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広辞苑の検索結果 (86)
しみ【染み】🔗⭐🔉
しみ【染み】
(シムの連用形から)
①色や香りがしみこむこと。また、しみこませて色や香りをつけること。また、そうしたもの。神功紀「五色いつくさの綵絹しみのきぬ」。源氏物語夕顔「もてならしたる移り香、いと―深う」
②染み汚れること。また、その部分。汚点。「―がつく」「インクの―」
③(「肝斑」とも書く)皮膚に現れる茶褐色ないし濃褐色の平面的斑紋。「―、そばかす」
しみ‐い・る【染み入る】🔗⭐🔉
しみ‐い・る【染み入る】
〔自五〕
しみこむ。深くしみる。奥の細道「閑しずかさや岩に―・る蝉の声」
しみ‐かえ・る【染み返る・沁み返る】‥カヘル🔗⭐🔉
しみ‐かえ・る【染み返る・沁み返る】‥カヘル
〔自四〕
①深く染まる。しみこむ。栄華物語木綿四手「御けはひ・匂などぞ―・らせ給へる御かたちは」
②心に深くしみこむ。感動する。狭衣物語1「若き人々は―・りてめでたてまつる」
しみ‐こ・む【染み込む・沁み込む】🔗⭐🔉
しみ‐こ・む【染み込む・沁み込む】
〔自五〕
色・味・匂いなどが中まで染まる。また、深く感ずる。しみとおる。「味が―・む」「心に―・む言葉」
しみ‐じみ【染み染み・沁み沁み】🔗⭐🔉
しみ‐じみ【染み染み・沁み沁み】
〔副〕
①深く心にしみるさま。よくよく。つくづく。徒然草「月の色も一きは―と見ゆるぞかし」。「―とした風情ふぜい」「―親の恩を感ずる」
②静かに落ちついているさま。しんみり。「―と語り合う」
しみ‐だ・す【染み出す・滲み出す】🔗⭐🔉
しみ‐だ・す【染み出す・滲み出す】
〔自五〕
にじんで出てくる。「汗がシャツから―・す」
しみ‐つ・く【染み着く・染み付く・沁み着く】🔗⭐🔉
しみ‐つ・く【染み着く・染み付く・沁み着く】
〔自五〕
①色や匂いがそまりつく。「魚の匂いが―・く」
②深く執着する。源氏物語東屋「若き御どち、物聞え給はむはふとしも―・くべくもあらぬを」
③習慣が身についてとれなくなる。くせになる。「悪習が―・く」
しみ・でる【染み出る・滲み出る】🔗⭐🔉
しみ・でる【染み出る・滲み出る】
〔自下一〕
外ににじんで出てくる。
しみ‐とお・る【染み透る・沁み透る】‥トホル🔗⭐🔉
しみ‐とお・る【染み透る・沁み透る】‥トホル
〔自五〕
中まで深くしみこむ。しみいる。また、深く感ずる。万葉集16「いちじろく身に―・り」。「寒さが骨に―・る」
しみ‐ぬき【染み抜き・汚点抜き】🔗⭐🔉
しみ‐ぬき【染み抜き・汚点抜き】
衣服・布地などについたしみを抜き去ること。また、それに使う薬品。ベンジンなど。
しみ‐ふか・し【染み深し・沁み深し】🔗⭐🔉
しみ‐ふか・し【染み深し・沁み深し】
〔形ク〕
(香りなどが)深くしみこんでいる。堤中納言物語「薄色のなよよかなるが、いと―・うなつかしきほどなるを」
し・みる【染みる・沁みる・浸みる】🔗⭐🔉
し・みる【染みる・沁みる・浸みる】
〔自上一〕[文]し・む(上二)
「しむ」(五段)に同じ。蜻蛉日記下「さごろもの涙に―・むる時はなかりき」。源氏物語薄雲「人知れず我身に―・むる秋の夕風」。「悪習に―・みる」「寒気が身に―・みる」「煙が目に―・みる」「目に―・みる青葉」
じ・みる【染みる】🔗⭐🔉
じ・みる【染みる】
〔接尾〕
体言に接続して、好ましくない意の上一段活用の動詞を作る。
①その様子・状態が身につく意を表す。「子供―・みる」
②しみつく。「あか―・みる」「所帯―・みる」
しみ‐わた・る【染み渡る】🔗⭐🔉
しみ‐わた・る【染み渡る】
〔自五〕
あまねくしみる。全体にしみる。「五臓六腑に―・る酒」
し・む【染む・沁む・浸む・滲む】🔗⭐🔉
し・む【染む・沁む・浸む・滲む】
[一]〔自五〕
染色の液にひたって色のつく意から、あるものがいつのまにか他のものに深く移りついて、その性質や状態に変化・影響が現れる意。
①色が何かにそまる。色づく。万葉集8「折らば散るべみ梅の花袖にこきれつ―・まば―・むとも」
②液体がぬれとおる。万葉集3「なかなかに人とあらずは酒壺になりにてしかも酒に―・みなむ」。浄瑠璃、冥途飛脚「…と泣き―・みづきて語るにぞ」
③香りなどがうつりつく。源氏物語宿木「かの人の御移香のいと深う―・み給へるが」
④よごれなどが付着して、なかなかとれなくなる。しみこむ。しみつく。日葡辞書「キルモノニアカガシウダ」
⑤影響を受ける。感染する。玉塵抄13「心も胆も鉄のやうにこはうて物も―・まずなまけぬ心ぞ」。「濁りに―・まぬ心」
⑥強い印象を受けて深く感じる。いつまでも心にのこる。万葉集4「韓人の衣―・むとふ紫の心に―・みて思ほゆるかも」。大鏡道長「いみじと身に―・みて思ふ給へし罪も今に失せ侍らじ」
⑦繰り返し行なって親しんでいる。源氏物語若菜下「斎院はたいみじう勤めて、紛れなく行ひに―・み給ひにたなり」
