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はら【原】🔗🔉

はら【原】 平らで広いところ。特に、耕作してない平地。平原。野。 静岡県沼津市の地名。江戸時代は東海道五十三次の沼津と吉原の間にあった宿駅。

はら【原】🔗🔉

はら【原】 姓氏。

はら【腹・肚】🔗🔉

はら【腹・肚】 1 脊椎動物の腹部、すなわち胸の横隔膜と腰の骨盤との間で、胃腸などを収めている部分。背に対して腹面をいう。また、胃腸。なお、背腹性を示す動物では、地面に面する側面をいう。「腹がいっぱいだ」 2 母体の、子が宿るところ。また、そこに子が宿っていること。懐妊した腹。転じて、その女の胎内から生まれたことや、その生まれた人。「腹ちがい」*伊勢‐七九「中納言行平のむすめのはらなり」 3 祖先を同じくする血族。氏族。 4 腹を切ること。切腹。「腹を召す」 5 心ばせ。心中。心づもり。また、心の底。本心。「どういう腹なのかわからない」*伊勢‐四四「この歌は<略>はらにあぢはひて」 6 きも。度胸。また度量。包容力。「はらが太い」 7 物の中央部の広いところ。山の頂と麓の中間の部分や建造物の内部など、人体の腹にあたる部分とみなしていう語。 8 物のふくらんだところ。「指の腹で押す」 9 壺・びんなど、胴部のふくらんでいる容器。 10 船体の中央部。腰当。筒関。 11 琴の中央部の空である方。琴の胴の裏面。 12 定常波で振幅が最大になっているところ。⇔節(ふし) ●腹悪(あ)し 1 心が荒く立腹しやすい。おこりっぽい。短気である。 2 心がすなおでない。はらぐろい。意地がわるい。 ●腹が癒(い)える 怒りやうらみなどが晴れて満足する。怒りがおさまる。胸がしずまる。 ●腹が居(い)る 怒りがおさまる。鬱憤が晴れる。「腹が立つ」に対していう語。*平家‐九「梶原この詞に腹がゐて、<略>どっとわらいてのきにけり」 ●腹=が北山(きたやま)[=は北山時雨(きたやましぐれ)] 「北」を「来た」にかけて、腹がすいてきたことをいうしゃれ。 ●腹かく 後悔する。悔しがる。*浄・源義経将棊経‐一「其痩馬共引上よ、蹴殺されてはらかくな」 ●腹が下(くだ)る 下痢をする。 ●腹が=空(す)く[=減(へ)る] 空腹になる。 ●腹が据(す)わる 物事に動じなくなる。落ち着く。覚悟する。度胸が据わる。 ●腹が立(た)つ 怒る。立腹する。はらだつ。 ●腹が無(な)い 1 胆力がすわっていない。度胸がない。 2 度量がない。 ●腹が張(は)る 1 飽きるほど飲食して満腹する。 2 腹がふとって突き出る。 ●腹が脹(ふく)れる 1 腹が肥えふとる。腹が大きくなる。 2 腹いっぱいになる。飽食する。 3 はらむ。妊娠する。 4 言いたいことをいわないので、心に不快の思いがたまる。 ●腹が太(ふと)い 1 腹がふくれている。満腹である。 2 度量が広い。胆力が大きい。 3 横着である。 ●腹が減っては軍(いくさ)が出来ぬ 空腹では、何ごとも身を入れてやれない。 ●腹から 1 もとより。元来。生まれながら。*浄・夏祭浪花鑑‐四「俺も腹からの町人でなければ」 2 本心から。心底から。「腹から怒る」 ●腹たかし 腹がふくれている。妊娠している。 ●腹に一物(いちもつ) =むねに一物 ●腹に据(す)えかねる 怒りをおさえることができない。 ●腹の皮(かわ) 1 腹の表皮。 2 「はら(腹)の皮を縒る」の略。 ●腹の=皮(かわ)[=筋(すじ)]を=縒(よ)る[=捩(よじ)る] おかしさに、腹の皮がよじれるほど大笑いをする。おかしくてたまらないさまにいう。 ●腹の中(なか) 1 腹の内部。腹のうち。 2 心中。胸中。心。腹のうち。 ●腹の=虫(むし)[=中の虫] 1 人体の腹中に寄生する虫。回虫の類。 2 空腹どきの腹鳴りを、腹中に虫がいて、それが鳴くものとしていう、その虫。 3 腹立ちの感情などを腹中にいる虫によって起こるものとしていう、その虫。腹だちや不満などの感情。 ●腹の虫が=治まらない[=承知しない] 癪(しゃく)にさわって我慢ができない。腹立つ心を押さえがたい。 ●腹の虫の居所(いどころ)が悪い きげんが悪い。 ●腹は借(か)り物(もの) 母親の腹は一時の借り物で、生まれる子の身分は父親の如何による。 ●腹も身の内 腹も身体の一部なのだから、むちゃな大食をすれば身体をこわす。暴飲暴食を戒めていう。 ●腹を=合(あ)わす[=合(あ)わせる] 心を通じ合わせる。一致協力する。ぐるになる。共謀する。 ●腹を痛(いた)める 1 子を宿し、産むために身体を苦しめる。子を産む。「腹を痛めた子」のかたちで、自分の産んだ子。実の子。 2 持ち金を出す。損をする。 ●腹を癒(いや)す 怒りを晴らす。鬱憤を晴らす。 ●腹を居(い)る 怒りをしずめる。鬱憤を晴らす。 ●腹を抉(えぐ)る 人の意中を見とおして鋭く問い尋ねる。 ●腹を=抱(かか)える[=捧(ささ)ぐ] おかしさに耐えられないで大笑いをする。 ●腹を決(き)める 覚悟をきめる。決心をする。 ●腹を切(き)る 1 切腹する。 2 おかしさに耐えきれないで大笑いをする。腹をかかえる。*竹取「はらをきりて笑ひ給ふ」 3 自分で費用を出す。身銭を出す。 ●腹を括(くく)る 覚悟を決める。 ●腹=を下(くだ)す[=こわす・解(と)く] 下痢をする。 ●腹を=拵(こしら)える[=丈夫(じょうぶ)にする] 食事をして、空腹を満たす。腹をいっぱいにする。 ●腹を肥(こ)やす 私利をむさぼる。私腹をこやす。 ●腹を探(さぐ)る 1 それとなく人の意中をうかがう。 2 腹を診察する。 ●腹を据(す)える 1 怒りや恨み、鬱憤を晴らす。 2 心を落ち着ける。怒りを押さえる。 3 覚悟をきめる。 ●腹を=立(た)てる[=立(た)つ] 怒る。立腹する。 ●腹を召(め)す 他人が切腹することを敬っていう。 ●腹を読(よ)む 相手の心中を推測する。相手の考えを知る。 ●腹を=縒(よ)る[=捩(よじ)る] ひどくおかしくて、身体をよじって大笑いをする。 ●腹を割(わ)る 本心をうちあける。包み隠さずすべてをさらけ出す。

