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広辞苑の検索結果 (20)

おこたり【怠り】🔗🔉

おこたり怠り】 ①なまけること。懈怠けたい。源氏物語「心よりほかなる―など」。「用意おさおさ―なく」 ②怠慢から起こる過失。源氏物語明石「ひがひがしき人に従ひにたる心の―ぞ」 ③過失をあやまること。謝罪。堤中納言物語「泣く泣く―を言へど」 ④病気が快方に向かうこと。 ⑤宿命のつたないこと。運の悪さ。蜻蛉日記「わが宿世の―にこそあめれなど」 ⇒おこたり‐ざま【怠り方】 ⇒おこたり‐ぶみ【怠文】

おこたり‐ざま【怠り方】🔗🔉

おこたり‐ざま怠り方】 病気が少しく快方に向かっている状態。源氏物語夕顔「いと重くわづらひ給へれど…―に見え給ふ」 ⇒おこたり【怠り】

おこたり‐ぶみ【怠文】🔗🔉

おこたり‐ぶみ怠文】 自分の過失をわびる文書。謝罪文。宇治拾遺物語11「名簿みょうぶに―をそへて出す」 ⇒おこたり【怠り】

おこた・る【怠る・惰る】🔗🔉

おこた・る怠る・惰る】 [一]〔他五〕 すべきことをしないでおく。おろそかにする。なまける。宇津保物語国譲上「いとあやしう御宮仕を―・り給ふべかめるやうなるをだに」。「仕事を―・る」「注意を―・る」 [二]〔自四〕 ①うっかりして過失をおかす。源氏物語若菜上「―・らむことは、おどろかしなども物し給はむなむ嬉しかるべき」 ②病勢がゆるむ。病気がなおる。宇津保物語藤原君「業にやあらざりけむ、御病―・りぬ」 ③ききめなどが中途で弱まる。平家物語2「夕には深山に向って宝号を唱ふるに感応―・る事なし」 ④途中で休止する。とぎれる。徒然草「大きなる器に水を入れて、細き穴を明けたらんに、滴ること少しといふとも―・る間なく洩りゆかば、やがて尽きぬべし」

たい‐がく【怠学】🔗🔉

たい‐がく怠学】 勉強を怠けて、学校に行かないこと。

たい‐ぎょう【怠業】‥ゲフ🔗🔉

たい‐ぎょう怠業‥ゲフ サボタージュの訳語。

たい‐じょう【怠状】‥ジヤウ🔗🔉

たい‐じょう怠状‥ジヤウ ①平安後期から鎌倉時代に行われた詫状わびじょうのこと。謝罪状。おこたりぶみ。保元物語「御あやまりある時は、すなはち御―をかきて」 ②わびること。あやまること。屈服すること。十訓抄「さる事いはじと―せさせて赦してけり」 ⇒たいじょう‐だて【怠状立て】

たいじょう‐だて【怠状立て】‥ジヤウ‥🔗🔉

たいじょう‐だて怠状立て‥ジヤウ‥ (タイジョダテとも)あやまらせること。こらしめること。 ⇒たい‐じょう【怠状】

たいじょ‐だて【怠状立て】🔗🔉

たいじょ‐だて怠状立て⇒たいじょうだて。浄瑠璃、日本振袖始「今捕へて籠に入れ、―して放さんと」

たい‐だ【怠惰】🔗🔉

たい‐だ怠惰】 すべきことをなまけて、だらしないこと。怠慢。「―な生活」

たい‐のう【怠納】‥ナフ🔗🔉

たい‐のう怠納‥ナフ 怠って租税などを納めないこと。

たい‐まん【怠慢】🔗🔉

たい‐まん怠慢】 なまけおこたること。おろそかにすること。なおざり。「―のそしり」「職務―」

たる・い【怠い・懈い】🔗🔉

たる・い怠い・懈い】 〔形〕[文]たる・し(ク) ①おっくうである。気がすすまない。だるい。たゆし。毛吹草7「難波江のあしより手こそ―・からめ」。夏目漱石、彼岸過迄「又すぐ夢現ゆめうつつの―・い眼付に戻つて」 ②(主に中部地方で)考えが未熟で言動が一人前でない。

