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うじ【氏】(うぢ)🔗🔉

うじ【氏】(うぢ) 1 古代、血縁あるいは擬制血縁集団の成員が他と区別するために唱える名称。*万葉‐四四六五「大伴の宇治(ウヂ)と名に負へるますらをの伴」 2 家の名称。姓。名字。*読・弓張月‐続「原来氏(ウヂ)もなく」 3 家柄。家系。*曾我物語‐一「うぢといひ器量といひ」 〔接尾〕名字に添えて敬意を表わす。*伎・東海道四谷怪談‐三幕「ヤア、民谷氏(ウヂ)。爰にござったか」 ●氏無くして玉の輿(こし) 女性は家柄や育ちが卑しくても、容貌次第で貴人の愛を得て、地位を得ることができる。女は氏無くて玉の輿。 ●氏の院(いん) 同じ氏族の中の子弟の教育のために設けた大学別曹(だいがくべっそう)。藤原氏の勧学院、橘氏の学館院など。 ●氏の=上(かみ・このかみ)[=長(おさ)] 上代、氏族の首長。多くは氏の宗(氏族の本家)のうち、官位第一の者が任命され、氏神をまつり、氏人を糾合して公事に奉仕し、氏人の訴訟を判ずる権限を有した。 ●氏の挙(きょ) 氏の爵(しゃく)の恩典にあずかるように、各氏の長者の推挙を得ること。 ●氏の子(こ) =うじこ(氏子) ●氏の爵(しゃく) 正月五日頃に宮中で行なわれる叙位の儀に、王・源・藤原・橘氏の長者が、その氏人の叙爵(五位)を申請して叙せられた位。 ●氏の神(しん) =うじがみ(氏神) ●氏の長者(ちょうじゃ) 平安時代以降の氏族の首長の称。奈良時代以前の氏の上(かみ)にあたる。 ●氏の社(やしろ) 氏神をまつる神社。藤原氏の春日神社の類。うじやしろ。 ●氏の奴(やつこ) 大化改新以前の豪族の私有民。かきべ。*書紀‐安閑元年閏一二月(北野本訓)「部曲(うぢノやっこ)」 ●氏より=育(そだ)ち[=育(そだ)て柄(がら)] 家柄、身分のよさよりも、環境、教育などのほうが、人間をつくりあげるのにはたいせつであるということ。

うじ【蛆・🔗🔉

うじ【蛆・ 昆虫、ハエ、アブ類の幼虫の総称。うじむし。*古事記‐上「宇士(ウジ)たかれころろきて」

うじ【宇治】(うぢ)🔗🔉

うじ【宇治】(うぢ) 京都府南部の地名。宇治川の扇状地に発達。古来、大和、近江間の交通の要地。平安時代から貴族の別荘地として知られ、「源氏物語」の舞台にもなり、また、宇治茶の産地としても有名。平等院、万福寺、興聖寺などがある。昭和二六年市制。歌枕。 「うじちゃ(宇治茶)」の略。

うじ‐あずき【うじ小豆】(‥あづき)🔗🔉

うじ‐あずき【うじ小豆】(‥あづき) 「つるあずき(蔓小豆)」の異名。

うし‐あめ【丑雨】🔗🔉

うし‐あめ【丑雨】 丑の刻頃(午前二時頃)に降りだす雨。一日中降るといわれる。丑の雨。

うし‐あわせ【牛合】(‥あはせ)🔗🔉

うし‐あわせ【牛合】(‥あはせ) 牛と牛とを闘わせ、勝負させる遊び。牛の角突き合い。牛相撲。闘牛。

うじ‐い【雲林院】(‥ヰ)🔗🔉

うじ‐い【雲林院】(‥ヰ) 「うりんいん(雲林院)」の変化した語。

うじいえ【氏家】(うぢいへ)🔗🔉

うじいえ【氏家】(うぢいへ) 栃木県中東部の地名。鬼怒川の西岸にあり、奥州街道白沢と喜連川(きつれがわ)の間の宿駅として発達。氏家公頼の居城跡がある。

うし‐いし【牛石】🔗🔉

うし‐いし【牛石】 牛の形をした大石。また、牛の臥した形に似た石。全国各地の天神社の境内などによくある。京都市北白川にあるものは有名。

うじ‐いし【宇治石】(うぢ‥)🔗🔉

うじ‐いし【宇治石】(うぢ‥) 京都府宇治市から産出する砂岩。濃緑色で堅硬。茶臼などを作る。茶臼石。

うし‐いち【牛市】🔗🔉

うし‐いち【牛市】 牛を交易、売買する市。近世では大坂天王寺のものが有名。

うじ‐うど【氏人】(うぢ‥)🔗🔉

うじ‐うど【氏人】(うぢ‥) =うじびと(氏人)

