「…することがある」「…したことがある」などの形で)時には…する,過去に…した経験をもつ,などの意を表す。「時に内容の一部を変更することが―・る」「何度か京都へ行ったことが―・る」
(4)(「…にあっては」の形で)人間集団・社会を表す名詞を受け,そこにおいては,の意を表す。「わが党に―・っては常に国民の要望にこたえる政策を作っていきたい」
□二□(補助動詞)
名詞に断定の助動詞「だ」の連用形「で」を添えたものに付いて,指定の意を表す。
(1)ある物事と他の物事とが等しい関係にあることを表す。「彼は学生で―・る」「一足す二は三で―・る」
(2)ある物事が何らかの類に属することを表す。「トラはネコ科の動物で―・る」「吾輩は猫で―・る」
(3)ある状態,ある事態にあることを表す。「あたりは一面の銀世界で―・る」「彼はもう退職したはずで―・る」
(4)古語では,断定の助動詞「なり」「たり」の連用形「に」「と」を添えたものに付く。「一つ松人に―・りせば太刀佩(ハ)けましを/古事記(中)」「なかなかに人と―・らずは酒壺になりにてしかも酒にしみなむ/万葉 343」
種々の語に付いて,そういう状態である,そういう性質をもっている意を表す。「ある」の前に助詞の入ることもある。
(1)形容詞・形容動詞の連用形に付く場合。「うれしくも―・り,悲しくも―・る」「狭くは―・っても楽しいわが家」「ここは静かで―・る」「みんな親切で―・った」
(2)副詞「かく」「しか」「さ」などに付く場合。「世の中は恋繁しゑやかくし―・らば梅の花にもならましものを/万葉 819」
(3)打ち消しの助動詞「ず」,推量の助動詞「べし」の連用形に付く場合。「あすよりはみ山隠りて見えずかも―・らむ/古事記(下)」「かくばかり恋ひむとかねて知らませば妹をば見ずそ―・るべく―・りける/万葉 3739」
動詞の連用形に助詞「て(で)」を添えた形に付いて,動作・作用の完了・継続・残存の意を表す。主として他動詞を受ける。
(1)ある動作・作用の結果が続いていることを表す。「窓が開けて―・る」「小さく刻んで―・る」
(2)準備がきちんとなされていることを表す。「あすの事はちゃんと予習して―・る」「表に車を待たせて―・る」「きれいに継いで―・る」
動詞の連用形に助詞「つつ」を添えた形に付いて,動作・作用の進行を表す。「太陽が山の端に沈みつつ―・る」「病状はだんだんとよくなりつつ―・る」
〔翻訳文の影響で,「書物を読みつつ―・る」のように継続する動作についても用いることがある〕
動作性の漢語名詞または動詞の連用形に付いて,その動作をする人に対する尊敬の意を表す。
(1)接頭語「御」によって敬意を添えることが多い(現代語ではややふざけた場合にしか言わない)。「どうぞ御笑覧―・れ」「正月五日,主上御元服―・つて/平家 1」「少し御まどろみ―・りける御夢に/太平記 3」
(2)(「御…あらせられる」の形で)非常に高い敬意を表す。「殿下が会場に御臨席―・らせられる」「伊勢神宮に御参拝―・らせられる」
〔(1)中世後期の口語ではラ行四段が一般的となる。(2)現代語では,「ある」の打ち消しの言い方として,「あらない」は用いられず,「ない」の語が用いられる。ただし,近世には,ごくまれに,「せく事はあらない/浄瑠璃・宵庚申(上)」などの例がみられる〕
[慣用] 上には上が―・気が―・名が―・花も実も―・一癖―・脈が―/心ここに有らず
在るが儘(ママ)🔗⭐🔉
在るが儘(ママ)
実際にある,その状態のまま。ありのまま。
ある-べき【有るべき・在るべき】🔗⭐🔉
ある-べき 【有るべき・在るべき】 (連語)
〔「べき」は助動詞「べし」の連体形。連体詞のように用いる〕
そうあるのが当然の。のぞましい。「学生の―姿」
い-ま・す【在す・坐す】🔗⭐🔉
