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あま【天】🔗🔉

あま】 (アメの古形)そら。てん。万葉集15「―の白雲」

あま【尼】🔗🔉

あま】 (梵語ambāの俗語形の音写。母の意) ①出家して仏門に入った女。あまほうし。尼僧。比丘尼びくに。伊勢物語「―になれる人ありけり」↔僧。 ②「あまそぎ」の略。能因本枕草子うつくしきもの「―にそぎたるちごの」 ③肩のあたりで髪を切りそろえた童女。(室町時代以来の称) ④教外者によるキリスト教の修道女の呼称。 ⑤女をののしっていう語。あまっこ。あまっちょ。

あま【海】🔗🔉

あま】 うみ。曾丹集「―の日和に藻塩焼くかも」

あま【海人・蜑】🔗🔉

あま海人・蜑】 (「あまびと(海人)」の略か) ①海で魚や貝をとり、藻塩などを焼くことを業とする者。漁夫。古事記「鮪しび突く―よ」 ②(「海女」「海士」と書く)海に入って貝・海藻などをとる人。〈[季]春〉。「真珠取りの―」

あま【海人・海士】(作品名)🔗🔉

あま海人・海士】 ①能。讃岐国志度の浦の海人が、藤原淡海(不比等ふひと)と契って生んだ子の房前ふささきを世に出すために、命を捨てて竜宮から宝珠を取り戻したという伝説を脚色する。 ②上方舞。地歌。1に取材。更紗屋新兵衛作詞・作曲。

あま【案摩・安摩】🔗🔉

あま案摩・安摩】 雅楽の唐楽。壱越いちこつ調の舞楽曲。蔵面ぞうめんをつけて舞う。案摩の舞。→案摩の面おもて→二の舞

あ‐ま【亜麻】🔗🔉

あ‐ま亜麻】 アマ科の一年草。西アジア原産の工芸作物。茎の繊維でリンネルや寒冷紗かんれいしゃ、その他の高級織物を織る。種子から搾る亜麻仁油あまにゆは良質な乾性油。日本では明治以降、北海道で繊維用に栽培されたが現在ではほとんど見られない。アカゴマ。ヌメゴマ。一年亜麻。 あま

アマ🔗🔉

アマ アマチュアの略。↔プロ

アマ【amah・阿媽】🔗🔉

アマamah・阿媽】 東アジア諸国に住む外国人の家庭に雇われた現地の女中または乳母の称。媽媽ママ

あま‐あい【雨間】‥アヒ🔗🔉

あま‐あい雨間‥アヒ 雨の降りやんでいるあいだ。

あま‐あがり【雨上がり】🔗🔉

あま‐あがり雨上がり⇒あめあがり

あま‐あし【雨脚・雨足】🔗🔉

あま‐あし雨脚・雨足】 (「雨脚うきゃく」の訓読) ①長くすじをひいて地に落ちる雨。「―が激しい」 ②雨が降りながら通りすぎていくさま。また、その速さ。「―が早い」

アマード【Jorge Amado】🔗🔉

アマードJorge Amado】 ブラジルの小説家。作「果て無き土地」「老練なる船乗りたち」など。(1912〜2001) アマード 提供:ullstein bild/APL

アマービレ【amabile イタリア】🔗🔉

アマービレamabile イタリア】 〔音〕発想標語。「愛らしく」の意。

あまいアマヒ🔗🔉

あまいアマヒ 語義未詳。はかない存命の間の意か。また、同じの意ともいう。古事記「天つ神のみ子のみ命は木の花の―のみ坐いまさむ」

あま・い【甘い】🔗🔉

あま・い甘い】 〔形〕[文]あま・し(ク) ①砂糖・あめなどの味がするさま。日本霊異記「母の―・き乳を捨てて」。「―・い物が好き」 ②塩気が少ない。柿本集「流れ合ふ湊の水のうまければ片方かたえも潮は―・きなりけり」。「―・い味噌」 ③(甘味は人に快く受け入れられることから)受け入れて楽しく気持よい。甘美で心とろける思いである。将門記「貞盛人口の―・きにより、本意にあらずといへども暗に同類となり」。「―・いメロディー」「―・い言葉にだまされる」「―・いささやき」「金木犀の―・い香り」「―・い新婚時代」 ④不足があっても認めてくれ、厳しく言わないので、接して楽である。処置がゆるやかである。「―・い点をつける」「生徒に―・い先生」「人に厳しく、自分に―・い」 ⑤事を処理するのに考えや力が不十分である。また、そのために事にうまく適合しない。東北院職人歌合「我が恋はなまし刀の鉄かねあまみ思ひきれども切られざりけり」。浄瑠璃、百日曾我「お預りの大事の囚人めしうどふかふかと渡さるるは…武士に似合はぬ―・い事」。「相手を―・く見る」「脇が―・い」「詰めが―・い」 ⑥ゆるく、締りがない。「ねじが―・くなる」 ⑦株価などがやや安い。「―・い相場」 ⇒甘い汁を吸う ⇒甘い物には蟻がたかる ○甘い汁を吸うあまいしるをすう 自分では何もせず、他人の苦労したもので利益を得る。 ⇒あま・い【甘い】

○甘い汁を吸うあまいしるをすう🔗🔉

○甘い汁を吸うあまいしるをすう 自分では何もせず、他人の苦労したもので利益を得る。 ⇒あま・い【甘い】 あま‐いと亜麻糸】 亜麻の繊維から紡いだ糸。灰色がかった薄茶色で、やわらかで光沢がある。リンネルなどの原料となる。 あま‐いぬ天犬】 獅子または狛犬こまいぬの異称。