うじ‐うぶすな【氏産土】(うぢ‥)🔗🔉

うじ‐うぶすな【氏産土】(うぢ‥) 氏族の祖先の霊をまつる氏神と出生地の守護神である産土神(うぶすなのかみ)との併称。

うし‐うま【牛馬】🔗🔉

うし‐うま【牛馬】 1 牛と馬。ぎゅうば。 2 盂蘭盆(うらぼん)の精霊棚に供えるもの。茄子(なす)と胡瓜(きゅうり)に苧殻(おがら)で足を付け、牛と馬に見たてたもの。*雑俳・柳多留‐一六「うし馬をよけてひづんだかやをつり」 3 馬の一品種。小形の馬で、肩高約一・三メートル。体は部分的に裸出し、たてがみもなく、尾が牛蒡(ごぼう)状で短く無毛のところが牛に似る。一般に体毛は栗毛でちぢれる。鹿児島県種子島特産であるが、起源については不明。天然記念物に指定されていたが、昭和二二年頃に絶滅。

うじ‐うまれ【氏生】(うぢ‥)🔗🔉

うじ‐うまれ【氏生】(うぢ‥) その家系の者として生まれること。

うし‐うら【丑占】🔗🔉

うし‐うら【丑占】 その年の豊凶を正月の丑の日によって占う方法。正月の三日、四日の両日のうちか、または五指を屈してその中に丑の日があれば豊作、正月の八日が丑の日に当たれば凶作とするもの。

うしお【潮・汐】(うしほ)🔗🔉

うしお【潮・汐】(うしほ) (「うみ(海)しお(塩)」の意という) 1 月と太陽との引力によって海水が定期的に満ちたり引いたりして生ずる潮流。*書紀‐斉明四年一〇月・歌謡「水門(みなと)の于之(ウシホ)の下り海下り」 2 海水。*宇津保‐吹上上「しほがまにうしほ汲み入れ」 3 海水より製した塩。*書紀‐武烈即位前(図書寮本訓)「塩(ウシほ)」 4 =うしおに(潮煮) 5 (1を比喩的に用いて)感情など高まったり、しずまったりするもののたとえ。「感情の潮」 ●潮の水(みず) 江戸の諸侯の邸宅に行なわれた慣習。正月始めの辰の日辰の時に、辰年生まれの人が、竈(かまど)の上にあたる部分の屋根に海水を注ぐ、火災防止のまじない。 ●潮の湧(わ)くが如し 勢いの盛んなさま。勢いの力強く盛りあがるさま。

うし‐おい【牛追】(‥おひ)🔗🔉

うし‐おい【牛追】(‥おひ) 牛を、後から追って歩かせること。また、その人。牛方。牛飼い。 ●牛追い牛に追わる 物事がさかさまになることのたとえ。主客転倒。

うしおい‐うた【牛追唄】(うしおひ‥)🔗🔉

うしおい‐うた【牛追唄】(うしおひ‥) 牛方が牛を追いながら歌う歌。また、その形式による民謡。拍子にはまらない、調子のゆるやかなもので、岩手県の「南部牛追唄」などがある。牛方節。

うし‐おうもの【牛追物】(‥おふもの)🔗🔉

うし‐おうもの【牛追物】(‥おふもの) 武士が追物射(おものい)の練習として行なう騎射(うまゆみ)の一種。小牛を追って馬上から蟇目(ひきめ)の矢を射るもの。犬追物のもとの形という。

うし‐おき【牛起】🔗🔉

うし‐おき【牛起】 牛が起きあがるように、不意に力強い動作を起こすさま。*幸若・高たち「うしおきにかっぱと起き」

うじ‐さじ🔗🔉

うじ‐さじ 〔副〕⇒うじさじ物言わず ●うじさじ物(もの)言(い)わず 甲とも乙とも言わない。あれこれ文句を言わない。転じて、全く口をきかない。

うし‐かい【牛飼】(‥かひ)🔗🔉

うし‐かい【牛飼】(‥かひ) 1 牛を飼い使う者。牛車(ぎっしゃ)の牛を飼い使う者。 2 「うしかいわらわ(牛飼童)」の略。 3 「うしかいぼし(牛飼星)」の略。

