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かば【蒲】🔗🔉

かば(→)「がま」に同じ。

かば‐いろ【蒲色・樺色】🔗🔉

かば‐いろ蒲色・樺色】 蒲がまの穂の色。赤みをおびた黄色。 Munsell color system: 10R4.5/11

かば‐ざくら【樺桜・蒲桜】🔗🔉

かば‐ざくら樺桜・蒲桜】 ①サクラの一品種。葉はヒガンザクラに似て青芽。花は白色単弁。源氏物語野分「おもしろき―の咲きみだれたるを見る心地す」 ②シラカバの異称。 ③襲かさねの色目。表は蘇芳すおう、裏は赤花、あるいは中倍なかべに薄紅を入れる。または表は紫、裏は青。

かば‐の‐かんじゃ【蒲の冠者】‥クワン‥🔗🔉

かば‐の‐かんじゃ蒲の冠者‥クワン‥ 源範頼のりよりの異称。遠江国蒲御厨かばのみくりやで生まれたからいう。

かば‐やき【蒲焼】🔗🔉

かば‐やき蒲焼】 ウナギ・ハモ・ドジョウなどを開いて骨をとり、串に刺すなどして、たれをつけながら焼いた料理。もとウナギを縦に串刺にして丸焼にした形が蒲がまの穂に似ているからいう。

がま【蒲】🔗🔉

がま】 (古くはカマ)ガマ科の多年草。淡水の湿地に生える。高さ約2メートル。葉は厚く、長さ1メートル以上、幅約2センチメートル、編んでむしろを製する。雌雄同株。夏、約20センチメートルのろうそく形の緑褐色の花序(穂)をつける。これを蒲団ふとんの芯に入れ、また、油を注いでろうそくに代用、火口ほくちを造る材料とした。みすくさ。「蒲」「蒲の穂」は〈[季]夏〉。古事記「―の花を取りて、敷き散らして」 がま

がま‐うちわ【蒲団扇】‥ウチハ🔗🔉

がま‐うちわ蒲団扇‥ウチハ 蒲の葉を編んで作った団扇。

がま‐おうぎ【蒲扇】‥アフギ🔗🔉

がま‐おうぎ蒲扇‥アフギ (→)「がまうちわ」に同じ。

かま‐き【蒲笥】🔗🔉

かま‐き蒲笥】 (カマケの訛)叺かます

かま‐け【蒲笥】🔗🔉

かま‐け蒲笥(→)かますに同じ。

がまごおり【蒲郡】‥ゴホリ🔗🔉

がまごおり蒲郡‥ゴホリ 愛知県南東部の市。渥美あつみ湾に面し、風光にすぐれ、三谷みや温泉などを中心にした観光・保養地。人口8万2千。

がまさし‐なわ【蒲差縄】‥ナハ🔗🔉

がまさし‐なわ蒲差縄‥ナハ 馬をひく白い手綱たづな。ひきさしなわ。

かまた【蒲田】🔗🔉

かまた蒲田】 東京都南端、大田区内の一地区。もと東京市35区の一つ。多摩川に面し、羽田空港がある。

かまち‐やき【蒲池焼】🔗🔉

かまち‐やき蒲池焼】 江戸時代に福岡県柳川市の蒲池で作られた土器。柳川藩の御用窯として慶長(1596〜1615)の頃に開窯。風炉などの茶道具を焼く。柳川焼。

かま‐とと【蒲魚】🔗🔉

かま‐とと蒲魚】 (蒲鉾かまぼこを、「これは魚ととか」と聞くことからという)わかっているくせにわからないふりをすること。なにも知らないような顔をして上品ぶり、また無邪気らしくふるまうこと。また、その人。 ○竈賑うかまどにぎわう 暮らしが豊かになる。家が富む。新古今和歌集「民の竈はにぎはひにけり」 ⇒かま‐ど【竈】 ○竈に媚ぶかまどにこぶ [論語八佾]貴い奥向きの主人に媚びるよりは、地位は低くとも実務を握っている者に媚びる。 ⇒かま‐ど【竈】 ○竈に跨がるかまどにまたがる (釜は金でつくり、竈は多く土・石でつくるので、釜の方が貴いという意から)子が親にまさるたとえ。 ⇒かま‐ど【竈】