い-ま・す [2] 【在す・坐す】
■一■ (動サ四)
(1)「ある」「いる」の尊敬語。いらっしゃる。おありになる。「万代に―・し給ひて天の下申し給はね朝廷(ミカド)去らずて/万葉 879」
(2)「行く」「来る」の尊敬語。お出かけになる。おいでになる。「家思ふとこころ進むな風守り好くして―・せ荒しその路/万葉 381」「右大将の宇治へ―・すること,尚絶えはてずや/源氏(浮舟)」
(3)(補助動詞)
(ア)(「…にいます」「…にています」の形で名詞を受けて)…でいらっしゃる。「吾(ア)が大国主,汝(ナ)こそは男(オ)に―・せば/古事記(上)」(イ)動詞・形容詞・形容動詞の連用形に付いて,尊敬の意を表す。「平らけく親は―・さね/万葉 4408」「はしきよし君はこのころ嘆かひ―・す/万葉 4214」
■二■ (動サ変)
{■一■}に同じ。「かかる道はいかでか―・する/伊勢 9」「などか久しく―・せぬ/三宝絵詞(中)」
〔活用は上代は四段。平安時代には四段とともにサ変が併用され,未然形「いませ」,連体形「いまする」,命令形「いませよ」の例があらわれるが,連用形「いませ」の形は自動詞にはない〕
■三■ (動サ下二)
他動性の動作の及ぶ人に対する敬意を表す。おいでにならせる。いらっしゃるようにさせる。「他国(ヒトクニ)に君を―・せて何時までか/万葉 3749」
います-が・り【在すがり】🔗⭐🔉
います-が・り 【在すがり】 (動ラ変)
〔「いますがあり」の転という。「いますかり」とも〕
(1)存在の意を表す。「あり」「をり」の尊敬語。いらっしゃる。おいでになる。いまそがり。「翁のあらむ限りは,かうても―・りなむかし/竹取」
(2)(補助動詞)
(ア)形容詞・形容動詞の連用形,断定の助動詞「なり」の連用形「に」またはそれに助詞「て」の付いたものに付いて,叙述の意を表す「あり」の尊敬語として用いる。(…て)いらっしゃる。「本院の北の方の,まだ帥(ソチ)の大納言の妻(メ)にて―・りける,平中がよみてきこえける/大和 124」(イ)動詞の連用形に付いて,動作の継続の意を表す「あり」の尊敬語として用いる。「けしきばみ―・れども,え書きならべじ物をや/源氏(梅枝)」
いまそ-が・り【在そがり】🔗⭐🔉
いまそ-が・り 【在そがり】 (動ラ変)
〔「いまそかり」とも〕
(1)「いますがり{(1)}」に同じ。「その帝のみこたかい子と申す―・りけり/伊勢 39」
(2)(補助動詞)
「いますがり{(2)}」に同じ。「孝養のこころ深く―・りけるこそ…いみじく覚えて侍れ/撰集抄 9」
ざい【在】🔗⭐🔉
ざい [1] 【在】
(1)いなか。在郷。在所。「六郷の―」「―から来た人」
(2)今,そこにいること。「―,不在を示す」「―パリ」
ざい-い【在位】🔗⭐🔉
ざい-い ―
[1] 【在位】 (名)スル
(1)帝王が位に就いていること。「―六〇年」
(2)ある位に就いていること。「横綱―七場所」
[1] 【在位】 (名)スル
(1)帝王が位に就いていること。「―六〇年」
(2)ある位に就いていること。「横綱―七場所」
ざい-いん【在院】🔗⭐🔉
ざい-いん ―
ン [0] 【在院】 (名)スル
病院など,院と名のつく施設にいること。
ン [0] 【在院】 (名)スル
病院など,院と名のつく施設にいること。
ざい-えん【在園】🔗⭐🔉
ざい-えん ―
ン [0] 【在園】 (名)スル
幼稚園・保育園など,「園」と呼ばれる所にいること。
ン [0] 【在園】 (名)スル
幼稚園・保育園など,「園」と呼ばれる所にいること。
ざい-おう【在欧】🔗⭐🔉
ざい-おう [0] 【在欧】 (名)スル
欧州に滞在すること。
ざい-か【在家】🔗⭐🔉
ざい-か [1] 【在家】
いなかの家。いなか。ざいけ。