うしかい‐わらわ【牛飼童】(うしかひわらは)🔗🔉

うしかい‐わらわ【牛飼童】(うしかひわらは) 牛車(ぎっしゃ)の牛を使い、牛車を進行させる者。垂れ髪で、水干を着用し、むちを手に持ち、童の姿をする。三〇歳、四〇歳に至る者もある。牛健児(うしこでい・うしこんでい)。

うじ‐かがのじょう【宇治加賀掾】(うぢ‥)🔗🔉

うじ‐かがのじょう【宇治加賀掾】(うぢ‥) 江戸初期の浄瑠璃太夫。紀伊国(和歌山県)宇治の人。前名宇治嘉太夫。上方古浄瑠璃最後の大立物。宇治嘉太夫節、加賀節といわれる浄瑠璃節の創始者。近松門左衛門の作品を脚色上演。義太夫節に影響を与えた。(一六三五〜一七一一)

うじ‐がき【宇治柿】(うぢ‥)🔗🔉

うじ‐がき【宇治柿】(うぢ‥) 京都府宇治地方に産する柿。渋柿の小形のもの。千成柿。

うし‐かけ【牛駆】🔗🔉

うし‐かけ【牛駆】 裸牛を駆けさせ、その遅速によってその年の稲作の豊凶を占う民俗行事。

うし‐かた【牛方】🔗🔉

うし‐かた【牛方】 =うしおい(牛追)

うじかだゆう‐ぶし【宇治嘉太夫節】(うぢカダイフ‥)🔗🔉

うじかだゆう‐ぶし【宇治嘉太夫節】(うぢカダイフ‥) 古浄瑠璃の一派。延宝の頃、宇治加賀掾嘉太夫が始めた浄瑠璃節。謡曲、狂言小歌、平曲などをとり入れ、優美な節配りと柔らかな語り出しで京都で人気があった。嘉太夫節。加賀節。

うじ‐がみ【氏神】(うぢ‥)🔗🔉

うじ‐がみ【氏神】(うぢ‥) 1 氏人がまつる、氏族と関係の深い神や氏族の祖先神など。また、それをまつった神社。藤原氏の春日・鹿島、香取神社、橘氏の梅宮神社、源氏の平野・八幡神社、平氏の平野・厳島(いつくしま)神社など。氏の神(しん)。 2 村落共同体が共通の守護神としてまつる神。また、それをまつった神社。村氏神。産土神(うぶすながみ)。 3 各戸の屋敷内にまつる屋敷神。 4 救いの神。特に、けんかの仲裁者。「時の氏神」 5 その道に深く達している人のたとえ。*評判・難波立聞昔語「立さはぎたる声のひびき、凡天下の役者の氏神」

うじがみ‐もうで【氏神詣】(うぢがみまうで)🔗🔉

うじがみ‐もうで【氏神詣】(うぢがみまうで) 氏神に参詣すること。 初期の歌舞伎狂言の題名。衆道を扱った離れ狂言で、殿様の氏神詣の折、殿の浮気を知らされた小姓がしっとして、殿にすげなく当たる筋書だけが伝えられる。

うじ‐がわ【宇治川】(うぢがは)🔗🔉

うじ‐がわ【宇治川】(うぢがは) 琵琶湖を源とする瀬田川の宇治市から下流をいう。京都盆地を流れて木津川と合流する。治承、承久、建武などの古戦場。蛍の名所としても有名。 の景観を図案化した江戸小紋の図柄。 ●宇治川の先陣争い 寿永三年の宇治川の戦いで、佐々木高綱と梶原景季が源頼朝から与えられた名馬生(いけずき)と磨墨(するすみ)に乗って先陣争いをした故事。 ●宇治川の戦(たたか)い 寿永三年源範頼、義経の軍が源義仲軍を破った戦い。 承久三年北条泰時の率いる幕府軍が朝廷軍を破った戦い。承久の乱。

