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広辞苑の検索結果 (40)

きつね【狐】🔗🔉

きつね】 ①イヌ科キツネ属の哺乳類。頭胴長70センチメートル、尾長40センチメートルほど。イヌに似るが、体は細く、尾が太い。耳は大きく、顔は尖る。毛はいわゆる狐色で、飼育品種には銀・黒などもある。北半球の草原から森林に広く分布、主に夜行性。餌はネズミ・小鳥などで、植物も食べる。日本では人をだますとされ、ずるいものの象徴にされてきたが、稲荷神の使いでもある。毛皮用に飼育される。なお、広くはキツネ属および近縁の総称。きつ。くつね。〈[季]冬〉。出雲風土記「熊・狼・猪・鹿・兎・―・飛鼯むささび・獼猴さるの族やからあり」。「―と狸のばかし合い」 オオミミギツネ 提供:東京動物園協会 ホッキョクギツネ 提供:東京動物園協会 キツネ 提供:東京動物園協会 ②巧みに人をだます人。 ③(男をたぶらかすところから)娼妓をののしっていう語。どぎつね。 ④「きつねいろ」の略。 ⑤「きつねうどん」の略。 ⑥「いなりずし」の異称。 ⑦「きつねけん」の略。 ⇒きつね‐あざみ【狐薊】 ⇒きつね‐いろ【狐色】 ⇒きつね‐うどん【狐饂飩】 ⇒きつね‐おとし【狐落し】 ⇒きつね‐けん【狐拳】 ⇒きつね‐ごうし【狐格子】 ⇒きつね‐ざる【狐猿】 ⇒きつね‐せぎょう【狐施行】 ⇒きつね‐そば【狐蕎麦】 ⇒きつね‐づか【狐塚】 ⇒きつね‐つかい【狐使い・狐遣い】 ⇒きつね‐つき【狐付き・狐憑き】 ⇒きつね‐つり【狐釣】 ⇒きつね‐ど【狐戸】 ⇒きつね‐の‐えふで【狐の絵筆】 ⇒きつね‐の‐かみそり【狐の剃刀】 ⇒きつね‐の‐ちゃぶくろ【狐の茶袋】 ⇒きつね‐の‐ちょうちん【狐の提灯】 ⇒きつね‐の‐てぶくろ【狐の手袋】 ⇒きつね‐の‐ぼたん【狐の牡丹】 ⇒きつね‐の‐まご【狐の孫】 ⇒きつね‐の‐よめいり【狐の嫁入り】 ⇒きつね‐び【狐火】 ⇒きつね‐びより【狐日和】 ⇒きつね‐ふく【狐福】 ⇒きつね‐まど【狐窓】 ⇒きつね‐めし【狐飯】 ⇒きつね‐や【狐矢】 ⇒きつね‐やき【狐焼】 ⇒きつね‐わた【狐綿】 ⇒狐が落ちる ⇒狐死して兎泣く ⇒狐に小豆飯 ⇒狐につままれる ⇒狐の子は頬白 ⇒狐を馬に乗せたよう

きつね‐あざみ【狐薊】🔗🔉

きつね‐あざみ狐薊】 キク科の越年草。高さ約90センチメートル。アザミに似るが別属で、とげがなく、葉の裏に柔毛があって、白い。初夏、紅紫色の頭状花をつける。漢名、野苦麻。 きつねあざみ ⇒きつね【狐】

きつね‐いろ【狐色】🔗🔉

きつね‐いろ狐色】 狐の毛色のような黄がかった薄い焦茶色。きつね。 Munsell color system: 7.5YR6/8 ⇒きつね【狐】

きつね‐うどん【狐饂飩】🔗🔉

きつね‐うどん狐饂飩】 (油揚は狐の好物ということから)甘辛く煮た油揚と刻んだ葱ねぎとを入れた掛けうどん。きつね。 ⇒きつね【狐】

きつね‐おとし【狐落し】🔗🔉

きつね‐おとし狐落し】 ①狐を捕らえるわな。 ②狐つきを払い落としてなおすこと。 ⇒きつね【狐】 ○狐が落ちるきつねがおちる 狐つきの状態から正常に戻る。 ⇒きつね【狐】