⑧しみじみと落ち着いた雰囲気になる。筑波問答「一座の―・まぬ時は思ふやうならぬ事も侍るなり」
⑨気に入る。興に入る。佳境に入る。日葡辞書「コンニチノダンギ、即ち、フルマイガシウダ」。傾城禁短気「はなしが―・まば軽い吸物して酒を出せ」
⑩なじみになる。傾城禁短気「三浦の太夫職花紫に色濃くも―・みつき」
⑪感覚を強く刺激されてからだにこたえる。また、痛みを覚える。源氏物語宿木「いつと侍らぬなかにも、秋の風は身に―・みてつらう覚え侍りて」。日葡辞書「カゼガミニシウダ」「クスリガシム」
[二]〔自上二〕
⇒しみる(上一)。
[三]〔他下二〕
①そめつける。色をつける。万葉集7「紅に衣―・めまく欲しけども着てにほはばか人の知るべき」
②香りなどをしみこませる。源氏物語末摘花「陸奥紙の厚肥えたるに匂ひばかりは深う―・め給へり」
③深く覚えさとらせる。しっかり身につくようにする。源氏物語若菜下「昼は…心あわただしければ、夜々なむ、静かに事の心も―・め奉るべき」
④心に深く刻みこむ。思いつめる。源氏物語匂宮「かの紫の御有様を心に―・めつつ、よろづの事につけて思ひ出で聞え給はぬ時のまもなし」。源氏物語総角「心に―・めたる方のことは、うち出づることもかたくて」
⑤(主に「…に心を―・む」の形で)心をうちこむ。心を奪われる。源氏物語薄雲「春のあけぼのに心―・め給へるもことわりにこそあれ」。源氏物語総角「世の中に心を―・むる方なかりつるを」
しめ‐ころも【染衣】🔗⭐🔉
しめ‐ころも【染衣】
染めた衣。古事記上「染め木が汁に―をまつぶさにとりよそひ」
しめ‐やかた【染屋形】🔗⭐🔉
しめ‐やかた【染屋形】
ソメヤカタの旧訓。(万葉集古義)
ぜん‐え【染衣】🔗⭐🔉
ぜん‐え【染衣】
墨染めの衣。法衣。太平記27「剃髪―の姿に帰し給ひしこと」
せん‐えき【染液】🔗⭐🔉
せん‐えき【染液】
染色に用いる液。
せん‐お【染汚】‥ヲ🔗⭐🔉
せん‐お【染汚】‥ヲ
けがれること。また、けがすこと。
せん‐こう【染工】🔗⭐🔉
せん‐こう【染工】
そめものをする職人。
せん‐しょう【染匠】‥シヤウ🔗⭐🔉
せん‐しょう【染匠】‥シヤウ
そめものをする職人。染工。
せん‐しょく【染色】🔗⭐🔉
せん‐しょく【染色】
①染めだした色。そめいろ。
②織物用繊維などを色素で染めること。浸染しんぜんと捺染なっせんとがある。
⇒せんしょく‐こう【染色工】
⇒せんしょく‐しつ【染色質】
⇒せんしょく‐たい【染色体】
⇒せんしょくたい‐いじょう【染色体異常】
⇒せんしょくたい‐ちず【染色体地図】
⇒せんしょく‐ぶんたい【染色分体】
せん‐しょく【染織】🔗⭐🔉
せん‐しょく【染織】
染めることと織ること。
せんしょく‐こう【染色工】🔗⭐🔉
せんしょく‐こう【染色工】
染色またはそのための模様づけをする人。
⇒せん‐しょく【染色】
せんしょく‐しつ【染色質】🔗⭐🔉
せんしょく‐しつ【染色質】
真核生物の細胞核内にあり、塩基性色素によく染まる物質。DNAとヒストンの複合体を主成分とする。細胞分裂期に染色体を形成する。クロマチン。
⇒せん‐しょく【染色】
せんしょく‐たい【染色体】🔗⭐🔉
せんしょく‐たい【染色体】
真核生物の細胞核が分裂するときに見えてくる糸状の構造体および染色質。DNAとヒストンなどの塩基性蛋白質を主成分とし、塩基性色素に染まりやすい。数や形は生物の種類に応じて一定で、DNAに遺伝子を含む。体細胞中には相同染色体が一対ずつあり、それぞれ雄親と雌親との生殖細胞に由来する。広義には原核生物の核様体、ウイルスや葉緑体・ミトコンドリアのDNAを含めていう。存在する場所、機能などから常染色体・性染色体、唾液腺染色体などに分ける。
生物の染色体数(表)
⇒せん‐しょく【染色】
⇒せん‐しょく【染色】
せんしょくたい‐いじょう【染色体異常】‥ジヤウ🔗⭐🔉
せんしょくたい‐いじょう【染色体異常】‥ジヤウ
染色体の数や構造の異常。一種の突然変異で自然にも生じるが、放射線・化学物質・ウイルスによって誘発される。人の染色体異常はしばしば先天異常(配偶子病)として、ダウン症候群・ターナー症候群・クラインフェルター症候群などを発現する。
⇒せん‐しょく【染色】
せんしょくたい‐ちず【染色体地図】‥ヅ🔗⭐🔉
せんしょくたい‐ちず【染色体地図】‥ヅ
染色体上に遺伝子のならぶ順序や、それらの間の相対的距離を示した図。遺伝的組換えの頻度から作成した遺伝的地図と、実際のDNAの距離をもとに作成した物理的地図とがある。
⇒せん‐しょく【染色】
せんしょく‐ぶんたい【染色分体】🔗⭐🔉
せんしょく‐ぶんたい【染色分体】
(chromatid)細胞分裂中期に染色体が等大に二分した一方。
⇒せん‐しょく【染色】
○善書紙筆を択ばずぜんしょしひつをえらばず
「能書筆を択ばず」に同じ。→能書(成句)
⇒ぜん‐しょ【善書】
ぜん‐しん【染心】🔗⭐🔉
ぜん‐しん【染心】