はら【大角】🔗🔉

はら【大角】 昔、軍用に吹き鳴らした楽器。「大角」の字はその形が獣角に似るからといい、「はら」の訓は唐の大角を「簸邏廻(はらかい)」といったのによるという。はらのふえ。〔新撰字鏡〕

は‐ら【爬羅】🔗🔉

は‐ら【爬羅】 (「爬」は爪で掻きむしる、「羅」は残らず取り上げるの意)人の欠点などをあばき出すこと。

はら‐あか【腹赤】🔗🔉

はら‐あか【腹赤】 「ます(鱒)」の異名。

はらあか‐ごみむし【腹赤塵芥虫】🔗🔉

はらあか‐ごみむし【腹赤塵芥虫】 ゴミムシの一種。体長は一センチメートルほどで、緑色に光った褐色を呈し、腹側は赤褐色。ごみの中にすみ、悪臭を出す。酸虫。

はら‐あしげ【腹葦毛】🔗🔉

はら‐あしげ【腹葦毛】 馬の毛色の名。全身が白く、腹部にだけ葦毛のあるものをいう。

はら‐あて【腹当】🔗🔉

はら‐あて【腹当】 1 中世の鎧(よろい)で、胸腹だけの防御具。多く歩卒用。 2 腹掛け、腹巻。《季・夏》

はら‐あわせ【腹合】(‥あはせ)🔗🔉

はら‐あわせ【腹合】(‥あはせ) 1 向かいあうこと。対座。 2 心を合わせること。 3 抱きあうこと。また、情交を結ぶこと。 4 「はらあわせおび(腹合帯)」の略。