○狐が落ちるきつねがおちる🔗🔉

○狐が落ちるきつねがおちる 狐つきの状態から正常に戻る。 ⇒きつね【狐】 きつね‐けん狐拳】 拳けんの一種。二人相対し、両手を開いて両耳のあたりに挙げるのを狐、膝の上に両手を置くのを庄屋、左手の拳こぶしを握って前に出すのを鉄砲(狩人)といい、狐は庄屋に勝ち、庄屋は鉄砲に勝ち、鉄砲は狐に勝つとする。藤八拳とうはちけん。庄屋拳。きつね。東海道中膝栗毛4「そんなら―でやらう」 ⇒きつね【狐】 きつね‐ごうし狐格子‥ガウ‥ ①妻飾りの一種。格子の裏に板を張ったもの。神社・住宅に多く用いる。木連格子きつれごうし。妻格子。 狐格子 ②縦横に組んだ格子の裏に板を張った戸。 ⇒きつね【狐】 きつね‐ざる狐猿】 サル目キツネザル科の哺乳類の総称。マダガスカルにのみ分布。食性は、木の葉が中心。代表的なワオキツネザルは、体長45センチメートルほどで背が茶色、尾に美しい黒と白の輪がある。吻が突出し、顔はキツネに似る。 エリマキキツネザル 提供:東京動物園協会 ワオキツネザル 提供:東京動物園協会 ⇒きつね【狐】

きつね‐けん【狐拳】🔗🔉

きつね‐けん狐拳】 拳けんの一種。二人相対し、両手を開いて両耳のあたりに挙げるのを狐、膝の上に両手を置くのを庄屋、左手の拳こぶしを握って前に出すのを鉄砲(狩人)といい、狐は庄屋に勝ち、庄屋は鉄砲に勝ち、鉄砲は狐に勝つとする。藤八拳とうはちけん。庄屋拳。きつね。東海道中膝栗毛4「そんなら―でやらう」 ⇒きつね【狐】

きつね‐ごうし【狐格子】‥ガウ‥🔗🔉

きつね‐ごうし狐格子‥ガウ‥ ①妻飾りの一種。格子の裏に板を張ったもの。神社・住宅に多く用いる。木連格子きつれごうし。妻格子。 狐格子 ②縦横に組んだ格子の裏に板を張った戸。 ⇒きつね【狐】

きつね‐ざる【狐猿】🔗🔉

きつね‐ざる狐猿】 サル目キツネザル科の哺乳類の総称。マダガスカルにのみ分布。食性は、木の葉が中心。代表的なワオキツネザルは、体長45センチメートルほどで背が茶色、尾に美しい黒と白の輪がある。吻が突出し、顔はキツネに似る。 エリマキキツネザル 提供:東京動物園協会 ワオキツネザル 提供:東京動物園協会 ⇒きつね【狐】 ○狐死して兎泣くきつねししてうさぎなく 「兎死すれば狐これを悲しむ」に同じ。→兎(成句) ⇒きつね【狐】

○狐死して兎泣くきつねししてうさぎなく🔗🔉

○狐死して兎泣くきつねししてうさぎなく 「兎死すれば狐これを悲しむ」に同じ。→兎(成句) ⇒きつね【狐】 きつね‐せぎょう狐施行‥ギヤウ 西日本で、冬の夜「お施行、お施行」と呼びながら小提灯を持ち、稲荷社に詣でて、竹皮に包んだ赤飯と油揚とを置いて帰る習俗。→寒かん施行⇒きつね【狐】 きつね‐そば狐蕎麦】 甘辛く煮た油揚と刻んだ葱ねぎなどを入れた掛け蕎麦。関西では「たぬき」と呼ぶ。 ⇒きつね【狐】 きつねただのぶ狐忠信】 浄瑠璃「義経千本桜」4段目、また歌舞伎の同場面の通称。静御前しずかごぜんが持つ「初音の鼓」に皮を張った狐の子が、佐藤忠信に化けて静を守護し、義経から源九郎狐の名をもらう。 きつね‐づか狐塚】 狐のすむ穴。狂言、狐塚「―の田へ群鳥が付いて、田を荒らすと申すによつて」。(曲名別項) ⇒きつね【狐】 きつねづか狐塚】 狂言。田の番の太郎冠者が狐と誤って次郎冠者と主をしばり、松葉をいぶして責める。 きつね‐つかい狐使い・狐遣い‥ツカヒ 狐の霊を取りつかせて妖術などを行うこと。また、その人。 ⇒きつね【狐】 きつね‐つき狐付き・狐憑き】 狐の霊にとりつかれたという一種の精神錯乱。また、そうなった人。 ⇒きつね【狐】 きつね‐つり狐釣】 狐をわなで釣って捕らえること。また、その人。誹風柳多留19「―猫がかかつて餅につき」 ⇒きつね【狐】 きつね‐ど狐戸】 狐格子を遣戸やりどにしたもの。 ⇒きつね【狐】

