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かし・ぐ【△傾ぐ】🔗🔉

かし・ぐ【傾ぐ】 [動ガ五(四)]向きがかたむく。斜めになる。「舟が―・ぐ」[動ガ下二]「かしげる」の文語形。

かし・げる【△傾げる】🔗🔉

かし・げる【傾げる】 [動ガ下一]かし・ぐ[ガ下二]かたむける。斜めにする。「首を―・げる」「手にしたコップを少し―・げて」〈藤村・千曲川のスケッチ〉

かた・ぐ【△傾ぐ】🔗🔉

かた・ぐ【傾ぐ】 [動ガ四]かたむく。かたよる。「杉の木末に月―・ぐなり/利牛」〈炭俵〉[動ガ下二]「かた(傾)げる」の文語形。

かた・げる【△傾げる】🔗🔉

かた・げる【傾げる】 [動ガ下一]かた・ぐ[ガ下二]かたむける。かしげる。「端然と坐って、…小首を―・げていた」〈犀星・性に眼覚める頃〉

かた‐ぶ・く【△傾く】🔗🔉

かた‐ぶ・く【傾く】 [動カ四]かたむく」に同じ。「大匠(おほたくみ)拙劣(をぢな)みこそ隅(すみ)―・けれ」〈記・下・歌謡一〇六〉かたむく」に同じ。「山の端(は)に月―・けば」〈万・三六二三〉かたむく」に同じ。「帝(みかど)(かしこ)しと申せども、臣下のあまたにしてかたぶけ奉るときは―・き給ふものなり」〈大鏡・後一条院〉かたむく」に同じ。「禅の宗旨に―・かせ給ひて」〈太平記・四〉《首がかたむく状態になるというところから》不審に思う。疑う。また、非難する。「この匠(たくみ)が申すことは何事ぞと―・きをり」〈竹取〉[動カ下二]かたむける」に同じ。「傘(からかさ)をさしたるに、…横さまに雪を吹きかくれば、少し―・けて」〈枕・二四七〉器を斜めにして中の物を出す。「わたつ海をみな―・けて洗ふとも」〈風雅・釈教〉かたむける」に同じ。「帝を―・け奉らむと構ふる罪によりて」〈栄花・月の宴〉かたむける」に同じ。「なにとか、なにとか、と耳を―・けて問ふに」〈枕・九〇〉かたむける」に同じ。「白楽天の作をば東坡先生は―・けけるとかや」〈著聞集・四〉

かた‐むき【傾き】🔗🔉

かた‐むき【傾き】 傾くこと。また、その度合い。傾斜。物事が、とかくある方向に進もうとすること。傾向。気味。「親との同居を嫌う―がある」数学で、直線の、高さと水平距離の比の値。直線の式y=ax+bにあたる。勾配(こうばい)

かたむき‐やま【傾山】🔗🔉

かたむき‐やま【傾山】 大分・宮崎両県境の山。標高一六〇二メートル。山頂は三つの峰からなり、西が切り立ち傾いているように見える。祖母傾(そぼかたむき)国定公園の主要地の一。

かた‐む・く【傾く】🔗🔉

かた‐む・く【傾く】 《「かたぶく」の音変化。「片向く」の意》[動カ五(四)]物が斜めになる。かしぐ。「波を受けて船が大きく―・く」「地震で家が―・く」太陽や月が沈みかける。「日が西に―・く」勢いが衰える。ふるわなくなって、存在が危うくなる。「家運が―・く」考えや気持ちがしだいにその方へかたよる。また、その傾向を示す。「賛成に―・く」「心が彼女に―・く」[動カ下二]「かたむける」の文語形。

かた‐む・ける【傾ける】🔗🔉

かた‐む・ける【傾ける】 [動カ下一]かたむ・く[カ下二]《「かたぶける」の音変化。「片向ける」の意》物を斜めにする。傾くようにする。かしげる。「首を―・ける」「傘を―・ける」《杯を斜めにして中の物を飲むところから》酒を飲む。「大杯を―・ける」存在を危うくさせる。衰えさせる。滅ぼす。「道楽から身代を―・ける」「国を―・ける」力や注意などをいちずにその方へ向ける。心をある物事に集中させる。「耳を―・ける」「愛情を―・ける」「蘊蓄(うんちく)を―・ける」非難する。けなす。「縦(たと)へ卿相(げいしやう)の位に昇るといふとも誰か―・け申すべき」〈保元・中〉

