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なく🔗⭐🔉
なく
(否定の助動詞ズのク語法)…(し)ないこと。武烈紀「誰やし人も相思は―に」
な・く【泣く・鳴く・啼く】🔗⭐🔉
な・く【泣く・鳴く・啼く】
[一]〔自五〕
(ネ(音)の古形ナを活用させた語か)人間・鳥・獣・虫が声を立てる意。人間の場合は「泣く」と書く。
①精神的・肉体的の刺激に堪えず、声を出して涙をながす。万葉集3「憶良らは今は罷まからむ子―・くらむそれその母も吾わを待つらむそ」。源氏物語帚木「あながちなる御心ばへを、いふかたなしと思ひて―・くさまなど、いとあはれなり」。平家物語7「女房達しのびねに―・きなんどし給へば」
②鳥・獣・虫などが声を発する。古事記上「庭つ鳥鶏かけは―・く」。古今和歌集秋「ひぐらしの―・く山里の夕ぐれは」。源氏物語夕霧「鹿のいといたく―・くを」
③苦痛に悩む。つらい状況に陥る。「一円を軽んずる者は一円に―・く」
④相手の無理を聞いたり、自分の不利益を我慢したりする。「100円―・きましょう」
⑤それに価しない。はるかに見劣りする。「横綱の名が―・く」
⑥(染色用語)染色または加工の際に、隣接した染料が一方へ浸出し、または模様外の白地へ浸出することをいう。
[二]〔自下二〕
⇒なける(下一)
⇒泣いて馬謖を斬る
⇒泣いても笑っても
⇒鳴かず飛ばず
⇒泣く子と地頭には勝てぬ
⇒泣く子も黙る
⇒泣く子も目をあけ
⇒鳴く蝉よりも鳴かぬ蛍が身を焦がす
⇒泣くに泣けない
⇒鳴く猫は鼠を捕らぬ
なくいナクヒ🔗⭐🔉
なくいナクヒ
(「なたぐひ(名類)」または「ならび(同列)」の誤りとも)同じ名のもの。同類のもの。また、なごり・余波の意とも。土佐日記「昔しばしありし所の―にぞあなる」
○泣く子と地頭には勝てぬなくことじとうにはかてぬ
道理をもって争っても勝ち目のないことにいう。泣く子のききわけのないことを、鎌倉時代の地頭の横暴なことにかけていったもの。
⇒な・く【泣く・鳴く・啼く】
○泣く子と地頭には勝てぬなくことじとうにはかてぬ🔗⭐🔉
○泣く子と地頭には勝てぬなくことじとうにはかてぬ
道理をもって争っても勝ち目のないことにいう。泣く子のききわけのないことを、鎌倉時代の地頭の横暴なことにかけていったもの。
⇒な・く【泣く・鳴く・啼く】
なくこ‐なす【泣く児なす】
泣く児のように。「泣く」「慕ふ」「さぐる」「言問はず」などにかかり、枕詞と見る説もある。万葉集5「―慕ひ来まして」
なくこ‐なす【泣く児なす】🔗⭐🔉
なくこ‐なす【泣く児なす】
泣く児のように。「泣く」「慕ふ」「さぐる」「言問はず」などにかかり、枕詞と見る説もある。万葉集5「―慕ひ来まして」
○泣く子も黙るなくこもだまる
泣いている子も泣きやんで黙ってしまうほどの恐ろしい存在であることのたとえ。
⇒な・く【泣く・鳴く・啼く】
○泣く子も目をあけなくこもめをあけ
泣いている子も時々は目をあけてまわりの様子を見るように、時と場合を考えて振る舞えという意。泣く子も目を見よ。
⇒な・く【泣く・鳴く・啼く】
○泣く子も黙るなくこもだまる🔗⭐🔉
○泣く子も黙るなくこもだまる
泣いている子も泣きやんで黙ってしまうほどの恐ろしい存在であることのたとえ。
⇒な・く【泣く・鳴く・啼く】
○泣く子も目をあけなくこもめをあけ🔗⭐🔉
○泣く子も目をあけなくこもめをあけ
泣いている子も時々は目をあけてまわりの様子を見るように、時と場合を考えて振る舞えという意。泣く子も目を見よ。
⇒な・く【泣く・鳴く・啼く】
なぐさ【慰】
心を慰めるたね。なぐさみ。なぐさめ。万葉集4「吾が背子が恋ふとふことは言の―そ」
なぐさみ【慰み】
①心がなごやかになること。気が晴れること。また、そのもの。源氏物語宿木「かく面だたしう、今めかしき事どもの多かれば、少しは―もやし給ふらん」。「―にギターをひく」
