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広辞苑の検索結果 (61)
かじ‐き【梶木・旗魚】カヂ‥🔗⭐🔉
かじ‐き【梶木・旗魚】カヂ‥
マカジキ科とメカジキ科の硬骨魚の総称。体はマグロに似るが、上顎は剣状に延びている。背部は青黒く、腹部は淡色。熱帯・温帯の外洋に分布。美味。かじきまぐろ。
⇒かじき‐ざ【旗魚座】
⇒かじき‐とおし【梶木通し】
⇒かじき‐まぐろ【梶木鮪】
かじき‐ざ【旗魚座】カヂ‥🔗⭐🔉
かじき‐ざ【旗魚座】カヂ‥
南天の星座。日本からは見えない。この星座の南部に、テーブル山座にまたがって大マゼラン雲がある。
⇒かじ‐き【梶木・旗魚】
き‐か【旗下】🔗⭐🔉
き‐か【旗下】
大将のはたのもと。麾下きか。
き‐かん【旗艦】🔗⭐🔉
き‐かん【旗艦】
艦隊の司令長官・司令官の乗っている軍艦。マストに司令官の官階相当の旗を掲げる。
⇒きかん‐てん【旗艦店】
きかん‐てん【旗艦店】🔗⭐🔉
きかん‐てん【旗艦店】
(flagship shop)複数の小売店舗をもつ企業が、営業活動上それらの中心と位置づけて営む店。
⇒き‐かん【旗艦】
き‐ごう【旗号】‥ガウ🔗⭐🔉
き‐ごう【旗号】‥ガウ
旗じるし。旗章。
き‐こく【旗国】🔗⭐🔉
き‐こく【旗国】
(flag state)船舶の掲げる国旗の属する国。船籍国。航空機の登録国についても用いる。
⇒きこく‐しゅぎ【旗国主義】
⇒きこく‐ほう【旗国法】
きこく‐しゅぎ【旗国主義】🔗⭐🔉
きこく‐しゅぎ【旗国主義】
〔法〕公海・公空での船舶・航空機は、乗員・乗客も含めて、旗国の排他的管轄に服するという原則。
⇒き‐こく【旗国】
きこく‐ほう【旗国法】‥ハフ🔗⭐🔉
きこく‐ほう【旗国法】‥ハフ
旗国の法律、すなわちその船舶・航空機の所属国の法律。公海・公空を航行中の船舶・航空機では、国際法上これに準拠する。国旗法。
⇒き‐こく【旗国】
○旗鼓の間に相見ゆきこのかんにあいまみゆ🔗⭐🔉
○旗鼓の間に相見ゆきこのかんにあいまみゆ
戦場で敵味方となって対決する。
⇒き‐こ【旗鼓】
き‐コバルト‐こう【輝コバルト鉱】‥クワウ
硫黄・ヒ素・コバルトから成る鉱物。帯紅銀白色で金属光沢のある斜方晶系、六面体または八面体の結晶。コバルトの鉱石。
ぎこ‐ぶん【擬古文】
古代の文体をまねて作った文。特に、江戸時代の国学者が平安時代の歌・文章を模範として作った文。雅文。
き‐こぼ・す【着零す】
〔他四〕
袿うちき・衵あこめなどを指貫さしぬきなどに着こめず、すそを外へ出して着る。出衣いだしぎぬにする。枕草子302「葡萄染えびぞめの固紋の指貫、白き衣どもあまた、山吹・くれなゐなど―・して」
き‐こみ【着込み・着籠み】
護身用に鎖帷子くさりかたびらなどを上着の下に重ねて着ること。また、その鎖帷子など。きごめ。日葡辞書「キゴミ」
き‐ごみ【気込み】
物事に心をうちこみ、一心になること。意気ごみ。
き‐こ・む【着込む・着籠む】
[一]〔他下二〕
着物の下にこめて着る。内へ入れて着る。源氏物語葵「口うちすげみて、髪―・めたるあやしの者ども」
[二]〔他五〕
①上着の下に重ねて着る。着物をたくさん着る。「―・んで来たので寒くない」
②「着る」を強めていう語。「タキシードを―・んで現れた」
き‐ごめ【生米】
玄米。くろごめ。
き‐ごめ【着籠め】
(→)「きこみ」に同じ。
ぎこ‐ものがたり【擬古物語】
源氏物語・狭衣物語などの平安時代の王朝物語を模倣した作り物語。主に鎌倉・南北朝時代に作られ、約200編の名が知られるが現存は1割程度。貴族男女の悲恋が出家遁世で終わる類型的なものが多い。「松浦宮物語」「我身にたどる姫君」など。
き‐ごや【木小屋】
材木を積んで置く小屋。木屋。
きこ・ゆ【聞ゆ】
[一]〔他下二〕
(聞カユの転)音声・言語が自然と人の耳に入るところから、「聞いていただく、耳に入れていただく」というように、へりくだった立場の語として用いる。
➊「言う」の謙譲語。
①申す。お話し申し上げる。伊勢物語「―・ゆれば恥かし―・えねば苦し」。源氏物語帚木「思ふこと少し―・ゆべきぞとて」
②(呼び名を)…と申し上げる。称される。伊勢物語「昔、おほきおほいまうちぎみと―・ゆるおはしけり」
➋「やる」「おくる」の謙譲語。差し上げる。津守国基集「同じ人に大えび―・えさす」
➌他の動詞の連用形に付いて、その動作をなす主体が対者より身分の低いことを表す謙譲語。たてまつる。まつる。まいらす。竹取物語「ここにはかく久しく遊び―・えてならひ奉れり」。源氏物語桐壺「作法世に珍しきまで、もてかしづき―・えたまへり」
[二]〔自下二〕
⇒きこえる(下一)
きこ‐ゆる【聞ゆる】
〔連体〕
世間に名のとおった。有名な。名高い。評判の。平家物語8「―剛の者、大力なりければ」
きこり【樵】
山林の木を伐ること。また、それを職業とする人。樵夫。
きこ・る【樵る】
〔自四〕
(木伐こるの意)山林の木を切る。薪を伐り採る。天武紀下「蒭くさかり―・ること莫なかれ」
き‐ころ・す【着殺す】
〔他四〕
1枚の着物をだめになるまで着る。浮世風呂3「気に入つた着物をさつさつと―・すがいいのさ」
ぎ‐ごわ【義強】‥ゴハ
頑固で自分の意志をまげないこと。強情なこと。洒落本、金枕遊女相談「泥酔なまよい客は―なり、聞分ききわけなし」
き‐ごわ・し【気強し・木強し】‥ゴハシ
〔形ク〕
ぶこつである。
き‐こん【気根】
〔生〕地上の茎・幹から出て空気中に露出した根。機能は、支柱(トウモロコシ)・呼吸(タコノキ)・保水(ヘゴ)など、植物により異なる。
き‐こん【気魂】
魂。精神。気魄きはく。
き‐こん【既婚】
すでに結婚していること。「―者」↔未婚
き‐こん【基根】
ねもと。根本。基本。
き‐こん【機根・気根】
①〔仏〕教えを聞いて修行しうる衆生しゅじょうの能力・素質。
②物事に堪え得る気力。根気。
③(「御―に」の形で)お気のままに。御自由に。
きさ【蚶】
(→)「きさがい」に同じ。〈倭名類聚鈔19〉
きさ【象】
「ぞう」の古称。天智紀「象牙きさのき」
きさ【橒】
材木の木目もくめの模様。宇津保物語吹上上「―の木にくろがねの脚つけたる槽ふね」
き‐さ【詭詐】
いつわりあざむくこと。うそ。譎詐けつさ。
き‐さ【機作】
しくみ。機序。機構。メカニズム。
きざ【刻】
きざみ目。きざみ。歌舞伎、韓人漢文手管始「―の付いた股ぐら、歩きよいので足の早いお傾城」
き‐ざ【危坐・危座】
(「危」は高い意)正しくすわること。正座。端座。
き‐ざ【気障】
(「きざわり」の略)
①心にかかり、苦になること。心配。誹風柳多留5「あたらしい通ひに―な引き残り」
②服装・態度・行動などが気取っていて、人に不快や反感を感じさせること。いやみ。「―な奴」
き‐ざ【起坐・起座】
①起きあがって、すわること。起きなおること。
②座を立つこと。
き‐ざ【帰座】
もとの座席・位置に帰ること。神霊が、もとの座所に鎮座すること。
き‐ざ【跪坐・跪座】
ひざまずいて、すわること。
き‐ざ【箕坐】
(→)箕踞ききょに同じ。
ぎざ
①のこぎりの歯のようなきざみ目。ぎざぎざ。
②ふちにぎざぎざのある硬貨。五十銭銀貨をいった。
ギザ【El Giza】
エジプト北部、ナイル川下流左岸の都市。カイロの対岸に位置し、ピラミッド三つとスフィンクスがある観光地。人口222万2千(1996)。ギーザ。ギゼー。
きさい【后】
(キサキの音便)皇后。中宮。源氏物語総角「みかど、―のおぼしおきつるままにもおはしまさば」
⇒きさい‐の‐みや【后の宮】
⇒きさいのみや‐の‐つかさ【后宮職】
⇒きさい‐ばら【后腹】
⇒きさい‐まち【后町】
き‐さい【忌祭】
死んだ人の年忌の祭。
き‐さい【奇才】
世にも珍しいすぐれた才能。また、その才能を持った人。「画壇の―」
き‐さい【奇祭】
他ではあまり見られない変わったことをする祭り。珍しい祭り。
き‐さい【既済】
事がすでに済んでいること。また、もはや返済してしまっていること。↔未済
き‐さい【既裁】
裁決しおわっていること。↔未裁
き‐さい【記載】
①書物・書類などにしるしのせること。「台帳に―する」
②生物の形質の特徴をくわしく記すこと。またその記録。
き‐さい【起債】
①負債をおこすこと。借金をすること。
②公債・社債などを募集すること。
⇒きさい‐しじょう【起債市場】
き‐さい【鬼才】
人間のものとは思われないほどすぐれた才能。また、その才能を持った人。「一代の―」
き‐さい【機才】
機敏に働く才気。
き‐ざい【木材】
もくざい。材木。
き‐ざい【基材】
製品や加工品の基となる材料。
き‐ざい【器材】
器具の材料。また、器具や材料。「観測用―」
き‐ざい【器財】
うつわ。器物。道具。
き‐ざい【機材】
機械の材料。また、機械や材料。
きさい‐しじょう【起債市場】‥ヂヤウ
新たに発行される公債・社債等の募集がなされる証券市場。起債者(国家・地方公共団体・一般企業など)と応募者(投資家)とを結びつける引受業者(主に証券会社)が重要な役割を果たす。
⇒き‐さい【起債】
きさい‐ち‐べ【私部】
(キサキチベ(后部)の音便か)后妃のために置いた部。敏達天皇の時、后妃個人個人のための名代なしろの部の代りに后妃全員のために置いたという。「私」の字をあてたのは中国の古典に后妃のための官を「私官」と記したことによるか。きさいべ。
きさい‐の‐みや【后の宮】
「きさき」の敬称。皇后。皇后宮。中宮。北の宮。古今和歌集春「寛平の御時―の歌合せの歌」
⇒きさい【后】
きさいのみや‐の‐つかさ【后宮職】
皇后宮職しき。中宮職。
⇒きさい【后】
きさい‐ばら【后腹】
皇后の腹から生まれたこと。また、その皇子・皇女。宇津保物語蔵開中「―の五の君」
⇒きさい【后】
きさい‐べ【私部】
(→)「きさいちべ」に同じ。
きさい‐まち【后町】
キサキマチの音便。
⇒きさい【后】
きさ‐がい【蚶貝】‥ガヒ
アカガイの古語という。古事記上「
貝比売きさがいひめ」
き‐ざかい【気逆い】‥ザカヒ
不快なこと。天草本伊曾保物語「少しも―のことがあれば」
きざ‐がき【きざ柿】
(→)木醂きざわしに同じ。
きさかた【象潟】
秋田県南西部の海岸、由利郡(現、にかほ市)鳥海山の北西麓にあった潟湖。東西20町余、南北30町余で、湖畔に蚶満寺かんまんじ(円仁の草創)があり、九十九島・八十八潟の景勝の地で松島と並称されたが、1804年(文化1)の地震で地盤が隆起して消失。(歌枕)
き‐ざかり【気離り】
気の弱いこと。無気力なこと。毛詩抄「僖公きこうはちと―な人であつた」
きざ‐が・る【気障がる】
〔他四〕
きざだと思う。いやがる。浮世風呂3「人を―・らせて面白がるのだが、悪い洒落さ」
きさき【后】