かぶ・く【△傾く】🔗🔉

かぶ・く【傾く】 [動カ四]《「かぶ」は頭の意》かたむく。頭をかしげる。「―・けるは稲のほの字ぞ京上/城次」〈貝おほひ〉勝手な振る舞いをする。奇抜な身なりをする。「―・きたる形(なり)ばかりを好み」〈伽・猫のさうし〉歌舞伎を演じる。「いざや―・かん」〈伽・歌舞伎草子〉→歌舞伎(かぶき)

かぶ・す【△傾す】🔗🔉

かぶ・す【傾す】 [動サ四]《「かぶ」は頭の意》うなだれる。「一本薄(ひともとすすき)(うな)―・し」〈記・上・歌謡〉

けい‐がい【傾×蓋】🔗🔉

けい‐がい【傾×蓋】 たまたま会うこと。また、ちょっと会っただけで、親しくなること。「拙者一見手を握て殆ど―の想をなしました」〈津田仙・明六雑誌四一〉◆孔子が、道で偶然に出会った程子と、車のきぬがさ(蓋)を傾けて、親しく話したという「孔子家語(こうしけご)」致思の故事から。

傾蓋故(こ)の如(ごと)し🔗🔉

傾蓋故(こ)の如(ごと)し 《鄒陽「獄中上書自明」から》ちょっと会っただけで、旧知のように親しくなる。傾蓋旧(きゆう)の如し。

けい‐かく【傾角】🔗🔉

けい‐かく【傾角】 一直線と一平面の間の角。伏角(ふつかく)」に同じ。気象学で、気圧傾度と風向とのなす角度。

けい‐き【傾危】🔗🔉

けい‐き【傾危】 [名]スル傾いてあぶないこと。「―の際、老いても一門の支柱となれる入道相国は折柄怪しき病いに死し」〈樗牛・滝口入道〉

けい‐こう【傾向】‐カウ🔗🔉

けい‐こう【傾向】‐カウ 物事の大勢や態度が特定の方向にかたむくこと、または、かたむきがちであること。「最近の消費者の―」「彼は大げさに言う―がある」思想的にある特定の方向にかたよること。特に、左翼的思想にかたよること。「―小説」心理学で、一定の刺激に対して、一定の反応を示す生活体の素質。 [類語]傾き・気味・性向(全体の動きや流れ)趨勢(すうせい)・趨向(すうこう)・動向・流れ・大勢(たいせい)・トレンド

けいこう‐せい【傾向性】ケイカウ‐🔗🔉

けいこう‐せい【傾向性】ケイカウ‐(ドイツ)Neigung》倫理学で、広義には性向の意。カントでは習慣的になった感覚的欲望の意で、これに基づく行為にはたとえ道徳法則と外面上合致しても道徳的価値はないとされ、理性と対立する。心理学で、ある一定の刺激に対して一定の反応を示す有機体の性向の意。

けいこう‐せい【傾光性】ケイクワウ‐🔗🔉

けいこう‐せい【傾光性】ケイクワウ‐ 光の強さの変化が刺激となって、植物の一定部分が固有の反応を示す運動。タンポポの花の開閉などにみられる。

けいこう‐ぶんがく【傾向文学】ケイカウ‐🔗🔉

けいこう‐ぶんがく【傾向文学】ケイカウ‐ 特定の主義・主張を宣伝する目的で書かれた文学。主として社会主義文学をいう。

けい‐こく【傾国】🔗🔉

けい‐こく【傾国】 《「漢書」外戚伝の「北方に佳人有り。…一顧すれば人の城を傾け、再顧すれば人の国を傾く」から》君主が心を奪われて国を危うくするほどの美人。絶世の美女。傾城(けいせい)遊女。「白地の娘ども、―の風俗を見習ひ」〈風俗文選・百花譜〉遊里。遊郭。「あるいは花見の、開帳の、または―、猿芝居、人立ち多き所にて」〈浄・女楠〉

けい‐しゃ【傾斜】🔗🔉

けい‐しゃ【傾斜】 [名]スル傾いて斜めになること。また、その度合い。かたむき。「船が右舷に―する」気持ちや考え方がある方向に偏っていくこと。「自然主義への―を深める」地層の層理面と水平面とのなす角度。測定にクリノメーターを用いる。