あま‐いと【亜麻糸】🔗🔉

あま‐いと亜麻糸】 亜麻の繊維から紡いだ糸。灰色がかった薄茶色で、やわらかで光沢がある。リンネルなどの原料となる。

あま‐いぬ【天犬】🔗🔉

あま‐いぬ天犬】 獅子または狛犬こまいぬの異称。 ○甘い物には蟻がたかるあまいものにはありがたかる うまい話や利益の生じるところには人が集まるというたとえ。 ⇒あま・い【甘い】

○甘い物には蟻がたかるあまいものにはありがたかる🔗🔉

○甘い物には蟻がたかるあまいものにはありがたかる うまい話や利益の生じるところには人が集まるというたとえ。 ⇒あま・い【甘い】 あま‐いろ亜麻色】 灰色がかった薄茶色。亜麻糸の色。 Munsell color system: 10YR8/2 あま‐うけ雨承け】 軒の雨水を受けるもの。樋竹といだけなどにいう。 ⇒あまうけ‐ばな【雨承け鼻】 あまうけ‐ばな雨承け鼻】 穴が上を向いた鼻。 ⇒あま‐うけ【雨承け】 あま‐うち雨打】 軒端のきばの雨が落ちて打ち当たる所。あまおち。 あま‐うり甘瓜】 マクワウリの別称。 あまえ甘え】 甘えること。また、その気持。「―が抜けない」 ⇒あまえ‐ぐい【甘え食い】 ⇒あまえ‐っこ【甘えっ子】 あまえ‐いた・し 〔形ク〕 (「いたし」は甚だしい意)大変きまりがわるい。蜻蛉日記「今は―・くてまかり帰らんこともかたかるべき」→あまえる2 あまえ‐ぐい甘え食い‥グヒ 犬や馬などが甘えて軽くかむこと。あまがみ。〈日葡辞書〉 ⇒あまえ【甘え】 あまえ‐た・れる甘え垂れる】 〔自下一〕 ⇒あまったれる あまえ‐っこ甘えっ子】 甘えたがる子供。甘ったれ。甘えん坊。 ⇒あまえ【甘え】 あま‐えび甘海老】 ホッコクアカエビの流通上の名称。 あま・える甘える】 〔自下一〕[文]あま・ゆ(下二) ①甘みがある。甘たるくなる。源氏物語常夏「いと―・えたる薫物たきものの香を」 ②恥かしく思う。きまりわるがる。てれる。源氏物語宿木「―・えて書かざらむもあやしければ」 ③馴れ親しんでこびる。人の親切・好意を遠慮なく受け入れる。源氏物語賢木「かくのごと罪侍りとも、おぼし捨つまじきを頼みにて―・えて侍るなるべし」。「お言葉に―・えまして」 あま‐えん雨縁】 (雨にぬれるからいう)戸の外にある縁。濡縁ぬれえんあまえん‐ぼう甘えん坊‥バウ 甘える傾向の強い子供。人の好意や親切を期待して甘える人。 あま‐おおい雨覆い‥オホヒ ①雨にぬれるのを防ぐためにかぶせるおおい。あまよけ。 ②太刀の鞘さやの拵こしらえで、棟方むねがたを保護するために、鞘口から鞘の中ほどまでつけた覆輪ふくりんの金具。股寄ももよせ。↔芝引しばびき。 ③鳥の風切羽かざきりばねの根もとをおおう短い羽毛。あまおおいばね。→つばさ。 ④墓の上屋。霊屋たまやあま‐おさえ雨押え‥オサヘ 雨の流入を防ぐため煙突と屋根、下見板と土台との間などをおおう板。 あま‐おち雨落】 ①軒のあまだれの落ちる所。 ②芝居小屋の観客席で、舞台の正面の土間の最前列の所。小一こいち⇒あまおち‐いし【雨落石】 ⇒あまおち‐びょうし【雨落拍子】 あまおち‐いし雨落石】 「あまおち」1に据えて地の凹むのを防ぐ石。 ⇒あま‐おち【雨落】 あまおち‐びょうし雨落拍子‥ビヤウ‥ (→)「あまだれびょうし」に同じ。 ⇒あま‐おち【雨落】 あま‐おっこん甘御九献‥オク‥ (→)「あまくこん」に同じ。 あま‐おと雨音】 雨が物に当たる音。 あま‐おとめ天少女‥ヲトメ 天人。天女。天つ少女。万葉集5「君を待つ松浦の浦のをとめらは常世とこよの国の―かも」 あま‐おとめ海少女‥ヲトメ 年若い海女。万葉集7「―沖つ藻刈りに舟出すらしも」 あま‐おぶね海人小舟‥ヲ‥ [一]〔名〕 ①海人の乗る小舟。小さな漁船。万葉集7「―帆かも張れると」 ②アマオブネガイのこと。 [二]〔枕〕 「泊つ」「はつか(僅・二十日)」にかかる。万葉集10「―泊瀬の山に」 ⇒あまおぶね‐がい【海人小舟貝】 あまおぶね‐がい海人小舟貝‥ヲ‥ガヒ アマオブネガイ科の巻貝。大きさ約2センチメートル。殻表は黒色、数条の白帯や斑がある。殻口の縁が厚く、内唇の滑層は白色で広い。ふたは半月形。本州以南の潮間帯の岩礁に普通。 ⇒あま‐おぶね【海人小舟】 あま‐がいとう雨外套‥グワイタウ 雨天の時に着る外套。レインコート。 あま‐がえる雨蛙‥ガヘル ①アマガエル科の一種。四肢の各指端に吸盤をもち樹上に登る。体は緑色または灰色、鼻から目・耳にかけてと体側とに黒色斑紋がある。周囲の状態により体色が変化。日本各地にすむ。また、広くはアマガエル科・ミナミアマガエル科のカエルの総称で、多くは熱帯産。大形で美しいものもある。ニホンアマガエル。あまごいむし。雨蛤。〈[季]夏〉。〈新撰字鏡8〉 ニホンアマガエル 提供:東京動物園協会 ②(板屋根があって雨をいとわなかったからいう)江戸中期まで京都四条にあった糸操り芝居の異称。 ⇒あまがえる‐の‐いえ【雨蛙の家】 あまがえる‐の‐いえ雨蛙の家‥ガヘル‥イヘ 子供が、その中に蛙を入れて遊ぶ、麦わらでつくった小さい家。