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かかり【係・係り】🔗🔉

かかり【係・係り】 ある特定の仕事を受け持つ役目(の人)。 「案内━がかり「掛」とも。「掛」は多く鉄道関係などで使う。「出札掛」 係り文法で、上の語句がそれを受ける下の語句に影響を与えるはたらき。→係り結び係り助詞

かかり【掛かり】🔗🔉

かかり【掛かり】 装置が動いて機能が働くこと。 「エンジンの━が悪い」 物事を行うのに必要な費用。経費。出費。 釣りで、針などのしかけで魚が捕らえられること。 釣り針の先端部についた突起の部分。釣り針の返し。 囲碁で、隅に打った相手の石を攻めるために自分の石を打つこと。また、その石。 関連語 大分類‖要求‖ようきゅう 中分類‖必要‖ひつよう

がかり【(掛かり)】🔗🔉

がかり【(掛かり)】 (造) 《名詞に付いて》 それに依存する意を表す。 「親━の身」 それに似ている意を表す。 「芝居━の(=芝居がかった)声で大見得を切る」 《人数・時間を表す語に付いて》それだけの人数・日数を必要とする意を表す。 「三人[一日]━の仕事」 《動詞の連用形に付いて》 …したついでの意を表す。 「通り━に立ち寄る」 …した勢いでの意を表す。 「行き━上じょう、そうなってしまった」