②たのしみ。あそび。→おなぐさみ。
③もてあそび。なぶりもの。
④貞操をもてあそぶこと。
⑤ばくち。てなぐさみ。
⇒なぐさみ‐ぐさ【慰み種】
⇒なぐさみ‐ごと【慰み事】
⇒なぐさみ‐はんぶん【慰み半分】
⇒なぐさみ‐もの【慰み物】
⇒なぐさみ‐もの【慰み者】
なぐさみ‐ぐさ【慰み種】
慰むたね。なぐさめぐさ。〈日葡辞書〉
⇒なぐさみ【慰み】
なぐさみ‐ごと【慰み事】
①楽しみとして行うこと。気晴らしとなること。
②ばくち。かけごと。
⇒なぐさみ【慰み】
なぐさみ‐はんぶん【慰み半分】
なかば慰みにすること。面白半分。
⇒なぐさみ【慰み】
なぐさみ‐もの【慰み物】
なぐさむ材料となる物。なぐさみにする物。
⇒なぐさみ【慰み】
なぐさみ‐もの【慰み者】
気ばらしにもてあそばれる者。特に、男に性をもてあそばれる女。「―になる」
⇒なぐさみ【慰み】
なぐさ・む【慰む】
[一]〔自五〕
不満な心がしずめられる。気がまぎれる。竹取物語「この子を見れば…腹立たしきことも―・みけり」。源氏物語須磨「故郷の女恋しき人々の心、皆―・みにけり」。「心が―・む」
[二]〔他四〕
①気をまぎらす。憂さをはらす。狂言、枕物狂「御文を参らせられて御心を―・まれ候へかし」
②もてあそぶ。からかう。
③貞操をもてあそぶ。犯す。東海道中膝栗毛3「さんざん―・んで、只にげるとはあつかましい」
[三]〔他下二〕
⇒なぐさめる(下一)
なぐさめ【慰め】
なぐさめること。また、そのもの。なぐさみ。「せめてもの―」
⇒なぐさめ‐がお【慰め顔】
⇒なぐさめ‐ぐさ【慰め種】
⇒なぐさめ‐どころ【慰め所】
なぐさめ‐がお【慰め顔】‥ガホ
人をなぐさめるような顔つき。
⇒なぐさめ【慰め】
なぐさめ‐ぐさ【慰め種】
心をなぐさめる材料。源氏物語東屋「朝ゆふの―にて」
⇒なぐさめ【慰め】
なぐさめ‐どころ【慰め所】
なぐさめとなるところ。気ばらし、また、気ばらし相手。枕草子315「思ふこと打ち語らひ―なりける」
⇒なぐさめ【慰め】
なぐさ・める【慰める】
〔他下一〕[文]なぐさ・む(下二)
①不満な心をしずめ満足させる。気をまぎらす。万葉集15「恋繁み―・めかねて」。「心を―・める音楽」
②相手の悲しみや苦しみをなだめる。源氏物語葵「日一日入り居て―・め聞え給へど」。「友を―・める」
なぐさもる【慰もる】
(ナグサム(下二)の連体形ナグサムルの転。あるいは四段のナグサムに助動詞ルの付いた語か)心が安まる。万葉集11「ますらをは友のさわきに―心もあらめ」
なぐ・し【和し】
〔形シク〕
平静でおだやかである。丹後風土記逸文「我が心―・しく成りぬ」
なくし‐もの【無くし物】
落としたり忘れたりして、なくしたもの。失せ物。
なく・す【無くす・亡くす】
〔他五〕
①《無》無いようにする。なくならせる。うしなう。「財布を―・す」「やる気を―・す」「むだを―・す」
②《亡》死なせる。なくなす。「親を―・す」
なくし‐もの【無くし物】🔗⭐🔉
なくし‐もの【無くし物】
落としたり忘れたりして、なくしたもの。失せ物。
なく・す【無くす・亡くす】🔗⭐🔉
なく・す【無くす・亡くす】
〔他五〕
①《無》無いようにする。なくならせる。うしなう。「財布を―・す」「やる気を―・す」「むだを―・す」
②《亡》死なせる。なくなす。「親を―・す」
○鳴く蝉よりも鳴かぬ蛍が身を焦がすなくせみよりもなかぬほたるがみをこがす
口に出す者よりも、口に出さない者の方がかえって心中の思いが切であるの意。上を略して「鳴かぬ蛍が身を焦がす」とも。
⇒な・く【泣く・鳴く・啼く】
○鳴く蝉よりも鳴かぬ蛍が身を焦がすなくせみよりもなかぬほたるがみをこがす🔗⭐🔉
○鳴く蝉よりも鳴かぬ蛍が身を焦がすなくせみよりもなかぬほたるがみをこがす
口に出す者よりも、口に出さない者の方がかえって心中の思いが切であるの意。上を略して「鳴かぬ蛍が身を焦がす」とも。
