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うじウヂ🔗🔉

うじウヂ 定まった獣の通路。うつ。

うじ【氏】ウヂ🔗🔉

うじウヂ ①血縁関係のある家族群で構成された集団。氏族。万葉集20「大伴の―と名に負へる大夫ますらおの伴とも」 ②古代、氏族に擬制しながら実は祭祀・居住地・官職などを通じて結合した政治的集団。その内部は、姓かばねを異にする家族群に分かれ、上級の姓を持つ家族群が下級の姓の家族群を支配し、最下層には部民べみんおよび奴婢ぬひがある。 ③家々の血統に従って伝えて称する名。また、家の称号。 ④家がら。 ⑤近世、武士階級の間で、多く同輩以下に対して苗字に添えて用いた敬称。 ⑥姓・苗字の現行法上の呼称。→戸籍 ⇒氏無くして玉の輿 ⇒氏より育ち

うじ【蛆】🔗🔉

うじ】 ハエ目・ハチ目などの昆虫の幼虫の総称。特にハエの幼虫をいう。通常は脚がなく、歩行はいぼやかぎをもつ脚状物による。種類によって様々の形態・色彩を有する。さし。蛆虫。古事記「―たかれころろきて」

うじ【宇治】ウヂ(地名)🔗🔉

うじ宇治ウヂ 京都府南部の市。宇治川の谷口に位置し、茶の名産地。平安時代、貴人の別荘地・遊楽地。平等院・黄檗おうばく宗本山万福寺がある。人口19万。(歌枕)

う‐じ【有時】🔗🔉

う‐じ有時】 〔仏〕ある時。道元は「正法眼蔵有時」で、一切の存在(有)を時間の相において見、今ここに現前している存在のあり方こそ絶対であると説いた。

うじい【雲林院】‥ヰ🔗🔉

うじい雲林院‥ヰ ウリンヰンの転訛。

うじ‐うじウヂウヂ🔗🔉

うじ‐うじウヂウヂ ためらうさま。もじもじ。ぐずぐず。浄瑠璃、曾根崎「―してこそゐたりけれ」

うじ‐うど【氏人】ウヂ‥🔗🔉

うじ‐うど氏人ウヂ‥ ウジヒトの音便。

うじ‐うぶすな【氏産土】ウヂ‥🔗🔉

うじ‐うぶすな氏産土ウヂ‥ 祖先の霊を祀る氏神と、出生地の守護神たる産土神との併称。狂言、磁石「是を磁石が―に手向け、再び蘇生致させうと存ずる」

うじ‐うまれ【氏生れ】ウヂ‥🔗🔉

うじ‐うまれ氏生れウヂ‥ その家系として生まれること。狂言、粟田口「此の―の者は、悉く粟田口と申す」

うじ‐かがのじょう【宇治加賀掾】ウヂ‥🔗🔉

うじ‐かがのじょう宇治加賀掾ウヂ‥ 江戸前期の京都の浄瑠璃太夫。前名、宇治嘉太夫(賀太夫とも)。和歌山の人。嘉太夫節の祖。古浄瑠璃界最後の大立者。1677年(延宝5)受領して加賀掾宇治好澄を名乗る。井上播磨掾の曲風に謡曲などの長所を取り入れ、繊細優美な語り口で近松門左衛門の作品を上演して好評を博した。(1635〜1711) ⇒うじ【宇治】

うじ‐かだゆう【宇治嘉太夫】ウヂ‥イフ🔗🔉

うじ‐かだゆう宇治嘉太夫ウヂ‥イフ 宇治加賀掾かがのじょうの前名。 ⇒うじ【宇治】

うじ‐がみ【氏神】ウヂ‥🔗🔉

うじ‐がみ氏神ウヂ‥ ①氏の祖先の霊を神として祀ったもの。氏族神。藤原氏の祖神天児屋根命あまのこやねのみこと、斎部いんべ氏の祖神天太玉命あまのふとだまのみことの類。 ②氏に由緒ゆいしょある神。藤原氏の鹿島・香取神宮、平氏の厳島明神、源氏の八幡宮などの神。 ③住む土地の鎮守の神。産土神うぶすながみ