かかり‐いん【係員(掛員)】━ヰン🔗🔉

かかり‐いん【係員(掛員)】━ヰン ある業務を専門に担当している人。

かかり‐きり【(掛かり切り)】🔗🔉

かかり‐きり【(掛かり切り)】 ある一つのことだけに従事していること。かかりっきり。 「親の介護に━になる」

かかり‐つけ【(掛かり付け)】🔗🔉

かかり‐つけ【(掛かり付け)】 いつもきまって診察や治療を受けていること。 「━の医者」

かかり‐ゆ【掛かり湯】🔗🔉

かかり‐ゆ【掛かり湯】 風呂ふろから上がるときに体にかける、きれいな湯。上がり湯。陸湯おかゆ

かか・る【掛かる(懸かる・架かる・係る)】🔗🔉

かか・る【掛かる(懸かる・架かる・係る)】 自五 止められたりひっかけられたり掲げられたりして、(高い所で)落下が食い止められた状態にある。また、そのような感じで中空に位置したり出現したりする。 「壁に絵が━・っている」 「電線に凧たこが━・っている」 「鼻の先に眼鏡が━・っている」 「十字架に架かって死ぬ」 「中天に月が懸かる」 「空に虹にじ懸かる「懸かる」「架かる」とも。 火に当てるために、容器が上からつるされたり上に置かれたりする。 「鍋なべが囲炉裏[火]に━・っている」 身体のある部分が他にふれたりひっかかったりする。 「刀に手が━」 「引き金に指が━」 「徳俵に足が━」 「額に髪が━」 はかりに受け止められ、重さが計測される。 「目方が━(=重い)物は宅配便にする」 ◇竿さおばかりにぶらさがる意から。 重みや重力の作用がそこに及ぶ。 「両腕に荷物の重みがずしりと━」 「体重が左足に━」 「重力[電圧]が━」 〔古い言い方で〕船が停泊する。係留される。 「船が桟橋に━・っている」 《「目に━」の形で》〔古風な言い方で〕目に留まる。 「半弓を以て目に━敵を射て… 《「…にお目に━」の形で》お会いする。 「あなたにお目に━のを楽しみにしています」 「お初にお目に━・ります(=初対面にいう挨拶あいさつのことば)」 物事が決着をみず、心が落ち着かない。 「試験のことが心に━」 「試合の結果が気に━」 「懸かる」とも。 《「AにBが━」の形で》AにBを左右する決定権が負わされる。 「この一番には優勝が懸かっている」 「これは私の信用が懸かった仕事なのです」 「懸かる」とも。 しかけが働いて、本体が動かないように固定される。 「鍵かぎが━」 「両手に手錠が━」 「ホックがうまく━・らない」 「ブレーキが━」 装置が動いて機能が働く。特に、オーディオ装置から音が出る。 「車が冷えきってエンジンが━・らない」 「五時になると目覚ましが━」 「店内にはジャズが━・って(=鳴って)いる」 「一晩中ラジオが━・っていた」 片方から他方へまたぐように渡される。架け渡される。 「本州・四国間に橋が━」 「国道をまたいで高圧線が━」 「歩道橋に横断幕が━・っている」 ふつう「架かる」と書く。 縄・ひもなどが物のまわりに渡される。掛け渡される。 「積み荷にロープが━・っている」 「包みに水引が━・っている」 張りめぐらすようにして作られる。また、芝居小屋などが仮設される。 「天井にクモの巣が━・っている」 「空き地に芝居小屋が━」 劇場で芝居や映画が興行される。上演・上映される。 「○○座に忠臣蔵[新作落語]が━・っている」 ◇小屋を仮設して行ったことから。 霧や雲など、視界をさえぎるものが辺りを覆うように広がる。 「一面に霧[ガス]が━」 「頂上に雲が━」 「懸かる」とも。 液状または粉末状のものが体の一部などに浴びせられる。 「衣服にしぶきが━」 「粉雪が肩に━」 「酒臭い息が顔に━」 「頭にほこりが━」 料理に調味料の類が注ぎかけられる。 「粉チーズの━・ったスパゲッティ」 「あんの━・った焼きそば」 「━・って」「━・った」の形で使う。 相手の発した動作やことばが身に及ぶ。 「観客席から声が━」 「『全員休め』の号令が━」 「接待の口[呼び出し]が━」 「企画推進にストップが━(=中止を求められる)」 「若旦那からお座敷が━」 迷惑や負担など、好ましくないことが身に及ぶ。また、他が抱いた情念の影響などが身に及ぶ。 「他人に迷惑が━」 「何かと世話の━人だ」 「調査委員会に圧力が━」 「優勝の期待が━」 「謀反の疑いが━」 相手にしかけた技や術が有効に決まる。 「名人には必殺技も━・らない」 「麻酔[魔法]が━」 と異なり、が主語になる言い方。 魔術などの術が効いて、自分で自分が制御できない状態になる。 「魔法[暗示・催眠術]に━」 と異なり、が主語になる言い方。 物の表面を一面に覆う。 「食卓にテーブルクロスが━・っている」 「廊下にはワックスが━・っている」 「釉薬うわぐすりの━・った茶碗ちゃわん 道具類の作用がある物や場所に及ぶ。また、それが整った状態になる。 「シャツにアイロンが━・っている」 「仕上げの鉋かんなが━」 「掃除機の━・った床」 時間・費用・労力を使うことが必要になる。