⇒な・く【泣く・鳴く・啼く】
なく‐て
(助動詞ナイの連用形に助詞テの付いたもの)否定して軽く中止したり、直接下の語句を修飾したりするのに用いる。「一問も解け―恥をかいた」「眠れ―困る」
なく‐て🔗⭐🔉
なく‐て
(助動詞ナイの連用形に助詞テの付いたもの)否定して軽く中止したり、直接下の語句を修飾したりするのに用いる。「一問も解け―恥をかいた」「眠れ―困る」
○無くて七癖有って四十八癖なくてななくせあってしじゅうはっくせ
人には多かれ少なかれ癖があるの意。
⇒な・い【無い・亡い】
○無くて七癖有って四十八癖なくてななくせあってしじゅうはっくせ🔗⭐🔉
○無くて七癖有って四十八癖なくてななくせあってしじゅうはっくせ
人には多かれ少なかれ癖があるの意。
⇒な・い【無い・亡い】
ナクトン‐ガン【洛東江】
(Naktong-gang)朝鮮半島南東部の大河。太白山脈・小白山脈に発源、朝鮮海峡に注ぐ。流域肥沃、古くより舟運が発達。全長525キロメートル。
なく‐なく【泣く泣く】
泣きながら。泣きたいほどの気持で。泣き泣き。「―あきらめる」
なく‐な・す【無くなす・亡くなす】
〔他五〕
①無いようにする。なくす。なくならせる。うしなう。
②居なくさせる。失脚させる。栄華物語花山「いかでこの大将を―・してばやと」
③《亡》死なす。なくす。後撰和歌集哀傷「人を―・して限りなく恋ひて」
なく‐な・る【無くなる・亡くなる】
〔自五〕
①《無》ないようになる。紛失する。尽きる。「時間が―・る」「自信が―・る」
②《亡》人が死ぬことを婉曲にいう語。「先生が―・る」
なく‐に
(ズのク語法ナクに助詞ニの付いたもの)
①…ないのに。万葉集2「何しか来けむ君もあら―」
②…ないのだから。万葉集11「吾が思ふ妹は早も死なぬか生けりとも吾に依るべしと人の言は―」
③…ないことよ。万葉集9「吉野の川原見れど飽か―」
な‐くに‐がえ【名国替】‥ガヘ
平安時代以後、地方官任命において、名替と国替とをいっしょにすること。
ナクトン‐ガン【洛東江】🔗⭐🔉
ナクトン‐ガン【洛東江】
(Naktong-gang)朝鮮半島南東部の大河。太白山脈・小白山脈に発源、朝鮮海峡に注ぐ。流域肥沃、古くより舟運が発達。全長525キロメートル。
なく‐なく【泣く泣く】🔗⭐🔉
なく‐なく【泣く泣く】
泣きながら。泣きたいほどの気持で。泣き泣き。「―あきらめる」
なく‐な・す【無くなす・亡くなす】🔗⭐🔉
なく‐な・す【無くなす・亡くなす】
〔他五〕
①無いようにする。なくす。なくならせる。うしなう。
②居なくさせる。失脚させる。栄華物語花山「いかでこの大将を―・してばやと」
③《亡》死なす。なくす。後撰和歌集哀傷「人を―・して限りなく恋ひて」
なく‐な・る【無くなる・亡くなる】🔗⭐🔉
なく‐な・る【無くなる・亡くなる】
〔自五〕
①《無》ないようになる。紛失する。尽きる。「時間が―・る」「自信が―・る」
②《亡》人が死ぬことを婉曲にいう語。「先生が―・る」
なく‐に🔗⭐🔉
なく‐に
(ズのク語法ナクに助詞ニの付いたもの)
①…ないのに。万葉集2「何しか来けむ君もあら―」
②…ないのだから。万葉集11「吾が思ふ妹は早も死なぬか生けりとも吾に依るべしと人の言は―」
③…ないことよ。万葉集9「吉野の川原見れど飽か―」
な‐くに‐がえ【名国替】‥ガヘ🔗⭐🔉
な‐くに‐がえ【名国替】‥ガヘ
平安時代以後、地方官任命において、名替と国替とをいっしょにすること。
○泣くに泣けないなくになけない
泣いたくらいではおさまらないほどやり切れない。「あんな負け方では―」
⇒な・く【泣く・鳴く・啼く】
○鳴く猫は鼠を捕らぬなくねこはねずみをとらぬ
よくしゃべる者はかえって実行しないことのたとえ。
⇒な・く【泣く・鳴く・啼く】
○泣くに泣けないなくになけない🔗⭐🔉
○泣くに泣けないなくになけない