はらあわせ‐おび【腹合帯】(はらあはせ‥)🔗🔉

はらあわせ‐おび【腹合帯】(はらあはせ‥) =ちゅうやおび(昼夜帯)

はらい【払】(はらひ)🔗🔉

はらい【払】(はらひ) 1 払うこと。除去すること。 2 除去するのに用いる道具。 うち払いの布。塵はたき。髪やひげなどをとり除く物。剃刀。 3 不用の品物を売り払うこと。 4 金銭を渡すこと。代金を支払うこと。「払いがたまる」 ●払いの紙(かみ) 女が髪をくしけずるとき、櫛について脱け落ちた毛を入れておく畳紙(たとうがみ)。

はらい【祓】(はらひ)🔗🔉

はらい【祓】(はらひ) =はらえ(祓)1、2

はらい‐かた【払方】(はらひ‥)🔗🔉

はらい‐かた【払方】(はらひ‥) 1 払う方法。払いぶり。 2 金銭の支払い。また、金銭を支払う人。会計方。

はらい‐きよ・める【祓い清める】(はらひ‥)🔗🔉

はらい‐きよ・める【祓い清める】(はらひ‥) 〔他マ下一〕はらひきよ・む〔他マ下二〕祓いをして身を清める。罪や汚れをはらい清める。

はらい‐きり【払切】(はらひ‥)🔗🔉

はらい‐きり【払切】(はらひ‥) 残らず払ってしまうこと。

はらい‐ぎり【払切・払斬】(はらひ‥)🔗🔉

はらい‐ぎり【払切・払斬】(はらひ‥) 1 刀を横に振って切りつけること。 2 何であろうと差別なくすべてを切ること。

はらい‐ごし【払腰】(はらひ‥)🔗🔉

はらい‐ごし【払腰】(はらひ‥) 柔道で、自分のわき下うしろから、横腰に相手を密着させて、腰のひねりとまたの働きで、相手の外またを払いあげて倒す投げ技。

はらい‐こみ【払込】(はらひ‥)🔗🔉

はらい‐こみ【払込】(はらひ‥) 払い込むこと。金銭を支払い納めること。

はらいこみ‐しほん【払込資本】(はらひこみ‥)🔗🔉

はらいこみ‐しほん【払込資本】(はらひこみ‥) 株主によって払い込まれた資本。

はらい‐こ・む【払い込む】(はらひ‥)🔗🔉

はらい‐こ・む【払い込む】(はらひ‥) 〔他マ五(四)〕金銭を支払って納める。「税金を払い込む」

はらい‐さげ【払下】(はらひ‥)🔗🔉

はらい‐さげ【払下】(はらひ‥) 払い下げること。

はらい‐さ・げる【払い下げる】(はらひ‥)🔗🔉

はらい‐さ・げる【払い下げる】(はらひ‥) 〔他ガ下一〕はらひさ・ぐ〔他ガ下二〕官公庁が不用の物品・土地などを民間に売り渡す。「国有地を払い下げる」

はら‐いせ【腹癒】🔗🔉

はら‐いせ【腹癒】 (「腹を居させること」の意か。とすると、歴史的かなづかいは「はらゐせ」)怒りや恨みを他にまぎらわせてはらすこと。「失恋の腹いせに放火する」

はら‐いた【腹痛】🔗🔉

はら‐いた【腹痛】 腹が痛むこと。ふくつう。

はらい‐だし【払出】(はらひ‥)🔗🔉

はらい‐だし【払出】(はらひ‥) 1 払い出すこと。追い出すこと。 2 会計帳簿上の支出、または借方。⇔受け入れ

はらい‐だ・す【払い出す】(はらひ‥)🔗🔉

はらい‐だ・す【払い出す】(はらひ‥) 〔他サ五(四)〕 1 払いのける。追い出す。*浮・諸道聴耳世間猿‐一「神道者相応に高天が原に似た所の高原へ出でていにやと、箒おっとり払出せば」 2 金銭を支払い出す。

はら‐いたみ【腹痛】🔗🔉

はら‐いたみ【腹痛】 =はらいた(腹痛)

はら‐いっぱい【腹一杯】🔗🔉

はら‐いっぱい【腹一杯】 1 腹に十分満ちるさまを表す。腹にあきるほど。たらふく。 2 (副詞的に用いて)思う存分。*浄・娥歌かるた‐一「腹一ぱい男見よふじゃ有まいか」