特に、義務として税の負担を強いられる。課税される。 「一人前になるには時間が━」 「手数料[手間]が━」 「完成までに一年[五億円]は━」 「輸入時には関税が━」 〔慣用句的に〕作用を及ぼすことによって、力(状態)が、生み(作り)出される。 「仕事にエンジンが━(=本調子になる)」 「髪にパーマが━」 「芸に磨きが━(=洗練度を増してさらに立派になる)」 仕事に従事する。携わる。 「現在長編の創作に━・っている」 「名簿の整理に━・っているところだ」 物事に着手する。取りかかる。 「次の作業に━までしばらく休もう」 「今すぐ準備に━・れ!」 《「て(で)━」の形で》そのようなしかたで物事に対処する。 「心して━ことが肝心だ」 「いい人だと決めて━のは危険だ」 「敵をなめて━」 《「に━」の形で》取りかかりや手始めの行為として…をする。 「弱いと見るとすぐさま脅しに━」 「早速引き止めに━・ったが、どうしても応じない」 「侵入の痕跡こんせきを消しに━・った形跡がある」 《「…(よ)うと━」の形で》「…しようとする」を強めていう語。積極的な態度や姿勢で対処する。 「あの手この手で説得しようと━・ってくる」 ある場所を通過しようとして、ちょうどその地点までくる。さしかかる。 「上り坂に━ところでK君に会った」 ではなくを主語にして、行路の変化を述べる言い方もできる。「道路が湖畔に━辺りで車が故障した」 今では「さしかかる」が一般的。また、「かかる」と違って「さしかかる」は、その場に到達する一歩手前といった趣で使う。 時が経過して、ある時期や場面になる。さしかかる。 「試合は終盤に━・って緊迫した展開となった」 《「鼻に━」の形で》発声のとき、音が鼻腔びこうで共鳴したり鼻から出たりする。 「風邪で声が鼻に━・って聞き苦しい」 「鼻に━・った声で歌う」 戦いを挑む形で相手とかかわりをもつ。立ち向かう。向かう。 「者ども、━・れ!」 「束になって━・って来た」 「食って━・殴り━・つかみ━・突っ━」 医者の診察・治療を受ける。 「すぐに医者に━・りなさい」 《「…の手に━」などの形で》…によって直接的に処理される。特に、…に殺される。 「名人の手に━と五分でできる」 「彼(の手)に━・ってはまとまる話もまとまらない」 「敵の手に━」 網・針などのしかけで動物が捕らえられる。また、人が検問などでひっかかる。 「ウサギが猟師のわなに━」 「魚が網に━」 「ハエがクモの巣に━」 「検問に━」 人が計略などに遭ってだまされる。 「ペテン[計略]に━」 生命・財産などが保障される契約が結ばれる。 「この家屋には保険が━・っている」 議案などが公の場で取り上げられる。 「案件が会議に━」 「毒殺事件が裁判に━」 「懸かる」を使うが、かな書きが多い。 そのような性質・傾向を帯びる。 「青みの━・った緑色」 「すごみの━・った(=利いた)声」 「回転の━・った球」 「━・った」「━・って」の形が多い。 《連体形を使って》物事に関係する。かかわる。 「本件に━陳述書」 「施策に━案件」 ふつう「係る」と書く。 《「…の」+動作性サ変動詞の語幹(A)+「に━」の形で、連体形を使って》…がAするところの。…がAした。 「兄の所有に━(=兄が所有する)屋敷」 「止利仏師とりぶっしの制作に━仏像」 「係る」を使うが、かな書きも多い。 《「AがBに━・っている」の形で》問題点AがBと深くかかわっている。…に左右される。…による。 「事の成否は努力いかんに━・っている」 「賜杯の行方は新大関の活躍に━・っている」 「係る」を使うが、かな書きも多い。 文法で、上の語句が下の語句に意味や形のうえで続いていく関係にある。 「この副詞は文末の動詞に━・っている」 ⇔受ける ふつう「係る」と書く。 動五《動詞の連用形に付いて複合動詞を作る》 今にも…しようとする。かける。 「日が沈み━」 「死に━・おぼれ━」 その方向に作用を及ぼして身を任せる。 「もたれ━・寄り━・倒れ━・のし━」 物事をしはじめる。 「取り━・やり━・し━」 接尾《名詞に付いて、「がかる」の形で》 …の性質を帯びる意を表す。 「芝居━・った声」 「時代━・った建物」 「左━・った意見」 …の色を帯びる意を表す。 「紫[黄色・黒み・オレンジ]━・った赤い色」 ◆「掛」は広く一般に使うが、かな書きも多く(特に以下)、実質的な意味が薄れたものは積極的にかな書きにされる(「お金がかかる・仕事にかかる・医者にかかる・脅しにかかる」)。「懸」は、宙づりになってぶらさがる・心にかかる意味合いでの一部などで使い、「係」はかかわる意味合いでに使うが、かな書きも多い。「架」はの一部に使う。はかな書きが普通。 かかれる 掛かり・係 関連語 大分類‖関係‖かんけい 中分類‖関係‖かんけい 大分類‖水に関わる行為‖みずにかかわるこうい 中分類‖浴びる‖あびる