うじ‐きんとき【宇治金時】(うぢ‥)🔗🔉

うじ‐きんとき【宇治金時】(うぢ‥) (「宇治」は茶、「金時」は小豆)ゆで小豆にかき氷をかけ、薄い抹茶で色をつけた氷水。宇治金。

う‐じく【羽軸】(‥ヂク)🔗🔉

う‐じく【羽軸】(‥ヂク) 鳥類の羽毛のうちの本羽(正羽)の中央を走る太い軸。基部で羽根(うこん)に連なる。

うし‐くさ【牛草】🔗🔉

うし‐くさ【牛草】 1 イネ科の一年草。本州、四国、九州の山野、田のあぜなどに生える。高さ一五〜三〇センチメートル。多くの枝を出して大きな株を作る。葉は長さ約三センチメートルのやや幅広い線形で、下はさや形となり茎を包む。夏から秋に葉腋から約三センチメートルの円柱状の穂を出し紫赤色の花をつける。 2 「にわやなぎ(庭柳)」の異名。 3 「せんきゅう(川)」の異名。

うじ‐くさ【蛆草】🔗🔉

うじ‐くさ【蛆草】 植物「みそなおし(味噌直)」の異名。

うし‐くそ【牛糞】🔗🔉

うし‐くそ【牛糞】 牛のふん。

うじ‐くろうど【氏蔵人】(うぢくらうど)🔗🔉

うじ‐くろうど【氏蔵人】(うぢくらうど) 六位の蔵人のうち第三席にある者。氏を官名につけて、藤蔵人、源蔵人などという。

うしけ‐のり【牛毛海苔】🔗🔉

うしけ‐のり【牛毛海苔】 紅藻類の海藻。日本およびその周辺、北アメリカ西岸、大西洋に分布し、海岸近くの岩や木のくいなどに付着する。体は多数束生し、一列の細胞からなる柔らかい暗紫色の糸状で長さ三〜一〇センチメートル。雌雄異株。食用となる。

うじ‐こ【氏子】(うぢ‥)🔗🔉

うじ‐こ【氏子】(うぢ‥) 氏神の子孫。氏神の末裔。転じて、同じ氏神をまつる人々。うぶすな神が守ってくれる範囲に住む人。産子(うぶこ)。

うじこ‐いり【氏子入】(うぢこ‥)🔗🔉

うじこ‐いり【氏子入】(うぢこ‥) 生児を初めて鎮守へ連れていき、氏子にしてもらう儀式。赤子を神前で泣かせるところが多い。

うじ‐こう【宇治香】(うぢカウ)🔗🔉

うじ‐こう【宇治香】(うぢカウ) 桜、楓(かえで)の二種を組み合わせた組香の名。包を二包ずつ四組に分けて二度たいて聞きわけるもの。

うじこ‐じゅう【氏子中】(うぢこヂュウ)🔗🔉

うじこ‐じゅう【氏子中】(うぢこヂュウ) 同じ氏神をまつる人々。氏子の仲間。

うじこ‐そうだい【氏子総代】(うぢこ‥)🔗🔉

うじこ‐そうだい【氏子総代】(うぢこ‥) 氏子中から総代として選ばれた者。氏子の代表者。

うじこ‐ふだ【氏子札】(うぢこ‥)🔗🔉

うじこ‐ふだ【氏子札】(うぢこ‥) 宮参りの時、赤子が氏子になったしるしに神主からもらう木の札。

うし‐ころし【牛殺】🔗🔉

うし‐ころし【牛殺】 (「うしごろし」とも) 1 牛を殺すこと。また、それを業とする人。 2 バラ科の落葉低木、または小高木。牛に引き綱を通すために鼻の隔壁を破るのに用いたところからいう。各地の山野に生える。高さ三〜六メートル。葉は倒卵形で先が細くとがり、へりに鋸歯がある。春、白い五弁の小花が傘状に集まって咲く。実は長さ七〜九ミリメートルの卵形で赤く熟す。かまつか。うしのはなぎ。 3 「くろつばら(黒薔薇)」の異名。

うし‐な🔗🔉

うし‐な 「やぶかんぞう(藪萱草)」の異名。

うじ‐さらし【宇治晒】(うぢ‥)🔗🔉

うじ‐さらし【宇治晒】(うぢ‥) 中世、京都の宇治川のほとりで作られた品質の良いさらし。

うじ‐さるがく【宇治猿楽】(うぢ‥)🔗🔉

うじ‐さるがく【宇治猿楽】(うぢ‥) 室町時代、京都宇治にあった幸、守菊、藤松、梅松の四座の猿楽の総称。

うじ‐しぶんさい【宇治紫文斎】(うぢ‥)🔗🔉

うじ‐しぶんさい【宇治紫文斎】(うぢ‥) 浄瑠璃一中節宇治派の祖。江戸浅草の名主で、本名勝田権左衛門。はじめ、都一閑斎といい、都派に属した。(〜一八五八)