はらい‐てがた【払手形】(はらひ‥)🔗🔉

はらい‐てがた【払手形】(はらひ‥) =しはらいてがた(支払手形)

はらい‐の・ける【払い除ける】(はらひ‥)🔗🔉

はらい‐の・ける【払い除ける】(はらひ‥) 〔他カ下一〕はらひの・く〔他カ下二〕払って取り除く。振り払う。除き去る。*太平記‐二一「焼はてて後、一堆の灰を払のけて是を見れば」

はらい‐ばこ【祓箱】(はらひ‥)🔗🔉

はらい‐ばこ【祓箱】(はらひ‥) =はらえばこ(祓箱)

はらい‐もどし【払戻】(はらひ‥)🔗🔉

はらい‐もどし【払戻】(はらひ‥) 1 差し引きして余った金銭を返すこと。また、その金銭。「特急料金の払戻し」 2 預・貯金した金を引き出すこと。

はらい‐もど・す【払い戻す】(はらひ‥)🔗🔉

はらい‐もど・す【払い戻す】(はらひ‥) 〔他サ五(四)〕 1 清算して余った分を返す。差し引きして余分を戻す。 2 預・貯金をその預金者に払い渡す。

はらい‐もの【払物】(はらひ‥)🔗🔉

はらい‐もの【払物】(はらひ‥) 1 売り払うべき品物。売り払ってもいい不用品。 2 劇場で、報酬・賃銭などの全部を一時に支払わないで、興行中一日ごとに支払うこと。またその報酬・賃銭。

はらい‐もの【払者】(はらひ‥)🔗🔉

はらい‐もの【払者】(はらひ‥) 追い払うべき人物。関係を絶って追い払う者。おはらいもの。

はらい‐わたし【払渡】(はらひ‥)🔗🔉

はらい‐わたし【払渡】(はらひ‥) 金銭を支払って渡すこと。

はらい‐わた・す【払い渡す】(はらひ‥)🔗🔉

はらい‐わた・す【払い渡す】(はらひ‥) 〔他サ五(四)〕 1 金銭を支払って渡す。 2 物品を売り渡す。

はら・う【払う・掃う】(はらふ)🔗🔉

はら・う【払う・掃う】(はらふ) 〔他ワ五(ハ四)〕 1 有害・無益・不用のものを取り除く、除去する。 取り捨てる。取り除く。退ける。「小枝をはらう」*万葉‐一九八四「夏草の刈り掃(はらへ)ども生ひしく如し」ちりなどのよごれを除き捨てて清める。はき清める。掃除する。「ほこり(すす)をはらう」*万葉‐三四八九「妹ろを立ててさ寝処波良布(ハラフ)も」罪やけがれを除き去る。→祓う。雪、霜、露などを取り除く。また、涙をぬぐう。「涙をはらう」*源氏‐末摘花「橘の木のうづもれたる、御随身召してはらはせ給ふ」服従しないものを討ち退ける。平定する。*大慈恩寺三蔵法師伝永久四年点‐五「練兵せむと将て攘(ハラヒ)拒かむことを事とせむと欲す」放逐する。追いやる。*書紀‐神代上「逐之、此をば波羅賦(ハラフ)と云ふ」目前の人を引き下がらせる。先払いをする。また、人払いをする。*落窪‐二「帯刀さきに立ちて、道なる人々はらふ」 2 (「あたりをはらう」などの形で)敵を寄せつけないようにする。威圧する。 3 人に売り渡す。売りはらう。処分する。「ぼろを屑屋に払う」*虎明本狂言・合柿「うぢがきが大なりが致てござるに依て<略>在所にてはらふ事がならぬ程に」 4 上下または左右にはたくような動作をする。 軽くたたく。かすめ打つ。はたく。*後拾遺‐七五「池水のみ草もとらで青柳のはらふしづえにまかせてぞ見る」刀などを左右に振る。横ざまに切る。なぎ倒す。「横にはらった一刀」*太平記‐二「八方を払て火を散す」 5 金銭を渡す。代金を支払う。「賃金を払う」*滑・浮世風呂‐前「湯へ入る時は一人分十文払ふ」 6 (「注意・尊敬、または犠牲・努力などをはらう」の形で)自らの気持をそちらに向けたり力を傾けたりする。「敬意(努力)をはらう」 7 (「そろばんをはらう」の形で)そろばんの玉を、計算する前の白紙の状態にもどす。