がか・る【掛かる】🔗🔉

がか・る【掛かる】 接尾掛かる

かけ【掛け】🔗🔉

かけ【掛け】 「掛け売り」「掛け買い」の略。→掛け売り掛け買い 「掛け売り」の代金。売掛金。 「かけそば」「かけうどん」の略。→かけそばかけうどん (造) 《動詞の連用形に付いて》その動作が途中である、またその動作がまさに起ころうとする状態である意を表す。 「読み[食べ・作り]━」 「死に[壊れ]━」 《名詞に付いて》それをかけておく道具。 「帽子[タオル]━」

がけ【掛け】🔗🔉

がけ【掛け】 (造) 《名詞に付いて》それを身につけている意を表す。 「わらじ━・袈裟けさ━・たすき━」 《動詞の連用形に付いて》その動作の途中、あるいはその動作のついでである意を表す。 「出━に客が来る」 「帰り━に寄る」 普通かな書き。 《人数を表す語に付いて》その人数まで座れる意を表す。 「三人━の椅子」 《数を表す漢語に付いて》価格などがその割合であることを表す。 「定価の七━」 《数を表す和語に付いて》個数などがその数だけの倍数であることを表す。 「その五つ━」

かけ‐あい【掛け合い】━アヒ🔗🔉

かけ‐あい【掛け合い】━アヒ かけあうこと。 要求をだして交渉すること。 「値下げをするように━に行く」 一つのことを二人以上がかわるがわるにすること。 「━で歌う」 「━漫才」 関連語 大分類‖話す‖はなす 中分類‖話す‖はなす

かけ‐あ・う【掛け合う】━アフ🔗🔉

かけ‐あ・う【掛け合う】━アフ 自五要求をだして交渉する。 「立ち退くように店子と━」 他五互いにかける。 「プールで水を━」 「大丈夫かと声を━」 掛け合い

かけ‐あわ・せる【掛け合わせる】━アハセル🔗🔉

かけ‐あわ・せる【掛け合わせる】━アハセル 他下一 掛け算をする。 「三と九を━」 動植物を交配させる。 「馬とロバを━」 かけあは・す(下二) 掛け合わせ

かけ‐うどん【掛け飩】🔗🔉

かけ‐うどん【掛け飩】 素うどん。

かけ‐うり【掛け売り】🔗🔉

かけ‐うり【掛け売り】 名・他サ変あとから代金をもらう約束で品物を売り渡すこと。貸し売り。掛け。 ⇔掛け買い

かけ‐えり【掛け襟・掛け衿】🔗🔉

かけ‐えり【掛け襟・掛け衿】 汚れやいたみを防ぐために、和服のえりや夜具などに重ねてかけるえり。多くは地と同じ布を使う。 →図:着物の各部

かけ‐がい【掛け買い】━ガヒ🔗🔉

かけ‐がい【掛け買い】━ガヒ 名・他サ変後から代金を支払う約束で品物を買うこと。掛け。 ⇔掛け売り

かけ‐がえ【掛け替え】━ガヘ🔗🔉

かけ‐がえ【掛け替え】━ガヘ 代わりとして用意しておく、同種類のもの。

掛け替えのない🔗🔉

掛け替えのない それだけしかない、大切な。ほかに代わるもののない。 「━命[人]」 かな書きも多い。 「欠けがえのない」と書くのは誤り。

かけ‐がね【掛け金】🔗🔉

かけ‐がね【掛け金】 戸・窓・箱などが開かないように取りつける金具。

かけ‐がみ【掛け紙】🔗🔉

かけ‐がみ【掛け紙】 贈答品を巻くようにして包む紙。多くは熨斗のしや水引が印刷されている。

かけ‐きん【掛け金】🔗🔉

かけ‐きん【掛け金】 掛け売りの代金。掛け代金。 日掛け・月掛けなど、定期的に積み立てる金。 ◆公用文では「掛金」。

かけ‐ご【掛け子(懸け籠)】🔗🔉

かけ‐ご【掛け子(懸け籠)】 他の箱のふちにかけて、その箱の中にはめ込むように作った箱。

かけ‐ごえ【掛け声】━ゴヱ🔗🔉

かけ‐ごえ【掛け声】━ゴヱ 人に呼びかける声。特に、芝居や競技などで、ひいきの者に呼びかける声。 拍子をとるときに出す声。また、勢いをつけるときに出す声。 新しいことを始めようとするときの、呼びかけのことば。 「行政改革も━だけに終わる」 関連語 大分類‖声‖こえ 中分類‖‖こえ

