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いか・す【生かす・活かす】🔗🔉

いか・す生かす・活かす】 〔他五〕 ①死にかけたものを生きかえらせる。よみがえらせる。 ②生命を保たせる。生きながらえさせる。尾崎紅葉、不言不語「せめては―・し参らせて、仏の御傍にも棄てさせたまへ」。「―・しておけない」 ③ききめのあるように使う。活用する。「材料を―・す」「経験を―・す」

いき【生き】🔗🔉

いき生き】 [一]〔名〕 ①いきること。いきていること。万葉集9「死にも―も君がまにまと思ひつつ」 ②生気。勢い。新鮮さ。「―のよい魚」 ③囲碁で、一群の石に目が二つ以上あり、相手に取られないこと。 ④文章の推敲すいこう・校正などで、一旦消した字を元に戻すように指定する語。普通「イキ」と書く。 [二]〔接頭〕 卑しめののしる意を表す。「―かたり」「―畜生」

いき‐あ・う【生き合ふ・生き逢ふ】‥アフ🔗🔉

いき‐あ・う生き合ふ・生き逢ふ‥アフ 〔自四〕 互いに生きながらえる。生きながらえて出あう。大鏡道長「かかる命ながの―・はず侍らましかば」

いき‐あが・る【生き上がる】🔗🔉

いき‐あが・る生き上がる】 〔自四〕 息を吹きかえす。生きかえる。古今著聞集10「一時ばかりありて―・りにけり」

いき‐いき【生き生き】🔗🔉

いき‐いき生き生き】 ①活気の満ちているさま。勢いよいさま。浄瑠璃、唐船噺今国性爺「はあはあ有難やと、―勇み入る方知らぬ梓弓」。「―した顔」 ②まるで生きているかのようなさま。「―と描き出す」

いき‐い・ず【生き出づ】‥イヅ🔗🔉

いき‐い・ず生き出づ‥イヅ 〔自下二〕 いきかえる。蘇生する。竹取物語「からうじて―・で給へるに」

いき‐いそ・ぐ【生き急ぐ】🔗🔉

いき‐いそ・ぐ生き急ぐ】 〔自五〕 (「死に急ぐ」をもじった造語)一生が短いものであるかのように、休みなく活動して生きる。

いき‐うお【生き魚・活き魚】‥ウヲ🔗🔉

いき‐うお生き魚・活き魚‥ウヲ(→)「いきざかな」に同じ。 ②(→)「いけうお」に同じ。

いき‐うし【生き牛】🔗🔉

いき‐うし生き牛】 生きている牛。 ⇒生き牛の目を抉る

○生き牛の目を抉るいきうしのめをくじる🔗🔉

○生き牛の目を抉るいきうしのめをくじる 「生き馬の目を抜く」に同じ。日本永代蔵1「利徳に生牛の目をもくじり」→生き馬(成句) ⇒いき‐うし【生き牛】 いき‐う・す行き失す】 〔自下二〕 (→)「ゆきうす」に同じ。能因本枕草子御前に人々あまた「いづちもいづちも―・せなばやと思ふに」 いき‐うつし生き写し】 ①絵などで、実物とそっくりそのままの姿を写しとること。しょううつし。 ②区別しにくいほど、人や物がよく似ていること。また、そのもの。「お母さんに―だ」 いき‐うま生き馬】 生きている馬。 ⇒生き馬の目を抜く

いき‐うつし【生き写し】🔗🔉

いき‐うつし生き写し】 ①絵などで、実物とそっくりそのままの姿を写しとること。しょううつし。 ②区別しにくいほど、人や物がよく似ていること。また、そのもの。「お母さんに―だ」

○生き馬の目を抜くいきうまのめをぬく🔗🔉

○生き馬の目を抜くいきうまのめをぬく 事をなし、利を得るのに抜け目なく素早いさまをいう。「生き牛の目を抉くじる」とも。 ⇒いき‐うま【生き馬】 いき‐うめ生埋め】 生きたまま地中に埋めること。また、埋まること。「がけ崩れで―になる」 いき‐え生絵‥ヱ 生きているように見える絵。 いき‐え生餌・活餌‥ヱ 鳥獣のえさとなる生きたままの虫や動物。また、釣に使う生きたえさ。 いきおい勢いイキホヒ ①人・物・事が発動・進行したり、物・事の作用を発動・進行させたりする場合に、その強さ・速さなどに現れる力。 ㋐活動力。躍動する力。源氏物語梅枝「水の―豊かに書きなし」。「―よく燃える」「すごい―で走る」「―がつく」 ㋑他を圧する力(の現れ)。勢力。伊勢物語「人の子なれば、また心―なかりければ、とどむる―なし」。「国の―がふるう」「日の出の―」 ㋒物事が進行するはずみ・なりゆき。狂言、鬮罪人「鬼の責むる―でござつたによつて、ちと強うあたるまいものでもござらぬ」。「酒の―で思わぬ口論になった」 ②(副詞として)その時のなりゆきで。その結果として当然。「提案した者が、―その計画の責任者となった」 ⇒いきおい‐ぐち【勢い口】 ⇒勢い猛 いきおい‐かか・る勢ひ掛かるイキホヒ‥ 〔自四〕 勢い込んでかかる。勇み立ってしかける。 いきおい‐ぐち勢い口イキホヒ‥ 勢いのついたついで。 ⇒いきおい【勢い】 いきおい‐こ・む勢い込むイキホヒ‥ 〔自五〕 何かをしようと気勢をあげる。奮い立つ。「―・んで話す」 いきおい‐づ・く勢い付くイキホヒ‥ 〔自五〕 活気づく。元気になる。

いき‐がい【生き甲斐】‥ガヒ🔗🔉

いき‐がい生き甲斐‥ガヒ 生きるはりあい。生きていてよかったと思えるようなこと。「―を感ずる」

いき‐がお【生き顔】‥ガホ🔗🔉

いき‐がお生き顔‥ガホ 生きている時の顔。浄瑠璃、吉野都女楠「―と死顔しにがおとは相好の変るもの」 ○息が掛かるいきがかかる 有力者の影響・支配のもとにある。後援を受けている。浄瑠璃、博多小女郎波枕「親御の息が掛らずとも」。「政治家の息の掛かった人物」 ⇒いき【息】 ○息が通ういきがかよう まだ死なないで生きている。 ⇒いき【息】

いき‐がみ【生き神】🔗🔉

いき‐がみ生き神】 ①生きている神。人の形であらわれている神。 ②霊験のあらたかな神。 ③徳の高い人を尊んでいう語。「―さま」

いき‐ぎも【生き肝・生き胆】🔗🔉

いき‐ぎも生き肝・生き胆】 生きている動物から取った肝。薬用にすれば特効があるという。 ⇒生き肝を抜く ○生き肝を抜くいきぎもをぬく (生きている動物などの肝をえぐり取ることから) ①ひどく驚かす。どぎもをぬく。 ②殺す。 ⇒いき‐ぎも【生き肝・生き胆】

○生き肝を抜くいきぎもをぬく🔗🔉

○生き肝を抜くいきぎもをぬく (生きている動物などの肝をえぐり取ることから) ①ひどく驚かす。どぎもをぬく。 ②殺す。 ⇒いき‐ぎも【生き肝・生き胆】 いき‐ぎれ息切れ】 息のつづかないこと。呼吸がはげしく苦しいこと。転じて、仕事の途中で根気が続かなくなること。「―がする」 いき‐ぐさ活草】 ベンケイソウの別称。 いき‐ぐされ生き腐れ】 魚などの新鮮なように見えて腐敗していること。いきぐさり。「鯖さばの―」 いき‐ぐすり生き薬⇒いくくすり いき‐くち生口「口寄くちよせ参照。 いき‐くび生き首】 生きている人から切り取った首。また、切り取ろうとする首。なまくび。 いき‐ぐみ意気組】 イキゴミ(意気込)の転。 いき‐ぐるし・い息苦しい】 〔形〕[文]いきぐる・し(シク) 息づかいが苦しい。転じて、圧迫されるような感じにもいう。「煙にまかれて―・い」「二人だけでいると―・くなる」 いき‐けんこう意気軒昂‥カウ 意気込みが盛んであるさま。「―たる若者」 いき‐ごくもん生き獄門】 生きながら獄門にさらされること。 いき‐ごと粋事】 粋いきなこと。男女間の情事。いろごと。 いき‐ごみ意気込み】 いきごむこと。あることをしようとする、はりきった気持。いきぐみ。「始めから―が違う」 いき‐ご・む意気込む】 〔自五〕 勢いをこめる。あることをしようと、はりきる。「今度こそはと―・む」 いき‐ごも・る息籠る】 〔自四〕 息がつまって苦しくなる。 いき‐ざい遺棄罪ヰ‥ 扶助を要する老年者・幼年者・身体障害者・病者を、保護された状態から他の場所に移すことによって、生命・身体に危険をもたらす罪。主体が保護責任者のときは置き去りにすることをも含み、刑が重くなる。 いき‐ざかな生き魚】 生きている魚。いきいきした魚。 いき‐さき行先(→)「ゆきさき」に同じ。→ゆくさき いき‐ざし息差】 ①いきづかい。呼吸。源氏物語玉鬘「監げんが―けはひ」 ②けはい。様子。風采。唐物語「その―は…蓮華はちす始めて開けたるにやと見ゆ」 いきさつ経緯】 こみいった関係。事件の経過。「結婚までの―」「いろいろ―がある」 いき‐ざま生き様】 (「死に様」の類推から生まれた語)自分の過ごして来たぶざまな生き方。転じて、人の生き方。「すさまじい―」 いき‐じ意気地‥ヂ 事を貫徹しようとする気力。他にはりあって、自分の思うことを立て通そうとする気性。いじ。いくじ。いきはり。 ⇒意気地が悪い いぎ‐し威儀師ヰ‥ 〔仏〕 ①法会の時、衆僧を指導し、威儀を整える役をする僧。 ②受戒の時、受戒者に坐作進退の威儀を指示する僧。威儀僧。威儀法師。 イキシアIxia ラテン】 アヤメ科の秋植球根類。葉は細長く約20センチメートル。春に、白・黄・紫などの美しい小花を穂状につける。種間交雑による園芸品種が多い。広義には、アヤメ科イキシア属植物(その学名)。南アフリカを中心に約50種が分布。ヤリズイセン。