はら・う【祓う】(はらふ)🔗🔉

はら・う【祓う】(はらふ) (「はらう(払)」と同語源) 〔他ワ五(ハ四)〕災いや罪、けがれを除き去る。*源氏‐夕霧「物の怪など、はらひ捨てける律師」 〔自ハ下二〕(に対する自動詞で「はらいをする」の意)神に祈って、災い、罪、けがれを除き清める。*霊異記‐中・五(国会図書館本訓釈)「卜者を喚び集へて、祓(ハラ)へ祈(の)み祷(いの)れども」

はらえ【祓】(はらへ)🔗🔉

はらえ【祓】(はらへ) 1 神に祈って、罪、けがれ、災いなどを除き払うこと。また、その儀式、および、そのときよむことば。はらい。おはらい。 2 特に、大祓(おおはらえ)のこと。六月の場合は、夏越祓(なごしのはらえ)、六月(みなづき)祓ともいう。はらい。 3 罪過を犯した者に、罪を償わせるために物を出させること。また、その品物。 4 1を行う場所。はらえど。はらえどの。 5 幣帛(へいはく)。 6 「はらえぐし(祓串)」「はらえばこ(祓箱)」などの略。 ●祓の=具(ぐ)[=物(もの)] 祓えのときに使う道具。幣・祓串・祓箱など。 ●祓の刀(たち) 祓えに用いる太刀。特に平安時代、大祓えに東西史部の奉った太刀。

はらえ‐うま【祓馬】(はらへ‥)🔗🔉

はらえ‐うま【祓馬】(はらへ‥) 祓えのときに用いる馬。

はらえ‐がわ【祓川】(はらへがは)🔗🔉

はらえ‐がわ【祓川】(はらへがは) 神仏を拝むとき、みそぎをする川。

はらえ‐ぐさ【祓種】(はらへ‥)🔗🔉

はらえ‐ぐさ【祓種】(はらへ‥) 大祓えなどに、祓った罪、けがれなどを負わせて川に流す人の形代(かたしろ)。

はらえ‐ぐし【祓串】(はらへ‥)🔗🔉

はらえ‐ぐし【祓串】(はらへ‥) 伊勢神宮の御師(おし)が檀家などに配布したお祓。細い木に細く切った紙をつけた。

はらえ‐ことば【祓詞】(はらへ‥)🔗🔉

はらえ‐ことば【祓詞】(はらへ‥) 1 祓えに中臣または神官の読む詞。 2 平安時代、宮中の大祓えに、東西史部が祓えの刀を奉って読む詞。

はらえ‐づき【禊月・祓月】(はらへ‥)🔗🔉

はらえ‐づき【禊月・祓月】(はらへ‥) 陰暦三月の異称。

はらえ‐つ‐もの【祓つ物】(はらへ‥)🔗🔉

はらえ‐つ‐もの【祓つ物】(はらへ‥) (「つ」は「の」の意の格助詞)罪やけがれをはらうために供える品物。

はらえ‐ど【祓戸】(はらへ‥)🔗🔉

はらえ‐ど【祓戸】(はらへ‥) (「ど」は場所の意)祓えをするための場所。主として、神官が祓えを行う所の意に用いる。 ●祓戸の神(かみ) 祓戸を守る神。瀬織津比・速開都比売・気吹戸主・速佐須良比の四神。

はらえ‐どの【祓殿】(はらへ‥)🔗🔉

はらえ‐どの【祓殿】(はらへ‥) 神社で祓えを行う殿。

はらえ‐ばこ【祓箱】(はらへ‥)🔗🔉

はらえ‐ばこ【祓箱】(はらへ‥) 祓串(はらえぐし)などのお祓を入れた箱。伊勢神宮の御師(おし)が各戸に配って回った。はらいばこ。

はら‐おび【腹帯】🔗🔉

はら‐おび【腹帯】 1 はらまき(腹巻)1 2 =いわたおび(岩田帯) 3 鞍橋(くらぼね)を置くため馬の腹にめぐらす帯。布または、麻縄(おなわ)を用いる。はるび。 ●腹帯を締めてかかる 覚悟をきめて物事にとりかかる。ふんどしを締めてかかる。