かけ‐ことば【掛詞(懸詞)】🔗🔉

かけ‐ことば【掛詞(懸詞)】 修辞法の一つ。同音異義を利用し、文や歌の中で一つの語句に二つの意味をもたせるもの。たとえば、「立田山月すむ峯のかひぞなきふもとに霧の晴れぬかぎりは」の「すむ」に「住む」と「澄む」の二つの意味をもたせるの類。

かけ‐ざん【掛け算】🔗🔉

かけ‐ざん【掛け算】 二つ以上の数や式を掛け合わせた値を求める計算法。乗法。 ⇔割り算

かけ‐じ【掛け字】🔗🔉

かけ‐じ【掛け字】 文字を書いた掛け物。 掛け軸。 「掛け地」とも。

かけ‐じく【掛け軸】━ヂク🔗🔉

かけ‐じく【掛け軸】━ヂク 床の間や壁に掛けて鑑賞するように、書画を軸物に表装したもの。掛け物。掛け字。 「一幅いっぷく…」などと数える。

かけ‐ず【掛け図】━ヅ🔗🔉

かけ‐ず【掛け図】━ヅ 地図・図表・絵などを、壁などにかけて見るように表装したもの。

かけ‐すて【掛け捨て】🔗🔉

かけ‐すて【掛け捨て】 保険などで、掛け金の支払いを途中でやめること。 保険で、契約期間中の補償はあるが配当金はなく、満期になっても掛け金の戻らないもの。

かけ‐そば【掛け蕎麦🔗🔉

かけ‐そば【掛け蕎麦 ゆでたそばをどんぶりに入れ、熱い汁だけをかけたもの。かけ。

かけ‐だおれ【掛け倒れ】━ダフレ🔗🔉

かけ‐だおれ【掛け倒れ】━ダフレ 掛け売りの代金が回収できず、損をすること。 経費ばかりかかって収益がないこと。経費倒れ。 掛け金をかけただけの見返りがなく、損をすること。

かけ‐ちが・う【掛け違う】━チガフ🔗🔉

かけ‐ちが・う【掛け違う】━チガフ 自五 行きちがう。 食いちがう。 「意見[話]が━」 他五間違った所にかける。 「ボタンを━」 掛け違い

かけ‐ぢゃや【掛け茶屋】🔗🔉

かけ‐ぢゃや【掛け茶屋】 よしずをさしかけ、腰掛けを置いただけの簡単な茶店。腰掛け茶屋。

かけ‐どけい【掛け《時計》】🔗🔉

かけ‐どけい【掛け《時計》】 柱や壁にかけておく時計。

かけ‐とり【掛け取り】🔗🔉

かけ‐とり【掛け取り】 掛け売りの代金を取り立てること。また、その集金人。 ◇古くは歳末に、あるいは歳末と盆にまとめて集金するのが習いだった。

かけ‐ながし【掛け流し】🔗🔉

かけ‐ながし【掛け流し】 流れ出るままにすること。特に、源泉から湧出ゆうしゅつした温泉を浴槽に供給し、あふれ出るままにすること。 「源泉━」 関連語 大分類‖水に関わる行為‖みずにかかわるこうい 中分類‖流れる‖ながれる

かけ‐ね【掛け値】🔗🔉

かけ‐ね【掛け値】 実際に引き合う価格よりも高く値段をつけること。また、その値段。 「━なしの正価」 物事を大げさに言うこと。誇張。 「━なしの評価が聞きたい」

かけ‐はな・れる【かけ離れる(掛け離れる・懸け離れる)】🔗🔉

かけ‐はな・れる【かけ離れる(掛け離れる・懸け離れる)】 自下一遠くへだたって離れる。また、大きな違いがある。 「現実から━・れた理想論」 「年の━・れた夫婦」 かけはな・る(下二)

かけ‐ひき【駆け引き(駈け引き)】🔗🔉

かけ‐ひき【駆け引き(駈け引き)】 名・自サ変商売・交渉などで、その場の状況や相手の出方に応じて態度を変え、自分に有利になるようにはかること。 「虚々実々の━」 ◇もとは、戦場で時機を見ながら兵を進退させる意。 「掛け引き」とも。