だる・い【怠い・懈い】🔗🔉

だる・い怠い・懈い】 〔形〕 (タルシの転) ①疲れたような、おっくうな感じである。たるい。玉勝間「手足のたゆきを俗言に―・いと云ふ」。「全身が―・い」 ②のろい。にぶい。浮世草子、椀久一世の物語「―・いこと見ていることでないと」 ③しまりがない。また、あまったるい。男色大鑑「下髪さげがみの―・い姿をようは見てゐること」

なまけ‐ぐせ【怠け癖】🔗🔉

なまけ‐ぐせ怠け癖】 怠けて、すべきことをしないで過ごしてしまうくせ。「―がつく」

なまけ‐もの【怠け者・懶け者】🔗🔉

なまけ‐もの怠け者・懶け者】 ①よくなまける人。怠惰な人。 ②(「樹懶」と書く)アリクイ目ナマケモノ科の哺乳類の総称。2属5種。いずれも体長60センチメートルほど。顔は丸く、小さい。体には硬い茶色の毛が生えている。四肢の鉤爪は長く、木の枝にぶら下がって生活する。動作は緩慢で、ほとんど木から下りない。ホンジュラスからブラジルに分布。ミユビナマケモノは前肢の指が3、フタユビナマケモノとホフマンナマケモノは2である。木の葉・果実を食う。 なまけもの ホフマンナマケモノ 提供:東京動物園協会 ⇒怠け者の足から鳥が起つ ⇒怠け者の節句働き ○怠け者の足から鳥が起つなまけもののあしからとりがたつ ふだんなまけている者は、何か事が起こるとあわてて騒ぎ出す。 ⇒なまけ‐もの【怠け者・懶け者】 ○怠け者の節句働きなまけもののせっくばたらき ふだんなまけている者が、人が休む時に限って働くことをとがめていう語。 ⇒なまけ‐もの【怠け者・懶け者】