転じて、小さい家。好色一代男2「里の童部わらんべねぢ籠―などして」 ⇒あま‐がえる【雨蛙】 あま‐がお尼顔‥ガホ 化粧をしない顔。すがお。 あま‐かか尼媽】 女を卑しめていう語。愚かしい女ども。雨月物語5「―を蕩とらかすなま仏法」 あま‐がき甘柿】 木になっているままで甘くなる柿。富有柿・次郎柿など。〈[季]秋〉。↔渋柿 あま‐がくれ雨隠れ】 雨を避けること。雨やどり。今昔物語集11「木蔭に―したるやうに」 あま‐がけ雨掛け】 雨の降る時、着物などの上にかけておおうもの。 あま‐がけ・る天翔る】 〔自四〕 (アマカケルとも)鳥または神、人の霊魂などが天空を飛び走る。万葉集5「天あまのみ空ゆ―・り」。日葡辞書「アマカケル」 あま‐がさ雨笠・雨傘】 雨天に用いるかさ。 ◇かぶりがさには「笠」、さしがさには「傘」と書く。 ⇒あまがさ‐へび【雨傘蛇】 あまがさき尼崎】 ①兵庫県南東端の市。阪神工業地帯を構成する主要工業地区。中世には神崎川の河口港大物浦だいもつのうらが栄えた。もと松平氏4万石の城下町。人口46万3千。 ②(「尼ヶ崎」と書く)浄瑠璃「絵本太功記」10段目の通称。 →文献資料[絵本太功記(尼ヶ崎の段)] ⇒あまがさき‐だい【尼崎台】 あまがさき‐だい尼崎台】 (唐船で尼崎に将来したと伝えるからいう)名物天目てんもく台の称。黒塗りで底の内に朱漆で梅鉢または雁2羽あるいは蜈蚣むかでの書印がある。 ⇒あまがさき【尼崎】 あまがさ‐へび雨傘蛇】 コブラ科アマガサヘビ属のヘビの総称。十数種あるが、いずれも猛毒。また、その一種。全長1メートルで水辺に多く、時には人家にも入る。黒と白の横縞がある。東南アジア産。クレイト。 アマガサヘビ 提供:東京動物園協会 ⇒あま‐がさ【雨笠・雨傘】 あまかざり‐やま雨飾山】 新潟県と長野県との境、妙高火山群西端にある溶岩円頂丘。標高1963メートル。 雨飾山 提供:オフィス史朗 あまかし‐の‐おか甘樫丘・甘檮岡・味橿丘‥ヲカ 奈良県高市郡明日香村豊浦にある丘。允恭いんぎょう天皇が姓氏の混乱を正すため探湯くかたちを行なったとされ、また付近に蘇我蝦夷・入鹿父子の邸があったという地。うまかしのおか。 あま‐かす甘糟・甘粕】 ①酒のかすの甘いもの。〈新撰字鏡4〉 ②甘酒の固練りのもの。 あまかす‐じけん甘粕事件】 1923年(大正12)9月16日、憲兵大尉甘粕正彦(1891〜1945)らが、関東大震災の戒厳令下で、無政府主義者大杉栄・伊藤野枝らを殺害した事件。 大杉栄の社会葬・斎場前の混乱 1923年12月16日 提供:毎日新聞社 あま‐かぜ雨風】 雨気あまけを含んだ風。また、雨につれて吹く風。枕草子197「三月ばかりの夕暮にゆるく吹きたる―」 あま‐かぞう天数ふ‥カゾフ 〔枕〕 ⇒そらかぞう あまがたり‐うた天語歌】 上代歌謡の一つ。古事記雄略天皇の条に3首見える長歌謡。一説に、海人語部あまがたりべが伝えた寿歌ほぎうたという。古来、「あまことうた」と訓まれていた。 あま‐がつ天児・天倪】 ①古く、祓はらえに子供の傍に置き、形代かたしろとして凶事をうつし負わせるために用いた人形。源氏物語薄雲「乳母少将…―やうのものとりて乗る」 天児 ②近世、子供の守りとして枕頭に置く幼児に模した人形。→おとぎぼうこ(御伽這子) あま‐ガッパ雨合羽】 雨天の時に着るカッパ。 あま‐がね蜑金】 鮑あわびなどを岩からはがすのに使う道具。磯金。貝金。起し金。 あま‐が‐べに天が紅】 (訛ってオマンガベニともいう)赤い夕焼雲。夕やけ。年若い尼が頬紅ほおべにをつけて親に叱られたという伝説があり、その「尼が紅」と混用された。玉海集「下紅葉空にうつすや―」。崑山集「―つけて稲妻待つ夜かな」 あま‐がみ甘噛み】 家畜やペットなどが、軽くかむこと。 あま‐がみ雨紙】 雨よけに使う油紙。〈日葡辞書〉 あま‐から甘辛】 ①甘みと辛みとの混じった味。 ②甘い菓子と酒。 ⇒あまから‐せんべい【甘辛煎餅】 ⇒あまから‐に【甘辛煮】 あま‐から・い甘辛い】 〔形〕[文]あまから・し(ク) 甘みと辛み、特に砂糖味と醤油味との混じった味である。「豚肉と玉葱を―・く煮つける」 あまから‐せんべい甘辛煎餅】 ①醤油をまぜた糖蜜を塗った煎餅。甘辛。 ②塩煎餅に砂糖の衣をつけたもの。 ⇒あま‐から【甘辛】 あまから‐に甘辛煮】 砂糖と醤油で甘辛く煮ること。そのように煮たもの。 ⇒あま‐から【甘辛】 あまかわ天川‥カハ 中国のマカオ(澳門)の称。日本で室町時代にこう呼んだ。この地に阿媽神廟があって阿媽港あまこうとも呼んだため。 ⇒あまかわ‐さんごじゅ【天川珊瑚珠】 あま‐かわ甘皮‥カハ ①樹木や果実の外皮の内側にある薄い皮。あまはだ。「―をはぐ」 ②爪の根もとをおおう皮膚の柔らかい部分。 あま‐かわ雨皮‥カハ 車輿くるまごし・唐櫃からびつなどの雨覆い。表は練絹に油をひき、裏は生絹。後には油をひかないもの、また油紙も用いた。蜻蛉日記「やがてそこもとに―張りたる車さし寄せ」 ⇒あまかわ‐もち【雨皮持】 あまかわ‐さんごじゅ天川珊瑚珠‥カハ‥ 天川から渡来した上等の珊瑚珠。