きつね‐せぎょう【狐施行】‥ギヤウ🔗🔉

きつね‐せぎょう狐施行‥ギヤウ 西日本で、冬の夜「お施行、お施行」と呼びながら小提灯を持ち、稲荷社に詣でて、竹皮に包んだ赤飯と油揚とを置いて帰る習俗。→寒かん施行⇒きつね【狐】

きつね‐そば【狐蕎麦】🔗🔉

きつね‐そば狐蕎麦】 甘辛く煮た油揚と刻んだ葱ねぎなどを入れた掛け蕎麦。関西では「たぬき」と呼ぶ。 ⇒きつね【狐】

きつねただのぶ【狐忠信】🔗🔉

きつねただのぶ狐忠信】 浄瑠璃「義経千本桜」4段目、また歌舞伎の同場面の通称。静御前しずかごぜんが持つ「初音の鼓」に皮を張った狐の子が、佐藤忠信に化けて静を守護し、義経から源九郎狐の名をもらう。

きつね‐づか【狐塚】🔗🔉

きつね‐づか狐塚】 狐のすむ穴。狂言、狐塚「―の田へ群鳥が付いて、田を荒らすと申すによつて」。(曲名別項) ⇒きつね【狐】

きつねづか【狐塚】(作品名)🔗🔉

きつねづか狐塚】 狂言。田の番の太郎冠者が狐と誤って次郎冠者と主をしばり、松葉をいぶして責める。

きつね‐つかい【狐使い・狐遣い】‥ツカヒ🔗🔉

きつね‐つかい狐使い・狐遣い‥ツカヒ 狐の霊を取りつかせて妖術などを行うこと。また、その人。 ⇒きつね【狐】

きつね‐つき【狐付き・狐憑き】🔗🔉

きつね‐つき狐付き・狐憑き】 狐の霊にとりつかれたという一種の精神錯乱。また、そうなった人。 ⇒きつね【狐】

きつね‐つり【狐釣】🔗🔉

きつね‐つり狐釣】 狐をわなで釣って捕らえること。また、その人。誹風柳多留19「―猫がかかつて餅につき」 ⇒きつね【狐】

きつね‐ど【狐戸】🔗🔉

きつね‐ど狐戸】 狐格子を遣戸やりどにしたもの。 ⇒きつね【狐】 ○狐に小豆飯きつねにあずきめし 好む物を前に置けばすぐに手を出すことから、油断のならぬこと、危険なことのたとえ。「猫に鰹節」の類。 ⇒きつね【狐】 ○狐につままれるきつねにつままれる 狐にばかされた時のように、わけが分からなくなり、ぼんやりする。 ⇒きつね【狐】

○狐に小豆飯きつねにあずきめし🔗🔉

○狐に小豆飯きつねにあずきめし 好む物を前に置けばすぐに手を出すことから、油断のならぬこと、危険なことのたとえ。「猫に鰹節」の類。 ⇒きつね【狐】

○狐につままれるきつねにつままれる🔗🔉

○狐につままれるきつねにつままれる 狐にばかされた時のように、わけが分からなくなり、ぼんやりする。 ⇒きつね【狐】 きつね‐の‐えふで狐の絵筆‥ヱ‥ 担子菌類のきのこ。陰湿の地に自生。高さ約10センチメートル。形は細長く筆に似て、鐘状の蓋を持つ。上部は鮮紅色で、悪臭ある黒褐色の粘液でおおわれ、基部は白色。キツネノエカキフデ。 きつねのえふで ⇒きつね【狐】 きつね‐の‐かみそり狐の剃刀】 ヒガンバナ科の多年草。山地の林下に生え、暗黒色の根茎を持つ。春、約20センチメートルの剃刀状で白緑色の葉を数本出す。晩夏に葉が枯れてから花柄を出し、先端に数個のユリに似た美花をつける。6弁で黄赤色。有毒植物。〈書言字考節用集〉 ⇒きつね【狐】