いき‐くび【生き首】🔗🔉

いき‐くび生き首】 生きている人から切り取った首。また、切り取ろうとする首。なまくび。

いき‐ごくもん【生き獄門】🔗🔉

いき‐ごくもん生き獄門】 生きながら獄門にさらされること。

いき‐ざかな【生き魚】🔗🔉

いき‐ざかな生き魚】 生きている魚。いきいきした魚。

いき‐しに【生き死に】🔗🔉

いき‐しに生き死に】 生きることと死ぬこと。せいし。しょうじ。源氏物語竹河「―を君にまかする我が身とならば」。「―の境」

いき‐じびき【生き字引】🔗🔉

いき‐じびき生き字引】 経験を積み、よく物事を知っている人。先例や規則に精通していて、その人に聞けばすぐわかるというような人。ウォーキング‐ディクショナリー。「社内の―」

いき‐しょうにん【生き証人】🔗🔉

いき‐しょうにん生き証人】 過去の事件や一時期を生きながらえて、直接の体験を語ることができる人。「歴史の―」

いき‐じょうもん【生き証文】🔗🔉

いき‐じょうもん生き証文】 (生きている証文の意)証人。 ○息白しいきしろし 気温が低くなった朝夕など、吐く息が白く見えること。「白息しらいき」とも。〈[季]冬〉 ⇒いき【息】

いき‐す・ぐ【生き過ぐ】🔗🔉

いき‐す・ぐ生き過ぐ】 〔自上二〕 長生きする。〈日葡辞書〉

○生きた心地もしないいきたここちもしない🔗🔉

○生きた心地もしないいきたここちもしない 恐ろしさや苦しさのあまり生きているような気持がしない。生きた空もない。 ⇒い・きる【生きる・活きる】 いき‐だし息出し】 ①息を出す所。いきぬき。 ②兜かぶとの鉢の上部の孔。八幡座はちまんざ。 ③酒・醤油などの樽の上にあけた孔。

○生きた空もないいきたそらもない🔗🔉

○生きた空もないいきたそらもない 「生きた心地もしない」に同じ。→生きる(成句) ⇒い・きる【生きる・活きる】 いき‐た・つ行き立つ】 〔自四〕 (→)「ゆきたつ」に同じ。 い‐ぎたな・い寝穢い】 〔形〕[文]いぎたな・し(ク) 眠りこけていて、なかなか目を覚まさない。寝坊である。宇津保物語蔵開中「頭の中将、昔は―・くおはせし殿の」 いき‐だわ・し息急し‥ダハシ 〔形シク〕 (息イタハシの約)息苦しい。息切れがする。古今著聞集7「腹ふくれて―・しきとて」 いき‐ち生き血】 生きている動物の血。なまなましい血。 ⇒生き血をしぼる ⇒生き血をすする いき‐ち閾値ヰキ‥ ①ある系に注目する反応をおこさせるとき必要な作用の大きさ・強度の最小値。 ②生体では感覚受容器の興奮をおこさせるのに必要な最小の刺激量。しきいち。限界値。 いき‐ちがい行き違い‥チガヒ (→)「ゆきちがい」に同じ。 いき‐ちが・う行き違う‥チガフ 〔自五〕 (→)「ゆきちがう」に同じ。 いき‐ぢくしょう生畜生‥シヤウ (イキは接頭語)人をののしる語。狂言、河原太郎「あの身知らずの―め」 いき‐ちょん意気ちょん】 ①いきなこと。粋すい。(しゃれて、また、からかい気味にいう)黄表紙、高漫斉行脚日記「―の魔道」 ②情事・色事など、男女間の機微にふれること。 ③明和・安永頃にはやった男の結髪の一風。洒落本、辰巳之園「出ず入らずの―と結ひ」

いき‐ち【生き血】🔗🔉

いき‐ち生き血】 生きている動物の血。なまなましい血。 ⇒生き血をしぼる ⇒生き血をすする

○生き血をしぼるいきちをしぼる🔗🔉

○生き血をしぼるいきちをしぼる 情け容赦なく搾取する。生き血をすする。生き血を吸う。 ⇒いき‐ち【生き血】

○生き血をすするいきちをすする🔗🔉

○生き血をすするいきちをすする 「生き血をしぼる」に同じ。→生き血(成句) ⇒いき‐ち【生き血】 いき‐づえ息杖‥ヅヱ 荷物をかついだ人やかごかきが息入れするとき、になったものを支えたりするのに用いる杖。 いき‐づかい息遣い‥ヅカヒ 呼吸の調子。「―が荒い」 いき‐づか・し息衝かし】 〔形シク〕 ①ため息の出るような気持である。なげかわしい。万葉集14「あな―・し見ず久にして」 ②息苦しい。曲付次第「息短く―・しき内にて言ひ納むれば」 いきつき生月】 長崎県北部、平戸島の北西にある島および町の名。隠れキリシタンが多かった。中心集落の舘浦たちうらと壱部浦いちぶうらは江戸時代の捕鯨業の根拠地。面積16.6平方キロメートル。 いき‐つき息衝き⇒いきづき⇒いきつき‐あな【息衝き穴】 いき‐つぎ息継ぎ】 ①息をつぐこと。はげしく働いた後にしばらく休むこと。 ②歌や吹奏などの途中で息を吸いこむこと。ブレス。 ③火吹竹。 いき‐づき息衝き】 ①太く息をつくこと。ためいき。 ②呼吸。 ⇒いきづき‐あま・る【息衝き余る】 ⇒いきづき‐しだい【息衝き次第】 いきつき‐あな息衝き穴】 埋葬の際、棺の上に立てる6尺ばかりの丸い竹。中の節を抜いてその一端を地上に出しておく。息衝竹。 ⇒いき‐つき【息衝き】 いきづき‐あま・る息衝き余る】 〔自四〕 ためいきをついているにはとどまらない。万葉集17「心には火さへ燃えつつ思ひ恋ひ―・り」 ⇒いき‐づき【息衝き】 いきづき‐しだい息衝き次第】 口から出まかせ。 ⇒いき‐づき【息衝き】 いき‐つ・く行き着く】 〔自五〕 (→)「ゆきつく」に同じ。 いき‐づ・く息衝く】 〔自五〕 ①息をする。呼吸する。また、生きている。古事記「鳰鳥みおどりの潜かずき―・き」。「伝統が―・いている」 ②ため息をつく。なげく。万葉集8「青波に望みは絶えぬ、白雲に涙は尽きぬ、かくのみや―・きをらむ」 ③苦しい息をつく。あえぐ。徒然草「みづからは鉾ほこをだに持たず、―・き苦しむ有様、いと見苦し」 ④息をふきかえす。〈色葉字類抄〉 いき‐づくり生作り⇒いけづくり いき‐づくり粋作り】 化粧・和服の着こなしなど粋によそおうこと。主に芸人や水商売の女性の場合にいう。 いき‐つけ行き付け(→)「ゆきつけ」に同じ。 いき‐づな息綱】 海女が潜水する時の腰綱。綱についている分銅の重みを利用して潜水し、息が苦しくなるとその綱を引いて舟に合図をする。いのちづな。 いき‐づまり行き詰り(→)「ゆきづまり」に同じ。 いき‐づま・る行き詰まる】 〔自五〕 (→)「ゆきづまる」に同じ。 いき‐づま・る息詰まる】 〔自五〕 息が苦しくなる。極度に緊張して息がつまるような感じである。「―・る熱戦」 いき‐づ・む息詰む】 〔自四〕 ①いきをつめて腹に力を入れる。いきむ。古今著聞集16「これを大事と、思ふさま―・みて」 ②こらえる。辛抱する。 いき‐づめ行き詰め(→)「ゆきづめ」に同じ。 いき‐づら生き面】 (イキは接頭語)「つら」をさらに卑しめていう語。傾城買二筋道「思へばおめおめ面目ない、此の―を合はせうより」 いきている‐かせき生きている化石‥ヰルクワ‥ (living fossil)地質時代に繁栄した祖先型に形態的によく似た生物で、現在も生存しているもの。シーラカンス・カブトガニ・イチョウなど。また、祖先型の化石が知られていなくても、明らかに原始的な型を保っているもの。ナメクジウオなど。生きた化石。

