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くだ🔗🔉

くだ [名・形動ナリ]《「くだくだしい」の略》くどいこと。煩わしいこと。また、そのさま。「過ぎし青楼夜話に書きしごとく、言ふは―なれど」〈ひとりね・下〉

くだ【管・×🔗🔉

くだ【管・× 細長い円筒形で中が空洞になっているもの。「―を通して水を送る」(はた)の横糸を巻いて杼(ひ)に入れる道具。糸繰り車の紡錘(つむ)に差して糸を巻きつける軸。「管狐(くだぎつね)」の略。管の笛」に同じ。「吹き響(な)せる―の音も」〈万・一九九〉

く‐だい【句題】🔗🔉

く‐だい【句題】 古歌や漢詩文・経文などの一句を取って、和歌や漢詩の題とすること。俳句の題。

くだい・す【下いす】🔗🔉

くだい・す【下いす】 [動サ特活]《「くださります」の音変化》くださいます。「ふん、その青竜湯とやら、醒めるものなら一服―・せんか」〈咄・五色紙〉

くだい‐わか【句題和歌】🔗🔉

くだい‐わか【句題和歌】 句題によって詠む和歌。

くた‐かけ【△鶏】🔗🔉

くた‐かけ【鶏】 《「くだかけ」とも》ニワトリの古名。くたかけどり。「―はいづれの里をうかれきてまだ夜深きに八声鳴くらん」〈夫木・二七〉

くだ‐がゆ【管×粥】🔗🔉

くだ‐がゆ【管×粥】 筒粥(つつがゆ)

くだ‐ぎつね【管×狐】🔗🔉

くだ‐ぎつね【管×狐】 想像上の小さなキツネ。竹管の中で飼われ、飼い主の問いに応答したり、予言をしたりする通力をもつ。くだ。

くだ・く【砕く・×摧く】🔗🔉

くだ・く【砕く・×摧く】 [動カ五(四)]強い力を加えて、固い物やかたまりになっている物を細かくする。「岩を―・く」勢いを弱らせる。計画などをつぶす。くじく。「野望を―・く」(「心をくだく」の形で)あれこれと心を悩ます。思い悩む。「善後策に日夜心を―・く」(「身をくだく」の形で)労苦をいとわず懸命に尽くす。身を粉にする。「会社の再建に身を―・く」物事をわかりやすく説明する。平たく言う。「内容を―・いて説明する」細かく分ける。細分する。「四十八手のその内を、百手(ももて)に―・きて」〈仮・竹斎・上〉 [可能]くだける[動カ下二]「くだける」の文語形。 [下接句]肝胆を砕く・気を砕く・肝(きも)を砕く・心を砕く・心肝を砕く・心気を砕く・肺肝を砕く・身を砕く

くだ‐くだ🔗🔉

くだ‐くだ [副]同じことを何度も繰り返したり、長々としつこく細かに述べたりするさま。くどくど。「―(と)弁解する」[形動ナリ]細かに砕き、または切るさま。「十づかの剣をぬいて、大蛇を―にきり給ふ」〈平家・一一〉

くだくだ‐し・い🔗🔉

くだくだ‐し・い [形]くだくだ・し[シク]同じことを何度も繰り返したりして、長ったらしいさま。「―・い説明」 [派生]くだくだしさ[名]

くだ‐くらげ【管水=母】🔗🔉

くだ‐くらげ【管水母】 ヒドロ虫綱クダクラゲ目の腔腸(こうちよう)動物の総称。すべて海産で、浮遊性。個虫が多数ついて群体をつくるが、各個虫は気胞体や触手・栄養体・感触体など機能も形態も分化している。カツオノエボシ・カツオノカンムリなど。

くだけ【砕け】🔗🔉

くだけ【砕け】 砕けること。また、砕けたもの。結末。なりゆき。事情。「翌の朝の―をあんじ思案とりどり」〈洒・多佳余宇辞〉

くだけ‐まい【砕け米】🔗🔉

くだけ‐まい【砕け米】 籾摺(もみす)りや精白の過程で、砕けた米。

くだ・ける【砕ける・×摧ける】🔗🔉

くだ・ける【砕ける・×摧ける】 [動カ下一]くだ・く[カ下二]固い物やかたまりになっている物が、衝撃などで小さくばらばらになる。「コップが粉々に―・ける」「波が―・ける」釣り合いがとれなくなって、くずれる。また、何かをしようとする気持ちや勢いがすっかり衰える。くじける。「腰が―・ける」「闘志が―・ける」堅苦しさが取れて打ち解ける。「雰囲気が―・けてくる」話・文章などが、わかりやすくなる。「―・けた表現」深刻に思い悩む。「むらきもの心―・けてかくばかり我(あ)が恋ふらくを知らずかあるらむ」〈万・七二〇〉形が整わなくなる。いい加減になる。「歌姿のあまりに―・けて侍る」〈落書露顕〉