泣いたくらいではおさまらないほどやり切れない。「あんな負け方では―」
⇒な・く【泣く・鳴く・啼く】
○鳴く猫は鼠を捕らぬなくねこはねずみをとらぬ🔗⭐🔉
○鳴く猫は鼠を捕らぬなくねこはねずみをとらぬ
よくしゃべる者はかえって実行しないことのたとえ。
⇒な・く【泣く・鳴く・啼く】
ナグ‐ハマディ【Nag Hammadi】
エジプト、ナイル河畔の村。付近で1945年にコプト語のパピルス写本(ナグ‐ハマディ文書)が発見され、初期キリスト教・グノーシス思想の資料として貴重。
なく‐も‐がな【無くもがな】
(ガナは希望を表す助詞)なくてもいい。ない方がいい。あらずもがな。古今和歌集雑「世の中にさらぬ別れの―」。「―の弁明だ」
なぐ‐や【投矢・投箭】
⇒なげや
な‐ぐら【波座】
(宮城・茨城・静岡・和歌山県などで)波のうねり。また、沖の高波。なぐろ。
なぐり【殴り・擲り】
①なぐること。
②手をぬくこと。
③木材を手斧でけずり、凹凸のあるように仕上げること。また、そのもの。手斧目削ちょうなめけずり。
⇒なぐり‐がき【殴り書・擲り書】
⇒なぐり‐こみ【殴り込み・擲り込み】
なぐり‐かか・る【殴り掛かる】
〔自五〕
なぐろうと相手に向かって行く。
なぐり‐がき【殴り書・擲り書】
書画・文章などを乱暴に、または無造作に書くこと。また、その書いたもの。「黒板に―する」
⇒なぐり【殴り・擲り】
なぐり‐こみ【殴り込み・擲り込み】
他人の家などに暴力的に乱入すること。「―をかける」
⇒なぐり【殴り・擲り】
なぐり‐こ・む【殴り込む・擲り込む】
〔自五〕
①相手の身近に踏み込んでなぐる。
②他人の家などに押しかけ乱入する。
なぐり‐つ・ける【殴り付ける・擲り付ける】
〔他下一〕[文]なぐりつ・く(下二)
①「なぐる」を強めていう語。激しくなぐる。
②なげやりにする。いい加減にやる。
なぐり‐とば・す【殴り飛ばす・擲り飛ばす】
〔他五〕
力まかせになぐる。
なぐ・る
〔自下二〕
⇒なぐれる(下一)
なぐ・る【殴る・擲る】
〔他五〕
①(握り拳で)横ざまに力をこめて打つ。強く打つ。
②なげやりにする。手をぬく。江戸生艶気樺焼えどうまれうわきのかばやき「ええ加減に―・つて早くしまはうねえ」
なぐる‐さ‐の【投ぐる箭の】
〔枕〕
「遠ざかる」にかかる。万葉集13「―遠さかり居て」
なぐれ
(ナグレルの連用形から)
①横にそれること。猿蓑「矢田の野や浦の―に鳴く千鳥」(凡兆)
②使い終わって不用になったもの。売れ残り。なぐれもの。誹風柳多留12「門松の―今戸で鬼を焼き」
③身を持ちくずすこと。滑稽本、花菖蒲待乳問答「若後家かかりうど浪人の―」
④とばっちり。誹風柳多留4「おのしもといふが意見の―なり」
⇒なぐれ‐もの【なぐれ者】
なぐれ‐もの【なぐれ者】
売れ残った者。身を持ちくずした者。おちぶれた者。
⇒なぐれ
なぐ・れる
〔自下一〕[文]なぐ・る(下二)
①横ざまにそれる。人情本、春色梅美婦祢「ツイ脇道へ咄しが―・れてなりやせん」
②売れ残る。誹風柳多留9「新造の―・れた市とすけん言ひ」
③おちぶれる。洒落本、列仙伝「近ごろどこからやら―・れて来た画工」
④身を持ちくずす。
な‐ぐわ・し【名細し】‥グハシ
〔形シク〕
名が美しい。名高い。枕詞と見る説もある。万葉集1「―・し吉野の山は」。万葉集3「―・しき稲見の海の」→くわし
なけ【無け】
形容詞ナシの古い未然形・已然形。万葉集12「あふとは―ど」。万葉集17「聞かぬ日―む」
なげ【投げ】
①投げること。
②相撲のわざの一つ。腰の回転を軸として、相手の体に横から力を加えて倒す。上手投げ・下手投げ・すくい投げ・小手投げ・出し投げ・首投げ・櫓やぐら投げ・一本背負いなどがある。柔道・レスリングなどでもいう。
③途中で投げ出すこと。
㋐見切りをつけて損を覚悟で売ること。
㋑囲碁・将棋で、敗勢の明らかな時、持っている石または駒を投げ出して負けを認めること。