①天皇の正妻。皇后。中宮。妻后つまぎさき。きさい。神武紀「正妃むかいめを尊びて―とす」
②皇帝や王侯の妻。浜松中納言物語4「唐国の―」
⇒きさき‐がね【后がね】
⇒きさき‐ことば【后詞】
⇒きさき‐だち【后立ち】
⇒きさき‐づかさ【后職】
⇒きさき‐ばら【后腹】
⇒きさき‐まち【后町】
⇒きさきまち‐の‐い【后町の井】
⇒きさきまち‐の‐ろう【后町の廊】
き‐さき【気先】
人の気力のすすむ所。気勢。気がまえ。「―を折る」
き‐さき【機先】
①前兆。きっさき。「―がわるい」
②⇒きせん
きさき‐がね【后がね】
将来、后となる予定の人。后の候補者。宇津保物語国譲上「―などの対に住み給はんには」
⇒きさき【后】
きざき‐こ【木崎湖】
長野県北西部、大町市にある湖。糸魚川‐静岡構造線の断層活動と関連してできた堰止湖。仁科三湖の一つ。観光地化が進む。
きさき‐ことば【后詞】
后が用いるのにふさわしい詞。
⇒きさき【后】
きざ‐きざ【刻刻・段段】
①(→)「ぎざぎざ」に同じ。
②ずたずたに切るさま。
ぎざ‐ぎざ
のこぎりの歯のように凸凹が交互に並んでいること。きざきざ。きだきだ。「―をつける」「縁に―のある硬貨」
きさき‐だち【后立ち】
皇后または中宮の地位につくこと。また、その儀式。立后。増鏡「やがて―あり」
⇒きさき【后】
きさき‐づかさ【后職】
皇后宮職しき。中宮職。
⇒きさき【后】
きさき‐ばら【后腹】
(→)「きさいばら」に同じ。
⇒きさき【后】
きさき‐まち【后町】
常寧殿の異称。きさいまち。倭名類聚鈔10「常寧殿…岐佐岐万知」
⇒きさき【后】
きさきまち‐の‐い【后町の井】‥ヰ
后町の廊のわきにある井。枕草子168「井は…桜井、―」
⇒きさき【后】
きさきまち‐の‐ろう【后町の廊】‥ラウ
承香殿しょうきょうでんの中央の馬道めどうから常寧殿へ至る長い廊。
⇒きさき【后】
きさき‐もの【期先物】
先物さきもの取引やオプション取引で、受渡期日が近くない物。↔期近物きぢかもの
き‐さく【木杓】
木製の柄杓ひしゃく。
き‐さく【気さく】
気性がさっぱりして、物事にこだわらないこと。打ち解けて気軽なさま。狂言、末広がり「余りそなたは―な買手ぢや」。「―な人柄」「―に話しかける」
き‐さく【奇策】
常人の思い及ばない、奇抜なはかりごと。奇計。「―を弄する」
き‐さく【詭策】
敵をあざむくはかりごと。詭計。
きさ・ぐ【刮ぐ】
〔他下二〕
削りおとす。こそぐ。古事記上「かれ
貝比売きさがいひめ―・げ集めて」
ぎ‐さく【偽作】
別人がその作者の作とみせかけて作ること。また、その作品。まがいもの。贋作。
ぎ‐さく【戯作】
⇒げさく
ぎ‐さく【擬作】
詩会や歌会に備えて、あらかじめ詩歌を作っておくこと。また、その作品。今鏡「当座に詠むことは少なき―と書きてぞ侍りける」
き‐ざくら【黄桜】
サトザクラの園芸品種。花は八重で、樺茶または鬱金うこん色。
きさげ
機械仕上げ・鑢やすり仕上げを行なった面を、さらに精密に仕上げるためにけずる手工具。平きさげ・ささばきさげなどがある。スクレイパー。
きさげ
き‐ざけ【生酒】
まぜもののない純粋の酒。醇酒。
きさご【細螺・扁螺・喜佐古】
ニシキウズガイ科の巻貝。殻は直径2センチメートル内外で、厚く固い。多数の放射火焔状の淡褐色の斑がある。食用。殻をおはじきに使った。北海道東北部を除く日本各地に分布。きしゃご。しただみ。ぜぜがい。いしゃらがい。〈[季]春〉。〈易林本節用集〉
きさご
⇒きさご‐はじき【細螺弾き】
きざ‐こきゅう【起座呼吸】‥キフ
左心不全や肺の疾患で呼吸困難がある場合、それを和らげるため上半身を起こしてものに寄りかかる姿勢をとること。臥位がいでは右心への静脈還流が増し、肺の鬱血うっけつが増強して呼吸困難の度が強くなる。
きさご‐はじき【細螺弾き】
キサゴの殻をはじきあてて勝負を争う遊戯。きしゃご。
⇒きさご【細螺・扁螺・喜佐古】
き‐ささぎ【木豇豆】
〔植〕
⇒きささげ
き‐ささげ【木豇豆】
ノウゼンカズラ科の落葉高木。中国南部原産。高さ約6メートル、樹皮は灰白色。初夏、淡黄色で暗紫斑のある大形の唇形花を多数つける。果実は長い莢さやとなりササゲに似て垂下し、腎臓疾患の利尿薬とする。種子には両端に長い軟毛が密生。街路樹に用いるのは北米産の同属のアメリカキササゲ。かわらぎり。漢名、楸。書言字考節用集「梓木、キササゲ」
きささげ
きざし【兆し・萌し】
①草木が芽を出すこと。芽生え。
②物事の起ころうとする前ぶれ。兆候。法華義疏長保点「預あらかじめ疑謗の萌キサシを杜ふさぎ」。「病気回復の―」
き‐ざし【気ざし】
気持。こころざし。傾城禁短気「是非に今日は貰ふ―ぢや」
きざ・す【兆す・萌す】
〔自五〕
①草木の芽がわずかに出る。芽生える。芽ぐむ。「若芽が―・す」
②物事が起ころうとする気配がある。また、気持が生ずる。源氏物語梅枝「このおとどの、おぼし召し―・すさまのいと殊なれば」。「復調が―・す」「疑念が―・す」
き‐さつ【季札】
春秋時代、呉王寿夢の末子。徐国を通った時、徐君が彼の佩刀を欲するのを知り、帰途与えようとしたがその生前に果たすことができず、墓辺の樹に佩刀をかけて去った話(史記・蒙求)は有名。(前561頃〜前515頃)
き‐さつ【貴札】
相手の書いた手紙の尊敬語。貴翰。
ぎ‐さつ【偽札】
①にせの書類。
②贋造がんぞうの紙幣。にせさつ。
きざっ‐たらし・い【気障ったらしい】
〔形〕
いかにもきざな様子である。「―・い仕草」
きざっ‐ぽ・い【気障っぽい】
〔形〕
きざな感じだ。きざな様子である。
きさ‐の‐き【象の牙】
「ぞうげ」の古称。天智紀「―、沈水香、栴檀香及び諸の珍財」
きざ‐はし【階】
昇降するために造った段。階段。きだはし。平家物語4「御前の―を半なからばかり降りさせ給へるところに」
き‐さま【貴様】
〔代〕
(近世中期までは目上の相手に対する敬称。以後は同輩または同輩以下に対して男子が用い、また相手をののしっていう語ともなる)貴公。おまえ。きみ。好色一代男1「―もよろづに気のつきさうなるお方様と見えて」
きざみ【刻み】
①物を刻むこと。また、刻んでできた跡。「―のある貨幣」
②階級。等級。きだ。源氏物語帚木「下しもの―といふきはになれば殊に耳立たずかし」
③時がたってゆくそのひと区切り。また、折。時。場合。源氏物語帚木「とあらん折もかからん―をも見過したらん中こそ」。「1分―に測る」
④(→)「刻み煙草」に同じ。
⑤打楽器や拍子木を細かく続けて打つこと。
⇒きざみ‐あし【刻み足】
⇒きざみ‐あらめ【刻み荒布】
⇒きざみ‐いなずま【刻み稲妻】
⇒きざみ‐うり【刻み売り】
⇒きざみ‐がね【刻み金】
⇒きざみ‐こんぶ【刻み昆布】
⇒きざみ‐ざや【刻み鞘】
⇒きざみ‐タバコ【刻み煙草】
⇒きざみ‐づけ【刻み漬】
⇒きざみ‐ども【刻み供】
⇒きざみ‐ばし【刻み階】
⇒きざみ‐ひうち【刻み燧】
⇒きざみ‐びょうし【刻み拍子】
⇒きざみ‐め【刻み目】
きざみ‐あし【刻み足】
足の運びを細かく、急いで歩くこと。
⇒きざみ【刻み】
きざみ‐あらめ【刻み荒布】
アラメを淡水で煮て日乾しにし、強く圧して小口から鉋かんなで削ったもの。
⇒きざみ【刻み】
きざみ‐いなずま【刻み稲妻】‥イナヅマ
稲妻形のきざみを細かくした模様。好色一代女3「黄唐茶に―の中形身せばに仕立て」
⇒きざみ【刻み】
きざみ‐うり【刻み売り】
少しずつ分けて売ること。切り売り。小売り。
⇒きざみ【刻み】
きざみ‐がね【刻み金】
渡すべき金銭を少しずつ分割して渡すこと。また、その金銭。
⇒きざみ【刻み】
きざみ‐こ・む【刻み込む】
〔他五〕
①しっかりと刻む。彫りつける。「額に―・まれた年輪」
②深く心に留める。「師のことばを胸に―・む」
きざみ‐こんぶ【刻み昆布】
コンブを乾かし、細かく刻んだもの。
⇒きざみ【刻み】
きざみ‐ざや【刻み鞘】
刻み目のある刀の鞘。
⇒きざみ【刻み】
きざみ‐タバコ【刻み煙草】
細かく刻んだ葉煙草。キセルにつめて吸う。
⇒きざみ【刻み】
きざみ‐づけ【刻み漬】
ダイコン・ウリ・ナスなどを細かく刻んで塩漬にしたもの。
⇒きざみ【刻み】
きざみ‐つ・ける【刻み付ける】
〔他下一〕[文]きざみつ・く(下二)
①形を細かに彫りつける。「名前を木に―・ける」
②記憶に深くとどめる。「心に―・ける」
きざみ‐ども【刻み供】
江戸時代、大名行列の供勢の歩調の一種。刻み足で供をすること。
⇒きざみ【刻み】
きざみ‐ばし【刻み階】
階段。きざはし。源平盛衰記16「殿上の―に」
⇒きざみ【刻み】
きざみ‐ひうち【刻み燧】
船で用いる燧。焔硝えんしょう・竜脳・樟脳しょうのうなどを焼酎で煎じて練り固めたもの。小刀で削ると発火する。
⇒きざみ【刻み】
きざみ‐びょうし【刻み拍子】‥ビヤウ‥
能や狂言の足拍子の一つ。拍を刻むものと、間まをつめるものとがある。
⇒きざみ【刻み】
きざみ‐め【刻み目】
刻みをつけた跡。また、その跡の残っている箇所。
⇒きざみ【刻み】
きざ・む【刻む】
〔他五〕
①切って細かくする。伊勢物語「青き苔を―・みて」
②彫刻する。彫りつける。比喩的に、記憶にとどめる。古本説話集下「やうやう仏のみかたに―・みたてまつるあひだ」。「心に―・む」
③入れ墨をする。雄略紀「面おもてを―・みて」
④切って跡をつける。切れ目を入れる。「木の幹を―・む」
⑤細かく区切るようにして進行する。「時を―・む」
⑥責め苦しめる。さいなむ。万葉集の文反古「わが身を只今までいろいろに―・まれ」
き‐さめ【樹雨】
濃霧のとき、森林の中で霧の微小な水滴が枝葉につき、大粒の水滴となって雨のように落下する現象。きあめ。
きさ‐やま【象山】
奈良県吉野郡吉野町宮滝の南方にある山。ここを過ぎて吉野川に入る流れを「象の小川」という。(歌枕) 万葉集6「み吉野の―のまの木ぬれにはここだもさわく鳥の声かも」
き‐さやまき【木鞘巻】
鞘・柄ともに塗らない木地きじのままの鞘巻。
き‐ざら【木皿】
木製の皿。
きさらぎ【如月・衣更着】
(「生更ぎ」の意。草木の更生することをいう。着物をさらに重ね着る意とするのは誤り)陰暦2月の異称。きぬさらぎ。〈[季]春〉。竹取物語「―十日頃に」
⇒きさらぎ‐の‐きゅう【如月の灸】
⇒きさらぎ‐の‐ほとけ‐の‐えん【如月の仏の縁】
⇒きさらぎ‐の‐わかれ【如月の別れ】
きさらぎ‐こはる【如月小春】
劇作家・演出家。本名、楫屋正子。東京生れ。1983年集団「NOISE」設立。(1956〜2000)
きさらぎ‐の‐きゅう【如月の灸】‥キウ
陰暦2月2日にすえる灸。鶉衣「梅も散りて―もすめば」→二日ふつか灸。
⇒きさらぎ【如月・衣更着】
きさらぎ‐の‐ほとけ‐の‐えん【如月の仏の縁】
2月15日の釈尊の入滅。転じて、涅槃会ねはんえ。