はらか【腹赤・🔗🔉

はらか【腹赤・ (「はらあか」の変化)「にべ()」の異名。一説に「ます(鱒)」の異名とも。 ●腹赤の奏(そう) 正月元日、大宰府から朝廷へ献上する腹赤を内膳司が受けて奏した儀式。景行天皇が筑紫の長浜に行幸したときの献上に始まるという。《季・新年》

はら‐がけ【腹掛・腹懸】🔗🔉

はら‐がけ【腹掛・腹懸】 1 職人などが着ける作業衣。多く紺木綿で作り、胸・腹をおおって細い共布を背中で斜十文字に交差させてとめるもの。腹の部分に幅いっぱいの物入れを付ける。はらあて。 2 子どもに、寝冷え予防のために着せる布。胸・腹をおおい、背中で紐を結ぶもの。はらあて。《季・夏》 3 裸馬や荷馬の腹をおおう布帛。

はら‐がまえ【腹構】(‥がまへ)🔗🔉

はら‐がまえ【腹構】(‥がまへ) 心がまえ。

はら‐から【同胞】🔗🔉

はら‐から【同胞】 (「はら」は腹、「から」は血縁関係にあるものの意) 1 母が同じである兄弟姉妹。転じて、一般に兄弟姉妹をいう。どうほう。 2 =どうほう(同胞)2

はら‐がわり【腹変】(‥がはり)🔗🔉

はら‐がわり【腹変】(‥がはり) =はらちがい(腹違)

ハラカン【子母炮・叭喇🔗🔉

ハラカン【子母炮・叭喇 江戸時代に外国から伝来した火砲の一種。

はら‐ぎたな・い【腹汚い・腹穢い】🔗🔉

はら‐ぎたな・い【腹汚い・腹穢い】 〔形口〕はらぎたな・し〔形ク〕心持がすなおでなくきたない。意地が悪い。ひねくれている。*枕‐二九二「御まへわたりも、見ぐるしなど仰せらるれど、はらぎたなきにや、告ぐる人もなし」

はら‐きり【腹切】🔗🔉

はら‐きり【腹切】 =せっぷく(切腹)1

はらきり‐がたな【腹切刀】🔗🔉

はらきり‐がたな【腹切刀】 切腹用の短刀。普通、九寸五分(約二八・八センチメートル)の小刀を用いる。

はら‐ぐあい【腹具合・腹工合】(‥ぐあひ)🔗🔉

はら‐ぐあい【腹具合・腹工合】(‥ぐあひ) 腹の調子。胃腸の具合。腹加減。「腹具合がよい(悪い)」

はら‐くだし【腹下】🔗🔉

はら‐くだし【腹下】 1 胃や腸を損って下痢をすること。はらくだり。 2 =げざい(下剤)

はら‐くだり【腹下】🔗🔉

はら‐くだり【腹下】 =はらくだし(腹下)1

はら‐ぐろ【腹黒】🔗🔉

はら‐ぐろ【腹黒】 (形動)腹黒いこと。また、その人。

はら‐ぐろ・い【腹黒い】🔗🔉

はら‐ぐろ・い【腹黒い】 〔形口〕はらぐろ・し〔形ク〕(「はらくろい」とも)心がねじけていて意地が悪い。心中に悪巧みを持っている。*苔の衣‐二「いでやはらくろき人々の、まろがなきままにたばかり出して」 はらぐろ‐さ(名)

はら‐げい【腹芸】🔗🔉

はら‐げい【腹芸】 1 あおむけに寝た人の腹の上で演じる曲芸。また、腹に顔をかいて演じる芸。 2 演劇で、役者がしぐさ・せりふを用いず、思い入れで、その扮する人物の意中を表現すること。 3 ことばや行為に出さないで、腹の底で企むこと。直接的な言動によらず度胸や経験で物事を処理すること。

はらけ・し🔗🔉

はらけ・し 〔形ク〕ばらばらに散っているさま。〔新撰字鏡〕

はら‐こ【腹子・腹児】🔗🔉

はら‐こ【腹子・腹児】 =はららご()

