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もうきのふぼく【盲亀の浮木】▽東洋🔗⭐🔉
もうきのふぼく【盲亀の浮木】▽東洋
出会うのが容易でないこと。また、めったにない幸運にめぐりあうことのたとえ。「盲亀の浮き木」「盲亀浮木」「浮木の亀(カメ)」「浮き木の亀」とも。
《参考》
大海中にすんでいて、100年に一度だけ水面に浮かび出る目の見えない亀(カメ)が、波間に漂う浮き木のただ一つある穴に入ろうとして苦心するが、なかなか入ることができないという仏教説話による。
《出典》
世ニ生マレテ人ト為(ナ)ルハ難(カタ)ク、仏世ニ値(ア)ウモ亦(マタ)難キコト、猶(ナオ)大海中ノ盲亀ノ浮孔(フコウ)ニ遇(ア)ウガゴトシ。〔涅槃経(ネハンキ゛ョウ)〕
《類句》千載一遇。優曇華(ウト゛ンケ゛)の花。
もうじん【蒙塵】▽中国🔗⭐🔉
もうじん【蒙塵】▽中国
天子が変事の難を避けて都を脱出すること。
《参考》
天子が外出するときには、前もって道を清めておくのが常であるが、道路を清める余裕がないので、塵(チリ)を蒙(コウム)る(かぶる)ことになるの意から。
《出典》
臧文仲(ソ゛ウフ゛ンチュウ)対(コタ)エテ曰(イワ)ク、天子、外ニ蒙塵ス。敢(アエ)テ奔(ハシ)ッテ官守ニ問ワザランヤト。〔春秋左氏伝(シュンシ゛ュウサシテ゛ン)・僖公二十四年〕
もうぼさんせんのおしえ【孟母三遷の教え】▽中国🔗⭐🔉
もうぼさんせんのおしえ【孟母三遷の教え】▽中国
子どもの教育には環境をよりよくすることが大切であるという教え。「孟母三遷」「三遷の教え」とも。
《参考》
孟子の母は、はじめ墓地の近くに住んでいたが、孟子が葬式のまねをするので、孟子の教育のためによくないと思い、市中に移った。しかし、こんどは商人のまねをするので、ここもまた教育に不適当と思い、さらに学校のかたわらに転居すると、礼儀作法のまねをして遊ぶようになったので、3度の引っ越しの末に住居を定めたという。
《出典》
〔列女伝(レツシ゛ョテ゛ン)・母儀伝〕
《類句》慈母(シ゛ホ゛)三遷の教え。
もうぼだんきのおしえ【孟母断機の教え】▽中国🔗⭐🔉
もうぼだんきのおしえ【孟母断機の教え】▽中国
学問や事業は、途中でやめてしまっては何にもならないという教え。「断機の戒(イマシ)め」「孟母機(キ・ハタ)を断つ」とも。
《参考》
母のもとを離れて遊学していた孟子は、故郷が恋しくなって学問をやめて帰ってきてしまった。母は、自分が織っていた布を切って、「やりかけていた学問を途中でやめるのはこの織りかけの布を切るのと同じだ。」と言ってさとしたという。
《出典》
〔列女伝(レツシ゛ョテ゛ン)・母儀伝〕
もうをひらく【蒙を啓く】🔗⭐🔉
もうをひらく【蒙を啓く】
物事をよく知らない人に知識を与えて理解を深くさせ、教え導く。啓蒙(ケイモウ)する。
《例文》
「この本を読んで、イスラエルという国について蒙を啓かれる思いでした。」
《参考》
「蒙」は、知識がなく道理にくらいこと。
もえぐいにはひがつきやすい【燃え杭には火が付き易い】🔗⭐🔉
もえぐいにはひがつきやすい【燃え杭には火が付き易い】
一度関係のあったものは、いったん縁が切れたあとでも、また、以前の関係に戻りやすいということのたとえ。
《参考》
(イ)多く男女の関係について言う。
(ロ)「燃え杭」は、燃え残りの木。一部が炭化しているので火が付きやすい。
《類句》焼け木杭(ホ゛ックイ)には火が付きやすい。燃えさしは燃えやすい。
モーションをかける【モーションを掛ける】🔗⭐🔉
モーションをかける【モーションを掛ける】
人に働きかける。特に、異性に対してその関心を引こうとして働きかける。
《例文》
「このごろあの人、しきりにわたしにしにモーションを掛けるのよ。」
《参考》
「モーション」は、motionで、「運動・動作・身ぶり」などの意。
もしものこと【若しもの事】🔗⭐🔉
もしものこと【若しもの事】
万が一のできごと。また、思い掛けない死。
《例文》
「私にもしもの事があったら、あとは頼みます。」
《参考》
仮定として言うことば。
もちつもたれつ【持ちつ持たれつ】🔗⭐🔉