きつね‐の‐えふで【狐の絵筆】‥ヱ‥🔗🔉

きつね‐の‐えふで狐の絵筆‥ヱ‥ 担子菌類のきのこ。陰湿の地に自生。高さ約10センチメートル。形は細長く筆に似て、鐘状の蓋を持つ。上部は鮮紅色で、悪臭ある黒褐色の粘液でおおわれ、基部は白色。キツネノエカキフデ。 きつねのえふで ⇒きつね【狐】

きつね‐の‐かみそり【狐の剃刀】🔗🔉

きつね‐の‐かみそり狐の剃刀】 ヒガンバナ科の多年草。山地の林下に生え、暗黒色の根茎を持つ。春、約20センチメートルの剃刀状で白緑色の葉を数本出す。晩夏に葉が枯れてから花柄を出し、先端に数個のユリに似た美花をつける。6弁で黄赤色。有毒植物。〈書言字考節用集〉 ⇒きつね【狐】 ○狐の子は頬白きつねのこはつらじろ 子が親に似ていることのたとえ。 ⇒きつね【狐】

○狐の子は頬白きつねのこはつらじろ🔗🔉

○狐の子は頬白きつねのこはつらじろ 子が親に似ていることのたとえ。 ⇒きつね【狐】 きつね‐の‐ちゃぶくろ狐の茶袋】 ①担子菌類のきのこ。山地の陰地に生ずる。ぎぼうし形。成熟すると頂端の孔から胞子を煙のように飛散させる。ホコリタケ。 ②「こみかんそう」の別称。 ⇒きつね【狐】 きつね‐の‐ちょうちん狐の提灯‥チヤウ‥ (→)狐火に同じ。 ⇒きつね【狐】 きつね‐の‐てぶくろ狐の手袋】 〔植〕ジギタリスの別称。 ⇒きつね【狐】 きつね‐の‐ぼたん狐の牡丹】 キンポウゲ科の越年草。道ばたや原野のやや湿地にごく普通の雑草で、有毒。長い柄のある根葉と短柄の茎葉とがあり、いずれも3裂。花は春から秋まで順次咲き、黄緑色5弁、多数の雌しべ・雄しべがある。果実にかぎ型のとげがあり、衣服などによく着く。漢名、毛茛もうこん。〈[季]春〉 キツネノボタン 撮影:関戸 勇 キツネノボタン(実) 撮影:関戸 勇 ⇒きつね【狐】 きつね‐の‐まご狐の孫】 キツネノマゴ科の一年草。原野に多く、高さ10〜30センチメートル。秋、先端に淡紫紅色の小唇形花の密生した穂をつける。春、若葉を食用にする。漢名、爵牀。 ⇒きつね【狐】 きつね‐の‐よめいり狐の嫁入り】 ①狐火が多く連なって嫁入り行列の提灯のように見えるもの。 ②日が照っているのに雨の降る天気。浄瑠璃、壇浦兜軍記「―のそばへ雨、晴らしていかう」 ⇒きつね【狐】 きつね‐び狐火】 (狐が口から吐くという俗説に基づく) ①暗夜、山野に見える怪火。鬼火・燐火などの類。狐の提灯。〈[季]冬〉 ②歌舞伎の小道具。焼酎火。 ③㋐浄瑠璃「本朝廿四孝」4段目謙信館奥庭の場、狐火の段のこと。 ㋑常磐津。㋐の改曲。 ㋒地歌。端歌物。元禄から正徳頃、岸野次郎三作曲。 ⇒きつね【狐】 きつね‐びより狐日和】 降ったり照ったりして定まらぬ日和。 ⇒きつね【狐】 きつね‐ふく狐福】 思いがけない幸福。僥倖。 ⇒きつね【狐】 きつね‐まど狐窓】 家の上部に設けた明りとりの窓。狭窓さまど⇒きつね【狐】 きつね‐めし狐飯】 味をつけた油揚をきざんでまぜた飯。 ⇒きつね【狐】 きつねものがたり狐物語】 (Roman de Renart フランス)12世紀晩期〜13世紀中葉、フランスに生まれた口誦の動物叙事詩群の総称。狐ルナールと狼イザングランの確執を主軸とし、各挿話(枝編)は独立の筋を有し、28編が現存。12世紀末よりヨーロッパ各地に類似の物語が輩出。日本では、ライネケ狐を主人公とするゲーテの同名の翻案叙事詩によって知られている。 きつね‐や狐矢】 「流れ矢」のこと。 ⇒きつね【狐】 きつね‐やき狐焼】 狐色に焼くこと。また、そのもの。 ⇒きつね【狐】 きつね‐わた狐綿】 真綿を上にかぶせた木綿綿。 ⇒きつね【狐】