けい‐しゃ【傾×瀉】🔗🔉

けい‐しゃ【傾×瀉】 [名]スル傾けてそそぐこと。化学で、溶液中から沈殿物を分離するため、容器を傾けて上澄み液だけを流し出す操作。

けいしゃ‐けい【傾斜計】🔗🔉

けいしゃ‐けい【傾斜計】 地表面の傾斜の変化を測定する計器。航空機に取り付けてある計器の一つで、飛行中の傾斜度を示すもの。

けいしゃ‐しけん【傾斜試験】🔗🔉

けいしゃ‐しけん【傾斜試験】 船の重心の上下位置を測定する試験。甲板上の重量物を横方向に移動したときの傾斜から算出する。

けいしゃ‐せいさん【傾斜生産】🔗🔉

けいしゃ‐せいさん【傾斜生産】 第二次大戦後の経済危機を乗り切るために、鉄鋼・石炭・肥料などの基幹産業へ重点的に資金・資材・労働力を投入した経済政策。次いで一般生産財・消費財にその効果を及ぼそうとしたもの。

けいしゃやちん‐せいど【傾斜家賃制度】🔗🔉

けいしゃやちん‐せいど【傾斜家賃制度】 賃貸の公団住宅などで、入居当初の家賃を低く抑え、その後、一定期間にわたって毎年高くしていく家賃制度。

けいしゃ‐りゅう【傾斜流】‐リウ🔗🔉

けいしゃ‐りゅう【傾斜流】‐リウ 海水の流れの一種。風や気圧の変化、河水の流入などにより海面に傾斜ができると、海中の圧力分布と平衡を保つために生じる。

けいしょく‐せい【傾触性】🔗🔉

けいしょく‐せい【傾触性】 物体の接触によって起こる植物の傾性。モウセンゴケなどの捕虫葉の腺毛にみられ、先端に他の物が触れると、葉の中心部に向かって屈曲する。

けい‐しん【傾心】🔗🔉

けい‐しん【傾心】 メタセンター

けいしん‐せい【傾震性】🔗🔉

けいしん‐せい【傾震性】 震動が刺激となって起こる傾性。オジギソウ・ハエジゴクの葉などにみられる。震動傾性。

けい‐せい【傾性】🔗🔉

けい‐せい【傾性】 植物が外界からの刺激を受けると、その刺激源の方向に関係なく、一定の方向に屈曲する性質。刺激源の種類によって傾光性・傾触性・傾熱性などがある。→屈性

けい‐せい【傾△城・契情】🔗🔉

けい‐せい【傾城・契情】 《「漢書」外戚伝の「北方に佳人有り。…一顧すれば人の城を傾け、再顧すれば人の国を傾く」から。その美しさに夢中になって城を傾ける意》絶世の美女。傾国。遊女。近世では特に太夫・天神など上級の遊女をさす。◆「契情」は当て字。

傾城に誠(まこと)なし🔗🔉

傾城に誠(まこと)なし 遊女が客に誠意をもって接するはずがない。遊女の言うことを信頼できない。

けいせいあさまがたけ【傾城浅間嶽】🔗🔉

けいせいあさまがたけ【傾城浅間嶽】 歌舞伎狂言。時代物。三番続き。中村七三郎作と伝える。元禄一一年(一六九八)京都早雲座初演。元禄上方歌舞伎の趣向・見せ場を集大成した代表作で、浅間物の祖。

けいせいあわのなると【傾城阿波の鳴門】ケイセイあはのなると🔗🔉

けいせいあわのなると【傾城阿波の鳴門】ケイセイあはのなると (のなると)歌舞伎狂言。時代物。三番続き。近松門左衛門作。元禄八年(一六九五)京都早雲座初演。和泉国斑鳩(いかるが)家のお家騒動を描く。浄瑠璃。時代物。一〇段。近松半二らの合作。明和五年(一七六八)大坂竹本座初演。お弓とその子お鶴の愁嘆を描く八段目「順礼歌の段」が有名で、歌舞伎では舞台をどんどろ大師前に改めて上演される。

けいせいいろじゃみせん【傾城色三味線】🔗🔉

けいせいいろじゃみせん【傾城色三味線】 浮世草子。五巻。江島其磧(えじまきせき)作。元禄一四年(一七〇一)八文字屋刊。遊里と遊女を描いた二四話を収める。

けいせいうたじゃみせん【傾城歌三味線】🔗🔉

けいせいうたじゃみせん【傾城歌三味線】 浮世草子。五巻。八文字屋自笑・江島其磧(えじまきせき)合作。享保一七年(一七三二)刊。遊女小女郎と玉屋新兵衛の恋物語。小女郎は身請けされるが、最後に尼となる。

けいせい‐かい【傾△城買い】‐かひ🔗🔉

けいせい‐かい【傾城買い】‐かひ 遊里で遊女を買って遊ぶこと。女郎買い。歌舞伎で、遊女を買って遊ぶようすを扱った場面。また、その演出。島原狂言で形式が確立し、元禄上方歌舞伎の特徴となった。傾城事。

