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たる【垂】🔗🔉

たる】 (垂水たるみの略)滝。たろ。(和訓栞)

たる【樽】🔗🔉

たる】 酒・醤油などをいれる木製の容器。桶に似て蓋をしたもの。〈文明本節用集〉

た・る【足る】🔗🔉

た・る足る】 〔自五〕 必要な範囲の量・程度に達している意。 ①必要な数量がある。十分である。万葉集16「仏造る真朱まそほ―・らずは水たまる池田の朝臣あそが鼻の上をほれ」。源氏物語若菜下「院の御よはひ―・り給ふ年なり」。天草本平家物語「備中の瀬尾と備前の有木の別所の間は、わづかに五十町に―・らぬ所であれば」。「努力が―・らぬ」 ②物事の状態が満ちととのう。満ち足りる。万葉集2「天地日月と共に―・りゆかむ神の御面と」。「―・ることを知る」 ③するだけの価値がある。源氏物語松風「いみじうなまめいて由ありたをやぎたるけはひ、親王みこ達といはむにも―・りぬべし」。徒然草「万事は皆非なり。言ふに―・らず、願ふに―・らず」。「一見するに―・る」「国民の代表というに―・る人物」 ④(「―・らぬ」の形で)頭の働きが悪い。鹿の子餅「日頃は―・らぬやつと思うてゐたが」 ⑤間に合う。役に立つ。「用が―・る」 ⇒足らず余らず子三人

た・る【垂る】🔗🔉

た・る垂る】 [一]〔自四〕 (四段活用は奈良時代から鎌倉時代頃まで行われ、のち自動詞としても下二段活用が行われた) ①重みで下にだらりとさがる。ぶらさがる。源氏物語蓬生「柳もいたう―・りて築地ついじにもさはらねば」 ②液状のものが筋をひいて、また、しずくになっておちる。万葉集20「涙―・りなげきのたばく」 ③力が失せてぐったりする。へなへなとなる。今昔物語集16「その人歩びこうじてただ―・りに―・り居たるを見れば」 [二]〔自他下二〕 ⇒たれる

たるい【樽井】‥ヰ🔗🔉

たるい樽井‥ヰ 姓氏の一つ。 ⇒たるい‐とうきち【樽井藤吉】

たる・い【怠い・懈い】🔗🔉

たる・い怠い・懈い】 〔形〕[文]たる・し(ク) ①おっくうである。気がすすまない。だるい。たゆし。毛吹草7「難波江のあしより手こそ―・からめ」。夏目漱石、彼岸過迄「又すぐ夢現ゆめうつつの―・い眼付に戻つて」 ②(主に中部地方で)考えが未熟で言動が一人前でない。

たるい‐とうきち【樽井藤吉】‥ヰ‥🔗🔉

たるい‐とうきち樽井藤吉‥ヰ‥ 社会運動家。大和出身。自由民権運動に参加。社会問題・大陸問題に関心を寄せ、1882年(明治15)東洋社会党を結成。大井憲太郎らと大阪事件に連座。著「大東合邦論」。(1850〜1922) ⇒たるい【樽井】

たる‐いれ【樽入れ】🔗🔉

たる‐いれ樽入れ】 ①不漁の場合、他の大漁のあった方へ樽酒を贈って共に酒宴し、大漁にあやかること。この際、酒を贈られた方からの返礼を樽返しという。 ②婚約成立のかためとして婿方から嫁方へ、仲人が柳樽を持参すること。きまりざけ。

