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○何処をはかりといずこをはかりと🔗🔉

○何処をはかりといずこをはかりと (→)「いずこをはかと」に同じ。伊勢物語「―も覚えざりければ」 ⇒いず‐こ【何処】 いずさん‐じんじゃ伊豆山神社‥ヅ‥ 静岡県熱海市伊豆山にある元国幣小社。祭神は伊豆山神。源頼朝以来武家が尊信。伊豆山権現。走湯権現。 いずし出石イヅシ 兵庫県豊岡市の地名。 ⇒いずし‐じんじゃ【出石神社】 ⇒いずし‐やき【出石焼】 い‐ずし貽鮨】 貽貝いがいの肉を酢に漬けたもの。 いず‐し何方イヅ‥ 〔代〕 (不定称指示)「いずち」の上代東国方言。万葉集14「―向きてか妹いもが嘆かむ」 いずし‐じんじゃ出石神社イヅシ‥ 兵庫県豊岡市出石町宮内にある元国幣中社。祭神は天日槍あめのひぼこ命。同命が将来したという8種の神宝を神体とする。但馬国一の宮。 出石神社 撮影:的場 啓 ⇒いずし【出石】 いず‐しちとう伊豆七島‥ヅ‥タウ 伊豆半島南東方にある大島おおしま・利島としま・新島にいじま・神津島こうづじま・三宅島みやけじま・御蔵島みくらじま・八丈島はちじょうじまの7島。東京都に属する。各島黒潮につつまれ、近海は好漁場。椿油を産出。地下水に乏しく天水を利用する所もある。 神津島 提供:東京都 八丈島(八丈富士と八重根港) 提供:東京都 大島 提供:東京都 新島 提供:東京都 三宅島 提供:東京都 いずし‐やき出石焼イヅシ‥ 兵庫県豊岡市出石町で作られる陶磁器。18世紀後半に陶器を焼き始め、寛政(1789〜1801)の頃より磁器を焼成。特に、1876年(明治9)設立の盈進えいしん社による白磁は、明治前期を代表する国産磁器の一つ。 ⇒いずし【出石】 いすず‐がわ五十鈴川‥ガハ 三重県伊勢市を流れる川。神路山に発源し、皇大神宮の神域を流れて御手洗みたらし川となる清流。御裳濯川みもすそがわ。宇治川。(歌枕) いすす・く 〔自四〕 そわそわする。驚き騒ぐ。あわてる。古事記「をとめ驚きて立ち走り―・きき」 い‐すずくれ‐つきい涼暮月】 (イは接頭語。涼しい暮れ方の月の意)陰暦6月の異称。 いすず‐の‐みや五十鈴宮】 伊勢の皇大神宮(内宮)の別称。古事記「さくくしろ―に拝いつき祭る」 いすずより‐ひめ五十鈴依媛】 事代主命ことしろぬしのみことの娘。綏靖天皇の皇后、安寧天皇の母という。 いず‐せんりょう伊豆千両‥ヅ‥リヤウ ヤブコウジ科の半蔓性常緑低木。東海以西、特に伊豆山神社に多いので命名。高さ約1メートル。葉は楕円形で、ややカシの葉に似る。夏、総状に多数の帯黄白色の小花を開き、白色の球形果を生ずる。ウバガネモチ。 イスタラビastrolabio ポルトガル・ スペイン⇒アストロラーベ1 イスタンブールİstanbul】 トルコ北西部、ボスポラス海峡に臨む都市。アジアとヨーロッパの接点に当たり、ビザンチン文明の中心。東ローマ帝国・オスマン帝国の首都で、スレイマニエ‐モスクなどの歴史的なイスラム建築群は、世界遺産。人口955万7千(2003)。旧称、ビザンチウム・コンスタンティノポリス・コンスタンチノープル。 