〔仏〕煩悩にけがれた心。
ぜん‐ま【染汚】🔗⭐🔉
ぜん‐ま【染汚】
(ゼンナとも)〔仏〕煩悩などによって心がけがれにそまること。
そま・る【染まる】🔗⭐🔉
そま・る【染まる】
〔自五〕
①色がしみこむ。色がつく。日葡辞書「チニソマル」。「手が黒く―・る」
②影響される。感化を受ける。感染する。かぶれる。日葡辞書「ショアク(諸悪)ニソマル」。「華美の風に―・る」
そ・む【染む】🔗⭐🔉
そ・む【染む】
[一]〔自五〕
(「しむ(浸・染)」と同源)
①しみこむ。そまる。色がつく。古今和歌集雑体「みかさの山のもみぢ葉の色かみな月しぐれの雨の―・めるなりけり」。日葡辞書「チニソム」
②他の風ふうに感化される。源氏物語若菜上「この世に―・みたる程の濁り深きにやあらむ」。日葡辞書「ヒトトアイトモニヲルトキンバ、ジネンニソミナラウ」。「都会の悪風にも―・まずに」
③心にしみ入る。深く感ずる。強く心がひかれる。平家物語1「主上色にのみ―・める御心にて…この大宮へ御艶書あり」。平家物語7「歓喜の涙こぼれて渇仰肝に―・む」。日葡辞書「イロニソミ、カ(香)ニメヅル」。「心に―・まない縁談」「意に―・まない」
[二]〔他下二〕
⇒そめる(下一)
そめ【染め】🔗⭐🔉
そめ【染め】
そめること。また、染めた色。「―が落ちる」
そめ‐あがり【染め上り】🔗⭐🔉
そめ‐あがり【染め上り】
染めて仕上がること。染めのできばえ。「―がよい」
そめ‐あげ【染上げ】🔗⭐🔉
そめ‐あげ【染上げ】
そめあげること。染めた結果。そめあがり。
⇒そめあげ‐もん【染上げ紋】
そめあげ‐もん【染上げ紋】🔗⭐🔉
そめあげ‐もん【染上げ紋】
染抜きした紋所。染抜き紋。染紋。
⇒そめ‐あげ【染上げ】
そめ‐あ・げる【染め上げる】🔗⭐🔉
そめ‐あ・げる【染め上げる】
〔他下一〕[文]そめあ・ぐ(下二)
染めてその色にしあげる。そめおえる。
そめ‐あや【染綾】🔗⭐🔉
そめ‐あや【染綾】
染めた綾絹。
そめ‐い・ず【染め出づ】‥イヅ🔗⭐🔉
そめ‐い・ず【染め出づ】‥イヅ
〔他下二〕
(→)「そめいだす」に同じ。
そめ‐いだ・す【染め出す】🔗⭐🔉
そめ‐いだ・す【染め出す】
〔他五〕
染めてその色や模様を表す。そめだす。宇津保物語吹上上「桜花―・す露のわかねばや」
そめ‐いと【染糸】🔗⭐🔉
そめ‐いと【染糸】
染めた糸。色糸。
そめい‐よしの【染井吉野】‥ヰ‥🔗⭐🔉
そめい‐よしの【染井吉野】‥ヰ‥
サクラの一種。各地で最も普通に栽植。花は葉に先だって開き、つぼみは初め淡紅色で、次第に白色に変わる。成長は早いが木の寿命は短い。エドヒガンとオオシマザクラの雑種とされ、江戸染井の植木屋から売り出されたという。ヨシノザクラ。
ソメイヨシノ(花)
提供:ネイチャー・プロダクション
そめ‐いろ【染色】🔗⭐🔉
そめ‐いろ【染色】
染めの色。↔織色おりいろ。
⇒そめいろ‐づき【染色月】
そめいろ‐づき【染色月】🔗⭐🔉
そめいろ‐づき【染色月】
陰暦8月の異称。紅染月こうぞめづき。
⇒そめ‐いろ【染色】
そめ‐かえ【染め変え】‥カヘ🔗⭐🔉
そめ‐かえ【染め変え】‥カヘ
染めかえること。また、そのもの。
そめ‐かえし【染め返し】‥カヘシ🔗⭐🔉
そめ‐かえし【染め返し】‥カヘシ
染め返すこと。また、そのもの。
そめ‐かえ・す【染め返す】‥カヘス🔗⭐🔉
そめ‐かえ・す【染め返す】‥カヘス
〔他五〕
再び染める。染めなおす。
そめ‐か・える【染め変える】‥カヘル🔗⭐🔉
そめ‐か・える【染め変える】‥カヘル
〔他下一〕[文]そめか・ふ(下二)
染めかえす。染めなおす。
そめ‐がた【染型】🔗⭐🔉
そめ‐がた【染型】
①染め出す模様。また、その原型。
②染型紙の略。
そめ‐かたがみ【染型紙】🔗⭐🔉
そめ‐かたがみ【染型紙】
布に模様を染め出す原型の紙。そめがた。
そめ‐かみ【染紙】🔗⭐🔉
そめ‐かみ【染紙】
①種々の色に染めた紙。いろがみ。
②(斎宮の忌詞)仏教の経典。もと黄色の染紙を用いたからいう。染草そめくさ。今鏡「―読ませむとなりけり」
そめ‐かわ【染革】‥カハ🔗⭐🔉
そめ‐かわ【染革】‥カハ
もみ革にした獣皮のなめし革を染めて、色や模様をつけたもの。いろがわ。
⇒そめかわ‐おどし【染革縅】
そめかわ‐おどし【染革縅】‥カハヲドシ🔗⭐🔉
そめかわ‐おどし【染革縅】‥カハヲドシ
染革でおどした鎧よろい。
⇒そめ‐かわ【染革】
そめ‐ぎぬ【染衣】🔗⭐🔉
そめ‐ぎぬ【染衣】
染めた着物。染しめの衣きぬ。
そめ‐ぎぬ【染絹】🔗⭐🔉
そめ‐ぎぬ【染絹】
色を染めた絹布。
そめ‐くさ【染種】🔗⭐🔉
そめ‐くさ【染種】
染色の材料。染料。
そめ‐くるわ・す【染め狂はす】‥クルハス🔗⭐🔉
そめ‐くるわ・す【染め狂はす】‥クルハス
〔他四〕
種々の色彩を入り乱れたさまに染める。太平記27「色々の花鳥を織り尽し、―・したる水干に」
そめ‐こ【染戸】🔗⭐🔉
そめ‐こ【染戸】