たる‐かいせん【樽廻船】‥クワイ‥🔗🔉

たる‐かいせん樽廻船‥クワイ‥ 江戸時代、大坂・江戸間の定期便船の一種。酒樽を運送したのに始まり、幕末には菱垣廻船を圧倒した。たるぶね。

たる‐かがみ【樽鏡】🔗🔉

たる‐かがみ樽鏡】 樽のふた。

たる‐がき【樽柿】🔗🔉

たる‐がき樽柿】 空いた酒樽に渋柿をつめ、樽のアルコール分によって渋味を抜きとったもの。さわし柿。

タルカム【talcum】🔗🔉

タルカムtalcum】 タルカム‐パウダーのこと。 ⇒タルカム‐パウダー【talcum powder】

タルカム‐パウダー【talcum powder】🔗🔉

タルカム‐パウダーtalcum powder】 滑石の微粉末(タルク)で製する化粧・医薬用品。汗知らず。 ⇒タルカム【talcum】

たる‐き【垂木・棰・椽・榱・架】🔗🔉

たる‐き垂木・棰・椽・榱・架】 屋根の裏板または木舞こまいを支えるために、棟から軒にわたす材。はえき。 垂木 垂木 撮影:関戸 勇 ⇒たるき‐がた【垂木形】 ⇒たるき‐だけ【垂木竹】 ⇒たるき‐ばな【椽鼻】 ⇒たるき‐わり【垂木割】

たるき‐がた【垂木形】🔗🔉

たるき‐がた垂木形】 屋根の端に、垂木と平行に取り付けた幅の狭い簡略な破風板。 ⇒たる‐き【垂木・棰・椽・榱・架】

たるき‐だけ【垂木竹】🔗🔉

たるき‐だけ垂木竹】 竹を用いた垂木。また、そのための竹。 ⇒たる‐き【垂木・棰・椽・榱・架】

たるき‐ばな【椽鼻】🔗🔉

たるき‐ばな椽鼻】 垂木の先。また、そこに付ける飾り。日本永代蔵3「瑪瑙の釘隠し、青貝の―」 ⇒たる‐き【垂木・棰・椽・榱・架】

たるき‐わり【垂木割】🔗🔉

たるき‐わり垂木割】 垂木の配置方法。本繁割・まばら割・吹寄割などの種類がある。→繁棰→疎棰まばらだるき→吹寄せ3 ⇒たる‐き【垂木・棰・椽・榱・架】

タルク【talc】🔗🔉

タルクtalc(→)滑石かっせき。また、その微粉末。

タルコフスキー【Andrei Arsen'evich Tarkovskii】🔗🔉

タルコフスキーAndrei Arsen'evich Tarkovskii】 ソ連の映画監督。「僕の村は戦場だった」で国際的に認められる。1984年西側に亡命。ほかに「惑星ソラリス」「鏡」「ノスタルジア」など。(1932〜1986)

たる‐ざかな【樽肴】🔗🔉

たる‐ざかな樽肴】 酒樽と肴。特に進物に用いる。西鶴織留2「庭には―持ち集ひて」

たる‐ざけ【樽酒】🔗🔉

たる‐ざけ樽酒】 樽に入れた酒。樽詰めの酒。

タルスキ【Alfred Tarski】🔗🔉

タルスキAlfred Tarski】 ポーランドの数学者・論理学者。モデル理論の創始者で、対象言語とメタ原語を区別して真理概念を意味論的に定式化した。主著「形式言語における真理概念」。(1901〜1983)

たる‐だい【樽代】🔗🔉

たる‐だい樽代】 祝儀などで、酒を贈る代りに包む金。結納・転宅などの時にいうことが多い。浄瑠璃、山崎与次兵衛寿の門松「その礼とて目くさり金、―としてよこした」

タルタル‐ステーキ【tartar(e) steak】🔗🔉

タルタル‐ステーキtartar(e) steak】 肉料理の一種。生の赤身の牛肉を挽き、調味してハンバーグのような形にし、生の卵黄・玉葱たまねぎ・ケイパーなどを添えて食べる。 ⇒タルタル【Tartar】

タルタル‐ソース【tartar(e) sauce】🔗🔉

タルタル‐ソースtartar(e) sauce】 マヨネーズにパセリ・玉葱たまねぎ・ピクルスなどの微塵みじん切りを加えて作ったソース。 ⇒タルタル【Tartar】

タルタロス【Tartaros ギリシア】🔗🔉

タルタロスTartaros ギリシア】 ギリシア神話で、冥界の最深部。また、冥界。

タルチュフ【Tartuffe】🔗🔉

タルチュフTartuffe】 モリエールの喜劇。1664年初演。宗教的偽善を痛烈に批判・諷刺したもの。

タルティーニ【Giuseppe Tartini】🔗🔉

タルティーニGiuseppe Tartini】 イタリアのバイオリン奏者・作曲家・音楽理論家。バイオリン‐ソナタ「悪魔のトリル」など、多数のソナタ・協奏曲を作曲。新しい運弓法を確立し、差音の現象を発見。(1692〜1770)