イスタンブール 聖ソフィア大聖堂 撮影:小松義夫 イスタンブール(1) 撮影:小松義夫 イスタンブール(2) 提供:NHK イスタンブール 提供:NHK いず‐ち何方イヅチ 〔代〕 (不定称指示)どちらの方角。どっち。万葉集5「―むきてか吾が別るらむ」 いずて‐の‐ふね伊豆手の船‥ヅ‥ (→)「いずてぶね」に同じ。 いずて‐ぶね伊豆手船‥ヅ‥ 古代、伊豆国で造った型の船。(一説に、五手船いつてぶねと解し、一手は櫓2梃で、10梃櫓の船のことという)万葉集20「防人さきもりの堀江漕ぎ出る―」 いすとり‐ゲーム椅子取りゲーム】 人数よりも少ない数の椅子を多数の人が取り合うゲーム。並べた椅子の周囲を多くの人が回り、合図で一斉に座る時、席のなかった人が抜ける。順次椅子を減らして行き最後に残った人を勝ちとする。 いず‐の‐うみ伊豆の海‥ヅ‥ 伊豆半島周辺の海域。(歌枕)金槐集「箱根路をわが越えくれば―や」 いずのおどりこ伊豆の踊子‥ヅ‥ヲドリ‥ 小説。川端康成作。1926年(大正15)「文芸時代」に発表。「孤児根性」に悩む一高生が、伊豆の旅で無私な踊り子と出会い、救われる過程を描いた青春文学。 いす‐の‐き柞・蚊母樹】 マンサク科の常緑高木。西南日本の山中に自生。庭樹としても栽培。高さ約15メートル。樹皮は灰白色、葉は長楕円形で厚い。4〜5月頃、深紅色の小花を穂状につける。葉に生ずる虫癭ちゅうえいは、タンニンを含み、染料に用いる。材は柱・机などに使用。イス。ユシノキ。ユス。ユスノキ。ヒョンノキ。→柞灰いすばい いずのくに伊豆の国‥ヅ‥ 静岡県東部、伊豆半島北部の市。イチゴ・トマトなどの栽培が盛ん。温泉などの観光資源も多い。人口5万。 いず‐の‐ちょうはち伊豆長八‥ヅ‥チヤウ‥ 幕末・明治前期の左官。本名、入江長八。伊豆松崎生れ。漆喰による鏝絵こてえを制作。(1815〜1889) いす‐ばい柞灰‥バヒ イスノキの樹皮を焼いてつくった灰。磁器の釉うわぐすりの融剤に用いる。 イスパニアHispania スペイン⇒スペイン いずはら厳原イヅ‥ 長崎県対馬つしま市の地名。もと宗氏10万石の城下町。対馬の中心地。 いず‐はんとう伊豆半島‥ヅ‥タウ 静岡県東部、駿河湾と相模湾の間に突出する半島。火山・温泉が多く、観光・保養地として発展。富士箱根伊豆国立公園の一部。 イスファハンIsfahān⇒エスファハン いすぶ・る揺振る】 〔他四〕 ユスブルの訛。 いず‐へ何処イヅヘ 〔代〕 (不定称指示)いずれのあたり。どのへん。どちら。万葉集19「―の山を鳴きか越ゆらむ」 イズベスチヤIzvestiya】 (通信の意)ソ連最高会議幹部会の発行した日刊の政府機関紙。1917年創刊。91年のソ連解体後は、政府も出資する株式会社に改組。 いずまイヅマ (上代東国方言)いとま。ひま。万葉集20「わが妻も絵に描きとらむ―もが」 い‐ずまい居住まいヰズマヒ すわっている姿勢。枕草子56「高膝まづきといふ―に」。「―を正す」 イスマイルIsmā‘īlīya アラビア】 イスラムの分派の一つ。シーア派に属する。10世紀初めにファーティマ朝を建設して最盛期を迎えるが、その後衰退。現在では、アーガー=ハーンを指導者として南アジアを中心に分布。 いず‐まめ伊豆豆‥ヅ‥ (和歌山県で)ソラマメ。 