もちつもたれつ【持ちつ持たれつ】
互いに力になり合って助け合うようす。助けたり助けられたり。
《例文》
「お前一人で何でもやれると思ったら大まちがい。世の中は持ちつ持たれつなんだよ。」
もちはもちや【餅は餅屋】🔗⭐🔉
もちはもちや【餅は餅屋】
《餅は、餅屋のついたものがいちばんうまいの意》物事にはそれぞれにすぐれた専門家がいるということ。しろうとは専門家には及ばないことのたとえ。「餅屋は餅屋」とも。
《類句》刀屋は刀屋。馬は馬方。船は船頭に任せよ。蛇(シ゛ャ)の道(ミチ)は蛇(ヘヒ゛)。芸は道によって賢し。仏の沙汰(サタ)は僧が知る。
もちもさげもならぬ【持ちも提げもならぬ】🔗⭐🔉
もちもさげもならぬ【持ちも提げもならぬ】
その物事を処理する方法がなくて閉口するようす。
もちやはもちや【餅屋は餅屋】🔗⭐🔉
もちやはもちや【餅屋は餅屋】
餅は餅屋
もっけのさいわい【物怪の幸い】🔗⭐🔉
もっけのさいわい【物怪の幸い】
思いがけなく得た幸い。
《例文》
「不潔な水でなかったのは、閭がためにはもっけの幸いであった。」《森鴎外(モリオウカ゛イ)・寒山拾得》
《参考》
「物怪」は、物の怪(ケ)。不運・凶事などの意から、予期しないことの意になった。
もっこうにしてかんす【沐猴にして冠す】▽中国🔗⭐🔉
もっこうにしてかんす【沐猴にして冠す】▽中国
《猿(サル)が衣冠をつけたようなものだの意》りっぱな衣服をつけて外見を飾っていても、心は卑しくて行いが粗暴であることのたとえ。
《参考》
秦(シン)を滅ぼして支配者に成り上がった楚(ソ)の項羽(コウウ)が、「出世した姿を故郷の人々に見せなければ、だれも出世を認めてくれない。」と言って故郷に帰ろうとしたところ、それを聞いたある人が、「『楚の人は冠をかぶった沐猴(猿)だ』と言われているが、なるほどそうだ。」と言った。これを聞いた項羽は怒って、この人を釜ゆでにしてしまったという。
《出典》
〔史記(シキ)・項羽本紀〕
もったいをつける【勿体を付ける】🔗⭐🔉
もったいをつける【勿体を付ける】
わざと必要以上に重要らしく見せる。もったいぶる。
《例文》
「そんなにもったいを付けないで、早く話せよ。」
《参考》
「勿体」とは、態度やようすがものものしいこと。
もったまえにはつくばう【持った前にはつくばう】🔗⭐🔉
もったまえにはつくばう【持った前にはつくばう】
金のある者には屈してしまうのがこの世のつねであること。
《参考》
「つくばう」は、うずくまる・しゃがむの意。
《類句》持てば殿様(トノサマ)。
もっってまわった【持って回った】🔗⭐🔉
もっってまわった【持って回った】
肝心なところになかなか行かず、遠まわしに言ったりしたりする。
《例文》
「そんな持って回った言い方ばかりしていないで、さっさと結論を言ったらどうだ。」
もってうまれた【持って生まれた】🔗⭐🔉
もってうまれた【持って生まれた】
生まれつき身にそなわっているようす。
《例文》
「あいつの無精は、持って生まれた性質だから、簡単には直らないよ。」
もってこい【持って来い】🔗⭐🔉
もってこい【持って来い】
その人に、またはその物事を行うのにちょうど適している。あつらえむき。うってつけな。
《例文》
「細心だから会計をやらせるには持って来いの男だ。」
もってのほか【以ての外】🔗⭐🔉
もってのほか【以ての外】
思いもよらないほど程度がはなはだしいようす。
《例文》
「以ての外のお怒り。」
道理や礼儀に外れている。とんでもない。けしからん。
《例文》
「学校をやめたいなんて以ての外の考えだ。」
もってりくせきのこをたくすべし【以て六尺の孤を託すべし】▽中国🔗⭐🔉
もってりくせきのこをたくすべし【以て六尺の孤を託すべし】▽中国
六尺の孤を託すべし
もとがきれる【元が切れる】🔗⭐🔉
もとがきれる【元が切れる】
商売の取引などで、仕入れた元値よりも安くなって損失となる。
《例文》
「そんなにお負けしては、元が切れてしまう。」
資金がなくなる。
《例文》
「この馬にもう1レース賭(カ)けたいが、残念ながら元が切れてしまった。」
もときにまさるうらきなし【本木に勝る末木無し】🔗⭐🔉
もときにまさるうらきなし【本木に勝る末木無し】
