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広辞苑の検索結果 (12)

にえ【煮え】🔗🔉

にえ煮え】 にえること。にえた程度。「―が足りない」

にえ‐あが・る【煮え上がる】🔗🔉

にえ‐あが・る煮え上がる】 〔自五〕 ①煮えてわきあがる。沸騰する。 ②十分に煮える。完全に煮えおわる。

にえ‐かえ・る【煮え返る】‥カヘル🔗🔉

にえ‐かえ・る煮え返る‥カヘル 〔自五〕 ①煮えてわきかえる。沸騰する。 ②非常に腹がたつ。浄瑠璃、傾城酒呑童子「―・つたる顔して」 ③大騒ぎをする。ごった返す。浄瑠璃、冥途飛脚「節季師走に此の在所は、傾城ごとで―・る」

にえきら‐ない【煮え切らない】🔗🔉

にえきら‐ない煮え切らない】 態度がどっちつかずで、はっきりしない。「―返答」

にえ‐くり‐かえ・る【煮え繰り返る】‥カヘル🔗🔉

にえ‐くり‐かえ・る煮え繰り返る‥カヘル 〔自五〕 「にえかえる」を強めていう語。「腸はらわたが―・る」

にえ‐こじ・ける【煮え拗ける】🔗🔉

にえ‐こじ・ける煮え拗ける】 〔自下一〕 十分に煮えない。煮えそこねる。転じて、こじれる。浄瑠璃、薩摩歌「吸うても見せず心から、にえこじけの若後家」

にえ‐たぎ・る【煮え滾る】🔗🔉

にえ‐たぎ・る煮え滾る】 〔自五〕 煮えてわき立つ。にえあがる。「湯が―・る」

にえ‐た・つ【煮え立つ】🔗🔉

にえ‐た・つ煮え立つ】 〔自五〕 煮えてわきあがる。十分に煮える。にえあがる。

にえ‐ばな【煮え花】🔗🔉

にえ‐ばな煮え花(→)「にばな(煮端)」に同じ。浄瑠璃、長町女腹切「ごぶりごぶりと―の茶瓶頭をふりたてて」

にえ‐ゆ【煮え湯】🔗🔉

にえ‐ゆ煮え湯】 煮え立った熱い湯。熱湯。 ⇒煮え湯を飲まされる ○煮え湯を飲まされるにえゆをのまされる 自分が信じていた人に裏切られてひどい目にあう。 ⇒にえ‐ゆ【煮え湯】