ください【下さい】🔗🔉

ください【下さい】 《動詞「くださる」の命令形》「くれ」の尊敬語。相手に物や何かを請求する意を表す。ちょうだいしたい。「手紙を―」「しばらく時間を―」(補助動詞)「お」を伴った動詞の連用形、「ご(御)」を伴った漢語、また、動詞の連用形に接続助詞「て」を添えたものなどに付いて、相手に何かを要望・懇願する意を表す。「お座り―」「ご覧―」「止めて―」◆「くださる」の本来の命令形「くだされ」の音変化とも、「くださいませ」の略ともいう。

くださ・る【下さる】🔗🔉

くださ・る【下さる】 [動ラ五(四)]《動詞「くだされる」(下一)の五段化》「与える」「くれる」の尊敬語。お与えになる。くだされる。「祝電を―・った」(補助動詞)「お」を伴った動詞の連用形、「ご(御)」を伴った漢語、また、動詞の連用形に接続助詞「て」を添えたものなどに付いて、その動作の主が恩恵を与える意を、恩恵を受ける者の立場から敬意を込めて表す。「お話し―・る」「ご理解―・る」「助けて―・る」[動ラ下二]「くだされる」の文語形。

くだされ‐もの【下され物】🔗🔉

くだされ‐もの【下され物】 目上の人からいただいたもの。たまわりもの。ちょうだいもの。

くださ・れる【下される】🔗🔉

くださ・れる【下される】 [動ラ下一]くださ・る[ラ下二]《動詞「くだ(下)す」の未然形に助動詞「れる」が付いたものから》《「れる」が尊敬の意の場合》「与える」「くれる」の尊敬語。「くださる」よりも敬意が強い。「校長先生がご褒美を―・れた」《「れる」が受身の意の場合。上位者から与えられるというところから》「もらう」の謙譲語。いただく。「経正御硯(すずり)―・れて」〈平家・七〉(補助動詞)「お」を伴った動詞の連用形、「ご(御)」を伴った漢語、また、動詞の連用形に接続助詞「て」を添えたものなどに付いて、その動作の主が恩恵を与える意を、恩恵を受ける者の立場から敬意を込めて表す。「ご出席―・れたくお願い申し上げます」

くだ‐さんご【管×珊×瑚】🔗🔉

くだ‐さんご【管××瑚】 花虫綱クダサンゴ科の腔腸(こうちよう)動物。赤色の骨質の細い管が横板で連結された群体をなし、各管の中のポリプが上端から触手を出す。奄美(あまみ)大島から南洋に分布。

くださん・す【下さんす】🔗🔉

くださん・す【下さんす】 [動サ特活]《「くだされます」「くださります」の音変化。近世上方で、主として女性が用いた》「くれる」の意の尊敬語。くださいます。「祝儀とて、との達から―・すこともござんす」〈難波鉦・二〉(補助動詞)動詞の連用形に接続助詞「て」を添えた形に付いて、「…てくれる」の意の尊敬語。…てくださいます。「かならず人に逆らはず、身をつつしんで―・せ」〈浄・薩摩歌〉◆「くださる」に「んす」の付いた語からともいう。

くだし【下し】🔗🔉

くだし【下し】 「下し薬」の略。「―をかける」くだすこと。申し渡すこと。「これ、まのあたりにて参らせよ、と侍りつる―の侍りつれば」〈宇津保・国譲下〉

くだし‐ぐすり【下し薬】🔗🔉

くだし‐ぐすり【下し薬】 便通をよくするために飲む薬。通じ薬。下剤。くだし。

くだし‐ぶみ【下文】🔗🔉

くだし‐ぶみ【下文】 上位者が下位者あてに下した公文書。平安時代から中世、院の庁・摂関家・将軍家・政所(まんどころ)などから、それぞれの支配下にある役所や人民などに出された。書き出しに「下(くだす)」の文言がある。