はら‐こぎ【腹こぎ】🔗🔉

はら‐こぎ【腹こぎ】 腹を立てること。また、その人。

はら‐ごしらえ【腹拵】(‥ごしらへ)🔗🔉

はら‐ごしらえ【腹拵】(‥ごしらへ) 物を食べて腹を満たしておくこと。「十分な腹拵えをする」

はら‐ごなし【腹熟】🔗🔉

はら‐ごなし【腹熟】 (「はらこなし」とも)食物の消化がよくなるように軽い運動などをすること。「腹ごなしに散歩する」

はら‐ごもり【腹籠・胎】🔗🔉

はら‐ごもり【腹籠・胎】 1 胎児が胎内にやどること。身ごもること。また、胎児や胎内。胎中。 2 父が死んだとき、子がまだ母の胎内にいること。わすれがたみ。遺腹(いふく)。 3 殺した牝鹿の胎内にいる子鹿。 4 仏像などの腹中に観音や経典などを入れ籠めてあること。また、そのもの。

はら‐さんざん【腹散散】🔗🔉

はら‐さんざん【腹散散】 〔副〕=さんざっぱら

ハラショー🔗🔉

ハラショー 〔感動〕(ロシアhoroso)感嘆したときに発することば。すばらしい。いいぞ。

はら‐じろ【腹白】🔗🔉

はら‐じろ【腹白】 1 腹の白いこと。白い腹。また、その動物。 2 (形動)心中が清く正直であること。⇔腹黒。 3 指貫を下括(げぐく)りする際の結び余りを処理する若年の者のした飾り結び。近世は白組・紫組二筋を指貫の括差所へ入れて長く余し、引き出して封結びのように組んだもの。

はらじろ‐かげ【腹白鹿毛】🔗🔉

はらじろ‐かげ【腹白鹿毛】 馬の毛色の名。鹿毛で、腹部の白いもの。

はら・す【晴らす・霽らす】🔗🔉

はら・す【晴らす・霽らす】 〔他サ五(四)〕 1 晴れるようにする。*虎明本狂言・祐善「是なるやどりにたちより、雨をはらさばやと思ひ候」 2 散らし消す。払い除いて快くする。「うさ(恨み・疑惑)をはらす」*平家‐一〇「衆会の疑網をはらさるべし」 3 遂(と)げる。目的を遂げる。*義経記‐三「宿願をはらさせ給はん為に」

はら・す【腫らす】🔗🔉

はら・す【腫らす】 〔他サ五(四)〕腫れるようにする。腫れさせる。「まぶたをはらす」

はら‐すじ【腹筋】(‥すぢ)🔗🔉

はら‐すじ【腹筋】(‥すぢ) 1 腹部の筋。 2 「はらすじ(腹筋)を縒(よ)る」の略。 ●腹筋を=縒(よ)る[=切(き)る・抱(かか)える] =はら(腹)の皮を縒る

はらだ【原田】🔗🔉

はらだ【原田】 姓氏。

はらだ‐かい【原田甲斐】(‥かひ)🔗🔉

はらだ‐かい【原田甲斐】(‥かひ) 江戸初期の仙台藩士。名は宗輔(むねすけ)。伊達騒動の中心人物。家老職。伊達安芸宗重との争いに対する幕府審問の席で突如宗重を斬り、自分も斬殺された。歌舞伎「伽羅先代萩」では仁木弾正の役名で扱われている。(一六一八〜七一)

はら‐たかし【原敬】🔗🔉

はら‐たかし【原敬】 政治家。岩手県出身。新聞記者から官僚となり、伊藤博文に信任される。第四次伊藤内閣の逓相、第一次・第二次西園寺内閣、第一次山本内閣の内相を歴任。大正三年立憲政友会総裁となり、同七年寺内内閣の後、平民宰相として初めて政党内閣を組織。東京駅頭で暗殺された。(一八五六〜一九二一)

はら‐たけ【原茸】🔗🔉

はら‐たけ【原茸】 担子菌類ハラタケ科のきのこ。夏から秋にかけ、馬糞や堆肥上、または肥沃な畑に群生する。高さ五〜一〇センチメートル。傘ははじめ球状だがのち平らに開き径四〜一〇センチメートル、表面は白色、のち黄赤色を帯びる。ひだははじめ淡紅色、のち黒褐色に変わる。柄は白くて太く、中ほどよりやや上に薄い膜質の白いつばがある。食用。