ざい-か【在荷】🔗⭐🔉
ざい-か [0] 【在荷】 (名)スル
店や倉庫などに品物があること。また,その品物。在庫。
ざい-がい【在外】🔗⭐🔉
ざい-がい ―グワイ [0] 【在外】
外国にいること。また,外国にあること。多く複合語として用いる。「―邦人」「―資産」
ざいがい-こうかん【在外公館】🔗⭐🔉
ざいがい-こうかん ―グワイ―クワン [5] 【在外公館】
外国にある外務省の出先機関。大使館・公使館・総領事館・領事館・国際連合日本政府代表部などの総称。
ざいがい-しさん【在外資産】🔗⭐🔉
ざいがい-しさん ―グワイ― [5] 【在外資産】
日本の国家・法人・民間人が外国で所有する財産。
ざいがい-せいか【在外正貨】🔗⭐🔉
ざいがい-せいか ―グワイ―クワ [5] 【在外正貨】
外国の金融中心地に保有された正貨準備。外国為替銀行の海外に保有する為替資金とともに,国際貸借の決済に用いられる。
ざい-がく【在学】🔗⭐🔉
ざい-がく [0] 【在学】 (名)スル
学生・生徒として学校に籍があること。「―証明書」「本校に―している者」
ざいか-ぼう【在華紡】🔗⭐🔉
ざいか-ぼう ザイクワバウ [3] 【在華紡】
第二次大戦前,日本の紡績資本によって中国に設立された紡績工場。
ざい-かん【在官】🔗⭐🔉
ざい-かん ―クワン [0] 【在官】 (名)スル
官職に就いていること。
ざい-かん【在監】🔗⭐🔉
ざい-かん [0] 【在監】 (名)スル
刑務所に入れられていること。
ざい-かん【在館】🔗⭐🔉
ざい-かん ―クワン [0] 【在館】 (名)スル
大使館・博物館など,「館」と呼ばれる所にいること。また,在籍していること。
ざい-きょ【在居】🔗⭐🔉
ざい-きょ [1] 【在居】 (名)スル
その場所にいること。また,そこに住んでいること。
ざい-きょう【在京】🔗⭐🔉
ざい-きょう ―キヤウ [0] 【在京】 (名)スル
(1)東京にいること。「今月末まで―する」「―県人会」
(2)都にいること。
ざいきょう-にん【在京人】🔗⭐🔉
ざいきょう-にん ―キヤウ― 【在京人】
鎌倉時代,京都に常駐して京都の治安・維持にあたった御家人。在京御家人。
ざい-きょう【在郷】🔗⭐🔉
ざい-きょう ―キヤウ [0] 【在郷】 (名)スル
郷里にいること。ざいごう。「―する旧友を訪ねる」
ざい-きん【在勤】🔗⭐🔉
ざい-きん [0] 【在勤】 (名)スル
(1)ある勤務についていること。在職。「大阪支社に―しているとき」
(2)ある地域に勤務していること。「本国より此地に―する精選(エリヌキ)の募兵/浮城物語(竜渓)」
ざいきん-もの【在勤者】🔗⭐🔉
ざいきん-もの 【在勤者】
江戸時代,江戸・大坂の藩邸に勤務した国詰めの武士。
ざい-け【在家】🔗⭐🔉
ざい-け [0][1] 【在家】
(1)出家せずに,在俗のまま仏教に帰依した人。正式の戒を受けていない人。
⇔出家
(2)〔「ざいか」とも〕
在所の家。民家。
(3)中世,屋敷とそれに付属する宅地・園地などを含めた在家役賦課の単位。また,在家役の対象となった農民。主に東国・九州などの辺境地方に多くみられた。
ざいけ-そう【在家僧】🔗⭐🔉
ざいけ-そう [3] 【在家僧】
妻帯・肉食をする僧。火宅僧。妻帯僧。妻帯坊主。
ざいけ-ぶっきょう【在家仏教】🔗⭐🔉
ざいけ-ぶっきょう ―ケウ [4] 【在家仏教】
出家して僧になることなく,俗人の立場で信仰する仏教。また,俗人の信仰の意義を評価する仏教。
ざいけ-やく【在家役】🔗⭐🔉
ざいけ-やく 【在家役】
中世,荘園公領内の在家{(3)}に課した賦役。
ざい-こ【在庫】🔗⭐🔉
ざい-こ [0] 【在庫】
(1)品物が倉庫などに置いてあること。「―が少ない」「―品」