《幹より立派な枝はないの意》何回取り替えてみても、やはり最初のものがいちばんよいというたとえ。
《参考》
多く男女・夫婦関係について言う。
《類句》女房は変えるほど悪くなる。
もとたちてみちしょうず【本立ちて道生ず】▽中国🔗⭐🔉
もとたちてみちしょうず【本立ちて道生ず】▽中国
物事は、基礎が確立すれば、それを成しとげる方法が自然に生じてくるものであるということ。
《出典》
君子ハ本ヲ務(ツト)ム。本立チテ道生ズ。孝弟ナル者ハ、其(ソ)レ仁ノ本為(タ)ルカ。〔論語(ロンコ゛)・学而篇〕
もとのさやにおさまる【元の鞘に収まる】🔗⭐🔉
もとのさやにおさまる【元の鞘に収まる】
仲たがいして別れた者、特に夫婦や恋人同士が、元の親密な関係に戻ることのたとえ。
《例文》
「あの二人、久しくけんか別れしていたが、このごろ一緒に歩いているところを見ると、元の鞘に収まったらしい。」
《参考》
「元」は、「旧(モト)」とも書く。
もとのもくあみ【元の木阿弥】🔗⭐🔉
もとのもくあみ【元の木阿弥】
一度はうまく進行していた物事が、また以前の好ましくない状態にもどること。せっかくの努力や苦労がむだになること。
《例文》
「せっかく増資にまで持ち込んだ我が社も、不況がこのまま続くようでは元の木阿弥になってしまう。」
《参考》
昔、筒井順昭(ツツイシ゛ュンショウ)が病死するとき、その子の順慶(シ゛ュンケイ)はまだ幼少だったので、敵に攻められるおそれがあった。そこで、順昭は遺言して、世間には自分の死を隠させ、自分が生きているように見せ掛けるために、自分に顔や声がよく似ている木阿弥という盲人を替え玉に使わせた。こうして敵に滅ぼされずに済んだ順慶は、成長してから父の喪を営み、木阿弥は元の貧しい身分に返ったという。ただし、この句の成り立ちについては他にも諸説ある。
もともこもない【元も子もない】🔗⭐🔉
もともこもない【元も子もない】
《元金も利子もすべてなくなるの意》何もかもなくしてしまう。今までの努力がすべてむだになってしまう。
《例文》
「せっかく事業を興しても、そんな高利の金を借りては、元も子もなくなってしまう。」
ものいうはな【物言う花】🔗⭐🔉
ものいうはな【物言う花】
《ことばを話す美しい花の意》美人のたとえ。
《類句》解語(カイコ゛)の花。
ものいえばくちびるさむしあきのかぜ【物言えば唇寒し秋の風】🔗⭐🔉
ものいえばくちびるさむしあきのかぜ【物言えば唇寒し秋の風】
うっかりよけいなことを言うと、そのために災いを受けることがあるということ。
《参考》
人の悪口を言ったあとの自分自身でなんとなく後味の悪い思いをすることをうたった、芭蕉の句。この句の前に、「座右之銘、人の短をいふ事なかれ、己が長をとく事なかれ」と記されている。
ものいわじちちはながらのひとばしら【物言わじ父は長柄の人柱】🔗⭐🔉
ものいわじちちはながらのひとばしら【物言わじ父は長柄の人柱】
無用なことを言わなければ、災いを受けることもないというたとえ。「物言わじ父は長柄の橋柱」「長柄の橋の人柱」とも。
《参考》
昔、摂津(セッツ)の国の長柄川に架けられた橋がしばしば流失したので、ある夫婦が人柱を立てて川を鎮めればよいと言った。人々は言い出した夫婦を捕らえて人柱として川底に埋めてしまい、橋は無事に完成した。夫婦には娘がおり、その後、その娘はある男性と結婚したが、いつまでも物を言わなかったため、夫は妻を里に連れ帰そうとした。その道すがら、鳴いた雉子(キシ゛)を夫が射殺したところ、妻は初めて声を出して、「物言はじ父は長柄の人柱鳴かずば雉子も射られざらまし」と歌を詠んだという。このほかにも諸説がある。
《類句》雉子も鳴かずば打たれまい。
ものがわかる【物が分かる】🔗⭐🔉
ものがわかる【物が分かる】
物事の道理や人情がよく理解できる。
《例文》
「困ったときはあの人に相談するといい。物が分かった人だから。」
ものさかんなればすなわちおとろう【物盛んなれば則ち衰う】▽中国🔗⭐🔉
ものさかんなればすなわちおとろう【物盛んなれば則ち衰う】▽中国
物事は盛んになれば、それを極めた後に必ず衰えるということ。
《出典》
