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きつね【×狐】🔗🔉

きつね【×狐】 イヌ科の哺乳類。体長四五〜九〇センチ、尾長三〇〜五五センチ。毛色は主に橙褐色。口先が細くとがり、耳が三角で大きく、尾は太い。雑食性で、ノネズミを狩るときには高く跳躍して前足で押さえる。日本にはキタキツネ・ホンドギツネの二亜種がすむ。森林や草原のほか人家周辺にも現れ、民話に多く登場。人を化かすといわれ、また稲荷神の使者ともされる。《季 冬》「公達(きんだち)に―化けたり宵の春/蕪村」人をだます、ずるがしこい人。《キツネは油揚げが好物といわれるところから》稲荷鮨(いなりずし)「狐饂飩(きつねうどん)」「狐蕎麦(きつねそば)」の略。《化粧をして男を迷わすところから》遊女。「歌妓(ねこ)は箱持(はこや)の案内(しるべ)に属(つ)き、―は引手の家婢(じよちゆう)にひかれ」〈魯文・安愚楽鍋〉「狐拳(きつねけん)」の略。

きつね‐あざみ【×狐×薊】🔗🔉

きつね‐あざみ【××薊】 キク科の越年草。道端などに生え、高さ六〇〜九〇センチ。葉は羽状に深く裂けていて、裏面に白い綿毛が密生。春から初夏、紅紫色の頭状花を上向きに開く。

きつね‐いろ【×狐色】🔗🔉

きつね‐いろ【×狐色】 狐の毛のような薄い茶褐色。

きつね‐うどん【×狐×饂×飩】🔗🔉

きつね‐うどん【×××飩】 甘辛く煮た油揚げをのせたかけうどん。

きつね‐おとし【×狐落(と)し】🔗🔉

きつね‐おとし【×狐落(と)し】 狐を捕らえるわな。狐つきの人から狐の霊を追い出して病を治すこと。また、その術。

きつね‐けん【×狐×拳】🔗🔉

きつね‐けん【××拳】 藤八拳(とうはちけん)

きつね‐ごうし【×狐格子】‐ガウシ🔗🔉

きつね‐ごうし【×狐格子】‐ガウシ 妻飾りの一。格子の内側に板を張ったもの。入母屋屋根に用いる。木連(きつ)れ格子。妻格子。縦横の桟を細かく正方形に組んだ格子。

きつね‐ざる【×狐猿】🔗🔉

きつね‐ざる【×狐猿】 霊長目キツネザル科の哺乳類の総称。原始的なサルで、口先がとがり、顔がキツネに似る。ワオキツネザル・エリマキキツネザルなどがあり、マダガスカルおよび周辺の島々に分布。レムール。リーマー。

きつね‐せぎょう【×狐施行】‐セギヤウ🔗🔉

きつね‐せぎょう【×狐施行】‐セギヤウ 近畿地方で、寒中に「せんぎょう、せんぎょう」などと唱えながら稲荷神社を巡拝し、あるいは狐のいそうな所へ赤飯・油揚げなどを置いて帰る行事。《季 冬》→寒施行(かんせぎよう)

きつね‐そば【×狐蕎=麦】🔗🔉

きつね‐そば【×狐蕎麦】 甘辛く煮た油揚げをのせたかけそば。

きつねただのぶ【狐忠信】🔗🔉

きつねただのぶ【狐忠信】 浄瑠璃「義経千本桜」の登場人物。子狐の化身で、鼓の皮になった親を慕い佐藤忠信の姿になって現れ、その鼓を持つ静御前を守る。また、その狐が活躍する四段目切(きり)の通称。

きつね‐づか【×狐塚】🔗🔉

きつね‐づか【×狐塚】 狐のすむ穴。◆狂言名別項

きつねづか【狐塚】🔗🔉

きつねづか【狐塚】 狂言。田へ鳥追いにやらされた太郎冠者が、夜になって臆病になり、見舞いに来た主人と次郎冠者を狐と思い込んで縛る。

きつね‐つかい【×狐使い・×狐遣い】‐つかひ🔗🔉

きつね‐つかい【×狐使い・×狐遣い】‐つかひ 狐を使って行うという妖術。また、それを行う人。

きつね‐つき【×狐付き・×狐×憑き】🔗🔉

きつね‐つき【×狐付き・××憑き】 狐の霊がとりついたといわれる、精神の異常な状態。また、その人。

きつね‐つり【×狐釣り】🔗🔉

きつね‐つり【×狐釣り】 キツネをわなで捕らえること。また、その人。「―の名人夫婦有ること隠れなく」〈浄・国性爺後日〉

きつね‐ど【×狐戸】🔗🔉

きつね‐ど【×狐戸】 狐窓に入れた狐格子の建具。

きつね‐の‐えふで【×狐の絵筆】‐ヱふで🔗🔉

きつね‐の‐えふで【×狐の絵筆】‐ヱふで スッポンタケ科のキノコ。秋、竹林に生える。初めは白い卵形で、のち伸びて角状となり、先は赤く中空。上端に胞子を含む黒い粘液があり、悪臭を放つ。きつねのえかきふで。