いず‐マリアナ‐こ伊豆マリアナ弧‥ヅ‥ (Izu-Mariana arc)伊豆諸島から小笠原諸島を経てマリアナ・ヤップ・パラオ海嶺にいたる弧状列島。フィリピン海プレートに太平洋プレートが沈み込む境界にある。日本列島寄りの部分を伊豆‐小笠原弧とも呼ぶ。 いすみ 千葉県南東部の市。太平洋に面し、農業・漁業が中心。人口4万2千。 いず‐みイヅミ (出水の意) ①地中から湧き出る水または湯。また、その場所。〈[季]夏〉。「清冽せいれつな―」 ②比喩的に、湧いて出る源。「知恵の―」 ⇒いずみ‐がわ【泉川】 ⇒いずみ‐どの【泉殿】 ⇒いずみ‐の‐した【泉の下】 ⇒いずみ‐や【泉屋】 いずみイヅミ 姓氏の一つ。 ⇒いずみ‐きょうか【泉鏡花】 ⇒いずみ‐じょう【泉城】 ⇒いずみ‐ねつ【泉熱】 いずみ出水イヅミ 鹿児島県北西端、八代海に面する市。ツルの渡来で知られる。人口5万8千。 いずみ和泉イヅミ ①(「和泉」は713年(和銅6)の詔により2字にしたもので、「和」は読まない)旧国名。五畿の一つ。今の大阪府の南部。泉州。 ②大阪府南西部の市。市域北西部の府中町は和泉国府に由来する。人口17万8千。 ⇒いずみ‐いし【和泉石】 いずみ‐いし和泉石イヅミ‥ 大阪府阪南市付近に産出する緑灰色の緻密な砂岩。土木・墓石用。 ⇒いずみ【和泉】 いずみおおつ泉大津イヅミオホ‥ 大阪府南西部、大阪湾岸の市。市名は和泉国府の外港であったことに由来する。毛織物生産の中心として工業都市化し、現在は堺・泉北工業地帯の一部。人口7万8千。 いずみ‐がわ泉川イヅミガハ ①泉が流れ出て川となっているもの。 ②(寛政頃の力士泉川が慣用したという)相撲で、相手の一方の差し手を両手でかかえ、ねじるようにして攻めること。(地名別項) ⇒いず‐み【泉】 いずみ‐がわ泉川イヅミガハ 京都府南部を流れる部分の木津川の古称。水泉郷いずみのごうの名による。(歌枕) いずみ‐きょうか泉鏡花イヅミキヤウクワ 小説家。名は鏡太郎。金沢生れ。尾崎紅葉に師事。明治・大正・昭和を通じて独自の幻想文学を構築した。作「夜行巡査」「高野聖」「歌行灯」など。「婦系図おんなけいず」をはじめ、しばしば新派劇に上演。(1873〜1939) 泉鏡花 提供:毎日新聞社 →作品:『歌行燈』[歌行灯] →作品:『高野聖』 ⇒いずみ【泉】 いずみさの泉佐野イヅミ‥ 大阪府南西部、大阪湾岸の市。北西の沖合に関西国際空港がある。人口9万9千。 いずみ‐しきぶ和泉式部イヅミ‥ 平安中期の歌人。中古三十六歌仙の一人。大江雅致まさむねの女むすめ。和泉守橘道貞の妻。小式部内侍の母。為尊親王・敦道親王の寵を受け、中宮彰子に仕え、再び藤原保昌に嫁すなど、情熱的な一生を送り、恋愛歌人として有名。「和泉式部日記」「和泉式部集」がある。生没年未詳。 →作品:『和泉式部日記』 ⇒いずみしきぶ‐にっき【和泉式部日記】 いずみしきぶ‐にっき和泉式部日記イヅミ‥ 一条天皇の長保5年(1003)4月から翌年正月までの、和泉式部の敦道親王との恋愛事件を書き記した日記。1巻。 →文献資料[和泉式部日記] ⇒いずみ‐しきぶ【和泉式部】 いずみ‐じょう泉城イヅミジヤウ 泉三郎忠衡ただひら(藤原泰衡の弟)の居城。岩手県平泉町平泉、中尊寺の西にあった。和泉城。 ⇒いずみ【泉】 いずみ‐たくイヅミ‥ 作曲家。