物盛ンナレバ則チ衰ウルハ、天ノ常数ナリ。進退盈縮(エイシュク)変化スルハ、聖人ノ常道ナリ。〔戦国策(センコ゛クサク)・秦〕
《類句》盈(ミ)つれば虧(カ)く。物至(キワ)まれば反(カエ)る。物壮(サカ)んなれば則ち老ゆ。盛者(ショウシ゛ャ)必衰。
ものだねはぬすまれず【物種は盗まれず】🔗⭐🔉
ものだねはぬすまれず【物種は盗まれず】
《血統の大もとは盗まれないの意》血筋のつながりは隠そうとしても隠し切れるものではなく、子は父親に似るということ。
《参考》
「物種」は、血筋・血統の意と、草花の種の意とあり、次の類句の「物種」は後者の意。
《類句》物種は盗めるが人種(ヒトタ゛ネ)は盗まれぬ。
ものともしない【物ともしない】🔗⭐🔉
ものともしない【物ともしない】
何とも思わぬ。問題にもしない。意に介さない。「物ともせず」とも。
《例文》
「敵の激しい砲撃を物ともしないで突撃した。」
ものにする【物にする】🔗⭐🔉
ものにする【物にする】
自分のものにする。目的を達する。習得する。
《例文》
「留学中になんとか語学を物にしておきたい。」
ものになる【物になる】🔗⭐🔉
ものになる【物になる】
りっぱな人になる。ひとかどの存在になる。習得して役に立つようになる。
《例文》
「ヴィオリン抔(ナト゛)をブーブー鳴らしたりするが、気の毒な事には、どれもこれも物になっておらん。」《夏目漱石(ナツメソウセキ)・吾輩は猫である》
ものにはしちじゅうごたび【物には七十五度】🔗⭐🔉
ものにはしちじゅうごたび【物には七十五度】
物事、特に悪事には、それ以上は許せないという限度があるということ。
ものにははじめありおわりあり【物には始めあり終わりあり】🔗⭐🔉
ものにははじめありおわりあり【物には始めあり終わりあり】
物事にはすべて、始めと終わり、または原因と結果とがあるということ。
《参考》
中国の『大学(タ゛イカ゛ク)』の「物に本末(ホンマツ)有り、事に終始有り」を踏まえたことわざ。
ものはいいのこせさいはくいのこせ【物は言い残せ菜は食い残せ】🔗⭐🔉
ものはいいのこせさいはくいのこせ【物は言い残せ菜は食い残せ】
思ったことを何から何まで言い尽くしてはいけない。過言を慎んで遠慮深くすべきであるということ。
ものはいいよう【物は言いよう】🔗⭐🔉
ものはいいよう【物は言いよう】
物事は、同じことでも言い方次第で相手が受ける印象がよくも悪くもなるということ。「物は言いなし」とも。
《類句》物も言いようで角(カト゛)が立つ。
ものはかんがえよう【物は考えよう】🔗⭐🔉
ものはかんがえよう【物は考えよう】
世の中のことは考え方次第でよくも悪くも感じられるということ。
ものはそうだん【物は相談】🔗⭐🔉
ものはそうだん【物は相談】
名案が浮かばないときは、人と相談すればよりよい結果が出るかも知れないから、初めからあきらめず、ともかく相談してみるものであるということ。転じて、人に相談や依頼をもちかけるときの前置きのことば。「物は談合(タ゛ンコ゛ウ)」とも。
《例文》
「物は相談だが、一度うちの親に会ってくれないか。」
ものはためし【物は試し】🔗⭐🔉
ものはためし【物は試し】
物事は、実際にやってみて初めてよいか悪いかが分かる。
《例文》
「むずかしいが、まあ物は試し、やってごらん。」
ものもいいようでかどがたつ【物も言いようで角が立つ】🔗⭐🔉
ものもいいようでかどがたつ【物も言いようで角が立つ】
何でもないことでも話のしかたによっては、相手の感情を傷つけ悪く受け取られてしまうということ。
《類句》物は言いよう。丸い卵も切りようで四角。
ものをいう【物を言う】🔗⭐🔉
ものをいう【物を言う】
効力を発揮する。役に立つ。
《例文》
「有力者の紹介が物を言って、無試験で就職できた。」
ものをいわせる【物を言わせる】🔗⭐🔉
ものをいわせる【物を言わせる】
効力を発揮させる。力を十分に出させる。
《例文》
「金に物を言わせてヨーロッパのオークションで美術品を買いあさる。」
ももくりさんねんかきはちねん【桃栗三年柿八年】🔗⭐🔉
ももくりさんねんかきはちねん【桃栗三年柿八年】
芽が出てから桃とくりは3年、かきは8年たつと実がなるということ。