くだ・す【下す・△降す】🔗🔉

くだ・す【下す・降す】 [動サ五(四)]高いところから低いところへ移す。価値・地位などを低くする。「位を―・す」流れを利用して、物を下流へ移動させる。「いかだを―・す」中央から地方に派遣する。「使者を―・す」上位の人が下の者に物を与えたり、命令・判断などを与えたりする。「褒美を―・しおく」「判決を―・す」自分ではっきりと判断する。「結論を―・す」「断を―・す」自分で実際に処理する。「手を―・す」(ふつう「降す」と書く)降参させる。従わせる。スポーツや勝負事で相手を負かす。「敵を―・す」薬の作用などで、体外へ出す。「虫を―・す」(「瀉す」とも書く)下痢をする。「腹を―・す」筆を紙の上におろして書く。執筆する。「筆を―・す」(動詞の連用形に付いて)動作を滞りなく進行させ、一気に終わらせる。「読み―・す」「書き―・す」雨などを降らせる。「杣山(そまやま)に立つけぶりこそ神無月時雨を―・す雲となりけれ」〈拾遺・雑秋〉 [可能]くだせる

くだ‐ずみ【管炭】🔗🔉

くだ‐ずみ【管炭】 《「くだすみ」とも》茶の湯で、胴炭(どうずみ)に添える管のように細長い切り炭。炉・風炉(ふろ)用で、丸いままの丸管と、縦に割った割り管とがある。

くだ‐たま【管玉】🔗🔉

くだ‐たま【管玉】 弥生時代から古墳時代にかけて用いられた装飾用の玉の一種。碧玉(へきぎよく)製で円筒の細長い玉。長さ一〜五センチ。穴に糸を通して多数つなぎ、主に首飾りにする。

くたち【△降ち】🔗🔉

くたち【降ち】 《動詞「くたつ」の連用形から。「くだち」とも》日が傾くこと。また、そのころ。「六月(みなづき)の晦(つごもり)の日の、夕日の―の大祓(おほはらへ)に」〈祝詞・六月晦大祓〉夜半過ぎ。「夜―に寝覚めて居(を)れば」〈万・四一四六〉

くた・つ【△降つ】🔗🔉

くた・つ【降つ】 [動タ四]《「くだつ」とも》盛りを過ぎる。衰える。「わが盛りいたく―・ちぬ」〈万・八四七〉日が傾き夕方に近づく。また、夜半が過ぎて明け方へ向かう。「日―・つなへに消(け)ぬべく思ほゆ」〈万・二二八一〉「夜―・ちて汝が声聞けば寝(い)ねかてなくに」〈万・一一二四〉

くだっし【下っし】🔗🔉

くだっし【下っし】 《「くださる」の命令形「ください」から転じた「くだせえ」の変化した語》相手に物事を請い求める意の尊敬語。ください。「砂糖を思ふさまぶちこんで、一盃(いつぺえ)―」〈滑・浮世風呂・四〉(補助動詞)動詞の連用形に接続助詞「て」を添えた形に付いて、相手に請い求める意の尊敬語。…ください。「どうぞ教へて―」〈滑・八笑人・初〉

くだっ‐て【下って・△降って】🔗🔉

くだっ‐て【下って・降って】 [接]《「くだりて」の音変化》書簡文やあいさつで、自分のことを述べはじめるときに用いて、謙譲の気持ちを表す語。「―小生無事回復いたしましたのでご安心ください」物事を並べるとき、少し価値や序列などが下がるものを表すのに用いる語。「社長、重役、―社員」

くだつ‐ぼさつ【救脱菩薩】🔗🔉

くだつ‐ぼさつ【救脱菩薩】 八大菩薩の第四。病苦・厄難を除く。薬師本願経に説かれている菩薩。

くだ‐ながし【管流し】🔗🔉

くだ‐ながし【管流し】 伐採した木を谷川に一本ずつ投げ入れて流し送ること。《季 春》

くたに‐やき【九谷焼】🔗🔉

くたに‐やき【九谷焼】 石川県九谷に産する陶磁器。明暦年間(一六五五〜一六五八)から元禄年間(一六八八〜一七〇四)に焼成されて今日古九谷(こくたに)とよばれる豪放な色絵作品、および江戸末期の再興後に始まる精巧な赤絵・金襴手(きんらんで)などの総称。