(2)ある一定時点における,企業内の原材料・仕掛かり品・製品などの量。
ざいこ-かんり【在庫管理】🔗⭐🔉
ざいこ-かんり ―クワン― [4] 【在庫管理】
原材料・仕掛かり品・製品の形で企業内にある在庫を,最適な質と量の状態で維持・管理すること。
ざいこ-きんゆう【在庫金融】🔗⭐🔉
ざいこ-きんゆう [4] 【在庫金融】
企業が生産・販売活動を維持していくために必要な一定割合の原材料・仕掛かり品・製品のための運転資金の供給のこと。
→滞貨金融
ざいこ-しすう【在庫指数】🔗⭐🔉
ざいこ-しすう [4][3] 【在庫指数】
基準日の在庫量をもとにして,毎日の在庫量の変動を示す指数。
ざいこ-じゅんかん【在庫循環】🔗⭐🔉
ざいこ-じゅんかん ―クワン [4] 【在庫循環】
在庫投資の変動による約四〇か月の周期をもつ景気循環。発見者キチンの名にちなんでキチン循環ともいう。
ざいこ-ちょうせい【在庫調整】🔗⭐🔉
ざいこ-ちょうせい ―テウ― [4] 【在庫調整】
経済事情の変化に応じて在庫量を増減させ,適正水準に保とうとすること。また,過剰な在庫を減らすこと。
ざいこ-とうし【在庫投資】🔗⭐🔉
ざいこ-とうし [4] 【在庫投資】
ある期間における原料や製品の在庫量の増減。売れ残りによる在庫増を,意図せざる在庫投資,在庫減を負の在庫投資という。
ざいこ-りつ-しすう【在庫率指数】🔗⭐🔉
ざいこ-りつ-しすう [7][6] 【在庫率指数】
月末在庫額の月間出荷額に対する割合を表す指数。
ざい-ご【在郷】🔗⭐🔉
ざい-ご [3] 【在郷】
「ざいごう」の転。「維新後間も無くこの村にお―したのだ/南小泉村(青果)」
ざいご-べえ【在郷兵衛】🔗⭐🔉
ざいご-べえ ―ベ
[3] 【在郷兵衛】
いなか者を人名に擬していう語。ざいごっぺえ。
[3] 【在郷兵衛】
いなか者を人名に擬していう語。ざいごっぺえ。
ざい-ご【在五】🔗⭐🔉
ざい-ご 【在五】
「在五中将」の略。
ざい-ごう【在郷】🔗⭐🔉
ざい-ごう ―ガウ [0] 【在郷】 (名)スル
(1)都会から隔たった地方。いなか。在。在所。ざいご。
(2)郷里にいること。ざいきょう。「―せる士族を然(ソ)う呼ぶのだ/南小泉村(青果)」
ざいごう-うた【在郷歌・在郷唄】🔗⭐🔉
ざいごう-うた ―ガウ― [3] 【在郷歌・在郷唄】
(1)いなか歌。民謡。
(2)下座唄の一。田舎の場面およびその幕間に演ずるもの。ざいごうた。
ざいごう-ぐんじん【在郷軍人】🔗⭐🔉
ざいごう-ぐんじん ―ガウ― [5] 【在郷軍人】
平時は生業に就き,非常の際に召集されて国防にあたる義務を負う予備役・退役・後備役などの軍人。
ざいごう-ぐんじん-かい【在郷軍人会】🔗⭐🔉
ざいごう-ぐんじん-かい ―ガウ―クワイ 【在郷軍人会】
各地に分立していた在郷軍人団体の統一組織。1910年(明治43)帝国在郷軍人会として発足。初め親睦・修養などを目的としたが,昭和期には軍国主義の宣伝・戦争協力を行なった。機関紙「戦友」を発行。46年(昭和21)解散。
ざいごう-もの【在郷者】🔗⭐🔉
ざいごう-もの ―ガウ― [0] 【在郷者】
いなか育ちの者。また,いなかから出てきた者。いなか者。在郷びと。
ざい-ふ【在釜】🔗⭐🔉
ざい-ふ [0] 【在釜】
茶会を催していることを知らせる語。「本日―」
まし-ま・す【在す・坐す】🔗⭐🔉
まし-ま・す 【在す・坐す】 (動サ四)
〔動詞「ます(坐)」を重ねたもの。きわめて敬度が高く,中古には神仏・国王などに対して用いられた〕
(1)「有り」「居り」の尊敬語。おいでになる。おありになる。「霊験を施し給ふ事かくの如くぞ―・しける/今昔 16」「御腹に一院の宮の―・しけるが/平家 1」