○煮え湯を飲まされるにえゆをのまされる🔗🔉

○煮え湯を飲まされるにえゆをのまされる 自分が信じていた人に裏切られてひどい目にあう。 ⇒にえ‐ゆ【煮え湯】 に・える煮える】 〔自下一〕[文]に・ゆ(下二) ①沸騰した湯などによって物に熱が通り処理される。宇治拾遺物語3「昔より阿弥陀仏の誓ひにて、―・ゆるものをばすくふとぞ知る」。日葡辞書「コノカマハヨウニユル」。「芋の―・えたも御存じない」 ②水が沸騰して湯となる。曠野「埋火も消ゆや泪なみだの烹ゆる音」 ③甚だしく腹立つ。浄瑠璃、心中万年草「念者ぼんの裕弁様は、踏殺すとて―・えさつしやる」。「腹が―・える」 ④上を下へと騒動する。にえくりかえる。浄瑠璃、淀鯉出世滝徳「勝二郎は追放で八幡は―・える」 ニエレレJulius Kambarage Nyerere】 タンザニアの政治家。英国からの独立運動を指導、1961〜62年タンガニーカ初代首相、64〜85年タンザニア初代大統領。独自の社会主義を志向。(1922〜1999) ニエロniello】 銅・銀・鉛の硫化物の混合物。黒色の合金で、銀などの象眼に古くから用いられる。 に‐えんき‐さん二塩基酸】 〔化〕2価の酸。1分子中に電離しうる水素原子を2個もつ酸。硫酸・炭酸・蓚しゅう酸・フタル酸の類。 におニホ (東北・中部地方で)刈稲を円錐形に高く積み上げたもの。にゅう。 におニホ カイツブリの古名。〈[季]冬〉。〈新撰字鏡8においニホヒ ①赤などのあざやかな色が美しく映えること。万葉集10「黄葉もみちばの―は繁し」 ②はなやかなこと。つやつやしいこと。万葉集18「少女らがゑまひの―」 ③かおり。香気。狭衣物語3「かうばしき―」。「香水の―」 ④(「臭」と書く)くさいかおり。臭気。「すえた―」 ⑤ひかり。威光。源氏物語椎本「つかさ位世の中の―も」 ⑥人柄などの、おもむき。気品。源氏物語「かどかどしう、らうらうじう、―多かりし心ざま、もてなし、言の葉」 ⑦(「臭」とも書く)そのものが持つ雰囲気。それらしい感じ。「庶民的な―」「犯罪の―」 ⑧同色の濃淡によるぼかし。 ㋐染色法また襲かさねの色目などで、上が濃く、下が薄い配色。上を濃くするのを普通とし、下を濃くするのを裾濃すそごという。 ㋑匂縅においおどしの略。 ㋒女のかき眉の下の方の薄くぼかしたところ。 ㋓日本刀の刃の、地肌との境目の部分に霧のようにほんのりと見える文様。最も大切な見所の一つ。 ⑨芸能や和歌・俳諧などで、そのものに漂う気分・情趣・余情など。花鏡「一声の―より、舞へ移る境にて妙力あるべし」。去来抄「移り、―、響きはつけざまのあんばいなり」→匂付においづけ。 ◇「臭」は、好ましくないものに使うことが多い。 ⇒におい‐あぶら【匂油】 ⇒におい‐あらせいとう【匂紫羅欄花】 ⇒におい‐おどし【匂縅】 ⇒におい‐が【匂香】 ⇒におい‐かけ【匂懸】 ⇒におい‐かたじろ【匂肩白】 ⇒におい‐ぎれ【匂切】 ⇒におい‐ぐさ【匂草】 ⇒におい‐こ【匂粉】 ⇒におい‐ざくら【匂桜】 ⇒におい‐ずみ【匂墨】 ⇒におい‐すみれ【匂菫】 ⇒におい‐だま【匂玉】 ⇒におい‐づけ【匂付】 ⇒におい‐どり【匂鳥】 ⇒におい‐の‐はな【匂の花】 ⇒におい‐ぶくろ【匂袋】 ⇒におい‐やぐるま【匂矢車】 においニホヒ ⇒におい(匂)4・7 に‐おい荷負‥オヒ 荷を負うこと。また、そのもの。 ⇒におい‐うま【荷負馬・駄】 におい‐あぶら匂油ニホヒ‥ 髪などに塗る芳香のある油。香油。