浄瑠璃、傾城反魂香「御物蒔絵の印籠―はさもなくて」 ⇒あまかわ【天川】 あまかわ‐もち雨皮持‥カハ‥ 貴人の行列に雨皮の事に当たる役。雨皮張。 ⇒あま‐かわ【雨皮】 あま‐かんむり雨冠⇒あめかんむり あま‐き甘草】 カンゾウの古名。〈倭名類聚鈔20あまぎ甘木】 福岡県朝倉市の地名。江戸時代は市場町・宿場町として栄える。 あま‐ぎ雨着】 衣服の上に着て雨を防ぐもの。 あまぎ‐さん天城山】 富士火山帯に属する伊豆半島中央部の火山。最高峰は万三郎岳で、標高1405メートル。杉・桧・松が多く、江戸時代は幕府の直轄地。 天城山 万三郎岳 撮影:佐藤 尚 あまぎ‐とうげ天城峠‥タウゲ 伊豆半島中央部、伊豆市と賀茂郡河津町との境にある峠。標高約830メートル。新旧2本の天城トンネルが峠の下に通じ、旧トンネル(天城山隧道)は重要文化財。 あま‐ぎぬ雨衣】 装束の上に着て雨雪を防ぐ衣。表に油をひいた白絹で作る。あまごろも。〈倭名類聚鈔14あま‐ぎみ尼君】 尼を敬っていう語。あまうえ。源氏物語若紫「―ただ人と見えず」 あま‐ぎら・う天霧らふ‥ギラフ 〔自四〕 (アマギルに接尾語フの付いた語)雲霧などで、天が一面に曇る。万葉集6「―・ふしぐれを疾いたみ」 あま‐ぎら・す天霧らす】 〔他四〕 天を一面に曇らせる。万葉集8「―・し雪も降らぬか」 あま‐ぎり雨霧】 小雨のような霧。万葉集12「佐保山に立つ―の消ぬべくおもほゆ」 あま‐きりふ案摩切斑】 案摩の面おもての羽に似た切斑の矢羽。 あま‐ぎ・る天霧る】 〔自四〕 雲霧などのために天が曇る。古今和歌集「久方の―・る雪のなべて降れれば」 あま‐ぐ雨具】 雨降りの時に用いるレインコート・傘・雨靴・高下駄の類。 あま‐くこん甘九献】 (女房詞)甘酒あまざけ。あまおっこん。あまくもじ。御湯殿上日記「―まゐる」 あまくさ天草】 ①(→)天草諸島に同じ。 ②熊本県西部、天草諸島の市。海岸は風光明媚。江戸後期、頼山陽は天草灘の景観美に感嘆して「雲か山か呉か越か、水天髣髴青一髪」と詠んだ。人口9万6千。 天草五橋 撮影:山梨勝弘 ⇒あまくさ‐いし【天草石】 ⇒あまくさ‐いっき【天草一揆】 ⇒あまくさ‐しょとう【天草諸島】 ⇒あまくさ‐しろう【天草四郎】 ⇒あまくさ‐ど【天草砥】 ⇒あまくさ‐とうせき【天草陶石】 ⇒あまくさ‐の‐らん【天草の乱】 ⇒あまくさ‐ばん【天草版】 あま‐くさ甘草】 ①カンゾウの異称。 ②アマチャヅルの異称。 あまくさ‐いし天草石(→)天草陶石に同じ。 ⇒あまくさ【天草】 あまくさ‐いっき天草一揆(→)「島原の乱」に同じ。 ⇒あまくさ【天草】 あまくさ‐しょとう天草諸島‥タウ 熊本県天草郡と天草・上天草両市を含む、宇土うと半島の南西にある島々。上島かみしま・下島しもしまを主島とし、百十余の島から成る。天草五橋によって上島と宇土半島とを結ぶ。天草の乱で有名。 ⇒あまくさ【天草】 あまくさ‐しろう天草四郎‥ラウ 益田ますだ時貞の別称。 ⇒あまくさ【天草】 あまくさ‐ど天草砥】 天草島に産出する上質の荒砥。 ⇒あまくさ【天草】 あまくさ‐とうせき天草陶石‥タウ‥ 熊本県の天草下島しもしまに産出する良質の陶石。日本の主要な磁器の原料で、釉うわぐすりにも素地きじにも用いる。天草石。天草土。茶碗石。 ⇒あまくさ【天草】 あまくさ‐の‐らん天草の乱(→)「島原の乱」に同じ。 ⇒あまくさ【天草】 あまくさ‐ばん天草版】 キリシタン版の一つ。16世紀末、西洋式印刷機によってキリシタンが天草で出版した活字版の刊本。天草本ともいい、「伊曾保イソホ物語」「平家物語」などが著名。 ⇒あまくさ【天草】 あま‐くだ・す天降す】 〔他四〕 天上からこの国土にくだす。祝詞、大祓詞「―・し依さし奉まつりき」 あま‐くだり天降り・天下り】 ①天から国土にくだること。 ②下の者の意向や都合を考えない、上からの一方的なおしつけ。特に、官庁で退職後の幹部などを民間会社や団体などに受けいれさせること。「―人事」 ⇒あまくだり‐びと【天降り人】 あまくだり‐びと天降り人】 天からくだって来た人。天人。 ⇒あま‐くだり【天降り・天下り】 あま‐くだ・る天降る・天下る】 〔自五〕 ①天から国土にくだる。万葉集18「瑞穂の国を―・り治しらしめしける天皇すめろきの」 ②官庁の幹部や上位組織の者が退職後、関連企業や団体の高い地位につく。 あま‐くち甘口】 ①甘味を好むこと。また、その人。下戸げこ。甘党。 ②酒・味噌・醤油などの口あたりの甘いもの。「―の酒」↔辛口。 ③人の心にかなうように言ううまい言葉。巧言。「―に乗せられる」 ④おだやかなさま。また、てぬるいさま。歌舞伎、毛抜「そんな―なことぢやゆかぬ」 ⑤なみひととおり。普通。鹿の子餅「また―なことはいやです。何ぞ豪儀な事が書いてもらいたうごんす」 ⑥愚鈍なこと。うすのろ。 ⇒あまくち‐ねずみ【甘口鼠】 ⇒あまくち‐みそ【甘口味噌】 あまくち‐ねずみ甘口鼠】 ハツカネズミの古称。