④投節なげぶしの略。
⑤〔建〕傾斜の度合。
な‐げ【無げ】
①無さそうなさま。古今著聞集5「思ふ事―にね給へるうたてさよ」。「人も―」
②心のこもらないさま。なおざり。なげやり。後撰和歌集恋「言の葉は―なるものといひながら」。「―の答いらえ」
なげ‐あい【投げ合い】‥アヒ
互いに相手に向かって投げること。「激しい言葉の―」
なげ‐あし【投げ足】
足を投げ出して座ること。また、その足。
なげ‐あみ【投網】
①鴨を捕獲するのに用いる三角形の網。下方に長い柄を付けて、鴨の進んで来る方向に待ち構え、投げ上げるもの。
②⇒とあみ
なげ‐い・ず【投げ出づ】‥イヅ
〔他下二〕
なげだす。源氏物語東屋「東絹どもをおしまろがして―・でつ」
なげ‐いだ・す【投げ出す】
〔他五〕
(→)「なげだす」に同じ。
なげ‐いれ【投入れ・抛入れ】
華道の様式・手法の一つ。あまり人工を加えず、自然の枝ぶりのままに挿すもの。古流では折入花という。なげこみ。瓶華へいか。
⇒なげいれ‐ばな【投入花・抛入花】
なげいれ‐ばな【投入花・抛入花】
華道で、室町末期に始まり江戸中期に流行して以来、現代まで挿花の底流になっている様式。茶席の花(茶花)もこの手法で生ける。
⇒なげ‐いれ【投入れ・抛入れ】
なげ‐い・れる【投げ入れる】
〔他下一〕[文]なげい・る(下二)
投げて中へ入れる。投げこむ。投入する。
なげ‐うち【投げ打ち】
投げつけること。物を投げつけて打つこと。狂言、二千石じせんせき「かの尺八をおつ取つて、―になされたお手許と」
なげ‐う・つ【擲つ・抛つ】
〔他五〕
①(古くは下二段活用か)投げすてる。投げつける。神代紀上「其の杖みつえを―・てて」
②惜しげもなくさし出す。捨てて顧みない。日葡辞書「デウスノゴホウコウニバンジヲナゲウツ」。「身命を―・つ」
なげ‐うり【投売り】
現金を得るため、または宣伝のためなどに、損を覚悟で安価に売り放つこと。ダンピング。「店仕舞いのための―」「―商品」
なげ‐おうぎ【投扇】‥アフギ
(→)投扇興とうせんきょうに同じ。
なげ‐おろ・す【投げ下ろす】
〔他五〕
下へ投げる。「荷を―・す」
なげ‐がい【投買い】‥ガヒ
売方が投売りするのを待って買方が買うこと。
なげか・う【嘆かふ】ナゲカフ
〔自四〕
(ナゲクに接尾語フの付いたもの)しきりに嘆く。嘆き続ける。万葉集17「隠こもり居て思ひ―・ひ」
なげ‐かえ・す【投げ返す】‥カヘス
〔他五〕
相手が投げてきた物を、投げて相手に返す。相手からの働きかけに応えることにもいう。「言葉を―・す」
なげ‐かぎ【投鉤】
舟などに投げ掛けて、ひっかける鉤。
なげかく【嘆かく】
(ナゲクのク語法)嘆くこと。万葉集17「思ふそら安くあらねば―を」
なげ‐か・ける【投げ掛ける】
〔他下一〕[文]なげか・く(下二)
①相手に向けて送る。「ことばを―・ける」
②解決を必要とするような事柄を相手に持ち出して示す。「問題を―・ける」
③荒っぽくうちかけるよう着る。「肩に羽織を―・ける」
④体をもたせかける。「相手に身を―・ける」
なげか・し【嘆かし】
〔形シク〕
なげかわしい。うれわしい。竹取物語「かぐや姫のやもめなるを―・しければ」
なげ‐がね【投銀・抛銀】
①江戸初期、日本の豪商たちが、ポルトガル人・中国人および海外へ行く日本人に対して、航海貿易の資金として投機的に貸し付けた金。海上銀。
②投資。特に、うまくいくかどうかわからずに出す金。好色一代男8「日本物を買ふべき―」
→唐とうへ投銀(「唐」成句)
なげかわし・い【嘆かわしい】ナゲカハシイ
〔形〕[文]なげかは・し(シク)
いかにも悲しい。嘆きたいほど情ない。なげかし。「―・い世相」
なげき【嘆き・歎き】
①なげくこと。深く感じて溜息をつくこと。嘆息。古事記上「大きなる―したまひき」
②かなしむこと。悲嘆。万葉集2「―もいまだ過ぎぬに憶おもいもいまだ尽きねば」。「―に沈む」「―の種」「親の―」