がま‐はばき【蒲脛巾】🔗🔉

がま‐はばき蒲脛巾】 蒲の葉で編んだはばき。

がま‐ほ【蒲帆】🔗🔉

がま‐ほ蒲帆】 がまむしろの帆。

かま‐ぼこ【蒲鉾】🔗🔉

かま‐ぼこ蒲鉾】 ①ガマの花の穂。 ②(昔は、おもに竹串を芯として筒形に造り、その形がガマの花穂に似ていたからいう)白身の魚のすり身に卵白・調味料をまぜてこね、板に盛り、または簀巻にして、蒸したり焼いたりした食品。 ③蒲鉾小屋の略。 ④宝石をはめていない中高の指輪。 ⇒かまぼこ‐がた【蒲鉾形】 ⇒かまぼこ‐ごや【蒲鉾小屋】 ⇒かまぼこ‐たが【蒲鉾箍】 ⇒かまぼこ‐なり【蒲鉾形】 ⇒かまぼこ‐みち【蒲鉾道】 ⇒かまぼこ‐ゆみ【蒲鉾弓】

かまぼこ‐がた【蒲鉾形】🔗🔉

かまぼこ‐がた蒲鉾形】 板付蒲鉾のように中高で、断面が半月形をなすもの。かまぼこなり。 ⇒かま‐ぼこ【蒲鉾】

かまぼこ‐ごや【蒲鉾小屋】🔗🔉

かまぼこ‐ごや蒲鉾小屋】 竹をたわめ、中程を円くし、筵むしろなどで覆って蒲鉾形に造った粗末な小屋。 ⇒かま‐ぼこ【蒲鉾】

かまぼこ‐たが【蒲鉾箍】🔗🔉

かまぼこ‐たが蒲鉾箍】 真鍮・銅などの箍の、中高で縁の薄い蒲鉾形のもの。 ⇒かま‐ぼこ【蒲鉾】

かまぼこ‐なり【蒲鉾形】🔗🔉

かまぼこ‐なり蒲鉾形】 かまぼこがた。 ⇒かま‐ぼこ【蒲鉾】

かまぼこ‐みち【蒲鉾道】🔗🔉

かまぼこ‐みち蒲鉾道】 中央が高く両側が次第に低くなっている道路。 ⇒かま‐ぼこ【蒲鉾】

かまぼこ‐ゆみ【蒲鉾弓】🔗🔉

かまぼこ‐ゆみ蒲鉾弓】 伏竹ふせだけの異称。 ⇒かま‐ぼこ【蒲鉾】

がま‐むしろ【蒲蓆】🔗🔉

がま‐むしろ蒲蓆】 蒲や太藺ふといで編んだ蓆。多く、夏の敷物とする。〈[季]夏〉

がま‐ゆぎ【蒲靫】🔗🔉

がま‐ゆぎ蒲靫】 木製筒形の靫の表面を、編んだ蒲で包んだもの。

がもう‐うじさと【蒲生氏郷】ガマフウヂ‥🔗🔉

がもう‐うじさと蒲生氏郷ガマフウヂ‥ 安土桃山時代の武将。初名、教秀・賦秀やすひで。近江蒲生の人。織田信長・豊臣秀吉に仕え、会津92万石を領した。茶道・和歌もよくした。(1556〜1595) ⇒がもう【蒲生】