⇒きさらぎ【如月・衣更着】
きさらぎ‐の‐わかれ【如月の別れ】
(2月に行うからいう)(→)涅槃会ねはんえのこと。
⇒きさらぎ【如月・衣更着】
き‐ざらし【木晒】
(→)「きざわし」に同じ。
きさらづ【木更津】
千葉県中部の市。古くから房総と鎌倉・江戸とを結ぶ港町として発達。東京湾アクアラインの千葉県側の接岸地。人口12万2千。
き‐ざる【生猿】
まだ飼い馴らされない猿。野生の猿。
き‐ざわし【木醂・木淡】‥ザハシ
木についたままで甘くなる柿。木練こねり。きざがき。きざらし。〈饅頭屋本節用集〉
き‐ざわり【気障り】‥ザハリ
気になること。特に、相手の服装・態度・行動などに不快を感ずること。また、そういう感じを与える、いやみのあるさま。きざ。洒落本、辰巳婦言「爰の比よく紋を見ねエ、すこし―だの」。「―な物言い」
き‐さん【起蚕】
眠から起き脱皮した蚕の幼虫。おきこ。
き‐さん【起算】
ある点を出発点として数え始めること。「契約日から―する」
⇒きさん‐てん【起算点】
⇒きさん‐び【起算日】
き‐さん【帰山】
僧侶が自分の寺に帰ること。
き‐さん【帰参】
長らく他所に行っていた人が帰ってくること。特に、いったん主家を去った武士が再び帰って仕えること。また、勘当された子が許されて親もとへ帰ることにもいう。「―がかなう」
き‐ざん【岐山】
(Qi Shan)中国陝西省西部にある山。古公亶父たんぽが豳ひんからここに遷都、周室の基を開いたという。近くには魏と蜀の古戦場の五丈原がある。
き‐ざん【祁山】
(Qi Shan)中国甘粛省東部にある山。要害で、諸葛孔明が6度攻略しようとしたが、成功しなかったという。
き‐ざん【箕山】
(Ji Shan)中国河南省北部にある山。尭の時、隠者の巣父そうほ・許由・伯益がここに隠れたと伝える。
⇒きざん‐の‐こころざし【箕山の志】
⇒きざん‐の‐せつ【箕山の節】
ぎ‐さん【蟻蚕】
卵からかえったばかりの蚕。色は普通黒色で、体の表面は剛毛で覆われ、蟻のように見える。けご。ありご。
ぎ‐さん【蟻酸】
(formic acid)(アリを蒸留して得たからいう)分子式HCOOH 最も簡単なカルボン酸。アリやハチの毒腺中、植物・細菌などの生体中にある。無色透明な液体。刺すような臭気がある。皮膚に触れると激痛を感じ水疱を生じる。蓚酸しゅうさん製造・染料工業・鞣革なめしがわ工業などに用いる。メタン酸。
ぎざん【義山】
江戸中期の浄土宗の学僧。浄土宗学・宗史研究の大家。字は良照、号は信阿。京都の人。浄土宗の典籍を校訂印行、また、法然伝注解書「円光大師行状画図翼賛」60巻を円智と共編。(1648〜1717)
き‐さんご【木珊瑚】
枝つきの珊瑚。えださんご。
き‐さんじ【気散じ】
①心の憂さをまぎらすこと。きばらし。〈日葡辞書〉。「―に外出する」
②気苦労のないこと。気楽なこと。のんき。男色大鑑「法師ほど世に―なるものはなし」
⇒きさんじ‐もの【気散じ者】
きさんじ‐もの【気散じ者】
気苦労のない性質の人。楽天的な人間。のんき者。
⇒き‐さんじ【気散じ】
キサンチン【xanthine】
プリン塩基の一種。分子式C5H4N4O2 昇華性の結晶で、水やエチル‐アルコールに溶けにくい。コーヒー豆・茶、動物の肝臓・尿・血液などに存在し、酸化されて尿酸となる。カフェインやテオブロミンはこの誘導体。
きさん‐てん【起算点】
起算の出発点。
⇒き‐さん【起算】
キサントフィル【xanthophyll】
酸素原子を含むカロテノイドの一群。初め黄葉中の黄色色素を指したが、単一の色素ではないことがわかり、現在では生物界に広く分布する同種色素の汎称。葉黄素。
キサントプロテイン‐はんのう【キサントプロテイン反応】‥オウ
(xanthoprotein reaction)蛋白質の呈色反応の一つ。蛋白質にベンゼン環をもつアミノ酸(チロシンなど)が含まれるとき起こる。濃硝酸を加えて加熱すると黄色を呈し、冷却後アルカリ性にすると橙黄色に変わる。
きざん‐の‐こころざし【箕山の志】
隠遁の志。許由が、尭が自分に天下を譲ろうとするのを聞いて、箕山に隠れ、耳がけがれたといって潁水えいすいの水で洗ったという中国の故事による。
⇒き‐ざん【箕山】
きざん‐の‐せつ【箕山の節】
許由が箕山に隠れ、尭の譲りを受けないで節操を守ったこと。自分の信念に忠実であることのたとえ。
⇒き‐ざん【箕山】
きさん‐び【起算日】
期間を計算し始める第1日。
⇒き‐さん【起算】
きし【岸】
①岩石や土地などのきりたっている所。がけ。万葉集10「片山―」
②陸地が水と接する所。みずぎわ。
きし【岸】
姓氏の一つ。
⇒きし‐せいいち【岸清一】
⇒きし‐のぶすけ【岸信介】
きし【吉士・吉師・吉志】
①新羅しらぎの官名。17等中の第14等。
②大和政権で、外交・記録などを職務とした渡来人に対する敬称。後に姓かばねの一つとなる。
き‐し【奇士】
世にもめずらしいすぐれた人物。また、常人と異なった言行のある人。
き‐し【季子】
末の子。まっし。
き‐し【起死】
瀕死ひんしの病人を生きかえらせること。滅亡・崩壊の危機を救い、事態を好転させること。「―回生」
き‐し【基址】
土台。基礎。
き‐し【棋士】
囲碁または将棋を職業とする人。
き‐し【棋子】
碁石。
き‐し【貴使】
相手を敬って、その使者をいう語。
き‐し【貴姉】
①相手の姉を敬っていう語。
②手紙などで、相手である年上の女性を呼ぶ尊敬語。
き‐し【貴紙】
相手の手紙または相手の社の新聞などの尊敬語。
き‐し【貴誌】
相手の社の雑誌などの尊敬語。
き‐し【愧死】
恥じ入って死ぬこと。また、死ぬほど心苦しく思うこと。慙死ざんし。
き‐し【棄市】
古代中国の刑罰の一種。公衆の面前で死刑に処し、その死骸を市中にさらすこと。
き‐し【旗幟】
①はたとのぼり。はたじるし。
②表立って表明する態度・主張。「―を鮮明にする」
きし【箕子】
殷の貴族。名は胥余しょよ。伝説では、紂王ちゅうおうの暴虐を諫めたが用いられず、殷が滅ぶと朝鮮に入り、朝鮮王として人民教化に尽くしたとされる。→箕子朝鮮
き‐し【騎士】
①馬に乗っている武士。騎馬の士。
②ナイト(knight)の訳語。
き‐し【譏刺】
(「譏」は、それとなくそしる意)そしること。非難すること。
きじ
⇒きぢ(黄血)
きじ【雉・雉子】
キジ目キジ科の鳥。雄は顔が裸出し赤色。頸・胸・下面全体は暗緑色。背面の色彩は甚だ複雑美麗。脚に距けづめを有し、尾は長く多数の黒帯がある。雌は淡褐色で、黒斑があり、尾は短い。低木林や草原にすむ。日本特産。1947年、日本鳥学会で国鳥に選定。今日では、大陸産で白い首輪のあるものと同種に扱う。古称きぎす・きぎし。なお、キジ目には、キジ科(ウズラ・シャコ・ヤマウズラ)・ライチョウ科・シチメンチョウ科・ホロホロチョウ科・ツカツクリ科などがあり、地上性の雑食性鳥類。〈[季]春〉。伊勢物語「むめのつくり枝に―をつけて奉るとて」
きじ(雄)
キジ(雄)
提供:OPO
→鳴声
提供:NHKサービスセンター
⇒雉の隠れ
⇒雉も鳴かずば打たれまい
き‐じ【木地】‥ヂ
①木材の地質。木材の文理。もくめ。
②ろくろびき・木彫などの細工に用いる材料の木を荒挽きしたもの。
③漆を塗る目的で作った指物さしものまたは挽物ひきもの。塗りものの下地。
④木地塗の略。
き‐じ【生地・素地】‥ヂ
(「木地」とも書いた)
①人工を施さない自然のままの質。生れつきの質。素質。ひとりね「それにしたつるものは―から念の入て、骨ぐみたしかに教ふるにより」。「―が出る」
②化粧を施していない素肌すはだ。素顔。
③布・織物などの地質。また、布・織物。染色などの加工を施すための材料織物。「洋服の―」
④麺やパン・菓子などを作るときの、火を通す前の状態の材料。主に小麦粉を捏こねて製する。
⑤陶磁器の、まだ釉うわぐすりを施さないもの。陶器の骨格。
き‐じ【黄地】‥ヂ
①塗物・織物などの黄色の地あい。
②鞍などの金銅を張ったもの。
き‐じ【奇事】
不思議なこと。あやしい事。珍しい事。
き‐じ【記事】
①事実を書き記すこと。また、新聞や雑誌などに載る文章。記実。「三面―」
②記事文の略。
きじ【亀玆】
中国の史書に見える西域諸国の一つ。今の新疆ウイグル自治区庫車クチャ地方。後漢の班超が西域都護として駐在、唐代には安西都護府がおかれた。仏教文化が栄えた。→クチャ
き‐じ【喜字】
(→)「喜の字」に同じ。
き‐じ【棋峙】‥ヂ
碁盤の上に碁石を置いたように、群雄がここかしこに割拠して対峙すること。
き‐じ【棄児】
すてご。
き‐じ【詭辞】
いつわりの言葉。詭弁。
き‐じ【機事】
①物事をたくらむこと。巧みに行うこと。
②機密に属する事項。
ぎ‐し【技師】
①専門技術を職業とする人。エンジニア。
②もと技能官吏の一種。旧制官庁で技術のことをつかさどる高等官または高等官待遇の者。→技官
ぎし【祇支】
尼僧が袈裟けさの下につける衣。左肩にかけ左ひじをおおい、一端を斜めに右わきに加える。宗祇支。僧祇支。
ぎ‐し【義士】
①節義をかたく守る人物。義人。
②特に、赤穂義士をさす。「―の討入り」
ぎ‐し【義子】
義理の子。養子。
ぎ‐し【義姉】
①他人同士でありながら、姉妹の約束を結んで姉となった人。
②義理の姉。兄の妻、または配偶者の姉。
ぎ‐し【義枝】
(→)接穂つぎほに同じ。
ぎ‐し【義肢】
四肢の一部を失った時、失われた部分の機能を補う装置。義手や義足。
ぎ‐し【義歯】
入れ歯。
ぎ‐し【擬死】
動物が敵の目をのがれるために、または急激な刺激にあった際に、反射的に死んだような動かない姿勢をとること。哺乳類・昆虫などに広く見られる。
ぎし【魏志】
中国の魏の史書。晋の陳寿撰。「三国志」の中の魏書の通称。本紀4巻、列伝26巻。→魏志倭人伝
ぎ‐じ【義字】
(→)意字に同じ。
ぎ‐じ【疑字】
①他の字とまぎらわしく書かれた字。
②形体が似かよっている文字。
ぎ‐じ【疑弐】
うたがい。うたがって心がきまらぬこと。
ぎ‐じ【疑似・擬似】
本物とよく似ていて区別をつけにくいこと。「―赤痢」「―的症状」「宇宙飛行の―体験」
ぎ‐じ【疑事】
疑わしい事柄。疑うべき事柄。
ぎ‐じ【疑辞】
疑わしい言葉。
ぎ‐じ【擬餌】
①虫などの形に似せて作った、釣餌の役をするもの。疑似餌ぎじえ。
②擬餌鉤ぎじばりの略。
ぎ‐じ【議事】
会合して相談すること。また、その内容。「―進行」
ぎじ‐え【疑似餌・擬似餌】‥ヱ
(→)擬餌に同じ。
ギジェン【Nicolás Guillén Batista】
キューバの詩人。ムラート(混血)詩や政治詩を書く。作「ソンゴロ‐コソンゴ」「西インド有限会社」など。ギリェン。ギエン。(1902〜1989)