〈倭名類聚鈔20⇒あま‐くち【甘口】 あまくち‐みそ甘口味噌】 甘味噌ほど甘くはないが、糖分と塩分がやや多い味噌。 ⇒あま‐くち【甘口】 あま‐ぐつ雨靴】 雨降りの日に履く、ゴムやビニール製の靴。レイン‐シューズ。 あまくに天国】 伝説上の刀工。また、その製作した刀。日本刀剣の祖といわれ、大宝(701〜704)頃の大和の人とも、平安後期の人ともいう。平家重代の宝刀小烏こがらすはこの人の作という。江戸亀戸天神の宝剣もその作で、抜くと必ず雨が降るとされた。宗五大草紙「御物に成り候太刀の銘、神息、―、真守…」。誹風柳多留98「―は一降りほしき時に出し」 あま‐ぐみ疎組・阿麻組・亜麻組】 〔建〕枡組ますぐみの一種。柱上にのみ組物をおくもの。和様建築にみられる。↔詰組 あま‐ぐも天雲】 (古くは清音か)天の雲。万葉集3「―の雷いかずちの上に」 ⇒あまぐも‐の【天雲の】 あま‐ぐも雨雲】 ①雨の降る際に現れる雲。雨気あまけを含んだ雲。 雨雲 撮影:高橋健司 ②俗に乱層雲のこと。 あま‐くもじ甘九文字(→)「あまくこん」に同じ。 あまぐも‐の天雲の】 〔枕〕 「たゆたふ」「行く」「別る」「よそ」「おくかも知らず」などにかかる。 ⇒あま‐ぐも【天雲】 あま‐ぐもり雨曇り】 雨が今にも降りそうな曇り方。 あまくら天座】 伝説上の刀工。天国あまくにの門人。 あま‐ぐり甘栗】 ①かちぐり。平安時代、大臣の大饗たいきょうに朝廷から賜る例になっていた。 ②加熱した小石で蒸し焼きにし甘味をつけた栗の実。多く中国産の小粒の栗を用いる。 ⇒あまぐり‐の‐つかい【甘栗の使】 あまぐり‐の‐つかい甘栗の使‥ツカヒ 大臣の大饗たいきょうに、甘栗1を賜うための勅使。枕草子88「大饗の折の―などに参りたる」 ⇒あま‐ぐり【甘栗】 あまぐり‐ひがき雨栗日柿】 雨の多い年は栗の出来が良く、日照りの多い年は柿の出来が良いということ。 あま‐ぐるま雨車】 演劇で、雨の擬音のために用いる道具。紙を張った糸繰り車に似たものの中に小豆などを入れて回す。また、雨の擬音を出すこと。歌舞伎、勧善懲悪覗機関「此時―になり」 あまくろ‐つばめ雨黒燕】 アマツバメの別称。 あま‐け甘気】 ①あまさの程度。あまみ。 ②てぬるいこと。だらしのないこと。 ⇒あまけ‐づ・く【甘気付く】 あま‐け雨気】 雨が降りそうな空模様。雨もよい。日葡辞書「アマケニゴザル」 ⇒あまけ‐づ・く【雨気付く】 あま‐げしき雨景色】 ①雨中の景色。 ②雨の降りそうな空の様子。 あまけ‐づ・く甘気付く】 〔自四〕 異性を好きになる。歌舞伎、男伊達初買曾我「女太夫へ―・くとは太い奴だ」 ⇒あま‐け【甘気】 あまけ‐づ・く雨気付く】 〔自四〕 雨が降りそうになる。 ⇒あま‐け【雨気】 あまこ尼子】 (アマゴとも)姓氏の一つ。近江源氏佐々木氏の支族。室町時代出雲の豪族。 ⇒あまこ‐かつひさ【尼子勝久】 ⇒あまこ‐じゅうゆうし【尼子十勇士】 ⇒あまこ‐つねひさ【尼子経久】 ⇒あまこ‐はるひさ【尼子晴久】 あまご天魚】 サケ科の魚サツキマスの幼魚ないし陸封魚。体側に黒色斑紋の並ぶ清楚な魚で、小朱点のある点でヤマメと異なる。西南日本の太平洋側河川の上流にすみ、全長約20センチメートル。エノハ。 あま‐ごい雨乞い‥ゴヒ ひでりの時、降雨を神仏に祈ること。祈雨きう。請雨しょうう。〈[季]夏〉。天武紀「是の月に、旱ひでりす。…―す」 ⇒あまごい‐うた【雨乞い唄】 ⇒あまごい‐おどり【雨乞い踊】 ⇒あまごい‐こまち【雨乞小町】 ⇒あまごい‐の‐つかい【祈雨使】 ⇒あまごい‐むし【雨乞虫】 あまごい‐うた雨乞い唄‥ゴヒ‥ ひでりの時、降雨を神仏に祈る唄。民謡として諸国に伝わる。北条念仏・宗方万行など。 ⇒あま‐ごい【雨乞い】 あまごい‐おどり雨乞い踊‥ゴヒヲドリ 雨乞いの祭に神仏に捧げる舞踊。多くは太鼓を打ち、蓑・笠をつけて踊る。 ⇒あま‐ごい【雨乞い】 あまごい‐こまち雨乞小町‥ゴヒ‥ 雨乞いに小野小町が歌をよみ功を奏した伝説に基づく歌曲や戯曲。 ⇒あま‐ごい【雨乞い】 あまごい‐の‐つかい祈雨使‥ゴヒ‥ツカヒ 雨乞いのため、神泉苑または諸社に遣わされる勅使。月詣和歌集「―にて雨降らして」 ⇒あま‐ごい【雨乞い】 あまごい‐むし雨乞虫‥ゴヒ‥ (→)アマガエル1の別称。 ⇒あま‐ごい【雨乞い】 あま‐こう尼講‥カウ 女性の信者によって行われる講。 あまこう阿媽港・亜媽港‥カウ (→)天川あまかわに同じ。 あま‐コート雨コート】 雨降りの日に着る、女性用の和装コート。 あまこ‐かつひさ尼子勝久】 戦国時代の武将。1569年(永禄12)尼子氏再興をめざして出雲で挙兵したが、後に毛利氏の攻囲をうけて自刃。(1553〜1578) ⇒あまこ【尼子】 あま‐ござん尼五山(→)尼寺五山に同じ。 あまこ‐じゅうゆうし尼子十勇士‥ジフ‥ 1566年(永禄9)の尼子氏滅亡後、尼子氏の復興につとめたという十人の勇士。山中鹿介・秋宅庵之介・横道兵庫之介・早川鮎之介・尤道理之介・寺本生死之介・植田早稲之介・深田泥之介・藪中荊之介・小倉鼠之介。 ⇒あまこ【尼子】 あま‐ごしょ尼御所(→)比丘尼御所びくにごしょに同じ。 あま‐ごぜ尼御前】 「あまごぜん」の略。 あま‐ごぜん尼御前】 (「御前」は敬称の接尾語)尼を敬っていう語。あまごぜ。あまぜ。 あまこ‐つねひさ尼子経久】 室町後期の武将。出雲のほか隠岐・因幡・伯耆を合わせ、尼子氏を強大にした。(1458〜1541) ⇒あまこ【尼子】 あまこと‐うた天語歌(→)「あまがたりうた」に同じ。 あまこ‐はるひさ尼子晴久】 戦国時代の武将。経久の孫。大内義隆・毛利元就と争った。(1514〜1560一説に1514〜1562) ⇒あまこ【尼子】 あま‐ごもり海人籠り】 海人の祭。お籠りをする。 あま‐ごもり雨隠り】 〔枕〕 「笠」にかかる。万葉集6「―三笠の山を高みかも」 あま‐ごも・る雨隠る】 〔自四〕 雨に降りこめられる。万葉集15「―・りもの思ふ時に」 あま‐ごろも天衣】 天人の着る羽衣。古今和歌集六帖2「―撫づる千歳の巌をも」 あま‐ごろも尼衣】 尼の着る法衣。源氏物語手習「―かはれる身にやありし世の」 あま‐ごろも雨衣】 [一]〔名〕 「あまぎぬ」に同じ。 [二]〔枕〕 「みの」「たみの(田蓑)」にかかる。古今和歌集「―たみのの島にたづ鳴きわたる」 あま‐ごろも海人衣】 海人の着る衣服。古今和歌集六帖3「須磨の浦に玉藻かりほす―」 あま‐さえ剰へアマサヘ 〔副〕 アマッサエの促音ツを表記しない形。あまつさえ。落窪物語4「―うき恥の限りこそ見せつれ」 あま‐さかさま天逆様】 理非のさかさまなこと。不合理なこと。てんさかさま。狂言、釣狐「此人の云ふ事は―なる事も合点を致す程に」 あま‐ざかる天離る】 〔枕〕 (アマサカルとも)空遠く離れている意から、また一説に、空遠く離れている「日」の意から「向ふ」「ひな(鄙)」にかかる。 あま‐さく甘作】 未墾地に焼畑の方法で行う自由な耕作。 あま‐ざけ甘酒・醴】 米の飯と米麹こうじとを混ぜて醸かもした甘い飲料。古くは、夏の飲み物であった。ひとよざけ。こさけ。醴酒れいしゅ。また、酒粕を溶かし甘味をつけた飲料。〈[季]夏〉。北村透谷、富士山遊びの記臆「―にて気力を付け再び立上りて」 ⇒あまざけ‐まんじゅう【甘酒饅頭】 あまざけ‐まんじゅう甘酒饅頭‥ヂユウ 甘酒を饅頭の皮の原料として加味したもの。さかまんじゅう。 ⇒あま‐ざけ【甘酒・醴】 あま‐ざら天皿(→)「あまだな(天棚)」1に同じ。 あま‐ざらし雨曝し・雨晒し】 雨にさらすこと。覆う物がなく、雨のふりかかるままにしておくこと。頼政集「五月雨の―する布と見つるは」。「―にする」「―の車」 あま‐さわり雨障‥サハリ 雨に妨げられて外出できないこと。万葉集8「雨障あまさわり出でて行かねば」(一説に、「雨障」をアマツツミと訓む) あま‐し亜麻子(→)亜麻仁あまにに同じ。 あま・し甘し】 〔形ク〕 ⇒あまい あま‐じ天路・天道‥ヂ ①天上にある路。また、天へ上る路。万葉集10「夕星ゆうつづも往来かよふ―を」 ②仏教で、六道の一つ。天上にあるという世界。天上道。万葉集5「直ただに率去いゆきて―知らしめ」 あま‐じお甘塩‥ジホ 塩気のうすいこと。うすじお。日葡辞書「アマジヲノウヲ」 あま‐じし余肉・剰肉】 (「あまりしし」の意)いぼ・こぶなどのような皮膚に突き出る余分の肉。こくみ。〈倭名類聚鈔3あま‐しずく雨雫‥シヅク (→)「あまだれ」に同じ。 あま‐じたく雨支度】 外出の時に雨にぬれない用意。また、その雨具。 あま‐しだり雨滴】 (アマシタタリの約)あまだれ。〈倭名類聚鈔1あま‐じまい雨仕舞‥ジマヒ 雨水の浸入や雨漏りを防ぐこと。また、その施工方法。「―箇所」 あま‐じみ雨染み】 雨水のしみたあとのよごれ。 あま‐じめり雨湿り】 雨のために湿気をおびること。 あまし‐もの余し物・余し者】 ①もてあました品物。また、もてあまされた人。もてあましもの。 ②残した物。残り物。 あま‐しょうぐん尼将軍‥シヤウ‥ 北条政子の異称。 あま‐しょうじ雨障子‥シヤウ‥ 油障子。 あま‐しょうぞく雨装束‥シヤウ‥ ⇒あまそうぞく あま‐しょく甘食】 甘味をつけた円錐形の菓子パン。 甘食 撮影:関戸 勇 あま・す余す】 〔他五〕 ①余分・余力・余地を残す。残っている。古事記「築くや玉垣つき―・し」。「ご飯を―・す」「夏休みも―・すところ3日」 ②もらす。とり逃がす。平家物語6「―・すな、もらすなとて攻め給へば」 ③(主として受身の形で用いる)処理できないものとする。また、もてあます。平家物語1「世に―・されたるいたづら者なんど」 ④余勢で外にほうり出す。保元物語「馬は屏風を倒すごとく、がはと倒るれば、主は前へぞ―・されける」 ⇒余すところなく あま‐ず甘酢】 合せ酢の一種。酢に味醂みりんまたは砂糖を多めに加えた甘みの強いもの。 あま‐ずっぱ・い甘酸っぱい】 〔形〕 甘味と酸味とがまじっている。香りなどについてもいう。また、快さと感傷のまじったような気持にもいう。「―・いみかん」「―・い思い出」