きつね‐の‐かみそり【×狐の剃=刀】🔗🔉

きつね‐の‐かみそり【×狐の剃刀】 ヒガンバナ科の多年草。山野に生え、高さ約四〇センチ。地下茎はラッキョウ形。春、線形の葉を出す。夏、葉の枯れたのちに花茎を伸ばし、黄赤色の六弁花を数個開く。有毒。

きつね‐の‐ちゃぶくろ【×狐の茶袋】🔗🔉

きつね‐の‐ちゃぶくろ【×狐の茶袋】 ホコリタケの別名。また、ツチグリの別名。コミカンソウの別名。植物ゴンズイの別名。ムラサキケマンの別名。

きつね‐の‐てぶくろ【×狐の手袋】🔗🔉

きつね‐の‐てぶくろ【×狐の手袋】 ジギタリスの別名。

きつね‐の‐ぼたん【×狐の×牡丹】🔗🔉

きつね‐の‐ぼたん【×狐の×牡丹】 キンポウゲ科の多年草。山野の湿地や田のあぜに生え、高さ二〇〜六〇センチ。茎は中空。葉は三枚の小葉からなる複葉。春から秋に、黄色のつやのある五弁花を開き、金平糖(こんぺいとう)状の実ができる。有毒。《季 春》

きつね‐の‐まご【×狐の孫】🔗🔉

きつね‐の‐まご【×狐の孫】 キツネノマゴ科の一年草。野原や道端に生え、高さ一〇〜四〇センチ。基部は地に伏し、茎は四角柱。葉は長楕円形で、対生する。夏から秋に、枝の先に淡紅色の唇形の花を穂状につける。

きつね‐の‐よめいり【×狐の嫁入り】🔗🔉

きつね‐の‐よめいり【×狐の嫁入り】 日が照っているのに、急に雨がぱらつくこと。日照り雨。夜、山野で狐火が連なって、嫁入り行列の提灯(ちようちん)のように見えるもの。

きつね‐び【×狐火】🔗🔉

きつね‐び【×狐火】 《狐の口から吐き出された火という俗説から》闇夜に山野などで光って見える燐火(りんか)。鬼火。また、光の異常屈折によるという。狐の提灯(ちようちん)。《季 冬》「―や髑髏(どくろ)に雨のたまる夜に/蕪村」歌舞伎などで、人魂(ひとだま)や狐火に見せるために使う特殊な火。焼酎火(しようちゆうび)浄瑠璃「本朝廿四孝(ほんちようにじゆうしこう)」の四段目「謙信館奥庭狐火の段」の通称。

きつね‐びより【×狐日‐和】🔗🔉

きつね‐びより【×狐日和】 照っているかと思えば雨が降ったりするような天気。

きつね‐ふく【×狐福】🔗🔉

きつね‐ふく【×狐福】 《「きつねぶく」とも》思いがけないしあわせ。僥倖(ぎようこう)。「大黒殿の袋を拾ふか、―ならん」〈浮・二十不孝・三〉

きつね‐まど【×狐窓】🔗🔉

きつね‐まど【×狐窓】 屋根や破風(はふ)下などに設けた、狐格子(きつねごうし)を入れた通風・排気・採光用の窓。開閉式と固定式がある。狭窓(さまど)

きつね‐めし【×狐飯】🔗🔉

きつね‐めし【×狐飯】 味付けした油揚げを刻んでまぜ合わせた飯。

きつねものがたり【狐物語】🔗🔉

きつねものがたり【狐物語】 《原題、(フランス)Roman de Renart》一二世紀後半から一三世紀半ばにかけて書き継がれた、フランスの韻文物語。ルナールという狐を主人公にした動物説話集。

きつね‐わな【×狐×罠】🔗🔉

きつね‐わな【××罠】 狐を捕らえるためのわな。《季 冬》

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[音]コ [訓]きつね [部首]犬 [総画数]9 [コード]区点    2449      JIS   3851      S‐JIS 8CCF [難読語] →こ‐かく【狐貉】さぐじ【三狐神】め‐ぎつね【牝狐】わき‐が【腋臭・狐臭・胡臭】

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[音]リン [訓]きつねあざみ [部首]艸 [総画数]11 [コード]区点    7250      JIS   6852      S‐JIS E4D0

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