きし‐かいせい【起死回生】‥クワイ‥
死にかけていたものを生き返らせること。だめなのを立ち直らせること。「―の策」「―のホームラン」
きじ‐かくし【雉隠し】
〔植〕ユリ科の多年草。アスパラガスと同属で、これに類似。山地に生じ、高さ約60センチメートル。細枝多く密に互生、各枝は三稜形で尖る。雌雄異株。春の末に、葉腋に緑白色の単性の小花を開く。果実は径約5ミリメートルの球形で秋に赤熟。漢名、竜鬚菜りゅうしゅさい。書言字考「百部根、キジカクシ」
きじ‐がさ【木地笠】‥ヂ‥
木地のままで塗らない笠。男色大鑑「木の枝に懸置し―を」
き‐し‐かた【来し方】
(「き」は動詞「く」の連用形、「し」は過去の助動詞「き」の連体形。「こしかた」とも)
①過ぎ去った時。過去。源氏物語若菜上「さまざまに世の中を思ひ知り、―をくやしく」
②過ぎて来た方。通過した所。後拾遺和歌集旅「須磨の浦を今過ぎゆけど―へ」
⇒きしかた‐ゆくさき【来し方行く先】
⇒きしかた‐ゆくすえ【来し方行く末】
きし‐がた・い【期し難い】
〔形〕[文]きしがた・し(ク)
望んでも実現が難しい。望み薄である。森鴎外、渋江抽斎「一身の安きをだに―・い乱世の旅である」
きしかた‐ゆくさき【来し方行く先】
(→)「きしかたゆくすえ」に同じ。
⇒き‐し‐かた【来し方】
きしかた‐ゆくすえ【来し方行く末】‥スヱ
過去と未来。きしかたゆくさき。源氏物語明石「―思し合はせて」
⇒き‐し‐かた【来し方】
きし‐かん【既視感】
〔心〕(→)デジャビュに同じ。
ぎじ‐かんちく【疑似患畜】‥クワン‥
病気の疑いがある家畜。また、患畜や病原体と接触したために病気に感染したおそれのある家畜。
き‐しき【規式】
定まった作法。きまり。さだめ。
き‐しき【器識】
器量と見識。
きじ‐き【記時器】
時計の示す時刻を押印する器械。タイム‐レコーダーやタイム‐スタンプの類。刻時器。
ぎ‐しき【儀式】
公事・神事・仏事または慶弔の礼などに際し、一定の規則に従って行う作法。また、その行事。「盛大に―を執り行う」
⇒ぎしき‐がし【儀式菓子】
⇒ぎしき‐ば・る【儀式張る】
⇒ぎしき‐め・く【儀式めく】
ぎしき‐がし【儀式菓子】‥グワ‥
儀式に用いる菓子。
⇒ぎ‐しき【儀式】
きし‐きし
きしんで鳴る音。堅いものなどの小さくすれる音。
ぎし‐ぎし
①ものを無理に押し詰めるさま。また、ものが大きくすれ合って立てる音。「―詰め込む」「マストが―ときしむ」
②もの言いに遠慮・容赦のないさま。ずけずけ言うさま。
ぎし‐ぎし【羊蹄】
タデ科の大形多年草。原野・路ばたの湿地に自生、長大な黄色の根をもつ。雌雄同株。5月頃、茎頂と葉腋に花穂を出し、節ごとに淡緑色の小花が層をなしてつく。花後、三稜の痩果そうかを結ぶ。茎・葉は蓚しゅう酸を含み酸味が強く、酸を抜けば食用となる。し。根は「しのね」といい、大黄だいおうに代用、緩下剤とする。〈[季]春〉。花は〈[季]夏〉。〈名語記9〉
ギシギシ
撮影:関戸 勇
ぎしき‐ば・る【儀式張る】
〔自五〕
形式を重んじ、ものものしく体裁をかざる。
⇒ぎ‐しき【儀式】
ぎしき‐め・く【儀式めく】
〔自五〕
儀式らしく見える。体裁をかざっている。
⇒ぎ‐しき【儀式】
き‐し・く【来及く】
〔自四〕
しきりに来る。重ねて来る。万葉集4「百重ももえにも―・かぬかもと思へかも」
き‐じく【基軸】‥ヂク
物事の基本・中心となるもの。中軸。
⇒きじく‐つうか【基軸通貨】
き‐じく【機軸】‥ヂク
①車輪や機関の軸。
②地球の自転の回転軸。地軸。
③活動の中心。
④くみたて。計画。方法。「新―を出す」
きじく‐つうか【基軸通貨】‥ヂク‥クワ
国際通貨として広く使用され、各国通貨の価値基準となる通貨。第二次大戦後のドルや、戦前のポンドなど。キー‐カレンシー。
⇒き‐じく【基軸】
きじ‐ぐるま【雉子車】
九州地方の郷土玩具。松・桐材などで雉子の形を造り、下に車をつけて引いて遊ぶ。
雉子車(大分)
撮影:薗部 澄(JCII蔵)
雉子車(熊本)
撮影:薗部 澄(JCII蔵)
雉子車(福岡)
撮影:薗部 澄(JCII蔵)
雉子車(福岡)
撮影:薗部 澄(JCII蔵)
きじ‐こうこく【記事広告】‥クワウ‥
新聞・雑誌などで、記事のような体裁で載せる広告。
きじ‐さしとめ【記事差止め】
政府にとってその記事の発表が不利な時、または或る犯罪の捜査上などで必要のある時、新聞・雑誌にその記事の掲載を禁止すること。
きしざわ【岸沢】‥ザハ
常磐津節の芸姓。初世常磐津文字太夫の立三味線の初世岸沢式佐(1730〜1783)が祖。代々家元名は式佐で、特に5世(1806〜1866)・6世(1833〜1898)は多くの名曲を作る。
きじ‐し【木地師】‥ヂ‥
(→)木地屋に同じ。
ぎ‐じじゅう【擬侍従】
平安以降、即位・朝賀・節会などの時、公卿・殿上人などを臨時に侍従に任じたもの。
きし‐しゅうどうかい【騎士修道会】‥シウダウクワイ
(Ordines Militares ラテン)騎士からなる西欧中世の修道会の総称。騎士道と修道生活との一致を理念とし、聖地巡礼者の保護などにあたった。十字軍の中核となるが、14世紀以降次第に衰退。テンプル騎士団・ヨハネ騎士団・ドイツ騎士団など。宗教騎士団。
ぎじ‐しょう【疑似症】‥シヤウ
真性の感染症に類似した病気。
貝比売きさがいひめ」
き‐ざかい【気逆い】‥ザカヒ
不快なこと。天草本伊曾保物語「少しも―のことがあれば」
きざ‐がき【きざ柿】
(→)木醂きざわしに同じ。
きさかた【象潟】
秋田県南西部の海岸、由利郡(現、にかほ市)鳥海山の北西麓にあった潟湖。東西20町余、南北30町余で、湖畔に蚶満寺かんまんじ(円仁の草創)があり、九十九島・八十八潟の景勝の地で松島と並称されたが、1804年(文化1)の地震で地盤が隆起して消失。(歌枕)
き‐ざかり【気離り】
気の弱いこと。無気力なこと。毛詩抄「僖公きこうはちと―な人であつた」
きざ‐が・る【気障がる】
〔他四〕
きざだと思う。いやがる。浮世風呂3「人を―・らせて面白がるのだが、悪い洒落さ」
きさき【后】
①天皇の正妻。皇后。中宮。妻后つまぎさき。きさい。神武紀「正妃むかいめを尊びて―とす」
②皇帝や王侯の妻。浜松中納言物語4「唐国の―」
⇒きさき‐がね【后がね】
⇒きさき‐ことば【后詞】
⇒きさき‐だち【后立ち】
⇒きさき‐づかさ【后職】
⇒きさき‐ばら【后腹】
⇒きさき‐まち【后町】
⇒きさきまち‐の‐い【后町の井】
⇒きさきまち‐の‐ろう【后町の廊】
き‐さき【気先】
人の気力のすすむ所。気勢。気がまえ。「―を折る」
き‐さき【機先】
①前兆。きっさき。「―がわるい」
②⇒きせん
きさき‐がね【后がね】
将来、后となる予定の人。后の候補者。宇津保物語国譲上「―などの対に住み給はんには」
⇒きさき【后】
きざき‐こ【木崎湖】
長野県北西部、大町市にある湖。糸魚川‐静岡構造線の断層活動と関連してできた堰止湖。仁科三湖の一つ。観光地化が進む。
きさき‐ことば【后詞】
后が用いるのにふさわしい詞。
⇒きさき【后】
きざ‐きざ【刻刻・段段】
①(→)「ぎざぎざ」に同じ。
②ずたずたに切るさま。
ぎざ‐ぎざ
のこぎりの歯のように凸凹が交互に並んでいること。きざきざ。きだきだ。「―をつける」「縁に―のある硬貨」
きさき‐だち【后立ち】
皇后または中宮の地位につくこと。また、その儀式。立后。増鏡「やがて―あり」
⇒きさき【后】
きさき‐づかさ【后職】
皇后宮職しき。中宮職。
⇒きさき【后】
きさき‐ばら【后腹】
(→)「きさいばら」に同じ。
⇒きさき【后】
きさき‐まち【后町】
常寧殿の異称。きさいまち。倭名類聚鈔10「常寧殿…岐佐岐万知」
⇒きさき【后】
きさきまち‐の‐い【后町の井】‥ヰ
后町の廊のわきにある井。枕草子168「井は…桜井、―」
⇒きさき【后】
きさきまち‐の‐ろう【后町の廊】‥ラウ
承香殿しょうきょうでんの中央の馬道めどうから常寧殿へ至る長い廊。
⇒きさき【后】
きさき‐もの【期先物】
先物さきもの取引やオプション取引で、受渡期日が近くない物。↔期近物きぢかもの
き‐さく【木杓】
木製の柄杓ひしゃく。
き‐さく【気さく】
気性がさっぱりして、物事にこだわらないこと。打ち解けて気軽なさま。狂言、末広がり「余りそなたは―な買手ぢや」。「―な人柄」「―に話しかける」
き‐さく【奇策】
常人の思い及ばない、奇抜なはかりごと。奇計。「―を弄する」
き‐さく【詭策】
敵をあざむくはかりごと。詭計。
きさ・ぐ【刮ぐ】
〔他下二〕
削りおとす。こそぐ。古事記上「かれ
貝比売きさがいひめ―・げ集めて」
ぎ‐さく【偽作】
別人がその作者の作とみせかけて作ること。また、その作品。まがいもの。贋作。
ぎ‐さく【戯作】
⇒げさく
ぎ‐さく【擬作】
詩会や歌会に備えて、あらかじめ詩歌を作っておくこと。また、その作品。今鏡「当座に詠むことは少なき―と書きてぞ侍りける」
き‐ざくら【黄桜】
サトザクラの園芸品種。花は八重で、樺茶または鬱金うこん色。
きさげ
機械仕上げ・鑢やすり仕上げを行なった面を、さらに精密に仕上げるためにけずる手工具。平きさげ・ささばきさげなどがある。スクレイパー。
きさげ
き‐ざけ【生酒】
まぜもののない純粋の酒。醇酒。
きさご【細螺・扁螺・喜佐古】
ニシキウズガイ科の巻貝。殻は直径2センチメートル内外で、厚く固い。多数の放射火焔状の淡褐色の斑がある。食用。殻をおはじきに使った。北海道東北部を除く日本各地に分布。きしゃご。しただみ。ぜぜがい。いしゃらがい。〈[季]春〉。〈易林本節用集〉
きさご
⇒きさご‐はじき【細螺弾き】
きざ‐こきゅう【起座呼吸】‥キフ
左心不全や肺の疾患で呼吸困難がある場合、それを和らげるため上半身を起こしてものに寄りかかる姿勢をとること。臥位がいでは右心への静脈還流が増し、肺の鬱血うっけつが増強して呼吸困難の度が強くなる。
きさご‐はじき【細螺弾き】
キサゴの殻をはじきあてて勝負を争う遊戯。きしゃご。
⇒きさご【細螺・扁螺・喜佐古】
き‐ささぎ【木豇豆】
〔植〕
⇒きささげ
き‐ささげ【木豇豆】
ノウゼンカズラ科の落葉高木。中国南部原産。高さ約6メートル、樹皮は灰白色。初夏、淡黄色で暗紫斑のある大形の唇形花を多数つける。果実は長い莢さやとなりササゲに似て垂下し、腎臓疾患の利尿薬とする。種子には両端に長い軟毛が密生。街路樹に用いるのは北米産の同属のアメリカキササゲ。かわらぎり。漢名、楸。書言字考節用集「梓木、キササゲ」
きささげ
きざし【兆し・萌し】
①草木が芽を出すこと。芽生え。
②物事の起ころうとする前ぶれ。兆候。法華義疏長保点「預あらかじめ疑謗の萌キサシを杜ふさぎ」。「病気回復の―」
き‐ざし【気ざし】
気持。こころざし。傾城禁短気「是非に今日は貰ふ―ぢや」