好色一代男6「―売の太右衛門」 ⇒におい【匂】 におい‐あらせいとう匂紫羅欄花ニホヒ‥ アブラナ科の二年草で、園芸上は一年草。ヨーロッパ原産。高さ約50センチメートル、基部は木化、全株に短柔毛を密生し、灰色。葉は披針形で全縁。春、香の良い橙黄色などの花を開く。八重咲もある。観賞用。ケイランサス。 ⇒におい【匂】 におい‐うま荷負馬・駄‥オヒ‥ 荷を負って運ぶ馬。にうま。 ⇒に‐おい【荷負】 におい‐おどし匂縅ニホヒヲドシよろいの縅糸の色を上段から下段へ濃い色から順次淡くしたもの。 ⇒におい【匂】 におい‐が匂香ニホヒ‥ 匂と香。におい。かおり。か。後撰和歌集「―うつせ家づとにせむ」 ⇒におい【匂】 におい‐かけ匂懸ニホヒ‥ (→)伏籠ふせごに同じ。 ⇒におい【匂】 におい‐かたじろ匂肩白ニホヒ‥ (→)「かたじろ」に同じ。 ⇒におい【匂】 におい‐ぎれ匂切ニホヒ‥ 日本刀で、刃文の匂におい8㋓が途中で切れているもの。 ⇒におい【匂】 におい‐ぐさ匂草ニホヒ‥ 梅の異称。 ⇒におい【匂】 におい‐こ匂粉ニホヒ‥ 芳香を加えた白粉おしろい⇒におい【匂】 におい‐ざくら匂桜ニホヒ‥ 桜の一品種。花は八重で白く、香気のあるもの。 ⇒におい【匂】 におい‐ずみ匂墨ニホヒ‥ 芳香を加えて製した墨。香墨。 ⇒におい【匂】 におい‐すみれ匂菫ニホヒ‥ スミレの一種。ヨーロッパ南部・西アジア原産。葉は心臓形。花は早春から咲き始め、紫・白色などで芳香が強い。観賞用。園芸でバイオレットと通称。〈[季]春〉 ニオイスミレ 撮影:関戸 勇 ⇒におい【匂】 におい‐だま匂玉ニホヒ‥ 球形の匂袋。西鶴織留1「紅くれないの大房に―を結び下げ」 ⇒におい【匂】 におい‐づけ匂付ニホヒ‥ 蕉風の俳諧で、前句の余情を受けてそれに応ずるような付句つけくを付けること。 ⇒におい【匂】 におい‐どり匂鳥ニホヒ‥ ウグイスの異称。〈[季]春〉。篠目抄「めづらめづらに鳴く―」 ⇒におい【匂】 におい‐の‐はな匂の花ニホヒ‥ 俳諧で名残の折に詠み込む花。名残の花。→花の定座じょうざ⇒におい【匂】 におい‐ぶくろ匂袋ニホヒ‥ 丁子ちょうじ・麝香じゃこう・竜脳・白檀びゃくだんなどの香料を入れた袋。携帯用・室内用がある。〈[季]夏〉 匂袋 撮影:関戸 勇 ⇒におい【匂】 におい‐やか匂いやかニホヒ‥ 美しくつやつやしたさま。におやか。宇津保物語蔵開上「いとあてにけだかく、さすがに―におはします」 におい‐やぐるま匂矢車ニホヒ‥ キク科の一年草。地中海東部原産の観賞用植物。高さ約70センチメートル。葉は羽裂、花はアザミに似、黄・白・紅色など各種。観賞用。スイート‐サルタン。サルタン。 ⇒におい【匂】 に‐おう二王‥ワウ 中国の書家王羲之おうぎしと王献之との併称。 に‐おう仁王・二王‥ワウ 伽藍守護の神で、寺門または須弥壇しゅみだんの両脇に安置した一対の半裸形の金剛力士。普通、口を開けた阿形あぎょうと、口を閉じた吽形うんぎょうに作られ、一方を密迹みっしゃく金剛、他方を那羅延ならえん金剛と分けるなど諸説がある。ともに勇猛・威嚇の相をとる。仁王尊。 仁王 ⇒におう‐だち【仁王立ち】 ⇒におう‐もん【仁王門】 ⇒におう‐りき【仁王力】 におう仁王‥ワウ 狂言。博奕打ばくちうちが仁王になりすまして賽銭を得るが、参詣人に体を撫でられて笑い出し、化けの皮がはげる。 にお・う匂う・臭うニホフ [一]〔自五〕 (ニは丹で赤色、ホは穂・秀の意で外に現れること、すなわち赤などの色にくっきり色づくのが原義。