きつね‐の‐ちゃぶくろ【狐の茶袋】🔗🔉

きつね‐の‐ちゃぶくろ狐の茶袋】 ①担子菌類のきのこ。山地の陰地に生ずる。ぎぼうし形。成熟すると頂端の孔から胞子を煙のように飛散させる。ホコリタケ。 ②「こみかんそう」の別称。 ⇒きつね【狐】

きつね‐の‐ちょうちん【狐の提灯】‥チヤウ‥🔗🔉

きつね‐の‐ちょうちん狐の提灯‥チヤウ‥ (→)狐火に同じ。 ⇒きつね【狐】

きつね‐の‐てぶくろ【狐の手袋】🔗🔉

きつね‐の‐てぶくろ狐の手袋】 〔植〕ジギタリスの別称。 ⇒きつね【狐】

きつね‐の‐ぼたん【狐の牡丹】🔗🔉

きつね‐の‐ぼたん狐の牡丹】 キンポウゲ科の越年草。道ばたや原野のやや湿地にごく普通の雑草で、有毒。長い柄のある根葉と短柄の茎葉とがあり、いずれも3裂。花は春から秋まで順次咲き、黄緑色5弁、多数の雌しべ・雄しべがある。果実にかぎ型のとげがあり、衣服などによく着く。漢名、毛茛もうこん。〈[季]春〉 キツネノボタン 撮影:関戸 勇 キツネノボタン(実) 撮影:関戸 勇 ⇒きつね【狐】

きつね‐の‐まご【狐の孫】🔗🔉

きつね‐の‐まご狐の孫】 キツネノマゴ科の一年草。原野に多く、高さ10〜30センチメートル。秋、先端に淡紫紅色の小唇形花の密生した穂をつける。春、若葉を食用にする。漢名、爵牀。 ⇒きつね【狐】

きつね‐の‐よめいり【狐の嫁入り】🔗🔉

きつね‐の‐よめいり狐の嫁入り】 ①狐火が多く連なって嫁入り行列の提灯のように見えるもの。 ②日が照っているのに雨の降る天気。浄瑠璃、壇浦兜軍記「―のそばへ雨、晴らしていかう」 ⇒きつね【狐】

きつね‐び【狐火】🔗🔉

きつね‐び狐火】 (狐が口から吐くという俗説に基づく) ①暗夜、山野に見える怪火。鬼火・燐火などの類。狐の提灯。〈[季]冬〉 ②歌舞伎の小道具。焼酎火。 ③㋐浄瑠璃「本朝廿四孝」4段目謙信館奥庭の場、狐火の段のこと。 ㋑常磐津。㋐の改曲。 ㋒地歌。端歌物。元禄から正徳頃、岸野次郎三作曲。 ⇒きつね【狐】

きつね‐びより【狐日和】🔗🔉

きつね‐びより狐日和】 降ったり照ったりして定まらぬ日和。 ⇒きつね【狐】

きつね‐ふく【狐福】🔗🔉

きつね‐ふく狐福】 思いがけない幸福。僥倖。 ⇒きつね【狐】

きつね‐まど【狐窓】🔗🔉

きつね‐まど狐窓】 家の上部に設けた明りとりの窓。狭窓さまど⇒きつね【狐】

きつね‐めし【狐飯】🔗🔉

きつね‐めし狐飯】 味をつけた油揚をきざんでまぜた飯。 ⇒きつね【狐】

きつねものがたり【狐物語】🔗🔉

きつねものがたり狐物語】 (Roman de Renart フランス)12世紀晩期〜13世紀中葉、フランスに生まれた口誦の動物叙事詩群の総称。狐ルナールと狼イザングランの確執を主軸とし、各挿話(枝編)は独立の筋を有し、28編が現存。12世紀末よりヨーロッパ各地に類似の物語が輩出。日本では、ライネケ狐を主人公とするゲーテの同名の翻案叙事詩によって知られている。