律令制で、大蔵省織部司おりべのつかさに属し、絹織物・染物の生産・貢納を世襲した品部しなべ。
そめ‐こそで【染小袖】🔗⭐🔉
そめ‐こそで【染小袖】
色染めの小袖。色小袖。
そめ‐こ・む【染め込む】🔗⭐🔉
そめ‐こ・む【染め込む】
〔他五〕
模様・紋・文字などを染めつける。
そめ‐し【染師】🔗⭐🔉
そめ‐し【染師】
①染物師。そめや。紺屋こうや。
②律令制で、宮内省内染司ないせんしに勤務し、高級染物の技術指導や生産に従事した職員。
そめ‐しる【染汁】🔗⭐🔉
そめ‐しる【染汁】
染物に用いる染料の液。
そめ‐そめ‐と【染め染めと】🔗⭐🔉
そめ‐そめ‐と【染め染めと】
〔副〕
心をこめて。しみじみと。好色一代男6「後の朝の名残を―書きつづけたる着物」
そめ‐だ・す【染め出す】🔗⭐🔉
そめ‐だ・す【染め出す】
〔他五〕
(→)「そめいだす」に同じ。
そめ‐たづな【染手綱】🔗⭐🔉
そめ‐たづな【染手綱】
(→)「そめわけたづな」に同じ。浄瑠璃、源平布引滝「帰るや駒の―」
そめ‐つ・ける【染め付ける】🔗⭐🔉
そめ‐つ・ける【染め付ける】
〔他下一〕[文]そめつ・く(下二)
染め出してその色や模様にする。
そめ‐つぶ・す【染め潰す】🔗⭐🔉
そめ‐つぶ・す【染め潰す】
〔他五〕
更に染めて模様・紋などをなくする。全体を染める。
そめ‐てぬぐい【染手拭】‥ヌグヒ🔗⭐🔉
そめ‐てぬぐい【染手拭】‥ヌグヒ
色・模様などを染めつけた手拭。
そめ‐でら【染寺】🔗⭐🔉
そめ‐でら【染寺】
奈良県葛城市にある浄土宗の寺、石光寺じゃっこうじの通称。天智天皇時代の創建と伝え、境内に伝説の染殿の井がある。
そめ‐なおし【染め直し】‥ナホシ🔗⭐🔉
そめ‐なおし【染め直し】‥ナホシ
染めなおすこと。また、染めなおしたもの。
そめ‐なお・す【染め直す】‥ナホス🔗⭐🔉
そめ‐なお・す【染め直す】‥ナホス
〔他五〕
さめた色をもう一度染めてもとのような色にする。また、他の色に染めかえる。
そめ‐ぬ・く【染め抜く】🔗⭐🔉
そめ‐ぬ・く【染め抜く】
〔他五〕
①十分に染色する。
②模様の部分を地の色のままに残し、その他の部分を染める。「―・いた紋」
そめ‐のり【染糊】🔗⭐🔉
そめ‐のり【染糊】
生地に模様を染め出すのに用いる糊。
そめ‐は【染羽】🔗⭐🔉
そめ‐は【染羽】
染めた矢羽やばね。鷲わしや鵠くぐいの白羽を染めたもの。保元物語「十八さいたる―の矢負ひ」
そめ‐ば【染場】🔗⭐🔉
そめ‐ば【染場】
染物をする場所。
そめ‐ば【染歯】🔗⭐🔉
そめ‐ば【染歯】
鉄漿かねで染めた歯。
そめ‐はた【染機】🔗⭐🔉
そめ‐はた【染機】
染糸をはたにかけて織ること。また、その織った布。新撰六帖5「しぐれつつ秋のみけしを―の織る手にあかずたつ嵐かな」
そめ‐むら【染め斑】🔗⭐🔉
そめ‐むら【染め斑】
染色が不均一で、むらがあること。
そめ‐や【染屋】🔗⭐🔉
そめ‐や【染屋】
染物を業とする家。そめものや。紺屋こうや。
そめ‐やかた【染屋形】🔗⭐🔉
そめ‐やかた【染屋形】
「柒ぬり屋形」参照。
そめ‐よう【染め様】‥ヤウ🔗⭐🔉
そめ‐よう【染め様】‥ヤウ
染める方法。そめかた。
そ・める【染める】🔗⭐🔉
そ・める【染める】
〔他下一〕[文]そ・む(下二)
①色のある液に浸したり、紅べにや絵具などをつけたりして、色や模様をつける。いろどる。万葉集20「色深く夫せなが衣は―・めましをみ坂たばらばまさやかに見む」。「爪を赤く―・める」「血潮で赤く―・める」
②ある色に変える。宇津保物語梅花笠「花をのみ村濃に―・むる春雨は常磐の松やつらく見るらむ」。「夕日が空を真赤に―・める」「恥かしさに頬を―・める」
③深く心をよせる。思い込む。心をそめる。古今和歌集恋「色もなき心を人に―・めしよりうつろはむとはおもほえなくに」
④(「筆を―・める」の形で)筆に墨などを含ませる。また、執筆にとりかかる。平家物語6「冥官筆を―・めて一々にこれを書く」
⑤(「手を―・める」などの形で)ある物事に取りかかる。その事に関係する。「悪事に手を―・める」
そめ‐わ・ける【染め分ける】🔗⭐🔉
そめ‐わ・ける【染め分ける】
〔他下一〕[文]そめわ・く(下二)
2色以上に分けて染める。色をかえて染める。
[漢]染🔗⭐🔉
染 字形
筆順
〔木部5画/9画/教育/3287・4077〕
〔音〕セン(慣) ゼン(漢)
〔訓〕そめる・そまる・しみる・しみ
[意味]
①そめる。布などを液汁にひたして色をしみこませる。「染色・染料・染織・染筆・捺染なっせん」
②そまる。色やしみがつく。感化される。「感染・伝染・愛染あいぜん」
[解字]
会意。「木」+「
」(=わき出るしる)。草木からとった染料の意。一説に、「水」+「
」(=液体を入れる木箱)で、木箱に入れた色汁に布をひたしてそめる意。
[下ツキ
愛染・汚染・感染・薫染・浸染・伝染・捺染・媒染・抜染
筆順
〔木部5画/9画/教育/3287・4077〕