いきている‐かせき【生きている化石】‥ヰルクワ‥🔗🔉

いきている‐かせき生きている化石‥ヰルクワ‥ (living fossil)地質時代に繁栄した祖先型に形態的によく似た生物で、現在も生存しているもの。シーラカンス・カブトガニ・イチョウなど。また、祖先型の化石が知られていなくても、明らかに原始的な型を保っているもの。ナメクジウオなど。生きた化石。 ○意気天を衝くいきてんをつく いきごみの盛んなことにいう。「意気衝天しょうてん」とも。 ⇒い‐き【意気】

いき‐と‐し‐いける‐もの【生きとし生ける物】🔗🔉

いき‐と‐し‐いける‐もの生きとし生ける物】 (ト・シともに強めの助詞)世に生きているほどのすべてのもの。あらゆる生物。

いき‐とま・る【生き止る】🔗🔉

いき‐とま・る生き止る】 〔自四〕 生きてこの世にとどまる。生きながらえる。源氏物語夕顔「―・るまじきここちすれ」

いき‐にんぎょう【生き人形】‥ギヤウ🔗🔉

いき‐にんぎょう生き人形‥ギヤウ ①生きた人の姿に似せて造った張子人形。また、その見世物。 ②人形のように美しい女。

いき‐のこり【生き残り】🔗🔉

いき‐のこり生き残り】 生き残ること。また、その人。「戦場―の古強者」

いき‐のこ・る【生き残る】🔗🔉

いき‐のこ・る生き残る】 〔自五〕 死なないで生存して残る。特に、危険な経験などで、もう少しで死んでしまうところを死なずにすむ。「戦争に―・る」

いき‐の・びる【生き延びる】🔗🔉

いき‐の・びる生き延びる】 〔自上一〕[文]いきの・ぶ(上二) 死んでしまうところを生き長らえる。生き残る。「大震災でかろうじて―・びる」

○生き恥を曝すいきはじをさらす🔗🔉

○生き恥を曝すいきはじをさらす 生きながらえて恥を人目にさらす。 ⇒いき‐はじ【生き恥】 いき‐はだか・る生きはだかる】 〔自四〕 望みもないのに、この世にいたずらに生き残る。 いきはだ‐たち生膚断】 国つ罪の一つ。生きた人の皮膚に傷をつけ、血を流してけがれさせる罪。祝詞、大祓詞「―、死膚断しにはだたちいき‐はり意気張】 意気地をはること。 ⇒いきはり‐ずく【意気張尽】 いきはり‐ずく意気張尽‥ヅク 意地を張って競い、負けまいとすること。 ⇒いき‐はり【意気張】 いき‐ば・る息張る】 〔自五〕 息をつめて腹を張る。いきむ。 いぎ‐ぶか・い意義深い】 〔形〕 重要な意味をもつ。価値がある。 いき‐ふどう生き不動】 ①生身の不動尊。霊験のあらたかな不動明王のごとき人。 ②火災の時などに、生きながら火焔に包まれている人の形容。 いき‐ぶれ行き触れ】 触穢しょくえの一つ。死者などけがれたものに行き逢ってそのけがれにふれること。ふみあわせ。ゆきぶれ。源氏物語夕顔「いかなる―にかからせ給ふぞや」 いき‐ぼさつ生き菩薩(→)「いきぼとけ」に同じ。 いぎ‐ぼそ威儀細ヰ‥ 禅宗で用いる掛絡からから変じた無鐶むかんの五条の袈裟けさ。浄土宗で用いる。 いき‐ぼとけ生き仏】 生身の人間でありながら仏としてあがめられる、徳の高い人。いきぼさつ。宇治拾遺物語5「この二人おのおの貴くて―なり」 いき‐ぼね息骨】 息の音。声。浄瑠璃、鑓の権三重帷子「―を揚げさすな」 いき‐ぼん生盆(→)「いきみたま」に同じ。 いき‐ま・う息まふ‥マフ 〔自下二〕 息を張る。いきむ。十訓抄「男の顔を見れば脇かいとり―・へひざまづきたり」 いき‐ま・く息巻く】 〔自五〕 ①勢力をふるう。源氏物語若菜上「坊のはじめの女御にて―・き給ひしかど」 ②息づかいが荒くなるほど激しく怒る。徒然草「上人なほ―・きて」 ③激しく言い立てる。まくしたてる。「ただではおかぬと―・く」「勝ってみせると―・く」 いきみ息み】 いきむこと。息を込めて腹を張ること。 いき‐み生き身】 生きている体からだ。なまみ。狂言、腹立てず「―にはらをたてぬといふ事はあるまい」 ⇒いきみ‐ぐ【生身供】 ⇒生き身に餌食 ⇒生き身は死身 いきみ‐ぐ生身供(→)「ひとみごくう」に同じ。 ⇒いき‐み【生き身】 いき‐みたま生見玉・生御霊】 陰暦7月の盆の頃、生存している父母に祝物を贈りまたは饗応する儀式・行事。また、その贈物・食物。室町時代以後の文献に現れる。生身魂。生盆いきぼん・しょうぼん。〈[季]秋〉。建内記「世俗―と号す。源は盂蘭盆経より起る也」