はらだたし・い【腹立たしい】🔗🔉

はらだたし・い【腹立たしい】 〔形口〕はらだたし〔形シク〕(「はらだつ(腹立)」の形容詞化。「はらたたしい」とも)腹が立つような物事のさまである。癪である。*竹取「この子を見れば、苦しき事もやみぬ、はらたたしき事も慰みけり」 はらだたし‐げ(形動)/はらだたし‐さ(名)

はら‐だち【腹立】🔗🔉

はら‐だち【腹立】 (「はらたち」とも)腹を立てること。怒ること。立腹。

はらだち‐じょうご【腹立上戸】(‥ジャウゴ)🔗🔉

はらだち‐じょうご【腹立上戸】(‥ジャウゴ) 1 =おこりじょうご(怒上戸) 2 怒りっぽい人。

はらだち‐まぎれ【腹立紛】🔗🔉

はらだち‐まぎれ【腹立紛】 (形動)腹が立つのにまかせて前後の見さかいなく事をすること。「腹立ち紛れに子供に当たる」

はら‐だ・つ【腹立つ】🔗🔉

はら‐だ・つ【腹立つ】 (「はらたつ」とも) 〔自タ五(四)〕 1 怒りのために腹の中が燃えるようになる。立腹する。*竹取「中納言あしくさぐればなき也とはらたちて」 2 責めたてる。また、いさかう。喧嘩をする。*源氏‐若紫「何事ぞや、わらはべとはらたち給へるか」 〔自タ下二〕⇒はらだてる(腹立)

はらたてず【腹不立】🔗🔉

はらたてず【腹不立】 狂言。各流。堂守を捜しに出た二人の施主が、にわか坊主に会い名を尋ねると、腹立てずの正直坊と答える。二人が、腹を立てないことはあるまいとなぶると、坊主はついに腹を立てる。

はら‐だ・てる【腹立てる】🔗🔉

はら‐だ・てる【腹立てる】 〔自タ下一〕はらだ・つ〔自タ下二〕(「はらたてる」とも)=はらだつ(腹立)*源氏‐浮舟「おさなき人なはらたてそとのたまふ」

はらだ‐なおじろう【原田直次郎】(‥なほジラウ)🔗🔉

はらだ‐なおじろう【原田直次郎】(‥なほジラウ) 洋画家。東京の人。高橋由一に師事した後ドイツに留学、歴史画を学ぶ。帰国後、画塾鐘美館を開設。明治美術会の創設に参加。(一八六三〜九九)

はらだ‐まごしちろう【原田孫七郎】(‥まごシチラウ)🔗🔉

はらだ‐まごしちろう【原田孫七郎】(‥まごシチラウ) 安土桃山時代の貿易商。長崎貿易商原田喜右衛門の手代。南海の事情に精通し、秀吉に攻略を建言。フィリピン交渉の使者として活躍した。生没年不詳。

はら‐たんざん【原坦山】🔗🔉

はら‐たんざん【原坦山】 福島県の人。幼名は良作、諱は覚仙、号は鶴巣。漢学・儒学・医学を学び、明治一二年東京大学印度哲学科講師となり、同二四年曹洞宗大学林総監となる。(一八一九〜九二)

はら‐ちがい【腹違】(‥ちがひ)🔗🔉

はら‐ちがい【腹違】(‥ちがひ) 父が同じで母が別のこと。また、そういう兄弟姉妹。はらがわり。異腹。

はら‐つづみ【腹鼓】🔗🔉

はら‐つづみ【腹鼓】 (「はらづつみ」とも) 1 (「帝王世紀」の鼓腹撃壌(こふくげきじょう)の故事から)天下がよく治まり、食が足りて安楽なさまをいう。→鼓腹撃壌。 2 狸が腹を打ちならすこと。狸は月夜などに鼓の音を真似て腹を打つという。

はらっ‐ぱ【原っぱ】🔗🔉

はらっ‐ぱ【原っぱ】 原、または、原の中。

はら‐づもり【腹積】🔗🔉

はら‐づもり【腹積】 =こころづもり(心積)

はら‐てっけつ【爬羅剔抉】(‥テキケツ)🔗🔉

はら‐てっけつ【爬羅剔抉】(‥テキケツ) 1 かき集めほじり出すこと。 2 かくれた人材を探し出して用いること。 3 人の欠点をあばき出すこと。

はら‐どけい【腹時計】🔗🔉

はら‐どけい【腹時計】 空腹の度合で推定する時刻や時間。「腹時計では十二時」

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