がもう‐くんぺい【蒲生君平】ガマフ‥🔗🔉

がもう‐くんぺい蒲生君平ガマフ‥ 江戸後期の勤王家。名は秀実。下野宇都宮に生まれる。畿内の陵墓を調査して「山陵志」を著し、ロシアが北辺を侵すと聞いて「不恤緯ふじゅつい」を著して沿海防衛の必要を説く。寛政の三奇人の一人。(1768〜1813) ⇒がもう【蒲生】

かんばら【蒲原】(地名)🔗🔉

かんばら蒲原】 静岡市清水区の地名。富士川の河口右岸に位置し、駿河湾に面する。東海道五十三次の宿駅。富士川の水力発電によるアルミニウム工業が発達。

かんばら【蒲原】(姓氏)🔗🔉

かんばら蒲原】 姓氏の一つ。 ⇒かんばら‐ありあけ【蒲原有明】

かんばら‐ありあけ【蒲原有明】🔗🔉

かんばら‐ありあけ蒲原有明】 詩人。本名、隼雄。東京生れ。象徴派に属し、薄田泣菫と並称された。D.G.ロセッティ・ブレークの訳詩のほか、詩集「独絃哀歌」「春鳥集」「有明集」など。(1875〜1952) ⇒かんばら【蒲原】

かんばら‐ねんど【蒲原粘土】🔗🔉

かんばら‐ねんど蒲原粘土】 新潟県蒲原地方に産する酸性白土さんせいはくど

たんぽぽ【蒲公英】🔗🔉

たんぽぽ蒲公英】 キク科タンポポ属の多年草の総称。全世界に広く分布。日本にはカンサイタンポポ・エゾタンポポ・シロバナタンポポ、また帰化植物のセイヨウタンポポなど10種以上あり、普通にはカントウタンポポをいう。根はゴボウ状。葉は土際に根生葉を作り、倒披針形で縁は羽裂。春、花茎を出し、舌状花だけから成る黄色の頭状花をつける。痩果は褐色で、冠毛は白色、風によって四散する。若葉は食用、帯根全体を乾燥したものが漢方生薬の蒲公英ほこうえいで健胃・催乳剤。たな。〈[季]春〉。文明本節用集「蒲公草、タンホホ」 カントウタンポポ 撮影:関戸 勇 シロバナタンポポ 撮影:関戸 勇 セイヨウタンポポ 撮影:関戸 勇 タンポポ(実) 撮影:関戸 勇

び‐ろう【蒲葵・檳榔】‥ラウ🔗🔉

び‐ろう蒲葵・檳榔‥ラウ ヤシ科の一属。東南アジア・オーストラリアに約30種が分布。亜熱帯性常緑高木で、檳榔びんろう樹と混同されるが別属。ワビロウは九州南部・南西諸島に、オガサワラビロウは小笠原に自生。形はシュロに似、葉は円形で直径約1メートル、掌状に分裂して幹頂に叢生。雌雄異株。4〜5月頃緑色の花序を出し、黄色の核果を結ぶ。葉は笠・団扇などに用い、繊維をとって縄を作る。若芽・茎の軟部は食用。古く牛車ぎっしゃの装飾に用いた。古名、あじまさ。びりょう。ほき。 ⇒びろう‐おうぎ【蒲葵扇】 ⇒びろう‐げ【檳榔毛】 ⇒びろうげ‐の‐くるま【檳榔毛の車】 ⇒びろう‐ひさし【檳榔庇】 ⇒びろうひさし‐の‐くるま【檳榔庇の車】