けいせいかいしじゅうはって【傾城買四十八手】ケイセイかひシジフハツて🔗🔉

けいせいかいしじゅうはって【傾城買四十八手】ケイセイかひシジフハツて 洒落本。一冊。山東京伝作・画。寛政二年(一七九〇)刊。客と遊女の恋の手管を会話体で描いたもの。

けいせいかいふたすじみち【傾城買二筋道】ケイセイかひふたすぢみち🔗🔉

けいせいかいふたすじみち【傾城買二筋道】ケイセイかひふたすぢみち 洒落本。一冊。梅暮里谷峨(うめぼりこくが)作。寛政一〇年(一七九八)刊。うぬぼれ者の好男子と誠実な醜男との、遊女に対する二つの態度を対照的に描き、人情本への移行の過程をも示している。

けいせいきんたんき【傾城禁短気】🔗🔉

けいせいきんたんき【傾城禁短気】 浮世草子。六巻。江島其磧(えじまきせき)作。正徳元年(一七一一)八文字屋刊。一巻四話からなる色道論。

けいせい‐ぐるい【傾△城狂ひ】‐ぐるひ🔗🔉

けいせい‐ぐるい【傾城狂ひ】‐ぐるひ [名]スル美女の色香に迷うこと。「大酒を飲んで―をするぞ」〈史記抄・高祖本紀・八〉遊女遊びに夢中になること。「人間一生のうちに一たびは―に取り乱さぬといふ事ひとりなし」〈浮・織留・三〉

けいせい‐づか【傾△城△柄】🔗🔉

けいせい‐づか【傾柄】 (「傾城柄を握る」などの形で)遊女遊びに通暁していること。「此の男も―を握ったなれのはてぢゃ」〈伎・仏の原〉

けいせいはんごんこう【傾城反魂香】ケイセイハンゴンカウ🔗🔉

けいせいはんごんこう【傾城反魂香】ケイセイハンゴンカウ 浄瑠璃。時代物。三段。近松門左衛門作。宝永五年(一七〇八)大坂竹本座初演。名古屋山三(さんざ)に狩野派や土佐派の絵師らをからませた御家物。「吃又(どもまた)」のくだりが有名。

けいせいほとけのはら【傾城仏の原】🔗🔉

けいせいほとけのはら【傾城仏の原】 歌舞伎狂言。時代物。三番続き。近松門左衛門作。元禄一二年(一六九九)京都都(みやこ)万太夫座初演。坂田藤十郎の(やつ)し事を主眼とする御家物の代表作。

けいせい‐まち【傾△城町】🔗🔉

けいせい‐まち【傾城町】 遊里。遊郭。いろまち。「―を通れば、やがて衣の袖をひかれ」〈咄・きのふはけふ・下〉

けいせい‐みょうが【傾△城×冥加】‐ミヤウガ🔗🔉

けいせい‐みょうが【傾×冥加】‐ミヤウガ 遊女としてのつとめに励むことで受けられる神仏の加護。「女郎の身では十分にあまるお客、粗末になされたら―に尽きさせられう」〈浮・遊女容気〉遊女の誓いの言葉。どんなことがあっても。「―聞く気でごんす」〈浄・寿の門松〉

けいせい‐もの【傾△城物】🔗🔉

けいせい‐もの【傾城物】 歌舞伎の脚本で、名題のあたまに「傾城」「けいせい」などの語を用いたもの。上方狂言に多い。歌舞伎舞踊の一系統。傾城を題材にしたもの。

けい‐せん【傾△城】🔗🔉

けい‐せん【傾城】 《「けいせい(傾城)」の音変化》遊女。「―買うて、人の銀(かね)を盗み」〈浄・冥途の飛脚〉

けいせん‐さ【傾船差】🔗🔉

けいせん‐さ【傾船差】 船体の傾斜のために羅針儀に生じる指示方位の誤差。

けい‐たい【傾×頽】🔗🔉

けい‐たい【傾×頽】 建物・組織などがかたむきくずれること。

けい‐ちゅう【傾注】🔗🔉

けい‐ちゅう【傾注】 [名]スル精神や力を一つの事に集中すること。「全精力を―する」

けい‐ちょう【傾聴】‐チヤウ🔗🔉

けい‐ちょう【傾聴】‐チヤウ [名]スル耳を傾けて、熱心に聞くこと。「―に値する意見」「―すべきお話」

けい‐ど【傾度】🔗🔉

けい‐ど【傾度】 かたむきの程度。

けい‐とう【傾倒】‐タウ🔗🔉

けい‐とう【傾倒】‐タウ [名]スルかたむき倒れること。また、かたむけ倒すこと。「其の館舎が火焔の中に、―するを見て」〈竜渓・経国美談〉ある物事に深く心を引かれ、夢中になること。また、ある人を心から尊敬し、慕うこと。「漱石に―している」