③嘆願。哀願。哀訴。曾我物語3「一門はせあつまり、御不審の―を申上げ候ふべし」
⇒なげき‐ぐさ【嘆き種】
⇒なげき‐ことば【嘆詞】
⇒なげき‐じに【嘆き死に】
⇒なげき‐の‐いろ【嘆きの色】
⇒なげき‐の‐かべ【嘆きの壁】
⇒なげき‐の‐きり【嘆きの霧】
なげき‐あか・す【嘆き明かす】
〔他四〕
嘆いて夜をあかす。嘆いて月日をおくる。源氏物語幻「かくのみ―・し給へるあけぼの」
なげき‐あま・る【嘆き余る】
〔自四〕
嘆いても嘆ききれない。古今和歌集雑体「あはれあはれと―・りせむすべ無みに」
なげき‐い・る【嘆き入る】
〔自四〕
深く嘆く。
なげき‐ぐさ【嘆き種】
嘆きのたね。源氏物語藤裏葉「朝夕の御―なりける」
⇒なげき【嘆き・歎き】
なげき‐くら・す【嘆き暮らす】
〔他五〕
①一日中嘆いて夜を迎える。
②毎日嘆きながら暮らす。
なげき‐ことば【嘆詞】
感動詞の旧称。
⇒なげき【嘆き・歎き】
なげき‐じに【嘆き死に】
嘆きながら死ぬこと。
⇒なげき【嘆き・歎き】
なげ‐キッス【投げキッス】
指先を自分の唇に当て、その指を相手に向かって投げ送る身ぶり。
なげき‐の‐いろ【嘆きの色】
嘆き悲しむさま。和歌などで多く「投げ木(薪)」にかけていう。蜻蛉日記下「夏山の木の下露の深ければかつぞ―燃えにける」
⇒なげき【嘆き・歎き】
なげき‐の‐かべ【嘆きの壁】
エルサレムにあるユダヤ教徒の聖地。旧市街の東にある石の周壁の一部で、古代イスラエルの神殿の遺構とされ、ユダヤ教徒はその喪失を嘆き再建を祈る。現在は「西の壁」と呼ばれる。イスラム教徒も「天馬の壁」と呼び、聖地の一部とみなす。
嘆きの壁
撮影:田沼武能
⇒なげき【嘆き・歎き】
なげき‐の‐きり【嘆きの霧】
溜息によってできる霧。万葉集15「わぎもこが―に飽かましものを」
⇒なげき【嘆き・歎き】
なげき‐わた・る【嘆き渡る】
〔自四〕
長い間嘆き続ける。万葉集18「―・るか人の問ふまで」
なげき‐わ・ぶ【嘆き侘ぶ】
〔自上二〕
嘆きに堪えかねる。また、わびしく思ってなげく。源氏物語浮舟「―・び身をば捨つとも」
なげ‐ぎん【投銀】
⇒なげがね
なげ・く【嘆く・歎く】
〔自他五〕
(長い息をする意)
①(満たされない思いに)ため息をつく。嘆息する。万葉集15「君が行く海辺の宿に霧立たば我が立ち―・く息と知りませ」
②悲しく思う。悲嘆する。万葉集20「ますらをの靫ゆきとり負ひて出でて行けば別れを惜しみ―・きけむ妻」。伊勢物語「昔月日のゆくをさへ―・く男」。「友の死を―・く」
③切望する。哀願する。万葉集13「天地を―・き乞ひ祷のみ幸くあらば」。平家物語2「いかにもして漢朝へ帰らむとのみ―・けども、胡王許さねばかなはず」。ぎやどぺかどる「悪をこらし徳をかさねんことを―・かば、すなわち達したる善人となれ」
④いきどおる。文句を言う。訴える。方丈記「今移れる人は土木のわづらひあることを―・く」。「世相を―・く」
なげ‐ぐし【投げ櫛・擲げ櫛】
櫛を投げること。別れの櫛といって古来忌んだ。神代紀上「今、世の人、夜、一片之火ひとつびとぼすこと忌む、又夜、―を忌む」
なげ‐くび【投げ首】
投げ出すように首を前に傾けること。しょげたり、思案にくれたりするさまにいう。浄瑠璃、山崎与次兵衛寿の門松「皆これ親に不孝の罰と―するぞ不便なる」。「思案―」
なげ‐げ【無気げ】
心のこもらないさま。なげ。新撰六帖4「―にいひし人のことのは」
なげ‐こみ【投込み】
①なげこむこと。
②なげいれ花。
③投込寺の略。また、投込寺に葬ること。
④本や新聞にさしはさむ印刷物。「―広告」
⇒なげこみ‐でら【投込寺】
なげこみ‐でら【投込寺】
身もとの知れない行き倒れや引取人のない遊女などを葬った寺。南千住の浄閑寺、浅草の土手の道哲(西方寺)、新宿の成覚寺などは遊女の投込寺として有名。
⇒なげ‐こみ【投込み】