きつね‐や【狐矢】🔗🔉

きつね‐や狐矢】 「流れ矢」のこと。 ⇒きつね【狐】

きつね‐やき【狐焼】🔗🔉

きつね‐やき狐焼】 狐色に焼くこと。また、そのもの。 ⇒きつね【狐】

きつね‐わた【狐綿】🔗🔉

きつね‐わた狐綿】 真綿を上にかぶせた木綿綿。 ⇒きつね【狐】 ○狐を馬に乗せたようきつねをうまにのせたよう ①ぐらぐらとして落着きのないさま。 ②言うことの信じがたいさま。 ⇒きつね【狐】

○狐を馬に乗せたようきつねをうまにのせたよう🔗🔉

○狐を馬に乗せたようきつねをうまにのせたよう ①ぐらぐらとして落着きのないさま。 ②言うことの信じがたいさま。 ⇒きつね【狐】 きっ‐ぱ切刃】 (キリハの転)刀の刃の部分。 ⇒切刃を回す ぎっぱ (リッパ(立派)の訛か)いかめしいさま。みごとなさま。浮世風呂2「―な男が云うてぢやが」 きっ‐ぱし切っ端】 ある物の一部。かたわれ。きれはし。 きっぱり 言動や態度が断固としていて明快であるさま。「―と断る」「―した態度をとる」

大辞林の検索結果 (38)

きつね【狐】🔗🔉

きつね [0] 【狐】 (1)イヌ科の哺乳類。体長約70センチメートル,尾長40センチメートルほどで,体が細く,口は長くとがり,尾は太く房状。夜行性でネズミ・ウサギなどを捕食し,果実なども食べる。毛色は様々で,普通は赤黄色。毛皮は襟巻などにされ,全身銀色のギンギツネのものは最高級とされる。古くから霊力をもつ動物として説話や俗信が多く,稲荷神の使者ともされる。北半球に広く分布し,日本にも各地の低山帯や草原にすむ。[季]冬。 (2)〔油揚げは狐の好物ということから〕 甘みを強くして煮つけた油揚げをのせた,かけのうどんやそば。けつね。 (3)「狐色(キツネイロ)」の略。 (4)〔狐は人をだましたり,たぶらかしたりすると俗にいうことから〕 (ア)悪賢い人。他人をだます人。「いづれか―ならむな/源氏(夕顔)」(イ)娼婦をののしっていう語。「根性くさりの―め/浄瑠璃・天の網島(上)」 (5)「狐拳(キツネケン)」の略。「本拳か―か/滑稽本・七偏人」

きつね-あざみ【狐薊】🔗🔉

きつね-あざみ [4] 【狐薊】 キク科の越年草。路傍・田などに生える。高さ約80センチメートル。葉は羽状に深裂,下面に白綿毛を密生する。晩春,枝端にアザミに似た淡紅紫色の小頭花をつける。

きつね-いろ【狐色】🔗🔉

きつね-いろ [0] 【狐色】 狐の毛色に似た,黄みの強い茶色。パン・餅などのほどよく焼けた色にいう。きつね。「こんがりと―に焼く」

きつね-うどん【狐饂飩】🔗🔉

きつね-うどん [4] 【狐饂飩】 狐{(2)}のうどん。きつね。

きつね-おとし【狐落(と)し】🔗🔉

きつね-おとし [4] 【狐落(と)し】 (1)狐をとる罠(ワナ)。 (2)民間の俗信で,狐つきの人から狐を追い払って病気を治すこと。

きつね-けん【狐拳】🔗🔉

きつね-けん [0][3] 【狐拳】 拳の一種。両手を開いて両耳のあたりにあげるのを狐,肩を張って両手を膝の上に置くのを庄屋,握った左手を前に出すのを鉄砲(狩人(カリユウド))という。狐は庄屋に,庄屋は鉄砲に,鉄砲は狐に勝つ。庄屋拳。 狐拳 [図]