転じて、ものの香りがほのぼのと立つ意) ①木・草または赤土などの色に染まる。万葉集8「草枕旅ゆく人も行き触らば―・ひぬべくも咲ける萩かも」 ②赤などのあざやかな色が美しく映える。万葉集11「紅の濃染の衣を下に着ば人の見らくに―・ひ出でむかも」。万葉集19「春の苑紅―・ふ桃の花した照る道に出で立つをとめ」 ③よい香りが立つ。万葉集17「橘の―・へる香かもほととぎす鳴く夜の雨に移ろひぬらむ」 ④悪いにおいがする。臭気がただよう。「腐った魚がひどく―・う」 ⑤生き生きとした美しさなどが溢れる。万葉集14「筑紫なる―・ふ子故に陸奥のかとりをとめの結ひし紐とく」。源氏物語野分「見奉るわが顔にも移りくるやうに愛敬は―・ひたり」 ⑥余光・恩恵などが(周囲に)及ぶ。源氏物語真木柱「人一人を思ひかしづき給はむ故は、ほとりまでも―・ふためしこそあれと心得ざりしを」 ⑦(染色・襲かさねの色目などを)次第に薄くぼかしてある。讃岐典侍日記「五節の折着たりし黄なるより紅まで―・ひたりし紅葉どもに、えび染めの唐衣とかや着たりし」。類聚名義抄「暈、ニホフ」 ⑧雰囲気として感じられる。かすかにその気配がある。「不正が―・う」 ◇多く、よい感じの場合は「匂う」、悪い感じの場合は「臭う」と書く。 [二]〔他下二〕 美しく染めつける。万葉集16「すみのえの岸野の榛はりに―・ふれど」 におう‐だち仁王立ち‥ワウ‥ 仁王の像のようにいかめしく突っ立つこと。太平記8「―にぞ立たりける」 ⇒に‐おう【仁王・二王】 におうみや匂宮ニホフ‥ 源氏物語中の人物。匂兵部卿宮。源氏の孫、今上帝の第3皇子。薫とともに宇治十帖の主人公。また、彼と薫との生い立ちのことを中心に書いた巻の名。におうのみや。 におう‐もん仁王門‥ワウ‥ 仁王の像を左右に安置した社寺の門。 ⇒に‐おう【仁王・二王】 におう‐りき仁王力‥ワウ‥ 仁王のような大力。金剛力。 ⇒に‐おう【仁王・二王】 に‐おくり荷送り】 荷を先方へ送り出すこと。 ⇒におくり‐にん【荷送人】 におくり‐にん荷送人】 運送契約で、物品の運送を委託する者。 ⇒に‐おくり【荷送り】 にお・す匂すニホス 〔他四〕 木・草または赤土などで色をつける。染める。万葉集8「奈良山を―・すもみちば」 にお‐て・る鳰照るニホ‥ 〔自四〕 語義未詳。ニホは「鳰の海」、テルは「照る」の意か。鎌倉時代以降、「鳰の海」すなわち琵琶湖を詠む歌に多く用いられる。一説に枕詞とする。続後撰和歌集「辛崎や―・る沖に雲消えて」。秋篠月清集「志賀の海の…―・る月を寄する白波」 にお‐どり鳰鳥ニホ‥ カイツブリの古名。万葉集4「―の潜かずく池水心あらば」 ⇒におどり‐の【鳰鳥の】 におどり‐の鳰鳥のニホ‥ 〔枕〕 「かづく(潜)」「かづ」「かづしか(葛飾)」「なづさふ」「おきなが(息長)」「ならびゐ」などにかかる。 ⇒にお‐どり【鳰鳥】 にお‐の‐うきす鳰の浮巣ニホ‥ (葦間などに巣をつくり水に浮いて見えるからいう)鳰すなわちカイツブリの巣。〈[季]夏〉。頼政集「子を思ふ―のゆられきて」 にお‐の‐うみ鳰の海・鳰の湖ニホ‥ 琵琶湖の別称。におのみずうみ。新古今和歌集「―や月の光のうつろへば波の花にも秋は見えけり」 にお‐の‐うらかぜ鳰の浦風ニホ‥ 琵琶湖の上を吹く風。 ニオブNiob ドイツ】 (タンタルに似ているので、ギリシア神話のタンタロスの娘ニオベから名づける)金属元素の一種。元素記号Nb 原子番号41。原子量92.91。