(2)「行く」「来(ク)」の尊敬語。いらっしゃる。「速やかに返り給ひて後によき日を以て―・せ/今昔 24」
(3)(補助動詞)
(ア)形容動詞の連用形,または,体言に断定の助動詞「なり」の連用形「に」の付いたもの,さらに,これらに助詞「て」の付いたものに付いて,「である」の意を敬っていう。…でいらっしゃる。「宿徳(シトク)にて―・しける大徳のはやう死にけるが/大和 25」「大海の潮干て山になるまでに君は変らぬ君に―・せ/山家(雑)」(イ)動詞の連用形,またはそれに助詞の付いたものに付いて,「てある」「ている」の意を敬っていう。特に,尊敬の助動詞「す」「さす」とともに「せまします」「させまします」の形で用いることが多い。…ていらっしゃる。…なさる。「鳥羽殿には,相国もゆるさず,法皇もおそれさせ―・しければ/平家 4」「輔仁の親王も御才学すぐれて―・しければ/平家 4」
ま・す【在す・坐す】🔗⭐🔉
ま・す 【在す・坐す】 (動サ四)
(1)〔「います」の転〕
「ある」「いる」の尊敬語。いらっしゃる。「大君は神にし―・せば/万葉 235」
(2)「行く」「来る」の尊敬語。おでましになる。おいでになる。いらっしゃる。「我が背子が国へ―・しなば/万葉 3996」
(3)(補助動詞)
他の動詞の連用形に付いて,補助動詞「ある」「いる」の尊敬語。また,その動詞に尊敬の意を添える。…ていらっしゃる。お…になる。「神の御代より敷き―・せる国にしあれば/万葉 1047」「我が背子が帰り来―・さむ時のため命残さむ忘れたまふな/万葉 3774」
みまそ-が・り【在そがり・坐そがり】🔗⭐🔉
みまそ-が・り 【在そがり・坐そがり】 (動ラ変)
「いる」「ある」の尊敬語。いらっしゃる。おいでになる。いまそがり。「女御,多賀幾子(タカキコ)と申す―・りけり/伊勢 77」
ざい−【在英中】(和英)🔗⭐🔉
ざい−【在英中】
while in Britain.在米邦人 Japanese residents in America.
ざい【在の者】(和英)🔗⭐🔉
ざい【在の者】
a countryman.→英和
…の〜に on the outskirts of….
ざいがい【在外(の)】(和英)🔗⭐🔉
ざいがい【在外(の)】
(stationed,resident) abroad.→英和
‖在外公館 diplomatic establishments abroad.在外資産 overseas assets.在外邦人 Japanese residents abroad.
ざいがく【在学する】(和英)🔗⭐🔉
ざいがく【在学する】
be in[at]school[college].‖在学証明書 a school certificate.在学生 a student;an undergraduate (大学).在学中(に) while at[in]school[college].
ざいきょう【在京する】(和英)🔗⭐🔉
ざいきょう【在京する】
be[stay]in town.〜中に while in Tokyo.
ざいきん【在勤する】(和英)🔗⭐🔉
ざいきん【在勤する】
⇒在職.
ざいこ【在庫(品)】(和英)🔗⭐🔉
ざいこ【在庫(品)】
stocks;goods in stock.〜している(いない) be in (out of) stock.‖在庫一掃セール a clearance sale.在庫品目録 an inventory;<英>a stock list.
ざいごう【在郷】(和英)🔗⭐🔉
ざいごう【在郷】
rural districts.在郷軍人 an ex-soldier;<米>a veteran;→英和
reservists (総称).
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