《類句》このあとに「梅の十三年待ち遠い」「柚(ユス゛)は九年で花盛り梅は酸(ス)いとて十三年」などと続けて言われることもある。
ももをさいてはらにみたす【股を割いて腹に充たす】▽中国🔗⭐🔉
ももをさいてはらにみたす【股を割いて腹に充たす】▽中国
《自分のももの肉を切りとって空腹を満たすの意》将来のことを考えず、目先の自分の利益を図ってかえって不利益を受け、自分がだめになることのたとえ。
《出典》
太宗(タイソウ)侍臣ニ謂(イ)イテ曰(イワ)ク、君為(タ)ルノ道ハ、必ズ須(スヘ゛カ)ラク先(マ)ズ百姓(ヒャクセイ)(人民)ヲ存スベシ。若(モ)シ百姓ヲ損ジテ以(モッ)テ其(ソ)ノ身ヲ奉(タテマツ)ラバ、猶(ナオ)股ヲ割キテ以テ腹ニ啖(クラ)ワスガゴトク、腹飽(ア)キテ身ハ斃(タオ)レント。〔貞観政要(シ゛ョウカ゛ンセイヨウ)・君道篇〕
《類句》肉を割いて腹に充たす。
もらうものはなつもこそで【貰う物は夏も小袖】🔗⭐🔉
もらうものはなつもこそで【貰う物は夏も小袖】
戴く物は夏も小袖
もろうたものはねがつづかぬ【貰うた物は根が続かぬ】🔗⭐🔉
もろうたものはねがつづかぬ【貰うた物は根が続かぬ】
人からもらったものは、自分が苦労して手に入れたものとちがって大事にしないから、どんなにたくさんあってもいつかはなくなってしまうものである。得るための苦労をしていないものは身につかないということ。
もろはだをぬぐ【諸肌を脱ぐ】🔗⭐🔉
もろはだをぬぐ【諸肌を脱ぐ】
《左右両方の肩を着物から脱いで》上半身裸になる。
《例文》
「諸肌を脱いで汗をぬぐう。」
全力を尽くして物事に当たる。
《例文》
「そこまで決心しているのなら、おれも諸肌を脱いで応援してやろう。」
もろはのつるぎ【諸刃の剣】🔗⭐🔉
もろはのつるぎ【諸刃の剣】
両刃の剣
もんがいかん【門外漢】▽中国🔗⭐🔉
もんがいかん【門外漢】▽中国
その事に関係しない第三者。
専門家でない者。素人。
《出典》
〔五灯会元(コ゛トウエケ゛ン)〕
《類句》門外人。
もんこをなす【門戸を成す】▽中国🔗⭐🔉
もんこをなす【門戸を成す】▽中国
家を興し一家をなす。また、学問・技芸などで、その人独特のすぐれた流儀として世間に認められることのたとえ。
《例文》
「無名の新人から出発して茶道で門戸を成したのは、えらいものだ。」
《出典》
此(コ)レ吾(ワ)ガ家ノ千里ノ駒ナリ。門戸ヲ成ス者ハ、必ズ此ノ児ナリ。〔梁書(リョウショ)・王茂伝〕
もんこをはる【門戸を張る】🔗⭐🔉
もんこをはる【門戸を張る】
一家を構える。
《例文》
「世帯を持って世間に門戸を張ることになった。」
家の外観をりっぱにして見えを飾る。
学問・技芸で、自分自身の流儀を確立して一派を立てる。
《例文》
「これでも昔は、書家として門戸を張った家柄なんだ。」
もんじゅのちえ【文殊の知恵】🔗⭐🔉
もんじゅのちえ【文殊の知恵】
三人寄れば文殊の知恵
もうはまだなりまだはもうなり【もうはまだなりまだはもうなり】🔗⭐🔉
もうはまだなりまだはもうなり【もうはまだなりまだはもうなり】
ものごとはなかなか思いどおりにいかないことのたとえ。また、ものごとはタイミングを見きわめることがだいじだというたとえ。
◎相場などで、もう天井かなと思うとまだ上がったり、まだ上がるだろうと思うと下がったりして、予測のつけがたいことから。
もうぼさんせんのおしえ【孟母三遷の教え】🔗⭐🔉
もうぼさんせんのおしえ【孟母三遷の教え】
子供の教育のために、でき得る限りよい環境を選ぶこと。
◎孟子(もうし)の母子ははじめ墓地の近くに住んでいたが、幼い孟子が葬式のまねをして遊ぶのを見て憂え、市中に移り住んだが、今度は孟子が商売のまねごとをして遊ぶので学校の近くに転居した。すると今度は孟子が学習のまねを始めたので、孟子の母は安心してここに定住することにしたという故事から。「孟母三遷」とも言う。
〔出〕列女伝
もうぼ だんきのいましめ【孟母 断機の戒め】🔗⭐🔉
もうぼ だんきのいましめ【孟母 断機の戒め】
→断機の戒め
もえぐいにはひがつきやすい【燃え杭には火がつきやすい】🔗⭐🔉
もえぐいにはひがつきやすい【燃え杭には火がつきやすい】
→焼け木杭には火がつきやすい