くだ‐の‐ふえ【管の笛・小=角】🔗🔉

くだ‐の‐ふえ【管の笛・小角】 古代の軍楽器の一。大角(はらのふえ)とともに戦場で用いた、管の形をした小さい笛。くだ。

くだ‐のれん【管△暖×簾】🔗🔉

くだ‐のれん【管×簾】 適当な長さに切った細い竹やガラス管に糸を通して作った暖簾。

くだ‐ばしら【管柱】🔗🔉

くだ‐ばしら【管柱】 木造建築で、土台から二階の軒桁(のきげた)までの間で継ぎ足してある柱。→通し柱

くだ‐ばり【管×鍼】🔗🔉

くだ‐ばり【管×鍼】 かんしん(管鍼)

くだは・る【下はる】🔗🔉

くだは・る【下はる】 [動ラ四]《「くださる」の音変化。近世上方で、侠客(きようかく)・相撲取りなどが用いた》下さる」に同じ。「下んせ、下んせ、―・りませ」〈浄・忠臣講釈〉(補助動詞)動詞の連用形に接続助詞「て」を添えた形に付いて、「…てくれる」の意の尊敬語。…てくださる。「きっと押してゐて―・れや」〈浄・双蝶蝶〉

くだひげ‐どうぶつ【管×鬚動物】🔗🔉

くだひげ‐どうぶつ【管×鬚動物】 有鬚(ゆうしゆ)動物

くだ‐まき【管巻(き)】🔗🔉

くだ‐まき【管巻(き)】 織機(しよつき)の杼(ひ)に入れる管によこ糸を巻きつけること。クツワムシの別名。また、ウマオイ・ヤブキリなどの別名。

くだまつ【下松】🔗🔉

くだまつ【下松】 山口県南東部の市。周防灘(すおうなだ)に臨み、製塩業が発達したが、現在は重化学工業が盛ん。人口五・五万。

く‐だ‐もの【果‐物・菓=物】🔗🔉

く‐だ‐もの【果物・菓物】 《「く」は「木」、「だ」は「の」の意》木および草の実で、多汁でふつう甘味があり、食用になるもの。果実。水菓子。フルーツ。柑子(こうじ)をいう女房詞。菓子。間食用の食物。「御―を参らせられたりけるに、おこし米をとらせ給ひて」〈著聞集・一八〉酒のさかな。「その蓋に、酒、―と入れて出す」〈かげろふ・下〉→唐菓物(からくだもの)

くだ‐もの【管物】🔗🔉

くだ‐もの【管物】 菊の園芸品種で、花弁が管状になるものの総称。太さにより、太管・間管・細管・針管などとよぶ。

くだ‐やり【管×槍・管×鑓】🔗🔉

くだ‐やり【管×槍・管×鑓】 繰り出しを円滑にするために管に柄を通した槍。左手で管を持ち、右手で柄を持って突く。

くだら【百済】🔗🔉

くだら【百済】 古代朝鮮の三国の一。朝鮮半島西南部に拠った王国。四世紀半ばに部族国家の馬韓(ばかん)北部の伯済国が建国。都を漢城としたが、のち高句麗(こうくり)に圧迫され、熊津(ゆうしん)・夫余と変えた。建国当初より日本とは友好関係を保ち、日本に仏教その他の大陸文化を伝える。六六〇年、新羅・唐連合軍に滅ぼされた。ひゃくさい。《古代、百済などからの渡来人が多く住んだところから》摂津の国東南部(現在の大阪市生野区辺り)の古郡名。また、奈良県北西部、広陵町の地名。

くだら‐おおでら【百済大寺】‐おほでら🔗🔉

くだら‐おおでら【百済大寺】‐おほでら 大安寺(だいあんじ)

くだら‐がく【百=済楽】🔗🔉

くだら‐がく【百済楽】 三韓楽の一。百済の楽舞で、六世紀中ごろに伝来。箜篌(くご)・横笛・莫目(まくも)などを伴奏楽器としたが、平安時代に高麗楽(こまがく)に編入された。

くだら‐がわ【百済川】‐がは🔗🔉

くだら‐がわ【百済川】‐がは 奈良盆地中部を流れる曾我(そが)川の古称。

くだら‐かんのん【百済観音】‐クワンオン🔗🔉

くだら‐かんのん【百済観音】‐クワンオン 法隆寺大宝蔵殿の観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)立像の通称。飛鳥時代の作。