あま‐いろ【亜麻色】🔗🔉

あま‐いろ亜麻色】 灰色がかった薄茶色。亜麻糸の色。 Munsell color system: 10YR8/2

あま‐うけ【雨承け】🔗🔉

あま‐うけ雨承け】 軒の雨水を受けるもの。樋竹といだけなどにいう。 ⇒あまうけ‐ばな【雨承け鼻】

あまうけ‐ばな【雨承け鼻】🔗🔉

あまうけ‐ばな雨承け鼻】 穴が上を向いた鼻。 ⇒あま‐うけ【雨承け】

あま‐うち【雨打】🔗🔉

あま‐うち雨打】 軒端のきばの雨が落ちて打ち当たる所。あまおち。

あま‐うり【甘瓜】🔗🔉

あま‐うり甘瓜】 マクワウリの別称。

あまえ【甘え】🔗🔉

あまえ甘え】 甘えること。また、その気持。「―が抜けない」 ⇒あまえ‐ぐい【甘え食い】 ⇒あまえ‐っこ【甘えっ子】

あまえ‐いた・し🔗🔉

あまえ‐いた・し 〔形ク〕 (「いたし」は甚だしい意)大変きまりがわるい。蜻蛉日記「今は―・くてまかり帰らんこともかたかるべき」→あまえる2

あまえ‐ぐい【甘え食い】‥グヒ🔗🔉

あまえ‐ぐい甘え食い‥グヒ 犬や馬などが甘えて軽くかむこと。あまがみ。〈日葡辞書〉 ⇒あまえ【甘え】

あまえ‐た・れる【甘え垂れる】🔗🔉

あまえ‐た・れる甘え垂れる】 〔自下一〕 ⇒あまったれる

あまえ‐っこ【甘えっ子】🔗🔉

あまえ‐っこ甘えっ子】 甘えたがる子供。甘ったれ。甘えん坊。 ⇒あまえ【甘え】

あま‐えび【甘海老】🔗🔉

あま‐えび甘海老】 ホッコクアカエビの流通上の名称。

あま・える【甘える】🔗🔉

あま・える甘える】 〔自下一〕[文]あま・ゆ(下二) ①甘みがある。甘たるくなる。源氏物語常夏「いと―・えたる薫物たきものの香を」 ②恥かしく思う。きまりわるがる。てれる。源氏物語宿木「―・えて書かざらむもあやしければ」 ③馴れ親しんでこびる。人の親切・好意を遠慮なく受け入れる。源氏物語賢木「かくのごと罪侍りとも、おぼし捨つまじきを頼みにて―・えて侍るなるべし」。「お言葉に―・えまして」