〔音〕セン(慣) ゼン(漢)
〔訓〕そめる・そまる・しみる・しみ
[意味]
①そめる。布などを液汁にひたして色をしみこませる。「染色・染料・染織・染筆・捺染なっせん」
②そまる。色やしみがつく。感化される。「感染・伝染・愛染あいぜん」
[解字]
会意。「木」+「
」(=わき出るしる)。草木からとった染料の意。一説に、「水」+「
」(=液体を入れる木箱)で、木箱に入れた色汁に布をひたしてそめる意。
[下ツキ
愛染・汚染・感染・薫染・浸染・伝染・捺染・媒染・抜染
大辞林の検索結果 (92)
しみ【染み】🔗⭐🔉
しみ [0] 【染み】
(1)色や香りがしみこむこと。色をつけること。また,そのもの。
(2)液体などがしみこんでできた汚れ。「コーヒーの―」
(3)(「肝斑」とも書く)(ア)顔面,特に額・眉・頬などに生じる褐色の色素斑。成年女子に多い。原因は明らかではないが内分泌系の失調と考えられている。肝斑(カンパン)。(イ)中年期以後,顔面や手の甲など日光に当たる部分にできる褐色の色素斑。皮膚の老化が原因。
しみ-い・る【染(み)入る・沁み入る】🔗⭐🔉
しみ-い・る [3] 【染(み)入る・沁み入る】 (動ラ五[四])
物の内部へ,深くしみる。しみこむ。「目に―・るほどに青い空」
しみ-かえ・る【染み返る・沁み返る】🔗⭐🔉
しみ-かえ・る ―カヘル 【染み返る・沁み返る】 (動ラ四)
(1)深く染まる。色や香りが強くしみこむ。「かの御移り香のいみじう艶に―・り給へれば/源氏(若紫)」
(2)心に深くしみ入る。感動する。「あなめでた,と若き人々は―・りて/狭衣 1」
しみ-こ・む【染(み)込む・沁み込む】🔗⭐🔉
しみ-こ・む [3] 【染(み)込む・沁み込む】 (動マ五[四])
液体や匂いなどが物の奥まで深く入り込む。「水をまいてもすぐ地面に―・んでしまう」「靴の中に水が―・んでくる」
しみ-だ・す【染み出す・滲み出す】🔗⭐🔉
しみ-だ・す [3] 【染み出す・滲み出す】 (動サ五[四])
外ににじんででる。しみでる。「包帯から血が―・す」
しみ-つ・く【染(み)付く・染(み)着く】🔗⭐🔉
しみ-つ・く [3] 【染(み)付く・染(み)着く】 (動カ五[四])
(1)汚れやにおい(多くは悪いにおい)がしみこんで取れなくなる。「醤油をたらした跡が―・いて取れない」「タバコのにおいが背広に―・いてしまった」
(2)習慣となっていて,なかなかそれが抜けない。「学生時代に―・いた朝寝坊の癖」「…という考え方が―・いている」
(3)心に深く入り込む。「気に―・きし妓(ヨネ)がこと/浄瑠璃・冥途の飛脚(上)」
しみ・でる【染(み)出る・滲み出る】🔗⭐🔉
しみ・でる [3] 【染(み)出る・滲み出る】 (動ダ下一)
中の液汁が,それをおおう物を通り抜けて表面に出る。「包み紙を通して油が―・でる」
しみ-とお・る【染(み)透る・沁み透る】🔗⭐🔉
しみ-とお・る ―トホル [3] 【染(み)透る・沁み透る】 (動ラ五[四])
液体が内部深くまで,または裏側まで十分にしみる。しみこむ。「はらわたに―・るうまさ」
しみ-ぬき【染(み)抜き】🔗⭐🔉
しみ-ぬき [0][4] 【染(み)抜き】 (名)スル
衣服などについたしみを,薬品などで取り去ること。また,その薬品。
しみ-ふか・し【染み深し・沁み深し】🔗⭐🔉
しみ-ふか・し 【染み深し・沁み深し】 (形ク)
香りがよくしみ込んでいる。「移り香いと―・うなつかしくて/源氏(夕顔)」
し・みる【染みる・沁みる・浸みる・滲みる】🔗⭐🔉
し・みる [0] 【染みる・沁みる・浸みる・滲みる】 (動マ上一)[文]マ上二 し・む
(1)液体が,繊維の間や物の割れ目をつたって広がる。《染・浸・滲》「インクが―・みる紙」「雨が壁に―・みる」「汗の―・みたハンカチ」
〔しみ出る場合は「滲みる」と書くことが多い〕
(2)液体や気体などの刺激で,刺すような痛みを感じる。比喩的にも用いる。《染・沁》「冷たい水が歯に―・みる」「寒さが身に―・みる」「目に―・みるような新緑」
(3)心などに深く感じる。《染・沁》「人の情けが身に―・みる」「骨身に―・みて感じる」
(4)影響を受ける。染まる。「悪習に―・みる」
〔古くは四段活用,中古に入って上二段にも活用し,近世以降は上一段に活用されることが多くなった〕
じ・みる【染みる】🔗⭐🔉
じ・みる 【染みる】 (接尾)
〔動詞上一段活用([文]上二)〕
名詞に付く。
(1)それがしみついて汚くなる意を表す。「汗―・みる」「あか―・みる」「油―・みる」
(2)いかにもそういう様子に感ぜられる,そういうふうに見えるという意を表す。「所帯―・みる」「年寄り―・みる」「子供―・みる」
しみ-わた・る【染(み)渡る・沁み渡る】🔗⭐🔉
しみ-わた・る [4] 【染(み)渡る・沁み渡る】 (動ラ五[四])