くだら‐ごと【百=済琴】🔗🔉

くだら‐ごと【百済琴】 竪箜篌(たてくご)の日本名。古代アッシリアに発祥、奈良時代に百済を経て伝来し、平安初期まで雅楽器として用いられた。正倉院に部分的に残存。→箜篌(くご)

くだらない【下らない】🔗🔉

くだらない【下らない】 〔連語〕《動詞「くだる」の未然形+打消しの助動詞「ない」》まじめに取り合うだけの価値がない。程度が低くてばからしい。くだらぬ。くだらん。「―ない話」「―ないまちがい」「―ない連中と付き合う」→詰まらない[用法]

くだらぬ【下らぬ】🔗🔉

くだらぬ【下らぬ】 〔連語〕「下らない」に同じ。「―ぬ冗談を言う」

くだら‐の【△朽だら野】🔗🔉

くだら‐の【朽だら野】 草木が枯れ果てた冬の野。枯れ野。《季 冬》

くだらのおおい‐の‐みや【百済大井宮】くだらのおほゐ‐🔗🔉

くだらのおおい‐の‐みや【百済大井宮】くだらのおほゐ‐ 大阪府河内長野市太井にあったとされる敏達天皇の皇居。

くだら‐の‐かわなり【百済河成】‐かはなり🔗🔉

くだら‐の‐かわなり【百済河成】‐かはなり七八二〜八五三]平安初期の画家。百済からの渡来人の子孫で、姓は余(あぐり)。のち百済朝臣の姓を賜る。武官であったが、画技にすぐれた。作品は現存しないが、正史に名を残す最初の画家。今昔物語によると、肖像・山水・草木などを緻密(ちみつ)に描いたという。

くだら‐の‐みや【百済宮】🔗🔉

くだら‐の‐みや【百済宮】 奈良県北葛城郡広陵町百済にあったとされる舒明天皇の皇居。

くだらん【下らん】🔗🔉

くだらん【下らん】 〔連語〕「くだらぬ」の意変化。「―ん話はよせ」

くだり【下り・△降り】🔗🔉

くだり【下り・降り】 上から下へ、高いところから低いところへ移動すること。また、その道や流れ。「急な―が続く」「川―」(のぼ)り。鉄道の路線や道路で、各線区ごとの起点から終点への方向。また、その方向に走る列車・バス。(のぼ)り。都から地方へ行くこと。「東(あずま)―」「海道―」(のぼ)り。(土地の名に付けて接尾語的に用いて)遠く隔った場所の意を表す。くんだり。「わざわざ鎌倉―まで出掛けて」〈漱石・彼岸過迄〉時間が移ってある刻限の終わり近くになること。また、その時。「申(さる)の―になり候ひにたり」〈宇治拾遺・一一〉《北に内裏があったところから》京都内で北から南に行くこと。「大宮を―に二条を東へざざめいて引きければ」〈平治・中〉(のぼ)り。 [下接語]東(あずま)下り・天(あま)下り・御(お)下り・オランダ下り・海道下り・川下り・京下り・上り下り・腹下り

くだり【△件・△条】🔗🔉

くだり【件・条】 《「下(くだ)り」と同語源》文章における記述の一部分。章。条。段。「冒頭の―がよく書けている」前に述べた事柄。くだん。「上の―啓せさせけり」〈大和・一六八〉

くだり【△行】🔗🔉

くだり【行】 《「下(くだ)り」と同語源》[名]着物の縦のすじ。「袂(たもと)の―まよひ来にけり」〈万・三四五三〉上から下までの一列。文章などの行(ぎよう)。「―のほど、端ざまに筋かひて」〈源・常夏〉〔接尾〕助数詞。文章の行を数えるのに用いる。「三―半」

くだり【△領・△襲】🔗🔉

くだり【領・襲】 〔接尾〕助数詞。衣装や幕・蚊帳などを数えるのに用いる。そろい。「宮の御装束一―かづけ奉り給ふ」〈源・若菜下〉

くだり‐あめ【下り×飴】🔗🔉

くだり‐あめ【下り×飴】 地黄煎(じおうせん)を加えて固めた茶色の固い飴。下痢に効くところからの名、また上方(かみがた)から江戸へ下ってきた飴であるところからの名ともいう。