あま‐えん【雨縁】🔗🔉

あま‐えん雨縁】 (雨にぬれるからいう)戸の外にある縁。濡縁ぬれえん

あまえん‐ぼう【甘えん坊】‥バウ🔗🔉

あまえん‐ぼう甘えん坊‥バウ 甘える傾向の強い子供。人の好意や親切を期待して甘える人。

あま‐おおい【雨覆い】‥オホヒ🔗🔉

あま‐おおい雨覆い‥オホヒ ①雨にぬれるのを防ぐためにかぶせるおおい。あまよけ。 ②太刀の鞘さやの拵こしらえで、棟方むねがたを保護するために、鞘口から鞘の中ほどまでつけた覆輪ふくりんの金具。股寄ももよせ。↔芝引しばびき。 ③鳥の風切羽かざきりばねの根もとをおおう短い羽毛。あまおおいばね。→つばさ。 ④墓の上屋。霊屋たまや

あま‐おさえ【雨押え】‥オサヘ🔗🔉

あま‐おさえ雨押え‥オサヘ 雨の流入を防ぐため煙突と屋根、下見板と土台との間などをおおう板。

あま‐おち【雨落】🔗🔉

あま‐おち雨落】 ①軒のあまだれの落ちる所。 ②芝居小屋の観客席で、舞台の正面の土間の最前列の所。小一こいち⇒あまおち‐いし【雨落石】 ⇒あまおち‐びょうし【雨落拍子】

あまおち‐いし【雨落石】🔗🔉

あまおち‐いし雨落石】 「あまおち」1に据えて地の凹むのを防ぐ石。 ⇒あま‐おち【雨落】

あまおち‐びょうし【雨落拍子】‥ビヤウ‥🔗🔉

あまおち‐びょうし雨落拍子‥ビヤウ‥ (→)「あまだれびょうし」に同じ。 ⇒あま‐おち【雨落】

あま‐おっこん【甘御九献】‥オク‥🔗🔉

あま‐おっこん甘御九献‥オク‥ (→)「あまくこん」に同じ。

あま‐おと【雨音】🔗🔉

あま‐おと雨音】 雨が物に当たる音。

あま‐おとめ【天少女】‥ヲトメ🔗🔉

あま‐おとめ天少女‥ヲトメ 天人。天女。天つ少女。万葉集5「君を待つ松浦の浦のをとめらは常世とこよの国の―かも」

あま‐おとめ【海少女】‥ヲトメ🔗🔉

あま‐おとめ海少女‥ヲトメ 年若い海女。万葉集7「―沖つ藻刈りに舟出すらしも」

あま‐おぶね【海人小舟】‥ヲ‥🔗🔉

あま‐おぶね海人小舟‥ヲ‥ [一]〔名〕 ①海人の乗る小舟。小さな漁船。万葉集7「―帆かも張れると」 ②アマオブネガイのこと。 [二]〔枕〕 「泊つ」「はつか(僅・二十日)」にかかる。万葉集10「―泊瀬の山に」 ⇒あまおぶね‐がい【海人小舟貝】

あまおぶね‐がい【海人小舟貝】‥ヲ‥ガヒ🔗🔉

あまおぶね‐がい海人小舟貝‥ヲ‥ガヒ アマオブネガイ科の巻貝。大きさ約2センチメートル。殻表は黒色、数条の白帯や斑がある。殻口の縁が厚く、内唇の滑層は白色で広い。ふたは半月形。本州以南の潮間帯の岩礁に普通。 ⇒あま‐おぶね【海人小舟】

あま‐がいとう【雨外套】‥グワイタウ🔗🔉

あま‐がいとう雨外套‥グワイタウ 雨天の時に着る外套。レインコート。

あま‐がえる【雨蛙】‥ガヘル🔗🔉

あま‐がえる雨蛙‥ガヘル ①アマガエル科の一種。四肢の各指端に吸盤をもち樹上に登る。体は緑色または灰色、鼻から目・耳にかけてと体側とに黒色斑紋がある。周囲の状態により体色が変化。日本各地にすむ。また、広くはアマガエル科・ミナミアマガエル科のカエルの総称で、多くは熱帯産。大形で美しいものもある。ニホンアマガエル。あまごいむし。雨蛤。〈[季]夏〉。〈新撰字鏡8〉 ニホンアマガエル 提供:東京動物園協会 ②(板屋根があって雨をいとわなかったからいう)江戸中期まで京都四条にあった糸操り芝居の異称。 ⇒あまがえる‐の‐いえ【雨蛙の家】

あまがえる‐の‐いえ【雨蛙の家】‥ガヘル‥イヘ🔗🔉

あまがえる‐の‐いえ雨蛙の家‥ガヘル‥イヘ 子供が、その中に蛙を入れて遊ぶ、麦わらでつくった小さい家。転じて、小さい家。好色一代男2「里の童部わらんべねぢ籠―などして」 ⇒あま‐がえる【雨蛙】

あま‐がお【尼顔】‥ガホ🔗🔉

あま‐がお尼顔‥ガホ 化粧をしない顔。すがお。

あま‐かか【尼媽】🔗🔉

あま‐かか尼媽】 女を卑しめていう語。愚かしい女ども。雨月物語5「―を蕩とらかすなま仏法」

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