全体にしみる。すみずみまですっかりしみ込む。「酒が五臓六腑(ゴゾウロツプ)に―・る」「空気は身に―・るやうに濃い深い影を帯びて来た/田舎教師(花袋)」
し・む【染む・沁む】🔗⭐🔉
し・める【染める】🔗⭐🔉
し・める [0] 【染める】 (動マ下一)[文]マ下二 し・む
(1)色や匂いをつける。しみこませる。現代語では,動詞の連用形に付いて複合動詞として用いられる。「煮―・める」「香をたき―・める」「浅からず―・めたる紫の紙に/源氏(明石)」
(2)心などを,じっとそこに込める。心を奪われる。「花の枝にいとど心を―・むるかな/源氏(梅枝)」
〔「染(シ)む」に対する他動詞〕
ぜん-え【染衣】🔗⭐🔉
ぜん-え 【染衣】
墨染めの衣。法衣。また,それを着ること。出家すること。「剃髪―の姿/太平記 27」
せん-お【染汚】🔗⭐🔉
せん-お ―ヲ [1] 【染汚】 (名)スル
けがすこと。けがれること。汚染。「物質の穢悪なるは,人を―せず/西国立志編(正直)」
そま・る【染まる】🔗⭐🔉
そま・る [0] 【染まる】 (動ラ五[四])
(1)色がつく。その色になる。「布が赤く―・る」「夕日に赤く―・る」「山が錦(ニシキ)に―・る」
(2)(よくないものの)影響を受けて,その傾向をもつ。感化される。「悪に―・る」
そ・む【染む】🔗⭐🔉
そ・む [0] 【染む】
■一■ (動マ五[四])
(1)染まる。「あけに―・みて半死半生/西洋道中膝栗毛(魯文)」
(2)影響を受ける。心に深く感じる。「卑屈と申す習慣(ナラワシ)に―・みて/民権自由論(枝盛)」「病ニ―・ミタ/ヘボン」「此の所を見るに,心深く―・みて更にほかの念ひなし/今昔 11」
(3)打ち消しの語を伴って,自分の気持ちになじまない,気にいらない意を表す。「意に―・まぬ結婚」「お前と私が間を心に―・まぬ雲霧に隔てさせてはならぬ/谷間の姫百合(謙澄)」
〔「染める」に対する自動詞〕
■二■ (動マ下二)
⇒そめる
そめ【染(め)】🔗⭐🔉
そめ [0] 【染(め)】
(1)染めること。また,染めたもの。「―に出す」「友禅―」
(2)染めた色。また,染めた色の具合。「―のいい布地」「―が悪い」
そめ-あがり【染め上(が)り】🔗⭐🔉
そめ-あがり [0] 【染め上(が)り】
染め上がること。また,染めの出来栄え。「―がよい」
そめ-あが・る【染め上(が)る】🔗⭐🔉
そめ-あが・る [4] 【染め上(が)る】 (動ラ五[四])
(衣服などが)染めて仕上がる。「美しく―・る」
そめ-あげ【染(め)上げ】🔗⭐🔉
そめ-あげ [0] 【染(め)上げ】
染め上げること。また,その出来栄え。
そめあ・げる【染(め)上げる】🔗⭐🔉
そめあ・げる [4][0] 【染(め)上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 そめあ・ぐ
染めてその色に仕上げる。また,染める作業を終える。染めてしまう。「生地を―・げる」
そめい【染井】🔗⭐🔉
そめい ソメ
【染井】
東京都豊島区巣鴨・駒込あたりの旧地名。江戸時代は植木屋が多かった。都営の染井霊園がある。
【染井】
東京都豊島区巣鴨・駒込あたりの旧地名。江戸時代は植木屋が多かった。都営の染井霊園がある。
そめい-よしの【染井吉野】🔗⭐🔉
そめい-よしの ソメ
― [4] 【染井吉野】
サクラの一種。オオシマザクラとエドヒガンとの雑種。木の生長が早く,各地で栽植される。寿命は短い。春,葉に先立って開花し,花は淡紅色五弁。萼(ガク)・花柄・葉などに軟毛が多い。幕末の頃,江戸染井の植木屋から売り出されたのでこの名がある。吉野桜。
― [4] 【染井吉野】
サクラの一種。オオシマザクラとエドヒガンとの雑種。木の生長が早く,各地で栽植される。寿命は短い。春,葉に先立って開花し,花は淡紅色五弁。萼(ガク)・花柄・葉などに軟毛が多い。幕末の頃,江戸染井の植木屋から売り出されたのでこの名がある。吉野桜。
そめ-いい【染め飯】🔗⭐🔉
そめ-いい ―イヒ 【染め飯】
クチナシで黄色に染めた強飯(コワメシ)。駿河国瀬戸(現在の静岡県藤枝市内)の名物。「爰はたて場にて―の名物なれば/滑稽本・膝栗毛 3」
そめ-いと【染(め)糸】🔗⭐🔉
そめ-いと [0] 【染(め)糸】
染めた糸。色糸。
そめ-いれ【染(め)入れ】🔗⭐🔉
そめ-いれ 【染(め)入れ】
種々の色を交えて染め出すこと。また,染め出したもの。
そめ-いろ【染(め)色】🔗⭐🔉
そめ-いろ [0] 【染(め)色】
染料で染め出した色・色目。織り色・塗り色に対していう。
そめ-おろし【染(め)卸し】🔗⭐🔉
そめ-おろし [3] 【染(め)卸し】
水気をしぼり,醤油をかけた大根おろし。
そめ-かえ【染(め)変え・染(め)替え】🔗⭐🔉
そめ-かえ ―カヘ [0] 【染(め)変え・染(め)替え】
染め物を脱色し,同色または別の色柄に染め直すこと。染め直し。