いき‐はだか・る【生きはだかる】🔗🔉

いき‐はだか・る生きはだかる】 〔自四〕 望みもないのに、この世にいたずらに生き残る。

いき‐み【生き身】🔗🔉

いき‐み生き身】 生きている体からだ。なまみ。狂言、腹立てず「―にはらをたてぬといふ事はあるまい」 ⇒いきみ‐ぐ【生身供】 ⇒生き身に餌食 ⇒生き身は死身

○生き身に餌食いきみにえじき🔗🔉

○生き身に餌食いきみにえじき この世に生きているものには、自然に生活する手段が備わっていること。 ⇒いき‐み【生き身】

○生き身は死身いきみはしにみ🔗🔉

○生き身は死身いきみはしにみ この世に生きているものは、必ず一度は死ぬものであること。生者必滅。 ⇒いき‐み【生き身】 いき・む息む】 〔自五〕 息を込めて腹に力をいれる。いきばる。 いき‐め生き目】 生きるめあて。生きるてだて。浄瑠璃、唐船噺今国性爺「門破られては―がない」 いき‐めぐら・う生き回らふ‥メグラフ 〔自四〕 (→)「いきめぐる」に同じ。 いき‐めぐ・る生き回る】 〔自四〕 生きながらえる。生存する。とりかへばや「―・る心地もせず」 いき‐めろう生女郎‥ラウ (イキは接頭語)女を卑しめののしる語。 いぎ‐もうしたて異議申立て‥マウシ‥ 〔法〕行政不服審査法による不服申立ての一種。行政庁の処分・不作為について当該行政庁に対してする不服申立て。→異議の申立て→審査請求 いき‐もどり行き戻り(→)「ゆきもどり」に同じ。 いき‐もの生き物】 ①生きているもの。主として動物。「―をかわいがる」 ②比喩的に、命がないのに生きているように働き変化するもの。「言葉は―である」 いき‐やか生きやか】 生気があり新鮮なさま。活気のあるさま。日葡辞書「ヒ(火)ハイキヤカニヲコリタツ」 い‐きゃく委却ヰ‥ 自分の考えをすてさって、他にまかせること。 い‐きゃく異客】 ①主客以外の客。 ②好ましくない客。困る客。浄瑠璃、女殺油地獄「―もまじり行き通ふ」 ③旅人。いかく。 い‐きゃく違格・違却ヰ‥ ①格式にたがうこと。いかく。 ②道理にたがうこと。不都合。ふらち。違逆。 ③困惑。狂言、泣尼「談議を説かずばなるまいが、是に違隔した」 い‐きゃく遺却ヰ‥ 忘れさること。 い‐ぎゃく違逆ヰ‥ (→)違格いきゃく2に同じ。源平盛衰記45「守屋の―を過ぎ」 いき‐やくし生き薬師】 (生きてこの世にいる薬師如来の意)治療に巧みな医師。名医。 いき‐やすめ息休め】 仕事の間に一休みすること。いきつぎ。 いき‐ゆずり生き譲り‥ユヅリ 親が生きているうちに子に財産を譲りわたすこと。 い‐きょ依拠】 よりどころとすること。また、そのよりどころ。 いき‐よ生き世】 生きている時。現世げんせ。この世。 い‐ぎょ移御】 天皇・上皇・三后が他所へ移ること。 い‐きょう胃鏡ヰキヤウ 胃の中に挿入して胃内壁を直接観察する管状の器具。初期には金属筒を使ったが、現在はグラス‐ファイバー製。→胃カメラ い‐きょう異香‥キヤウ すぐれたよいかおり。いこう。栄華物語音楽「いろいろの宝の香どもを焚かせ給へれば―薫じたり」 い‐きょう異教‥ケウ 自分が信じる宗教とはちがった宗教。特に一神教で、他の宗教をいう。 ⇒いきょう‐と【異教徒】 い‐きょう異郷‥キヤウ 故国や郷里から遠く離れた土地。他郷。他国。異域。「―に骨を埋める」 ⇒いきょう‐の‐おに【異郷の鬼】 い‐きょう異境‥キヤウ 母国を遠く離れた、よその土地。他郷。他国。外国。「―に赴く」 い‐きょう遺教ヰケウ ①昔の人の残したおしえ。 ②死者が生前に残したおしえ。 い‐きょう遺響ヰキヤウ あとに残るひびき。余韻。転じて、後世に残る習俗や教化。 い‐ぎょう医業‥ゲフ 医者の職業。医術の業。 い‐ぎょう易行‥ギヤウ 〔仏〕容易な行法。浄土教において他力の念仏をさす。↔難行。 ⇒いぎょう‐どう【易行道】 ⇒いぎょう‐ぼん【易行品】 い‐ぎょう偉業ヰゲフ すぐれた仕事。偉大な事業。「先人の―」 い‐ぎょう異形‥ギヤウ 普通とはちがった形。あやしい姿。いけい。謡曲、放下僧ほうかぞう「―の出で立ち心得難く候」 い‐ぎょう意楽‥ゲウ (「楽」は願う意)何かをしようとする意志。心がまえ。望み。 い‐ぎょう遺業ヰゲフ 故人が成しとげて、この世に残した事業。または、故人がやりかけたままの事業。「―を引き継ぐ」 いきょう‐と異教徒‥ケウ‥ 異教を信仰する人。特にキリスト教から見て、他宗教の信者。 ⇒い‐きょう【異教】 いぎょう‐どう易行道‥ギヤウダウ 阿弥陀如来の願力にすがって極楽に往生する方法。↔難行道。 ⇒い‐ぎょう【易行】 いきょう‐の‐おに異郷の鬼‥キヤウ‥ 異郷で鬼籍きせきに入った人。他国で死んだ人。「異域の鬼」とも。「―となる」 ⇒い‐きょう【異郷】 いぎょう‐ぼん易行品‥ギヤウ‥ インドの竜樹の著「十住毘婆沙論」中の一品。鳩摩羅什くまらじゅうの訳。阿弥陀仏など諸仏・菩薩の名号を唱えるという易行によって初地不退の位に到達することを説いたもの。浄土門において重んずる。 ⇒い‐ぎょう【易行】 いき‐ようよう意気揚揚‥ヤウヤウ [史記管晏伝]得意で誇りに満ちた様子。「―と引き揚げる」 い‐きょく夷曲】 ①俗歌。ひなぶり。 ②狂歌。へなぶり。 い‐きょく囲局ヰ‥ 碁盤。 い‐きょく医局】 医務を扱う部局。また、病院などで医師が詰め控えている室。 い‐きょく委曲ヰ‥ くわしくこまかなこと。また、事柄のこまかな点。「―をつくして説明する」 い‐ぎょく居玉ヰ‥ 将棋で、玉将(王将)が初形の定位置を動かずにいること。詰められやすい。 いきょく‐どうこう異曲同工(→)同工異曲に同じ。 イ‐ギヨン李箕永】 (I Gi-yŏng)朝鮮の作家。号は民村。忠清南道牙山生れ。カップ創立に参加。戦後は北朝鮮文壇の重鎮として活躍。作「故郷」。(1895〜1984) いきり(→)「いきれ」に同じ。 イギリスInglez ポルトガル・英吉利】 (The United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland)ヨーロッパ大陸の西方、大西洋上にある立憲連合王国。グレート‐ブリテン島・北アイルランドおよび付近の900以上の島々からなる。面積24万4000平方キロメートル。人口5983万5千(2004)。民族は主にアングロ‐サクソン人とケルト人。宗教は、ヘンリー8世時代以後、国教会を主とし、新教各派と旧教がある。産業革命の発祥国で、政党政治・責任内閣制がよく発達。首都ロンドン。江戸時代、日本ではエゲレス・アンゲリアなどと称した。英国。→ヨーロッパ(図)。 タワーブリッジ 撮影:田沼武能 ⇒イギリス‐スパナ ⇒イギリス‐ひがしインドがいしゃ【イギリス東インド会社】 ⇒イギリス‐ビルマ‐せんそう【イギリスビルマ戦争】 ⇒イギリス‐ほうそう‐きょうかい【イギリス放送協会】 ⇒イギリス‐まき【イギリス巻】 ⇒イギリス‐れんぽう【イギリス連邦】 イギリス‐スパナ (和製語)自在スパナのこと。 ⇒イギリス【Inglez ポルトガル・英吉利】 イギリス‐ひがしインドがいしゃイギリス東インド会社‥グワイ‥ 「東インド会社」参照。 ⇒イギリス【Inglez ポルトガル・英吉利】 イギリス‐ビルマ‐せんそうイギリスビルマ戦争‥サウ 19世紀、イギリスによるビルマ侵略戦争。第一次(1824〜26年)・第二次(52年)・第三次(85〜86年)の3回行われ、その結果、ビルマ全土がイギリス支配下のインド帝国に併合され、その1州として統治された。ビルマ戦争。英緬えいめん戦争。 ⇒イギリス【Inglez ポルトガル・英吉利】 イギリス‐ほうそう‐きょうかいイギリス放送協会‥ハウ‥ケフクワイ (British Broadcasting Corporation)イギリスの公共放送を実施している事業体。1927年設立。BBC ⇒イギリス【Inglez ポルトガル・英吉利】 イギリス‐まきイギリス巻】 束髪の一種。後方から巻きあげて、左右に輪をつくったもの。明治30年代に流行。 ⇒イギリス【Inglez ポルトガル・英吉利】 イギリス‐れんぽうイギリス連邦‥パウ (The Commonwealth of Nations)イギリス連合王国(英本国)と、かつて英帝国に属しその後独立したカナダ・オーストラリア・ニュー‐ジーランド・インド・スリランカ・ガーナ・マレーシア・ナイジェリア・キプロス・シエラレオネ・タンザニア・ジャマイカ・トリニダード‐トバゴ・ウガンダ・ケニア・マラウイ・マルタ・ザンビア・ガンビア・シンガポール・バルバドス・ボツワナ・ガイアナ・レソト・モーリシャス・ナウル・スワジランド・トンガ・サモア・バングラデシュ・バハマ・グレナダ・パプア‐ニューギニア・セーシェル・ソロモン諸島・ツバル・ドミニカ・セントルシア・キリバス・セント‐ヴィンセントおよびグレナディーン諸島・バヌアツ・ベリーズ・アンティグア‐バーブーダ・モルジヴ・セント‐クリストファー‐ネイヴィス・ブルネイ・パキスタン・ナミビア・南アフリカ共和国・モザンビーク・カメルーン・フィジーの52の独立国(2003)および直轄植民地・自治地域・保護領との連合体。アイルランド・ジンバブエは連邦より離脱。ミャンマー・イラク・エジプト・スーダンなどはもと英帝国支配下にあったが、独立後は連邦に属さず。英連邦。 ⇒イギリス【Inglez ポルトガル・英吉利】 いきり‐た・つ熱り立つ】 〔自五〕 激しく怒って興奮する。いきまく。「不公平判定に―・つ」 いき‐りょう生き霊‥リヤウ 生きている人の怨霊おんりょうで、祟たたりをするといわれるもの。「いきすだま」とも。↔死霊しりょう い・きる生きる・活きる】 〔自上一〕[文]い・く(上二) (「息」と同源。平安中期までは主に四段活用) ①生物が、生命を保つ。生存する。万葉集6「御民みたみわれ―・けるしるしあり」。源氏物語桐壺「限りとて別るる道の悲しきに―・かまほしきは命なりけり」。宇治拾遺物語2「とく逃げのきて命―・きよ」。「百まで―・きる」 ②生計をたてる。生活をいとなむ。また、生命を託する。「筆一本で―・きる」「海に―・きる人々」「美術に―・きる」 ③生命あるもののように作用する。 ㋐効力を持つ。持ち味・本領を発揮する。「この法律はまだ―・きている」「―・きた金の使い方」「この1行で文章全体が―・きる」 ㋑生気があふれる。「この絵は―・きている」 ㋒囲碁で、相手の石に囲まれた石が二つ以上の目を持つときにいう。 ㋓野球で、アウトにならずにすむ。「敵の失策で―・きる」 ④よみがえる。復活する。日本霊異記「甦いきたり⇒生きた心地もしない ⇒生きた空もない いき・る熱る・熅る】 〔自四〕 ①むし熱くなる。ほてる。いきれる。〈類聚名義抄〉 ②いきまく。りきむ。浮世草子、俗つれづれ「現銀にかくのごとくと―・るうちに」 い‐き・る射切る】 〔他五〕 ①矢を射て物を切断する。 ②矢を射尽くす。 いきれ熱・熅】 いきれること。むれること。ほてること。その熱気やにおい。いきり。「人―」「草―」 いきれ‐くさ・い熱れ臭い】 〔形〕[文]いきれくさ・し(ク) むれて異様な感じがする。臭みを感ずるほどにむしむしする。 いき・れる熱れる】 〔自下一〕 (→)「熱いきる」1に同じ。 いき‐わかれ生き別れ】 生きながら遠く別れたままであること。せいべつ。「妹と―になる」↔死に別れ いき‐わか・れる生き別れる】 〔自下一〕[文]いきわか・る(下二) 生きながら遠く別れて暮らす。↔死に別れる いき‐わか・れる行き別れる】 〔自下一〕[文]いきわか・る(下二) (→)「ゆきわかれる」に同じ。 いき‐わた・る行き亘る】 〔自五〕 ①残るくまなく及ぶ。いきとどく。ゆきわたる。「注意が全体に―・る」 ②世情に通じている。浮世風呂2「奈何之町なかのちょうの湯豆腐も食つて見ねへじやア―・らねへの」