びろう‐おうぎ【蒲葵扇】‥ラウアフギ🔗🔉

びろう‐おうぎ蒲葵扇‥ラウアフギ ビロウの葉で作った扇。ほきせん。 ⇒び‐ろう【蒲葵・檳榔】

ふと‐もも【蒲桃】🔗🔉

ふと‐もも蒲桃】 フトモモ科の常緑高木。インドネシア原産。高さ8メートル。葉は披針形で厚い。花は紫白色・大形で雄しべは長い。液果は芳香があり、食用。

ふ‐とん【蒲団・布団】🔗🔉

ふ‐とん蒲団・布団】 (「蒲」「団」はともに唐音) ①蒲がまの葉で編み、坐禅などに用いる円座。ほたん。正法眼蔵坐禅儀「坐禅のとき、袈裟けさをかくべし。―をしくべし」 ②(「布団」は当て字)綿・藁わらまたはパンヤ・羽毛などを布地でくるみ、座りまたは寝る時に敷いたり掛けたりするもの。〈[季]冬〉。「―を敷く」 ⇒ふとん‐むし【布団蒸し】

ふとん【蒲団】(作品名)🔗🔉

ふとん蒲団】 小説。田山花袋作。1907年(明治40)「新小説」に発表。日本の自然主義文学の代表作。中年作家の女弟子に対する恋情を描き、大胆な現実暴露によって文壇を衝動させた。 →文献資料[蒲団]

ほ‐き【蒲葵】🔗🔉

ほ‐き蒲葵】 〔植〕(→)「びろう(檳榔)」の漢名。

ほ‐ぎ【蒲戯】🔗🔉

ほ‐ぎ蒲戯】 ばくち。樗蒲ちょぼ。博奕ばくえき

ほこうえい【蒲公英】🔗🔉

ほこうえい蒲公英】 たんぽぽ。また、その根の生薬名。漢方で消炎・健胃・利尿・催乳剤とする。

ほ‐じゅこう【蒲寿庚】‥カウ🔗🔉

ほ‐じゅこう蒲寿庚‥カウ 宋末・元初、福建で活躍したアラビア出身のイスラム教徒。宋末、泉州提挙市舶司になるが、やがて元に降り、厚遇された。南海貿易の復活に尽力。生没年未詳。

ほ‐しょうれい【蒲松齢】🔗🔉

ほ‐しょうれい蒲松齢】 清代の文学者。字は留仙。柳泉と号。淄川しせん蒲家荘(山東淄博)の人。科挙の試験に終生及第できず、憂憤を幽鬼や異類の物語に托し「聊斎志異りょうさいしい」を著した。(1640〜1715)

ほ‐とう【蒲桃】‥タウ🔗🔉

ほ‐とう蒲桃‥タウ 〔植〕 ①葡萄ぶどうの別称。 ②フトモモの漢名。

ほ‐べん【蒲鞭】🔗🔉

ほ‐べん蒲鞭】 [後漢書劉寛伝](蒲がまの穂の鞭で打たれても痛くないが、鞭打たれることは恥かしいことだから)辱はずかしめを与えるだけで罰を軽くすること。転じて、寛大な政治。

ほ‐りゅう【蒲柳】‥リウ🔗🔉

ほ‐りゅう蒲柳‥リウ ①カワヤナギの異称。 ②[晋書顧悦之伝「松柏の姿は、霜を経て猶茂り、蒲柳の常質は、秋を望んで先ず零つ」]体質の弱いこと。 ⇒ほりゅう‐の‐しつ【蒲柳の質】

ほりゅう‐の‐しつ【蒲柳の質】‥リウ‥🔗🔉

ほりゅう‐の‐しつ蒲柳の質‥リウ‥ 虚弱な体質。 ⇒ほ‐りゅう【蒲柳】

[漢]蒲🔗🔉

 字形 〔艹部10画/13画/1987・3377〕 〔音〕ホ(漢) ブ(呉) フ(唐) 〔訓〕がま [意味] ①草の名。がま。かま。かば。「蒲衣・蒲団ふとん」 ②木の名。かわやなぎ。ねこやなぎ。「蒲柳・樗蒲ちょぼ」 ▷植物の名に当て用いる。「菖蒲しょうぶ・蒲葵ほき・蒲萄ぶどう」 [難読] 蒲焼かばやき・蒲公英たんぽぽ

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