そめ-かえ・す【染(め)返す】🔗⭐🔉
そめ-かえ・す ―カヘス [3] 【染(め)返す】 (動サ五[四])
色があせてきたものを,もとの色または別の色に染め直す。そめかえる。「派手になった着物を―・す」
[可能] そめかえせる
そめ-か・える【染(め)変える】🔗⭐🔉
そめ-か・える ―カヘル [4][0] 【染(め)変える】 (動ア下一)[文]ハ下二 そめか・ふ
「染め返す」に同じ。「別の柄に―・える」
そめ-か・く【染め掛く】🔗⭐🔉
そめ-か・く 【染め掛く】 (動カ下二)
布を染めて,かわかすためにかける。「浅緑―・けたりと見るまでに春の柳は萌えにけるかも/万葉 1847」
そめ-がすり【染め絣】🔗⭐🔉
そめ-がすり [3] 【染め絣】
織り上げてから捺染(ナツセン)法または抜き染め法で染め出したかすり。
そめ-がみ【染(め)紙】🔗⭐🔉
そめ-がみ [0] 【染(め)紙】
(1)いろいろな色に染めた紙。
(2)〔染め紙に書いたところから〕
斎宮の忌み詞で,仏教の経典のこと。「経・仏など忌みて,なかご・―などいふなるもをかし/徒然 24」
そめ-がら【染(め)柄】🔗⭐🔉
そめ-がら [0] 【染(め)柄】
染めによって表した模様。染め模様。
そめ-かわ【染(め)革】🔗⭐🔉
そめ-かわ ―カハ [0] 【染(め)革】
染めて色や模様をつけたなめし革。
そめかわ-おどし【染(め)革縅】🔗⭐🔉
そめかわ-おどし ―カハヲドシ [5] 【染(め)革縅】
鎧(ヨロイ)を染め革でおどしたもの。
そめ-き【染(め)木】🔗⭐🔉
そめ-き 【染(め)木】
(1)染料をとるための木や草。染め草。「―が汁に染(シ)め衣をまつぶさに取り装ひ/古事記(上)」
(2)「錦木(ニシキギ){(2)}」に同じ。
そめ-ぎぬ【染め衣】🔗⭐🔉
そめ-ぎぬ [0][3] 【染め衣】
染めた着物。
そめ-ぎぬ【染(め)絹】🔗⭐🔉
そめ-ぎぬ [0] 【染(め)絹】
色や模様を染め出した絹。
そめ-くさ【染(め)草】🔗⭐🔉
そめ-くさ [0] 【染(め)草】
「染め木」に同じ。「絹・綿・様々の―など,持て続き参らせたれば/栄花(玉の台)」
そめ-こ【染(め)粉】🔗⭐🔉
そめ-こ [0] 【染(め)粉】
染料の粉。粉末の染料。
そめ-こ【染(め)戸】🔗⭐🔉
そめ-こ 【染(め)戸】
律令制で,大蔵省織部司(オリベノツカサ)に属した品部(シナベ)。染色・織物の仕事に携わった。
そめ-こそで【染(め)小袖】🔗⭐🔉
そめ-こそで [3] 【染(め)小袖】
色染めの小袖。主に藍(アイ)色のもの。
そめこ・む【染(め)込む】🔗⭐🔉
そめこ・む [3] 【染(め)込む】 (動マ五[四])
模様・紋・文字などを染めつける。「幟(ノボリ)に絵を―・む」
そめ-し【染(め)師】🔗⭐🔉
そめ-し [2] 【染(め)師】
(1)染め物師。紺屋(コウヤ)。
(2)律令制で,宮内省の内染司(ナイセンシ)の職員。染め物の仕事に携わった。
そめ-じ【染(め)地】🔗⭐🔉
そめ-じ ―ヂ [0] 【染(め)地】
染めるための生地。
そめ-しょうぞく【染(め)装束】🔗⭐🔉
そめ-しょうぞく ―シヤウゾク [3] 【染(め)装束】
恒例以外の色で染めた下襲(シタガサネ)・上の袴(ハカマ)からなる装束。中古・中世,祭事などに一日晴(イチニチバレ)として用いた。
そめ-しる【染(め)汁】🔗⭐🔉
そめ-しる [0] 【染(め)汁】
染色に用いる,染料の液。
そめ-そめ【染め染め】🔗⭐🔉
そめ-そめ 【染め染め】 (副)
(多く「と」を伴って)
(1)墨跡の鮮やかなさま。墨くろぐろと。「五大力ぼさつと―と筆を動かせける/浮世草子・永代蔵 1」
(2)しみじみと情をこめて。「嘲りし事のくやしく,―と返事をして/浮世草子・五人女 3」
そめ-だ・す【染(め)出す】🔗⭐🔉
そめ-だ・す [3] 【染(め)出す】 (動サ五[四])
染めて,色や模様を表し出す。「鮮やかな緋色を―・す」「花柄を―・す」
そめ-つけ【染(め)付け】🔗⭐🔉
そめ-つけ [0] 【染(め)付け】
(1)染めつけること。また,その色や模様。
(2)藍(アイ)色の模様を染め出した布。藍染め付け。
(3)磁器の素地(キジ)に呉須(ゴス)で下絵付けを施し,その上に透明な釉(ウワグスリ)をかけて焼いたもの。青または紫色がかった青に発色する。中国の元代に始まり,明の宣徳年間(1426-1435)のものに逸品が多い。祥瑞(シヨンズイ)・古染付(コソメツケ)・呉須に大別される。藍染め付け。
そめ-つ・ける【染(め)付ける】🔗⭐🔉
そめ-つ・ける [4] 【染(め)付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 そめつ・く
染めて色や模様をつける。「花模様を―・けた絵皿」
そめ-てぬぐい【染(め)手拭い】🔗⭐🔉
そめ-てぬぐい ―テヌグヒ [3] 【染(め)手拭い】