くだり‐あゆ【下り×鮎】🔗🔉

くだり‐あゆ【下り×鮎】落ち鮎」に同じ。《季 秋》

くだり‐うなぎ【下り×鰻】🔗🔉

くだり‐うなぎ【下り×鰻】落ち鰻」に同じ。《季 秋》

くだり‐げぎょ【△降り△懸魚】🔗🔉

くだり‐げぎょ【降り懸魚】 破風(はふ)の下方の両脇に設けられた懸魚。桁(けた)の端を隠すために取りつける。脇懸魚。桁隠し。

くだり‐ざか【下り坂】🔗🔉

くだり‐ざか【下り坂】 下りになる坂道。(のぼ)り坂。物事の盛りが過ぎてしだいに衰えていくこと。「景気は―だ」「天気が―になる」(のぼ)り坂。

くだり‐さかずき【下り杯】‐さかづき🔗🔉

くだり‐さかずき【下り杯】‐さかづき 地方向けに上方(かみがた)で作られた安物の杯。多く江戸で用いられた語。「―一つ、薫物(たきもの)一貝とりて」〈浮・一代男・二〉

くだり‐ざけ【下り酒】🔗🔉

くだり‐ざけ【下り酒】 上方(かみがた)から来た酒を江戸でいう語。

くだり‐さつま【下り×薩摩】🔗🔉

くだり‐さつま【下り×薩摩】 《一七世紀中ごろに、外記節(げきぶし)の創始者、薩摩外記が京都から江戸に下って語りはじめたところから》外記節の通称。

くだり‐ざま【下り様】🔗🔉

くだり‐ざま【下り様】 物事が悪い方へ向かっていくようす。「かれ悪事を思ふは―の事なれば」〈発心集〉

くだり‐づき【△降り月】🔗🔉

くだり‐づき【降り月】 陰暦の十八夜ごろから二十一、二夜ごろまでの、満月を過ぎてしだいに欠けていく月。《季 秋》(のぼ)り月。

くだり‐て【下り手】🔗🔉

くだり‐て【下り手】 細工の粗末な品物。安物。「―の片し目貫(めぬき)」〈浮・五人女・二〉

くだり‐ばら【下り腹】🔗🔉

くだり‐ばら【下り腹】 《「くだりはら」とも》下痢をしていること。下痢。

くだり‐ぶね【下り船】🔗🔉

くだり‐ぶね【下り船】 川を下っていく船。江戸時代、上方(かみがた)から地方へ行く船。「―の船頭宿願して、順風をこふ」〈咄・醒睡笑・六〉伏見から大坂へ下る乗り合いの三十石船。「伏見の京橋に至りけるに、…―の人を集むる船頭の声々やかましく」〈滑・膝栗毛・六〉

くだり‐むね【△降り棟】🔗🔉

くだり‐むね【降り棟】 大棟から、屋根の流れに沿い、軒先に向かって降ろした棟。

くだり‐やくしゃ【下り役者】🔗🔉

くだり‐やくしゃ【下り役者】 上方(かみがた)の役者で、江戸の劇場に出演するために下ってきた者。「例年霜月一日を顔見世と定め、―地ばえの子供思ひ思ひに」〈浮・元禄大平記・八〉

くだり‐やな【下り×梁】🔗🔉

くだり‐やな【下り×梁】 下り鮎(あゆ)を捕らえるために仕掛ける梁。《季 秋》「行く秋のところどころや―/蕪村」

くだり‐ゆ・く【下り行く】🔗🔉

くだり‐ゆ・く【下り行く】 [動カ五(四)]坂道などを下っていく。また、都から地方へ行く。世の中が末となっていく。おとろえていく。「―・く運は誰が導きの薄命道」〈一葉・やみ夜〉