なげ‐こ・む【投げ込む】
〔他五〕
①投げて中に入れる。投げ入れる。
②野球で、投手が十分に投球練習をする。
なげ‐ざや【投鞘】
槍の鞘の一種。毛皮などで作り、先端を長く折り垂らしておくもの。
なげ‐ざん【投げ算】
算木または銭を投げて、表裏いずれが出るかによって吉凶を占うこと。
なげし【長押】
日本建築で、柱と柱とを繋ぐ水平材。とりつける箇所によって内法うちのり長押・腰長押・切目長押・地長押などと称し、また縁板の上にあるものを縁長押という。〈倭名類聚鈔10〉
なげ‐しまだ【投島田】
女の髪の結い方。髻もとどりの根を下げて結った島田髷まげ。髷が後ろへ倒れる。初め遊里で流行。下げ島田。浄瑠璃、心中天の網島「むごや惜し気も―はらりと切つて投げ捨つる」
投島田
なげ‐ずきん【投頭巾】‥ヅ‥
頭巾の一種。四角の袋に縫ったものを後ろの方へ折ってかぶる。近世、踊りに使われ、また傀儡師かいらいし・飴売り・小児などが用いた。特に長いものは大坂の侠客などがつけた。黒船頭巾。
投頭巾
なげ‐す・てる【投げ捨てる・投げ棄てる】
〔他下一〕[文]なげす・つ(下二)
①投げてすてる。惜しげもなくすてる。うっちゃる。「吸い殻を―・てる」「財産を―・てる」
②仕事など、しなくてはいけないことをほったらかしにする。
なげ‐せん【投げ銭】
大道芸人・乞食などに投げ与える銭。なげぜに。
なげ‐たいまつ【投松明】
焼討ちなどのとき、敵陣に投げ入れる松明。
なげ‐だし【投出し】
①なげ出すこと。
②料理屋などで、客が最初に若干の金銭を出し、その金額だけでまかなわせること。
なげ‐だ・す【投げ出す】
〔他五〕
①投げて外へ出す。投げつけるようにして差し出す。ほうり出す。なげいだす。「足を―・して座る」
②命・財産などを、惜しげもなく差しだす。「慈善事業に私財を―・す」
③事が完成しないうちにあきらめてやめてしまう。「仕事を―・す」
なげ‐つ・ける【投げ付ける】
〔他下一〕[文]なげつ・く(下二)
投げてうちつける。手荒く投げる。ぶっつける。「悪罵を―・ける」
ナゲット【nugget】
①金塊。金属塊。
②鶏肉・魚などを一口大に切って衣をつけ、油で揚げた料理。「チキン‐―」
なげ‐づり【投げ釣り】
リール付きの釣竿を使い、糸先の錘おもりと鉤を竿で飛ばし、岸から遠く離れた魚を釣る釣り方。
なげ‐つるべ【投釣瓶】
釣瓶の両端に縄をつけ、二人が一方ずつ持ち、投げ入れて水を汲むもの。溝さらえや田の灌漑などに用いる。
投釣瓶
なげ‐ど【投所】
投げるところ。投げたところ。
⇒投所を見たら落所を見るな
なげ‐とば・す【投げ飛ばす】
〔他五〕
投げて飛ばす。手荒にひどく投げる。
⇒なげき【嘆き・歎き】
なげき‐の‐きり【嘆きの霧】
溜息によってできる霧。万葉集15「わぎもこが―に飽かましものを」
⇒なげき【嘆き・歎き】
なげき‐わた・る【嘆き渡る】
〔自四〕
長い間嘆き続ける。万葉集18「―・るか人の問ふまで」
なげき‐わ・ぶ【嘆き侘ぶ】
〔自上二〕
嘆きに堪えかねる。また、わびしく思ってなげく。源氏物語浮舟「―・び身をば捨つとも」
なげ‐ぎん【投銀】
⇒なげがね
なげ・く【嘆く・歎く】
〔自他五〕
(長い息をする意)
①(満たされない思いに)ため息をつく。嘆息する。万葉集15「君が行く海辺の宿に霧立たば我が立ち―・く息と知りませ」
②悲しく思う。悲嘆する。万葉集20「ますらをの靫ゆきとり負ひて出でて行けば別れを惜しみ―・きけむ妻」。伊勢物語「昔月日のゆくをさへ―・く男」。「友の死を―・く」
③切望する。哀願する。万葉集13「天地を―・き乞ひ祷のみ幸くあらば」。平家物語2「いかにもして漢朝へ帰らむとのみ―・けども、胡王許さねばかなはず」。ぎやどぺかどる「悪をこらし徳をかさねんことを―・かば、すなわち達したる善人となれ」
④いきどおる。文句を言う。訴える。方丈記「今移れる人は土木のわづらひあることを―・く」。「世相を―・く」