けい‐どう【傾動】🔗🔉

けい‐どう【傾動】 [名]スル他の働きかけによって考えがぐらつくこと。また、他に働きかけて動かすこと。「公衆に演説し、以て輿論(よろん)を―する」〈東海散士・佳人之奇遇〉断層運動によって地塊の片側が大きく隆起したため、地表が傾く運動。

けいどう‐ちかい【傾動地塊】‐チクワイ🔗🔉

けいどう‐ちかい【傾動地塊】‐チクワイ 地塊の一方が断層に沿ってずり上がって急な断層崖を生じ、他方は緩やかな長い斜面となる地塊。日本では鈴鹿山脈などにみられる。

けいど‐ふう【傾度風】🔗🔉

けいど‐ふう【傾度風】 気圧傾度による力、地球自転による転向力、等圧線が曲率をもつための遠心力がつりあって吹く風。等圧線に沿って定常的に吹き、北半球では低気圧の場合は左回り、高気圧の場合は右回りになる。

けい‐はい【傾敗・傾廃】🔗🔉

けい‐はい【傾敗・傾廃】 建物がかたむき荒れはてること。また、国が衰え滅びること。「国の―遠きにあらず」〈太平記・四〉

けい‐ふく【傾覆】🔗🔉

けい‐ふく【傾覆】 [名]スルひっくりかえること。また、ひっくりかえすこと。転覆。転倒。「一片の論文で政府及び或る勢力を―し」〈魯庵・社会百面相〉

けい‐ぼ【傾慕】🔗🔉

けい‐ぼ【傾慕】 [名]スル深く心を寄せてしたうこと。「人心を服せしかば、―する者甚だ多くなりて」〈箕作阮甫訳・玉石志林〉

けい‐みん【傾眠】🔗🔉

けい‐みん【傾眠】 意識がなくなっていく第一段階で、うとうとしていて睡眠に陥りやすい状態。

なだ・る【雪=崩る・△傾る・×頽る】🔗🔉

なだ・る【雪崩る・傾る・×頽る】 [動ラ下二]「なだれる」の文語形。

なだれ【雪‐崩・△傾れ・×頽れ】🔗🔉

なだれ【雪崩・傾れ・×頽れ】 《動詞「なだる」の連用形から》(雪崩)山の斜面に積もった大量の雪が、急激にくずれ落ちる現象。表層雪崩・全層雪崩に分けられる。《季 春》「夜半さめて―をさそふ風聞けり/秋桜子」斜めにかたむくこと。傾斜。「これから近道を杉山の間の処から―を通って」〈円朝・真景累ヶ淵〉押しくずれること。くずれ落ちること。(頽れ)陶器で、釉(うわぐすり)が溶けて上方から流れ下がったもの。やきなだれ。

なだれ‐こ・む【雪=崩れ込む・△傾れ込む】🔗🔉

なだれ‐こ・む【雪崩れ込む・傾れ込む】 [動マ五(四)]雪崩のように、多くの人や物が同時にどっと入り込む。「乗客が列車にどっと―・む」

なだ・れる【雪=崩れる・△傾れる・×頽れる】🔗🔉

なだ・れる【雪崩れる・傾れる・×頽れる】 [動ラ下一]なだ・る[ラ下二](雪崩れる)斜面などに降り積もった大量の雪や土砂などが、急激にくずれ落ちる。「去年は大雪だったよ。よく―・れてね」〈康成・雪国〉一度にどっと動く。「前後左右に―・れ出した見送り人の中へ」〈芥川・路上〉斜めにかたむく。傾斜する。「西へ―・れたる尾崎(=麓)は、平地につづきたれば」〈太平記・二〇〉

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[音]ケイ    キョウ [訓]かたむ‐く    かたむ‐ける    かたむ‐き [部首]人 [総画数]13 [コード]区点    2325      JIS   3739      S‐JIS 8C58 [分類]常用漢字 [難読語] →けい‐せい【傾城・契情】けいせいあさまがたけ【傾城浅間嶽】けいせいかいふたすじみち【傾城買二筋道】けいせいはんごんこう【傾城反魂香】けい‐せん【傾城】そぼかたむき‐こくていこうえん【祖母傾国定公園】

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