無地染め・文様染めの手拭い。
そめ-なおし【染(め)直し】🔗⭐🔉
そめ-なおし ―ナホシ [0] 【染(め)直し】 (名)スル
「染め変え」に同じ。
そめ-なお・す【染(め)直す】🔗⭐🔉
そめ-なお・す ―ナホス [4] 【染(め)直す】 (動サ五[四])
すでに染めてあるものを,同色または異なる色に再び染める。染め変える。「地味な柄に―・す」
[可能] そめなおせる
そめ-ぬき【染(め)抜き】🔗⭐🔉
そめ-ぬき [0] 【染(め)抜き】
染め抜くこと。また,染め抜いた模様。
そめ-ぬ・く【染(め)抜く】🔗⭐🔉
そめ-ぬ・く [3] 【染(め)抜く】 (動カ五[四])
模様の部分を残し,あとの部分を染める。「紋を―・く」
そめ-ねんぐ【染(め)年貢】🔗⭐🔉
そめ-ねんぐ 【染(め)年貢】
江戸時代の雑税の一。染め木に対して課せられたもの。
そめ-は【染(め)羽】🔗⭐🔉
そめ-は 【染(め)羽】
〔「そめば」とも〕
染めてある矢羽。多くはワシの白羽を染めたものをいう。
そめ-は【染(め)葉】🔗⭐🔉
そめ-は 【染(め)葉】
霜などのために色づいた木の葉。「雨露の―のかんばしく/浄瑠璃・聖徳太子」
そめ-ぶろ【染(め)風呂】🔗⭐🔉
そめ-ぶろ [0][3] 【染(め)風呂】
染め液を入れ,布を浸して煮染めするのに用いる,据え風呂に似た方形の桶。
そめ-むら【染め斑】🔗⭐🔉
そめ-むら [0] 【染め斑】
染色の際,均一に染まらず不規則な濃淡ができること。また,その濃淡。
そめ-もの【染(め)物】🔗⭐🔉
そめ-もの [0] 【染(め)物】
(1)布を染めること。また,染めたもの。
(2)近世,女性が,結婚して,歯に鉄漿(カネ)をつけること。
そめもの-や【染(め)物屋】🔗⭐🔉
そめもの-や [0] 【染(め)物屋】
染め物を職業とする家。また,その人。染め屋。紺屋(コウヤ)。
そめ-もよう【染(め)模様】🔗⭐🔉
そめ-もよう ―モヤウ [3] 【染(め)模様】
染めによって表した模様。
そめ-もん【染(め)紋】🔗⭐🔉
そめ-もん [0] 【染(め)紋】
「染め抜き紋」に同じ。
そめ-や【染(め)屋】🔗⭐🔉
そめ-や [0] 【染(め)屋】
「染め物屋」に同じ。
そめ-ゆう【染め木綿】🔗⭐🔉
そめ-ゆう ―ユフ 【染め木綿】
染めた木綿織物。しめゆう。
そめ-ゆかた【染(め)浴衣】🔗⭐🔉
そめ-ゆかた [3] 【染(め)浴衣】
色模様を染め出した浴衣。[季]夏。
そ・める【染める】🔗⭐🔉
そ・める [0] 【染める】 (動マ下一)[文]マ下二 そ・む
(1)布などを染料に浸すなどして色や模様をつける。染色する。また,塗って色をつける。「布を藍(アイ)で―・める」「髪を茶色に―・める」「爪を―・める」
(2)光などが当たって,別の色に見せる。「夕焼けが山肌を真っ赤に―・めた」
(3)顔を赤らめる。「恥ずかしさに頬(ホオ)を―・める」「顔に紅葉を―・めながら亮三をぢろりと見上げ/谷間の姫百合(謙澄)」
(4)(「手をそめる」などの形で)その事に着手する。「悪事に手を―・める」
(5)(「筆をそめる」の形で)書き始める。執筆にとりかかる。
(6)心に深く思い込む。「とにかくに(大君ニ)心を―・めけむだにくやしく/源氏(総角)」
〔「染む」に対する他動詞〕
そめ-わけ【染(め)分け】🔗⭐🔉
そめ-わけ [0] 【染(め)分け】 (名)スル
種々の色に染め分けること。また,そのもの。
そめわけ-がみ【染(め)分け紙】🔗⭐🔉
そめわけ-がみ [4] 【染(め)分け紙】
種々の色に染め分けた紙。
そめ-わ・ける【染(め)分ける】🔗⭐🔉
そめ-わ・ける [4] 【染(め)分ける】 (動カ下一)[文]カ下二 そめわ・く
違った色に分けて染める。「青・白・赤に―・けた旗」
しみ【染み】(和英)🔗⭐🔉
しみこむ【染み込む】(和英)🔗⭐🔉
しみこむ【染み込む】
sink[soak]into.
しみでる【染み出る】(和英)🔗⭐🔉
しみでる【染み出る】
ooze out.
しみぬき【染み抜き】(和英)🔗⭐🔉
しみぬき【染み抜き】
a spot remover.
そまる【染まる】(和英)🔗⭐🔉
そまる【染まる】
be dyed (色);be smeared;be imbued(感染);be tainted(汚染).
そめ【染め】(和英)🔗⭐🔉
そめいろ【染め色】(和英)🔗⭐🔉
そめいろ【染め色】
(dyed) color.→英和
そめかえす【染め返す】(和英)🔗⭐🔉
そめかえす【染め返す】
dye again;redye.
そめこ【染め粉】(和英)🔗⭐🔉
そめる【染める】(和英)🔗⭐🔉
そめわける【染め分ける】(和英)🔗⭐🔉
そめわける【染め分ける】
dye in different colors.
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