かけ‐ぶとん【掛け布団(掛け蒲団)】🔗🔉

かけ‐ぶとん【掛け布団(掛け蒲団)】 寝るときに、体の上に掛けるふとん。 ⇔敷き布団

かけ‐まく‐も【掛けまくも(懸けまくも)】🔗🔉

かけ‐まく‐も【掛けまくも(懸けまくも)】 連語〔古〕ことばに出して言うことさえも。 「━畏かしこし(=非常におそれおおい)」

かけ‐め【掛け目】🔗🔉

かけ‐め【掛け目】 実際にはかりにかけて量った重さ。量目りょうめ 繭取引で、繭の価格を表す係数。一般に、生糸一キログラムを生産するのに必要な繭の価格をいう。 ◇「五千かけ」とは生糸一キログラム分の繭の価格が五千円であること。

かけ‐もち【掛け持ち】🔗🔉

かけ‐もち【掛け持ち】 名・他サ変二つ以上の仕事や役割を同時に一人で受け持つこと。 「二校の講師を━する」

かけ‐もの【掛け物】🔗🔉

かけ‐もの【掛け物】 掛け軸。 寝るときに体に掛けるもの。毛布・タオルケットなど。

かけ‐や【掛け矢】🔗🔉

かけ‐や【掛け矢】 くいなどを打ち込むときに使う、木製の大きなつち

か・ける【掛ける(懸ける・架ける・ける)】🔗🔉

か・ける【掛ける(懸ける・架ける・ける)】 動下一 止めたり引っかけたりして、(高い所から)下げる。また、(高い所に)掲げ置く。 「壁に絵を━」 「入り口に看板を━」 「ハンガーに服を━」 「帆柱に帆を━」 「預言者を十字架に架ける「架ける」とも。 火に当てるために、容器を上からつるしたり上に置いたりする。 「鉄瓶を囲炉裏に━」 「焜炉こんろに薬罐やかんを━」 手や足で物にふれたり、指でひっかけたり、体を腰で支えたりする。 「ハンドルに手を━」 「引き金に指を━」 「階段に足を━」 「椅子いすに腰を━」 「そこに━・けなさい(=腰掛けなさい)」 体に引っかけたり体でつなぎ止めたり(して着用)する。 「バッグを肩に━」 「腰に前掛けを━」 「首にペンダントを━」 「口にマスクを━」 「眼鏡を━」 「試験のことなど歯しがにも━・けない(=問題にしない)」 「教養を鼻に━(=ひけらかす)」 はかりで重さを計測する。 「郵便物をはかりに━」 「どちらが得かを天てんびんに━(=損得を計算する)」 ◇竿さおばかりにぶらさげる意から。 そこで受け止めて、機器を使って選別などの処理をする。 「小麦粉[応募作品]をふるいに━」 「遠心分離器に━」 「輪転機に━」 重みなどの作用をそこに及ぼす。 「相手に体重を━・けて浴びせ倒す」 「重心を左足に━」 《多く「お目に━」の形で》お見せする。ご覧に入れる。 「お恥ずかしいところをお目に━・けました」 「秘蔵の家宝をお目に━・けましょう」 …てお見せするの意で、補助動詞的にも使う。「私が弾いてお目に━・けましょう」 《「心に━」「気に━」の形で》常に心にとどめて、忘れたりすることがない。 「いつも私のことを心に━・けて下さってありがたいことです」 「平静な日常生活を心に━・けてきました」 「些細なことを気に━」 「懸ける」と書くことも多い。 しかけを働かせて、本体が動かないように固定させる。 「戸に鍵かぎを━」 「両手に手錠を━」 「ボタンを━」 「(車に)ブレーキを━」 装置を動かして機能を働かせる。 「(車に)エンジンを━」 「五時ちょうどにタイマーを━」 オーディオ装置に音源をセットして、音を出す。 「ビートルズのレコードを━・けましょう」 「CDを━」 「BGMにクラシックを━」 〔布に糸を引っかけて縫うことから〕ミシンを操作して縫い物をする。 「袖そでのつけねにミシンを━」 片方から他方へまたぐように渡す。架け渡す。また、鳥が樹上や軒下など高い所に巣を作る。 「川に鉄橋を━」 「弓に弦つるを━」 「屋根にはしごを━」 「ツバメが軒下に巣を━」 ふつう「架ける」と書く。 