灰白色の金属で、融点が高く、酸にもアルカリにも侵されにくい。タンタルに伴って産出。原子炉材料、耐熱合金として用いる。ニオビウム。 ニオベNiobē】 ギリシア神話で、タンタロスの娘。子だくさんを誇ってレトをさげすみ、レトの子アポロンとアルテミスに子を射殺されて悲しみ、石に化した。 に‐おも荷重】 ①荷の重いこと。 ②責任の重過ぎること。負担過重。「私には―な仕事だ」 に‐おもい煮御水・漿‥オモヒ いったん沸かした水をさまして飲用にするもの。つくりみず。さましみず。ゆざまし。におもい湯。〈倭名類聚鈔16にお‐やか匂やかニホ‥ つややかで美しいさま。においやか。能因本枕草子前の木立高う庭広き家の「いと細う―なる独鈷とこを取らせて」。「―に装った娘」 にお・ゆ匂ゆニホユ 〔自下二〕 美しく照り輝く。におう。万葉集19「春花の―・え栄えて」 に‐おろし荷下ろし・荷卸し】 積荷をおろすこと。「―港」 におわ・し匂はしニホハシ 〔形シク〕 においやかである。つやつやしく美しい。源氏物語空蝉「ねびれて―・しきところも見えず」 におわ・す匂わすニホハス 〔他五〕 ①草・木または赤土などの色を染めつかせて彩る。色を移す。染める。万葉集1「岸の埴生に―・さましを」 ②つややかにする。うつくしくする。万葉集15「秋の野を―・す萩は」 ③ほのかに色をつける。ぼかす。大鏡伊尹「輻などのしるしには、墨を―・させ給へりし」 ④香やにおいがあるようにする。かおらす。源氏物語「そらだきもの心にくきほどに―・して」。「香水を―・す」 ⑤ほのめかす。暗示する。源氏物語若菜下「―・し給はざりけるつらさを浅からず聞え給ふ」。「言外に―・す」 に‐おん二恩】 ①父母の恩。 ②師と親との恩。→四恩 に‐か二化‥クワ 昆虫などが、1年に2世代を経過すること。 に‐か二火‥クワ (→)入棺にゅうかんに同じ。栄華物語玉飾「やがてその折ぞ―仕うまつる」 に‐か二家】 〔生〕(→)雌雄異株に同じ。 に‐が二河(→)二河白道にがびゃくどうに同じ。謡曲、船橋「―の流れはありながら、咎は十の道多し」 に‐かい二階】 ①平屋の上に1層重ねた家作。 ②高層建築で、下から2層目の階。 ③二階厨子にかいずしの略。 ④二階棚にかいだなの略。 ⇒にかい‐さお【二階棹】 ⇒にかい‐ずし【二階厨子】 ⇒にかい‐だて【二階建て】 ⇒にかいだて‐ねんきん【二階建て年金】 ⇒にかい‐だな【二階棚】 ⇒にかい‐づくり【二階造】 ⇒にかい‐まわし【二階回し】 ⇒にかい‐もん【二階門】 ⇒にかい‐や【二階屋】 ⇒二階から目薬 に‐がい耳外‥グワイ 耳のそと。転じて、耳の内へ入れないこと。聞き入れないこと。聞き捨てにすること。太平記24「山門これを―に処せず」 にが・い苦い】 〔形〕[文]にが・し(ク) ①舌に快くない味を感じる。法華経天喜頃点「諸の苦ニカク渋き物を」。宇治拾遺物語3「もろともに食はせんとて、おほらかにて食ふに―・きこと物にも似ず、きはだなどのやうにて心地まどふ」。「良薬は口に―・し」 ②面白くない。不愉快である。大鏡道長「興も醒めて事―・くなりぬ」。「―・い顔」 ③つらい。くるしい。「―・い経験」 ニカイアNicaea】 小アジア北西部の古代都市。現在のトルコのイズニク。325年ローマ皇帝コンスタンティヌス1世がこの地にキリスト教会最初の公会議を召集、アレイオス派を異端とし、アタナシオス派を正統とした。また、787年の公会議ではイコノクラスムを斥けた。ニカエア。ニケーア。