○怠け者の足から鳥が起つなまけもののあしからとりがたつ🔗🔉

○怠け者の足から鳥が起つなまけもののあしからとりがたつ ふだんなまけている者は、何か事が起こるとあわてて騒ぎ出す。 ⇒なまけ‐もの【怠け者・懶け者】

○怠け者の節句働きなまけもののせっくばたらき🔗🔉

○怠け者の節句働きなまけもののせっくばたらき ふだんなまけている者が、人が休む時に限って働くことをとがめていう語。 ⇒なまけ‐もの【怠け者・懶け者】 なま‐けやけ・し 〔形ク〕 目についてなんとなくわずらわしい。すこし気にさわる。源氏物語初音「はた、―・しとおぼすべかめる心の内」 なま・ける怠ける・懶ける】 〔自他下一〕 ①すべきことをする労を惜しんで、精を出さない。おこたる。「仕事を―・ける」 ②元気がなくなる。ぐったりする。誹風柳多留22「かじけたり―・けたり二度義理で来る」 ③にぶくなる。なまる。浄瑠璃、鎌倉三代記「きつと鍛うた名作でも後は―・けて刃も立たず」 ④なまぬるい。浄瑠璃、神霊矢口渡「京の詞は―・けて悪い」 なまこ海鼠】 ①㋐ナマコ綱の棘皮きょくひ動物の総称。体は円筒状で左右相称。腹面には3列の管足、口の周りには多くの触手があり、柔軟な外皮中には微細な骨片がある。浅海から深海に広く分布し、深海のものは体が寒天かんてん質になる。マナマコ・キンコ・フジナマコなどは生食して賞味されるほか、乾燥したものは「いりこ」と称して中国料理の材料となり、内臓の塩辛は「このわた」、卵巣を塩漬けして乾燥させたものを「このこ」という。俵子たわらご。かいそ。〈[季]冬〉 マナマコ 提供:東京動物園協会 ㋑狭義にはマナマコの別称。 ②溶銑を型で固めたもの。棒状で背中に波型をつけるのでこの名がある。海鼠銑なまこせん。 ③海鼠板の略。 ④海鼠壁の略。 ⑤海鼠餅の略。 ⇒なまこ‐いた【海鼠板】 ⇒なまこ‐がた【海鼠形】 ⇒なまこ‐かべ【海鼠壁】 ⇒なまこ‐がわら【海鼠瓦】 ⇒なまこ‐しっくい【海鼠漆喰】 ⇒なまこ‐しぼり【海鼠絞り】 ⇒なまこ‐ひき【海鼠曳】 ⇒なまこ‐もち【海鼠餅】 なま‐こい・し生恋し‥コヒシ 〔形シク〕 なんとなく恋しい。大和物語「京さへ―・しき旅のほどなりければ」 なまこ‐いた海鼠板】 トタン板またはプラスチック板などを波状に湾曲させたもの。屋根葺きまたは塀に用いる。波板。 ⇒なまこ【海鼠】 なま‐こうず生好事‥カウ‥ いいかげんな物ずき。つまらない物ずき。 なまこう‐ぶき生鉱吹き‥クワウ‥ 銅鉱石製錬法の一つ。硫化鉱の粉をそのまま溶鉱炉に装入し、硫黄の酸化熱を原鉱の溶融に利用する方法。硫黄の回収と熱の有効利用にすぐれている。自溶法。生吹なまぶきなま‐こうべ生頭‥カウベ なまくび。増鏡「かかる―の入ることにて」 なま‐ごえ生声‥ゴヱ 謡などで、稽古をつんでいない生地きじの声。生来の地声。花鏡「老声は―尽きて」 なまごおり‐どうふ生凍豆腐‥ゴホリ‥ 即席凍り豆腐。高野豆腐と同じように作るが、一晩だけ凍らせたもの。一夜凍り。なまごおり。はやこごりどうふ。新こごりどうふ。 なまこ‐がた海鼠形】 ①海鼠のような形。かまぼこ形。 ②火鉢の外側の手をかける穴で、海鼠餅を切った形をしたもの。 ⇒なまこ【海鼠】 なまこ‐かべ海鼠壁】 土蔵・塗屋などの外壁に方形の平瓦を貼り、その目地めじを漆喰しっくいでかまぼこ形に盛り上げて塗った壁。 ⇒なまこ【海鼠】 なまこ‐がわら海鼠瓦‥ガハラ (→)丸瓦に同じ。 ⇒なまこ【海鼠】 なま‐ごころ生心】 ①なまはんかな分別心。未熟な心。伊勢物語「―ある女ありけり」 ②いろけ。春情。浄瑠璃、根元曾我「兄一万は―、顔を赤めてさしうつぶき」 なま‐こざか・し生小賢し】 〔形シク〕 なんとなくこざかしい。沙石集4「―・しきさかしらの出で来るこそ」 なまこ‐しっくい海鼠漆喰‥クヒ 海鼠壁の瓦の目地めじに盛り上げて塗る漆喰。 ⇒なまこ【海鼠】 なまこ‐しぼり海鼠絞り】 (布の形が海鼠に似ているからいう)有松絞りを一層密に絞ったもの。根掛ねがけなどに用いる。 ⇒なまこ【海鼠】 なまこ‐ひき海鼠曳】 東北地方で小正月に行う行事。子供たちが「もぐらどん内にか、なまこどんのお通りだ」などととなえながら、海鼠を縄の先に結んで、屋敷の周囲や田畑などを曳いて回る。もぐらひき。 ⇒なまこ【海鼠】 なま‐ごみ生塵】 主として台所から出る、肉・魚・野菜など食料品のくずや食べ残しなどの、水分を多く含んだごみ。 なま‐ゴム生ゴム】 (raw rubber)ゴム植物から採取した乳液(ラテックス)から分離・凝固・乾燥させたままのゴム。主成分はイソプレンの重合体(高分子炭化水素)。純粋なものはほとんど無色透明で、弾性は小さい。これに硫黄を加えて天然ゴムを作る。 なま‐ごめ生米】 なまのままの米。炊いたり、炒ったりなどしていない米。 なまこ‐もち海鼠餅】 海鼠の形にした餅。薄く小口切りにしてかき餅とする。 ⇒なまこ【海鼠】 なま‐ごろし生殺し】 ①ほとんど死ぬばかりの状態にしておくこと。はんごろし。「へびの―」 ②結末をつけずに、相手が困り苦しむのをほうっておくこと。