きざ・す【兆す・萌す】
〔自五〕
①草木の芽がわずかに出る。芽生える。芽ぐむ。「若芽が―・す」
②物事が起ころうとする気配がある。また、気持が生ずる。源氏物語梅枝「このおとどの、おぼし召し―・すさまのいと殊なれば」。「復調が―・す」「疑念が―・す」
き‐さつ【季札】
春秋時代、呉王寿夢の末子。徐国を通った時、徐君が彼の佩刀を欲するのを知り、帰途与えようとしたがその生前に果たすことができず、墓辺の樹に佩刀をかけて去った話(史記・蒙求)は有名。(前561頃〜前515頃)
き‐さつ【貴札】
相手の書いた手紙の尊敬語。貴翰。
ぎ‐さつ【偽札】
①にせの書類。
②贋造がんぞうの紙幣。にせさつ。
きざっ‐たらし・い【気障ったらしい】
〔形〕
いかにもきざな様子である。「―・い仕草」
きざっ‐ぽ・い【気障っぽい】
〔形〕
きざな感じだ。きざな様子である。
きさ‐の‐き【象の牙】
「ぞうげ」の古称。天智紀「―、沈水香、栴檀香及び諸の珍財」
きざ‐はし【階】
昇降するために造った段。階段。きだはし。平家物語4「御前の―を半なからばかり降りさせ給へるところに」
き‐さま【貴様】
〔代〕
(近世中期までは目上の相手に対する敬称。以後は同輩または同輩以下に対して男子が用い、また相手をののしっていう語ともなる)貴公。おまえ。きみ。好色一代男1「―もよろづに気のつきさうなるお方様と見えて」
きざみ【刻み】
①物を刻むこと。また、刻んでできた跡。「―のある貨幣」
②階級。等級。きだ。源氏物語帚木「下しもの―といふきはになれば殊に耳立たずかし」
③時がたってゆくそのひと区切り。また、折。時。場合。源氏物語帚木「とあらん折もかからん―をも見過したらん中こそ」。「1分―に測る」
④(→)「刻み煙草」に同じ。
⑤打楽器や拍子木を細かく続けて打つこと。
⇒きざみ‐あし【刻み足】
⇒きざみ‐あらめ【刻み荒布】
⇒きざみ‐いなずま【刻み稲妻】
⇒きざみ‐うり【刻み売り】
⇒きざみ‐がね【刻み金】
⇒きざみ‐こんぶ【刻み昆布】
⇒きざみ‐ざや【刻み鞘】
⇒きざみ‐タバコ【刻み煙草】
⇒きざみ‐づけ【刻み漬】
⇒きざみ‐ども【刻み供】
⇒きざみ‐ばし【刻み階】
⇒きざみ‐ひうち【刻み燧】
⇒きざみ‐びょうし【刻み拍子】
⇒きざみ‐め【刻み目】
きざみ‐あし【刻み足】
足の運びを細かく、急いで歩くこと。
⇒きざみ【刻み】
きざみ‐あらめ【刻み荒布】
アラメを淡水で煮て日乾しにし、強く圧して小口から鉋かんなで削ったもの。
⇒きざみ【刻み】
きざみ‐いなずま【刻み稲妻】‥イナヅマ
稲妻形のきざみを細かくした模様。好色一代女3「黄唐茶に―の中形身せばに仕立て」
⇒きざみ【刻み】
きざみ‐うり【刻み売り】
少しずつ分けて売ること。切り売り。小売り。
⇒きざみ【刻み】
きざみ‐がね【刻み金】
渡すべき金銭を少しずつ分割して渡すこと。また、その金銭。
⇒きざみ【刻み】
きざみ‐こ・む【刻み込む】
〔他五〕
①しっかりと刻む。彫りつける。「額に―・まれた年輪」
②深く心に留める。「師のことばを胸に―・む」
きざみ‐こんぶ【刻み昆布】
コンブを乾かし、細かく刻んだもの。
⇒きざみ【刻み】
きざみ‐ざや【刻み鞘】
刻み目のある刀の鞘。
⇒きざみ【刻み】
きざみ‐タバコ【刻み煙草】
細かく刻んだ葉煙草。キセルにつめて吸う。
⇒きざみ【刻み】
きざみ‐づけ【刻み漬】
ダイコン・ウリ・ナスなどを細かく刻んで塩漬にしたもの。
⇒きざみ【刻み】
きざみ‐つ・ける【刻み付ける】
〔他下一〕[文]きざみつ・く(下二)
①形を細かに彫りつける。「名前を木に―・ける」
②記憶に深くとどめる。「心に―・ける」
きざみ‐ども【刻み供】
江戸時代、大名行列の供勢の歩調の一種。刻み足で供をすること。
⇒きざみ【刻み】
きざみ‐ばし【刻み階】
階段。きざはし。源平盛衰記16「殿上の―に」
⇒きざみ【刻み】
きざみ‐ひうち【刻み燧】
船で用いる燧。焔硝えんしょう・竜脳・樟脳しょうのうなどを焼酎で煎じて練り固めたもの。小刀で削ると発火する。
⇒きざみ【刻み】
きざみ‐びょうし【刻み拍子】‥ビヤウ‥
能や狂言の足拍子の一つ。拍を刻むものと、間まをつめるものとがある。
⇒きざみ【刻み】
きざみ‐め【刻み目】
刻みをつけた跡。また、その跡の残っている箇所。
⇒きざみ【刻み】
きざ・む【刻む】
〔他五〕
①切って細かくする。伊勢物語「青き苔を―・みて」
②彫刻する。彫りつける。比喩的に、記憶にとどめる。古本説話集下「やうやう仏のみかたに―・みたてまつるあひだ」。「心に―・む」
③入れ墨をする。雄略紀「面おもてを―・みて」
④切って跡をつける。切れ目を入れる。「木の幹を―・む」
⑤細かく区切るようにして進行する。「時を―・む」
⑥責め苦しめる。さいなむ。万葉集の文反古「わが身を只今までいろいろに―・まれ」
き‐さめ【樹雨】
濃霧のとき、森林の中で霧の微小な水滴が枝葉につき、大粒の水滴となって雨のように落下する現象。きあめ。
きさ‐やま【象山】
奈良県吉野郡吉野町宮滝の南方にある山。ここを過ぎて吉野川に入る流れを「象の小川」という。(歌枕) 万葉集6「み吉野の―のまの木ぬれにはここだもさわく鳥の声かも」
き‐さやまき【木鞘巻】
鞘・柄ともに塗らない木地きじのままの鞘巻。
き‐ざら【木皿】
木製の皿。
きさらぎ【如月・衣更着】
(「生更ぎ」の意。草木の更生することをいう。着物をさらに重ね着る意とするのは誤り)陰暦2月の異称。きぬさらぎ。〈[季]春〉。竹取物語「―十日頃に」
⇒きさらぎ‐の‐きゅう【如月の灸】
⇒きさらぎ‐の‐ほとけ‐の‐えん【如月の仏の縁】
⇒きさらぎ‐の‐わかれ【如月の別れ】
きさらぎ‐こはる【如月小春】
劇作家・演出家。本名、楫屋正子。東京生れ。1983年集団「NOISE」設立。(1956〜2000)
きさらぎ‐の‐きゅう【如月の灸】‥キウ
陰暦2月2日にすえる灸。鶉衣「梅も散りて―もすめば」→二日ふつか灸。
⇒きさらぎ【如月・衣更着】
きさらぎ‐の‐ほとけ‐の‐えん【如月の仏の縁】
2月15日の釈尊の入滅。転じて、涅槃会ねはんえ。
⇒きさらぎ【如月・衣更着】
きさらぎ‐の‐わかれ【如月の別れ】
(2月に行うからいう)(→)涅槃会ねはんえのこと。
⇒きさらぎ【如月・衣更着】
き‐ざらし【木晒】
(→)「きざわし」に同じ。
きさらづ【木更津】
千葉県中部の市。古くから房総と鎌倉・江戸とを結ぶ港町として発達。東京湾アクアラインの千葉県側の接岸地。人口12万2千。
き‐ざる【生猿】
まだ飼い馴らされない猿。野生の猿。
き‐ざわし【木醂・木淡】‥ザハシ
木についたままで甘くなる柿。木練こねり。きざがき。きざらし。〈饅頭屋本節用集〉
き‐ざわり【気障り】‥ザハリ
気になること。特に、相手の服装・態度・行動などに不快を感ずること。また、そういう感じを与える、いやみのあるさま。きざ。洒落本、辰巳婦言「爰の比よく紋を見ねエ、すこし―だの」。「―な物言い」
き‐さん【起蚕】
眠から起き脱皮した蚕の幼虫。おきこ。
き‐さん【起算】
ある点を出発点として数え始めること。「契約日から―する」
⇒きさん‐てん【起算点】
⇒きさん‐び【起算日】
き‐さん【帰山】
僧侶が自分の寺に帰ること。
き‐さん【帰参】
長らく他所に行っていた人が帰ってくること。特に、いったん主家を去った武士が再び帰って仕えること。また、勘当された子が許されて親もとへ帰ることにもいう。「―がかなう」
き‐ざん【岐山】
(Qi Shan)中国陝西省西部にある山。古公亶父たんぽが豳ひんからここに遷都、周室の基を開いたという。近くには魏と蜀の古戦場の五丈原がある。
き‐ざん【祁山】
(Qi Shan)中国甘粛省東部にある山。要害で、諸葛孔明が6度攻略しようとしたが、成功しなかったという。
き‐ざん【箕山】
(Ji Shan)中国河南省北部にある山。尭の時、隠者の巣父そうほ・許由・伯益がここに隠れたと伝える。
⇒きざん‐の‐こころざし【箕山の志】
⇒きざん‐の‐せつ【箕山の節】
ぎ‐さん【蟻蚕】
卵からかえったばかりの蚕。色は普通黒色で、体の表面は剛毛で覆われ、蟻のように見える。けご。ありご。
ぎ‐さん【蟻酸】
(formic acid)(アリを蒸留して得たからいう)分子式HCOOH 最も簡単なカルボン酸。アリやハチの毒腺中、植物・細菌などの生体中にある。無色透明な液体。刺すような臭気がある。皮膚に触れると激痛を感じ水疱を生じる。蓚酸しゅうさん製造・染料工業・鞣革なめしがわ工業などに用いる。メタン酸。
ぎざん【義山】
江戸中期の浄土宗の学僧。浄土宗学・宗史研究の大家。字は良照、号は信阿。京都の人。浄土宗の典籍を校訂印行、また、法然伝注解書「円光大師行状画図翼賛」60巻を円智と共編。(1648〜1717)
き‐さんご【木珊瑚】
枝つきの珊瑚。えださんご。
き‐さんじ【気散じ】
①心の憂さをまぎらすこと。きばらし。〈日葡辞書〉。「―に外出する」
②気苦労のないこと。気楽なこと。のんき。男色大鑑「法師ほど世に―なるものはなし」
⇒きさんじ‐もの【気散じ者】
きさんじ‐もの【気散じ者】
気苦労のない性質の人。楽天的な人間。のんき者。
⇒き‐さんじ【気散じ】
キサンチン【xanthine】
プリン塩基の一種。分子式C5H4N4O2 昇華性の結晶で、水やエチル‐アルコールに溶けにくい。コーヒー豆・茶、動物の肝臓・尿・血液などに存在し、酸化されて尿酸となる。カフェインやテオブロミンはこの誘導体。
きさん‐てん【起算点】
起算の出発点。
⇒き‐さん【起算】
キサントフィル【xanthophyll】
酸素原子を含むカロテノイドの一群。初め黄葉中の黄色色素を指したが、単一の色素ではないことがわかり、現在では生物界に広く分布する同種色素の汎称。葉黄素。
キサントプロテイン‐はんのう【キサントプロテイン反応】‥オウ
(xanthoprotein reaction)蛋白質の呈色反応の一つ。蛋白質にベンゼン環をもつアミノ酸(チロシンなど)が含まれるとき起こる。濃硝酸を加えて加熱すると黄色を呈し、冷却後アルカリ性にすると橙黄色に変わる。
きざん‐の‐こころざし【箕山の志】
隠遁の志。許由が、尭が自分に天下を譲ろうとするのを聞いて、箕山に隠れ、耳がけがれたといって潁水えいすいの水で洗ったという中国の故事による。
⇒き‐ざん【箕山】
きざん‐の‐せつ【箕山の節】
許由が箕山に隠れ、尭の譲りを受けないで節操を守ったこと。自分の信念に忠実であることのたとえ。
⇒き‐ざん【箕山】
きさん‐び【起算日】
期間を計算し始める第1日。
⇒き‐さん【起算】
きし【岸】
①岩石や土地などのきりたっている所。がけ。万葉集10「片山―」
②陸地が水と接する所。みずぎわ。
きし【岸】
姓氏の一つ。