いき‐めぐら・う【生き回らふ】‥メグラフ🔗🔉

いき‐めぐら・う生き回らふ‥メグラフ 〔自四〕 (→)「いきめぐる」に同じ。

いき‐めぐ・る【生き回る】🔗🔉

いき‐めぐ・る生き回る】 〔自四〕 生きながらえる。生存する。とりかへばや「―・る心地もせず」

いき‐やか【生きやか】🔗🔉

いき‐やか生きやか】 生気があり新鮮なさま。活気のあるさま。日葡辞書「ヒ(火)ハイキヤカニヲコリタツ」

いき‐ゆずり【生き譲り】‥ユヅリ🔗🔉

いき‐ゆずり生き譲り‥ユヅリ 親が生きているうちに子に財産を譲りわたすこと。

いき‐よ【生き世】🔗🔉

いき‐よ生き世】 生きている時。現世げんせ。この世。

い・きる【生きる・活きる】🔗🔉

い・きる生きる・活きる】 〔自上一〕[文]い・く(上二) (「息」と同源。平安中期までは主に四段活用) ①生物が、生命を保つ。生存する。万葉集6「御民みたみわれ―・けるしるしあり」。源氏物語桐壺「限りとて別るる道の悲しきに―・かまほしきは命なりけり」。宇治拾遺物語2「とく逃げのきて命―・きよ」。「百まで―・きる」 ②生計をたてる。生活をいとなむ。また、生命を託する。「筆一本で―・きる」「海に―・きる人々」「美術に―・きる」 ③生命あるもののように作用する。 ㋐効力を持つ。持ち味・本領を発揮する。「この法律はまだ―・きている」「―・きた金の使い方」「この1行で文章全体が―・きる」 ㋑生気があふれる。「この絵は―・きている」 ㋒囲碁で、相手の石に囲まれた石が二つ以上の目を持つときにいう。 ㋓野球で、アウトにならずにすむ。「敵の失策で―・きる」 ④よみがえる。復活する。日本霊異記「甦いきたり⇒生きた心地もしない ⇒生きた空もない

いく【生】🔗🔉

いく】 〔接頭〕 生気がある意。「―井」「―大刀」

うぶ【産・生・初】🔗🔉

うぶ産・生・初】 ①《産・生》出産に関することをあらわす語。「―湯」 ②《産・生》生まれた時のままであること。兼澄集「なできけむ―の黒髪」 ③《初》(「初心」とも書く)生来のままで飾りけのないこと。ういういしいこと。世間ずれがしていないこと。「―な所のある男」 ④《初》(「初心」とも書く)男女の情を解しないこと。「―な娘」