中途半端にしておくこと。 なま‐コン生コン】 生コンクリートの略。 なま‐コンクリート生コンクリート】 まだ固まっていないコンクリート。ミキサー車で攪拌しながら工事現場まで運ぶ。なまコン。 なま‐さか・し生賢し】 〔形シク〕 ちょっと賢い。こざかしい。源氏物語須磨「―・しき人のきこゆれば」 なま‐さかしら生賢しら】 なまなかのさかしら。小利口ぶること。蜻蛉日記「―などする人は」 なま‐ざかな生魚・生肴】 なまうお。 なま‐ざけ生酒】 製造過程で通常行う加熱殺菌を廃した清酒。→生酒きざけ なま‐ざとり生悟り】 なまはんかな悟り。 なま‐さぶらい生侍‥サブラヒ 年も若く官位などの高くない侍。青侍。今昔物語集16「―の身貧しき有りけり」 なま‐ざむらい生侍‥ザムラヒ (→)「なまさぶらい」に同じ。 なまし鈍し(→)「焼鈍やきなまし」に同じ。 なま・し生し】 〔形シク〕 ①なまである。なまなましい。今昔物語集28「―・しき鯛は極いみじき物ななり」 ②未熟である。沙石集2「衆生の機―・しき時は感応なし」 な‐まし (完了の助動詞ヌの未然形ナに推量の助動詞マシの添った語) ①事実に反することの想像を表す。(…であったならば)きっと…したろう。源氏物語帚木「思ひまつはす気色見えましかば…さるものにしなして長く見るやうも侍り―」 ②推量を表す。…してしまうだろう。…するだろう。古今和歌集「今日来ずは明日は雪とぞ降り―消えずはありとも花と見ましや」 なまじ憖じ】 ナマジイの約。主に副詞として用いる。浄瑠璃、凱陣八島「―付かずは付かぬまでよ」。泉鏡花、眉かくしの霊「―紹介状があるだけに、喧嘩面で、宿を替へるとも言はれない」。「―の学者より物知りだ」 なまじい憖じいナマジヒ (「生強い」の意。清音にも) ①できそうもないことを無理につとめるさま。万葉集4「物思ふと人に見えじと―に常の面おもえりありそかねつる」 ②すべきでない、またはしなくてもいいことをするさま。なまじっか。源氏物語若菜下「―に許され奉りて」。太平記11「―なる軍していふ甲斐なく敵の手にかかり」 ③深く心を用いないさま。うかつ。かりそめ。中途半端。なまじっか。古今著聞集16「―に鬢かきあげて供奉しけり」。徒然草「よくせざらん程は―に人に知られじ」 なま‐しぞく生親族】 血縁のあまり近くない親族。遠縁。蜻蛉日記「―だつ人とぶらひにものしたり」 なまじっか憖じっか(→)「なまじ」に同じ。二葉亭四迷、其面影「―なことを言ふと益ますますひがむ」。「―泳げるだけ危ない」 なましな男信・奈万之奈】 語学書。3巻。東条義門著。1842年(天保13)刊。撥音となる漢字にンとムとの区別があることを詳しく論じた。 なま‐じめ生締】 歌舞伎の鬘かつらの一つ。盛綱・熊谷・重忠のような時代物の分別ある武士の役などに用いる。 なま‐じめり生湿り】 少ししめること。しめっぽいこと。 なま‐しめ・る生湿る】 〔自四〕 少ししめる。何となくしめっている。宇津保物語初秋「御ぐしの―・りたる」 なま‐じょうゆ生醤油‥ジヤウ‥もろみを搾った汁液で、防腐加熱をしてない醤油。→生醤油きじょうゆ なま‐しり生知り】 物事を十分には知らないこと。また、その人。 なま‐じろ・い生白い】 〔形〕[文]なまじろ・し(ク) なんとなく白い。転じて、いやに白い。生っちろい。多く、顔色についていう。比喩的に、未熟さやひ弱さの形容。「―・い書生の議論」 なます膾・鱠】 ①魚貝や獣などの生肉を細かく切ったもの。筏いかだ膾など。 ②薄く細く切った魚肉を酢に浸した食品。 ③大根・人参などを細かく刻み、三杯酢・胡麻酢・味噌酢などであえた料理。 ⇒なます‐づくえ【膾机】 ⇒膾に叩く なま・す鈍す・焠す】 〔他五〕 焼いた鉄を徐々に冷却する。醒睡笑「去年八月から―・いておいた」→やきなまし なます 〔助動〕 (遊女詞)動詞に付けて尊敬の意を表す。なさいます。なんす。浄瑠璃、いろは蔵三組盃「何言ひなます」。物類称呼「島原にては、なますか、なませなどといふ」 なまずナマヅ 慢性皮膚病の一つ。ある種の糸状菌の寄生によって発生。灰白色ないし褐色の斑紋を生じ、ほぼ円形の小斑から次第に蔓延。癜風。〈日葡辞書〉 ⇒なまず‐はだ【癜肌】 なまずナマヅ ①ナマズ科の淡水産の硬骨魚。体は長くのび、50センチメートルに達する。頭部は扁平で、口は大きく4本の長いくちひげがある。体表は滑らかで鱗がない。背部は青黒く、腹部は白い。食用。日本・東アジアの沼・川に多く、春小流に来て産卵する。〈[季]夏〉。〈新撰字鏡9〉 なまず ②(ナマズが地中にいて地震を起こすとの俗説から)地震のこと。 ③鯰髭ひげの略。 ④鯰坊主ぼうずの略。 ⇒なまず‐はだ【鯰肌】 ⇒なまず‐ひげ【鯰髭】 ⇒なまず‐ぼうず【鯰坊主】 ⇒鯰に瓢箪 なまずけな・いナマヅケナイ 〔形〕 (ナマツケナイとも)怠惰・無精で、なげやりである。〈日葡辞書〉 なます‐づくえ膾机】 膾を作るのに用いる俎まないた。日本霊異記「則ち―と小刀とを持ち出でて」 ⇒なます【膾・鱠】