うじかわウヂカハ🔗🔉

うじかわウヂカハ ためらうさま。ぐずぐず。もじもじ。浄瑠璃、一谷嫩軍記「門口で―はいりにくさうにして」

うじ‐がわ【宇治川】ウヂガハ🔗🔉

うじ‐がわ宇治川ウヂガハ 京都府宇治市域を流れる川。琵琶湖に発し、上流を瀬田川、宇治に入って宇治川、京都市伏見区淀付近に至って木津川・桂川と合流し、淀川と称する。網代あじろで氷魚・鮎を捕った「宇治の網代」や宇治川の合戦で名高い。 ⇒うじがわ‐の‐せんじん【宇治川の先陣】

うじがわ‐の‐せんじん【宇治川の先陣】ウヂガハ‥ヂン🔗🔉

うじがわ‐の‐せんじん宇治川の先陣ウヂガハ‥ヂン 1184年(寿永3)木曾義仲が源義経を防いだ宇治川の合戦で、義経勢の佐々木高綱・梶原景季がそれぞれ源頼朝から与えられた名馬生唼いけずき・磨墨するすみに乗って先陣を争ったこと。「平家物語」などに描かれる。 ⇒うじ‐がわ【宇治川】

う‐じく【羽軸】‥ヂク🔗🔉

う‐じく羽軸‥ヂク 羽毛の中央にある軸。→大羽おおばね(図)

うじ‐くさ【蛆草】🔗🔉

うじ‐くさ蛆草】 〔植〕ミソナオシの別称。

うじ‐くろうど【氏蔵人】ウヂクラウド🔗🔉

うじ‐くろうど氏蔵人ウヂクラウド 六位の蔵人の第3席の者。藤蔵人・源蔵人などと、氏の名を冠して称する。

うじ‐こ【氏子】ウヂ‥🔗🔉

うじ‐こ氏子ウヂ‥ ①氏神うじがみすなわち祖神の子孫。藤原氏の春日神社における、橘氏の梅宮神社における類。うじびと。氏の子。 ②産土うぶすな神が守ってくれる地に住む人。 ⇒うじこ‐じゅう【氏子中】 ⇒うじこ‐そうだい【氏子総代】 ⇒うじこ‐ふだ【氏子札】

うじこ‐じゅう【氏子中】ウヂ‥ヂユウ🔗🔉

うじこ‐じゅう氏子中ウヂ‥ヂユウ 同一の氏神を祀る人々。 ⇒うじ‐こ【氏子】

うじこ‐そうだい【氏子総代】ウヂ‥🔗🔉

うじこ‐そうだい氏子総代ウヂ‥ 氏子中から選ばれ、その神社の願書などに連署し、神職と協力して神社の維持に尽力する者。 ⇒うじ‐こ【氏子】

うじこ‐ふだ【氏子札】ウヂ‥🔗🔉

うじこ‐ふだ氏子札ウヂ‥ 宮参りの際に氏神社から生児に与えた、氏子であることを証する札。 ⇒うじ‐こ【氏子】

うじしゅういものがたり【宇治拾遺物語】ウヂシフヰ‥🔗🔉

うじしゅういものがたり宇治拾遺物語ウヂシフヰ‥ (宇治大納言物語の拾遺の意)説話集。2冊。編者未詳。成立は13世紀初めか。天竺・震旦・本朝にわたる説話197話。滑稽的要素も少なくないが、仏教的色彩が濃い。今昔物語などを承け、鎌倉時代説話文学を代表する。 →文献資料[宇治拾遺物語]