くだり‐れっしゃ【下り列車】🔗🔉

くだり‐れっしゃ【下り列車】 その線区で下り方向に走る列車。くだり。(のぼ)り列車。

くだ・る【下る・△降る】🔗🔉

くだ・る【下る・降る】 [動ラ五(四)]上から下へ、高いところから低いところへ移る。のぼる。下方へ向かって移動する。おりる。「坂を―・る」川下の方へ進む。「船で川を―・る」中央から地方へ行く。「東海道を―・る」のぼる。《内裏が都の北にあったところから》京都の中で南に行く。(「野(や)にくだる」の形で)官職をやめる。公の職務を離れて民間人になる。また、野党の立場になる。(「獄(ごく)にくだる」の形で)牢獄に入って刑に服する。「魚玄機が人を殺して獄に―・った」〈鴎外・魚玄機〉高い地位の人から下げ渡される。下賜される。「恩賜金が―・る」判断や命令などが言い渡される。「判決が―・る」「辞令が―・る」時、時代が移る。後世になる。「―・って明治の御世(みよ)になる」(ふつう「降る」と書く)負けて降伏する。「敵の軍門に―・る」(多く打消しの語を伴って用いる)ある基準の数値・数量よりも下になる。下回る。「犠牲者は一千人を―・らないだろう」程度・価値などが劣る。「数段―・る」「品が―・る」「是れより―・っては、背皺(せしわ)よると枕詞の付く『スコッチ』の背広」〈二葉亭・浮雲〉薬などの作用によって体外へ出る。「虫が―・る」(「瀉る」とも書く)下痢をする。「腹が―・る」涙が流れ出る。「声涙ともに―・る」「猿(さる)を聞(きき)て実(じつ)に―・る三声のなみだ」〈曠野〉雨などが降る。「雨、昨日(きのふ)の夕べより―・り」〈かげろふ・下〉場所が低い状態である。「ひんがしの廂(ひさし)の―・りたるかたに」〈源・椎本〉へりくだる。謙遜する。「大人(うし)の―・り給ふこと甚し」〈読・雨月・吉備津の釜〉→下(お)りる[用法] [可能]くだれる [下接句]軍門に降(くだ)る・陣門に降る・声涙倶(とも)に下る・腹が下る・野(や)に下る

くだん【△件】🔗🔉

くだん【件】 《「くだり(件)」の音変化。ふつう「くだんの」の形で用いる》前に述べたこと。例の。くだり。「―の用件で話したい」いつものこと。例のもの。「―の売卜者(うらない)の行灯が」〈鏡花・婦系図〉

くだん【九段】🔗🔉

くだん【九段】 東京都千代田区西部の地名。江戸時代に九層の石段を築いて幕府の御用屋敷を造り、九段屋敷と呼んだところからの名。靖国神社がある。

くだん【九段】🔗🔉

くだん【九段】 箏曲(そうきよく)の段物の一。九段の調。生田流・山田流で、「六段」にならって作られた曲。八橋流で、「六段」とその後半三段を続けて演奏する形式の曲。

くだん‐ざか【九段坂】🔗🔉

くだん‐ざか【九段坂】 東京都千代田区にある坂。靖国神社横を経て神田方面に下る。

くだん・す【下んす】🔗🔉

くだん・す【下んす】 [動サ特活]《「くださんす」の音変化》「くれる」の意の尊敬語。くださいます。「たばこ火ひとつ―・せ」〈ひとりね・上〉(補助動詞)動詞の連用形に接続助詞「て」を添えた形に付いて、「…てくれる」の意の尊敬語。…てくださいます。「ああよう寄って―・した」〈浄・重井筒〉◆はじめ近世上方の遊里で使われ、のち一般の女性が用いるようになった。終止形・連体形とも「くだんす」、命令形は「くだんせ」が用いられた。

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[音]カ    ゲ    ア [訓]した    しも    もと    くだ‐る    さ‐がる    くだ‐す    さ‐げる    お‐りる    おろ‐す    くだ‐さる [部首]一 [総画数]3 [コード]区点    1828      JIS   323C      S‐JIS 89BA [分類]常用漢字 [難読語] →あ‐こ【下火・下炬】あ‐もと【足元・足下】え‐が【垣下】え‐げ【会下】えん‐が【垣下】えん‐げ【嚥下】おいした‐えん【覆下園】お‐はした【御半下・御端】かい‐もと【垣下】かかあ‐でんか【嚊天下】かる‐める【上下・甲乙】き‐か【麾下】くさかべ‐めいかく【日下部鳴鶴】くだし‐ぶみ【下文】くだまつ【下松】げし‐にん【解死人・下手人】げ‐す【下種・下衆・下司】げ‐ぼん【下品】げろ‐おんせん【下呂温泉】こし‐け【腰気・帯下】こっ‐か【轂下】こまい【氷魚・氷下魚】しかん‐げた【芝翫下駄】しず‐え【下枝】した‐うず【下沓・襪】した‐じ【下道】した‐へ【下方】しとうず【下沓・襪】しもうさ【下総】しも‐うど【下人】しも‐おなご【下女】しもこうべ‐ちょうりゅう【下河辺長流】しも‐ざま【下様・下方】しもすわ【下諏訪】しもだて【下館】しもつけ【下野】しもつけの【下毛野】しもつふさ【下総】しもつま【下妻】しもにた【下仁田】しものせき【下関】しもふさ【下総】しも‐やかた【下館】じゅ‐げ【従下】しょう‐か【牆下】せい‐か【砌下】せい‐か【臍下】て‐か【手下】てん‐げ【天下】はつくにしらす‐すめらみこと【始馭天下之天皇・御肇国天皇】へた【下手】べに‐したば【紅下翅】ま‐や【真屋・両下】みなした‐ふ【水下経】