⇒きし‐せいいち【岸清一】
⇒きし‐のぶすけ【岸信介】
きし【吉士・吉師・吉志】
①新羅しらぎの官名。17等中の第14等。
②大和政権で、外交・記録などを職務とした渡来人に対する敬称。後に姓かばねの一つとなる。
き‐し【奇士】
世にもめずらしいすぐれた人物。また、常人と異なった言行のある人。
き‐し【季子】
末の子。まっし。
き‐し【起死】
瀕死ひんしの病人を生きかえらせること。滅亡・崩壊の危機を救い、事態を好転させること。「―回生」
き‐し【基址】
土台。基礎。
き‐し【棋士】
囲碁または将棋を職業とする人。
き‐し【棋子】
碁石。
き‐し【貴使】
相手を敬って、その使者をいう語。
き‐し【貴姉】
①相手の姉を敬っていう語。
②手紙などで、相手である年上の女性を呼ぶ尊敬語。
き‐し【貴紙】
相手の手紙または相手の社の新聞などの尊敬語。
き‐し【貴誌】
相手の社の雑誌などの尊敬語。
き‐し【愧死】
恥じ入って死ぬこと。また、死ぬほど心苦しく思うこと。慙死ざんし。
き‐し【棄市】
古代中国の刑罰の一種。公衆の面前で死刑に処し、その死骸を市中にさらすこと。
き‐し【旗幟】
①はたとのぼり。はたじるし。
②表立って表明する態度・主張。「―を鮮明にする」
きし【箕子】
殷の貴族。名は胥余しょよ。伝説では、紂王ちゅうおうの暴虐を諫めたが用いられず、殷が滅ぶと朝鮮に入り、朝鮮王として人民教化に尽くしたとされる。→箕子朝鮮
き‐し【騎士】
①馬に乗っている武士。騎馬の士。
②ナイト(knight)の訳語。
き‐し【譏刺】
(「譏」は、それとなくそしる意)そしること。非難すること。
きじ
⇒きぢ(黄血)
きじ【雉・雉子】
キジ目キジ科の鳥。雄は顔が裸出し赤色。頸・胸・下面全体は暗緑色。背面の色彩は甚だ複雑美麗。脚に距けづめを有し、尾は長く多数の黒帯がある。雌は淡褐色で、黒斑があり、尾は短い。低木林や草原にすむ。日本特産。1947年、日本鳥学会で国鳥に選定。今日では、大陸産で白い首輪のあるものと同種に扱う。古称きぎす・きぎし。なお、キジ目には、キジ科(ウズラ・シャコ・ヤマウズラ)・ライチョウ科・シチメンチョウ科・ホロホロチョウ科・ツカツクリ科などがあり、地上性の雑食性鳥類。〈[季]春〉。伊勢物語「むめのつくり枝に―をつけて奉るとて」
きじ(雄)
キジ(雄)
提供:OPO
→鳴声
提供:NHKサービスセンター
⇒雉の隠れ
⇒雉も鳴かずば打たれまい
き‐じ【木地】‥ヂ
①木材の地質。木材の文理。もくめ。
②ろくろびき・木彫などの細工に用いる材料の木を荒挽きしたもの。
③漆を塗る目的で作った指物さしものまたは挽物ひきもの。塗りものの下地。
④木地塗の略。
き‐じ【生地・素地】‥ヂ
(「木地」とも書いた)
①人工を施さない自然のままの質。生れつきの質。素質。ひとりね「それにしたつるものは―から念の入て、骨ぐみたしかに教ふるにより」。「―が出る」
②化粧を施していない素肌すはだ。素顔。
③布・織物などの地質。また、布・織物。染色などの加工を施すための材料織物。「洋服の―」
④麺やパン・菓子などを作るときの、火を通す前の状態の材料。主に小麦粉を捏こねて製する。
⑤陶磁器の、まだ釉うわぐすりを施さないもの。陶器の骨格。
き‐じ【黄地】‥ヂ
①塗物・織物などの黄色の地あい。
②鞍などの金銅を張ったもの。
き‐じ【奇事】
不思議なこと。あやしい事。珍しい事。
き‐じ【記事】
①事実を書き記すこと。また、新聞や雑誌などに載る文章。記実。「三面―」
②記事文の略。
きじ【亀玆】
中国の史書に見える西域諸国の一つ。今の新疆ウイグル自治区庫車クチャ地方。後漢の班超が西域都護として駐在、唐代には安西都護府がおかれた。仏教文化が栄えた。→クチャ
き‐じ【喜字】
(→)「喜の字」に同じ。
き‐じ【棋峙】‥ヂ
碁盤の上に碁石を置いたように、群雄がここかしこに割拠して対峙すること。
き‐じ【棄児】
すてご。
き‐じ【詭辞】
いつわりの言葉。詭弁。
き‐じ【機事】
①物事をたくらむこと。巧みに行うこと。
②機密に属する事項。
ぎ‐し【技師】
①専門技術を職業とする人。エンジニア。
②もと技能官吏の一種。旧制官庁で技術のことをつかさどる高等官または高等官待遇の者。→技官
ぎし【祇支】
尼僧が袈裟けさの下につける衣。左肩にかけ左ひじをおおい、一端を斜めに右わきに加える。宗祇支。僧祇支。
ぎ‐し【義士】
①節義をかたく守る人物。義人。
②特に、赤穂義士をさす。「―の討入り」
ぎ‐し【義子】
義理の子。養子。
ぎ‐し【義姉】
①他人同士でありながら、姉妹の約束を結んで姉となった人。
②義理の姉。兄の妻、または配偶者の姉。
ぎ‐し【義枝】
(→)接穂つぎほに同じ。
ぎ‐し【義肢】
四肢の一部を失った時、失われた部分の機能を補う装置。義手や義足。
ぎ‐し【義歯】
入れ歯。
ぎ‐し【擬死】
動物が敵の目をのがれるために、または急激な刺激にあった際に、反射的に死んだような動かない姿勢をとること。哺乳類・昆虫などに広く見られる。
ぎし【魏志】
中国の魏の史書。晋の陳寿撰。「三国志」の中の魏書の通称。本紀4巻、列伝26巻。→魏志倭人伝
ぎ‐じ【義字】
(→)意字に同じ。
ぎ‐じ【疑字】
①他の字とまぎらわしく書かれた字。
②形体が似かよっている文字。
ぎ‐じ【疑弐】
うたがい。うたがって心がきまらぬこと。
ぎ‐じ【疑似・擬似】
本物とよく似ていて区別をつけにくいこと。「―赤痢」「―的症状」「宇宙飛行の―体験」
ぎ‐じ【疑事】
疑わしい事柄。疑うべき事柄。
ぎ‐じ【疑辞】
疑わしい言葉。
ぎ‐じ【擬餌】
①虫などの形に似せて作った、釣餌の役をするもの。疑似餌ぎじえ。
②擬餌鉤ぎじばりの略。
ぎ‐じ【議事】
会合して相談すること。また、その内容。「―進行」
ぎじ‐え【疑似餌・擬似餌】‥ヱ
(→)擬餌に同じ。
ギジェン【Nicolás Guillén Batista】
キューバの詩人。ムラート(混血)詩や政治詩を書く。作「ソンゴロ‐コソンゴ」「西インド有限会社」など。ギリェン。ギエン。(1902〜1989)
きし‐かいせい【起死回生】‥クワイ‥
死にかけていたものを生き返らせること。だめなのを立ち直らせること。「―の策」「―のホームラン」
きじ‐かくし【雉隠し】
〔植〕ユリ科の多年草。アスパラガスと同属で、これに類似。山地に生じ、高さ約60センチメートル。細枝多く密に互生、各枝は三稜形で尖る。雌雄異株。春の末に、葉腋に緑白色の単性の小花を開く。果実は径約5ミリメートルの球形で秋に赤熟。漢名、竜鬚菜りゅうしゅさい。書言字考「百部根、キジカクシ」
きじ‐がさ【木地笠】‥ヂ‥
木地のままで塗らない笠。男色大鑑「木の枝に懸置し―を」
き‐し‐かた【来し方】
(「き」は動詞「く」の連用形、「し」は過去の助動詞「き」の連体形。「こしかた」とも)
①過ぎ去った時。過去。源氏物語若菜上「さまざまに世の中を思ひ知り、―をくやしく」
②過ぎて来た方。通過した所。後拾遺和歌集旅「須磨の浦を今過ぎゆけど―へ」
⇒きしかた‐ゆくさき【来し方行く先】
⇒きしかた‐ゆくすえ【来し方行く末】
きし‐がた・い【期し難い】
〔形〕[文]きしがた・し(ク)
望んでも実現が難しい。望み薄である。森鴎外、渋江抽斎「一身の安きをだに―・い乱世の旅である」
きしかた‐ゆくさき【来し方行く先】
(→)「きしかたゆくすえ」に同じ。
⇒き‐し‐かた【来し方】
きしかた‐ゆくすえ【来し方行く末】‥スヱ
過去と未来。きしかたゆくさき。源氏物語明石「―思し合はせて」
⇒き‐し‐かた【来し方】
きし‐かん【既視感】
〔心〕(→)デジャビュに同じ。
ぎじ‐かんちく【疑似患畜】‥クワン‥
病気の疑いがある家畜。また、患畜や病原体と接触したために病気に感染したおそれのある家畜。
き‐しき【規式】
定まった作法。きまり。さだめ。
き‐しき【器識】
器量と見識。
きじ‐き【記時器】
時計の示す時刻を押印する器械。タイム‐レコーダーやタイム‐スタンプの類。刻時器。
ぎ‐しき【儀式】
公事・神事・仏事または慶弔の礼などに際し、一定の規則に従って行う作法。また、その行事。「盛大に―を執り行う」
⇒ぎしき‐がし【儀式菓子】
⇒ぎしき‐ば・る【儀式張る】
⇒ぎしき‐め・く【儀式めく】
ぎしき‐がし【儀式菓子】‥グワ‥
儀式に用いる菓子。
⇒ぎ‐しき【儀式】
きし‐きし
きしんで鳴る音。堅いものなどの小さくすれる音。
ぎし‐ぎし
①ものを無理に押し詰めるさま。また、ものが大きくすれ合って立てる音。「―詰め込む」「マストが―ときしむ」
②もの言いに遠慮・容赦のないさま。ずけずけ言うさま。
ぎし‐ぎし【羊蹄】
タデ科の大形多年草。原野・路ばたの湿地に自生、長大な黄色の根をもつ。雌雄同株。5月頃、茎頂と葉腋に花穂を出し、節ごとに淡緑色の小花が層をなしてつく。花後、三稜の痩果そうかを結ぶ。茎・葉は蓚しゅう酸を含み酸味が強く、酸を抜けば食用となる。し。根は「しのね」といい、大黄だいおうに代用、緩下剤とする。〈[季]春〉。花は〈[季]夏〉。〈名語記9〉
ギシギシ
撮影:関戸 勇
ぎしき‐ば・る【儀式張る】
〔自五〕
形式を重んじ、ものものしく体裁をかざる。
⇒ぎ‐しき【儀式】
ぎしき‐め・く【儀式めく】
〔自五〕
儀式らしく見える。体裁をかざっている。
⇒ぎ‐しき【儀式】
き‐し・く【来及く】
〔自四〕
しきりに来る。重ねて来る。万葉集4「百重ももえにも―・かぬかもと思へかも」
き‐じく【基軸】‥ヂク
物事の基本・中心となるもの。中軸。
⇒きじく‐つうか【基軸通貨】
き‐じく【機軸】‥ヂク
①車輪や機関の軸。
②地球の自転の回転軸。地軸。
③活動の中心。
④くみたて。計画。方法。「新―を出す」
きじく‐つうか【基軸通貨】‥ヂク‥クワ
国際通貨として広く使用され、各国通貨の価値基準となる通貨。第二次大戦後のドルや、戦前のポンドなど。キー‐カレンシー。
⇒き‐じく【基軸】
きじ‐ぐるま【雉子車】
九州地方の郷土玩具。松・桐材などで雉子の形を造り、下に車をつけて引いて遊ぶ。
雉子車(大分)
撮影:薗部 澄(JCII蔵)
雉子車(熊本)
撮影:薗部 澄(JCII蔵)
雉子車(福岡)
撮影:薗部 澄(JCII蔵)
雉子車(福岡)
撮影:薗部 澄(JCII蔵)
きじ‐こうこく【記事広告】‥クワウ‥
新聞・雑誌などで、記事のような体裁で載せる広告。
きじ‐さしとめ【記事差止め】
政府にとってその記事の発表が不利な時、または或る犯罪の捜査上などで必要のある時、新聞・雑誌にその記事の掲載を禁止すること。
きしざわ【岸沢】‥ザハ
常磐津節の芸姓。初世常磐津文字太夫の立三味線の初世岸沢式佐(1730〜1783)が祖。代々家元名は式佐で、特に5世(1806〜1866)・6世(1833〜1898)は多くの名曲を作る。