もくしょうのかん【目睫の間】🔗⭐🔉
もくしょうのかん【目睫の間】
距離がきわめて近いこと。
◎目と睫(まつげ)の間のようにまぢかであるの意から。
〔類〕目と鼻の間
もずかんじょう【百舌勘定】🔗⭐🔉
もずかんじょう【百舌勘定】
人にばかり金を出させ、自分はまるで出さないことのたとえ。
◎鴫(しぎ)・鳩(はと)・百舌がいっしょに十五文の買い物をしたとき、鴫には七文、鳩には八文出させ、百舌は一文も出さなかったという昔話から。
もちはもちや【餅は餅屋】🔗⭐🔉
もちはもちや【餅は餅屋】
なにごとにもそれぞれ専門があって、素人(しろうと)がいくらうまいと言ってもしょせん、専門家にはかなわないということ。
◎餅をつくのはやはりプロの餅屋に限るの意から。いろはがるた(京都)。
〔類〕芸は道によって賢し/海の事は漁師に問え/田作る道は農に問え
〔較〕There is a mystery in the meanest trade.(どんなつまらない仕事にも秘訣(ひけつ)がある)
もちものはぬしににる【持ち物は主に似る】🔗⭐🔉
もちものはぬしににる【持ち物は主に似る】
持ち物には、その持ち主の性格や好みが現れるので、持ち物を見ればその人の人柄がわかるということ。
もっけのさいわい【物怪の幸い】🔗⭐🔉
もっけのさいわい【物怪の幸い】
予期せずに思いがけなく転がり込んできた幸運のこと。
◎「物怪」は「勿怪」とも書き、思いがけないこと、意外なことの意。
もっこうにしてかんす【沐猴にして冠す】🔗⭐🔉
もっこうにしてかんす【沐猴にして冠す】
外見はりっぱなのに、中身はおろかな人間をあざけって言うことば。
◎「沐猴」は猿のこと。あたかも猿が冠(かんむり)をかぶって気取っているようなものだの意から。
〔出〕史記
〔類〕猿に烏帽子(えぼし)
〔較〕No fine clothes can hide the clown.(どんなりっぱな着物も野人を隠すことはない)
もったがやまい【持ったが病】🔗⭐🔉
もったがやまい【持ったが病】
持たなければどうということもなかったものを、なまじ持ったばっかりに、それにかかわるめんどうなことに悩まされるということ。
〔類〕匹夫罪なし璧を懐いて罪あり
もつべきものはこ【持つべきものは子】🔗⭐🔉
もつべきものはこ【持つべきものは子】
他人なら決してしてくれないようなことも、わが子ならばこそしてくれる。やはり、子は持つべきもので、子供ほどありがたい存在はないということ。
もてるものともたざるもの【持てる者と持たざる者】🔗⭐🔉
もてるものともたざるもの【持てる者と持たざる者】
世の中には、財産などを持つ豊かなものと、それを持たないものの二組しかいないということを対照的に言い表したことば。
◎英語のthe heves and the have‐notsから。
もときにまさるうらきなし【本木に勝る末木なし】🔗⭐🔉
もときにまさるうらきなし【本木に勝る末木なし】
何度か取り換えてはみたものの、結局は最初のものよりすぐれたものはなかったということ。特に、夫婦関係について言う。
◎「本木」は幹、「末木」は枝のことで、本木よりすぐれた末木はないの意から。
〔較〕The stream never rises above the fountain;or the branch is seldom better than the stem.(流れは泉より高からず、枝は幹にまさることなし)
もとのさやへおさまる【元の鞘へ収まる】🔗⭐🔉
もとのさやへおさまる【元の鞘へ収まる】
いったん仲たがいして別れた者どうしが、またもとの関係に戻ること。
◎鞘から抜き放たれた刃が再び元の鞘の中に収まるの意から。
もとのもくあみ【元の木阿弥】🔗⭐🔉
もとのもくあみ【元の木阿弥】
せっかく一度よくなったものが、またもとの悪い状態に戻ってしまうたとえ。