うじしゅういものがたり【宇治拾遺物語】(うぢシフヰものがたり)🔗🔉

うじしゅういものがたり【宇治拾遺物語】(うぢシフヰものがたり) 鎌倉初期の説話集。一五巻。作者不明。建保年間の成立という。貴族説話、仏教説話、民間説話など約二〇〇編を収める。中世初期の人々の生活感情をよく伝える。文体は当時の口語を含む和文。

うじじゅうじょう【宇治十帖】(うぢジフデフ)🔗🔉

うじじゅうじょう【宇治十帖】(うぢジフデフ) 「源氏物語」五十四帖のうちの最後の十帖の通称。「橋姫」「椎本(しいがもと)」「総角(あげまき)」「早蕨(さわらび)」「宿木」「東屋(あずまや)」「浮舟」「蜻蛉(かげろう)」「手習」「夢の浮橋」から成る。光源氏の死後の物語で薫大将を主人公に山城国宇治を舞台にする。

うじ‐すじょう【氏素姓】(うぢスジャウ)🔗🔉

うじ‐すじょう【氏素姓】(うぢスジャウ) 家柄。家系。「氏素姓の知れぬ者」

うじ‐ぜんざい【宇治善哉】(うぢ‥)🔗🔉

うじ‐ぜんざい【宇治善哉】(うぢ‥) 道明寺乾飯(ほしいい)を蒸して餅をつくり、白餡に碾茶(ひきちゃ)の粉をまぜて煮たものをかけて作るぜんざい。

うじ‐そうじょう【宇治僧正】(うぢソウジャウ)🔗🔉

うじ‐そうじょう【宇治僧正】(うぢソウジャウ) 平安時代の天台宗の僧、覚円の通称。宇治関白藤原頼通の子。明尊の弟子。園城寺長吏。(一〇三一〜九八)

うじだいなごんものがたり【宇治大納言物語】(うぢダイナゴンものがたり)🔗🔉

うじだいなごんものがたり【宇治大納言物語】(うぢダイナゴンものがたり) 宇治大納言源隆国編著の説話集。一一世紀後半の成立。現存しないが、「今昔物語集」などとなんらかの関係があったと推定される。 「宇治拾遺物語」をと混同して呼んだ称。 「世継物語」の別称。 鎌倉時代成立の擬古物語「苔の衣」の一部を独立させて称したもの。

うじたか‐りゅう【氏隆流】(うぢたかリウ)🔗🔉

うじたか‐りゅう【氏隆流】(うぢたかリウ) 小笠原宮内大輔氏隆を祖とする兵法諸礼の流派。

うしたき‐そう【牛滝草】(‥サウ)🔗🔉

うしたき‐そう【牛滝草】(‥サウ) アカバナ科の多年草。山野の樹林内に生える。高さ四〇〜六〇センチメートル。茎、葉ともに細毛が密生。葉は広卵形で先がとがり、長い柄を持ち対生する。夏、白色の小花を茎の先に穂状につける。果実は倒卵状球形で、褐色のかぎ毛におおわれ、熟すと動物などに付着して運ばれる。うしたきぐさ。

うし‐たわけ【牛婚】(‥たはけ)🔗🔉

うし‐たわけ【牛婚】(‥たはけ) 人が牛と姦淫(かんいん)すること。

うじたわら【宇治田原】(うぢたはら)🔗🔉

うじたわら【宇治田原】(うぢたはら) 京都府綴喜(つづき)郡の地名。滋賀県と接し、宇治川の谷に発達。宇治茶の産地として茶の栽培が盛ん。

うしち【烏瑟】🔗🔉

うしち【烏瑟】 「うしちにしゃ(烏瑟膩沙)」の略。

うじ‐ち【氏地】(うぢ‥)🔗🔉

うじ‐ち【氏地】(うぢ‥) 氏神の鎮守している土地。

うじ‐ちゃ【宇治茶】(うぢ‥)🔗🔉

うじ‐ちゃ【宇治茶】(うぢ‥) 京都府宇治市とその付近から産出する茶の総称。古来、良茶の代表とされる。

うじちゃつぼ‐どうちゅう【宇治茶壺道中】(うぢチャつぼダウチュウ)🔗🔉

うじちゃつぼ‐どうちゅう【宇治茶壺道中】(うぢチャつぼダウチュウ) 江戸時代、将軍家へ献上するため、その年に取れたばかりの宇治茶を入れた茶壺を宇治から京都を経て江戸まで送ったこと。また、その道中。