本名、今泉隆雄。東京生れ。多数のCM曲のほか、代表作に「夜明けの歌」「恋の季節」、ミュージカル「見上げてごらん夜の星を」。(1930〜1992) いずみ‐どの泉殿イヅミ‥ ①平安時代、泉の出るところに建てた邸宅の称。〈[季]夏〉。「六波羅―」 ②室町時代、庭の泉水の上につき出した建築の称。「内裏の―」 ⇒いず‐み【泉】 いずみ‐ねつ泉熱イヅミ‥ 猩紅しょうこう熱に似た発疹を伴う流行性熱病。1927年(昭和2)金沢地方に初めて流行。泉仙助(1888〜1979)が最初の報告者。異型猩紅熱。 ⇒いずみ【泉】 いずみ‐の‐した泉の下イヅミ‥ 冥土。よみの国。 ⇒いず‐み【泉】 いずみ‐や泉屋イヅミ‥ 泉を取りこんだ建物。泉舎。泉廊。 ⇒いず‐み【泉】 いずみ‐りゅう和泉流イヅミリウ 狂言の流派。慶長(1596〜1615)頃の山脇和泉が佐々木岳楽軒の伝統を受けて創始したと伝える。家元山脇家は尾張徳川家に仕えた。ほかに、野村又三郎家・三宅藤九郎家・野村万蔵家などがあり、それぞれに芸を伝承した。 イズミルİzmir】 トルコ西部、エーゲ海に臨む古代ギリシア以来の港湾都市。人口230万(2003)。旧称、スミルナ。 イズムism】 (接尾語が名詞化したもの)主義。説。 いずめ (飯詰か) ①保温用に飯櫃めしびつを入れる藁桶わらおけ。 ②乳児を入れて育てる藁製のかご。いじこ。えじこ。えずこ。 ⇒いずめ‐こ‐にんぎょう【いずめこ人形】 いずめ‐こ‐にんぎょういずめこ人形‥ギヤウ いずめに入っている幼児の人形。山形県の民芸品。いずめ人形。 ⇒いずめ いずも出雲イヅモ ①旧国名。今の島根県の東部。雲州。 ②島根県北東部、出雲平野の中心にある市。室町時代以降市場町として発展。紡績・酒造などの工業が発達。人口14万6千。 ⇒いずも‐ぐすり【出雲薬】 ⇒いずも‐ぐつわ【出雲轡】 ⇒いずも‐ごと【出雲琴】 ⇒いずも‐じんじゃ【出雲神社】 ⇒いずも‐たいしゃ【出雲大社】 ⇒いずも‐でら【出雲寺】 ⇒いずも‐の‐おおやしろ【出雲大社】 ⇒いずも‐の‐おくに【出雲阿国】 ⇒いずも‐の‐かみ【出雲の神】 ⇒いずも‐の‐くにのみやつこ【出雲国造】 ⇒いずも‐ぶし【出雲節】 ⇒いずも‐ふどき【出雲風土記】 ⇒いずも‐へいや【出雲平野】 ⇒いずも‐むしろ【出雲筵】 ⇒いずも‐やき【出雲焼】 イスモイル‐ソモニIsmoil Somoni】 中央アジア、タジキスタン共和国の高峰。標高7495メートル。1933年初登頂。旧称、スターリン峰・コムニズム。イスマイル‐サマニ。 イスモイルソモニ(1) 提供:オフィス史朗 イスモイルソモニ(2) 提供:オフィス史朗 い‐ずもう居相撲ヰズマフ すわり相撲。 いずも‐ぐすり出雲薬イヅモ‥ 江戸時代に出雲大社から製出された丸薬で、小児の疳かんの薬。 ⇒いずも【出雲】 いずも‐ぐつわ出雲轡イヅモ‥ 出雲の鍛冶かじの作った轡。→十文字轡⇒いずも【出雲】 いずも‐ごと出雲琴イヅモ‥ (→)八雲琴やくもごとの別称。 ⇒いずも【出雲】 いずもざき出雲崎イヅモ‥ 新潟県中部、三島さんとう郡の港町。かつて北国街道の宿駅で、佐渡往来の要港。また、良寛の生誕地。 いずも‐じんじゃ出雲神社イヅモ‥ 京都府亀岡市千歳町にある元国幣中社。