なげ‐ぐし【投げ櫛・擲げ櫛】
櫛を投げること。別れの櫛といって古来忌んだ。神代紀上「今、世の人、夜、一片之火ひとつびとぼすこと忌む、又夜、―を忌む」
なげ‐くび【投げ首】
投げ出すように首を前に傾けること。しょげたり、思案にくれたりするさまにいう。浄瑠璃、山崎与次兵衛寿の門松「皆これ親に不孝の罰と―するぞ不便なる」。「思案―」
なげ‐げ【無気げ】
心のこもらないさま。なげ。新撰六帖4「―にいひし人のことのは」
なげ‐こみ【投込み】
①なげこむこと。
②なげいれ花。
③投込寺の略。また、投込寺に葬ること。
④本や新聞にさしはさむ印刷物。「―広告」
⇒なげこみ‐でら【投込寺】
なげこみ‐でら【投込寺】
身もとの知れない行き倒れや引取人のない遊女などを葬った寺。南千住の浄閑寺、浅草の土手の道哲(西方寺)、新宿の成覚寺などは遊女の投込寺として有名。
⇒なげ‐こみ【投込み】
なげ‐こ・む【投げ込む】
〔他五〕
①投げて中に入れる。投げ入れる。
②野球で、投手が十分に投球練習をする。
なげ‐ざや【投鞘】
槍の鞘の一種。毛皮などで作り、先端を長く折り垂らしておくもの。
なげ‐ざん【投げ算】
算木または銭を投げて、表裏いずれが出るかによって吉凶を占うこと。
なげし【長押】
日本建築で、柱と柱とを繋ぐ水平材。とりつける箇所によって内法うちのり長押・腰長押・切目長押・地長押などと称し、また縁板の上にあるものを縁長押という。〈倭名類聚鈔10〉
なげ‐しまだ【投島田】
女の髪の結い方。髻もとどりの根を下げて結った島田髷まげ。髷が後ろへ倒れる。初め遊里で流行。下げ島田。浄瑠璃、心中天の網島「むごや惜し気も―はらりと切つて投げ捨つる」
投島田
なげ‐ずきん【投頭巾】‥ヅ‥
頭巾の一種。四角の袋に縫ったものを後ろの方へ折ってかぶる。近世、踊りに使われ、また傀儡師かいらいし・飴売り・小児などが用いた。特に長いものは大坂の侠客などがつけた。黒船頭巾。
投頭巾
なげ‐す・てる【投げ捨てる・投げ棄てる】
〔他下一〕[文]なげす・つ(下二)
①投げてすてる。惜しげもなくすてる。うっちゃる。「吸い殻を―・てる」「財産を―・てる」
②仕事など、しなくてはいけないことをほったらかしにする。
なげ‐せん【投げ銭】
大道芸人・乞食などに投げ与える銭。なげぜに。
なげ‐たいまつ【投松明】
焼討ちなどのとき、敵陣に投げ入れる松明。
なげ‐だし【投出し】
①なげ出すこと。
②料理屋などで、客が最初に若干の金銭を出し、その金額だけでまかなわせること。
なげ‐だ・す【投げ出す】
〔他五〕
①投げて外へ出す。投げつけるようにして差し出す。ほうり出す。なげいだす。「足を―・して座る」
②命・財産などを、惜しげもなく差しだす。「慈善事業に私財を―・す」
③事が完成しないうちにあきらめてやめてしまう。「仕事を―・す」
なげ‐つ・ける【投げ付ける】
〔他下一〕[文]なげつ・く(下二)
投げてうちつける。手荒く投げる。ぶっつける。「悪罵を―・ける」
ナゲット【nugget】
①金塊。金属塊。
②鶏肉・魚などを一口大に切って衣をつけ、油で揚げた料理。「チキン‐―」
なげ‐づり【投げ釣り】
リール付きの釣竿を使い、糸先の錘おもりと鉤を竿で飛ばし、岸から遠く離れた魚を釣る釣り方。
なげ‐つるべ【投釣瓶】
釣瓶の両端に縄をつけ、二人が一方ずつ持ち、投げ入れて水を汲むもの。溝さらえや田の灌漑などに用いる。
投釣瓶
なげ‐ど【投所】
投げるところ。投げたところ。
⇒投所を見たら落所を見るな
なげ‐とば・す【投げ飛ばす】
〔他五〕
投げて飛ばす。手荒にひどく投げる。
なく‐も‐がな【無くもがな】🔗⭐🔉
なく‐も‐がな【無くもがな】
(ガナは希望を表す助詞)なくてもいい。ない方がいい。あらずもがな。古今和歌集雑「世の中にさらぬ別れの―」。「―の弁明だ」
広辞苑に「ナク」で始まるの検索結果 1-21。