うし‐つかい【牛使】(‥つかひ)🔗🔉

うし‐つかい【牛使】(‥つかひ) 牛を飼い、扱う人。

うじ‐でら【氏寺】(うぢ‥)🔗🔉

うじ‐でら【氏寺】(うぢ‥) 平安時代、氏族が一門の冥福と現世の利益とを祈るために建てて信仰した寺。藤原氏の興福寺、和気氏の神護寺などの類。

うし‐とら【丑寅・艮】🔗🔉

うし‐とら【丑寅・艮】 方位を十二支にあてて呼ぶときの、丑と寅の中間にあたる方角。北東。陰陽道などで丑寅の方角が神霊、鬼の訪れる方位とされるところから、特に鬼門の意がこめられることがある。

うしとら‐よけ【丑寅除】🔗🔉

うしとら‐よけ【丑寅除】 陰陽道で、丑寅(北東)の方に神仏をまつり、災難をよけること。鬼門よけ。

うじな【狢】🔗🔉

うじな【狢】 =むじな(狢)

うじ‐な【氏名】(うぢ‥)🔗🔉

うじ‐な【氏名】(うぢ‥) 氏から出た家の名。名字。

うじな【宇品】🔗🔉

うじな【宇品】 広島市南部の地名。宇品港(広島港)は日清戦争以降、旧陸軍の輸送基地。

うし‐な・う【失う】(‥なふ)🔗🔉

うし‐な・う【失う】(‥なふ) 〔他ワ五(ハ四)〕(「うし」は「うせる(失)」と同根、「なう」は接尾語) 1 持っていたものをなくす。なくなす。 所有しているものや、自分に関係のある物をなくす。*万葉‐三七五一「白たへのあが下衣宇思奈波(ウシナハ)ず持てれわが背子」肉親や親しい友をなくす。死に別れることにいう。*伊勢‐一〇九「友だちの人をうしなへるがもとに」自分の精神的な状態についていい、それをなくし、ふつうの状態、適当な状態でないようにする。「気(度・正体)を失う」「色を失う」*日葡辞書「ホンシャウヲ vxin(ウシナウ)」「…たるを失わない」の形で、「十分にそういう資格をもっている。そういってもさしつかえない」の意となる。「一変人たるを失わない」 2 なくなるようにする。 (罪を)消滅させる。*源氏‐朝顔「としごろ沈みつる罪うしなふばかり」こわしてなくす。ほろぼす。*源氏‐宿木「しん殿をうしなひてことさまにも造りかへんの心にて」殺す。*平家‐六「いやいや小督があらん限りは世中よかるまじ。めしいだしてうしなはん」追い払う。*浄・融大臣‐二「融のおとど高官を汚し、かく放埒の振舞叡聞に達し、失ひ申せとの御使に向ふたり」 3 手に入れようとして、とりにがす。また、道や方法などをさがしてもみつからない、わからなくなる。「機会(逃げ場)を失う」*平家‐七「怨敵巷にみちて、予参(よさん)道をうしなふ」

うしなわれたときをもとめて【失われた時を求めて】(うしなはれたときをもとめて)🔗🔉

うしなわれたときをもとめて【失われた時を求めて】(うしなはれたときをもとめて) (原題フランス la recherche du temps perdu)長編小説。プルースト作。普仏戦争直後から第一次世界大戦直後までのフランスを背景に、独白形式で書かれた七編にわたる心理小説。

うじ‐にんぎょう【宇治人形】(うぢニンギャウ)🔗🔉

うじ‐にんぎょう【宇治人形】(うぢニンギャウ) 茶の枯木で彫刻した茶摘み女、その他の人形。彩色してあり優雅。茶の木人形。京都宇治の名産。

うじ‐の‐おおいぎみ【宇治大君】(うぢのおほいぎみ)🔗🔉

うじ‐の‐おおいぎみ【宇治大君】(うぢのおほいぎみ) =あげまきのおおいぎみ(総角大君)