祭神は大国主命・三穂津姫命。今、出雲大神宮と称。丹波国一の宮。 出雲大神宮 撮影:的場 啓 ⇒いずも【出雲】 いずも‐たいしゃ出雲大社イヅモ‥ 島根県出雲市大社町杵築きづき東にある元官幣大社。祭神は大国主命。天之御中主神あまのみなかぬしのかみ・高皇産霊神たかみむすびのかみ・神皇産霊神かみむすびのかみ・宇麻志阿志軻備比古遅命うましあしかびひこじのみこと・天之常立神あまのとこたちのかみを配祀。社殿は大社造たいしゃづくりと称し、日本最古の神社建築の様式。出雲国一の宮。いずものおおやしろ。杵築大社。 出雲大社 撮影:山梨勝弘 ⇒いずも【出雲】 いずも‐でら出雲寺イヅモ‥ 毘沙門堂びしゃもんどうの寺号。 ⇒いずも【出雲】 いずも‐の‐おおやしろ出雲大社イヅモ‥オホ‥ ⇒いずもたいしゃ⇒いずも【出雲】 いずも‐の‐おくに出雲阿国イヅモ‥ 阿国歌舞伎の創始者。歌舞伎芝居の祖。出雲大社の巫女みこと称していたが出身地は不詳。京都で念仏踊を興行して広く愛好され、歌舞伎踊にまで発展。没年は1613年(慶長18)以後。 ⇒いずも【出雲】 いずも‐の‐かみ出雲の神イヅモ‥ ①出雲大社の祭神、大国主命のこと。 ②(毎年10月に全国の神々が出雲に集まり男女の縁を結ぶという俗伝から)男女の縁結びの神。誰身の秋「出替りや―の付落し」 ⇒いずも【出雲】 いずも‐の‐くにのみやつこ出雲国造イヅモ‥ 出雲の国を支配した豪族。律令制成立以後は大社の神官を世襲し、のち千家せんげ・北島の両家に分かれた。 ⇒いずも【出雲】 いずも‐ぶし出雲節イヅモ‥ 出雲に発した民謡が、出雲舟唄として加賀・能登地方に伝わったもの。仙台節・安来節やすぎぶし・博多節の源流。 ⇒いずも【出雲】 いずも‐ふどき出雲風土記イヅモ‥ 古風土記の一つ。733年(天平5)成る。完全な形で伝わる唯一の古風土記。出雲国9郡の風土・物産・伝承などを述べる。記紀にみえない出雲地方の神話も含む。1巻。出雲国風土記。 →文献資料[出雲国風土記] ⇒いずも【出雲】 いずも‐へいや出雲平野イヅモ‥ 島根県北東部、宍道しんじ湖西側の平野。斐伊ひい川が貫流。屋敷林をもつ散居集落で知られる。簸川ひのかわ平野。 ⇒いずも【出雲】 いずも‐むしろ出雲筵イヅモ‥ 出雲で産する筵。目が粗い。枕草子149「まことの―の畳」 ⇒いずも【出雲】 いずも‐やき出雲焼イヅモ‥ 出雲国(島根県)松江から産出する楽山らくざん焼と布志名ふじな焼との併称。また、出雲産の陶磁器の総称ともする。 ⇒いずも【出雲】 いず‐ら何らイヅラ (ラは場所を漠然とさす接尾語) [一]〔代〕 (不定称指示)どこ。どちら。万葉集15「家人の―とわれを問はばいかに言はむ」 [二]〔感〕 ①(人を促すときの語)さあさあ。どうした。堤中納言物語「―今は中納言の君とのたまへば」 ②(「―は」の形で)どこに行ったのか、どこにもないではないか。古今和歌集雑体「睦言むつごともまだ尽きなくに明けぬめり―は秋の長してふ夜は」 イスラームIslām アラビア⇒イスラム イスラエルIsrael】 (yisrā'ēl ヘブライは「神が支配する」の意) ①旧約聖書に見えるヤコブとその後裔である十二部族の総称。