うまれ‐うまれ【生れ生れ】🔗🔉

うまれ‐うまれ生れ生れ】 生まれるとすぐ。生まれたまま。 ⇒うまれ【生れ】

おい‐さがり【生い下り】オヒ‥🔗🔉

おい‐さがり生い下りオヒ‥ 女の髪が背後に垂れること。紫式部日記「髪の筋こまやかに清らにて、―の末より一尺ばかり余り給へり」

おい‐さき【生い先】オヒ‥🔗🔉

おい‐さき生い先オヒ‥ 成長して行く先。行く末。将来。「―たのもしく見える」 ⇒生い先有り

○生い先有りおいさきあり🔗🔉

○生い先有りおいさきあり これからの人生に楽しみがある。将来に見込みがある。 ⇒おい‐さき【生い先】 おい‐さ・く追ひ放くオヒ‥ 〔他下二〕 追い遠ざける。源氏物語浮舟「人々―・けなどするに」 おい‐ざけ追酒オヒ‥ 十分飲んだあとで更に飲む酒。 おいさち‐の‐もの負幸物オヒ‥ 出雲国造いずものくにのみやつこが新任に際して天皇から賜るもの。 おい‐さ・ぶ老いさぶ】 〔自上二〕 年寄って老衰の度が進む。おいこむ。新撰六帖6「野べみれば花のさかりの過ぎはてて―・びにける草の霜かれ」 おい‐さま追い様オヒ‥ (オイザマとも) ①あとを追うさま。愚管抄6「―に三四人同じやうなる者の出できて」 ②馬などの尻。また、そちらからみた姿。浄瑠璃、ひらかな盛衰記「―向ふ横腹へ薙ぎ立つるを」 おい‐ざま生い様オヒ‥ 草木の生えている様子。 おい‐さらば・う老いさらばふ‥サラバフ 〔自四〕 (→)「おいさらぼう」に同じ。 おい‐さらば・える老いさらばえる‥サラバヘル 〔自下一〕 文語「おいさらぼう」から転じた語。 おい‐さらぼ・う老いさらぼふ‥サラボフ 〔自四〕 年をとってよぼよぼになる。甚だしく老衰する。徒然草「むく犬の浅ましく―・ひて」 おいし大石オヒシ (オホイシの約)大きな石。一説に「生ひ石」とも。古事記「伊勢の海の―に」 お‐いし・い 〔形〕 (「いしい」に接頭語「お」が付いてできた語) ①美味である。浮世床2「なんぞ―・い物がござりますなら」。「―・いお菓子」 ②好ましい。もうけになる。都合がよい。「―・い話」 おい‐じき追敷オヒ‥ 信用取引や清算取引で、投資家が証券会社に預託している委託証拠金が、相場の変動等により必要額を下回った場合に追加徴収される金。追おい証拠金。追証。 おい‐し・く生ひ及くオヒ‥ 〔自四〕 あとから新しいのがつぎつぎに生える。万葉集11「夏草の刈り除くれども―・く如し」 おい‐し・く追ひ及くオヒ‥ 〔自四〕 追いつく。万葉集2「遺おくれ居て恋ひつつあらずは―・かむ」 おい‐しげ・る生い茂るオヒ‥ 〔自五〕 草木が生えてよく茂る。繁茂する。 おい‐じた老い舌】 老人の舌。歯が落ちて、ものを言う時に見えがちになる舌。万葉集4「―出でてよよむとも」 おいした‐えん覆下園オヒ‥ヱン 玉露・碾茶ひきちゃなどを製するため、棚を架し、簾を懸け、蓆・藁などでおおい、日光の直射を避けて新梢と新葉の軟化を図る茶園。 おい‐しょう追証オヒ‥ (→)追敷おいじきに同じ。 おい‐しょうこきん追証拠金オヒ‥ (→)追敷おいじきに同じ。 おい‐しら・う老い痴らふ‥シラフ 〔自四〕 老いぼれる。老いほうける。源氏物語賢木「―・へる人々」 おい‐しらが・う追ひしらがふオヒシラガフ 〔自四〕 先を争う。今昔物語集29「盗人どもは門さまへ―・ひて出る」 おい‐しら・く老い白く】 〔自下二〕 年をとって髪などが白くなる。清輔集「山かげに―・けたる椎柴の」 おい‐しら・む老い痴らむ】 〔自四〕 (「しらむ」は衰弱する意)年をとって衰弱する。(一説に「老い白む」で、年をとって髪が白くなる意)宇治拾遺物語11「―・みたる老僧来りぬ」 おい‐し・る老い痴る】 〔自下二〕 老いぼれる。老いほうける。宇津保物語藤原君「われのみ貧しく―・れにたるや」 おい‐すえ生い末オヒスヱ (→)「おいさき(生先)」に同じ。源氏物語橋姫「岩根にとめし松の―」 おい‐すが・う追ひ次ふオヒスガフ 〔自四〕 追いついて来る。おいすがる。源氏物語少女「さいはひ人の腹の后がねこそ又―・ひぬれ」 おい‐すが・る追い縋るオヒ‥ 〔自五〕 ①後から追いついてとりすがる。「―・る相手を振り払う」 ②いったん断られたのに、また無理に頼む。 オイスターoyster】 牡蠣かき⇒オイスター‐ソース【oyster sauce】 オイスター‐ソースoyster sauce】 牡蠣のゆで汁を濃縮して作る中国料理の調味料。牡蠣油。 ⇒オイスター【oyster】 オイストラフDavid F. Oistrakh】 ロシアのバイオリン奏者。モスクワ音楽院教授。第二次大戦後、西欧や日本でも演奏。(1908〜1974) おい‐ずり負簏オヒ‥ 背に負う簏すり。笈おいおい‐ずり追刷りオヒ‥ (→)増刷ぞうさつに同じ。 おい‐ずり笈摺オヒ‥ 巡礼者などが着物の上に着る、袖無羽織に似たうすい衣。笈を負う時、背の摺れるのを防いだという。おいずる。 おい‐ずる笈摺オヒ‥ (→)「おいずり」に同じ。東海道中膝栗毛2「―を着たまま、あかぎれだらけの足をのばし」 おいせぬ‐かど老いせぬ門】 ①[和漢朗詠集「不老門の前には日月遅し」]皇居の門を祝っていう語。 ②長寿を祝っていう語。 おいせぬ‐みや老いせぬ宮】 (長寿を願っていう)若君わかぎみおい‐せん追銭オヒ‥ すでに払った上に、追加して支払う金銭。おい。追金おいがね。「盗人に―」 おい‐そ・う生ひ添ふオヒソフ 〔自四〕 いよいよ生い茂る。新古今和歌集「年ごとに―・ふ竹の」 おいそけ‐ものおいそけ者⇒おいらけもの おい‐そだち生い育ちオヒ‥ 生長。生い立ち。 おいそ‐の‐もり老蘇の杜・老曾の森】 滋賀県蒲生郡安土町奥石おいそ神社の森。(歌枕) おい‐そや負征矢オヒ‥ 胡簶やなぐいにつけて腰にそえて負う軍陣用の征矢。万葉集20「―のそよと鳴るまで」 おい‐それ (「おい」といわれ「それ」と応ずることから)簡単に引き受けること。すぐに言いなりになること。たちまち。浮世風呂4「―の間にパラリだ」 ⇒おいそれ‐と ⇒おいそれ‐もの【おいそれ者】 おいそれ‐と 〔副〕 (多く下に否定の語を伴って)よく考えずに。ただちに。簡単に。「―は引き受けられぬ」 ⇒おい‐それ おいそれ‐ものおいそれ者】 深くも考えずに、おいそれと物事をする人。軽率な人。 ⇒おい‐それ お‐いた ①(「いた」は「いたずら」の略)幼児のいたずら。 ②「おいたみ」の略。〈日葡辞書〉 お‐いた御板】 (女房詞)板付きの蒲鉾かまぼこおい‐だき追焚きオヒ‥ ①(「追炊」とも書く)炊いた飯が不足して、さらに炊き足すこと。 ②風呂の湯がさめたとき、もう一度火をたいて沸かすこと。 おい‐だし追出しオヒ‥ ①追い出すこと。「反対派の―を謀る」「―コンパ」 ②遊里で、明六つの鐘。泊り客が帰るころに鳴るのでいう。明けの鐘。追出しの鐘。 ③興行物の終わった時に打つ太鼓。打出しの太鼓。 ④追出し薬の略。 ⇒おいだし‐がゆ【追出し粥】 ⇒おいだし‐ぐすり【追出し薬】 おいだし‐がゆ追出し粥オヒ‥ (→)霜月粥しもつきがゆに同じ。 ⇒おい‐だし【追出し】 おいだし‐ぐすり追出し薬オヒ‥ 病気の内攻を防ぎ、病毒を体外に発散させる薬。浮世草子、好色敗毒散「揚屋の座敷を沼田ぬたうちありく輩ともがらに―もちひんために」 ⇒おい‐だし【追出し】 おい‐だ・す追い出すオヒ‥ 〔他五〕 ①外へ追いやる。追い払う。「部屋から―・す」 ②(比喩的に)属している集団などからしめ出して、関係を断つ。 ③追出し薬で病毒を外に発散させる。 おい‐たち生い立ちオヒ‥ 子供が成長すること。また、その過程・経歴。「―の記」 おい‐た・つ生い立つオヒ‥ 〔自五〕 (オイダツとも) ①生えて立つ。古事記「―・てる葉広はびろつ真椿」 ②次第にそだつ。成長する。成人する。 おい‐たて追立てオヒ‥ ①追い立てること。特に、家主が借家人にその貸家から立ち退くよう要求すること。店立たなだて。「―をくう」 ②唐鋤からすきの後方に柄のようになって出た所。 ⇒おいたて‐の‐つかい【追立の使】 おいたて‐の‐つかい追立の使オヒ‥ツカヒ 流罪るざいの罪人を配所に追い立てる使。おったてのかんにん。 ⇒おい‐たて【追立て】 おい‐た・てる追い立てるオヒ‥ 〔他下一〕[文]おひた・つ(下二) 追い払う。追いやる。また、せかす。「子供を学校へ―・てる」「仕事に―・てられる」 オイタナジーEuthanasie ドイツ】 安楽死。安死術。ユータナジー。 お‐いたみ (女房詞)塩。略して「おいた」とも。

おい‐ざま【生い様】オヒ‥🔗🔉

おい‐ざま生い様オヒ‥ 草木の生えている様子。

おい‐しげ・る【生い茂る】オヒ‥🔗🔉

おい‐しげ・る生い茂るオヒ‥ 〔自五〕 草木が生えてよく茂る。繁茂する。

おい‐すえ【生い末】オヒスヱ🔗🔉

おい‐すえ生い末オヒスヱ (→)「おいさき(生先)」に同じ。源氏物語橋姫「岩根にとめし松の―」

おい‐そだち【生い育ち】オヒ‥🔗🔉

おい‐そだち生い育ちオヒ‥ 生長。生い立ち。

おい‐たち【生い立ち】オヒ‥🔗🔉

おい‐たち生い立ちオヒ‥ 子供が成長すること。また、その過程・経歴。「―の記」

おい‐た・つ【生い立つ】オヒ‥🔗🔉

おい‐た・つ生い立つオヒ‥ 〔自五〕 (オイダツとも) ①生えて立つ。古事記「―・てる葉広はびろつ真椿」 ②次第にそだつ。成長する。成人する。

おい‐は【生い端】オヒ‥🔗🔉

おい‐は生い端オヒ‥ 実のなりはじめ。田植草紙「繁う落つるは―の栗の習ひか」

お・える【生える】オヘル🔗🔉

お・える生えるオヘル 〔自下一〕 ①成長する。芽が出る。はえる。天草本金句集「いつ鼠の口に象のきばが―・へたことがあるか」 ②勃起する。

き【生】🔗🔉

】 まじりけのないこと。人工を加えていないこと。純粋なこと。「ウィスキーを―で飲む」「―娘」「―糸」

しょう【生】シヤウ🔗🔉

しょうシヤウ (呉音) ①いきていること。いのち。栄華物語「一切世間―ある物は皆滅す」↔死。 ②いきている間。徒然草「―の中におほくの事を成じて後閑かに道を修せんとおもふほどに」 ③いきもの。いのちあるもの。徒然草「―を苦しめて目を喜ばしむるは桀紂が心なり」 ④ほんもの。本名。誹風柳多留3「連れの名を振られたやつは―で言ひ」 ⑤現金。傾城禁短気「此十八匁を…一角―で給はるが拙者共が勝手なり」 ⑥学生がくしょう→せい(生) ⇒生を改む ⇒生を替う ⇒生を隔つ

しょうじょう‐せぜ【生生世世】シヤウジヤウ‥🔗🔉

しょうじょう‐せぜ生生世世シヤウジヤウ‥ 生まれかわり死にかわりして世を経る意。現世も後世も。永劫。宇津保物語俊蔭「この日の本の衆生は―に人の身を受くべきものにあらず」

しょうじょう‐るてん【生生流転】シヤウジヤウ‥🔗🔉

しょうじょう‐るてん生生流転シヤウジヤウ‥ (セイセイルテンとも)万物は永遠に生死を繰り返し、絶えず移り変わってゆくこと。

せい【生】🔗🔉

せい】 ①いきること。いのち。「この世に―をうける」 ②学習・修業する人。「1年―」 ③男子の謙称。また、書簡の署名に添えても使う。「―ら卒業にあたりて」 →しょう(生) ⇒生ある者は必ず死あり ⇒生は難く死は易し ⇒生は寄なり死は帰なり ⇒生は死の始め ⇒生を偸む ⇒生を視ること死の如し