きつね-ごうし【狐格子】🔗🔉

きつね-ごうし ―ガウ― [4] 【狐格子】 (1)入母屋造りの妻部分に妻飾りとして設ける,内側に板を張った格子。妻格子。木連れ格子。 (2)縦横に細かく組んだ格子。木連れ格子。

きつね-ざる【狐猿】🔗🔉

きつね-ざる [4] 【狐猿】 霊長目キツネザル科の哺乳類の総称。原猿類。原始的なサルで,口先が狐のようにとがる。体長24〜56センチメートル,尾長22〜65センチメートル。雑食性で樹上生活をする。マダガスカル島と付近の島特産。近似種を合わせレムールともいう。

きつね-ずし【狐鮨】🔗🔉

きつね-ずし [3] 【狐鮨】 稲荷(イナリ)ずしの別名。

きつね-せぎょう【狐施行】🔗🔉

きつね-せぎょう ―ギヤウ [4] 【狐施行】 ⇒寒施行(カンセギヨウ)

きつね-だい【狐鯛】🔗🔉

きつね-だい ―ダヒ [3] 【狐鯛】 スズキ目ベラ科の海魚。体長35センチメートル程度。吻は尖り,背びれの棘状部に暗色域がある。夜は岩陰などで眠る。キツネベラは別種。相模湾以南の中部太平洋の岩礁域に分布。イノシシ。

きつね-づか【狐塚】🔗🔉

きつね-づか [3] 【狐塚】 (1)狐のすむ穴。 (2)狂言曲名(別項参照)。

きつね-つかい【狐使い】🔗🔉

きつね-つかい ―ツカヒ [4] 【狐使い】 狐を使って行うというまじないの術。また,その術を使う人。

きつね-つき【狐憑き】🔗🔉

きつね-つき [3] 【狐憑き】 狐にとりつかれたとして異常な精神状態になること。また,その人。

きつね-つり【狐釣(り)】🔗🔉

きつね-つり 【狐釣(り)】 狐を罠(ワナ)にかけて捕らえること。また,その人。「―女房が来てもゆだんせず/柳多留 6」

きつね-ど【狐戸】🔗🔉

きつね-ど [3] 【狐戸】 「狐格子{(2)}」を遣り戸にしたもの。

きつね-の-えふで【狐の絵筆】🔗🔉

きつね-の-えふでフデ [5] 【狐の絵筆】 担子菌類腹菌目のきのこ。秋,竹やぶなどに生える。高さ10センチメートル内外の先細りする角柱形で,絵筆に似る。下端は白く,上端は濃赤色。悪臭を放つ。

きつね-の-お【狐の尾】🔗🔉

きつね-の-お ―ヲ [5] 【狐の尾】 (1)フサモの別名。 (2)ノギランの別名。

きつね-の-かみそり【狐の剃刀】🔗🔉

きつね-の-かみそり [7] 【狐の剃刀】 ヒガンバナ科の多年草。山野に生える。全草ヒガンバナに似る。葉はやや幅狭く,白緑色で軟らかい。初秋,約40センチメートルの花茎を立て,黄赤色で漏斗形の六弁花を数個つける。有毒植物。 狐の剃刀 [図]

きつね-の-ちゃぶくろ【狐の茶袋】🔗🔉

きつね-の-ちゃぶくろ [6] 【狐の茶袋】 (1)ホコリタケの別名。 (2)コミカンソウの別名。

きつね-の-ちょうちん【狐の提灯】🔗🔉

きつね-の-ちょうちん ―チヤウ― [7] 【狐の提灯】 「狐火(キツネビ)」に同じ。

きつね-の-てぶくろ【狐の手袋】🔗🔉

きつね-の-てぶくろ [6] 【狐の手袋】 ジギタリスの別名。

きつね-の-ぼたん【狐の牡丹】🔗🔉

きつね-の-ぼたん [5] 【狐の牡丹】 キンポウゲ科の多年草。道端・田の畔(アゼ)などに生える。茎は高さ20〜80センチメートル。根葉は長い柄があり,三個の小葉からなる。春から秋にかけて,枝頂付近に出た柄に黄色五弁の小花をつけ,花後,金平糖のような淡緑色の果実を結ぶ。有毒植物。毛莨(モウコン)。