なま・ける【怠ける・懶ける】🔗🔉

なま・ける怠ける・懶ける】 〔自他下一〕 ①すべきことをする労を惜しんで、精を出さない。おこたる。「仕事を―・ける」 ②元気がなくなる。ぐったりする。誹風柳多留22「かじけたり―・けたり二度義理で来る」 ③にぶくなる。なまる。浄瑠璃、鎌倉三代記「きつと鍛うた名作でも後は―・けて刃も立たず」 ④なまぬるい。浄瑠璃、神霊矢口渡「京の詞は―・けて悪い」

[漢]怠🔗🔉

 字形  筆順 〔心(忄・)部5画/9画/常用/3453・4255〕 〔音〕タイ(漢) 〔訓〕おこたる・なまける [意味] 心をだらけさせる。なまける。おこたる。「怠業・怠慢・勤怠・倦怠けんたい」 [解字] 形声。「心」+音符「台」(=緊張をゆるめる)。心の張りをたるませる意。 [下ツキ 過怠・緩怠・勤怠・懈怠・倦怠

大辞林の検索結果 (25)

おこたり【怠り】🔗🔉

おこたり [0] 【怠り】 (1)怠ること。なまけること。手落ちがあること。「―なく準備する」「用意おさおさ―なし」 (2)怠慢や宿命によって生ずるあやまち。過失。失敗。また,罪。「ひがひがしき人に従ひにたる心の―ぞ/源氏(明石)」 (3)あやまちをわびること。謝罪。「泣く泣く―を言へど/堤中納言(はいずみ)」

おこたり-ぶみ【怠り文】🔗🔉

おこたり-ぶみ 【怠り文】 あやまちを謝罪する文書。謝罪文。「かやうに名簿に―をそへていだす/宇治拾遺 11」

おこた・る【怠る】🔗🔉

おこた・る [0][3] 【怠る】 (動ラ五[四]) (1)しなければならないことを,なまけ心や不注意によりしないままでいる。なまける。さぼる。「事件の報告を―・る」「注意義務を―・る」「準備を―・らない」 (2)病気の勢いが弱まる。良くなる。「―・りおはしまさずとも少しのしるしはあるべかりしことよ/大鏡(三条)」 (3)途切れる。中断する。「―・る間なく洩りゆかば,やがて尽きぬべし/徒然 137」 (4)油断する。気がゆるむ。「君はおぼし―・る時の間もなく/源氏(帚木)」 [可能] おこたれる

たい-がく【怠学】🔗🔉

たい-がく [0] 【怠学】 勉強を怠けて,学校に行かないこと。

たい-ぎょう【怠業】🔗🔉

たい-ぎょう ―ゲフ [0] 【怠業】 ⇒サボタージュ

たいぎょう-てき-こうい【怠業的行為】🔗🔉

たいぎょう-てき-こうい ―ゲフ―カウ [7] 【怠業的行為】 公務員による政府または地方公共団体の機関の活動・能率を低下させるような行為。法律で禁止されている。

たい-じょう【怠状】🔗🔉

たい-じょう ―ジヤウ [0] 【怠状】 (1)過怠を謝る手紙。謝罪状。おこたりぶみ。過状。「かくばかり名符に―を副へて奉れるに/今昔 25」 (2)あやまること。謝罪。「車より引き落て,さる事いはじやと―せさせて許してけり/十訓 4」