に・える【煮える】🔗🔉

に・える煮える】 〔自下一〕[文]に・ゆ(下二) ①沸騰した湯などによって物に熱が通り処理される。宇治拾遺物語3「昔より阿弥陀仏の誓ひにて、―・ゆるものをばすくふとぞ知る」。日葡辞書「コノカマハヨウニユル」。「芋の―・えたも御存じない」 ②水が沸騰して湯となる。曠野「埋火も消ゆや泪なみだの烹ゆる音」 ③甚だしく腹立つ。浄瑠璃、心中万年草「念者ぼんの裕弁様は、踏殺すとて―・えさつしやる」。「腹が―・える」 ④上を下へと騒動する。にえくりかえる。浄瑠璃、淀鯉出世滝徳「勝二郎は追放で八幡は―・える」

大辞林の検索結果 (17)

にえ【煮え】🔗🔉

にえ [0] 【煮え】 (1)にえること。また,その過程。 (2)茶釜(チヤガマ)の底に漆でつけてある薄い鉄片。湯が沸くと煮え音を出す。

にえ-あが・る【煮え上(が)る】🔗🔉

にえ-あが・る [4] 【煮え上(が)る】 (動ラ五[四]) (1)十分に煮える。「おかゆが―・った」 (2)煮立つ。にえたぎる。「楚王の頭(クビ)と,眉間尺が首と―・る湯の中にして/太平記 13」

にえ-あぶら【煮え油】🔗🔉

にえ-あぶら [3] 【煮え油】 煮立てられた油。

にえ-かえ・る【煮え返る】🔗🔉

にえ-かえ・る ―カヘル [3] 【煮え返る】 (動ラ五[四]) (1)煮えて沸きかえる。沸騰する。にえたつ。「湯が―・る」 (2)ひどく腹が立つ。にえくりかえる。「くやしさで腹の中が―・る」 (3)大騒ぎする。「節季師走に此の在所は傾城事で―・る/浄瑠璃・冥途の飛脚(下)」

にえ-かげん【煮え加減】🔗🔉

にえ-かげん [3] 【煮え加減】 煮え具合。煮えた程度。

にえきらない【煮え切らない】🔗🔉

にえきらない 【煮え切らない】 (連語) 考えなどがはっきりしない。あいまいだ。「―ない態度」「―ない返事」

にえくり-かえ・る【煮え繰り返る】🔗🔉

にえくり-かえ・る ―カヘル [5] 【煮え繰り返る】 (動ラ五[四]) (1)ぐらぐら煮えて,沸きかえる。「なべの中の湯が―・っている」 (2)怒りで,ひどく腹が立つ。「腹わたが―・る」

にえ-たぎ・る【煮え滾る】🔗🔉

にえ-たぎ・る [4] 【煮え滾る】 (動ラ五[四]) 煮えて盛んに沸き立つ。煮えかえる。「―・った湯」

にえ-た・つ【煮え立つ】🔗🔉

にえ-た・つ [3] 【煮え立つ】 (動タ五[四]) (1)十分に煮える。煮えてぐつぐつ沸き上がる。「汁が―・っている」 (2)ひどく腹が立つ。「胸の中が―・つ」

にえ-ばな【煮え花・煮え端】🔗🔉

にえ-ばな 【煮え花・煮え端】 煎(セン)じたての香りの高い茶。にばな。ではな。「奈良茶の―を親父も一杯/浄瑠璃・大職冠」

にえ-ゆ【煮え湯】🔗🔉

にえ-ゆ [0] 【煮え湯】 煮え立った熱い湯。熱湯。

にえゆ=を飲まされる🔗🔉

――を飲まされる 信用していた者に裏切られてひどい目にあう。

に・える【煮える】🔗🔉

に・える [0] 【煮える】 (動ア下一)[文]ヤ下二 に・ゆ (1)沸き立った汁の中で物に熱が通って食べられるようになる。「芋が―・える」 (2)水が沸きたって熱い湯になる。「―・ゆる茶の湯は面白や/狂言・通円」 (3)ひどく腹が立つ。「胸が―・える」「歯痒いも歯痒し,業も―・える/奇遇(四迷)」 (4)話がまとまる。結論に達する。「どうとも話は―・えずに,毎日紛擾(ゴタゴタ)してゐる内(ウチ)/二人女房(紅葉)」 (5)大騒ぎする。「禿の小伝が見えぬと云て内は―・えます/歌舞伎・壬生大念仏」

にえかえる【煮え返る】(和英)🔗🔉

にえかえる【煮え返る】 [腹の中が]My blood boils with anger.

にえきらない【煮え切らない】(和英)🔗🔉

にえきらない【煮え切らない】 vague (あいまい);→英和 irresolute (決断力のない);→英和 lukewarm (なまぬるい).→英和

にえゆ【煮え湯】(和英)🔗🔉

にえゆ【煮え湯】 boiling water.〜を飲ませる betray a person's trust.

にえる【煮える】(和英)🔗🔉

にえる【煮える】 boil;→英和 be boiled;be cooked.煮え立つ boil over.よく煮えている be well-done.

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