きつね-の-まご【狐の孫】🔗🔉

きつね-の-まご [6] 【狐の孫】 キツネノマゴ科の一年草。原野や畑などに自生。茎は基部が地をはいよく分枝して,高さ10〜40センチメートル。葉は狭卵形。夏から秋にかけ,枝頂の花穂に淡紅色の小花を密につける。 狐の孫 [図]

きつね-の-よめいり【狐の嫁入り】🔗🔉

きつね-の-よめいり [0][8] 【狐の嫁入り】 (1)暗やみの中に狐火がいくつも連なっているのを,嫁入り行列の提灯に見たてたもの。 (2)日が照っているのに小雨が降ること。天気雨。

きつね-び【狐火】🔗🔉

きつね-び [3] 【狐火】 (狐の口から出るという)冬から春先にかけての夜間,野原・山間などに多く見られる奇怪な青白い火。鬼火。燐火。狐の提灯。[季]冬。《―や髑髏に雨のたまる夜に/蕪村》

きつね-びより【狐日和】🔗🔉

きつね-びより [4] 【狐日和】 照ったり降ったりして一定しない天気。

きつね-ふく【狐福】🔗🔉

きつね-ふく 【狐福】 思いがけない幸運。信じられないような幸い。「大黒殿の袋を拾ふか,―ならんと沙汰し侍る/浮世草子・二十不孝 3」

きつね-べら【狐遍羅・狐倍良】🔗🔉

きつね-べら [3] 【狐遍羅・狐倍良】 スズキ目ベラ科の海魚。体長55センチメートル程度。体はキツネダイに似るが,吻が尖らず,体側の上後部に尾まで広がる黒色域がある。小笠原諸島や和歌山県以南の太平洋・インド洋の岩礁部に分布。

きつね-まど【狐窓】🔗🔉

きつね-まど [4] 【狐窓】 入母屋造りの妻の部分などに設けた,狐格子をはめた通風・採光用の窓。狭窓(サマド)。

きつね-めし【狐飯】🔗🔉

きつね-めし [3][0] 【狐飯】 味つけした油揚げを刻んで混ぜた飯。

きつね-やなぎ【狐柳】🔗🔉

きつね-やなぎ [4] 【狐柳】 ヤナギ科の落葉低木。日当たりのよい山地に生える。葉は楕円形。春,長さ3センチメートル内外の黄緑色の尾状花穂をつける。雌雄異株。イワヤナギ。

きつね-ろっぽう【狐六方】🔗🔉

きつね-ろっぽう ―ロクハウ [4] 【狐六方】 歌舞伎の六方の一。狐の手振りをまじえて六方をふむもの。「義経千本桜」に見られる。

きつね-わな【狐罠】🔗🔉

きつね-わな [4][3] 【狐罠】 狐を捕らえるための罠。[季]冬。

きつねただのぶ【狐忠信】🔗🔉

きつねただのぶ 【狐忠信】 人形浄瑠璃「義経千本桜」の四段目の通称。また,その登場人物。自分の親の皮を張った鼓を静御前が持っていると知った子狐が,佐藤忠信の姿となって静とともに旅をするというもの。のちに子狐は義経に,源九郎狐と名づけられる。

きつねづか【狐塚】🔗🔉

きつねづか 【狐塚】 狂言の一。狐塚の田へ鳥追いに来た太郎冠者(カジヤ)が,主を狐と思いこんで縛りあげ,青松葉をいぶして苦しめる。

きつねものがたり【狐物語】🔗🔉

きつねものがたり 【狐物語】 〔原題 (フランス) Roman de Renart〕 一二世紀末から一三世紀にかけて成立したフランスの動物説話集。ルナールという狐と多くの動物たちを通して,人間社会を鋭く風刺する。 →ライネケ狐

きつね【狐】(和英)🔗🔉

きつね【狐】 a fox;→英和 a vixen (雌).→英和 〜につままれたような be[look]puzzled.‖狐色 light brown.狐の嫁入り a sunshine shower.狐火 a will-o'-the-wisp.狐狩り fox hunting.

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