たい-だ【怠惰】🔗🔉

たい-だ [1] 【怠惰】 (名・形動)[文]ナリ なまけること。なまけてだらしないこと。また,そのさま。「―な生活」

たい-のう【怠納】🔗🔉

たい-のう ―ナフ [0] 【怠納】 (名)スル 納付を怠って定められた期限を過ごすこと。「授業料を―する」

たい-まん【怠慢】🔗🔉

たい-まん [0] 【怠慢】 (名・形動)[文]ナリ なまけおこたること。なまけてするべき事をしないこと。また,そのさま。「職務―」「―のそしりを免れない」 [派生] ――さ(名)

だる・い【怠い・懈い】🔗🔉

だる・い [2][0] 【怠い・懈い】 (形)[文]ク だる・し 〔近世「たるい」とも〕 (1)疲れていて,からだに力がない。動くのがおっくうである。「熱があるのか体が―・い」 (2)しまりがない。きちんとしない。「下げ髪の―・い姿をようは見てゐる事とそしりて/浮世草子・男色大鑑 7」「ナワガ―・イ/ヘボン」 (3)(「たるい」の形で)味が甘く感ずる。「甘っ―・い」「コノ酒ワ―・イ/ヘボン(三版)」 [派生] ――げ(形動)――さ(名)

だる・し【怠し】🔗🔉

だる・し 【怠し】 (形ク) ⇒だるい

なま・く【怠く・懶く】🔗🔉

なま・く 【怠く・懶く】 (動カ下二) ⇒なまける

なまけ-ぐせ【怠け癖】🔗🔉

なまけ-ぐせ [0] 【怠け癖】 怠けて,すべきことをしないですまそうとする習慣。「―がつく」

なまけ-もの【怠け者・懶け者】🔗🔉

なまけ-もの [0][5] 【怠け者・懶け者】 (1)仕事や勉強を怠ける人。怠けてばかりいる人。怠惰(タイダ)な人。 (2) [0] (「樹懶」と書く)貧歯目ナマケモノ科に属する哺乳動物の総称。一見サルに似た体形で,体長60センチメートル前後。耳は目立たず,尾は短いか無い。常に肢端のかぎ爪を木の枝にかけてぶら下がっている。きわめて不活発で,全身をおおう長い毛は,付着したコケのためにしばしば緑色を帯びる。中南米の森林にすむ。ミツユビナマケモノ・フタユビナマケモノなど。 樹懶(2) [図]

なまけもの=の足から鳥が起(タ)つ🔗🔉

――の足から鳥が起(タ)つ 平素怠けている者は,事が起こるとあわてて騒ぎたてるものである。

なまけもの=の節句(セツク)働き🔗🔉

――の節句(セツク)働き 平素怠けている者に限って,皆が休むときに一人だけ働く。のらの節句働き。

なま・ける【怠ける・懶ける】🔗🔉

なま・ける [3] 【怠ける・懶ける】 (動カ下一)[文]カ下二 なま・く (1)すべきことをしないで無駄にすごす。「仕事を―・ける」「学校を―・ける」 (2)だらけている。なまぬるくなる。また,なまる。「おれも上州の新田で育つた故,京の詞は―・けて悪い/浄瑠璃・神霊矢口渡」 (3)元気がなくなる。「とんだ顔つきが―・けて来た/滑稽本・続膝栗毛」

おこたる【怠る】(和英)🔗🔉

おこたる【怠る】 neglect;→英和 be neglectful.

たいぎょう【怠業】(和英)🔗🔉

たいぎょう【怠業】 a slowdown (strike).→英和

たいだ【怠惰な】(和英)🔗🔉

たいだ【怠惰な】 idle;→英和 lazy;→英和 indolent.→英和

たいまん【怠慢】(和英)🔗🔉

たいまん【怠慢】 negligence;→英和 neglect.→英和 〜な negligent;→英和 neglectful.→英和 〜である neglect.

なまけぐせ【怠け癖(がつく)】(和英)🔗🔉

なまけぐせ【怠け癖(がつく)】 (fall into) idleness.

なまけもの【怠け者】(和英)🔗🔉

なまけもの【怠け者】 a lazy person;an idler;<話>a lazybones.→英和

なまける【怠ける】(和英)🔗🔉

なまける【怠ける】 be idle[lazy];neglect;→英和 idle away one's time.

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