◎語源については異説が多い。戦国時代、大和(やまと)郡山の城主、筒井順昭(じゅんしょう)が病死したさい、その子順慶がまだ幼かったので、順昭の死が敵に知れると困るので、遺言によって順昭に声のよく似た木阿弥を替え玉として使い、薄暗い寝所で順昭が寝ているように見せかけて人目を欺き、順慶が成人して順昭の死が公表されたとたん、替え玉の木阿弥はもとの身分に戻ったという説。また、山にこもり、木の実などを食べて木食(もくじき)という修行をしていた男が、年とともに心身が弱って修行もおろそかになり、とうとう別れた妻とよりを戻してしまって結局修行も水の泡となったという説。また、別に、朱塗りの朱がはげ落ちて、もとの木地が現れるの意の「もとの木椀(もくわん)」から転じた語とする説などもある。
もとめよ さらばあたえられん【求めよ さらば与えられん】🔗⭐🔉
もとめよ さらばあたえられん【求めよ さらば与えられん】
与えられるのを待つのではなく、自分のほうから進んで努力すれば、きっとよい結果が得られるということ。
◎ひたすら神に祈れば、神は正しい心と信仰を与えてくださるだろうの意の『新約聖書・マタイによる福音書』のことばから。英語はAsk,and it will be given to you. →叩けよさらば開かれん
もともこもうしなう【元も子も失う】🔗⭐🔉
もともこもうしなう【元も子も失う】
なにもかもなくしてしまうこと。
◎「元」は元金、「子」は利子の意で、そのどちらも失うことから。「元も子もなくす」「元子(もとこ)を失う」とも言う。
モナリザのびしょう【モナリザの微笑】🔗⭐🔉
モナリザのびしょう【モナリザの微笑】
喜びとも悲しみともつかない、複雑な謎(なぞ)めいた微笑のたとえ。
◎レオナルド・ダ・ビンチの描いた「モナ・リザ」の肖像が謎めいた微笑をたたえていることから。英語はGioconda smileと言う。
もぬけのから【蛻の殻】🔗⭐🔉
もぬけのから【蛻の殻】
人が逃げ去ったあとのからっぽの家や、からっぽの寝床のたとえ。
◎「蛻」は蛇や蝉(せみ)などが脱皮することで、その抜け殻の意から。
ものいうはな【物言う花】🔗⭐🔉
ものいうはな【物言う花】
美人のたとえ。
◎ことばを話す美しい花の意からで、これに対して、実際の草木の花を「物言わぬ花」と言う。
〔類〕解語の花
ものいえばくちびるさむしあきのかぜ【物言えば唇寒し秋の風】🔗⭐🔉
ものいえばくちびるさむしあきのかぜ【物言えば唇寒し秋の風】
人の悪口など、言わずもがなのよけいなことを言ったりすると、思いがけない災いを招くことになるから、なるべく口は慎めということ。
◎江戸時代の俳人、松尾芭蕉(ばしょう)の句から。
〔例〕「物言えば唇寒し前歯かけ」(古川柳)
〔較〕Few words are best.(寡言が最高)
ものがなければかげささず【物がなければ影ささず】🔗⭐🔉
ものがなければかげささず【物がなければ影ささず】
結果は、原因がなければ起こらないものだということ。
◎もとになる物体がなければ影はできないの意から。
〔類〕蒔かぬ種は生えぬ
ものさかんなればすなわちおとろう【物盛んなれば則ち衰う】🔗⭐🔉
ものさかんなればすなわちおとろう【物盛んなれば則ち衰う】
なにごとも盛りに達したら、やがて必ず衰えはじめるもの。盛んなときはいつまでも続かないということ。
〔出〕史記
〔類〕月満つれば則ち虧く/満は損を招く/大吉は凶に還る/十分はこぼれる
ものにはじせつ【物には時節】🔗⭐🔉
ものにはじせつ【物には時節】
事をするには、それにふさわしい時機があるということ。
◎「時節」はある事をするのにちょうどよい機会の意。「物は時節」「事は時節」「物に時あり」などとも言う。
〔較〕There is a time for all things.(すべてのものには潮時がある)
ものにははじめありおわりあり【物には始めあり終わりあり】🔗⭐🔉
ものにははじめありおわりあり【物には始めあり終わりあり】
なにごとにも必ず始めと終わりがある。だから、先にしなければならないことと、あとにするべきこととの区別をよくわきまえよということ。
〔出〕大学
ものはいいなしことはききなし【物は言いなし事は聞きなし】🔗⭐🔉
ものはいいなしことはききなし【物は言いなし事は聞きなし】
ものは言い方一つで相手によくも悪くも受け取られるし、また、聞き手の聞き方一つでよい意味にも悪い意味にも受け取れるということ。
◎「言いなし」は言い方、「聞きなし」は聞き方の意。