うじ‐じゅうじょう【宇治十帖】ウヂジフデフ🔗🔉

うじ‐じゅうじょう宇治十帖ウヂジフデフ 源氏物語五十四帖のうちの最後の十帖で、八の宮が山城国宇治に住んでいたことから書き始めた橋姫・椎本しいがもと・総角あげまき・早蕨さわらび・宿木やどりぎ・東屋あずまや・浮舟うきふね・蜻蛉かげろう・手習・夢浮橋の巻をいう。

うじ‐すじょう【氏素姓】ウヂ‥ジヤウ🔗🔉

うじ‐すじょう氏素姓ウヂ‥ジヤウ 生れや素姓。家がら。

うじだいなごんものがたり【宇治大納言物語】ウヂ‥🔗🔉

うじだいなごんものがたり宇治大納言物語ウヂ‥ ①「今昔こんじゃく物語集」の異名。または「宇治拾遺物語」のもととなったとされる散佚説話集。宇治大納言は源隆国。 ②「苔の衣」の巻3(零本)の別名。

うじ‐ち【氏地】ウヂ‥🔗🔉

うじ‐ち氏地ウヂ‥ 氏神の鎮守の地。浄瑠璃、伊賀越道中双六「鎌倉八幡宮の―の生れ」

うじ‐ちゃ【宇治茶】ウヂ‥🔗🔉

うじ‐ちゃ宇治茶ウヂ‥ 京都府宇治地方から産出する茶。室町時代から茶道で賞美。

うじ‐つ・くウヂ‥🔗🔉

うじ‐つ・くウヂ‥ 〔自四〕 気おくれしてぐずぐずする。ためらう。浄瑠璃、八百屋お七「盗人のすつぱのと言ひ散らされてきよろりつと―・いて居る人ぢやない」

うじ‐でっぽう【うじ鉄砲】ウヂ‥パウ🔗🔉

うじ‐でっぽううじ鉄砲ウヂ‥パウ 「うじ」に仕掛けた石弓。

うじ‐でら【氏寺】ウヂ‥🔗🔉

うじ‐でら氏寺ウヂ‥ 氏族が一族の冥福と現世の利益とを祈願するために建立した寺。藤原氏の興福寺、和気氏の神護寺の類。

うじな【狢】🔗🔉

うじな】 「むじな」の古語。推古紀「陸奥国に―有りて」

うじな【宇品】🔗🔉

うじな宇品】 広島市南部の港。1932年広島港と改称。日清戦争以後、第二次大戦終了まで陸軍の輸送基地。

うじ‐な【氏名】ウヂ‥🔗🔉

うじ‐な氏名ウヂ‥ 苗字みょうじ

○氏無くして玉の輿うじなくしてたまのこし🔗🔉

○氏無くして玉の輿うじなくしてたまのこし 女は家柄が卑しくても、美貌で貴人の寵を得れば貴い地位になる。女は氏無うて玉の輿。 ⇒うじ【氏】 うし‐なべ牛鍋(→)「ぎゅうなべ」に同じ。仮名垣魯文、安愚楽鍋「―食はねば開けぬ奴」 うしなわれた‐せだい失われた世代ウシナハレタ‥ (Lost Generation)第一次大戦後に現れた一群の若いアメリカの作家たち。時代への幻滅から出発し、懐疑に傾く。ヘミングウェー・ドス=パソス・フィッツジェラルド・カミングスらを指す。アメリカの作家G.スタインが命名。

うじ‐にんぎょう【宇治人形】ウヂ‥ギヤウ🔗🔉

うじ‐にんぎょう宇治人形ウヂ‥ギヤウ 江戸時代より宇治で作られる人形。茶の木を材料とし、刀法・彩色共に奈良人形に似、主に茶摘み女の形に作る。茶の木人形。

うじ‐の‐あじろ‐の‐しょうじ【宇治網代障子】ウヂ‥シヤウ‥🔗🔉

うじ‐の‐あじろ‐の‐しょうじ宇治網代障子ウヂ‥シヤウ‥ 清涼殿の東の広廂ひろびさしの北にあった衝立ついたて障子。その北面(裏)に、墨絵で宇治川の網代の絵を描いてあった。→荒海障子あらうみのそうじ ○牛の歩みうしのあゆみ 進みのおそいことのたとえ。牛歩。 ⇒うし【牛】 ○牛の一散うしのいっさん (「一散」は一散走り)平生ぐずぐずしている人が調子に乗ってよくも考えずに決断をすることにいう。鷹筑波「よる夜中誰が乗り―ぞ」 ⇒うし【牛】