タルト【taart オランダ】🔗🔉

タルトtaart オランダ】 (菓子の意)ゆず餡あんなどをカステラで巻いた和洋折衷の菓子。愛媛県松山の名産。江戸初期、藩主久松定行が長崎から製法を伝えた。

タルト【tarte フランス】🔗🔉

タルトtarte フランス】 果物・ジャムなどをのせた円形の焼き菓子。タート。 アップルタルト 撮影:関戸 勇 ⇒タルト‐レット【tartelette フランス】

タルド【Jean Gabriel de Tarde】🔗🔉

タルドJean Gabriel de Tarde】 フランスの社会学者。社会は人と人との心理的関係によって成立すると見、その原動力を模倣に求め、社会心理学に寄与。デュルケムと鋭く対立、犯罪については社会環境の意味を重視。著「犯罪の比較研究」「模倣の法則」「社会法則」など。(1843〜1904)

タルト‐レット【tartelette フランス】🔗🔉

タルト‐レットtartelette フランス】 一人用に作った小型のタルト。 ⇒タルト【tarte フランス】

たる‐にんぎょう【樽人形】‥ギヤウ🔗🔉

たる‐にんぎょう樽人形‥ギヤウ 宴席の座興に、柳樽に衣服を着せ編笠をかぶせ、人形に擬して踊らせたもの。寛文・延宝(1661〜1681)頃流行。 樽人形

たる‐ぬき【樽抜き】🔗🔉

たる‐ぬき樽抜き】 ①樽の蓋を抜くこと。 ②樽柿にして渋を抜き取ること。また、その渋を抜き取った柿。

タルバガン【tarbagan ロシア・旱獺】🔗🔉

タルバガンtarbagan ロシア・旱獺】 (タルバハンとも)リス科の哺乳類。体長50センチメートル内外で胴は太く、四肢は短い。体毛は黄褐色。ヨーロッパ東部から中国西部・北部の草原に分布。地中に穴を掘り、集団生活をし、冬は地下の巣で冬ごもりする。毛皮を利用。モンゴル‐マーモット。

たる‐ひ【足日】🔗🔉

たる‐ひ足日】 物事の十分に満ち足りた日。よい日。吉日。祝詞、神賀詞「今日の生日いくひの―に」

たる‐ひ【垂氷】🔗🔉

たる‐ひ垂氷】 雨・雪などの水滴がこおって垂れさがったもの。つらら。〈[季]冬〉。源氏物語末摘花「朝日さす軒の―は解けながら」↔立氷たちひ

たるひと‐しんのう【熾仁親王】‥ワウ🔗🔉

たるひと‐しんのう熾仁親王‥ワウ 有栖川宮ありすがわのみや幟仁たかひと親王の第1王子。王政復古の際に新政府の総裁。戊辰戦争に東征大総督、1876年(明治9)元老院議長、西南戦争に征討総督。陸軍大将。左大臣・参謀総長を歴任。(1835〜1895)

たる‐ひろい【樽拾い】‥ヒロヒ🔗🔉

たる‐ひろい樽拾い‥ヒロヒ 得意先の酒の空樽を集めて歩く酒屋の小僧。誹風柳多留「―あやふい恋の邪魔をする」

たる‐ぶね【樽船】🔗🔉

たる‐ぶね樽船(→)樽廻船たるかいせんに同じ。

たる‐まる【樽丸】🔗🔉

たる‐まる樽丸】 半加工した酒樽用材。良質の杉材を産出する吉野で享保(1716〜1736)年間に開発される。

たるみ🔗🔉

たるみ 満潮となり、しばらく潮の流れの停止している時。とろみ。

たるみ【弛み】🔗🔉

たるみ弛み】 たるむこと。また、その程度。「心の―」

たる‐み【垂水】🔗🔉

たる‐み垂水】 垂れ落ちる水。たき。万葉集8「石激いわばしる―の上のさわらびの萌えいづる春になりにけるかも」

たる‐みこし【樽御輿】🔗🔉

たる‐みこし樽御輿】 酒樽を神輿みこしのようにかついで祭に加わるもの。もとは神酒を神にささげた形と思われる。

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