うしのこく‐まいり【丑の刻参】(‥まゐり)🔗🔉

うしのこく‐まいり【丑の刻参】(‥まゐり) =うしのときまいり(丑時参)

うし‐の‐しい🔗🔉

うし‐の‐しい 「きからすうり(黄烏瓜)」の異名。

うし‐の‐した【牛の舌】🔗🔉

うし‐の‐した【牛の舌】 1 ウシノシタ科の海魚の総称。体長二〇〜三〇センチメートルくらい。ヒラメ、カレイの近縁種で、体は長卵形で扁平、尾端はとがり、その形が牛の舌に似る。両眼は右側にある。ふつう茶褐色か黒褐色で、有眼側は海底の土質によって多少変化する。クロウシノシタ、アカシタビラメが代表的。日本では北海道南部以南の海底に分布。食用とする。したびらめ。 2 イワタバコ科の多年草。南アフリカ原産で、観賞用に温室で育てられる。地に接して長さ約六〇センチメートル、幅約四五センチメートルの広卵状楕円形の葉を一枚つける。葉の縁は波状で、裏面は暗赤色を帯びる。夏、葉の基部からのびた長さ三〇〜六〇センチメートルの花柄に青紫色と白色が交錯した漏斗状の小花をつける。 3 牛の舌の形をした指物(さしもの)。 4 丁銀。また、小判。*雑俳・しらきの柳「丁銀(ウシノシタ)にまはり曲輪の花車」

うし‐の‐とき【丑の時】🔗🔉

うし‐の‐とき【丑の時】 ⇒「うし(丑)」の子見出し

うしのとき‐まいり【丑の時参】(‥まゐり)🔗🔉

うしのとき‐まいり【丑の時参】(‥まゐり) 1 悪鬼神の威力をかりて祈願を達成するため、特に丑の時刻に神仏に参拝すること。丑の時詣で。丑三参り。 2 人を呪詛するための呪法。恨む相手をのろい殺すため、鳥居や神木に相手をかたどった人形を釘で打ちつけて死を祈ること。白衣を着て、五徳にろうそくの火を立てて乱れ髪の頭にのせ、胸に鏡をかけた異様な姿をして行なう。釘を打った部分が病み、七日目の満願の日に相手が死ぬと信じられていた。丑の時詣で。丑三参り。

うじ‐の‐はしひめ【宇治橋姫】(うぢ‥)🔗🔉

うじ‐の‐はしひめ【宇治橋姫】(うぢ‥) (中世は「うじのはしびめ」) 京都府宇治市、宇治橋のほとりにある橋姫神社の祭神に付会されている伝説上の女性。橋姫伝説の流布に従い、古来、和歌の世界で、巫女(みこ)、遊女、愛人と広い意味をこめて歌われている。*古今‐六八九「さむしろに衣かたしきこよひもや我を待つらん宇治の橋姫」 の所伝が中世にはいって発展し、嵯峨天皇の代に、嫉妬のために宇治川に身を沈め、鬼形(きぎょう)となって京中の人に害を与えた女性。「剣巻」(平家物語、太平記所収)、御加草子「橋姫物語」その他に伝えられている。

うし‐の‐ひたい【牛の額】(‥ひたひ)🔗🔉

うし‐の‐ひたい【牛の額】(‥ひたひ) 植物「こひげ(小髭)」の異名。

うし‐の‐ふし🔗🔉

うし‐の‐ふし 植物「つるぼ(蔓穂)」の異名。

うじのわきいらつこ【菟道稚郎子】(うぢのわきいらつこ)🔗🔉

うじのわきいらつこ【菟道稚郎子】(うぢのわきいらつこ) 応神天皇の皇子。「日本書紀」では、太子に立てられたが、天皇の死後兄の大鷦鷯尊(おおさざきのみこと=仁徳天皇)に皇位を譲るため、自殺したとされる。

うじ‐は【宇治派】(うぢ‥)🔗🔉

うじ‐は【宇治派】(うぢ‥) 一中節の流派の一つ。嘉永二年、五世都一中(一説には二世菅野序遊)の門人。宇治紫文斎が都派から分離して始めた流派。

うし‐は・く【領く】🔗🔉

うし‐は・く【領く】 〔他カ四〕(「はく」は「佩く」で、身につける、「うし(主)」として領有するの意)おさめる。統治する。うすはく。*古事記‐上「汝が宇志波祁(ウシハケ)る葦原の中つ国は」