きじ‐し【木地師】‥ヂ‥
(→)木地屋に同じ。
ぎ‐じじゅう【擬侍従】
平安以降、即位・朝賀・節会などの時、公卿・殿上人などを臨時に侍従に任じたもの。
きし‐しゅうどうかい【騎士修道会】‥シウダウクワイ
(Ordines Militares ラテン)騎士からなる西欧中世の修道会の総称。騎士道と修道生活との一致を理念とし、聖地巡礼者の保護などにあたった。十字軍の中核となるが、14世紀以降次第に衰退。テンプル騎士団・ヨハネ騎士団・ドイツ騎士団など。宗教騎士団。
ぎじ‐しょう【疑似症】‥シヤウ
真性の感染症に類似した病気。
き‐し【旗幟】🔗⭐🔉
き‐し【旗幟】
①はたとのぼり。はたじるし。
②表立って表明する態度・主張。「―を鮮明にする」
きし‐せんめい【旗幟鮮明】🔗⭐🔉
きし‐せんめい【旗幟鮮明】
はたじるしがあざやかではっきりしていること。転じて、態度・主義・主張などがはっきりしていること。
き‐しゅ【旗手】🔗⭐🔉
き‐しゅ【旗手】
①団体の行進などの際、その団体旗をもつ人。はたもち。
②比喩的に、ある運動の魁さきがけをなす者。「反戦運動の―」
き‐しょう【旗章】‥シヤウ🔗⭐🔉
き‐しょう【旗章】‥シヤウ
はたじるし。国旗・軍艦旗・軍旗・校旗などの総称。
き‐せい【旗旌】🔗⭐🔉
き‐せい【旗旌】
はた。のぼり。旌旗。
き‐ち【旗地】🔗⭐🔉
き‐ち【旗地】
清朝が宗室以下旗人に与えた世襲地。
き‐てい【旗亭】🔗⭐🔉
き‐てい【旗亭】
(中国で、旗を立ててそのしるしとしたから)料理屋。酒楼。茶屋。また、はたごや。
き‐ひょう【旗標】‥ヘウ🔗⭐🔉
き‐ひょう【旗標】‥ヘウ
はたじるし。旗章。
き‐べん【旗弁】🔗⭐🔉
き‐べん【旗弁】
〔生〕マメ科植物の蝶形花冠で、上部にある大きな花弁。
き‐もん【旗門】🔗⭐🔉
き‐もん【旗門】
スキーのアルペン競技で、コースを示すために立てた、対になった旗。
き‐りゅう【旗旒】‥リウ🔗⭐🔉
き‐りゅう【旗旒】‥リウ
信号を送るのに用いる旗と吹き流し。
チーパオ【旗袍】🔗⭐🔉
チーパオ【旗袍】
(中国語)中国で、清時代広く着用された衣服の総称。立襟、深い打合せ、紐ボタンを特徴とし、ワン‐ピース形と丈の短い上着にズボンを組み合わせたツー‐ピース形とがある。中国服。
○地位は人を作るちいはひとをつくる
社会的に高い地位にいると、自然とそれにふさわしい人間になってゆくものである。
⇒ち‐い【地位】
はた【旗】🔗⭐🔉
はた‐あきない【旗商い・端商い】‥アキナヒ🔗⭐🔉
はた‐あきない【旗商い・端商い】‥アキナヒ
米相場・銭相場などで、現物をもたずに思惑で売買をしてさやをかせぐ業。旗師。たてあきない。好色一代女3「北浜の―する人、年中うそと横と欲とを元手にして世を渡り」
はた‐あげ【旗揚げ】🔗⭐🔉
はた‐あげ【旗揚げ】
①兵をあげること。胆大小心録「みのの国に―させ給ひし」
②転じて、新たに事を起こすこと。「新党が―する」「―興行」
はた‐あし【旗脚】🔗⭐🔉
はた‐あし【旗脚】
長旗の末端の、風になびきひるがえる所。〈倭名類聚鈔13〉
はた‐いれ【旗入れ】🔗⭐🔉
はた‐いれ【旗入れ】
(→)「旗埋め」に同じ。
はた‐いろ【旗色】🔗⭐🔉
はた‐いろ【旗色】
①戦場で旗のひるがえる様子。それによって戦況を知るところから転じて、形勢けいせい。「―が悪い」
②立場。旗幟きし。「―を鮮明にする」
はた‐うめ【旗埋め】🔗⭐🔉
はた‐うめ【旗埋め】
取引で、空売りしたものを買い戻すこと。旗入れ。
はた‐うり【旗売】🔗⭐🔉
はた‐うり【旗売】
取引で、現物を持たずに空売りをすること。
はた‐がしら【旗頭】🔗⭐🔉
はた‐がしら【旗頭】
①旗の上方。〈日葡辞書〉
②中世、地方の同族の武士団のかしら。また、一部隊のかしら。太平記19「また清せいの党の―、芳賀兵衛入道禅可も」
③江戸時代、一朝事ある時、彦根藩・津藩のように、他の諸大名を率いて京都防備の地位にあった者の俗称。
④一隊の長。頭領。かしらぶん。「一方の―」
はた‐ぎょうれつ【旗行列】‥ギヤウ‥🔗⭐🔉
はた‐ぎょうれつ【旗行列】‥ギヤウ‥
多くの人々が手に手に小旗を持って町などを行列して練り歩くこと。祝意を表する時などに行う。
はた‐くび【旗首】🔗⭐🔉
はた‐くび【旗首】
旗の上方。はたさき。
はた‐ぐも【旗雲】🔗⭐🔉
はた‐ぐも【旗雲】
旗のようになびいている雲。
はた‐ざお【旗竿】‥ザヲ🔗⭐🔉
はた‐ざお【旗竿】‥ザヲ
①旗を掲揚するために用いる竿。
②アブラナ科ハタザオ属植物の総称。ヤマハタザオ・イワハタザオ・ハマハタザオなど。その一種ハタザオは、海岸の砂地や草原に自生する一年草。茎は直立して高さ30〜90センチメートル。葉は無柄で茎をだく。春・夏の頃、長い総状花序を出し小さな白色の十字花を配列。果実は細長いさや(角果)となる。南芥菜。
はた‐さし【旗指・旗差】🔗⭐🔉
はた‐さし【旗指・旗差】
①軍陣で、主人の旗を持つ従者。はたもち。旗手。平家物語7「まづ―を先だてて白旗をさしあげたらば」
②旗指物の略。
はた‐さしもの【旗指物】🔗⭐🔉
はた‐さしもの【旗指物】
(→)指物さしもの1に同じ。浄瑠璃、源平布引滝「山の手に色々の―」
はた‐し【旗師】🔗⭐🔉
はた‐し【旗師】
投機取引をする商人。はたあきない。
はた‐した【旗下】🔗⭐🔉
はた‐した【旗下】
旗頭はたがしらの下に直属すること。また、その人。麾下きか。はたもと。〈文明本節用集〉
はた‐じり【旗尻】🔗⭐🔉
はた‐じり【旗尻】
旗の末端。旗の下方。
はた‐じるし【旗標・旗印】🔗⭐🔉
はた‐じるし【旗標・旗印】
①戦場で、目じるしとして旗につける紋所・文字または種々のかたち。
②転じて、行動の目標として示す主義・主張。「自由の―を掲げる」
はた‐しんごう【旗信号】‥ガウ🔗⭐🔉
はた‐しんごう【旗信号】‥ガウ
旗を用いて送る信号。旗を掲げて行う信号と手旗信号とがある。
はた‐すすき【旗薄】🔗⭐🔉
はた‐すすき【旗薄】
穂が高くぬき出て、なびくススキ。万葉集1「み雪零ふる阿騎の大野に―しのを押し靡なべ」
はた‐ぞえ【旗副】‥ゾヘ🔗⭐🔉
はた‐ぞえ【旗副】‥ゾヘ
旗指物につきそう騎兵。
はた‐だいしょう【旗大将】‥シヤウ🔗⭐🔉
はた‐だいしょう【旗大将】‥シヤウ
(→)旗奉行に同じ。
はたたて‐だい【旗立鯛】‥ダヒ🔗⭐🔉
はたたて‐だい【旗立鯛】‥ダヒ
チョウチョウウオ科の海産の硬骨魚。体は菱形に近く、著しく側扁し、全長約20センチメートル。体色は白で幅の広い2条の黒帯が背部から腹部に斜めに走る。背びれの一部が長く伸び、旗を立てたように見える。相模湾以南の沿岸に分布。
はた‐て【旗手】🔗⭐🔉
はた‐て【旗手】
長旗の末端の風になびきひるがえる所。はたあし。謡曲、木曾「山鳩のつばさを並べつつ、味方の―に飛びかけり」
はたぬの‐じ【旗布地】‥ヂ🔗⭐🔉
はたぬの‐じ【旗布地】‥ヂ
西陣で製織する上等の塩瀬地などの両面錦。
はた‐び【旗日】🔗⭐🔉
はた‐び【旗日】
各家で国旗を掲げて祝う日。祝祭日。
はた‐びらき【旗開き】🔗⭐🔉
はた‐びらき【旗開き】
労働組合や革新政党が、組合旗・党旗を飾ってその年の活動を誓う新年の懇親宴会。
はた‐ぶぎょう【旗奉行】‥ギヤウ🔗⭐🔉
はた‐ぶぎょう【旗奉行】‥ギヤウ
①主将の旗をつかさどる武家の職名。旗大将。幟のぼり奉行。
②江戸幕府の職名。老中の支配に属し、将軍の軍旗をつかさどった。御旗奉行。
はた‐ふり【旗振り】🔗⭐🔉
はた‐ふり【旗振り】
①合図の旗を振ること。また、その人。
②転じて、事業・運動の宣伝や応援を先頭に立ってすること。また、その人。「キャンペーンの―役」
はた‐もち【旗持】🔗⭐🔉
はた‐もち【旗持】
(→)旗差はたさし1に同じ。
はた‐もと【旗本】🔗⭐🔉
はた‐もと【旗本】
(大将旗のある所の意)
①軍陣で大将のいる所。本陣。本営。〈文明本節用集〉
②大将の麾下きかにいる直参じきさんの将士。幕下。
③江戸時代、将軍直属の家臣のうち、知行高が1万石未満の直参で御目見おめみえ以上の格式のあった者。御目見以下を御家人ごけにんという。折たく柴の記下「―につかうまつる堀田・赤井の人々」
⇒はたもと‐やっこ【旗本奴】
はたもと‐やっこ【旗本奴】🔗⭐🔉
はたもと‐やっこ【旗本奴】
江戸前期、旗本の不平の徒で男伊達おとこだての行いをしたもの。大小神祇組・白柄しらつか組・六法組などがあり、江戸市中を横行。↔町奴
⇒はた‐もと【旗本】
○旗を揚げるはたをあげる🔗⭐🔉
○旗を揚げるはたをあげる
[後漢書袁紹劉表伝、論]
①軍を起こす。兵を挙げる。
②新しく事業などをおこす。旗揚げする。
⇒はた【旗】
○旗を振るはたをふる🔗⭐🔉
○旗を振るはたをふる
政治運動・労働運動など集団の先頭に立って進むべき方向、とるべき行動などの指揮をする。
⇒はた【旗】
○旗を巻くはたをまく🔗⭐🔉
○旗を巻くはたをまく
①軍旗をおろして巻き収める。敗れて逃げたり、降参したりするのにいう。
②見込みがつかず、中途で手を引く。
⇒はた【旗】
[漢]旗🔗⭐🔉
旗 字形
筆順
〔方部10画/14画/教育/2090・347A〕
〔音〕キ(漢)
〔訓〕はた
[意味]
①はた。はたじるし。「旗手・旗下・弔旗・国旗・旗幟鮮明きしせんめい」
②満州蒙古もうこ族の行政区画、また、軍の管区。「満州八旗」▶旗の色によって区別し、一旗は七千五百人。
[解字]
形声。「
」(=はた)+音符「其」(=箕みのように、きちんとした四角形)。もと、四角い標準的なはたの称。旌せい・旄ぼう・旛はんなど、さまざまな旗の総称として用いられる。
[下ツキ
義旗・錦旗・軍旗・校旗・国旗・酒旗・旌旗・星条旗・戦旗・弔旗・日章旗・白旗・半旗・反旗
[難読]
旗魚かじき
筆順
〔方部10画/14画/教育/2090・347A〕
〔音〕キ(漢)
〔訓〕はた
[意味]
①はた。はたじるし。「旗手・旗下・弔旗・国旗・旗幟鮮明きしせんめい」
②満州蒙古もうこ族の行政区画、また、軍の管区。「満州八旗」▶旗の色によって区別し、一旗は七千五百人。
[解字]
形声。「
」(=はた)+音符「其」(=箕みのように、きちんとした四角形)。もと、四角い標準的なはたの称。旌せい・旄ぼう・旛はんなど、さまざまな旗の総称として用いられる。
[下ツキ
義旗・錦旗・軍旗・校旗・国旗・酒旗・旌旗・星条旗・戦旗・弔旗・日章旗・白旗・半旗・反旗
[難読]
旗魚かじき
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かじ-き【梶木・旗魚】🔗⭐🔉
かじ-き カヂキ [1] 【梶木・旗魚】
スズキ目マカジキ科・メカジキ科の海魚の総称。全長3メートル内外の大形魚で,上顎が槍状に伸びている。マカジキ科のマカジキ・バショウカジキ・クロカジキなどは海面近くを,メカジキ科のメカジキはやや深いところを泳ぐ。マカジキが最も美味。外洋に広く分布。カジキマグロ。カジトオシ。