パレスチナの南東方荒地に起こり、前千数百年頃エジプトに居住した人々で、モーセに導かれてエジプトを出、カナンの地に至り、前1012年頃サウルによってイスラエル王国を建設、前926年北のイスラエル王国と南のユダ王国とに分裂。イスラエルは前722年に、ユダは前586年に滅亡、バビロン捕囚の体験を経て、イスラエルの宗教はユダヤ教として発展。 ②シオニズム運動の結果パレスチナに流入したユダヤ人が1948年イギリスの委任統治終了とともに建設した共和国。この国家の存在とパレスチナ国家建設の可否が、中東紛争の中で焦点となってきた。首都はエルサレム(国際的には未承認)。公用語はヘブライ語とアラビア語。面積2万1000平方キロメートル。人口555万(1995)。→西アジア(図) イスラマバードIslamabad】 (「イスラムの都」の意)パキスタン‐イスラム共和国の首都。同国北部にある。1961年建設を開始。人口52万9千(1998)。 イスラムIslām アラビア】 (「神への服従・帰依」の意。正しくはイスラーム) ①(→)イスラム教に同じ。 ②イスラム教に立脚する文明・文化・制度。 ③イスラムの世界。イスラム教徒全体。 ⇒イスラム‐きょう【イスラム教】 ⇒イスラム‐ぎんこう【イスラム銀行】 ⇒イスラム‐げんりしゅぎ【イスラム原理主義】 ⇒イスラム‐しょこくかいぎ‐きこう【イスラム諸国会議機構】 ⇒イスラム‐ていこく【イスラム帝国】 ⇒イスラム‐ふっこう【イスラム復興】 ⇒イスラム‐ほう【イスラム法】 ⇒イスラム‐れき【イスラム暦】 イスラム‐きょうイスラム教‥ケウ 世界的大宗教の一つ。610〜632年頃、ムハンマドが創始、アラビア半島から東西に広がり、中東から西へは大西洋に至る北アフリカ、東へはイラン・インド・中央アジアから中国・東南アジア、南へはサハラ以南アフリカ諸国に、民族を超えて広がる。サウジ‐アラビア・イラン・エジプト・モロッコ・パキスタンなどでは国教となっている。ユダヤ教・キリスト教と同系の一神教で、唯一神アッラーと預言者ムハンマドを認めることを根本教義とする。聖典はコーラン。信仰行為は五行、信仰箇条は六信にまとめられる。その教えは、シャリーアとして体系化される。法学・神学上の違いから、スンニー派とシーア派とに大別される。中世には、オリエント文明やヘレニズム文化を吸収した独自の文明が成立、哲学・医学・天文学・数学・地理学などが発達し、近代ヨーロッパ文化の誕生にも寄与した。三大聖地はメッカ・メディナ・エルサレム。回教。マホメット教。→五行六信⇒イスラム【Islām アラビア】 イスラム‐ぎんこうイスラム銀行‥カウ (bank islāmi アラビア)利子を禁止するイスラム法に立脚する銀行。1960年代に試行され、70年代後半から中東や東南アジアのイスラム国で多く設立。固定利子の代りに変動的な利潤を預金者に還元する。無利子銀行。 ⇒イスラム【Islām アラビア】 イスラム‐げんりしゅぎイスラム原理主義】 イスラムの原理を現代の社会、特に政治に適用しようとする急進主義。主にイスラム復興の過激派についていう。イスラム急進派。→イスラム復興→原理主義⇒イスラム【Islām アラビア】 イスラム‐しょこくかいぎ‐きこうイスラム諸国会議機構‥クワイ‥ (Organization of the Islamic Conference)イスラム国をメンバーとする国際機構。