○生ある者は必ず死ありせいあるものはかならずしあり🔗🔉

○生ある者は必ず死ありせいあるものはかならずしあり [揚子法言君子]生きている者は、いつかは必ず死ぬ時が来るものである。 ⇒せい【生】 せい‐あん成案】 できあがった文案または考案。「未だ―を得ず」 せいあん西安】 (Xi'an)中国陝西省の省都。関中平野の中心に位し、渭河の南、終南山の北に当たる。周(鎬京)・秦・漢・隋・唐(長安)はいずれも近傍に都し、明・清は西安府と称し、民国に至って長安県を置き、のち西安市となる。秦の始皇帝陵・兵馬俑坑(世界遺産)など名勝・古跡が多い。人口448万2千(2000)。 始皇帝陵・兵馬俑 提供:JTBフォト ⇒せいあん‐じけん【西安事件】 ⇒せいあん‐ひりん【西安碑林】 せいあん‐じけん西安事件】 1936年12月12日、共産党軍討伐のため西安に駐屯中の張学良麾下きかの旧東北軍が、南京から督戦にきた蒋介石を監禁した事件。張は内戦をやめて団結、抗日することを要求、共産党の周恩来の斡旋もあり、まもなく蒋を釈放。国共合作による抗日民族統一戦線の結成の契機となったが、以後、張は監禁された。 ⇒せいあん【西安】 せいあん‐ひりん西安碑林「碑林」参照。 ⇒せいあん【西安】 せい‐い正位‥ヰ ①正しい位。正しい位置。 ②内位。 せい‐い生意】 ①いきながらえようとする心。また、万物のいきている心持。 ②いきいきした様子。生気。 ③商売。また、くらしむき。 せい‐い西夷】 ①西方のえびす。 ②江戸末期に西洋人を卑しんでいった語。 せい‐い声威‥ヰ ①名声と権威。 ②言いふらしておどすこと。 せい‐い征夷】 えびすを征伐すること。 ⇒せいい‐たいしょうぐん【征夷大将軍】 せい‐い征衣】 ①旅ごろも。旅装。 ②出征の軍服。 せい‐い勢位‥ヰ 権勢と地位。権勢ある地位。 せい‐い勢威‥ヰ 権勢と威力。いきおい。威勢。権威。「―をふるう」 せい‐い聖威‥ヰ 天子の威光。 せい‐い聖意】 ①天子の御意。 ②聖人の意思。 せい‐い誠意】 私欲を離れ、曲がったところのない心で物事に対する気持。まごころ。「―を尽くす」「―に欠ける」「誠心―」 せい‐いき西域‥ヰキ (サイイキとも)中国の西方諸国を中国人が呼んだ汎称。広義にはペルシア・小アジア・シリア・エジプト方面まで含む。狭義にはタリム盆地(東トルキスタン)をいい、漢代にはオアシスにイラン系諸族が分散・定住して小都市国家が分立、西域三十六国と総称され、唐代にかけて東西交通の要衝。 ⇒せいいき‐とご【西域都護】 せい‐いき声域‥ヰキ 人が歌い得る音声の区域。その高低により、女声をソプラノ・メゾ‐ソプラノ・アルト、男声をテノール・バリトン・バスに分ける。 せい‐いき聖域‥ヰキ ①聖人の域。聖人の境地。 ②神聖な地域。犯してはならない区域。比喩的に、手を触れてはならない分野。→サンクチュアリ せいいきすいどうき西域水道記‥ヰキ‥ダウ‥ 水脈を中心に、天山南北路(今の新疆ウイグル自治区)の地理・歴史を述べた書。5巻。清の徐松撰。1823年刊。 せいいき‐とご西域都護‥ヰキ‥ 漢代西域経営の長官。前59年前漢の宣帝の時、烏塁城に設置。 ⇒せい‐いき【西域】 せいいきものがたり西域物語‥ヰキ‥ 経世書。本多利明著。3巻。寛政10年(1798)序。西域すなわち西洋諸国をモデルとし、開国・貿易・領土拡張政策を主張。 →文献資料[西域物語] せい‐いく生育】 生まれそだつこと。また、生まれたものをそだてること。「稲の―」 せい‐いく成育】 そだつこと。成長すること。「稚魚の―」 せいい‐たいしょうぐん征夷大将軍‥シヤウ‥ ①平安初期、蝦夷えぞ征討のために派遣された将軍。797年(延暦16)坂上田村麻呂が任命されたのが初の確かな例。 ②源頼朝以後、鎌倉・室町・江戸幕府にいたる武家政権の首長の称号。 ⇒せい‐い【征夷】 せい‐いつ斉一】 ととのいそろっていること。一様であること。「条件が―になる」 ⇒せいいつ‐せつ【斉一説】 せい‐いつ清逸】 清く浮世ばなれしていること。 せい‐いつ精一】 [書経大禹謨]心が純粋で一途なこと。誠実で純一なこと。精心一意。 せい‐いつ静逸】 静かで心身の安らかなこと。 せいいつ‐せつ斉一説】 地質時代の地学現象も現在の自然に見られる現象と同じであったとする考え。18世紀末にハットンが提示し、ライエルが確立。斉一観。 ⇒せい‐いつ【斉一】 せい‐いっぱい精一杯】 力の限りを尽くすさま。こんかぎり。また、でき得るぎりぎりのところ。「―働く」「値引はこれが―です」 せい‐いぶつ聖遺物‥ヰ‥ (relics)キリスト教の聖人の遺骨や遺品。奇跡的な力をもつと信じられ、崇敬の対象となる。 せい‐いん世蔭】 家がら。門閥。 せい‐いん正員‥ヰン 正式の資格のある人員。 せい‐いん正院‥ヰン 1871年(明治4)、廃藩置県後の官制改革によって設置された最高官庁。左院・右院とともに太政官を構成し、両院の上に立つ。太政大臣・左大臣・右大臣・参議よりなる。77年廃止。しょういん。→左院→右院 せい‐いん生員‥ヰン (もと大学などの学生の定員の意)学生。生徒。増山守正、西京繁昌記「小学校男女の―漸次年を経ば」 せい‐いん成因】 ものごとのできあがる原因。「火山の―」 せい‐いん成員‥ヰン 団体などを構成する人員。メンバー。 せい‐いん声韻‥ヰン ①こえとひびき。音韻。 ②歌論で、句の終りに同字の重なること。正徹物語「―とて、句のはてに同字のをりあひたるをば嫌ふなり」 せい‐いん清陰】 すずしいかげ。美蔭。 せい‐いん晴陰】 はれとくもり。 ぜい‐いん税印】 証書または帳簿の印紙税として、印紙税額相当の現金を官署に納付した時、官署が納付済の証として押捺する印。 せいインド‐しょとう西印度諸島‥タウ ⇒にしインドしょとう せい‐う青雨】 青葉に降りかかる雨。翠雨すいう。緑雨。 せい‐う星雨(→)流星雨りゅうせいうに同じ。 せい‐う晴雨】 晴天と雨天。はれとあめ。「―にかかわらず」 ⇒せいう‐けい【晴雨計】 せいう‐けい晴雨計】 気象観測用の気圧計の旧称。 ⇒せい‐う【晴雨】 セイウチsivuch ロシア】 (ロシア語でトドの意)セイウチ科の哺乳類。雄は体長約3.5メートル、雌は3メートル、体重1トンに達する。幼獣には体毛があるが、成獣にはほとんどない。皮膚は茶灰色。上唇の両側にひげがある。上顎の犬歯は大きく発達し、海底の泥の中から貝類を掘り出して食う。尾短く、四肢は鰭ひれ状。北極の周辺の海にかなり大きな群れをなして生活。海象。海馬。 セイウチ セイウチ 提供:東京動物園協会 せい‐うん世運】 世上のなりゆき。せうん。 せい‐うん青雲】 ①青みがかった雲。また、あおぞら。 ②高く超えたさまの形容。 ⇒せいうん‐の‐こころざし【青雲の志】 ⇒せいうん‐の‐し【青雲の士】 ⇒せいうん‐の‐まじわり【青雲の交わり】 せい‐うん星雲】 (nebula)雲のように見える天体。肉眼で識別できるものもある。かつては銀河系内星雲と銀河系外星雲とに分けられていたが、現在では前者は星雲、後者は銀河と呼ばれる。散光星雲・暗黒星雲・惑星状星雲などに分類。星霧。〈哲学字彙3版→銀河⇒せいうん‐せつ【星雲説】 ⇒せいうん‐せん【星雲線】 せい‐うん盛運】 盛んな運命。栄える運命。「―を祈る」 せい‐うん聖運】 天子の運。 せいうん‐せつ星雲説(→)「カント‐ラプラスの星雲説」に同じ。 ⇒せい‐うん【星雲】 せいうん‐せん星雲線】 惑星状星雲の光のスペクトルに現れる酸素・窒素の禁制線の輝線。 ⇒せい‐うん【星雲】 せいうん‐の‐こころざし青雲の志】 立身出世して、高位・高官の地位に到ろうとする功名心。 ⇒せい‐うん【青雲】 せいうん‐の‐し青雲の士】 ①学徳の高い人。 ②高位・高官に立身した人。 ⇒せい‐うん【青雲】 せいうん‐の‐まじわり青雲の交わり‥マジハリ 同時に仕官した縁によるまじわり。 ⇒せい‐うん【青雲】 せい‐えい声影】 声と姿。声音と形影。 せい‐えい清栄】 清く栄えること。手紙などで、相手の健康・繁栄などを祝っていう。「拝啓ますます御―の段」 せい‐えい盛栄】 さかんにさかえること。 せい‐えい精鋭】 えりぬかれていてするどいこと。特に、えりぬきの強い者、また兵。「―をすぐる」「―の士」 せい‐えい精衛‥ヱイ [文選、左思、呉都賦]古代中国の想像上の鳥。夏をつかさどる炎帝の娘が東海におぼれ、化して精衛となり、常に西山の木石をくわえて運び東海を埋めようとしたが、効が無かったという。 ⇒精衛海を填む