縄・ひもなどをもののまわりに渡す。かけ渡す。 「積み荷にロープを━」 「贈り物にリボンを━」 「泥棒に縄を━(=縄で縛り上げる)」 「肩にたすきを━」 「話に輪を━(=大げさにする)」 張りめぐらすようにして作る。また、そのようにして芝居小屋などを仮設する。 「クモが天井に巣を━」 「芝居小屋を━」 劇場で芝居や映画を興行する。上演・上映する。 「世話物を舞台に━」 「三題噺ばなしを寄席よせに━」 ◇小屋を仮設して行ったことから。 物の表面にかぶせて一面を覆う。 「布団を━・けて寝る」 「食卓にテーブルクロスを━」 「本にカバーを━」 「金箔きんぱくに漆を━」 液状または粉末状のものを浴びせかける。特に、料理に調味料の類を注ぎかける。 「庭木に水を━」 「お湯を━・けて体を洗う」 「フライにソースを━」 「粉チーズを━」 〔やや古風な言い方で〕建物などに火をつける。 「城に火を━」 ことばを発して相手に届かせる。 「背後から声を━」 「励ましのことばを━」 「号令[なぞ]を━」 「ストップを━」 「お礼の電話を━」 相手に同情などの気持ちを向ける。 「情けを━」 「━・けた恵みが仇あだとなる」 「級友に思いを懸ける」 「直々に目を━・けた(=かわいがった)秘蔵っ子」 「懸ける」とも。 精神的作用(特に、迷惑や負担など好ましくないこと)を他に及ぼす。 「相手側にプレッシャーを━」 「政府筋が捜査に圧力を━」 「他人に迷惑[心配]を━」 「御足労を━・けました」 「支店長に背任の疑いを━」 《「願い[願がん]を━」「期待[希望]を━」などの形で》思いが届く(成就する)ように神仏に願う。また、ある事柄の実現に対して期待や希望の気持ちを持つ。 「合格できますようにと神様に願いを━」 「娘の音楽の才能に期待を━」 「日本の明日に望みを━」 「懸ける」とも。 相手に技や動作をしかける。また、魔法などをしかけ(て、自分で自分を制御できない状態にす)る。 「相手に必殺技を━」 「フェイントを━・けてジャブを放つ」 「姫に魔法を━」 「自分に暗示を━」 「患者に麻酔を━」 〜ヲに結果をとる言い方。「姫に魔法をかける」などは、文意をほとんど変えずに、〜ヲに対象をとって「姫を魔法にかける」とすることができる。 しかけを作って、動物を捕らえる。また、人を検問などでひっかけて捕らえる。 「キツネをわなに━」 「逃走犯を検問に━」 計略をめぐらして、人をだます。 「ぺてんに━・けて金品を奪う」 道具類の作用をある物や場所に及ぼす。 「シャツにアイロンを━」 「部屋に掃除機を━」 「本棚にはたきを━」 「材木に鉋かんなを━」 と異なり、〜ヲに道具をとる。 作用を及ぼして、力(状態)を生み(作り)出す。 「髪にパーマを━」 「生産に拍車を━」 「部下に発破を━(=やる気を出させる)」 「芸に磨きを━」 「腕によりを━」 と異なり、〜ヲに結果をとる。 あることをするために必要な時間・費用・労力を使う。 「練習に時間を━」 「金[人手]を━」 「執筆に三か月を━」 かな書きが一般的。 税の負担を強いる。課税する。課する。 「所得には所得税を━」 かな書きが一般的。 《多く「AからBに━・けて」の形で》ある場所・時間Aからもう一つの場所・時間Bまで連続して。AからBにまたがって。 「ほおから顎あごに━・けてひげがある」 「箱根から横浜へ━・けては雪模様だ」 「花は初旬から中旬に━・けてが見ごろだ」 かな書きが一般的。 《多く「…に━・けては」の形で》…に関しては。…については。 「ダンスに━・けては自信がある」 「Kは元来そういう点に━と鈍い人なのです漱石かな書きが一般的。 