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[音]カン [訓]くだ [部首]竹 [総画数]14 [コード]区点    2041      JIS   3449      S‐JIS 8AC7 [分類]常用漢字 [難読語] →かん‐やく【管鑰・管籥】キセル【カンボジアkhsier】【煙管】しかん‐たざ【只管打坐・祗管打坐】ひた‐すら【只管・一向】

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[音]ケン [訓]くだん [部首]人 [総画数]6 [コード]区点    2379      JIS   376F      S‐JIS 8C8F [分類]常用漢字

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[音]コウ    ギョウ    アン [訓]ゆ‐く    い‐く    めぐ‐る    ゆくゆく    さ‐る    や‐る    おこな‐う    の‐びる    みち    おこな‐い    くだり [部首]行 [総画数]6 [コード]区点    2552      JIS   3954      S‐JIS 8D73 [分類]常用漢字 [難読語] →あがた‐ありき【県歩行】あて‐おこない【充行・宛行】あて‐がい【宛てがい・宛行・充行】あん‐か【行火】あん‐ぎゃ【行脚】あん‐じゃ【行者】あん‐どう【行灯】あん‐どん【行灯】あん‐り【行履】いぎょう‐ほん【易行品】い‐ざ・る【躄る・膝行る】おさ‐むし【歩行虫・筬虫】かく‐ぎょう【角行】かち【徒・徒歩・歩・歩行】がち‐ぎょうじ【月行事・月行司】ぎょう‐け【行化】ぎょう‐ごう【行香】ぎょう‐そう【行装・行粧】きん‐ひん【経行】くばり‐ぶぎょう【賦奉行】け‐ぎょう【加行】こうし‐そうにく【行尸走肉】こう‐のう【行嚢】ごみ‐むし【塵芥虫・歩行虫】しゅ‐ぎょう【執行】じょう‐ごう【長行】す‐ぎょう【修行】たそや‐あんどん【誰哉行灯】にわ‐たずみ【潦・行潦】はばき【脛巾・行纏】はやり【流行り】はり‐ゆき【梁行】ひと‐くだり【一行】ひと‐つら【一連・一行】ふじ‐ごうり【藤行李】ふじ‐ごり【藤行李】ほか‐い【外居・行器】みくだり‐はん【三行半・三下り半】み‐ゆき【行幸・御幸】むか‐ばき【行縢・行騰】めし‐ごり【飯行李】やさすかり【八道行成】ゆき‐ひら【行平・雪平】ゆくはし【行橋】

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[音]コウ    ゴウ [訓]くだ‐る    ふ‐る    お‐りる    お‐ろす    くだ‐す [部首]阜 [総画数]10 [コード]区点    2563      JIS   395F      S‐JIS 8D7E [分類]常用漢字 [難読語] →が‐ま【降魔】きりふり‐の‐たき【霧降滝】ごう‐ざんぜ【降三世】ごう‐ぶく【降伏】ごう‐ま【降魔】

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[音]サイ [訓]くだ‐く    くだ‐ける [部首]石 [総画数]9 [コード]区点    2653      JIS   3A55      S‐JIS 8DD3 [分類]常用漢字 [難読語] →ごう‐さい【噛砕】スイアブ【Suyab】チャプスイ【雑砕】

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[音]サイ    ザイ    サ [訓]くだ‐く [部首]手 [総画数]14 [コード]区点    5784      JIS   5974      S‐JIS 9D94 [難読語] →ぎょく‐さい【玉砕・玉摧】

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[音]サイ [訓]くだ‐く    くだ‐ける [部首]石 [総画数]13 [コード]区点    6676      JIS   626C      S‐JIS E1EA

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[音]フ [訓]くだ [部首]竹 [総画数]13

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