うじ‐の‐いん【氏院】ウヂ‥ヰン🔗🔉

うじ‐の‐いん氏院ウヂ‥ヰン 平安初期に有力な氏族が一門の子弟のために設けた大学の付属施設。藤原氏の勧学院など。大学別曹。→三院

うじ‐の‐おおいぎみ【宇治の大君】ウヂ‥オホイ‥🔗🔉

うじ‐の‐おおいぎみ宇治の大君ウヂ‥オホイ‥ 源氏物語宇治十帖の中の女性。宇治八の宮の長女で、薫大将に愛されたが従わないままに病没。総角あげまきの大君。

うじ‐の‐おさ【氏長】ウヂ‥ヲサ🔗🔉

うじ‐の‐おさ氏長ウヂ‥ヲサ 「うじのかみ」参照。 ○牛の籠抜けうしのかごぬけ 鈍重なものには手ぎわのよいことはできないことのたとえ。 ⇒うし【牛】

うじ‐の‐かみ【氏上・氏長・氏宗】ウヂ‥🔗🔉

うじ‐の‐かみ氏上・氏長・氏宗ウヂ‥ 氏の首長。大化改新以後は朝廷によって任命されるようになり、平安時代にかけては一族の宗家として、氏人を統率して朝廷に仕え、祖神の祭祀や叙爵推薦・処罰などをつかさどった。平安初期には宣旨によって氏長者うじのちょうじゃまたは氏長うじのおさという称を源・平・藤・橘の諸氏に賜ったが、室町時代以後は藤原氏の摂関となった者および源氏の征夷大将軍となった者だけがこれを称した。うじのこのかみ。

うじ‐の‐かんぱく【宇治関白】ウヂ‥クワン‥🔗🔉

うじ‐の‐かんぱく宇治関白ウヂ‥クワン‥ 藤原頼通の通称。宇治左大臣源融とおるの旧宅に居住したことによる。

うじ‐の‐きょ【氏挙】ウヂ‥🔗🔉

うじ‐の‐きょ氏挙ウヂ‥ 平安時代、正月6日の叙位の際、氏の長者がその氏人の叙位を申請したこと。→氏爵うじのしゃく

うじ‐の‐このかみ【氏上・氏長】ウヂ‥🔗🔉

うじ‐の‐このかみ氏上・氏長ウヂ‥ (→)「うじのかみ」に同じ。天武紀「因りて―賜ふ」

うじ‐の‐しゃく【氏爵】ウヂ‥🔗🔉

うじ‐の‐しゃく氏爵ウヂ‥ 氏挙うじのきょにより五位に叙せられること。

うじ‐の‐しん【氏の神】ウヂ‥🔗🔉

うじ‐の‐しん氏の神ウヂ‥ (→)氏神うじがみに同じ。狂言、拾ひ大黒「これは―より福の神を下されたと思ふが」

うじ‐の‐ちょうじゃ【氏長者】ウヂ‥チヤウ‥🔗🔉

うじ‐の‐ちょうじゃ氏長者ウヂ‥チヤウ‥ 「うじのかみ」参照。

うじ‐の‐はしひめ【宇治の橋姫】ウヂ‥🔗🔉

うじ‐の‐はしひめ宇治の橋姫ウヂ‥ ①嵯峨天皇の代、嫉妬のために宇治川に身を沈めて鬼となり、京中の男女を食い殺したという女。 ②橋を守るという女神。京都府宇治市宇治橋の橋姫神社の女神とされ、男神との恋愛説話がある。

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