《「鼻に━」の形で》発声のとき、音を鼻腔びこうで共鳴させたり鼻から出したりする。 「鼻に━・けたハスキーな声」 失敗したら大切なものを失う覚悟で、一生懸命に事を行う。 「政治改革に命を━」 「一球に勝負を━」 「ワントライに一発逆転を━」 「威信を━・けて戦う」 「懸ける」または「ける」と書くが、「」が好まれる。 《「…に━・けて(も)」の形で、下に誓約や決意を表す語句を伴って》万一違約したらそれを失う覚悟があるの意で、誓約・決意の表明に際していうことば。 「真実であることを神仏[命]に━・けて誓う」 「私の威信[名誉]に━・けてもやり抜く」 の形式化した言い方。 「懸ける」または「ける」と書くが、「」が好まれる。 金品を出し合い、勝った方がそれを取る約束で勝負をする。け事をする。 「ポーカーに金を━」 「本命馬に一万円を━」 「雨が降る降らないに昼飯を━」 ける」と書く。 一定の掛け金の見返りとして、生命・財産などが保障される契約を結ぶ。 「自分の生命に保険を━」 議案などを公の場で取り上げる。 「案件を会議に━」 「詐欺事件を裁判に━」 「懸ける」を使うが、かな書きが多い。 品物を競り売りの形式で売る。 「水揚げしたマグロを競りに━」 「競売けいばいきょうばいに━」 「オークションに━」 医者の診察・治療を受けるようにする。 「重傷ですから、すぐ医者に━べきです」 ◇自動詞「かかる」はよく使うが、これはまれ。 《「…の手に━」などの形で》自分で直接処理する。てがける。特に、みずから殺す。 「以前手に━・けた仕事なら数えきれない」 「私を刺客の手に━・けようとするのか」 「貫一さん、貴方の手に━・けて殺して下さい紅葉 ボールなどに特殊な回転を与える。 「打球に回転[ドライブ]を━」 かけ算をする。 「2に3を━」 「底辺に高さを━」 ⇔割る ◇2×3の場合、2が掛けられる数、3が掛ける数。 掛け値をする。 「定価に五割を━・けて(=定価の五掛けで)売る」 定期的に掛け金を払う。 「毎月三万円の保険金を━・けている」 交配する。 「牝馬めすうまにロバを━・けてラバを得る」 同音・類字音を利用して、一つの語句にもう一つ別の意味を持たせる。掛詞かけことばにする。 「『秋風ぞ立つ』の『秋』に『飽き』を━」 「『うぢ山』の『うぢ』を『憂し』に━」 《動詞の連用形に付いて複合動詞を作る》 …し始める。また、途中まで…する。 「食べ━・けたところに邪魔が入った」 「言い━・けて思いとどまる」 「帰り━」 今にも…しそうになる。かかる。 「死に━・おぼれ━」 「壊れ━・けた家に住んでいる」 相手に作用を及ぼす。 「働き━・呼び━・話し━・問い━・投げ━」 「息を吹き━」 「大挙して押し━」 ◆「掛」は広く一般に使うが、かな書きも多く(特に以下)、実質的な意味が薄れたものは積極的にかな書きにされる(「お金をかける・〜から〜にかけて・語学にかけては」など)。「懸」は、宙づりになってぶらさがる・心にかかる意味合いでの一部、などで特に使うが、かな書きも多い。「架」はの一部に使う。「」はで使う。はかな書きが普通。 か・く(下二) 掛け・ 関連語 大分類‖扱い‖あつかい 中分類‖設置‖せっち 大分類‖水に関わる行為‖みずにかかわるこうい 中分類‖浴びる‖あびる

け‐ねん【懸念】🔗🔉

け‐ねん【懸念】 名・他サ変 先行きが気にかかって不安になること。 「対日感情の悪化が━される」 仏教で、一つのことに執着すること。執念。 ◆明治・大正期には「掛念」も多用された。 関連語 大分類‖不快な心の状態‖ふかいなこころのじょうたい 中分類‖心配‖しんぱい

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