梶木
[図]
[図]
かじき-ざ【旗魚座】🔗⭐🔉
かじき-ざ カヂキ― [0] 【旗魚座】
〔(ラテン) Dorado〕
一月末頃の宵,南中する星座。日本からはその一部しか見えない。大マゼラン雲をその中に含む。
き-か【旗下】🔗⭐🔉
き-か [1][2] 【旗下】
(1)大将の旗のもと。また,大将の支配下。麾下(キカ)。「―に馳せ参ずる」
(2)特定の考え方などの影響下にあること。「実存主義の―にある」
き-かん【旗艦】🔗⭐🔉
き-かん [0][2][1] 【旗艦】
艦隊の司令官・司令長官が乗っていて,艦隊の指揮をとる軍艦。マストに司令官・司令長官の官階を示す旗を掲げる。
き-こ【旗鼓】🔗⭐🔉
き-こ [1][2] 【旗鼓】
(1)軍旗と鼓。
(2)軍隊。
きこ=の間(カン)に相見(アイマミ)ゆ🔗⭐🔉
――の間(カン)に相見(アイマミ)ゆ
戦場で敵味方になって相会する。旗鼓相当(アイア)たる。
き-ごう【旗号】🔗⭐🔉
き-ごう ―ガウ [1][0] 【旗号】
旗じるし。旗章。徽号(キゴウ)。
き-こく【旗国】🔗⭐🔉
き-こく [0][1] 【旗国】
船舶・航空機が所属するとして,登録している国。
きこく-しゅぎ【旗国主義】🔗⭐🔉
きこく-しゅぎ [4] 【旗国主義】
公海・公空にある船舶や航空機は,その旗国が管轄権を有するという原則。
き-し【旗幟】🔗⭐🔉
き-し [1][2] 【旗幟】
(1)旗とのぼり。旗じるし。
(2)表立って示す立場・態度。「―を鮮明にする」
きし-せんめい【旗幟鮮明】🔗⭐🔉
きし-せんめい [1] 【旗幟鮮明】
旗じるしのあざやかなこと。主義・主張のはっきりしていること。
き-しゅ【旗手】🔗⭐🔉
き-しゅ [1][2] 【旗手】
(1)団体のしるしとしての旗を持つ役目の人。
(2)ある運動の先頭に立って活躍する人。「新劇運動の―」
き-しょう【旗章】🔗⭐🔉
き-しょう ―シヤウ [0] 【旗章】
はたじるし。国旗・軍旗・校旗など。
き-しょく【旗色】🔗⭐🔉
き-しょく [0][1] 【旗色】
(1)戦いの形勢。はたいろ。
(2)旗じるしとするもの。立場。主張。「―鮮明」
き-じん【旗人】🔗⭐🔉
き-じん [1] 【旗人】
中国,清代の軍事組織八旗に所属した者の総称。満州族を中心にモンゴル族・漢族などを含む。各種の特権を与えられた。
き-せい【旗旌】🔗⭐🔉
き-せい [0] 【旗旌】
はたとのぼり。旗幟(キシ)。
き-ち【旗地】🔗⭐🔉
き-ち [1] 【旗地】
中国,清代に旗人の生計維持のために支給した土地。ヌルハチに始まり,瀋陽・北京付近を中心に設置。清代後期には崩壊した。
き-てい【旗亭】🔗⭐🔉
き-てい [0] 【旗亭】
〔中国で,酒旗という旗を掲げてその目印としたことから〕
酒場。酒楼。料理店。また,旅館。
き-ひょう【旗標】🔗⭐🔉
き-ひょう ―ヘウ [0] 【旗標】
はたじるし。旗章。
き-もん【旗門】🔗⭐🔉
き-もん [0] 【旗門】
スキーのアルペン競技で,コースを示すために立ててある一対の旗。
き-りゅう【旗旒】🔗⭐🔉
き-りゅう ―リウ [0] 【旗旒】
旗。特に,信号旗。
きりゅう-しんごう【旗旒信号】🔗⭐🔉
きりゅう-しんごう ―リウ―ガウ [4] 【旗旒信号】
船舶が一定の方式に従って旗を掲揚して行う信号。
はた【旗・幡・旌】🔗⭐🔉
はた [2] 【旗・幡・旌】
(1)布・紙などで作り,竿(サオ)などの先に掲げてしるしとするもの。古くは縦長で上辺を竿に結ぶ流れ旗が多く,のち,上辺と縦の一辺を乳(チ)で竿にとめる幟(ノボリ)旗が増えた。古来,朝廷で儀式・祭礼の具として用い,また,軍陣では標式として用いた。現在は,国・組織などの象徴として用いるほかに,さまざまな標識・信号として用いる。
(2)旗じるし。「独立の―をかかげる」
(3)家紋の一。{(1)}を図案化したもの。
(4)「旗売り」の略。
(5)(「幡」と書く)〔仏〕
〔梵 pat
k
〕
仏・菩薩の威徳を示すための飾りの道具。大法要・説法などの時,寺院の境内や堂内に立てる。三角形の首部の下に細長い幡身(バンシン)をつけ,その下に数本のあしを垂れたもの。ばん。
k
〕
仏・菩薩の威徳を示すための飾りの道具。大法要・説法などの時,寺院の境内や堂内に立てる。三角形の首部の下に細長い幡身(バンシン)をつけ,その下に数本のあしを垂れたもの。ばん。
はた=を揚(ア)・げる🔗⭐🔉
――を揚(ア)・げる
〔後漢書(袁紹伝)〕
(1)兵を集めて戦いを起こす。
(2)新しく事を起こす。旗揚げをする。
はた=を振・る🔗⭐🔉
――を振・る
政治運動などで,人々の先頭に立って指揮をとる。
はた=を巻(マ)・く🔗⭐🔉
――を巻(マ)・く
戦いに敗れて降参する。
はた-あげ【旗揚げ】🔗⭐🔉
はた-あげ [4][0] 【旗揚げ】 (名)スル
(1)兵を集めて戦いを起こすこと。
(2)芸能・演劇などで,新しく一座を組むこと。「―の公演」
(3)組織・集団などを新しく作ること。また,その名乗りをあげること。「新党が―する」
はた-いろ【旗色】🔗⭐🔉
はた-いろ [0] 【旗色】
〔戦場で軍旗のひるがえる様子から〕
(1)勝負の形勢。争い・議論などの優劣の状態。「―が悪い」
(2)〔所属を示す旗の色から〕
所属。立場。きしょく。旗幟(キシ)。「―を鮮明にする」
はたいろ=が悪・い🔗⭐🔉
――が悪・い
戦いで,形勢がよくない。
はた-うり【旗売り】🔗⭐🔉
はた-うり [0] 【旗売り】 (名)スル
取引で,空売りをすること。旗。
はた-おさめ【旗納め】🔗⭐🔉
はた-おさめ ―ヲサメ [3] 【旗納め】
労働組合などで,年末に行う懇親会。
はた-がしら【旗頭】🔗⭐🔉
はた-がしら [3] 【旗頭】
(1)ある集団の長。「一軍の―となる」
(2)旗の上方。「判官の―にひらめきて/盛衰記 43」
(3)中世,地方の同族武士団の長。「清の党の―,芳賀兵衛入道禅可/太平記 19」
(4)近世,一朝事有る際に,諸侯を率いて京都防備にあたる者の俗称。
はた-ぎょうれつ【旗行列】🔗⭐🔉
はた-ぎょうれつ ―ギヤウレツ [3] 【旗行列】
祝いなどの際に,手に小旗を持った人が行列してねり歩くこと。
はた-ぐも【旗雲】🔗⭐🔉
はた-ぐも [3][0] 【旗雲】
旗のようにたなびいた雲。
はた-ざお【旗竿】🔗⭐🔉
はた-ざお ―ザヲ [0] 【旗竿】
(1)旗をつけて掲げる竿。
(2)アブラナ科の越年草。山野・海辺に自生。茎は直立し,高さ30〜90センチメートル。葉は互生し,披針形,基部は矢じり形で茎を抱く。春,茎頂に白色の小花を総状につける。果実は細長く上を向いてつき,裂開する。
旗竿(2)
[図]
[図]
はた-さし【旗指・旗差】🔗⭐🔉
はた-さし [4] 【旗指・旗差】
(1)戦場で,大将の旗印を持つ侍。馬に乗って先頭を進む。旗手。旗持ち。
(2)「旗指物」の略。
はた-さしもの【旗指物】🔗⭐🔉
はた-さしもの [4][3] 【旗指物】
昔,鎧(ヨロイ)の背中にさして戦場で目印とした小旗。はたさし。
はた-じるし【旗印・旗標】🔗⭐🔉
はた-じるし [3] 【旗印・旗標】
(1)旗に紋や字を染め抜いて,戦場での目印とするもの。
(2)団体などが行動の目標として掲げる主義・主張。「反戦の―の下に合同する」
はた-だいしょう【旗大将】🔗⭐🔉
はた-だいしょう ―ダイシヤウ [3] 【旗大将】
(1)「旗奉行(ハタブギヨウ){(1)}」に同じ。
(2)一隊の長。旗頭。「一方の―/浄瑠璃・忠臣蔵」
はたたて-だい【旗立鯛】🔗⭐🔉
はたたて-だい ―ダヒ [4] 【旗立鯛】
スズキ目の海魚。全長約20センチメートル。体形はエンゼルフィッシュに似る。体色は白色の地に二本の太い黒色横帯が走り,背から尾にかけては黄色い。背びれの一部が長く伸び白く美しい。観賞魚とされる。相模湾以南の暖海のサンゴ礁などに分布。
はた-び【旗日】🔗⭐🔉
はた-び [2][1] 【旗日】
〔国旗を掲げることから〕
国の定めた祝日。
はた-びらき【旗開き】🔗⭐🔉
はた-びらき [3] 【旗開き】
労働組合などで,一年間の闘争を始めるにあたって年始に開く懇親会。
はた-ぶぎょう【旗奉行】🔗⭐🔉
はた-ぶぎょう ―ブギヤウ [3] 【旗奉行】
(1)武家の職名。旗を守る役。旗大将。幟(ノボリ)奉行。
(2)江戸幕府の職名。徳川家の軍旗・馬標(ウマジルシ)その他の旗を管理する役。
はた-ふり【旗振り】🔗⭐🔉
はた-ふり [4][3] 【旗振り】
(1)合図などのために旗を振ること。また,その人。
(2)ある事柄を推進すべく率先して周囲に呼びかけること。音頭取り。「後援会設立の―役」
はた-もち【旗持(ち)】🔗⭐🔉
はた-もち [4][3] 【旗持(ち)】
旗を持つ役目。はたさし。旗手。
はた-もと【旗本】🔗⭐🔉
はた-もと [0] 【旗本】
(1)軍陣で大将のいる所。本陣。本営。
(2)大将の近くにあってこれを護衛する家臣団。麾下(キカ)。
(3)江戸時代,将軍直属の家臣のうち,禄高一万石以下で御目見(オメミエ)以上の格式を有する者。御目見以下の御家人とあわせて直参(ジキサン)という。
はたもと-はちまんき【旗本八万騎】🔗⭐🔉
はたもと-はちまんき [7][0] 【旗本八万騎】
徳川将軍家の旗本の数を称したもの。旗本は,実際には五千を少し上回る程度であったが,御家人と陪臣を含めれば,約八万騎であった。
はたもと-やっこ【旗本奴】🔗⭐🔉
はたもと-やっこ [5] 【旗本奴】
江戸時代,旗本の青年武士で集団をなし,はでな服装をして,無頼を働いたもの。神祇組(ジンギグミ)・白柄組・六法組などが知られ,首領株に水野十郎左衛門がいた。
→町奴
きし【旗幟を鮮明にする】(和英)🔗⭐🔉
きし【旗幟を鮮明にする】
make clear one's position[attitude].
きしゅ【旗手】(和英)🔗⭐🔉
きしゅ【旗手】
a standard-bearer.
はた【旗】(和英)🔗⭐🔉
はたあげ【旗揚げをする】(和英)🔗⭐🔉
はたあげ【旗揚げをする】
[挙兵]raise an army;→英和
rise in arms (反乱);start a (new) business (事業を起こす).
はたいろ【旗色】(和英)🔗⭐🔉
はたざお【旗竿】(和英)🔗⭐🔉
はたじるし【旗印】(和英)🔗⭐🔉
はたじるし【旗印】
a flag mark[design];a slogan (標語).→英和
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