サウジ‐アラビア・モロッコの主導で1971年設立。イスラム諸国の連帯と協力の推進を目的とする。加盟国・地域は57(2006)。イスラム開発銀行などの専門機関を有する。本部ジェッダ。 ⇒イスラム【Islām アラビア】 イスラム‐ていこくイスラム帝国】 イスラム教徒が建設した諸帝国。ムハンマド没後の正統カリフ時代に始まり、ウマイヤ朝を経てアッバース朝に至って極盛に達した。最後のオスマン帝国は1922年に滅亡。サラセン帝国。 ⇒イスラム【Islām アラビア】 イスラム‐ふっこうイスラム復興‥フク‥ 20世紀半ばから顕在化したイスラム世界の宗教復興。イスラム法の再生をめざし、モスク建設や福祉活動をおこなう草の根型の復興運動や、イスラム原理主義とも呼ばれる急進的な政治運動がある。 ⇒イスラム【Islām アラビア】 イスラム‐ほうイスラム法‥ハフ (Sharī‘a アラビア)イスラムの法体系で、コーラン・スンナを基礎とし、法学者の法判断によって体系化を行なったもの。個人の内面的生活から社会や国家のあり方まで、人間生活の全局面を含む。シャリーア。 ⇒イスラム【Islām アラビア】 イスラム‐れきイスラム暦】 イスラム諸国で行われる陰暦。ムハンマドのメディナ聖遷(ヒジュラ)があった年(西暦622年)の第1月1日(西暦では同年の7月16日)を正月元日とする。1年(354日)を12カ月に分け、9月は断食(ラマダーン)、12月は巡礼の月として特に神聖視する。ヒジュラ暦。回教暦。回暦。 ⇒イスラム【Islām アラビア】 イスランド‐ごけイスランド苔】 (True Iceland lichen)地衣類の一つ。地衣体は樹枝状で褐色から帯緑褐色、高さは約3〜10センチメートル。裂片の縁辺に黒色の突起を持つ。高山に産する。健胃剤とする。依蘭苔えいらんたい。アイスランド‐ゴケ。 いす・る揺る・強請る】 〔他四〕 ユスルの訛。 い・する医する】 〔他サ変〕[文]医す(サ変) 病気をなおす。いやす。「渇を―・する」 い・する委するヰ‥ 〔他サ変〕[文]委す(サ変) ①ゆだねる。まかせる。 ②すてる。「泥土に―・する」 い・する慰するヰ‥ 〔他サ変〕[文]慰す(サ変) なぐさめる。いたわりねぎらう。太平記26「憤りを―・する条」 い‐ずる弋射‥ヅル (→)「いぐるみ」に同じ。 いず・る譲るイヅル 〔他四〕 ユズルの訛。 いずれ何れ・孰れイヅレ [一]〔代〕 これとかそれとか、はっきり定めず、または分からないままに、物事をさすのに使う語。どれ。どちら。拾遺和歌集「浜の真砂と我が恋と―まされり」。「―の案をとるか」 [二]〔副〕 事情・状態・時期などがどのようになるにせよ、の意を表す。 ①何にしても。どのみち。狂言、石神「―この中は少し過ぎさうにござる」。「―うそはばれる」 ②いつとは言えないが、近い将来。そのうちに。「―またうかがいます」 ⇒いずれ‐おとらぬ【何れ劣らぬ】 ⇒いずれ‐さま【何れ様】 ⇒いずれ‐も【何れも】 ⇒いずれ‐も‐さま【何れも様】 ⇒何れ菖蒲か杜若 ⇒何れか何れ ⇒何れともなし ⇒何れにしても

広辞苑 ページ 1059 での○何処をはかりと単語。