〔類〕物は言いよう
〔較〕Things are as they be taken.(ものごとは受け取られるとおりである)
ものはいいのこせさいはくいのこせ【物は言い残せ菜は食い残せ】🔗⭐🔉
ものはいいのこせさいはくいのこせ【物は言い残せ菜は食い残せ】
はしたなく下品に見えないように、言いたいことは全部言ってしまわず、おかずも少しは残したほうがよいということ。
ものはいいよう【物は言いよう】🔗⭐🔉
ものはいいよう【物は言いよう】
ものは言い方しだいで、よくも悪くも聞こえるということ。
〔類〕物は言いなし事は聞きなし/物も言いようで角が立つ
ものはいわいがら【物は祝いがら】🔗⭐🔉
ものはいわいがら【物は祝いがら】
縁起が悪いとされているようなことでも、やり方や見方を変えて縁起のいいように方向転換させれば、案外めでたく祝えるものになるということ。
ものはかんがえよう【物は考えよう】🔗⭐🔉
ものはかんがえよう【物は考えよう】
ものごとは考え方しだいでよくも悪くもなるということ。
ものはそうだん【物は相談】🔗⭐🔉
ものはそうだん【物は相談】
困ったときには一人でくよくよ思い悩まずに、ともかく人に相談してみたほうがよいということ。また、相談をもちかけるときに「物は相談だが…」と切り出す前置きのことば。
〔類〕膝とも談合
ものはためし【物は試し】🔗⭐🔉
ものはためし【物は試し】
なにごともただ考えているだけでは解決しない。とにかくやってみろということ。
〔較〕You never know what you can do till you try.(やってみるまではなにができるかわからないものだ)
ものははずみ【物ははずみ】🔗⭐🔉
ものははずみ【物ははずみ】
とかくものごとは、ちょっとしたことがきっかけで、思いがけないなりゆきになるものだということ。
ものもいいようでかどがたつ【物も言いようで角が立つ】🔗⭐🔉
ものもいいようでかどがたつ【物も言いようで角が立つ】
ものは言い方一つで相手の感情を害したりすることがあるから気をつけよということ。
◎「丸い卵も切りようで四角物も言いようで角が立つ」と続けても言う。
〔類〕物は言いよう
〔較〕A good tale ill told is marred in the telling.(よい話も下手に語ると語るとき損なわれる)
もみじをちらす【紅葉を散らす】🔗⭐🔉
もみじをちらす【紅葉を散らす】
→顔に紅葉を散らす
ももくりさんねん かきはちねん【桃栗三年 柿八年】🔗⭐🔉
ももくりさんねん かきはちねん【桃栗三年 柿八年】
芽が出てから実を結ぶまで、桃と栗は三年、柿は八年かかるということ。
◎このあとに「梅は酸(す)いとて十三年」「柚(ゆず)は九年の花盛り」「枇杷(びわ)は九年でなりかねる」などということばをつなげても言う。
もらうものはなつもこそで【貰う物は夏も小袖】🔗⭐🔉
もらうものはなつもこそで【貰う物は夏も小袖】
→戴く物は夏も小袖
もろはのつるぎ【両刃の剣】🔗⭐🔉
もろはのつるぎ【両刃の剣】
使い方によってはすばらしい力を発揮するが、同時に非常に大きな危険を招くおそれもあるもののたとえ。
◎両面に刃のある剣は、敵を斬(き)ることもできるが、うっかり使い道を誤ると自分をも傷つけてしまうことから。「両刃」は「りょうば」とも読み、また「諸刃」とも書く。
もんがいかん【門外漢】🔗⭐🔉
もんがいかん【門外漢】
そのことに直接関係のない人やその分野の専門外の人のこと。
◎「漢」は男で、門外の男の意から。
もんこをなす【門戸を成す】🔗⭐🔉
もんこをなす【門戸を成す】
自分の流儀(りゅうぎ)を生み出し、一派を立てること。一家を興(おこ)すこと。
◎りっぱな家に必要な大きな門と戸を作るの意から。「門戸を張る」「門戸を構える」とも言う。
〔出〕梁書(りょうしょ)
も🔗⭐🔉
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もちつもたれつ🔗⭐🔉
もちつもたれつ
【船は帆でもつ 帆は船でもつ】
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