うじ‐ばし【宇治橋】(うぢ‥)🔗🔉

うじ‐ばし【宇治橋】(うぢ‥) (中世までは「うじはし」か) 三重県伊勢市の五十鈴川にかかる皇大神宮の参道橋。 京都府宇治市の宇治川にかかる橋。大化二年僧道登が勅を受けて初めて架橋。 ●宇治橋の断碑(だんぴ) 京都府の宇治橋のほとりに建てられた日本最古の石碑。大化二年橋の完成を記念したものと伝える。

うじ‐はや・し【阻し】(うぢ‥)🔗🔉

うじ‐はや・し【阻し】(うぢ‥) 〔形ク〕物事の状態がさし迫っているさま。情勢、地勢などが切迫している状態や危険な状態を表わす。険しい。激しい。*続日本紀‐天平神護元年正月七日・宣命「かく宇治方夜伎(ウヂハヤキ)時に、身命(いのち)を惜しまずして」

うじ‐びと【氏人】(うぢ‥)🔗🔉

うじ‐びと【氏人】(うぢ‥) (「うじひと」とも) 1 氏族の構成員。 2 一定の神官職につかないが、氏神の祭に参集し、奉仕する人。

うし‐ふたつ【丑二つ】🔗🔉

うし‐ふたつ【丑二つ】 丑の刻を四つに分ける時法の第二刻。今の午前一時半から二時ごろ。一説に、今の午前二時半から三時ごろ。

うじ‐ぶみ【氏文】(うぢ‥)🔗🔉

うじ‐ぶみ【氏文】(うぢ‥) 氏の由緒や祖先の功績などを記したもの。「高橋氏文」など。

うし‐へん【牛偏】🔗🔉

うし‐へん【牛偏】 漢字の偏の名。「物」「特」「犠」などの「」の部分。

うじ‐ぼたる【宇治蛍】(うぢ‥)🔗🔉

うじ‐ぼたる【宇治蛍】(うぢ‥) 京都府の宇治川に産する蛍。形が大きいことで知られる。源三位頼政の霊魂が蛍になったといい伝え、毎年四月二〇日の夕、宇治川のほとりで蛍合戦があった。源氏蛍。

うし‐まいり【丑参】(‥まゐり)🔗🔉

うし‐まいり【丑参】(‥まゐり) =うしのときまいり(丑時参)

うし‐まち【丑待】🔗🔉

うし‐まち【丑待】 江戸時代、寒中の丑の日に、行なわれた行事。この日丑神に祈願すれば、一生の身の上を予見できるという。

うし‐まつり【牛祭】🔗🔉

うし‐まつり【牛祭】 牛をまつることを特色とする祭礼。また、牛に扮した役の出る祭礼。 1 =うずまさ(太秦)の牛祭 2 広島県安芸郡府中町の稲生神社で、陰暦二月一日の田植祭。一時祭。 3 京都市の牛尾山法厳寺で五月一八日の牛の供養祭。 4 熊本県阿蘇郡の阿蘇新彦神社の七月一九日の祭礼。また、一一月二五日に行なわれる同じ村の天満宮の宮座の頭渡しの式。

うじ‐まつり【宇治祭】(うぢ‥)🔗🔉

うじ‐まつり【宇治祭】(うぢ‥) 京都府宇治市、宇治上神社の宇治離宮祭。現在は五月八日が御出祭(おいでまつり)、六月八日が還幸祭(例祭)で、その間を祭礼期間とする。《季・夏》

うじ‐まる【宇治丸】(うぢ‥)🔗🔉

うじ‐まる【宇治丸】(うぢ‥) (京都府宇治の名物であったところから)鰻(うなぎ)。また、それを調理したもの。うじまろ。《季・夏》

うし‐みせ【牛店】🔗🔉

うし‐みせ【牛店】 明治時代、牛肉を牛鍋などにして食べさせた飲食店。牛鍋屋。うしや。ぎゅうや。

うし‐みつ【丑三つ】🔗🔉

うし‐みつ【丑三つ】 1 丑の刻をさらに四つに分ける時法による丑の第三刻。今の午前二時から二時半ごろ。一説に、今の午前三時から三時半ごろ。転じて、真夜中。 2 品物、ことに衣類などがはなはだしく古びているさま。*洒・客衆肝照子「うしみつともおぼしきひちりめんの下おび」

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