せい‐せい【生生】🔗🔉

せい‐せい生生】 生いたち育つさま。また、いきいきしているさま。 ⇒せいせい‐かいく【生生化育】 ⇒せいせい‐はってん【生生発展】 ⇒せいせい‐るてん【生生流転】

せいせい‐かいく【生生化育】‥クワ‥🔗🔉

せいせい‐かいく生生化育‥クワ‥ 自然が万物を育て、宇宙の運行を営むこと。 ⇒せい‐せい【生生】

せいせい‐はってん【生生発展】🔗🔉

せいせい‐はってん生生発展】 絶えずいきおいよく発展すること。 ⇒せい‐せい【生生】

なま【生】🔗🔉

なま】 [一]〔名〕 ①動植物を採取したままで、煮たり、焼いたり、乾かしたりしないもの。また、その状態。日本永代蔵6「塩鯛・干鯛も昔は―なれば」。「肉を―で食べる」「―の野菜」 ②材料に手を加えないこと。作為をほどこさないこと。「―の声」 ③録音・録画などでなく、直接に視聴すること。 ④技術が未熟なこと。完全でないこと。「職人としての腕が―だ」 ⑤生意気の略。「―をいうな」 ⑥現金。げんなま。 ⑦生ビールの略。 [二]〔副〕 なんとなく。どことなく。源氏物語蓬生「―、物のゆゑ知らんと思へる人、さるもの要じて」。今昔物語集27「此の男も―頭かしら痛く成りて」 [三]〔接頭〕 ①名詞に冠して、未熟、不十分、世馴れない、手を加えずそのまま、などの意を表す。「―兵法びょうほう」「―侍」「―女房」「―放送」 ②用言に冠して、すこし、どことなく、などの意を表す。「―おそろし」「―白い」「―暖かい」 ③動詞の連用形から転じた名詞に冠して、中途半端で不十分である意を表す。「―乾き」「―かじり」

なま‐いき【生生き】🔗🔉

なま‐いき生生き】 半ば生きていること。半死半生。

なま‐なま【生生】🔗🔉

なま‐なま生生】 ①いかにも生なまであるさま。泉鏡花、眉かくしの霊「―とした半熟の小鳥の血です」 ②いいかげんなさま。未熟なさま。中途半端。古事記「御琴を取り依せて―に控き坐しき」。源氏物語帚木「―のかんだちめよりも」

なまなま‐し・い【生生しい】🔗🔉

なまなま‐し・い生生しい】 〔形〕[文]なまなま・し(シク) ①いかにも生である。大和物語「君を思ひ―・し身を焼く時は煙多かるものにぞありける」。「―・い傷跡」 ②未熟である。ひとりごと「よろしからぬ、―・しく、あらあらしき歌も多かるべくや」 ③生き生きしている。目前に見るような感じである。「―・い描写」

なまり【生】🔗🔉

なまり】 「なまりぶし」の略。浮世風呂4「きのふ天津あまづの―を売つたら」 ⇒なまり‐ぶし【生節】

はえ【生え】🔗🔉

はえ生え】 生えること。万葉集14「柳こそ切れば―すれ」

はえ‐い・ず【生え出づ】‥イヅ🔗🔉

はえ‐い・ず生え出づ‥イヅ 〔自下二〕 生い出る。出生する。生え出る。発芽する。

はえ‐かわ・る【生え変わる】‥カハル🔗🔉

はえ‐かわ・る生え変わる‥カハル 〔自五〕 前に生えていたものがなくなったあとに、その代りにあたらしく生える。「歯が―・る」

はえ‐ぎわ【生え際】‥ギハ🔗🔉

はえ‐ぎわ生え際‥ギハ 額・襟首えりくびなどの髪の生えるきわ。

はえ‐さがり【生え下り】🔗🔉

はえ‐さがり生え下り】 襟足えりあしや揉上もみあげなどの髪が生えさがること。また、その髪。おいさがり。

はえ・でる【生え出る】🔗🔉

はえ・でる生え出る】 〔自下一〕 生えて出る。発芽する。

はえ‐どまり【生え止り】🔗🔉

はえ‐どまり生え止り】 自然に生えたままでそれ以上は生えないこと。手入れをしなくとも、それよりは生えないこと。好色一代女1「額はわざとならず、自然じねんの―」

はえ‐ぬき【生え抜き】🔗🔉

はえ‐ぬき生え抜き】 その土地に生まれて、ずっとそこで成長したこと。また、生まれてからずっとそうであること、はじめから続けてその会社・部署に勤務していることなどにいう。きっすい。ねぬき。浄瑠璃、丹波与作待夜の小室節「―の念者ぢや」。「―の江戸っ子」「―の社員」

はえ‐もの【生え物】🔗🔉

はえ‐もの生え物】 地上に生えたもの。草木などの類。

はえ‐やま【生え山】🔗🔉

はえ‐やま生え山】 草木の生えた山。↔禿山はげやま

は・える【生える】🔗🔉

は・える生える】 〔自下一〕[文]は・ゆ(下二) 植物や毛などが、内部から外面に出て育つ。芽が出る。生じる。万葉集2「打橋に生ひををれる川藻もぞ枯るれば―・ゆる」。「かびが―・える」「歯が―・える」

ふ【生】🔗🔉

】 (多く複合語として用いる)草木の生い茂っている所。古事記「粟―には臭韮かみらひともと」

[漢]生🔗🔉

 字形  筆順 〔生部0画/5画/教育/3224・4038〕 〔音〕セイ(漢) ショウ〈シャウ〉(呉) 〔訓〕きる・かす・ける・まれる・む・う・える・やす・なる・なす・なま (名)お・なり [意味] ①草木がはえる。「野生・密生」 ②子をうむ。うまれる。「生殖・生国しょうごく・卵生・誕生たんじょう」。物をつくり出す。世に現れ出る。おこる。「無より有を生しょうず」「生産・生起・発生・派生」 ③いきる。いかす。いきもの。(対)死。「生活・生物・生類しょうるい・寄生・殺生せっしょう」 ④いのち。いのちのある間。「この世に生を受ける」「生涯しょうがい・終生・余生・存生ぞんじょう・今生こんじょう」 ⑤いきいきしている。「生色・生動・生鮮」 ⑥なま。熟しきらない。まじりけのない。手を加えていない。「生食・生硬・生薬しょうやく」▶⑥の意味で「き」(「いき」の訓の変化したものか)と読むことがある。「生一本きいっぽん・生娘きむすめ・生蕎麦きそば・生糸きいと」 ⑦修業・修学中の人。「生徒・書生・学生・研究生・一年生・門下生」▶男子の謙称としても用いる。「生ら感激おくあたわず」「小生・愚生・老生」 [解字] 解字地上に草木の芽が出たさまをかたどった象形文字。 [下ツキ 一蓮托生・一生・迂生・永生・衛生・往生・回生・学生・化生・寄生・共生・教生・倶生神・愚生・群生・原生・厚生・更生・抗生物質・後生・互生・今生・混生・再生・残生・史生・死生・自生・私生児・七生・湿生・写生・終生・塾生・衆生・儒生・出生・小生・植生・所生・書生・初生・新生・人生・水生・酔生夢死・殺生・摂生・前生・先生・相生・蒼生・早生・叢生・簇生・双生児・族生・続生・蘇生・甦生・存生・対生・胎生・他生・多生・誕生・畜生・着生・長生・転生・派生・発生・半夏生・半生・晩生・畢生・筆生・浮生・仏生会・平生・放生・本生・蔓生・未生・密生・民生・無生物・門生・野生・優生学・養生・幼生・余生・落花生・卵生・陸生・利生・両生・寮生・老生 [難読] 生憎あいにく・生駒いこま・生命いのち・生粋きっすい・生姜しょうが・生薑しょうが・生絹すずし・生半なまなか・生業なりわい

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